JP4473234B2 - 金属製の管状体およびその製造方法 - Google Patents

金属製の管状体およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、少なくとも2種以上の内径を有する異形状の金属製の管状体およびその製造方法に関する。より具体的には、ピン、注射針、コネクタ、テレビ用液晶電子銃などに使用することができる、小径で、異形状の金属製の管状体およびその製造方法に関する。
医療用のピン、注射針、コネクタ、テレビ用電子銃などに使用される小径、例えば外径が2mm以下、の金属製の管状体を製造する場合、厚さ0.2mm以下の金属製の薄板を丸めながら引抜き、引抜きダイスに入る手前で薄板の端面が合わさったところを溶接し、そのまま引抜きダイスにより引抜き加工して外径4〜6mm程度の管状体に成形した後、引抜き加工を繰り返し、最終的に側面形状がテーパー形状または段差の付いた形状をした少なくとも2種以上の内径を有する管状体に成形する。図12に引抜き加工の一例の図を示す。図12において、外径4〜6mm程度に成形した金属製の管状体1は、これより断面積の小さいダイス孔を有するダイス2に通して引っ張ることで、外径が収縮されダイス孔と同一の断面形状を有する管状体に成形される。引抜き加工の際に管状体1の内表面に収縮によるしわが発生するのを防止するため、引抜き加工時に管状体1内にはその内径を規定するプラグ3が挿入されている。
しかし、引抜き加工を繰り返すことにより、管状体1の径が小さくなると、管状体1内にプラグ3を挿入することができず、プラグ3なしで引抜き加工することが必要となる。管状体1の内部にプラグ3を入れずに引抜き加工を実施した場合、管状体1の内表面にしわが生じ、内表面が粗くなる。このような内表面の粗さは、管状体内を流動体が通過する際の抵抗を増加させる。また、管状体の内表面の粗さは、その表面積を増加させて汚れや異物が付着しやすくなる。これは、衛生面が重視される医療用途の管状体の場合に重要な問題となる。しかしながら、従来は小さい径で、内表面が粗くない管状体は存在しなかった。
すなわち、注射針として使用可能な小径で、少なくとも2種以上の内径を有し、内表面が滑らかな金属製の管状体およびその製造方法が求められている。
本発明は、上記の従来技術の問題点を解決し、小径で、少なくとも2種以上の内径を有する金属製の管状体およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するため、以下を提供する。
(1)金属製の薄板から管状体の展開形状をした板状体を、前記金属製の薄板と前記板状体とが部分的に接合した状態で打ち抜き、
前記板状体を少なくとも2種以上の内径を有する管状体にプレス加工した後、
前記金属製の薄板と前記板状体との接合部を切断して得られた少なくとも2種以上の内径を有する管状体であって、内表面の表面粗さの最大高低差(Rf)が3μm以下で、最小内径が2mm以下で、最大内径が5mm以下である金属製の注射針。
(2)金属製の薄板から管状体の展開形状をした板状体を、前記金属製の薄板と前記板状体とが部分的に接合した状態で打ち抜き、
前記板状体を少なくとも2種以上の内径を有する管状体にプレス加工した後、
前記金属製の薄板と前記板状体との接合部を切断して、少なくとも2種以上の内径を有する管状体であって、内表面の表面粗さの最大高低差(Rf)が3μm以下で、最小内径が2mm以下で、最大内径が5mm以下である金属製の注射針を製造する方法。
本発明の金属製の注射針を製造する方法において、前記板状体を管形状にプレス加工した後、管の継ぎ目部分を溶接することが好ましい。
本発明の管状体は、少なくとも2種以上の内径を有するにもかかわらず、内表面が滑らかであり、硬膜外注射用の注射針などの用途に好ましく使用することができる。
本発明の方法によれば、小径で、少なくとも2種以上の内径を有する、例えば側面形状がテーパー形状や段差を有する形状をした金属製の管状体を製造することができる。
以下に、本発明の金属製の管状体の製造方法およびその方法で製造される金属製の管状体について図面を参照して説明する。
本発明の金属製の管状体は、少なくとも2種以上の内径を有する異形状の管状体であることを特徴とする。このような管状体には、図1(a)に示すような内径が小さい先端部と、内径が大きい基端部を有し、側面形状がテーパー形状であって、断面形状が円形をした中空管8や、図1(b)に示すような内径が小さい先端部と、内径が大きい基端部とを有し、先端部と基端部の間に、先端部および基端部とは内径が異なる中間部を有する、側面形状が段差の付いた形状であって、断面形状が円形の中空管8、図1(c)に示すような内径が小さい先端部と、内径が大きい基端部を有し、先端部と基端部の間に移行部を有する断面形状が円形の中空管等を広く含む。図1(a)ないし(c)において、9は管状体8の中心軸である。本発明の管状体の一例を図2(a)〜(e)に示す。図2(a)は、内径が小さい先端部と、内径が大きい基端部を有し、先端部と基端部の間に移行部を有する断面形状が四角形をした中空管である。図2(b)は、内径が小さい先端部と、内径が大きい基端部を有し、先端部と基端部の間に移行部を有する先端部の断面形状が円形で、基端部の断面形状が四角形をした中空管である。図2(c)は、内径が小さい先端部と、内径が大きい基端部を有し、先端部と基端部の間に移行部を有する断面形状が円形をした中空管である。図2(d)は、内径が小さい先端部と、内径が大きい基端部を有し、先端部と基端部の間に移行部を有する断面形状が六角形をした中空管である。図2(e)は、内径が小さい先端部と、内径が大きい基端部を有し、先端部と基端部の間には、先端部および基端部とは内径が異なり、かつ互いに内径が異なる2つの中間部を有し、先端部と中間部の間、中間部同士の間、および中間部と基端部の間にそれぞれ移行部を有する断面形状が円形をした中空管である。
このような少なくとも2種以上の内径を有する金属製の管状体の用途としては、例えば、硬膜外注射用の注射針が挙げられる。硬膜外注射用の注射針では、穿刺時にテーパー形状または段差を有する形状が針の先端部の位置を示すセンサとして作用し、針が必要以上深く穿刺され、神経等の繊細な部位が針によって損傷されることを防止する。
本発明において、管状体の断面形状は、図2(a)〜(e)に示すように、真円に限定されず、四角形、六角形等の多角形であってもよく、また楕円等であってもよい。
本発明において、管状体の外径は、通常8mm以下であり、好ましくは5mm以下である。管状体の用途が注射針である場合は、管状体の外径は2mm以下であり、好ましく1mm以下であり、より好ましくは0.4mm以下である。外径が上記の範囲であると、注射針として使用した場合に、刺通抵抗が少なく、注射の際の苦痛が緩和される。
本発明において、管状体の2種以上の内径のうち、最大の内径は、5mm以下であり、好ましくは1.5mm以下であり、より好ましくは0.8mm以下である。
一方、管状体の2種以上の内径のうち、最小の内径は、2mm以下であり、好ましくは1mm以下であり、より好ましくは0.5mm以下である。
管状体の内径が上記の範囲であれば、上記の範囲の外径の管状体であっても、管状体に要求される強度が損なわれない。
本発明において、管状体の内表面のJIS−B−0601−1994による表面粗さの最大高低差(Rf)は、3μmであり、好ましくは2μm以下であり、より好ましくは1μm以下である。管状体の内表面のRfが上記の範囲であれば、内表面全体が滑らかであり、しかも大きな傷がないので管状体を医療器械として用いるのに好適である。
管状体は金属製であれば、いずれであってもよく、例えばステンレス鋼を含む鉄鋼材料、アルミニウム、銅、チタンのような非鉄金属の構造材料、ニッケル、コバルト、モリブデンのような耐熱材料、鉛、錫のような低融点金属材料、金、銀、白金のような貴金属材料およびこれらの合金であってもよい。
管状体の長さは、特に限定されない。ただし、用途が注射針である管状体は、必然的に薄肉であるため、その長さは管状体に要求される強度に応じて適宜選択することが必要とされる。例えば、注射針として使用する場合、25〜33ゲージの注射針に相当する径の管状体は200ビッカース以上の硬度を有することが必要とされる。
次に本発明の金属製の管状体の製造方法を説明する。図3および図4は、本発明の方法による金属製の管状体の製造工程の一例を示す図である。図3および図4は、図1(a)に示す内径が小さい先端部と内径が大きい基端部を有し、側面形状がテーパ形状をしており、断面形状が円形をした管状体の製造工程を示している。但し、図示した手順は、本発明の方法に関する理解を容易にするため、製造手順の一例を例示したものであり、本発明の方法はこれに限定されない。
本発明の方法では、図3(a)に示すように、厚さ0.25mm以下の金属製の薄板4から管状体の展開形状をした板状体5を打ち抜く。ここで重要な点として、金属製の薄板4から板状体5を完全に切断された状態で打ち抜くのではなく、薄板4と板状体5とを部分的に接合させたままにしておく。また、打ち抜かれる板状体5の形状は、少なくとも2種以上の内径を有する最終形状に応じて適宜選択される。図3(a)において、板状体5の短手側の切断線の中央部(接合部)6が薄板と接合したままの状態になっている。また、図3および図4は、側面形状がテーパ形状をした管状体を製造する場合を例に示しているため、板状体5の形状は、短手側の二辺のうち、一方の辺の長さが他方よりも短く、台形となっている。
なお、金属製の薄板4から板状体5を打ち抜くのは、機械的に打ち抜いたのでもよく、レーザ等を用いて熱的に打ち抜いたのでもよい。
次に、図3(b)に示すように、板状体5を上下方向から型7を用いてプレス加工する。図3(b)では、上方の型7に凸状の型を使用し、下方の型7に凹状の型を使用することで板状体5は、薄板との接合部6を軸とした湾曲形状にプレス加工される。
好ましくは、プレス加工の際に、板状体5のうち、プレス加工される管状体8の先端部または基端部に相当する部分を、金属製の薄板4がなす平面に対して上方または下方に移動させることにより、プレス加工される途中の管状体8の中心軸が、金属製の薄板4がなす平面に対して平行になるようにする。
板状体5は、プレス加工される管状体8の先端部および基端部に相当する部分が、金属製の薄板4と接合しているため、先端部または基端部のいずれか一方に相当する部分を、金属製の薄板4に対して上方または下方に移動させることにより、成形後の管状体8が2種以上の内径を有するにもかかわらず、プレス加工される管状体8の中心軸が、金属製の薄板4がなす平面と平行になる。
より好ましくは、プレス加工させる管状体8の先端部または基端部に相当する板状体4の部分を、金属製の薄板4に対して上方または下方に移動させた後、プレス加工される途中の管状体8の中心軸は、金属製の薄板4がなす平面から離れた位置にある。
図3(b)では、プレス加工される途中の管状体8の基端部(内径が大きい側の端部)を、金属製の薄板4と同一平面上に保持したままで、管状体の先端部(内径が小さい側)を金属製の薄板4から上方に持ち上げることで、管状体8の中心軸が、金属製の薄板4がなす平面に対して平行になり、かつ管状体8の中心軸の位置が、金属製の薄板4がなす平面から離れた位置、具体的には金属製の薄板4がなす平面よりも上方の位置になっている。
プレス加工される途中の管状体8の先端部を金属製の薄板4から上方に持ち上げるには、管状体8と金属製の薄板4とが部分的に接合した状態で、適当な形状の型7を用いてプレス加工すればよい。例えば、図1(a)に示すように、成形される管状体8が、内径が小さい先端部と、内径が大きい基端部を有し、側面形状がテーパー形状をしており、断面形状が円形をした中空管である場合、図5に示すように、断面形状が管状体8の側面形状に対応した形状をした型7を用いればよい。図から理解されるように、型7を用いた場合、プレス加工される管状体8の中心軸9は、金属製の薄板4がなす平面に対して平行となり、かつ金属製の薄板4がなす平面から離れた位置にある。図6は、図5に示す型を用いて、図1(a)に示す管状体を製造する場合の、図4(c)に相当する段階を示す図である。図6(a)は、管状体8の小さい内径の側から見た場合の断面図であり、図6(b)は、管状体8の大きい内径の側から見た場合の断面図である。図から理解されるように、管状体8の中心軸9の位置は、金属製の薄板4がなす平面から離れた上方の位置にある。
プレス加工される途中の管状体8の中心軸を、金属製の薄板4がなす平面に対して平行にし、かつ金属製の薄板4から離れた位置にする方法に関して、管状体8の先端部(内径が小さい側の端部)に相当する板状体5の部分を金属製の薄板4から上方に持ち上げて、管状体8の中心軸を、金属製の薄板4がなす平面に対して平行で、かつ上方の位置にする場合を例に図を用いて説明したが、本発明の方法はこれに限定されるものではなく、板状体5と金属製の薄板4を部分的に接合させた状態で、プレス加工される管状体8の先端部または基端部のいずれかに相当する板状体5の部分を、金属製の薄板4に対して上方または下方のいずれかに移動させればよい。すなわち、図とは反対に、管状体8の先端部(内径が小さい側の端部)に相当する板状体5の部分は、金属製の薄板4と同一平面上に保持したままで、管状体8の基端部(内径が大きい側の端部)に相当する板状体5の部分を金属製の薄板4から下方に移動させることで、管状体8の中心軸を、金属製の薄板4がなす平面に対して、平行で、かつ下方の位置にしてもよい。
なお、プレス加工される管状体8の中心軸が、金属製の薄板4から離れた位置にあることが好ましい態様であるが、プレス加工される管状体8の中心軸が金属製の薄板4と同一平面上にある状態で、管形状にプレス加工する方法も本発明の範囲に含まれる。この場合、適切な形状の型を用いて、管状体8の先端側(内径が小さい側の端部)と、基端側(内径が大きい側の端部)の変形量が各々異なるようにすればよい。例えば、板状体の、下側の型方向の変形量を、適宜調節することで、管状体の中心軸が金属製の薄板がなす平面と同一平面上にある状態で、管状体の中心軸を金属製の薄板がなす平面に対して平行にして、2種以上の内径を有する管状体にプレス加工する。
本発明の方法の好ましい態様では、管状体8の中心軸9の位置が金属製の薄板4がなす平面から離れた位置にあるため、板状体5と金属製の薄板4の接合部6は、管状体8の中心軸9と金属製の薄板4がなす平面との距離に相当する長さ以上の長さを有することが必要である。接合部6の長さは、管状体の寸法(外径、長さ)により適宜選択することができるが、接合部の長さX(mm)と、管状体8の外径R(mm)とが、以下の式で表される関係であることが好ましい。
X≧R/2
上式において、Rは、管状体8の先端部または基端部のうち、金属製の薄板からの移動量が大きい側の外径である。
接合部の長さと管状体の外径とが上式の関係であれば、管状体の製造が容易になるので好ましい。
図4(c)には、さらにプレス加工が進んだ板状体を示す。図4(c)において、板状体5はより湾曲が進んでU字形状になっている。このような形状に板状体をプレス加工するには、図3(b)に示す型7でそのままプレスしてもよく、または別の形状の型を使用してプレス加工してもよい。U字形状にプレス加工された板状体は、図4(d)に示すように上方の型7に凹状の型を使用して管形状にプレス加工する。図7は、図4(d)に示す工程により、管形状に成形された管状体8と、型7および金属製の薄板4の位置関係を示すための側部断面図である。図から理解されるように、上下方向から型7にはさまれた管状体8の中心軸は、金属製の薄板4がなす平面に対して、平行で、かつ上方の位置にある。なお、当業者ならば容易に理解されるように、図4(d)に示すような管形状にプレス加工するまでには、異なる形状の型を使用したプレス加工をさらに数段階にわたって実施してもよい。さらに、図4(c)に示されるU字形状にプレス加工された板状体5の上部を丸めるために、図8に示すように、型7に加えて中子10を用いてもよい。
本発明の方法によれば、上で説明したようなテーパー形状の管状体だけではなく、図1(b)に示すような内径が小さい先端部と、内径が大きい基端部とを有し、先端部と基端部の間に、先端部および基端部とは内径が異なる中間部を有する、側面形状が段差の付いた形状であって、断面形状が円形の中空管を製造することもできる。図1(b)に示す形状の管状体を製造するには、具体的には、図9に示すように、金属製の薄板4から、管状体8の展開形状をした板状体5を短手側の切断線の中央部6が薄板4と接合したまま打ち抜き、図10に示すような、断面形状が成形される管状体8の側面形状に対応した段差を有する形状の型7を用いてプレス加工すればよい。
プレス加工により製造された管状体は、その用途にもよるが、例えば、注射針として使用する場合のように、管内部に流動体を流通させる場合には、管状体の継ぎ目部分を液密に接合させる必要がある。管状体の接合方法としては、接着剤等を用いることもできるが、金属製であること、外径が例えば1mm以下と非常に小さいことから溶接によるのが好ましい。溶接は、母材を含めた接合部を溶融して接合する溶接であることが好ましく、炭酸ガスレーザ溶接、YAGレーザ溶接、エキシマレーザ溶接といったレーザ溶接が好ましく、中でも広く使用されており、かつ安価であり、微細加工に適した炭酸ガスレーザ溶接とYAGレーザ溶接が特に好ましい。
継ぎ目部分の溶接後、薄板と板状体の接合部を切断することにより、本発明の管状体を得ることができる。特に液密に接合される必要がない用途に用いられるので溶接を行わない場合は、板状体をプレス加工により管形状にした後、薄板と板状体の接合部を切断することにより管状体を得ることができる。
このようにして製造された管状体は、その用途に応じてさらに加工して使用することもできる。例えば、注射針として使用する場合には、従来の方法で刃先を付ける等の加工を施すことが必要となる。
以下実施例を用いて本発明をさらに説明する。
(実施例1)
厚さ0.05mmのステンレス鋼(SUS304)製の薄板から、図5に示す型を用いて図3および図4に示す手順でプレス加工することにより、図1(a)に示す内径が小さい先端部と、内径が大きい基端部を有し、側面形状がテーパ形状で、断面形状が円形の中空管を製造した。製造された中空管の寸法は以下の通りである。
最大径部
外径1mm、内径0.9mm
最小径部
外径0.7mm、内径0.6mm
長さ20mm
Rmax 0.8μm
(実施例2)
厚さ0.1mmのステンレス鋼(SUS304)製の薄板から、図9に示す形状の板状体を打ち抜き、図10に示す型を用いてプレス加工することにより、図1(b)に示す内径が小さい先端部と、内径が大きい基端部とを有し、先端部と基端部の間に、先端部および基端部とは内径が異なる中間部を有する、側面形状が段差の付いた形状であって、断面形状が円形の中空管を製造した。製造された中空管の寸法は以下の通りである。
最大径部
外径1.5mm、内径1.3mm
中間径部
外径1mm、内径0.8mm
最小径部
外径0.8mm、内径0.6mm
長さ20mm
Rmax 1.1μm
(実施例3)
厚さ0.05mmのステンレス鋼(SUS304)製の薄板から、図11に示す形状の板状体を打ち抜き、管状体の側面形状に対応した型を用いてプレス加工することにより、図1(c)に示す内径が小きい先端部と、内径が大きい基端部を有し、先端部と基端部の間に移行部を有する断面形状が円形の中空管を製造した。製造された中空管の寸法は以下の通りである。
最小径部
外径0.35mm
内径0.25mm
最小径部
外径0.2mm
内径0.1mm
長さ20mm
Rmax 1.7μm
(a)ないし(c)は本発明の管状体の具体例を示した前面図、側面図および背面図である。 (a)ないし(e)は、本発明の管状体の具体例を示した前面図、側面図、および背面図である。 本発明の方法による管状体の製造工程を示す図であり、(a)は金属製の薄板から管状体の展開形状をした板状体を打ち抜いた状態を示しており、(b)は板状体を湾曲形状にプレス加工した状態を示している。 本発明の方法による管状体の製造工程を示す図であり、(c)は板状体をU字形状にプレス加工した状態を示しており、(d)は板状体を管形状にプレス加工した状態を示している。 図1(a)に示す金属製の管状体の製造に使用される型の側部断面図である。 図5に示す型を用いて図1(a)に示す管状体を製造する場合の、図4(c)に相当する段階を示す図であり、(a)は管状体の小さい内径の側から見た場合の断面図であり、(b)は管状体の大きい内径の側から見た場合の断面図である。 図4(d)に示す工程により、管形状に成形された管状体と、型および金属製の薄板の位置関係を示すための側部断面図である。 本発明の方法の別の態様を説明するための図であり、管状体の製造時に、型以外に中子が使用されている。 本発明の方法により、図1(b)に示す管状体を製造する工程を説明するための図であり、図3(a)に相当する工程を表している。 図1(b)に示す金属製の管状体を製造する際に使用する型の側部断面図である。 本発明の方法により、図1(c)に示す管状体を製造する工程を説明するための図であり、図3(a)に示す工程を表している。 従来の管状体の製造方法における引抜き加工工程を示す図である。
符号の説明
1:管状体
2:ダイス
3:プラグ
4:薄板
5:板状体
6:接合部
7:型
8:管状体
9:中心軸
10:中子

Claims (4)

  1. 金属製の薄板から管状体の展開形状をした板状体を、前記金属製の薄板と前記板状体とが部分的に接合した状態で打ち抜き、
    前記板状体を少なくとも2種以上の内径を有する管状体にプレス加工した後、
    前記金属製の薄板と前記板状体との接合部を切断して得られた少なくとも2種以上の内径を有する管状体であって、内表面の表面粗さの最大高低差(Rf)が3μm以下で、最小内径が2mm以下で、最大内径が5mm以下である金属製の注射針。
  2. 前記板状体を少なくとも2種以上の内径を有する管状体にプレス加工した後、前記管の継ぎ目部分を溶接する請求項1に記載の少なくとも2種以上の内径を有する金属製の注射針。
  3. 金属製の薄板から管状体の展開形状をした板状体を、前記金属製の薄板と前記板状体とが部分的に接合した状態で打ち抜き、
    前記板状体を少なくとも2種以上の内径を有する管状体にプレス加工した後、
    前記金属製の薄板と前記板状体との接合部を切断して、少なくとも2種以上の内径を有する管状体であって、内表面の表面粗さの最大高低差(Rf)が3μm以下で、最小内径が2mm以下で、最大内径が5mm以下である金属製の注射針を製造する方法。
  4. 前記板状体を少なくとも2種以上の内径を有する管状体にプレス加工した後、前記管の継ぎ目部分を溶接する請求項3に記載の少なくとも2種以上の内径を有する金属製の注射針を製造する方法。
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