JP4472618B2 - 線条の弛度測定方法および弛度測定装置 - Google Patents

線条の弛度測定方法および弛度測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、2本の電柱間に架渉される線条における架空構造物設計において用いられる線条の弛度測定方法および弛度測定装置に関する。
電柱およびケーブル等線条で構成している架空設備において、電柱間にかかる線条のたるみのことを「弛度」といい、弛度とケーブル等線条にかかる張力は相関関係があるため、張力に見合う線条および電柱の架空構造物設計する上で弛度を把握する必要性がある。架渉された線条の弛度を測定する従来の方法としては、2本の電柱に同時に昇柱して、両側から目視により弛度を測定する方法、あるいは線条最下点と両側電柱の線条架設点の3点について地上から測定桿を伸ばして地上からの距離を測定することにより弛度を測定する方法が知られている。また、弛度と振動数が一定の関係にあることを利用して、線条に振動を与え、一定時間の線条の振動数をカウントし、それから弛度を計算する方法が知られている。また、弛度と張力がある一定の関係にあることを利用して、線条に張力計等を繋いで線条の張力値を測定することにより弛度を計算する方法が知られている。このような弛度測定方法によれば、弛度を測定することができ、電柱および線条張力の適切な強度計算をすることができる。
特開平8−233568号公報
しかしながら、目視および地上からの測定桿による測定方法では、電柱および線条の設置環境上、線条の下に作業員が行って測定できない場合や、電柱間の距離が概ね30m以上のため目視による人為的誤差が想定され、ひいては測定困難な場合もある。また、線条の振動数をカウントする方法では、測定対象の線条に他の線条が接触する場合には測定が不可能となる。また、線条に張力計を接続する方法では、線条を電柱から取り外して張力計を繋ぐことになり、既設設備の線条の弛度測定には適用できない。すなわち、測定誤差が大きい場合や、弛度測定ができない場合、適正な張力を把握できないため、誤った架空構造物設計を行ってしまい、電柱にかかる不平衡荷重による電柱倒壊や過大な設備投資につながる。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、線条の弛度を目視等による測定にたよらず、またすべての架空設備の弛度測定に適用できることとし、弛度測定作業の省力化と精度向上を図った線条の弛度測定方法および弛度測定装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の線条の弛度測定方法は、電柱設備環境下での線条の弛度測定方法において、カメラを用いて左右2本の電柱および電柱間に架渉された線条が画像に収まるように撮影された写真画像をコンピュータの画像処理手段に取り込み、画像上の特徴点の2次元位置情報を取得し、前記2次元位置情報と電柱設備現場で計測された実測データと予め用意された数学モデルとに基づいて線条の3次元位置情報を取得し、前記3次元位置情報をもとに前記線条の弛度を測定することを特徴とする。
前記実測データとして左右の電柱とカメラとの間の距離、左右の電柱間の距離、カメラのレンズ中心の地上高、および左電柱または右電柱上の特定点の地上高を用いることが好ましく、前記実測データとして、前記電柱設備現場で左右の電柱を区間距離および下部点地上高が既知の標識棒を設置しつつカメラ撮影して得られた写真画像上の2次元位置情報を用いることが好ましい。
また、前記線条を放物線近似することで、線条の架設位置の地上高に段差がある場合もマウスクリックで測定を可能とすることが好ましく、前記線条を放物線近似することで、電柱地表面の地上高に段差がある場合もマウスクリックで測定を可能とすることが好ましく、さらに、前記電柱に傾きがある場合、該傾きを計測し前記実測データに追加することで、電柱に傾きがある場合もマウスクリックで測定を可能とすることが好ましい。
また、本発明の弛度測定装置は、電柱設備現場で電柱と線条を撮影するカメラと、測定対象の電柱と線条の画像を表示するディスプレイと、実測データ格納手段および画像処理手段を備えるコンピュータとからなる弛度測定装置であって、前記実測データ格納手段は、電柱設備現場で計測された実測データを格納し、前記画像処理手段は、前記カメラを用いて左右2本の電柱および電柱間に架渉された線条が画像に収まるように撮影された写真画像を取り込み、画像上の特徴点の2次元位置情報を取得し、前記2次元位置情報と電柱設備現場で計測された実測データと予め用意された数学モデルとに基づいて線条の3次元位置情報を取得し、前記3次元位置情報をもとに前記線条の弛度を測定することを特徴とする。
また、本発明の弛度測定装置は、電柱設備現場で電柱と線条を撮影するカメラと、測定対象の電柱と線条の画像を表示するディスプレイと、実測データ格納手段および画像処理手段を備えるコンピュータとからなる弛度測定装置であって、前記実測データ格納手段は、予めカメラと左右の電柱間および左右の電柱間の距離情報および電柱上の特徴点区間情報および電柱外径、線条架設位置、カメラ地上高、カメラ仰角の情報を格納し、前記画像処理手段は、前記カメラからの写真画像を入力する画像情報入力部と、前記実測データ格納手段からカメラと左右の電柱間および左右の電柱間の距離情報を取り出して入力する距離情報入力部と、画面上において電柱上の線条両端点および線条最下点をマウス操作により指定する特徴点指定部と、前記実測データ格納手段から電柱外径、線条架設位置、カメラ地上高、カメラ仰角の情報を取り出して入力する補助情報入力部と、画像のレンズ歪み補正、電柱テーパ比を考慮した補正、線条の電柱架設位置を考慮した補正、電柱の傾斜補正を行うための補正値を入力する補正値入力部と、前記距離情報と前記特徴点の画像上の2次元位置情報と前記補助情報と前記補正値と予め用意された数学モデルとに基づいて線条の3次元位置情報を取得し、前記3次元位置情報をもとに前記線条の弛度を測定する演算処理部を備えることを特徴とする。
前記距離情報入力部は、カメラと左右の電柱間および左右の電柱間の距離情報、または左右の電柱間の距離情報が得られない場合に前記実測データ格納手段から前記特徴点区間情報を取り出して入力することが好ましい。
本発明によれば、すべての線条(つり線とケーブルが一体化されたケーブルを含む)についての測定を可能とし、かつ目測による弛度測定が困難である場合であっても、2本の電柱と線条の写真を撮影することで実際の弛度に合致した測定を行うことができるので、安全かつ経済的な架空構造物設計が可能となる。さらに、より正確な弛度測定、ひいては弛度に基づく電柱および線条にかかる張力が把握することが可能となり、より正確な架空構造物設計が可能となる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の弛度測定装置のブロック図である。図1に示す弛度測定装置は、コンピュータ10と、電柱と線条を撮影するデジタルカメラ20と、測定対象の電柱と線条の画像を表示するディスプレイ30からなり、コンピュータ10は、画像処理手段11と実測データ格納手段12を備える。実測データ格納手段12には、予めカメラと左右の電柱間および左右の電柱間の距離情報と、電柱上の特徴点区間情報と、電柱外径、線条架設位置、カメラ地上高、カメラ仰角の情報が格納されている。画像処理手段11は、コンピュータプログラムを実行することによって実現され、デジタルカメラ20からの写真画像を入力する画像情報入力部13と、実測データ格納手段12からカメラと左右の電柱間および左右の電柱間の距離情報を取り出して入力する距離情報入力部14と、画面上において電柱上の対応特徴点位置をマウス操作により指定する特徴点指定部15と、実測データ格納手段12から電柱外径、線条架設位置、カメラ地上高、カメラ仰角の情報を取り出して入力する補助情報入力部16と、画像のレンズ歪み補正、電柱テーパ比を考慮した補正、線条の電柱架設位置を考慮した補正、電柱の傾斜補正を行うための補正値を入力する補正値入力部17と、予め用意された2次元空間から3次元空間へ変換する数学モデルに画像上の2次元位置情報を当てはめて3次元空間上の位置情報を取得し、3次元空間上の位置情報をもとに線条の弛度を算出する演算処理部18を備える。
本発明の弛度測定装置では、カメラで電柱と線条が同一画像上に収まるよう撮影し、カメラと左右の電柱間および左右の電柱間の距離情報を実測することにより、これをコンピュータ等による画像処理手段に取り込む。電柱設置現場によっては対象の距離測定が困難な場合は、カメラ撮影の前に左右の電柱上に区間距離および下部地上高が既知な標識棒を設置したうえでカメラ撮影し、同様にコンピュータ等に取り込み、画像上の2次元位置情報を得る。この2次元空間から3次元空間へ変換する数学モデルを記述しておき、前記2次元位置情報を数学モデルに当てはめて3次元空間上の位置情報をもとに、線条の弛度を測定する。
図2は、本発明の弛度測定装置により弛度測定方法が適用される線条、電柱に関する架空線路設備の概略構成を示す側面図である。図2に示す架空線路設備における弛度と張力の関係式は、次のとおりである。ただし、Hは弛度、Sは電柱スパン(水平距離)、Wは線条1m当たりの荷重、Tは電柱支持点にかかる張力を表す。
H=W×S/8T
図2に示す架空線路設備において、弛度Hが大きくなれば電柱支持点にかかる張力Tは小さくなり、逆に、弛度Hが小さくなれば電柱支持点にかかる張力Tは大きくなる関係である。即ち、弛度を実際より大きく測定することは、線条および電柱にかかる張力Tについて実際より少なく見込んでしまうことになり、逆に、弛度を実際より小さく測定することは、線条および電柱にかかる張力Tを実際より大きく見込んでしまうことになり、適正な架空構造物設計をするうえで正確な値であることが望ましい。
本発明は、デジタルカメラを用いて2本の電柱が画像の左右に収まるように撮影された写真画像について、電柱および線条等を幾何学的位置関係の3次元数学モデルとして表現するとともに、電柱設備現場での実測データを用いて電柱上の特徴点の地上高、弛度、および特徴点間の距離の測定を特定点のマウスクリックにより可能とするものである。3次元数学モデルは、画像(2次元空間)上の点を電柱・線条の設備空間(3次元空間)上の点に写像するための基礎方程式として表現したものである。したがって、画像上でマウスクリックされた点は、設備空間上の点に変換され、これにより、設備空間内の特徴点の地上高を求めたり、弛度等の距離を測定することが可能となる。以下、この詳細について述べる。
図3は、カメラによる電柱撮影画像を示す図であり、図4は、電柱とカメラとの位置関係を上から見た図であり、図5は、電柱とカメラとの位置関係を横から見た図である。以下、弛度測定作業の基本的な考え方について述べる。
弛度測定に際し以下のような条件が成り立っているものとする。ただし、地表面は、説明上「地球に対し水平でかつ平面」とするが、実際の現場においては、地表面は必ずしも「地球に対し水平でかつ平面」であるとは限らないものとする。
(1)2本の電柱は、図2に示すように、地表面に垂直に立っている。したがって両者は平行である。
(2)カメラフィルム(画像)の横軸は、図4に示すように、地表面に平行である。
(3)カメラ光軸は、図5に示すように、地表面に対して上向きに傾いている。カメラ仰角が0より大の場合は、図3に示すように、2本の電柱は画像上では「ハの字」状に写る。
(4)カメラ光軸は、図4に示すように、2本の電柱の間の適当な位置にあるものとする。すなわち、図3に示すように、画像上では垂直中心線に対し電柱は両側に写っているものとする。
弛度測定に当たっては、電柱設備の現場において事前に設備の距離情報および補助情報を実測しておく必要がある。図6は、線条の弛度測定を説明する図である。距離情報としては、以下の5項目のデータの内の3項目を実測しておく。ただし、実際の測定作業においては、特徴点区間情報の実測(実測項目4、実測項目5)は、実測項目1〜実測項目3の距離の実測が現場の状況により困難な場合、その代用とするものである。また、弛度測定手法の評価作業においては、5項目の全てを実測するものとする。
[実測項目1]カメラ−電柱間距離D1: カメラ(レンズ中心)と電柱1手前表面までの水平距離
[実測項目2]カメラ−電柱間距離D: カメラ(レンズ中心)と電柱2手前表面までの水平距離
[実測項目3]電柱間距離D: 電柱1中心と電柱2中心との間の水平距離
[実測項目4]特徴点区間情報[Z,I]: 電柱1上の特徴点Pの地上高ZおよびP,Pの間の区間距離I
[実測項目5]特徴点区間情報[Z,I]: 電柱2上の特徴点Qの地上高ZおよびQ,Qの間の区間距離I
ここで実測項目4,5のそれぞれの特徴点の位置は、画像上で特定できる必要がある。また、同一電柱上の2つの特徴点の指定においては両者はなるべく離れていた方が、測定精度が高くなることが想定される。
電柱設備現場における補助情報として、以下の値も実測する。
[実測項目6]電柱外径: 距離実測位置(実測項目1〜5)の外径およびテーパ比
[実測項目7]線条架設位置: 線条の電柱に対する架設位置(例:電柱の手前(向こう側)表面に接触、電柱の中心)
[実測項目8]カメラ地上高: カメラのレンズ中心の地上高
[実測項目9]カメラ仰角θ: カメラ光軸の水平面に対する角度であり、上向きが正
このうち、実測項目6は必須である。実測項目8のカメラ地上高は、電柱や線条上の特徴点の地表面からの高さ(地上高)を測定する場合に必要となる。
弛度測定装置を用いて線条の弛度を測定する作業ステップは以下のとおりである。
(1)画像表示:測定対象の電柱画像を表示する。
(2)距離データの入力:実測項目1〜5の内の3種類の実測値を入力する。実測項目4または実測項目5の実測値の場合は、画面上において電柱上の対応特徴点位置をマウス操作により指定する。
(3)補助データの入力:実測項目6〜9の実測情報を入力する(実測項目6は必須である)。
(4)弛度測定:電柱上の線条両端点(引留柱架設点)(図6のPc,Qc)および線条最下点(図6の点C)をマウス指定する。これにより弛度の値Hが自動計算される。
(5)相対的電柱地上高の測定:電柱上の(または線条上の)任意の点をマウス指定すると、その点の相対的地上高(カメラのレンズ中心の地上高を0とした場合の地上高で、基準面(図6のX−Y平面)からの垂直距離が自動計算される。
(6)絶対的電柱地上高の測定:カメラの地上高を与えることで、必要に応じ電柱上の(または線条上の)任意の点をマウス指定すると、その点の地上高が自動計算される。ただし、この地上高は、カメラの設置場所の地表面からの地上高であり、図1の地表面に起伏がある場合は、マウス指定位置での地上高とはならない
図7に、弛度測定手法での測定ロジックを構成するための測定原理説明図(幾何学変換原理図)を示す。図7において、電柱−線条平面は、2本の電柱(電柱1および電柱2)と線条で構成される平面である。電柱は地表面に垂直に立っているものとする。
3D空間は、カメラや電柱、線条が存在する実空間であり、座標系X−Y−Zで表記される。座標系の原点はカメラのレンズ中心とし、X軸は地表面に平行で、かつX軸とカメラ光軸とのなす平面が地表面に垂直な直線である。X軸の正の向きはカメラから電柱−線条平面に向かう向きである。Y軸はX軸に直角かつ地表面に平行で、上から見てX軸に対し90度反時計回りに存在する直線である。また、Z軸は地表面に垂直で上向きを正方向とする。座標系の単位はメートルで実数値をとる。
X−Y平面(地表面に平行な平面)を地上高測定の基準面とし、電柱や線条上の特定点の地上高は基準面を0とする相対的な地上高(基準面地上高)で表すものとする。単位はメートルで実数値をとる。基準点Pbは、X軸が電柱−線条平面と交わる点である。
フィルム平面は、電柱設備が実像として写っている平面であり、座標系Lx−Lyで表記される。原点はカメラ光軸と平面との交点とし、Lx軸はX−Y平面(基準面)のY軸に並行で、Y軸の正の向きをLx軸の正の向きとする。また、Ly軸はLx軸に直角で、正の向きをX−Y平面の下方向にとる。カメラの焦点距離をd(>0)とする。座標系および距離の単位はメートルで実数値である。
画像(2D空間)は、フィルム平面を画像(画素の集まり)として表現したもので、画像の中心を原点するx−y座標系である。原点はフィルム原点と一致する。x軸はLx軸に、またy軸はLy軸に同じ向きにとる。単位は画素(ピクセル)で実数値をとる。
内部パラメータは、電柱や線条上の特徴点の3D座標(X,Y,Z)と対応点の画像上での2D座標(x,y)との間の関係式(座標変換式)を構成するパラメータで、次の4種類がある(詳細については後述する)。
・カメラ仰角θ:地表面(基準面)に対するカメラの設置傾斜角で、上向きを正の角度とする。単位は度で実数値をとる。
・電柱−線条平面角φ:電柱−線条平面のX−Z平面に対する時計回りの角度で、0度〜180度の実数値をとる。
・カメラ距離D:カメラのレンズ中心から基準点Pbまでの距離である。単位はメートルで、実数値をとる。
・レンズ比率m:カメラの焦点距離をd(メートル)、画像(フィルム)上での1画素あたりの長さをα(メートル)とした場合の両者の比
m=d/α
である。
図7では、画像上の各点およびその位置関係は3次元数学モデルとして示される。先ず、図7に基づいて画像上の点(x,y)と空間上の点(X,Y,Z)との間の最も基本的な関係式(基礎方程式)を導出するための計算ロジックを説明する。
図7上の各点(ベクトルで表現)および平面の向き(単位法線ベクトルで表現)は、以下のように記述される。ただし、座標系の原点は、図7に示すように、レンズの中心である。また、一般に、カメラ仰角θは0°<θ<90°で、電柱−線条平面角φは0°<φ<180°を満たすものとする。下記において、ベクトルはボールド体で表記する。
Figure 0004472618

Figure 0004472618

Figure 0004472618

Figure 0004472618

Figure 0004472618

Figure 0004472618

Figure 0004472618
上記ベクトル表現の間には以下のような関係式が成立する。
Figure 0004472618

Figure 0004472618
以上の準備の元に、フィルム上の点(Lx,Ly)から3次元空間上の点(X,Y,Z)を求める計算式を展開する(とりあえずφ≠90とする)。
式(8)より
Figure 0004472618
式(9)より
Figure 0004472618
フィルム上の点(Lx,Ly)は
Figure 0004472618
以上をまとめて、
Figure 0004472618
ここで、3次元空間上の点(X,Y,Z)をフィルム上の座標(Lx,Ly)で表現するために、計算式を以下のように展開する。式(10)より
Figure 0004472618

が得られ、これを整理するとXとZについての次の連立方程式が得られる。
Figure 0004472618
式(10’’)の係数行列式Hは以下のようになる。
Figure 0004472618
また方程式の解X、Zは次式で与えられる。
Figure 0004472618
以上をまとめて座標(X,Y,Z)は座標(Lx,Ly)の式として次のように表現できる。
Figure 0004472618
ここでφ=90の場合、式(11)は以下のように表現される。
Figure 0004472618
上述したように、画像(フィルム)上での1画素あたりの長さをα(メートル)、レンズ比率をmとすると、フィルム平面上での座標(Lx,Ly)はそれに対応する画像上での座標(X,y)により以下のように表現できる。
Figure 0004472618
この式を(11)に代入することにより、座標(X,Y,Z)は画像座標(x,y)の式として次のように表現できる。
Figure 0004472618
ここでφ=90の場合、式(13)は以下のように表現される。
Figure 0004472618
この式(13)および式(13’)が基礎方程式であり、弛度測定の最も基本となる式である。この式で未知数はD、θ、φおよびmの4つである。
基礎方程式(13)により画像上の点(x,y)からそれに対応する3D空間上の点(X,Y,Z)を求めるには4つの未知数D、θ、φおよびmを予め求めておく必要がある。ここでは、垂直係数を導入することで、先ず、これらの未知数の内mを消去し、未知数を残り3つにする方法について述べる。
図8は、2本の電柱(電柱1、電柱2)を撮影した画像の説明図である。電柱上の上部および下部の点の画像上での座標をそれぞれ
電柱1:(x11,y11)、(x12,y12
電柱2:(x21,y21)、(x22,y22
とする。電柱の3D空間(図7参照)上でのX座標(およびY座標)は、電柱が垂直に立っていることを前提に、電柱の上部および下部で不変である。したがって式(13)より例えば座標Xについて次式の拘束条件が成り立つ。
Figure 0004472618
この式を展開、整理すると次式が導かれる(Y式に対しても同じ結果)。
Figure 0004472618

この式でE(i=1,2)を「垂直係数」と呼ぶものとする。電柱上の上部・下部点を結ぶ2本の直線が3D空間上で平行、かつ地表面に垂直で、しかも画像に水平傾斜のない理想的な場合、レンズ比率mおよびカメラ仰角θは画像上の場所によらず一定であるから
Figure 0004472618

が成り立つ。しかし一般これらの前提条件は厳密には成り立たないため、式(16)は成立しない。そこで、ここでは画像の中心を中心に画像を角度ψだけ回転し、その結果、式(16)が成り立つようにする。
点(x,y)を角度ψだけ回転だけ回転すると点(x’,y’)
Figure 0004472618

になる。この関係式を用いて電柱上の点(x11,y11)、(x12,y12)、(x21,y21)および(x22,y22)を角度ψだけ回転し、得られた座標を式(15)に代入し、その結果、式(16)が成り立つものとすると回転角ψについて次式の方程式が導かれる。
Figure 0004472618
これを変形すると
Figure 0004472618

これによりtanψしたがって回転角ψが求まる。
この角度を式(17)に適用して電柱上の点を回転し、式(15)で垂直係数を求めると等号式(16)が成り立つ。以下、垂直係数E、Eを単にEで表記する。
式(15)を式(13)に代入し、整理すると次式が得られる。ただしE=E≡Eとした。
Figure 0004472618

この式で未知数はD、θおよびφの3つとなり、mが消去できた。式(20)を改めて弛度測定のための基礎方程式と呼ぶものとする。この段階では実測値はまだ利用されていない。
次に、本発明の弛度測定方法の第1の実施の形態について説明する。第1の実施の形態に係る弛度測定方法を実現するには、上述した基礎方程式(20)の未知数D、θおよびφを、実測値(左右電柱とカメラとの距離、左右の電柱間距離および電柱上の特徴点地上高)を用いて求める必要がある。具体的には前記記載の5種類の実測項目の内、いくつかを組み合わせることで未知数算出式が得られる。表1に測定手法と実測値の関係を示す。この内、第1の実施の形態は手法1に関わるものである。
Figure 0004472618
カメラ(レンズ中心)と電柱との間の距離および電柱と電柱との間の距離を図9に示す。図9は、電柱設備を上空から眺めた図であり、X−Y平面を示す。
電柱位置PおよびPとの間を基準点Pbで分割し、区間[P,Pb]および[Pb,P]の距離を径数(パラメータ)t(0≦t≦1)を導入して径数表現すると図9のようになる。
三角形[OPPb]および[OPbP]に着目すると、距離と角度に関して次の関係式が得られる(tの決定法は後述)。
Figure 0004472618
上式の第1式から第2式を引いて整理すると次式が得られる。
Figure 0004472618

この式を式(21)の第1式に代入し整理すると、カメラ距離Dのtに対する径数表現:
Figure 0004472618

が得られる。
また、式(21)の第1式よりφのtに対する径数表現:
Figure 0004472618

が得られる。
なお、径数tは以下のように決定する。図10において、左側は2本の電柱の写った画像平面を示したものであり、右側はそれに対応する電柱現場の3D空間(X−Y−Z空間)を上空から見た平面(X−Y平面)を示したものである。画像平面において、それぞれの電柱とX軸との交点P、Pと原点Oとの間の距離をそれぞれα画素およびβ画素とする。またX−Y平面において、点AからX軸に垂線AHを下ろし、線分BCとの交点をIとする。
このとき、X−Y平面において、線分AIは画像平面上の線分Pに平行であることから
Figure 0004472618

が成り立つ。直線BCの方程式は
Figure 0004472618

Figure 0004472618

Figure 0004472618
また
Figure 0004472618

Figure 0004472618

Figure 0004472618
したがって式(27)に式(28)、(29)、(30)を代入することで次式が得られる。
Figure 0004472618
式(31)に式(23)を代入して整理すると次式が得られる。
Figure 0004472618

式(32)は径数tについての2次方程式である。この方程式の2つの解の内、0≦t≦1となる方の解をtの値として決定する。
こうして得られたtを式(23)および式(24)に代入することでそれぞれカメラ距離Dおよび電柱−線条平面角φを計算することができる。
上記でカメラ距離Dおよび電柱−線条平面角φが得られた。残る未知数はカメラ仰角θである。カメラ仰角θは電柱i(iは1または2のどちらでもよい)上の1点P(x,y)とその電柱に対応するカメラ−電柱間距離Dの2組の実測値を利用することで以下のように計算できる。
いま
Figure 0004472618

と定義すると基礎方程式(20)は以下のように表現できる。
Figure 0004472618
式(34)に点P、(x,y)(i=1or2)を代入しX、Y座標
Figure 0004472618

を得る。また距離Dについては
Figure 0004472618

であるので、この式に式(35)を代入し、整理するとsinθについての次の関係式を得る。
Figure 0004472618

この関係式はsinθについての2次方程式であるため、一般には解が2つ存在する。この内、片方の解はyの値が大きくなるほど(画面上で上部へ行くほど)値Z(相対地上高)減少するので、そうはならない解を選ぶようにする。
次に、本発明の弛度測定方法の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態に係る弛度測定方法は、電柱−カメラ間距離および(または)電柱間距離の代わりに、区間距離および区間下部点地上高が既知の標識棒を用いる方法である。この手法としては、標識棒のみの情報を用いる方法(手法2)と、電柱−カメラ間情報および標識棒情報の一部とを組み合わせて基礎方程式(20)の未知数を求める方法(手法3L、手法3R)とがある。
先ず、手法2(特徴点区間情報[Z,I]および[Z,I]による未知数の決定)について説明する。電柱上の特徴点区間情報を図11とし、点PおよびPの画像上での座標をそれぞれ(x,y)および(x,y)とする。このとき未知数D、θ、φはこれらの情報のみから以下のようにして計算することができる。
先ず、カメラ仰角θを算出する。いま、2つの電柱上の特徴点区間情報の内の一つ(どちらでも良い)を[Z,I](i=1or2)とし、この区間のもう一方の端の地上高をZ’とすると
Figure 0004472618

である(図11)。基礎方程式(20)の第3式より
Figure 0004472618

であるから、この式を基礎方程式(20)の第1式に代入すると
Figure 0004472618

となり、さらに右辺の分母、分子をcosθで除すると次式が得られる。
Figure 0004472618
点Zおよび点Z’の画像での座標をそれぞれ(x、y)および(xi’、y’)とし、対応する3D空間上でのX座標をそれぞれXおよびX’とすると、X、X’は式(38)、(40)より以下のようになる。
Figure 0004472618
ここで、電柱は地平面に垂直に立っていることから、X=X’であり、したがって式(41)より次式が得られる。
Figure 0004472618

この式を展開、整理すると次式が導かれる。
Figure 0004472618

この式を計算することによりカメラ仰角θがもとまる。ただしtanθの値は以下のように定める。
Figure 0004472618
次にカメラ距離Dと電柱−線条平面角φを算出する。式(39)を基礎方程式(20)の第2式に代入すると次式が得られる。
Figure 0004472618
この式の右辺の分母、分子をcosθで除するとともに、式(40)を再掲することで座標(X,Y)をZで表現した次式が導かれる。
Figure 0004472618
座標XにyおよびZの具体値を代入すると
Figure 0004472618
また基礎方程式(20)の第1式をDについて表すと
Figure 0004472618

となり、電柱1および電柱2に関する具体値を代入すると以下のようになる。
Figure 0004472618
ここで式(46)の第1式と第2式は同じ値Dをもつので、関係式
Figure 0004472618

が得られ、これを展開、整理すると電柱−平面角φを決定する次の式が導かれる。
Figure 0004472618

また、Dの値は式(47)の例えば第1式にこのtanφの値を代入することで求まる。
以上でDとφの値が決定された。なおYの具体値は基礎方程式(20)の第2式より
Figure 0004472618

であるので、この値を用いることにより径数tは次式で決定される。
Figure 0004472618
次に、手法3L、手法3R(カメラ−電柱間距離D、Dおよび特徴点区間情報[Z,I]による未知数の決定)について説明する。カメラ−電柱1間距離D、カメラ−電柱2間距離Dおよび特徴点区間情報のみを用いて未知数D、θ、φが計算できる。ここに、「手法3L」のときi=1であり、「手法3R」のときi=2である。
先ず、カメラ仰角θを算出する。算出方法は前述の通りである。ただし特徴点区間報はここで指定されたものを用いる。
次にカメラ距離Dと電柱−線条平面角φを算出する。電柱1および電柱2の2D空間での(x,y)座標をそれぞれ(x,y)および(x,y)とし、3D空間での(X,Y)座標をそれぞれ(X,Y)および(X,Y)とすると
Figure 0004472618

であるから、基礎方程式(20)第1、第2式に2D空間での(x,y)座標を代入して得られる(X,Y)の値をこの式に代入することで次式が得られる。
Figure 0004472618
式(51)の第1式を第2式で除すると以下のようになる。
Figure 0004472618

これにより電柱−線条平面角φが計算できる。
またカメラ距離Dは式(51)の例えば第1式より以下のように計算できる。
Figure 0004472618
なお、式(52)第1式の分母が0の場合、上式は以下のようになる。
Figure 0004472618

また径数tについては式(49)と同様の方法で求めることができる。
(画像のレンズ歪み補正)
第1の実施の形態に係る弛度測定方法(手法1)および第2の実施の形態に係る弛度測定方法(手法2、手法3Lおよび手法3R)により、画像上でマウスクリックされた点(2次元空間)は設備空間上の点(3次元空間)に変換されるが、この変換操作に先立ち、レンズ歪みによる画像の歪みを考慮してマウスクリックされた点はレンズ歪み補正を受ける。レンズ歪み補正補正法としては3次多項式歪み補正等を対象とする。
(電柱テーパ比の考慮)
図12は、電柱の形状による地上高への影響を説明する図である。画面上でマウスクリックされた点は計算処理により、先ず、電柱−線条平面上の点P(X,Y,Z)に変換される。電柱−線条平面はカメラ(レンズ中心)の高さ位置で2本の電柱の手前表面に接し、電柱の中心軸に平行な平面である。
ところが一般に電柱は断面が同図に示すように台形となっている。したがって同図で電柱手前表面上の点Pfは電柱−線条平面上の点Pとみなされる。Pの地上高(レンズ中心に対する相対地上高、以下同様)をZ、Pfの地上高をZfとすると、
Figure 0004472618

であるため、実際の地上高より小さく算出されることとなる。そこで以下にZからZfを算出する式を展開する。先ず、
Figure 0004472618

とし、直線aと直線bの交点を求めることにより地上高Zfおよび電柱−線条平面からの距離xfは、次式で表される。
Figure 0004472618
また電柱中央部上での地上高Zmおよび同距離xmは、
Figure 0004472618

となる。次に電柱裏側表面での地上高Zfを求める。先ず、直線aと直線cとの交点を求める。a=cより
tanα x+Z=−tanβ(x−s)
であり、これよりxを求めると、
Figure 0004472618
これを直線a(または直線c)の方程式に代入して整理すると次式を得る。
Figure 0004472618
したがってZrおよび電柱−線条平面からの距離xmは次式で与えられることとなる。
Figure 0004472618

また電柱−線条平面からの距離がtである線条上の点の地上高Ztは次式で与えられる。
Figure 0004472618
(線条の電柱架設位置の考慮)
線条を電柱に架設する場合、電柱に対する架設位置として図13の3通りを考える。この場合、同じ電柱−線条平面上で地上高Zからそれぞれに対する正しい地上高Zf、ZmおよびZrを求めることができる。
電柱手前表面の地上高:Zf
Figure 0004472618
電柱中央部の地上高:Zm
Figure 0004472618
電柱裏側表面:Zr
Figure 0004472618
図14のように、線条架設位置が電柱1では電柱中央部に、また電柱2では電柱裏側表面になっていたとする。このとき線条上の点Pの電柱−線条平面からの距離tは、電柱間距離Dおよび電柱1までの距離Lpを用いて求めることができる。
先ず、tは、Lp=0 のときt=S/2、Lp=Dのときt=sであるので、次式で表現される。
Figure 0004472618

このtを式(62)に代入することにより線条上で電柱1からの距離がLpである点の補正地上高Ztを計算することができる。
(架設点の段差の考慮)
図15に示すように左右の電柱での線条架設点P、Qの架設地上高の間に段差がある場合、弛度最大位置は線条の中間点とはならない。ここでは弛度最大位置を線条PVQと直線PQとの垂直距離が最大になる位置とみなす。以下に弛度値測定のステップを示す。
(1)線条PVQを「下に凸」の放物線(2次式)で表現する。厳密には懸垂線だが放物線でも十分近似できる。
(2)オペレータは画面上において線条上の1点をマウス指定する。この点は中央付近が望ましい。
(3)点P、Qおよびマウス指定点の3点により放物線PVQが決定される。
(4)新しい放物線:
放物線(新)=直線PQ−放物線PVQ
を考える。放物線(新)は「上に凸」の放物線で、点P、Qで0となる。
(5)放物線(新)を微分することで、放物線(新)の凸点の位置が求まる。この位置は弛度が最大となる位置を表す。
(6)システムは画面上で弛度が最大位置に垂線を表示する。
(7)オペレータは従来と同様に垂線(の延長線)上で線条上の点をマウス指定する。
(8)これにより弛度値が計算できる。ステップ(5)でも弛度値は一応求まるが、正確を期すためステップ(8)も必要とする。
(電柱地上高段差の考慮)
左右の電柱が存在する地表面に段差(高低差)がある場合も同様の手法により対処できる。
(電柱傾斜の考慮)
上記までに述べてきた弛度測定の原理は、両方の電柱が地表に対し垂直に立っていることを前提としている。ところが実際の電柱には経年変化等により傾斜しているものも少なくない。この場合、電柱の傾斜を補正することにより弛度を求める。
電柱の傾斜補正を行うには、先ず、電柱の傾斜角と傾斜方向を実測しておく必要がある。傾斜角の実測法としては以下の2通りが考えられる。
・傾斜計を使う方法
・距離実測による方法
傾斜計を使う方法は実測が簡便である。現場実測において傾斜計がない場合は物差し等で距離を測る方法が考えられる。その電柱傾斜角の実測方法の例を図16に示す。図16では、おもりのついた長さL(既知)のヒモを電柱表面から垂らし、ヒモ先端の電柱表面からの距離を測定するものである。
(1)電柱傾斜角の実測:上記方法によりカメラから見たときの電柱の傾斜方向φ(概算)および傾斜角θを実測する。距離実測による方法の場合は、ヒモ下端の電柱からの離れ距離dを実測する。コンピュータプログラムの実行により離れ距離dと電柱テーパ比から傾斜角θが算出される。
(2)実測値の測定ロジックヘの組み込み:従来の測定処理に先立ち、先ず、マウス指定された電柱上の中央点および区間点を画像上でそれぞれの電柱での線条架設点を中心に角度θsinΦだけ回転し(ただし回転に先立ち点位置のレンズ歪み補正を行う)、次いで上記の測定処理に入る。なお、傾斜方向φについては、(電柱テーパ比の考慮)で説明している電柱テーパ比と同様の考え方で扱われる。
本発明の弛度測定装置のブロック図である。 線条、電柱に関する架空線路設備の概略構成を示す側面図である。 カメラによる電柱撮影画像を示す図である。 電柱とカメラとの位置関係を上から見た図である。 電柱とカメラとの位置関係を横から見た図である。 線条の弛度測定を説明する図である。 測定ロジックを構成するための幾何学変換原理図である。 2本の電柱を撮影した画像の説明図である。 カメラと電柱間および電柱と電柱間の距離を示す図である。 径数tの算出を説明する図である。 電柱上の特徴点区間情報を示す図である。 電柱の形状による地上高への影響を説明する図である。 電柱に対する線条の架設位置を説明する図である。 線条上の点の地上高を説明する図である。 架設位置に段差がある場合の弛度最大位置を示す図である。 距離実測による電柱傾斜角の実測方法を説明する図である。
符号の説明
10 コンピュータ
11 画像処理手段
12 実測データ格納手段
13 画像情報入力部
14 距離情報入力部
15 特徴点指定部
16 補助情報入力部
17 補正値入力部
18 演算処理部
20 デジタルカメラ
30 ディスプレイ

Claims (9)

  1. 電柱設備環境下での線条の弛度測定方法において、
    カメラを用いて左右2本の電柱および電柱間に架渉された線条が画像に収まるように撮影された写真画像をコンピュータの画像処理手段に取り込み、
    画像上の特徴点の2次元位置情報を取得し、前記2次元位置情報と電柱設備現場で計測された実測データと予め用意された数学モデルとに基づいて線条の3次元位置情報を取得し、前記3次元位置情報をもとに前記線条の弛度を測定することを特徴とする線条の弛度測定方法。
  2. 前記実測データとして左右の電柱とカメラとの間の距離、左右の電柱間の距離、カメラのレンズ中心の地上高、および左電柱または右電柱上の特定点の地上高を用いることを特徴とする請求項1に記載の弛度測定方法。
  3. 前記実測データとして、前記電柱設備現場で左右の電柱を区間距離および下部点地上高が既知の標識棒を設置しつつカメラ撮影して得られた写真画像上の2次元位置情報を用いることを特徴とする請求項1に記載の弛度測定方法。
  4. 前記線条を放物線近似することで、線条の架設位置の地上高に段差がある場合もマウスクリックで測定を可能とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の弛度測定方法。
  5. 前記線条を放物線近似することで、電柱地表面の地上高に段差がある場合もマウスクリックで測定を可能とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の弛度測定方法。
  6. 前記電柱に傾きがある場合、該傾きを計測し前記実測データに追加することで、電柱に傾きがある場合もマウスクリックで測定を可能とすることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の弛度測定方法。
  7. 電柱設備現場で電柱と線条を撮影するカメラと、測定対象の電柱と線条の画像を表示するディスプレイと、実測データ格納手段および画像処理手段を備えるコンピュータとからなる弛度測定装置であって、
    前記実測データ格納手段は、電柱設備現場で計測された実測データを格納し、
    前記画像処理手段は、前記カメラを用いて左右2本の電柱および電柱間に架渉された線条が画像に収まるように撮影された写真画像を取り込み、画像上の特徴点の2次元位置情報を取得し、前記2次元位置情報と電柱設備現場で計測された実測データと予め用意された数学モデルとに基づいて線条の3次元位置情報を取得し、前記3次元位置情報をもとに前記線条の弛度を測定することを特徴とする弛度測定装置。
  8. 電柱設備現場で電柱と線条を撮影するカメラと、測定対象の電柱と線条の画像を表示するディスプレイと、実測データ格納手段および画像処理手段を備えるコンピュータとからなる弛度測定装置であって、
    前記実測データ格納手段は、予めカメラと左右の電柱間および左右の電柱間の距離情報および電柱上の特徴点区間情報および電柱外径、線条架設位置、カメラ地上高、カメラ仰角の情報を格納し、
    前記画像処理手段は、前記カメラからの写真画像を入力する画像情報入力部と、前記実測データ格納手段からカメラと左右の電柱間および左右の電柱間の距離情報を取り出して入力する距離情報入力部と、画面上において電柱上の線条両端点および線条最下点をマウス操作により指定する特徴点指定部と、前記実測データ格納手段から電柱外径、線条架設位置、カメラ地上高、カメラ仰角の情報を取り出して入力する補助情報入力部と、画像のレンズ歪み補正、電柱テーパ比を考慮した補正、線条の電柱架設位置を考慮した補正、電柱の傾斜補正を行うための補正値を入力する補正値入力部と、前記距離情報と前記特徴点の画像上の2次元位置情報と前記補助情報と前記補正値と予め用意された数学モデルとに基づいて線条の3次元位置情報を取得し、前記3次元位置情報をもとに前記線条の弛度を測定する演算処理部を備えることを特徴とする弛度測定装置。
  9. 前記距離情報入力部は、カメラと左右の電柱間および左右の電柱間の距離情報、または左右の電柱間の距離情報が得られない場合に前記実測データ格納手段から前記特徴点区間情報を取り出して入力することを特徴とする請求項8に記載の弛度測定装置。
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