以下、本発明に係る実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態における全体構成図である。この図1に示すように、移動通信事業者が提供する移動通信網1の内部に、本発明による機能を提供する移動通信システム2が存在する。なお、本発明に係る「デバイス相互接続装置」は移動通信システム2に相当する。
移動通信網1には移動通信端末10A等が収容される。ここで、移動通信網1は、例えばGSM網、PDC網、第三世代移動通信網、移動通信事業者が提供する無線LAN網等、あらゆる無線ネットワーク網により構成することができる。また、移動通信端末10A等は、ローカルネットワークにより、様々なデバイス101、102等と接続を確立する手段を備える。このときの接続メディアとしては、例えば赤外線、無線LAN、ブルートゥース、有線ケーブル等、その種類を問わない。そして、接続メディア上では、例えば、UPnP、ECHONET、Jini等の情報家電技術による標準プロトコルに則った信号が送受信され、デバイスの種類によらずあらゆるデバイスを接続することが可能とされている。
移動通信システム2は、移動通信端末にローカル接続を行うデバイスを登録する情報登録手段2Aと、利用者の個人情報、移動通信端末の情報、デバイスの情報、契約サービス情報、ホームGW装置1000に関する情報等を保持するDB保持手段2Bと、当該デバイスで利用するサービスを詳細に設定するインターフェースや、DB保持手段2Bに登録されている情報を反映して利用可能なサービスを表示し起動操作可能とするインターフェース等を提供するI/F提供手段2Cと、移動通信端末にローカル接続されたデバイスに対して操作信号を送出する信号送出手段2Dと、外部通信装置から移動通信端末にローカル接続されたデバイス宛に送信されてくる操作信号を当該デバイス宛に転送する信号転送手段2Eとを備えている。
また、移動通信システム2には外部通信装置(図1では外部通信装置α、β、γ)が例えば専用線やインターネットなどを介して接続され、外部通信装置は、能動的にデバイス宛の操作信号を送出したり、又は、移動通信システム2から受信した操作信号送出依頼に従って操作信号を送出したり、又はデバイスから通知されてくる情報を取得したりすることが可能とされている。
また、移動通信網1に収容される第三者移動通信端末(ここでは移動通信端末10Aに対する第三者移動通信端末20Aを指す)から、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101、102宛への操作信号を送出するよう、移動通信システム2に依頼することができる。結果として、第三者移動通信端末20Aから、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101、102への操作を行うことが可能となる。
また、移動通信端末10Aは、他の移動通信端末30Aにローカル接続されたデバイス301、又は、公共に公開され誰もがローカル接続を行うことを許容されている公開デバイス001との間で臨時にローカル接続を確立し、当該デバイスを利用して自らが契約しているサービス提供者からのサービス提供を行うことが可能となる。
また、移動通信端末10Aの利用者10が自宅内に用意しているホームGW装置1000が、専用線やインターネット等により移動通信網1に接続され、当該ホームGW装置1000についての情報が、DB保持手段2B内の当該利用者10の情報領域に登録されている場合、移動通信端末10AとホームGW装置1000との間で専用の接続を確立し、相互に通信を行うことにより、互いが互いを操作することが可能となる。
また、DB保持手段2B内のホームGW装置1000に関する情報の設定によっては、ホームGW装置1000と第三者移動通信端末20Aとの間で専用の接続を確立し、相互に通信を行うことにより、互いが互いを操作することも可能となる。
また、DB保持手段2B内のホームGW装置1000に関する情報の設定によっては、ホームGW装置1000に接続されるホームデバイス1001、1002と、第三者移動通信端末20Aとが臨時にローカル接続を確立することも可能となる。
図2は本発明の移動通信端末に具備された機能配置図である。なお、図2では、移動通信端末10Aの構成を示しているが、他の移動通信端末20A、30A等も同様の構成とされている。
この図2に示すように、移動通信端末10Aは、移動通信網1と通信を行うための移動通信手段11と、デバイス101等とのローカルネットワークを構築し互いに通信を行うためのローカル通信手段13と、移動通信網1から受信したデバイス宛の操作信号について、どのデバイス宛の信号であるかを判別するための信号判別手段12とを有し、移動通信手段11によって受信したデバイス宛の操作信号について、その宛先であるデバイスを特定し、ローカル通信手段13を用いて当該操作信号を当該デバイスへ転送する。また、操作信号転送に対する当該デバイスからの応答信号を受信した場合は、当該応答を移動通信網1を介して移動通信システム2へ通知する。
また、移動通信端末10Aは、デバイスをローカル接続する際に用いられるデバイス制御手段14を有する。個々のデバイスは、デバイス毎にユニークに割り当てられたデバイスIDを有しており、そのデバイスIDは、例えば二次元バーコードやRF-ID等の技術によって付与されており、機械的又は電気的な手段を備えたID-Readerにより、当該デバイスIDを読み取ることが可能である。本発明の移動通信端末10AはデバイスID読取手段15を有し、デバイスに付与されているデバイスIDを読み取ることができる。
更に、移動通信端末10Aはデバイス発見手段16を有し、自身と通信可能なデバイスが周囲に存在するか定期的にポーリングを行う、又は利用者の操作若しくは移動通信網からの操作信号受信などにより任意のタイミングで周囲のデバイスをサーチする、又はデバイスからの接続要求を受理する、などの方法によって、自身と新たに接続可能な状態にあるデバイスや、接続中だったにもかかわらず接続が切断されたデバイスを発見することができる。
更に、移動通信端末10AはデバイスID記憶手段17を有し、自身と接続を確立しているデバイスについて、そのデバイスIDを記憶しておき、自身と接続を確立しているデバイスを常に把握することが可能である。
更に、移動通信端末10Aはデバイス状態検知手段18を有し、UPnP、ECHONET、Jiniなどの情報家電技術によって定められている信号フォーマット及び命令に則った通信を行うことにより、任意のデバイスについて自身との接続状態を把握したり、又、接続中のデバイスについてその動作状況を問い合わせ、その応答を受信することにより、当該デバイスの動作状況を把握することが可能である。
図3は、本発明の移動通信システム2内のDB保持手段2Bにて保持する情報の内容を示したものである。この図3に示すように、DB保持手段2Bには、移動通信事業者と契約を結んでいる利用者ごとに、その個人情報が保存される。
まず、当該利用者が個人的に締結している、デバイス向けサービス提供者との契約サービス情報が、個人情報の直下の独自ディレクトリ以下に保持される。
また、個人情報の直下には、当該利用者の移動通信端末に関する情報が格納される。当該利用者が複数の移動通信端末を契約している場合は、個人情報の直下に別ディレクトリとして2台目、3台目の移動通信端末の情報が格納される。
さらに、移動通信端末情報の直下には、まず、当該移動通信端末にローカル接続するデバイスに関する情報が格納される。デバイス毎のデバイスID毎にディレクトリが作成され、デバイス毎に、利用サービス情報(即ち、当該デバイスで利用する利用サービス種別情報及び当該サービス種別におけるアクセス許容者(サービスの提供者)に関するアクセス許容者指定情報)、並びに収容許容情報(即ち、当該デバイスを臨時することを許容する相手を指定する収容許容者指定情報及び臨時収容の際に当該デバイスを用いて利用することを許容するサービス種別に関する利用許容サービス種別情報)が格納される。
移動通信端末情報の直下の別ディレクトリには、被アクセス許容デバイス情報が格納される。第三者移動通信端末の情報領域にて、デバイスへのアクセス(サービスの提供)を許容する相手として他者の移動通信端末を登録すると、当該移動通信端末の情報領域にその内容が反映され、許容元である第三者移動通信端末に関する情報、許容されたデバイスの識別情報、そして当該デバイスに対してアクセスを許容されたサービス種別を示す情報が、格納される。
更に、移動通信端末情報の直下の別ディレクトリには、被収容許容デバイス情報が格納される。第三者移動通信端末の情報領域にて、デバイスを臨時収容することを許容する相手として他者の移動通信端末を登録すると、当該移動通信端末の情報領域にその内容が反映され、臨時収容することを許容されたデバイスの識別情報、当該デバイスを臨時収容した際に、そのデバイスを用いて利用することを許容されたサービス種別、さらに、当該サービス種別のうち、自分の契約サービス情報の内に該当するものがあった場合、その契約相手であるサービス提供者を示す情報が一組としてまとめられ、格納される。
一方、個人情報の直下の別ディレクトリには、当該利用者のホームネットワークに関するホームネットワーク情報を格納する。ここには、ホームネットワークを構成するホームGW装置を一意に特定する情報として、例えば当該ホームGW装置のIPアドレス等が格納される。
このホームネットワークに関する情報の直下には、当該ホームGW装置へのアクセスを許容する相手を指定する情報として、アクセスを許容する移動通信端末の識別情報を格納する。ここで許容指定の設定なされた第三者移動通信端末の情報領域には、当該ホームGW装置に対して被アクセス許容された旨の内容が反映される。
また、ホームネットワークに関する情報の直下の別ディレクトリには、当該ホームGW装置に接続されるホームデバイスを識別するデバイス識別情報と、当該デバイスを臨時に収容することを許容する相手を指定する情報と、臨時収容した際に当該デバイスで利用することを許容するサービス種別を指定する情報とが格納される。ここで許容指定の設定がなされた第三者移動通信端末の情報領域には、当該デバイスの臨時収容について被収容許容設定がなされた旨の内容が反映される。
さらに、ホームネットワークに関する情報の直下の別ディレクトリには、当該ホームGW装置がアクセスすることを許容されているデバイスに関する情報(被アクセス許容デバイス情報)が反映される。アクセスを許容されたデバイスを収容している移動通信端末の識別情報と、アクセス許容されたデバイスそのものの識別情報と、そのデバイスへのアクセスを許容されたサービス種別情報とが格納される。ここの情報は、第三者移動通信端末の情報領域にて、デバイスへのアクセスを許容する相手として、当該ホームGW装置が設定されたのを契機として、自動的に設定される。
移動通信端末に関する情報ディレクトリ以下の、デバイス登録情報において、当該デバイスへのアクセスを許容する相手として、「全ての移動通信端末」を指定する設定を行った場合、当該デバイスは「公開デバイス」として扱われる。公開デバイスとして登録されたデバイスに関しては、DB保持手段2Bの直下にその情報が格納される。その際、当該デバイスを臨時収容する移動通信端末が、当該デバイスを用いて利用することを許容するサービス種別に関する情報も一緒に格納される。
以下、本発明の実施におけるシステムの構成別に、詳細な動作説明を行う。
図4は、外部通信装置から、移動通信端末10Aに接続されたデバイス101、102までを接続する基本的な構成図である。この図4の構成において、移動通信端末10Aの利用者10は、まず自分がデバイス向けサービス提供者と締結している契約サービス情報を、移動通信システム2に登録する。図5がその処理手順を表すフロー図である。
利用者10は、例えばHTTPなどの汎用的なプロトコルを用いて、移動通信端末10A又は移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101、102から、移動通信網1を介して、移動通信システム2内の情報登録手段2Aへアクセスする(図5のS01)。移動通信端末等からの汎用的プロトコルを用いたアクセスを受信した情報登録手段2Aは、当該移動通信端末等に対して、情報登録インターフェースを提供する。
情報登録インターフェースを受信した当該移動通信端末等は、それを自身が備えるディスプレイ上に表示する。利用者10は、当該移動通信端末等を操作することにより、ディスプレイ上に表示されたインターフェース上にて、自分が締結している契約サービス情報を入力し(S02)、移動通信システム2へその内容を通知する(S03)。
当該移動通信端末等からの情報登録通知を受信した移動通信システム2内の情報登録手段2Aは、まずその通知を行ってきた移動通信端末等の利用者10の情報領域が、DB保持手段2B内に既に存在するか判断を行う(S04)。もし情報領域が存在しない場合は、新規に当該利用者10の情報領域を作成し、当該利用者10の個人情報を格納する(S05)。もし既に情報領域が存在する場合は、格納されている個人情報に、通知されて来た契約サービス情報を関連付け、DB保持手段2B内に保存させる(S06)。
このようにして移動通信端末10A又は移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101、102から、契約サービス情報を登録することにより、当該移動通信端末10Aの契約をしている利用者10を一意に特定でき、当該利用者10の個人情報を活用することにより、自動的に個人情報と登録情報を関連付けて保存することが可能となる。
図6は、契約サービス情報の登録例である。利用者の情報登録内容に応じて、当該利用者の個人情報の直下に、サービス種別を表すサービス種別情報としてサービスIDが、サービス種別ごとのサービス提供契約者情報としてサービス提供者IDが、それぞれ関連付けられて格納される。
サービス種別情報とは、例えば、コンテンツ配信サービス、ファームウェア自動更新サービス、デバイス自動制御サービス、デバイス状態情報提供などが挙げられ、それぞれのサービス種別ごとにユニークなサービスIDが予め設定されている。また、サービス提供契約者情報とは、当該利用者がサービス契約を締結しているサービス提供者を指定する情報であり、それぞれのサービス提供者ごとにユニークなサービス提供者IDが予め設定されている。
図7は、移動通信端末にローカル接続するデバイスに関する情報を、移動通信システム2内の情報登録手段2Aに通知し、新規に登録(DB保持手段2B内に保存)させる手順である。
例えば、利用者が新たなデバイスを購入し、そのデバイスを移動通信システム2内に登録するには、移動通信端末に備えられている、例えば「デバイス読取ボタン」等を押下し(図7のS10)、移動通信端末に具備しているデバイスID読取手段15(図2参照)を動作させ、目的のデバイスに付与されているデバイスIDを読み取る(S11)。
すると移動通信端末は、まず、読み取ったデバイスIDが自身のデバイスID記憶手段17内に記憶されていないか、チェックを行う(S12)。ここで既にデバイスIDが記憶されていた場合は、当該デバイスIDが既に移動通信システム2内のDB保持手段2Bに登録済み(この仕組みは後述)であるため、デバイスIDの新規登録を中断する。
デバイスID記憶手段17に記憶されていない場合は、読み取ったデバイスIDを移動通信網1経由で移動通信システム2内の情報登録手段2Aへ通知する(S13)。デバイスIDの通知を受けた情報登録手段2Aは、その通知を行った移動通信端末に関する情報から、利用者を特定し、当該利用者の情報領域がDB保持手段2B内に既に存在するか確認を行う(S14)。もし該当する情報領域が存在しない場合は、新たにDB保持手段2B内に当該利用者の情報領域を作成する(S15)。
当該利用者の情報領域が存在する場合、通知されて来たデバイスIDが、既にその情報領域内に存在されているか、チェックを行う(S16)。既に当該デバイスIDが登録されていた場合は、デバイスIDの新規登録を中断する。一方、デバイスIDが存在しない場合、当該デバイスIDを当該利用者の情報領域に保存し、デバイスIDの新規登録が実行される(S17)。その後、登録されたデバイスについて、当該デバイスで利用するサービスに関する情報設定がなされる(S18;ステップA)。
図8は、図7中のステップAを詳細化したフロー図であり、新規登録されたデバイスについての、利用サービスに関する初期情報設定手順である。移動通信システム2は、新規登録されたデバイスIDを、そのデバイスの製造元へ通知し(図8のS21)、そのデバイスで実行可能なサービス種別に関する情報を取得する(S22)。取得した実行可能サービス種別に関する情報は、当該デバイスIDに関連付けられて保存される。
次いで、実行可能サービス種別に関する情報と、予め利用者によってDB保持手段2Bに登録された当該利用者の契約サービス情報とを比較し(S23)、当該デバイスでの実行可能サービス種別の中に、当該利用者の契約サービス情報中に登録されているサービス種別が存在する場合、そのサービス種別情報をデバイスIDと関連付けて保存する(S24)。
その結果生成される情報の事例を、図9に示す。この例では、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101は、サービス種別(1)、サービス種別(2)、サービス種別(3)、サービス種別(4)、サービス種別(5)等を実行する機能を有しており(図9の破線で囲まれた部分)、その情報が一時的に情報領域に格納される。そして、当該移動通信端末及び当該デバイスの利用者10は、サービス提供者とサービス種別(1)、サービス種別(2)、サービス種別(19)、サービス種別(20)を契約している(図6参照)。そのため、当該利用者10のデバイス101に関する利用サービス情報として、サービス種別(1)とサービス種別(2)が抽出され、当該デバイスで利用するサービス種別情報として初期設定される。
以上の手順により、移動通信システム2に登録されたデバイスIDについて、当該利用者10が当該デバイスで利用するサービス種別情報に関する初期情報設定が、自動的に行われる。
図10は図7におけるS19(ステップB)を詳細化したフロー図であり、新規登録されたデバイスについての、デバイス製造元へのユーザ登録に関する手順である。
利用者が移動通信システム2に対してデバイスの新規登録を行う際、移動通信端末の操作等により、当該デバイスに関する製造元へのユーザ登録を、移動通信システム2に依頼することができる。利用者がユーザ登録を希望する場合、デバイスID通知の信号中に、ユーザ登録要求が含まれる(図10のS31)。
そのユーザ登録要求を受信した移動通信システム2は、移動通信事業者が保持し、DB保持手段2B内にも保存されている当該利用者の個人情報と、当該デバイスIDとを括りつけて、デバイスの製造元へのユーザ登録情報を生成し(S32)、そのユーザ登録情報を、当該製造元へ通知する(S33)。デバイス毎に付与されるデバイスIDはユニークなIDであるため、簡単に製造元を特定することが可能である。
移動通信システム2からのユーザ登録情報を受信した、当該デバイスの製造元は、ユーザ登録情報を解析し、当該利用者の個人情報及びデバイスIDを読み取り、その内容に従ってユーザ登録処理を行い(S34)、その結果を移動通信システム2へ返信する(S35)。ユーザ登録結果を受信した移動通信システム2は、その結果を当該移動通信端末へ通知する(S36)。
以上の手順により、移動通信システム2に通知されたデバイスIDについて、当該利用者の個人情報を利用して、当該デバイスに関する製造元へのユーザ登録を自動的に行うことが可能となる。
図11は、移動通信システム内のDB保持手段2Bに登録されたデバイスIDについて、利用サービスに関する詳細な設定を行う手順を示す。
利用者は、移動通信端末又は移動通信端末にローカル接続されたデバイスを用いて、DB保持手段2B内にある当該利用者の情報領域へ接続を試みる(図11のS41)。DB保持手段2B内に当該利用者の情報領域が存在しない場合(S42で否定判定)、サービスの詳細設定は中断される。
当該利用者の情報領域が存在する場合(S42で肯定判定の場合)、当該移動通信端末は登録変更I/F提供手段2C1(図4参照)へアクセスを試みる(S43)。DB保持手段2B内に登録済みのデバイスIDが存在しない場合(S44で否定判定の場合)は、詳細設定を行う対象が無いため、サービスの詳細設定は中断される。
登録済みのデバイスIDが存在する場合(S44で肯定判定の場合)、移動通信端末等の画面上に、設定変更インターフェースが表示される。そのインターフェース上には、登録済みのデバイスIDと、当該デバイスIDについて詳細を設定すべき利用サービス情報、及び収容許容情報に関する詳細設定メニューが表示される。当該利用者は、そのインターフェース上で詳細設定の情報入力を行い(S45)、その入力内容を移動通信システムの登録変更I/F提供手段2C1に通知する。その通知を受信した登録変更I/F提供手段2C1は、その内容をDB保持手段2B内の当該利用者の情報領域に保存する。
そして、当該デバイスで利用するサービス種別ごとに設定する、アクセス許容者指定情報において登録されたサービス提供者(外部通信装置)に対して、当該デバイスに対して当該サービス種別におけるアクセスが許容された旨を通知する。その通知を受けたサービス提供者(外部通信装置)は、その情報を独自の管理し、実際のサービス提供時には、アクセス許可を得ているデバイスに対してのみ、サービス提供のための操作信号を送出する。
また、当該デバイスで利用するサービス種別ごとに設定する、アクセス許容者指定情報において、第三者移動通信端末を指定した場合、若しくは、当該デバイスとの臨時ローカル接続を確立することを許容する相手を指定する収容許容者指定情報において、第三者移動通信端末を指定した場合は、当該第三者移動通信端末の情報領域に、その内容を反映させる。具体的には、アクセス許容されたデバイスと、アクセスを許容されたサービス種別、及び臨時ローカル接続が許容されたデバイスと、臨時ローカル接続時に当該デバイスを用いて利用することを許容されたサービス種別、とに関する内容が、当該第三者移動通信端末の情報領域に反映される(S46)。
図12は、移動通信システム2内のDB保持手段2Bに登録されたデバイスIDについて、利用サービスに関する詳細な設定を行った情報内容の例である。
利用者10は自身の情報領域に移動通信端末10Aを登録しており、移動通信端末10Aにローカル接続するデバイスとしてデバイス101、102等を登録している。
図11に記載の手順により、デバイス101に関する情報設定を行った結果、利用サービス情報と収容許容情報が設定される。利用サービス情報中の、当該デバイスで利用するサービス種別を指定する利用サービス種別情報としては、サービスID(1)とサービスID(2)が設定されている。
サービスID(1)については、当該デバイスに対して当該サービスを提供することを許容する相手として、サービス提供者I及び移動通信端末20Aが指定されている。よって、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101に対して、サービス提供者I及び移動通信端末20Aから、サービス種別(1)を提供し、当該デバイス101に実行させることが可能となる。
サービスID(2)については、当該デバイスに対して当該サービスを提供することを許容する相手として、サービス提供者II及びホームGW装置2000が指定されている。よって、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101に対して、サービス提供者II及びホームGW装置2000から、サービス種別(2)を提供し、当該デバイス101に実行させることが可能となる。
また、収容許容情報中の、当該デバイスを臨時にローカル接続することを許容する相手を指定する収容許容者指定情報として、移動通信端末20A、移動通信端末30A及び全移動通信端末が指定されている。
移動通信端末20Aに対しては、当該デバイスを臨時にローカル接続した際、当該デバイスを用いて利用することを許容するサービス種別として、サービスID(3)及びサービスID(4)が指定されている。よって、移動通信端末20Aが当該デバイスをローカル接続した際、当該移動通信端末20Aの利用者20が、サービスID(3)又はサービスID(4)が示すサービス種別を契約し、自身の情報領域に登録していた場合には、当該デバイスを用いて当該サービスを実行することが可能である。なお、移動通信端末30Aに関しても、同上である。
また、当該デバイスを臨時にローカル接続することを許容する相手を指定する収容許容者指定情報に「全移動通信端末」を指定した場合、当該移動通信事業者と契約を結んでいる移動通信端末の全てが、当該デバイスを臨時にローカル接続することが可能となる。この場合、当該デバイスは“公開デバイス”として扱われる。公開デバイスに関しても、当該デバイスを臨時にローカル接続した際に、当該デバイスを用いて利用することを許容するサービス種別を設定する。
そして、移動通信端末にローカル接続されたデバイスに関する情報設定を行った時に、当該デバイスへのアクセス許容者指定情報及び収容許容者指定情報に、第三者移動通信端末を指定した場合、当該第三者移動通信端末の情報領域内の被アクセス許容デバイス情報、及び収容許容デバイス情報に、その内容がリアルタイムに反映される。その様子を表すのが図13である。
図13は利用者20の情報領域を表しており、移動通信端末20Aが登録されている。移動通信端末20Aは、図12において、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101について、サービスID(1)についてアクセス許容されたため、被アクセス許容デバイス情報のデバイス収容装置識別情報に移動通信端末10Aが格納され、その直下のデバイス識別情報にデバイスID101が格納され、その直下の利用可能サービス種別情報にサービスID(1)が格納される。
これらの情報により、利用者20は、移動通信端末20Aから、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101に対して、サービスID(1)が示すサービスを実行させる操作信号を送出することが可能となる。なお、第三者移動通信端末から、移動通信端末にローカル接続されたデバイスに対して操作信号を送出し、サービスを実行させる具体的な実行手順については、後に述べる。
また、移動通信端末20Aは、図12において、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101について、臨時にローカル接続することを許容され、その際に当該デバイスを用いて、サービスID(3)及びサービスID(4)が示すサービスを利用することを許容されたため、被収容許容デバイス情報のデバイス識別情報にデバイスID101が格納され、その直下の利用被許容サービス種別情報にサービスID(3)及びサービスID(4)が格納される。更に、移動通信端末20Aの利用者20が、サービスID(3)が示すサービス種別についてサービス提供者IXと、サービスID(4)が示すサービス種別についてサービス提供者Xと、それぞれ契約を締結し、自身の契約サービス情報として登録していた場合、利用被許容サービス種別情報の直下のアクセス許容者指定情報に、サービス提供者IDIX及びサービス提供者ID Xが自動的に格納される。
これらの情報により、利用者20は、移動通信端末20Aによって、移動通信端末にローカル接続されたデバイス101を臨時にローカル接続することが可能となり、更に、当該デバイスを用いて、サービスID(3)及びサービスID(4)が示すサービス種別について、サービス提供者IX及びサービス提供者Xからのサービスを享受することが可能となる。なお、第三者移動通信端末によって、移動通信端末にローカル接続されたデバイスを臨時にローカル接続し、当該デバイスにてサービスを実行させる具体的な実行手順については、後に述べる。
また、図12において、デバイス101は、臨時にローカル接続を許容する相手として、全移動通信端末を指定し、公開デバイスとして扱われる。公開デバイスに関する情報は、図14に示すように、移動通信システム2のDB保持手段2Bの直下にリアルタイムに反映される。公開デバイス情報として、デバイス識別情報が格納され、その直下には利用被許容サービス種別情報が格納される。
なお、公開デバイスを臨時にローカル接続し、当該デバイスにてサービスを実行させる具体的な実行手順については、後に述べる。
図15は、移動通信端末にローカル接続されたデバイスに関する情報を、移動通信システム2のDB保持手段2Bに登録済みである場合に、当該デバイスを当該移動通信端末にローカル接続する手順を示す。
利用者による移動通信端末の操作を契機に(図15のS51)、又は、移動通信網からの移動通信端末に対する操作信号を契機に(S52)、又は、デバイスが自発的にデバイスIDを発信している場合、そのデバイスID信号を移動通信端末が受信したのを契機に(S53)、又は移動通信端末がデバイス発見手段を用いて定期的にデバイスIDの発見に努め(S54)、発見したのを契機に(S55)、移動通信端末はデバイスID読取手段を用いて、デバイスに付与されているデバイスIDを読み取る(S56)。
読み取ったデバイスIDが、移動通信端末内のデバイスID記憶手段17(図2参照)内に記憶済みであった場合(S57で肯定判定の場合)は、当該デバイスとの接続が確立中であるため、そのまま接続を継続する。
一方、読み取ったデバイスIDがデバイスID記憶手段17内に記憶されていない場合(S57で否定判定の場合)、当該デバイスIDが、当該移動通信端末の配下に登録されているか、移動通信システム2内のDB保持手段2Bへローカル接続要求信号を送出し、問い合わせを行う(S58)。当該デバイスIDが当該移動通信端末の配下に登録されていなかった場合(S59で否定判定の場合)、移動通信システム2は当該移動通信端末にローカル接続非許容通知を行い、その通知を受けた当該移動通信端末は、当該デバイスとのローカル接続確立を中断し(S60)、処理を終了する。
当該デバイスIDが当該移動通信端末の配下に登録されていた場合(S59で肯定判定の場合)、移動通信システム2は当該移動通信端末にローカル接続要求応答信号を行い、その通知を受けた当該移動通信端末は、当該デバイスとのリンクを確立し、ローカル接続を行う(S61)。
移動通信端末は、ローカル接続を確立したデバイスに関して、当該デバイスのデバイスIDを、デバイスID記憶手段17に記憶する(S62)。そして当該デバイスとのリンク確立状況を常時監視し、リンクが確立している間中はデバイスID記憶手段17にてデバイスIDを記憶し続ける(S63、S64)。デバイスID記憶手段17にローカル接続を確立済みのデバイスのデバイスIDを記憶することによって、移動通信システム2内のDB保持手段2Bへの無駄な問い合わせを削減することができる。
そして、移動通信端末は、ローカル接続済みのデバイスとのリンクが切断されたことを検知すると、当該デバイスのデバイスIDをデバイスID記憶手段17から消去する(S65)。
以上の手順により、本発明の移動通信端末は、移動通信システム2内のDB保持手段2Bの、当該移動通信端末の利用者の情報領域に予め登録済みであるデバイスに関してのみ、ローカル接続を行うことが可能となる。
いま、図4において、移動通信端末10Aはデバイス101及びデバイス102とローカル接続を確立しているとする。この場合における、外部通信装置又は移動通信システム2からの、移動通信端末にローカル接続されたデバイスに対する操作信号の送信手順について、図16に基づき詳説する。
図16は外部通信装置から移動通信端末にローカル接続されたデバイス宛への操作信号送出の手順を示す。
事業者は、移動通信システム2に接続する外部通信装置を用意し、当該外部通信装置から、移動通信端末とデバイスとを指定する情報を添付して、操作信号を移動通信システム2宛に送出する(図16のS71)。
当該操作信号を受信した移動通信システム2は、当該操作信号の送信元と、宛先である移動通信端末及びデバイスと、当該操作信号のサービス種別とを識別し、DB保持手段2B内に保持している当該移動通信端末の利用者の情報領域を参照し(S72)、当該デバイスに関する利用サービス情報において、当該サービス種別が設定されており、且つ、アクセス許容者として当該外部通信装置が設定されているか確認を行い(S73)、正しく設定がなされていなかった場合は、当該操作信号が無効である旨の通知を送信元の当該外部通信装置へ行い(S78)、処理を完了する。
S73で正しく設定がなされていた場合は、移動通信システム2は信号転送手段2Eにより当該操作信号を宛先である移動通信端末へ転送する(S74)。当該操作信号を受信した移動通信端末は、当該操作信号の宛先であるデバイスを識別し、当該デバイスとのローカル接続が確立しているか、調査を行い(S75)、ローカル接続が確立されていなかった場合、移動通信システム2へその旨を通知する(S76)。その通知を受信した移動通信システム2は、当該操作信号についての扱いを判断し(S77)、再送する場合は、再度、当該操作信号を移動通信端末に対して送信する(S74)。
S75で移動通信端末が当該デバイスとローカル接続を確立していた場合、当該操作信号を当該デバイスへ転送し(S79)、その処理結果を当該デバイスから受信し(S80)、その内容を移動通信システム2へ転送し(S81)、それを受信した移動通信システム2は、操作信号に対する応答として、その内容を送信元である外部通信装置へ転送する(S82)。
以上の手順により、本発明は、外部通信装置から移動通信端末にローカル接続されたデバイスへの操作信号の送達を可能とする。
なお、移動通信システム2には信号送出手段2Dが備わっており、外部通信装置の代わりに、移動通信システム2自身が移動通信端末にローカル接続されたデバイス宛の操作信号を送出することも可能である。その場合、移動通信システム2は、予め当該利用者の情報領域を参照し、移動通信システム2自身が宛先であるデバイスに対する当該操作信号の送出を許容されているかチェックを行うため、操作信号送出後に再度、DB保持手段2Bの登録内容を参照することはしない。
また、移動通信端末がデバイス宛の操作信号を受信した際に、当該デバイスとのローカル接続が確立できない場合、操作信号に含まれる条件設定(操作信号の生成時に、パラメータとして設定)によっては、ローカル接続が確立できない旨を移動通信システム2へ通知する代わりに、当該移動通信端末の信号判別手段12(図2参照)にて当該操作信号を保持しておき、当該デバイスとのローカル接続が確立でき次第、当該デバイスへ当該操作信号を転送する、という手順を取ることも可能である。
上記の操作信号の種類としては、デバイスの動作を制御する制御信号、又はデバイスに対してコンテンツを提供し再生させるコンテンツ信号、又はデバイスに保存させるデータを送達するデータ信号、又はデバイスの状態情報の取得を要求する状態情報要求信号とがある。
制御信号の例としては、予め設定された時刻にデバイスを起動させたり、所定の動作を実行させたりするサービスや、デバイスをリアルタイムにコントロールする遠隔リモコンサービスなどがある。コンテンツ信号の例としては、音楽再生手段を備えたデバイスに対して音楽データを送達し再生させるサービスや、画面表示手段を備えたデバイスに対して画像データや動画データを送達し再生させるサービスなどがある。
また、データ信号の例としては、デバイスのファームウェアを送達して自動アップデートを行うサービスや、新しいバージョンのウィルス定義ファイルを送達して自動アップデートを行うサービスなどがある。状態情報要求信号の例としては、定期的にデバイスの運転状態の情報を取得してデバイスの利用動向を調査するサービスや、デバイスのヘルスチェックを自動的に行うサービスなどがある。
図17は、外部通信装置又は移動通信システム2からの、移動通信装置にローカル接続されたデバイス宛の状態情報要求信号の送出、及び状態情報要求応答の通知に関する手順を示す。
当該外部通信装置から、移動通信端末とデバイスとを指定する情報を添付して、状態情報要求信号を移動通信システム2宛に送出する(図17のS91)。当該状態情報要求信号を受信した移動通信システム2は、当該状態情報要求信号の送信元と、宛先である移動通信端末及びデバイスと、当該状態情報要求信号のサービス種別とを識別し、DB保持手段2B内に保持している当該移動通信端末の利用者の情報領域を参照し(S92)、当該デバイスに関する利用サービス情報において、当該サービス種別が設定されており、且つ、アクセス許容者として当該外部通信装置が設定されているか確認を行い(S93)、正しく設定がなされていなかった場合は、当該状態情報要求信号が無効である旨の通知を、送信元である当該外部通信装置へ行い(S98)、処理を完了する。
S93で正しく設定がなされていた場合は、移動通信システム2は信号転送手段2Eにより当該状態情報要求信号を宛先である移動通信端末へ転送する(S94)。当該状態情報要求信号を受信した移動通信端末は、当該状態情報要求信号の宛先であるデバイスを識別し、当該デバイスとのローカル接続が確立しているか、調査を行い(S95)、ローカル接続が確立されていなかった場合、移動通信システム2へその旨を通知する(S96)。その通知を受信した移動通信システム2は、当該状態情報要求信号についての扱いを判断し(S97)、再送する場合は、再度、当該状態情報要求信号を移動通信端末に対して送信する(S94)。再送しない場合は、エラー通知を当該外部通信装置に対し行う(S98)。
S95で移動通信端末が当該デバイスとローカル接続を確立していた場合、当該状態情報要求信号を当該デバイスへ転送し(S99)、状態情報要求応答として当該デバイスからの状態情報を受信し(S100)、その内容を移動通信システム2へ転送し(S101)、それを受信した移動通信システム2は、状態情報要求信号に対する応答として、その状態情報を送信元の外部通信装置へ転送する(S102)。
以上の手順により、本発明は、外部通信装置から移動通信端末にローカル接続されたデバイスへの状態情報要求信号の送達と、移動通信端末にローカル接続されたデバイスに関する状態情報の取得を可能とする。
なお、移動通信システム2には信号送出手段2Dが備わっており、外部通信装置の代わりに、移動通信システム2自身が移動通信端末にローカル接続されたデバイス宛の状態情報要求信号を送出することも可能である。その場合、移動通信システム2は、予め当該利用者の情報領域を参照し、移動通信システム2自身が宛先であるデバイスに対する状態情報要求信号の送出を許容されているかチェックを行うため、状態情報要求信号送出後に再度、DB保持手段2Bの登録内容を参照することはしない。
図18は、移動通信端末からのデバイス向けサービスの起動に関する手順を示す。
移動通信端末10A又は移動通信端末にローカル接続されたデバイス101から、移動通信システム2のサービス利用I/F提供手段2C2(図4参照)へアクセスすると(図18のS111)、サービス利用I/F提供手段2C2は、図12に示すような当該移動通信端末に関する情報領域を参照し、当該移動通信端末に接続されたデバイス、及び当該デバイスに関する利用サービス情報を参照する。サービス利用I/F提供手段2C2は、移動通信端末10Aに関する利用サービス情報が、情報領域に予め設定されていた場合(S112で肯定判定の場合)、その情報から、当該移動通信端末にローカル接続する登録がなされているデバイス毎に利用可能なサービス種別の一覧と、それぞれのサービス種別においてサービス起動を要求できる相手の一覧とを判別し、サービス起動要求のための操作メニューを動的に生成する。当該操作メニューは、例えばWebベースで生成され、HTTPなどの汎用プロトコルを用いて、アクセス元である移動通信端末10A又は移動通信端末にローカル接続されたデバイス101に提供される(S113)。
当該操作メニューを取得した移動通信端末10A又はデバイス101は、自身が備える画面上に当該操作メニューを表示し、利用者に操作メニューの選択及びパラメータ入力を行わせる。ここで、例えば、当該利用者がデバイス101用の操作メニューを選択し、実行要求を行った場合、サービス利用I/F提供手段2C2は、その内容を信号送出手段2Dへ通知する(S114)。
その通知を受けた信号送出手段2Dは、サービス起動の要求元である移動通信端末と、サービス提供先であるデバイスと、実行要求されたサービス種別と、操作メニュー上で入力したパラメータと、サービス起動の要求先とを判別し、サービス起動要求信号を生成して、サービス起動の要求先である外部通信装置等に当該サービス起動要求信号を送出する(S115)。当該サービス起動要求信号は、信号転送手段2Eを介して外部通信装置へ送達され(S116)、当該サービス起動信号を受信した外部通信装置は、その内容を識別し、その内容に則したサービス提供を実行するため、図16や図17に示す手順に従って、サービス提供を行う(S117)。
このようにして、移動通信端末の利用者から、移動通信端末にローカル接続されたデバイスに対するサービス実行を起動することができる。
なお、移動通信端末にローカル接続されたデバイス宛のサービス起動を要求する相手として、外部通信装置の代わりに、移動通信システム2を指定することも可能である。その場合の手順は、やはり図18に準ずる。以上が、図4に示すシステムにおいて、外部通信装置又は移動通信システム2と、移動通信端末にローカル接続されたデバイスとの間でのやり取りに関する動作手順である。
次に、図19に示すような、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101に対する第三者移動通信端末20Aからの操作信号送出に関して、その動作手順を詳説する。図19では、利用者10が所有する移動通信端末10Aと、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101と、利用者20が所有する移動通信端末20Aと、移動通信端末20Aにローカル接続されたデバイス201とが存在する。
ここで図12を参照すると、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101に関して、サービスID(1)で指定されるサービス種別において、サービス提供を許容する相手を指定するアクセス許容者指定情報において、移動通信端末20Aが指定されていることが分かる。その結果、図13を参照すると、移動通信端末20Aに関する被アクセス許容デバイス情報に、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101が格納され、サービスID(1)で指定されるサービス種別において、アクセス許容されていることが分かる。
よって、移動通信端末20Aは、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101に対して、サービスID(1)で指定されるサービス種別について、操作信号を送出することができ、移動通信網1を介した遠隔操作を行うことが可能となる。図20には、その手順を示す。ここで図20を用いて当該手順を説明する。
まず、利用者20が移動通信端末20Aを用いて、移動通信システム2のサービス利用I/F提供手段2C2にアクセスする(図20のS121)。移動通信端末20Aからのアクセスを受けたサービス利用I/F提供手段2C2は、DB保持手段2B内の移動通信端末の情報領域を参照し、移動通信端末20Aに関するその他の操作メニュー(移動通信端末20Aにローカル接続されたデバイスに関する操作メニュー)と共に、非アクセス許容デバイスに関する操作メニューを提供する(S122)。ここの場合では、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101に対して、サービスID(1)で指定されるサービス種別を実行するための操作メニューが提供される。この操作メニューは、例えばWebベースで提供され、HTTP等によって移動通信端末20Aに送達され、移動通信端末20Aの画面上に表示される。
利用者20は、移動通信端末20Aの画面上に表示された当該操作メニューから、デバイス101に関する操作メニューを選択し、必要に応じてパラメータを入力し、そして実行を決定すると、その内容が移動通信システム2のサービス利用I/F提供手段2C2から、信号送出手段へ通知される(S123)。
その通知を受けた信号送出手段は、サービス起動の要求元である移動通信端末20Aと、サービス提供先であるデバイス101と、そのデバイス101をローカル接続する移動通信端末10Aと、実行要求されたサービス種別と、操作メニュー上で入力されたパラメータとをそれぞれ判別し、サービスを起動するための操作信号を生成して、当該操作信号を移動通信端末10Aに向けて送出する(S124)。
当該操作信号を受信した移動通信端末10Aは、当該操作信号の宛先であるデバイス101を識別し、当該デバイス101とのローカル接続が確立しているか、調査を行い(S125)、ローカル接続が確立されていなかった場合、移動通信システム2へその旨を通知する(S126)。その通知を受信した移動通信システム2は、当該操作信号についての扱いを判断し(S127)、再送する場合は、再度、当該操作信号を移動通信端末10Aに対して送信する(S128)。再送しない場合は、エラー通知をサービス利用I/F提供手段2C2に対し行う(S129)。
S125で移動通信端末10Aが当該デバイス101とローカル接続を確立していた場合、当該操作信号を当該デバイス101へ転送し(S130)、その処理結果を当該デバイス101から受信し(S131)、その内容を移動通信システム2へ転送し(S132)、それを受信した移動通信システム2は、操作信号に対する応答として、その内容を、送信元の移動通信端末20Aがアクセスしているサービス利用I/F提供手段2C2へ転送する(S133)。その内容を受信したサービス利用I/F提供手段2C2は、移動通信端末20Aの画面上に、その操作結果を表示する(S134)。
以上の手順により、本発明は、第三者移動通信端末20Aから、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101への操作信号の送達を可能とする。
なお、移動通信端末10Aがデバイス101宛の操作信号を受信した際に、当該デバイス101とのローカル接続が確立できない場合、操作信号に含まれる条件設定(サービス利用I/Fでのパラメータ入力により設定)によっては、ローカル接続が確立できない旨を移動通信システム2へ通知する代わりに、当該移動通信端末10Aの信号判別手段12(図2参照)にて当該操作信号を保持しておき、当該デバイス101とのローカル接続が確立でき次第、当該デバイス101へ当該操作信号を転送する、という手順を取ることも可能である。
本発明により、例えば、移動通信端末20Aから、遠隔地に存在する移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101を起動させる/停止させるなどのリモコンサービスや、遠隔地に存在する音楽再生手段を備えたデバイスに対して利用者20の音声データを送達し、再生させるサービスや、遠隔地に存在する移動通信端末にローカル接続されたデバイスの運転状態を把握するサービスなどを実現することが可能となる。
図21は、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101を、第三者移動通信端末20Aが臨時にローカル接続する場合の構成図である。前述した図12において、利用者10は、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101について、収容許容情報を設定し、臨時にローカル接続することを許容する収容許容者指定情報に移動通信端末20Aを指定し、更に、デバイス101を移動通信端末20Aが臨時にローカル接続した際に、当該デバイス101を用いて利用することを許容する利用許容サービス種別情報として、サービスID(3)及びサービスID(4)を設定している。
これらの結果を反映し、図13において、移動通信端末20Aに関する情報領域では、被収容許容デバイス情報としてデバイス101が格納され、その直下の利用被許容サービス種別情報にサービスID(3)及びサービスID(4)が格納される。更に、移動通信端末20Aの利用者20が、サービスID(3)が示すサービス種別についてサービス提供者IXと、サービスID(4)が示すサービス種別についてサービス提供者Xと、それぞれ契約を締結し、自身の契約サービス情報として登録していた場合、利用被許容サービス種別情報の直下のアクセス許容者指定情報に、サービス提供者IDIX及びサービス提供者ID Xが、自動的に格納される。
そして、自身の情報領域の被収容許容デバイス情報に登録されているデバイスに関しては、図21に示すようなローカル接続構成を取ることができる。
また、図12において、デバイス101を臨時にローカル接続することを許容する相手として、全移動通信端末を指定する設定がなされているため、デバイス101は公開デバイスとして扱われ、図14に示すように、公開デバイス情報に登録される。
公開デバイス情報に登録されているデバイスに関しては、図22に示す公開デバイス101のように、デバイス901と同様のローカル接続構成を採用することができる。このとき、本発明によるサービスを提供している移動通信事業者の移動通信網1に収容される移動通信端末であれば、どの移動通信端末であっても、公開デバイス101を臨時にローカル接続することが可能である。
以上のような、第三者移動通信端末20Aによる他者のデバイス101の臨時のローカル接続について、接続を確立し、当該デバイス101でサービスを利用するまでの手順は図23に示すとおりである。
移動通信端末20Aに備えられている“臨時収容ボタン”に相当するボタンを押下し、これから他者デバイス101の臨時ローカル接続を行うことを指定する(S141)。そして、当該移動通信端末20Aにて他者デバイス101のデバイスIDを読み取り(S142)、移動通信網を介して、移動通信システム2内のDB保持手段2Bへ臨時ローカル接続要求信号として送出する(S143)。
当該要求信号を受信したDB保持手段2Bは、当該要求信号を送信してきた移動通信端末20Aの情報領域を参照し、臨時にローカル接続しようとしているデバイス101が、当該移動通信端末20Aの被収容許容デバイス情報に登録されているか、チェックを行う(S144)。予め登録がなされていた場合は、同じ被収容許容デバイス情報内の利用被許容サービス種別情報、及びアクセス許容者指定情報を参照し、当該移動通信端末が当該デバイスを臨時にローカル接続した際に、当該デバイスを用いて利用することができるサービス種別が存在するか、チェックを行う(S146)。ここで該当するサービス種別が存在しない場合は、DB保持手段2Bは当該移動通信端末に対して臨時ローカル接続が不可である旨を通知する臨時ローカル接続要求応答を送信する(S149)。
S146で該当するサービス種別が存在した場合は、DB保持手段2Bは当該移動通信端末20Aに対して臨時ローカル接続を許容する旨を通知する臨時ローカル接続要求応答を送信する。この通知を受信した当該移動通信端末20Aは、当該デバイス101とのローカル接続を確立する。また同時に、DB保持手段2Bは、当該移動通信端末20Aの情報領域の内容からサービス利用インターフェースを動的に生成し、当該移動通信端末20Aに対して提供する(S147)。このサービス利用インターフェースは、例えばWebベースで生成されHTTPにより当該移動通信端末20Aに提供される。当該移動通信端末の画面上に表示されたサービス利用インターフェース上の操作メニューを操作することにより、当該移動通信端末から、当該デバイスに対するサービス起動を行うことができる(S148)。
一方、S144で臨時にローカル接続しようとしているデバイス101が、当該移動通信端末20Aの情報領域の被収容許容デバイス情報に登録されていなかった場合、DB保持手段2Bは、次いで、公開デバイス情報を参照し、当該デバイス101が公開デバイスとして登録されているかどうか、チェックを行う(S145)。予め登録がなされていた場合は、公開デバイス情報に格納されている当該公開デバイスに関する利用被許容サービス種別情報と、当該移動通信端末20Aの利用者20の契約サービス情報とを比較し、利用可能なサービス種別が存在した場合のみ(S146で肯定判定の場合のみ)、DB保持手段2Bは当該移動通信端末20Aに対して臨時ローカル接続を許容する旨を通知する臨時ローカル接続要求応答を送信する。
その通知を受信した当該移動通信端末20Aは、当該公開デバイスとのローカル接続を確立する。また同時に、DB保持手段2Bは、当該公開デバイスの利用被許容サービス種別情報と、当該移動通信端末20Aの利用者20の契約サービス情報とから、当該移動通信端末20Aが当該デバイス101を臨時にローカル接続した際に、当該公開デバイスで利用可能なサービス種別を判断し、その情報から、サービス利用インターフェースを動的に生成し、当該移動通信端末20Aに対して提供する。このサービス利用インターフェースは、例えばWebベースで生成されHTTPにより当該移動通信端末20Aに提供される(S147)。当該移動通信端末20Aの画面上に表示されたサービス利用インターフェース上の操作メニューを操作することにより、当該移動通信端末20Aから、当該公開デバイスに対するサービス起動を行うことができる(S148)。
また、臨時にローカル接続しようとしているデバイス101が、当該移動通信端末20Aの情報領域の被収容許容デバイス情報に登録されておらず、又、公開デバイス情報にも登録されていない場合、当該移動通信端末20Aは当該デバイス101を臨時にローカル接続することを許容されていないため、DB保持手段2Bは、当該移動通信端末20Aに対して、臨時ローカル接続が不可である旨を通知する臨時ローカル接続要求応答を送信する。その通知を受信した当該移動通信端末20Aは、当該デバイス101との臨時のローカル接続確立を中断する(S150)。
このように本発明により、移動通信端末は、当該移動通信端末の利用者が所有しているデバイス以外の、他者のデバイスに関しても、臨時のローカル接続を確立することが可能であり、且つ、他者のデバイスを用いて、当該利用者がサービス提供者と締結している契約サービスを実行することが可能となる。
また、本発明により、例えば、音楽配信サービスを締結している移動通信端末の利用者が、音楽再生手段を備えたデバイスを所持せずに友人宅を訪れたとしても、音楽再生手段を備えた友人のデバイスが、当該利用者の移動通信端末に対して臨時ローカル接続を許容していれば、当該利用者は自分の移動通信端末に当該デバイスを臨時にローカル接続して、当該デバイスを用いて音楽配信サービスを享受することが可能である。
また、例えば、地図配信サービスを締結している移動通信端末の利用者が、画像表示手段を備えたデバイスを所持せずに外出したとしても、画像表示手段を備えたデバイスが街中に設置され(街頭テレビなど)、公開デバイスとして登録されていれば、当該利用者は自分の移動通信端末に当該デバイスを臨時にローカル接続して、当該デバイスを用いて地図配信サービスを享受することが可能である。
ところで、図24に示すように、移動通信端末10Aの利用者10が所有し、インターネット等のネットワークに接続されるホームGW装置1000に関する情報を、移動通信システム2内のDB保持手段2B内の、当該利用者10の情報領域に登録すれば、移動通信端末10Aから当該ホームGW装置1000に関する情報を参照し、簡便に当該ホームGW装置1000へアクセスすることが可能となり、当該ホームGW装置1000の遠隔操作が可能となり、また、当該ホームGW装置1000からDB保持手段2B内の情報領域に格納されている情報を参照し、そこで提供されるサービス利用インターフェースを用いることにより、移動通信端末10Aへの操作信号の送出を行うことが可能となり、双方向に操作信号の送出が可能となる。よって本発明により、従来であれば自宅内に限られていたホームネットワークの適用範囲に、自宅外に持ち出した移動通信端末10Aの周辺領域(無線LAN、赤外線、ブルートゥース等の通信可能範囲)を追加することが可能となる。
なお、移動通信端末10Aは演算処理能力、主記憶装置容量等が劣るため、ローカル接続されたデバイス101等に関する情報の保持、及び当該デバイス101等に関するサービス利用インターフェースの提供機能については、移動通信システム2内に持たせる構成とし、移動通信端末10Aはデバイス101等をローカル接続するためのハブに相当する位置付けとしたが、ホームGW装置1000は演算処理能力、主記憶装置容量等が十分にあるので、ホームGW装置1000にローカル接続されるホームデバイス1001等に関する情報の保持、及び当該ホームデバイス1001等に関するサービス利用インターフェースの提供機能についても、ホームGW装置1000自体が持つ構成を想定する。
また、ホームGW装置1000にローカル接続されるホームデバイス1001等も、移動通信端末50Aに対するデバイスの一種であると位置付けることができるため、移動通信端末50Aは直接にホームデバイスをローカル接続することが可能である。
移動通信システム2内のDB保持手段2Bに登録したホームGW装置1000に関する情報の中に、当該ホームGW装置1000へのアクセスを許容する第三者移動通信端末(例えば、移動通信端末20A等)を指定する情報を追加することにより、第三者移動通信端末から当該ホームGW装置1000にアクセスし、当該ホームGW装置1000が提供するサービス利用インターフェースを利用することが可能となる。このとき、本発明により、第三者移動通信端末に当該ホームGW装置1000に関する詳細情報(例えば、IPアドレスなど)を公開することなく、第三者移動通信端末とホームGW装置1000との間で、専用の通信接続を確立させることができる。
また、DB保持手段2Bに登録するホームGW装置1000に関する情報の中に、当該ホームGW装置1000に接続されたホームデバイス1001等に関する情報を追加し、当該ホームデバイス1001等を臨時にローカル接続することを許容する第三者移動通信端末を指定し、且つ、臨時にローカル接続した際に、当該ホームデバイス1001等を用いて利用することを許容するサービス種別を指定することにより、移動通信端末にローカル接続されたデバイスの場合と同様に、他者の移動通信端末に対して、当該ホームデバイス1001等を臨時にローカル接続することを可能とする。
図25は、移動通信端末の利用者が、DB保持手段2B内の自分の情報領域に、自分が所有しているホームGW装置1000に関する情報(IPアドレスなど)を登録する手順を示す。
利用者は、例えば移動通信端末などを用いて、移動通信システム2の情報登録手段2Aにアクセスし、情報登録インターフェースを呼び出す(図25のS151)。移動通信端末の画面上に表示された当該情報登録インターフェース上で、ホームGW装置1000を一意に識別することができる情報(例えばIPアドレスなど)を入力し、登録を実行する(S152)。
当該利用者の情報領域がまだ存在しなければ(S153で否定判定であれば)、当該利用者の個人情報を用いて情報領域を作成し(S154)、当該利用者の情報領域が存在すれば(S153で肯定判定であれば)、その情報領域内に、入力されたホームGW装置1000に関する情報を格納する(S155)。
また、図26は、上記手順によってDB保持手段2B内の情報領域にホームGW装置1000に関する情報が格納された例である。DB保持手段2Bに格納されている個人情報の直下に、ホームGW装置1000に関する情報が格納される。以上により、ホームGW装置1000に関する初期情報設定が行われる。このとき個人情報の直下には、当該利用者の移動通信端末に関する情報も格納されているため、移動通信システム2は、同利用者が保有している移動通信端末とホームGW装置1000とを括りつけて把握することが可能となる。
上記のようなホームGW装置1000に関する初期情報登録後は、当該ホームGW装置1000に関する詳細情報の設定を行うことが可能となる。図27はホームGW装置1000に関する詳細情報の設定手順を示す。
利用者が移動通信システム2の設定変更I/F提供手段へアクセスする(図27のS161)。当該利用者の情報領域が既に存在する場合(S162で肯定判定の場合)、利用者に対して設定変更インターフェースが提供される。そこで、ホームGW装置1000に関する初期情報設定が存在しない場合(S163で否定判定の場合)、ホームGW装置1000に関する詳細情報設定は行えない。一方、ホームGW装置1000に関する初期情報設定が存在する場合(S163で肯定判定の場合)、当該ホームGW装置1000に関する詳細情報設定のためのメニューが、設定変更インターフェース上に表示され、以下のような設定が可能となる。
この設定変更インターフェース上では、まず、当該ホームGW装置1000へのアクセスを許容する第三者移動通信端末を指定する。同一利用者が所有している移動通信端末からは、当該ホームGW装置1000へ自由にアクセスすることを可能とするが、第三者移動通信端末からの当該ホームGW装置1000へのアクセスについては、アクセスを許容する相手をDB保持手段2Bへ予め登録し、当該ホームGW装置1000へのアクセス許容者を制限することができる。アクセスを許容された第三者移動通信端末の情報領域には、その内容が反映され、提供されるサービス利用インターフェース上に、当該ホームGW装置1000へのリンクが表示されるが、当該ホームGW装置1000に関する詳細な情報(例えばIPアドレスなど)は公開しないため、第三者移動通信端末の利用者に対して、当該ホームGW装置1000の詳細情報を隠蔽することが可能となる。
また、当該ホームGW装置1000にローカル接続されるホームデバイスのうち、第三者移動通信端末に対して臨時のローカル接続を許容するものに関するデバイスIDの登録を行い、各デバイスごとに、当該デバイスを臨時にローカル接続することを許容する第三者移動通信端末を指定する情報と、当該第三者移動通信端末が当該デバイスを臨時にローカル接続した際に、当該デバイスを用いて利用することを許容するサービス種別を指定する情報とを設定する(S164)。
以上の設定を行うと、次いで、当該ホームGW装置1000へのアクセスを許容された第三者移動通信端末、又は当該ホームGW装置1000にローカル接続されるホームデバイスを臨時にローカル接続することを許容された第三者移動通信端末の情報領域に、その内容が自動的に反映される(S165)。具体的には、アクセス許容されたホームGW装置1000、及び臨時ローカル接続が許容されたデバイスと、臨時ローカル接続時に当該デバイスを用いて利用することを許容されたサービス種別、とに関する内容が、当該第三者移動通信端末の情報領域に反映される。
図28、図29はDB保持手段2B内の情報領域にて、ホームGW装置1000及びホームGW装置1000にローカル接続されるホームデバイスに関する詳細情報設定を行った例である。
このうち図28では、移動通信網及びインターネット等を介して、当該ホームGW装置1000へアクセスすることを許容する第三者移動通信端末に関する情報が、ホームGW装置1000に関する情報の直下に格納される。ここで、アクセスを許容する相手として移動通信端末20Aが指定されており、その結果、図13に示すように、移動通信端末20Aの情報領域にて、被アクセス許容デバイス情報中のデバイス収容装置識別情報に、当該ホームGW装置1000に関する情報が自動的に格納される。この情報により、移動通信システム2は、移動通信端末20AがホームGW装置1000へアクセスすることを許容する。
また、図29は、ホームGW装置1000に接続されるホームデバイスのうち、第三者移動通信端末に対して臨時のローカル接続を許容するホームデバイスの登録、及び当該ホームデバイスにおいて臨時のローカル接続を許容する相手を指定する情報、及び臨時ローカル接続時に当該ホームデバイスを用いて利用することを許容するサービス種別情報を設定した際の、情報格納の例である。
この例では、ホームGW装置1000にローカル接続されるホームデバイス1001について、移動通信端末20Aに対し臨時のローカル接続を許容し、臨時ローカル接続時に、当該ホームデバイスを用いて利用することを許容するサービス種別として、サービスID(14)及びサービスID(15)が指定されている。この結果、図13に示すように、移動通信端末20Aの情報領域にて、被収容許容デバイス情報中のデバイス識別情報に、当該ホームデバイス1001に関する情報、及び当該デバイスを用いて利用することを許容されているサービス種別に関する情報、及び許容されているサービス種別において、移動通信端末20Aの利用者が契約サービス情報として登録してあるものが存在した場合、そのサービス種別におけるサービス提供者に関する情報が自動的に格納される。この情報により、移動通信システム2は、移動通信端末20Aが、ホームGW装置1000にローカル接続されるホームデバイス1001を臨時にローカル接続することを許容する。
ところで、図30は、ホームGW装置1000がインターネット等と移動通信網を介してアクセスすることを許容された他者のデバイスに関する情報の格納を示す。
図12において、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101について、当該デバイス101で利用するサービス種別としてサービスID(2)が登録されており、当該サービス種別において、アクセス許容者指定情報(当該サービス種別において、当該デバイスへアクセスすることを許容する相手を指定する情報)としてホームGW装置2000が登録されている。その結果を受けて、図30では、ホームGW装置2000の被アクセス許容デバイス情報中に、デバイス収容装置識別情報として移動通信端末10Aが格納され、アクセス許容されたデバイスの識別情報としてデバイスID101が格納され、当該ホームGW装置2000がインターネット等と移動通信網を介して当該デバイス101にアクセスし起動することができるサービス種別を示す利用可能サービス種別情報としてサービスID(2)が格納される。この情報により、移動通信システム2は、ホームGW装置2000が、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101に対して、サービス種別(2)に関するサービス起動を行うことを許容する。
例えば、デバイス101がテキスト表示可能なディスプレイを備え、メッセージングサービスについてのアクセス許容をホームGW装置2000に対して設定した場合、ホームGW装置2000はデバイス101に対してテキストメッセージを送信し、表示させることができる。
また、デバイス101がホームGW装置2000に対して、遠隔リモコンサービスについてアクセス許容した場合、ホームGW装置2000から、デバイス101の遠隔操作が可能となる。
以下、移動通信端末からホームGW装置1000へのアクセス、及びホームGW装置1000から移動通信端末に対する操作信号を送出、及び移動通信端末によるホームGW装置1000にローカル接続されるホームデバイスの臨時ローカル接続について、その処理手順を詳説する。
図31は、移動通信端末10Aから、当該移動通信端末10Aの利用者10が所有しDB保持手段2Bへ登録済みであるホームGW装置1000へのアクセスに関する手順を示す。
利用者10は、移動通信端末10Aを用いて、DB保持手段2B内の自分の情報領域へアクセスし、サービス利用I/F提供手段2C2からサービス利用インターフェースを呼び出す(図31のS171)。その際、サービス利用I/F提供手段2C2は、当該利用者10の情報領域の登録内容を参照し、ホームGW装置1000に関する情報を取得して、当該ホームGW装置1000へのリンクメニューを提供する(S172)。当該利用者10がそのリンクメニューを選択すると、移動通信システム2は、当該移動通信端末10Aと当該ホームGW装置1000との間にセキュリティが確保された専用の接続を確立させる(S173)。ホームGW装置1000は、自身にアクセスしてきた装置(ここでは移動通信端末10A)に対して、自身とローカル接続されるホームデバイス1001等に関する操作メニューを提供する機能を持っている。よって、この機能を用いて、移動通信端末10Aからホームデバイス1001等を遠隔操作する(S174)。
以上の手順により、移動通信端末10Aから同一利用者のホームGW装置1000及びホームデバイス1001等への遠隔操作が可能となる。
図32は、図31とは反対に、ホームGW装置1000から同一利用者10が所有している移動通信端末10A及び当該移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101等へのアクセスに関する手順を示す。
DB保持手段2Bに登録済みのホームGW装置1000、又はホームGW装置1000にローカル接続されたホームデバイス1001等から、移動通信システム2のサービス利用I/F提供手段2C2へアクセスすると、サービス利用I/F提供手段2C2は、図12に示すような、DB保持手段2B内の同一利用者10の情報領域に格納されている移動通信端末10Aに関する情報のうち、当該移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイスごとに、利用サービス情報中の利用サービス種別情報を抽出し、それぞれのサービス種別に関して当該ホームGW装置1000から操作信号を送出するための操作メニューを含むサービス利用インターフェースを生成し、アクセス元であるホームGW装置1000、又はホームデバイス1001等に提供する(図32のS181)。
アクセス元のホームGW装置1000が、当該操作メニューから希望のものを選択し、必要に応じてパラメータを入力し、そして実行を決定すると、その内容が移動通信システム2のサービス利用I/F提供手段2C2から、信号送出手段2Dへ通知される(S182)。
その通知を受けた信号送出手段2Dは、サービス起動の要求元であるホームGW装置1000と、サービス提供先であるデバイス101と、そのデバイス101をローカル接続する移動通信端末10Aと、実行要求されたサービス種別と、操作メニュー上で入力したパラメータとをそれぞれ判別し、サービスを起動するための操作信号を生成し、信号転送手段2Eを介して、宛先である移動通信端末10Aに向けて送出する(S183)。
当該操作信号を受信した移動通信端末10Aは、当該操作信号の宛先であるデバイスを識別し、当該デバイスとのローカル接続が確立しているか、調査を行い(S184)、ローカル接続が確立されていなかった場合、移動通信システム2へその旨を通知する(S185)。その通知を受信した移動通信システム2は、当該操作信号についての扱いを判断し(S186)、再送する場合は、再度、当該操作信号を移動通信端末に対して送信する(S187)。再送しない場合は、エラー通知をサービス利用I/F提供手段2C2に対し行う(S188)。
S184で移動通信端末10Aが当該デバイス101とローカル接続を確立していた場合、当該操作信号を当該デバイス101へ転送し(S189)、その処理結果を当該デバイス101から受信し(S190)、その内容を移動通信システム2へ転送し(S191)、それを受信した移動通信システム2は、操作信号に対する応答として、その内容を送信元であるホームGW装置1000がアクセスしているサービス利用I/F提供手段2C2へ転送する(S192)。その内容を受信したサービス利用I/F提供手段2C2は、ホームGW装置1000の画面上に、その操作結果を表示する(S193)。
以上の手順により、本発明は、ホームGW装置1000又はホームGW装置1000にローカル接続されたホームデバイス1001等から、同一利用者10が所有する移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101への操作信号の送達を可能とする。
なお、移動通信端末10Aがデバイス101宛の操作信号を受信した際に、当該デバイス101とのローカル接続が確立できない場合、操作信号に含まれる条件設定(サービス利用I/Fでのパラメータ入力により設定)によっては、ローカル接続が確立できない旨を移動通信システム2へ通知する代わりに、当該移動通信端末10Aの信号判別手段12(図2参照)にて当該操作信号を保持しておき、当該デバイス101とのローカル接続が確立でき次第、当該デバイス101へ当該操作信号を転送する、という手順を取ることも可能である。
図33は、ホームGW装置1000から、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101に対するサービスを、サービス提供者に起動させるための手順である。
DB保持手段2Bに登録済みのホームGW装置1000、又はホームGW装置1000にローカル接続されたホームデバイス1001等から、移動通信システム2のサービス利用I/F提供手段2C2へアクセスすると、サービス利用I/F提供手段2C2は、図12に示すような、DB保持手段2B内の同一利用者10の情報領域に格納されている移動通信端末10Aに関する情報のうち、当該移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイスごとに、利用サービス情報中の利用サービス種別情報、及びアクセス許容者指定情報を抽出し、それぞれのサービス種別に関してアクセス許容されているサービス提供者に対してサービス起動を依頼するための操作メニューを含むサービス利用インターフェースを生成し、アクセス元であるホームGW装置1000、又はホームデバイス1001等に提供する(図33のS201)。
アクセス元であるホームGW装置1000から、サービス起動依頼のための操作メニューを選択し、必要に応じてパラメータを入力し、そして実行を決定すると、その内容が移動通信システム2のサービス利用I/F提供手段2C2から、信号送出手段2Dへ通知される(S202)。その通知を受けた信号送出手段2Dは、サービス提供対象である移動通信端末10Aと、デバイス101と、実行要求されたサービス種別と、操作メニュー上で入力したパラメータと、サービス起動の要求先とをそれぞれ判別し、サービス起動要求信号を生成して、サービス起動の要求先である外部通信装置等に当該サービス起動要求信号を送出する(S203)。
当該サービス起動要求信号は、信号転送手段2Eを介して外部通信装置へ送達され(S204)、当該サービス起動信号を受信した外部通信装置は、その内容を識別し、その内容に則したサービス提供を実行するべく、図16や図17に示す手順に従ったサービス提供動作を行う(S205)。
このようにして、ホームGW装置1000の利用者から、サービス提供者である外部通信装置に対して、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101へのサービス実行を起動することができる。
図34は、第三者移動通信端末20Aから他者のホームGW装置1000にアクセスする手順を示す。
移動通信端末20AからDB保持手段2B内の自身の情報領域にアクセスし、サービス利用I/F提供手段2C2からサービス利用インターフェースを呼び出すと(図34のS211)、サービス利用I/F提供手段2C2は、利用者20の情報領域を参照し、被アクセス許容されているホームGW装置1000に関する情報を取得し、サービス利用インターフェース上に当該ホームGW装置1000へのリンクメニューを表示する(S212)。この際、サービス利用インターフェース上には、接続可能なホームGW装置1000を一意に特定するための情報(誰のホームGW装置1000であるか、など)のみを表示し、当該ホームGW装置1000に関する詳細情報(例えば、IPアドレスなど)は一切表示しない。よって、本発明により、第三者移動通信端末20Aの利用者20に対して、当該ホームGW装置1000に関する詳細情報を開示することなく、第三者移動通信端末20AとホームGW装置1000との間で接続を確立させることができる。
第三者移動通信端末20Aからそのリンクメニューを選択すると、移動通信システム2は、当該第三者移動通信端末20Aと当該ホームGW装置1000との間にセキュリティが確保された専用の接続を確立させる(S213)。ホームGW装置1000は、自身にアクセスしてきた装置(ここでは第三者移動通信端末20A)に対して、自身とローカル接続されるホームデバイス1001等に関する操作メニューを提供する機能を持っている。よって、この機能を用いて、移動通信端末20Aからホームデバイス1001等を遠隔操作する(S214)。
以上の手順により、第三者移動通信端末20Aから他者のホームGW装置1000及びホームデバイス1001等への遠隔操作が可能となる。
図35は、ホームGW装置2000、又はホームGW装置2000にローカル接続されたホームデバイス2001から、他者の移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101に対して操作信号を送出し、遠隔操作を行う手順を示す。移動通信端末10AとホームGW装置2000の関係については図30に示す。
DB保持手段2Bに登録済みのホームGW装置2000から、移動通信システム2のサービス利用I/F提供手段2C2へアクセスすると(図35のS221)、サービス利用I/F提供手段2C2は、DB保持手段2B内の利用者20の情報領域に格納されたホームGW装置2000に関する被アクセス許容デバイス情報から、当該ホームGW装置2000からアクセス可能な他者の移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101に関する情報を抽出し、その内容を反映した操作メニューを生成し、アクセス元であるホームGW装置2000に提供する。ここでは、移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101に関する操作メニューが提供される。アクセス元のホームGW装置2000が、当該操作メニューを選択し、必要に応じてパラメータを入力し、そして実行を決定すると、その内容が移動通信システム2のサービス利用I/F提供手段2C2から、信号送出手段2Dへ通知される(S222)。
その通知を受けた信号送出手段2Dは、サービス起動の要求元であるホームGW装置2000と、サービス提供先であるデバイス101と、そのデバイス101をローカル接続した移動通信端末10Aと、実行要求されたサービス種別と、操作メニュー上で入力したパラメータとをそれぞれ判別し、サービスを起動するための操作信号を生成し、信号転送手段2Eを介して、宛先である移動通信端末10Aに向けて送出する(S223)。
当該操作信号を受信した移動通信端末10Aは、当該操作信号の宛先であるデバイス101を識別し、当該デバイス101とのローカル接続が確立しているか、調査を行い(S224)、ローカル接続が確立されていなかった場合(S224で否定判定の場合)、移動通信システム2へその旨を通知する(S225)。その通知を受信した移動通信システム2は、当該操作信号についての扱いを判断し(S226)、再送する場合は、再度、当該操作信号を移動通信端末10Aに対して送信する(S227)。再送しない場合は、エラー通知をサービス利用I/F提供手段2C2に対し行う(S228)。
S224で移動通信端末10Aが当該デバイス101とローカル接続を確立していた場合、当該操作信号を当該デバイス101へ転送し(S229)、その処理結果を当該デバイス101から受信し(S230)、その内容を移動通信システム2へ転送し(S231)、それを受信した移動通信システム2は、操作信号に対する応答として、その内容を送信元であるホームGW装置2000がアクセスしているサービス利用I/F提供手段2C2へ転送する(S232)。その内容を受信したサービス利用I/F提供手段2C2は、ホームGW装置2000の画面上に、その操作結果を表示する(S233)。
以上の手順により、本発明は、ホームGW装置2000又はホームGW装置2000にローカル接続されたホームデバイス2001から、他者が所有する移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101への操作信号の送達を可能とする。
なお、移動通信端末10Aがデバイス101宛の操作信号を受信した際に、当該デバイス101とのローカル接続が確立できない場合、操作信号に含まれる条件設定(サービス利用I/Fでのパラメータ入力により設定)によっては、ローカル接続が確立できない旨を移動通信システム2へ通知する代わりに、当該移動通信端末10Aの信号判別手段12にて当該操作信号を保持しておき、当該デバイス101とのローカル接続が確立でき次第、当該デバイス101へ当該操作信号を転送する、という手順を取ることも可能である。
図36は、第三者移動通信端末20Aによる、他者のホームGW装置1000に接続されたホームデバイス1001の臨時収容に関する手順を示す。図13に示すとおり、移動通信端末20Aは、ホームGW装置1000にローカル接続されたホームデバイス1001について、被収容許容されているものとする。
移動通信端末20Aに備えられている“臨時収容ボタン”に相当するボタンを押下し、これから他者デバイス1001の臨時ローカル接続を行うことを指定する(図36のS241)。そして、当該移動通信端末20Aにて他者デバイス1001のデバイスIDを読み取り(S242)、移動通信網1を介して、移動通信システム2内のDB保持手段2Bへ臨時ローカル接続要求信号として送出する(S243)。
当該要求信号を受信したDB保持手段2Bは、当該要求信号を送信してきた移動通信端末20Aの情報領域を参照し、臨時にローカル接続しようとしているデバイス1001が、当該移動通信端末20Aの被収容許容デバイス情報に登録されているか、チェックを行う(S244)。予め登録がなされていた場合は、同じ被収容許容デバイス情報内の利用被許容サービス種別情報及びアクセス許容者指定情報を参照し、当該移動通信端末20Aが当該デバイス1001を臨時にローカル接続した際に、当該デバイス1001を用いて利用可能なサービス種別が存在するか、チェックを行う(S246)。ここで該当するサービス種別が存在しない場合は、DB保持手段2Bは当該移動通信端末20Aに対して臨時ローカル接続が不可である旨の臨時ローカル接続要求応答を送信する(S249)。
S246で該当するサービス種別が存在した場合は、DB保持手段2Bは当該移動通信端末20Aに対して臨時ローカル接続を許容する旨の臨時ローカル接続要求応答を送信する。その通知を受信した当該移動通信端末20Aは、当該デバイス1001とのローカル接続を確立する。また同時に、DB保持手段2Bは、当該移動通信端末20Aの情報領域の内容からサービス利用インターフェースを動的に生成し、当該移動通信端末20Aに対して提供する。このサービス利用インターフェースは、例えばWebベースで生成されHTTPにより当該移動通信端末20Aに提供される(S247)。当該移動通信端末20Aの画面上に表示されたサービス利用インターフェース上の操作メニューを操作することにより、当該移動通信端末20Aから、当該デバイスに対するサービス起動を行うことができる(S248)。
一方、S244で臨時にローカル接続しようとしているデバイス1001が、当該移動通信端末20Aの情報領域の被収容許容デバイス情報に登録されていなかった場合、DB保持手段2Bは、次に公開デバイス情報を参照し、当該デバイス1001が公開デバイスとして登録されているかどうか、チェックを行う(S245)。予め登録がなされていた場合は、公開デバイス情報に格納されている当該公開デバイス1001に関する利用被許容サービス種別情報と、当該移動通信端末20Aの利用者の契約サービス情報とを比較し、利用可能なサービス種別が存在した場合(S246で肯定判定の場合)のみ、DB保持手段2Bは当該移動通信端末20Aに対して臨時ローカル接続を許容する旨の臨時ローカル接続要求応答を送信する。その通知を受信した当該移動通信端末20Aは当該公開デバイスとのローカル接続を確立する。また同時に、DB保持手段2Bは、当該公開デバイスの利用被許容サービス種別情報と、当該移動通信端末20Aの利用者20の契約サービス情報とから、当該移動通信端末20Aが当該デバイス1001を臨時にローカル接続した際に、当該公開デバイス1001で利用可能なサービス種別を判断し、その情報から、サービス利用インターフェースを動的に生成し、当該移動通信端末20Aに対して提供する。このサービス利用インターフェースは、例えばWebベースで生成されHTTPにより当該移動通信端末20Aに提供される(S247)。当該移動通信端末20Aの画面上に表示されたサービス利用インターフェース上の操作メニューを操作することにより、当該移動通信端末20Aから、当該公開デバイス1001に対するサービス起動を行うことができる(S248)。
また、臨時にローカル接続しようとしているデバイス1001が、当該移動通信端末20Aの情報領域の被収容許容デバイス情報に登録されておらず、公開デバイス情報にも登録されていない場合、当該移動通信端末20Aは当該デバイス1001を臨時にローカル接続することを許容されていないため、DB保持手段2Bは、当該移動通信端末20Aに対して、臨時ローカル接続が不可である旨の臨時ローカル接続要求応答を送信する。その通知を受信した当該移動通信端末20Aは、当該デバイス1001との臨時のローカル接続確立を中断する(S250)。
以上までは、ホームGW装置1000には、移動通信端末20Aに対して、自身にローカル接続されるホームデバイス1001に関するサービス利用インターフェースを提供する手段が備わっている、という前提のもとで実施形態を記述してきた。
しかし、そのような手段を備えていないホームGW装置1000については、当該ホームGW装置1000にローカル接続されたホームデバイス1001に関する情報を移動通信システム2のDB保持手段2Bにて保持し、移動通信端末20Aに対して、移動通信システム2のサービス利用I/F提供手段2C2が、サービス利用インターフェースを提供する。
図37は、図29について、ホームGW装置1000にローカル接続されたホームデバイス1001に関する利用サービス情報を追加した例であり、図中の破線で囲んだ部分が追加情報に相当する。この例では、ホームGW装置1000にローカル接続されたホームデバイス1001について、サービス種別(1)に関して移動通信端末20Aのアクセスを許容している。すると、図38にて破線で示すように、移動通信端末20Aに関する情報について、被アクセス許容デバイス情報にその内容(ホームデバイス1001とサービス種別(1)の情報)が反映される。これは、図13に対し情報が追加登録されたものに相当する。
図39は、移動通信端末10Aから、同一利用者10が所有しているホームGW装置1000、及びホームGW装置1000にローカル接続されたホームデバイス1001に対する操作信号を送出するための、移動通信システム2のサービス利用I/F提供手段2C2を利用する手順を示す。
利用者10が移動通信端末10Aを用いて、移動通信システム2のサービス利用I/F提供手段2C2にアクセスすると、ホームGW装置1000に関する情報の登録内容(図37)より、ホームGW装置1000にローカル接続されたホームデバイス1001に関する操作メニューを含むサービス利用インターフェースが提供される(図39のS261)。
アクセス元の移動通信端末10Aが、当該操作メニューから希望のものを選択し、必要に応じてパラメータを入力し、そして実行を決定すると、その内容が移動通信システム2のサービス利用I/F提供手段2C2から、信号送出手段2Dへ通知される(S262)。その通知を受けた信号送出手段2Dは、サービス起動の要求元である移動通信端末10Aと、サービス提供先であるホームデバイス1001と、そのホームデバイス1001をローカル接続したホームGW装置1000と、実行要求されたサービス種別と、操作メニュー上で入力したパラメータとをそれぞれ判別し、サービスを起動するための操作信号を生成し、信号転送手段2Eを介して、宛先であるホームGW装置1000に向けて送出する(S263)。
当該操作信号を受信したホームGW装置1000は、当該操作信号を宛先のホームデバイス1001に転送し(S264)、その応答を受信し当該応答を移動通信システム2へ転送する(S265)。それを受信した移動通信システム2は、操作信号に対する応答として、その内容を操作信号の送信元である移動通信端末10Aがアクセスしているサービス利用I/F提供手段2C2へ転送する(S266)。その内容を受信したサービス利用I/F提供手段2C2は、移動通信端末10Aの画面上に、その操作結果を表示する(S267)。
以上の手順により、本発明は、移動通信端末10A又は移動通信端末10Aにローカル接続されたデバイス101から、同一利用者10が所有するホームGW装置1000にローカル接続されたホームデバイス1001への操作信号のためのサービス利用インターフェースを提供し、操作信号の送達を可能とする。
図40は、第三者移動通信端末20Aから、他者10が所有しているホームGW装置1000、及びホームGW装置1000にローカル接続されたホームデバイス1001に対する操作信号を送出するための、移動通信システム2のサービス利用I/F提供手段2C2を利用する手順を示す。
まず、利用者20が移動通信端末20Aを用いて、移動通信システム2のサービス利用I/F提供手段2C2にアクセスする(S271)。移動通信端末20Aからのアクセスを受けたサービス利用I/F提供手段2C2は、DB保持手段2B内の移動通信端末20Aの情報領域を参照し、移動通信端末20Aに関するその他の操作メニュー(移動通信端末20Aにローカル接続されたデバイスに関する操作メニュー)と共に、非アクセス許容デバイスに関する操作メニューを提供する。この場合は、ホームGW装置1000にローカル接続されたホームデバイス1001に対して、サービスID(1)で指定されるサービス種別を実行するための操作メニューが提供される。この操作メニューは、例えばWebベースで提供され、HTTP等によって移動通信端末20Aに送達され、移動通信端末20Aの画面上に表示される。
利用者20は、移動通信端末20Aの画面上に表示された当該操作メニューから、ホームデバイス1001に関する操作メニューを選択し、必要に応じてパラメータを入力し、そして実行を決定すると、その内容が移動通信システム2のサービス利用I/F提供手段2C2から、信号送出手段2Dへ通知される(S272)。
その通知を受けた信号送出手段2Dは、サービス起動の要求元である移動通信端末20Aと、サービス提供先であるホームデバイス1001と、そのホームデバイス1001をローカル接続したホームGW装置1000と、実行要求されたサービス種別と、操作メニュー上で入力したパラメータとをそれぞれ判別し、サービスを起動するための操作信号を生成して、当該操作信号をホームGW装置1000に向けて送出する(S273)。
当該操作信号を受信したホームGW装置1000は、当該操作信号を宛先のホームデバイス1001に転送し(S274)、その応答を受信し当該応答を移動通信システム2へ転送する(S275)。それを受信した移動通信システム2は、操作信号に対する応答として、その内容を操作信号の送信元である移動通信端末20Aがアクセスしているサービス利用I/F提供手段2C2へ転送する(S276)。その内容を受信したサービス利用I/F提供手段2C2は、移動通信端末20Aの画面上に、その操作結果を表示する(S277)。
以上の手順により、本発明は、第三者移動通信端末20A、又は第三者移動通信端末20Aにローカル接続されたデバイス201から、他者10が所有するホームGW装置1000にローカル接続されたホームデバイス1001への操作信号のためのサービス利用インターフェースを提供し、操作信号の送達を可能とする。
図41には、本発明のシステム中でやり取りされる各種信号要素のフォーマットを示す。
図41(a)に示すデバイスID通知信号は、移動通信端末にローカル接続されたデバイスの、デバイスIDを移動通信システムに新規登録する際に用いる信号である。信号の内容としては、デバイスをローカル接続する移動通信端末識別子、ローカル接続対象のデバイスID、及び新規登録要求が含まれる。また、デバイス登録元への自動ユーザ登録を希望する場合のみ、ユーザ登録要求をオプションで付加する。なお、この信号の応答として、図41(b)に示すデバイスID通知応答信号が存在する。
次に、図41(c)に示すローカル接続要求信号は、既に移動通信システムへ登録済みのデバイスを移動通信端末へローカル接続する際に、デバイスIDを移動通信システムへ通知するための信号である。信号の内容としては、デバイスをローカル接続する移動通信端末識別子、ローカル接続対象のデバイスID、及び接続要求が含まれる。また、デバイス登録元への自動ユーザ登録を希望する場合のみ、ユーザ登録要求をオプションで付加する。なお、この信号の応答として、図41(d)に示すローカル接続要求応答信号が存在し、接続要求応答フィールドにて、接続の許容/被許容を指定し、ローカル接続要求信号の送信元である移動通信端末へ通知する。
次に、図41(e)に示す操作信号は、移動通信端末、又はホームGW装置にローカル接続されたデバイス、又はホームデバイスへ送出される操作信号である。信号の内容としては、操作信号の送信元識別子(移動通信端末、ホームGW装置、外部通信装置など)、宛先の移動通信端末識別子(又はホームGW装置識別子)、宛先のデバイスID(又はホームデバイスID)、サービス種別、オプション(例えば、デバイスとのリンクが確立できない場合、移動通信システムに通知するか、移動通信端末で操作信号を保持するか、などの指定)、及び操作に必要なデータを含む。なお、操作信号に対する応答として、図41(f)に示す操作結果通知信号が存在し、操作信号を受信したデバイス(ホームデバイス)から、移動通信端末(ホームGW装置)を介して、移動通信システムへ通知される。
次に、図41(g)に示す状態情報通知信号は、操作信号において状態情報取得要求がなされた要求元に対して、移動通信端末にローカル接続されたデバイスから、デバイス自身の状態情報(運転中、休止中、故障中、修理中など)を通知する信号である。信号の内容としては、通知元の移動通信端末識別子、通知対象であるデバイスID、通知先識別子(状態情報取得要求元)、及び状態情報を表すデータを含む。
次に、図41(h)に示すサービス起動要求信号は、サービス提供者に対して、デバイス向けサービスの起動を要求する信号である。信号の内容としては、サービス対象デバイスをローカル接続する移動通信端末識別子、サービス対象のデバイスID、要求先識別子(サービス提供者の識別情報)、サービス種別及びパラメータ、及び起動に必要な各種データなどを含む。
次に、図41(i)に示す臨時ローカル接続要求信号は、移動通信端末が他者のデバイスを臨時にローカル接続する際に送出する信号である。信号の内容としては、要求元移動通信端末識別子、臨時接続対象デバイスID、及び臨時接続要求が含まれる。なお、この信号の応答として、図41(j)に示す臨時ローカル接続要求応答信号が存在し、臨時接続応答フィールドにて、臨時ローカル接続要求信号の送出元である移動通信端末に対する当該デバイスの臨時ローカル接続の許容/被許容を指定して、通知する。
なお、上記実施形態のシステム構成としては、以下の変形態様を採用することもできる。例えば、移動通信システム2自体が、デバイスに対する操作信号の送出元となってもよい。また、移動通信端末10A、20A等自体が、デバイスに相当する動作を行ってもよく、ホームGW装置1000自体が、ホームデバイスに相当する動作を行ってもよい。
1…移動通信網、2…移動通信システム、2A…情報登録手段、2B…DB保持手段、2C…I/F提供手段、2C1…登録変更I/F提供手段、2C2…サービス利用I/F提供手段、2D…信号送出手段、2E…信号転送手段、10A、20A、30A、50A…移動通信端末、11…移動通信手段、12…信号判別手段、13…ローカル通信手段、14…デバイス制御手段、15…デバイスID読取手段、16…デバイス発見手段、17…デバイスID記憶手段、18…デバイス状態検知手段、101、102、201、301、901…デバイス、1000、2000…ホームGW装置、1001、1002、2001…ホームデバイス。