JP4474549B2 - 照射野形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、加速器で生成した荷電粒子ビームの照射野を形成する照射野形成装置に関し、特に、照射深度によらず、一定なビーム径で照射野を形成する照射野形成装置に関する。
近年、新たながんの治療法として、被検体の患部に荷電粒子ビームを照射する荷電粒子線治療が期待されている。治療に用いる荷電粒子には、例えば、陽子や、炭素イオンに代表される重イオンが含まれる。
通常のX線やγ線等の放射線は、体の表面直下で線量が高く、体の深いところになるにつれて線量が低くなる。それに比べて、荷電粒子ビームは、体の浅いところでは線量が低く、一定の深さで急に線量が高くなるピーク(一般に「ブラッグピーク」という)があり、それより深部には進まないという性質がある。このブラッグピークの位置、高さを調節し、腫瘍の形に合わせた照射を行うことにより、がん病巣を狙い撃ちすることができる。
荷電粒子ビームを生成するには、イオン源により粒子をイオン化し、シンクロトロン等の加速器で粒子にエネルギを与えることによって、加速させる。例えば、炭素イオンビームを生成する場合には、炭素イオンは加速器において光速の84%にまで加速される。そして、加速された荷電粒子ビームは、ビーム輸送路を通って輸送され、照射手段によって被検体に照射される。
通常、被検体の患部の大きさは、加速器で生成された荷電粒子ビームのビーム径に比べて大きい。そこで、患部全体に一様に荷電粒子ビームを照射する方法として、荷電粒子ビームのビーム径を拡大して照射する方法(ワブラ法)と、ビーム径を拡大せずに照射スポットを3次元的に走査して分散照射する方法(スポットスキャン法)が行われている。
前記いずれの方法においても、被検体の患部の位置や形状に応じて、ビームの照射深度を調整している。照射深度の調整は、荷電粒子ビームのエネルギを制御することによって行うことができる。
荷電粒子ビームのエネルギを制御するには、2通りの方法がある。
1つの方法は、加速器の出力を制御することにより、荷電粒子に供給されるエネルギを制御する方法である。しかしながら、加速器は制御箇所が非常に多く、また、それぞれの制御部位においても厳密な制御を要求されるために、容易な作業ではない。
もう1つのエネルギの制御方法は、ビーム軸上にレンジシフタと呼ばれる、荷電粒子ビームのエネルギを吸収する物質を設置して、荷電粒子ビームのエネルギを減衰させる方法である(例えば、特許文献1参照)。このレンジシフタを用いる方法は、加速器の出力を制御する方法に比べて、容易に荷電粒子ビームのエネルギを制御することができる。
特開2001−562号公報
しかしながら、レンジシフタを用いて荷電粒子ビームのエネルギの制御を行うと、その副次的な効果として、レンジシフタ通過後の荷電粒子ビームのビーム径が進行方向に沿って拡大する。すなわち、被検体内においては、照射深度毎にビーム径が異なることになり、治療計画が困難になるという問題があった。特に、スポットスキャン法の場合には、被検体の患部を均一な照射スポットで3次元的に塗りつぶすことが困難になる。
そこで、本発明は、荷電粒子ビームの照射深度を調整しつつも、一定なビーム径で照射野を形成することができる照射野形成装置を提供することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明は、レンジシフタの下流に3つの収束用の四極電磁石を配設することで、レンジシフタによるビーム径の広がりを一定に制御する構成としている。そして、第1・第2・第3の四極電磁石は、荷電粒子ビームのビーム軸である第1軸に直交し、かつ、第2の四極電磁石の中心を通る面を境にして、鏡面対称に配設している。
本発明によれば、荷電粒子ビームの照射深度をレンジシフタで調整しつつも、その下流に設置した3つの収束用の四極電磁石によって、ビーム径を一定の値に調整することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
<<第一の実施形態>>
まず、第一の実施形態を説明する。この第一の実施形態は、スポットスキャン法により荷電粒子ビームを被検体に照射する場合の実施形態である。
図1は、本実施形態の全体構成を説明するための概略図である。図1に示すように、照射野形成装置1は、加速器2に連通可能なビーム輸送路3の下流に位置している。図1において、イオン源4でイオン化された荷電粒子は、加速器2に導入される。加速器2は、荷電粒子を周回させながらエネルギを与えて加速させ、荷電粒子ビーム(以下「ビーム」という)を生成する。生成されたビームは、出射デフレクタ5を介して加速器2から出射され、ビーム輸送路3を通って照射野形成装置1に到達する。そして、照射野形成装置1は、ビームのエネルギを調整しつつも、一定なビーム径で照射野を形成し、被検体6に照射する。
なお、ビーム輸送路3の下流に位置する回転ガントリ7は、継ぎ手8を介して回転自在に取り付けられ、図示しないモータ等の動力源により駆動される。そして、本実施形態の照射野形成装置1は、前記したようにビーム輸送路3の下流に設けられるものであるが、その設置範囲は、回転ガントリ7内であることが好ましい。このように回転ガントリ7に照射野形成装置1を設置したことで、被検体6に対して様々な方向からスポットスキャン法による照射を行うことができるため、複雑な形状のがんに対応してビームを照射したり、正常部の被爆を最小限に留めたりすることができる。
図2は、第一の実施形態の照射野形成装置1の概略構成図である。図2に示すように、照射野形成装置1は、ビーム軸Z上に、ビームの進行方向に沿って順に、レンジシフタ11と、3つの収束用の4極電磁石12と、2つの偏向電磁石13とが配設されている。
また、これらの構成要素は、図示しない公知の制御装置で制御される構成としている。例えば、制御装置は、レンジシフタ11の板の厚さを変えたり、レンジシフタ11の板の厚さに応じて4極電磁石12に印加する直流電流の強度を制御したりすることができる。
なお、図2に併記した座標軸において、Z軸は、前記したビーム軸Zを意味し、偏向電磁石13でビーム軌道を偏向しない状態のビーム軌道に一致する。そして、X軸は、Z軸に直交する任意の軸であり、Y軸は、Z軸かつX軸に直交する軸である。
レンジシフタ11は、ビームのエネルギを吸収することによって、ビームのエネルギを減衰させるものである。レンジシフタ11は、通常、厚さの異なる複数枚の板からなり、所望するビームの照射深度に応じて板の厚さを選択することができる。レンジシフタ11の材質は、例えば、金属、プラスチック、セラミック等のビームのエネルギを減衰させるものであればどのようなものであってもよいが、通常、アクリル板が使用される。また、レンジシフタ11に、エアシリンダ等の図示しない駆動手段を設け、制御装置から信号を送ることによって、自動で板の交換を行うことができる。
このようにレンジシフタ11の厚さを変え、ビームのエネルギの減衰量を制御することによって、ビームの照射深度を調整することができる。すなわち、図2に示す座標軸においては、レンジシフタ11によって、Z軸方向のビームの照射深度を決定することができる。
そして、レンジシフタ11を通過したビームは、その下流に配設された4極電磁石12に到達する。このときのビームは、レンジシフタ11の厚さが厚いほどエネルギが減衰されている一方で、ビーム径は大きくなっている。
4極電磁石12は、ビームをX軸方向に収束させる2つの4極電磁石12a、12cと、ビームをY軸方向に収束させる1つの4極電磁石12bからなる。
偏向電磁石13は、それぞれ直交する2方向の磁場を形成する2つの2極電磁石13a、13bからなり、ビームの軌道をX軸方向とY軸方向に偏向させるものである。すなわち、図2に示す座標軸においては、偏向電磁石13によって、X軸方向とY軸方向のビームの照射位置を決定することができる。
ここで、図3を参照して、ビームをX軸方向に収束させる4極電磁石12a(または12c)の構造を詳細に説明する。図3は、4極電磁石12aをビーム軸Zと直交する面(X−Y平面)で切断した場合の断面図である。図3に示すように、4極電磁石12aは、略リング状の継鉄121と、この継鉄121から内側に等角度で一体に突設された4個の磁心122と、この磁心122に個別に巻装した励磁コイル123とを備えて構成され、継鉄121内部のギャップ124には、実線の矢印で示した磁場が生じている。
このような4極電磁石12aによって、例えば、X軸上のq1に位置する荷電粒子に対しては、内周方向へのローレンツ力が働く。一方で、例えば、Y軸上のq2に位置する荷電粒子に対しては、外周方向へのローレンツ力が働く。すなわち、4極電磁石12a、12cは、ビームをX軸方向に収束させる一方で、Y軸方向に発散させる。
また、ビームをY軸方向に収束させる4極電磁石12bは、4極電磁石12aの励磁コイル123に印加される直流電流の向きを逆にすることによって構成することができる。具体的には、励磁コイル123に印加される直流電流の向きが逆になれば、ギャップ124に生じる磁場の向きも逆になり、ビームの収束・発散方向(荷電粒子に働くローレンツ力の方向)も、それぞれ逆になる。すなわち、4極電磁石12bは、ビームをY軸方向に収束させる一方で、X軸方向に発散させる。
また、4極電磁石12によってビームを収束・発散させる強さは、4極電磁石12に印加される直流電流の強度により制御することができる。
<スポットスキャン法>
次に、図1および図2を参照しつつ、図4を用いて本実施形態のスポットスキャン法を説明する。図4は、スポットスキャン法において、被検体の患部に照射スポットを走査する一例を説明するための概略図である。
まず、図1に示すように、加速器2から出射されたビームは、ビーム輸送路3を通って、ビーム輸送路3の末端に位置する照射野形成装置1に到達する。このとき、図2に示す照射野形成装置1のレンジシフタ11は、所望する照射深度に対応して、板の厚さが変えられている。
次に、照射野形成装置1に到達したビームは、図2に示す照射野形成装置1のレンジシフタ11によって、エネルギが減衰されて照射深度が調整されるとともに、ビーム径が拡大する。
そして、レンジシフタ11によってビーム径が拡大したビームは、4極電磁石12によって、所望する照射深度において一定なビーム径に調整される。
次に、4極電磁石12によって一定なビーム径に調整されたビームは、ビーム軌道をX
軸方向とY軸方向に偏向させる偏向電磁石13によって、照射位置が決定される。
以上の手順により、図4に示すように、まず、患部6a内の1つの照射スポットA1にビームを照射することができる。
そして、偏向電磁石13を制御することによって、A2、A3、・・・と、次々と照射スポットを移動させて、患部6a内の平面A全体に、ビームを照射する。
患部6a内の平面Aへの照射が完了すると、レンジシフタ11の厚さを調整することによって照射深度が変更される。例えば、図4においては、患部6a内の平面Bへのビームの分散照射が開始される。このとき、レンジシフタ11の厚さに応じて、4極電磁石12に印加される直流電流が調整され、平面Aを照射したときと同一のビーム径で照射される。
そして、前記した手順と同様に、平面C、平面D、・・・と、患部6a内の全ての平面に対して分散照射することにより、患部6a全体に対して照射することができる。
ここで、図5を参照して、本実施形態の3つの4極電磁石によりビーム径を一定に調整する手順を説明する。
図5は、本実施形態の3つの4極電磁石12により一定に調整したビームの軌道を説明するための図であって、(a)はX軸方向のビームの軌道を示し、(b)はY軸方向のビームの軌道を示す。また、図5(a)、(b)のそれぞれにおいては、左端にレンジシフタ11が配設されており、3通りのレンジシフタ11の厚さに対応してビーム径が拡大された3本のビーム軌道L、M、Nが示されている。
なお、図5においては、この3つの4極電磁石12は、ビーム軸Zに直交し、4極電磁石12bの中心を通る面を境にして、鏡面対称に配設されている。このように2つ以上の4極電磁石12を鏡面対称に配設することで、軌道計算がしやすい場合がある。
また、図示しない制御装置には、レンジシフタ11の厚みに応じて、各4極電磁石12に印加する直流電流値があらかじめ入力されている。そして、この直流電流値は、事前に軌道計算を行って、求めておくことができる。
まず、ビームは、レンジシフタ11を通過することによってX軸方向とY軸方向にビーム径が拡大し、4極電磁石12aに到達する。
4極電磁石12aは、レンジシフタ11で拡大したビーム径のX軸方向の成分を大きく収束させる直流電流を印加する。一方で、Y軸方向の成分は拡大することとなる。
そして、4極電磁石12bは、4極電磁石12aで拡大したY軸方向の成分を補償するために、Y軸方向の成分を収束させるような直流電流を印加する。一方、X軸方向の成分は拡大する。
そして、4極電磁石12cは、X軸方向の成分とY軸方向の成分が所定の値になるように直流電流を印加する。
以上のように、4極電磁石12a〜12cの収束と発散のバランスを制御することにより、ビーム径を一定の値に調整することができる。
また、図5のビーム軌道L、M、Nで示すように、レンジシフタの厚みが変わっても、一定なビーム径に調整することができる。
以上示したように、本実施形態のスポットスキャン法によれば、照射深度によりビーム径が変わる従来の問題を解決し、一定なビーム径に調整された荷電粒子ビームを被検体6の患部6aの形状に合わせて3次元的に分散照射することができる。
<<第二の実施形態>>
次に、第二の実施形態を説明する。この第二の実施形態は、ワブラ法により荷電粒子ビームを被検体6に照射する場合の実施形態である。なお、第二の実施形態の説明において、前記した第一の実施形態と重複する説明は省略する。
図6は、第二の実施形態の照射野形成装置1の概略構成図である。図6に示すように、照射野形成装置1は、荷電粒子ビームのビーム軸Z上に、ビームの進行方向に沿って順に、レンジシフタ11と、3つの収束用の4極電磁石12と、2つの偏向電磁石13と、散乱体14と、リッジフィルタ15と、コリメータ16と、ボーラス17が配設している。
散乱体14は、例えば、アルミニウム、タンタル、鉛等からなり、ビームを散乱させることによって、被検体6に照射されるビーム径を拡大させるものである。
リッジフィルタ15は、ビームの進行方向のエネルギ分布を拡大するものである。リッジフィルタ15は、例えば、階段状に厚さが変化する金属板を並べた構成とすることができる。リッジフィルタ15をビームが通過することによって、ブラッグピークが拡大され、1回の照射あたりの治療範囲がビーム軸Zの方向に広がる。
コリメータ16は、ビーム軸Zに対して直交する平面(X−Y平面)において、被検体6に照射されるビームの照射範囲を患部6aの形状に合わせて制限するものである。
ボーラス17は、ビーム軸Z方向において、被検体6に照射されるビームの照射範囲を患部6aの形状に合わせて制限するものである。
<ワブラ法>
次に、図6を参照して、本実施形態のワブラ法を説明する。
図6において、ビームが偏向電磁石13に到達するまでは、前記したスポットスキャン法と同様であるので説明を省略する。
ビームは、ビーム軌道をX軸方向とY軸方向に偏向させる偏向電磁石13によって、円
を描くように制御される。このような制御により、被検体6にビームが照射される際に、大きくかつ一様な照射野が形成される。
ビームは、散乱体14に到達すると、散乱によりビーム径が拡大する。
ここで、レンジシフタ11により拡大されるビーム径との違いを明記しておく。レンジシフタ11により拡大されるビーム径は、レンジシフタ11の厚さに対応して変化するために、4極電磁石12によってビーム径を一定に調整する必要がある。
一方で、散乱体14により拡大されるビーム径は、散乱体14に入射するビームのビーム径が前記した4極電磁石12により一定となっているために、散乱体14で拡大された後もビーム径は一定である。つまり、ビームが散乱体14を通過した後には、特にビーム径を調整する必要がない。
そして、ビームは、リッジフィルタ15によって、ブラッグピークが拡大されてコリメータ16に到達する。
そして、ビームは、コリメータ16とボーラス17によって、照射範囲を患部6aの形状に合わせて制限され、被検体6に照射される。
以上の説明から理解されるように、ワブラ法では、照射深度をレンジシフタ11とボーラス17で調整する。従って、照射深度が深いときには薄いレンジシフタ11を使い、浅いときには厚いレンジシフタ11を使うことになる。このように、照射深度に応じてレンジシフタ11の厚みを変えるため、従来のワブラ法では最終的に形成される照射野の大きさも変わることになる。
しかし、本実施形態のワブラ法によれば、照射深度によりビーム径が変わる従来の問題を解決し、被検体6の患部6aの位置する深さに関わらず、一定なビーム径に調整されたビームを被検体6の患部6aの形状に合わせて照射することができる。
<<その他>>
なお、本発明は、前記した実施形態に限定されない。
本実施形態においては、照射野形成装置1を構成要素の配置順を規定して説明したが、照射野形成装置1は、レンジシフタ11の下流に4極電磁石12を配設していれば、その他の構成要素の配置順をどのように入れ替えてもよい。
また、本実施形態においては、ビーム径を収束させる電磁石として3つの4極電磁石12を用いたが、X軸方向のビーム径を収束させる電磁石と、Y軸方向のビーム径を収束させる電磁石とを、それぞれ1つ以上含む構成であれば、適切に一定なビーム径に調整することができる。また、これらの4極電磁石12同士の配置順も特に限定しない。
さらに、本実施形態においては、ビーム径を収束させる電磁石として4極電磁石12を用いたが、6極以上の多極電磁石であってもよい。例えば、6極電磁石は、略リング状の継鉄と、この継鉄から内側に等角度で一体に突設された6個の磁心と、この磁心に個別に巻装した励磁コイルとを備えて構成される。6極以上の多極電磁石を用いることによって、4極電磁石によるビーム径の収束効果に加えて、ビームの内周方向と外周方向のエネルギの収差を補正できるという効果を奏する。
また、2つ以上の収束用の電磁石は、4極のみ、6極のみのように同一の電磁石で構成する必要はなく、4極以上の電磁石を2つ以上含んでいれば、ビーム径を一定に調整することができる。
また、本実施形態では回転ガントリ7に適用する場合を例に説明したが、回転ガントリ7を用いない照射装置に対し、照射野形成装置1を適用してもよい。
本実施形態の全体構成を説明するための概略図である。 第一の実施形態の照射野形成装置の概略構成図である。 4極電磁石12aをビーム軸Zと直交する面(X−Y平面)で切断した場合の断面図である。 スポットスキャン法において、被検体の患部に照射スポットを走査する一例を説明するための概略図である。 本実施形態の3つの4極電磁石12により一定に調整したビームの軌道を説明するための図である。 第二の実施形態の照射野形成装置の概略構成図である。
符号の説明
1 照射野形成装置
2 加速器
3 ビーム輸送路
4 イオン源
5 出射デフレクタ
6 被検体
7 回転ガントリ
8 継ぎ手
11 レンジシフタ
12 4極電磁石(収束用電磁石)
12a、12c 4極電磁石
12b 4極電磁石
13 偏向電磁石
14 散乱体
15 リッジフィルタ
16 コリメータ
17 ボーラス
Z ビーム軸

Claims (2)

  1. 加速器で生成した荷電粒子ビームを被検体に照射する際に、照射野を形成する照射野形成装置であって、
    前記荷電粒子ビームのビーム軸である第1軸上に配設され、前記荷電粒子ビームの照射深度を調整するレンジシフタと、
    前記レンジシフタの下流に配設され、前記レンジシフタにより拡大された前記荷電粒子ビームのビーム径を、前記第1軸に直交する第2軸方向に集束させる第1の四極電磁石と、
    前記レンジシフタの下流に配設され、前記レンジシフタにより拡大された前記荷電粒子ビームのビーム径を、前記第1軸および前記第2軸に直交する第3軸方向に集束させる第2の四極電磁石と、
    前記レンジシフタの下流に配設され、前記レンジシフタにより拡大された前記荷電粒子ビームのビーム径の前記第2軸方向の成分と前記第3軸方向の成分とが所定の値になるようにする第3の四極電磁石とを備え、
    前記第1・第2・第3の四極電磁石は、前記第1軸に直交し、かつ、前記第2の四極電磁石の中心を通る面を境にして、鏡面対称に配設される
    ことを特徴とする照射野形成装置。
  2. 請求項1に記載の照射野形成装置を含むことを特徴とする回転ガントリ。
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