JP4472432B2 - 座標変換係数取得方法、座標変換係数取得装置およびコンピュータプログラム - Google Patents

座標変換係数取得方法、座標変換係数取得装置およびコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明は、一つまたは複数の3次元形状測定装置により複数の異なる視点で測定した物体の各座標系における3次元立体形状データ群を、1つの基準座標系における3次元立体形状データ群に変換する座標変換係数の取得方法、同座標変換係数の取得装置および同座標変換係数の取得に使用されるコンピュータプログラムに関する。
従来から、異なる位置に配置した複数の3次元形状測定装置、または測定対象の物体に対し測定位置が相対的に移動される3次元形状測定装置により、対象物体の3次元立体形状を複数の異なる視点から測定して各視点ごとの立体形状データ群を合成し、対象物体の立体形状を任意の方向から見て表示できるようにした3次元表面形状の測定方法はよく知られている。この測定においては、測定対象物の3次元表面形状を測定する前に、予め決められた形状の基準物体を測定対象空間に配置して、この3次元表面形状を測定し、同測定した3次元表面形状を表す立体形状データ群を用いて予め基準物体内に設定してある定点の座標値を各視点ごとに計算し、この計算した座標値を用いて各視点における立体形状データ群を基準座標系に変換するための座標変換係数を計算し、この座標変換係数により各視点における測定対象物の3次元表面形状を表す立体形状データ群を基準座標系に変換することが行われている(特許文献1参照)。
特開2002−328013号公報
しかし、上記特許文献1に記載の方法では、座標変換係数を計算するには3つ以上の定点を設定する必要があるため、1つの基準物体に1つの定点を設定した場合、基準物体の位置を変えて3回以上測定しなければならない。また、1つの基準物体に3つの定点を設定した場合、あるいは1つの定点を持つ3つの基準物体を配置した場合、作業者が各定点の座標値を計算するために用いる立体形状データ群をそれぞれ指定する必要があるため、作業効率が悪くなるという問題がある。
本発明は上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、複数の異なる視点により測定した立体形状データ群を合成するための座標変換係数を作業効率よく得ることが可能な座標変換係数取得方法、座標変換係数取得装置および座標変換係数取得コンピュータプログラムを提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の特徴は、複数の3次元形状測定装置(20A,20B、20C)を異なる位置に配置して3次元形状測定するか、1台の3次元形状測定装置を測定対象物に対して相対的に移動させて複数の位置で3次元形状測定することで、測定対象物を複数の異なる視点で3次元形状測定し、コンピュータによって構成されたデータ処理装置(32)を用いて、前記複数の視点ごとの座標系に基づく3次元形状データを、前記複数の視点のうちの1つの視点の座標系である基準座標系に基づく3次元形状データに変換する際に使用される座標変換係数の取得方法において、前記複数の異なる視点での3次元形状測定のそれぞれにおいて同時に3次元形状測定可能かつ互いに識別可能な少なくとも3つの面を有する多面体を基準物体(40)として用意し、前記基準物体のそれぞれの面を識別するための識別パラメータを前記データ処理装置内に設けた記憶手段に予め記憶しておくとともに、前記基準物体のそれぞれの面のうちから選択された少なくとも3つの基準面の識別パラメータを基準面データとして前記記憶手段に予め記憶しておき、前記複数の異なる視点での3次元形状測定の測定対象空間内に前記基準物体を配置した状態で、前記3次元形状測定装置に前記基準物体の3次元表面形状を複数の異なる視点で測定させ、前記データ処理装置に前記3次元形状測定装置が出力するデータから前記複数の異なる視点ごとに前記基準物体の3次元表面形状を表す複数組の立体形状データ群をそれぞれ生成させる立体形状データ群生成ステップ(S12,S14)と、前記データ処理装置に、前記複数の異なる視点ごとに生成させた各立体形状データ群から前記識別パラメータを用いて、頂点を形成する前記基準物体の少なくとも3つの面に関する各立体形状データ群をそれぞれ面ごとに抽出させる抽出ステップ(S16)と、前記データ処理装置に、前記抽出さた基準物体の少なくとも3つの面に関する立体形状データ群と前記基準面データとを用い、前記複数の異なる視点ごとに、前記基準面における法線ベクトルおよび前記基準面によって形成される頂点の座標をそれぞれ計算させベクトル・座標計算ステップ(S18,S20)と、前記データ処理装置に、前記計算さた複数の異なる視点ごとの前記基準面における法線ベクトルおよび前記基準面によって形成される頂点の座標により、前記複数の異なる視点ごとの座標系に基づく3次元形状データ前記基準座標系に基づく3次元形状データに変換するための座標変換係数を計算させ座標変換係数計算ステップ(S22)とを含むことにある。
この場合、前記基準物体の各面を、例えば、それぞれ異なる反射率または色に形成し、前記識別パラメータは、前記それぞれ異なる反射率または色に形成された基準物体の各面に光を照射した際における同各面からの反射光の光量または色を表すデータとし、前記立体形状データ群生成ステップは、前記3次元形状測定装置に前記基準物体の3次元形状を測定させる際、前記基準物体の各面に光を照射した場合に同各面からの反射光の光量または色を測定するようにするとよい
このように構成した本発明によれば、3次元形状測定装置によって同時に測定された基準物体の3つの面を識別するための識別パラメータと、前記基準物体の3つの基準面を表す基準面データを記憶装置に予め記憶させておけば、立体形状データ群生成ステップ、抽出ステップおよびベクトル・座標計算ステップにより、複数の異なる視点で測定された基準物体の3つの基準面における法線ベクトルと前記基準面によって形成される頂点の座標とが自動的に生成される。そして、これらの3つの基準面における法線ベクトルと前記基準面によって形成される頂点の座標とを用いて、座標変換係数計算ステップにより、座標変換係数が自動的に計算される。したがって、作業者は、基準物体の測定を1回行う操作のみで複数の異なる座標系に基づく3次元形状データを基準座標系に基づく3次元形状データに変換する座標変換係数を計算することができ作業効率が良好となる。
また、例えば、前記基準物体を、直方体または立方体で構成し、前記基準物体の少なくとも3つの基準面を、前記基準物体の互いに隣り合う3つの面で構成して3つの基準面とし、かつ前記抽出ステップで抽出させた各立体形状データ群にそれぞれ対応した前記基準物体の少なくとも3つの面を、前記基準物体の互いに隣り合う3つの面で構成して3つの抽出面とするとよい。この場合、前記基準物体の互いに対向する面間の距離も前記記憶手段に予め記憶しておき、前記ベクトル・座標計算ステップは、前記データ処理装置に、記3つの抽出面のうちの少なくとも1つの抽出面が前記3つの基準面のうちのいずれかと平行であるとき、前記少なくとも1つの抽出面の立体形状データ群を用いて計算させた法線ベクトルの向きを変更することにより記少なくとも1つの抽出面と平行な基準面の法線ベクトルを計算させるステップと、前記データ処理装置に、前記基準物体の3つの抽出面の立体形状データ群を用いて計算させた頂点の座標と、前記記憶されている面間の距離と、前記計算させた法線ベクトルとを用いて前記3つの基準面によって形成される頂点の座標を計算させるステップとを含むようにするとよい。
これによれば、基準物体の1つの基準面に対して平行な抽出面の法線ベクトルの向きを変更するだけで前記1つの基準面の法線ベクトルを計算することができるとともに、基準物体の3つの抽出面の立体形状データ群を用いて計算させた頂点の座標と、記憶されている面間の距離と、前記計算された法線ベクトルとを用いて3つの基準面によって形成される頂点の座標を計算することができベクトル・座標計算ステップの処理を効率的に行うことができる。
また、前記基準物体を、直方体または立方体で構成し、かつ前記のように3つの基準面および抽出面を規定した条件のもとで、前記ベクトル・座標計算ステップは、前記データ処理装置に、前記3つの抽出面のうちの2つの抽出面における法線ベクトルを前記抽出ステップで抽出させた立体形状データ群を用いて計算させ、前記計算させた2つの抽出面における法線ベクトルの外積により前記3つの抽出面のうちで前記法線ベクトルを計算させた2つの抽出面に垂直な残りの1つの抽出面の法線ベクトルを計算させるようにするとよい。
これによれば、3次元形状測定の視点による影響で、測定された少なくとも3つの面のうちの1つの面の立体形状データ群の数が少なかった場合には、前記面の立体形状データ群を用いて計算される1つの抽出面の法線ベクトルの精度が落ちるため、これに代えて、他の2つの抽出面の法線ベクトルの外積によるベクトルを前記1つの抽出面の法線ベクトルとして使用することで、計算の結果算出される座標変換係数の精度を保つことができる。
また、前記基準物体を、直方体または立方体で構成し、かつ前記のように3つの基準面および抽出面を規定した条件のもとで、前記基準物体の各面間の角度および各辺の長さも前記記憶手段に予め記憶しておき、前記ベクトル・座標計算ステップは、前記データ処理装置に、前記3つの抽出面に関する立体形状データ群に基づいて前記3つの抽出面の法線ベクトルおよび前記3つの抽出面によって形成される頂点の座標を計算させ、かつ前記計算させた前記3つの抽出面の法線ベクトルおよび前記3つの抽出面によって形成される頂点の座標と、前記記憶手段に記憶しておいた前記基準面データと、前記基準物体の各面間の角度および各辺の長さを用いて、前記3つの基準面における法線ベクトルおよび前記3つの基準面によって形成される頂点座標を計させるステップを含むようにするとよい。
これによれば、予め記憶された基準物体の各面間の角度および各辺の長さを用いて3つの基準面における法線ベクトルと前記基準面によって形成される頂点座標を計算することができるため、直方体または立方体である基準物体が高精度に形成されていない場合でも良好に前記法線ベクトルおよび頂点座標を計算することができる。
また、本発明の他の特徴は、複数の3次元形状測定装置(20A,20B、20C)を異なる位置に配置して3次元形状測定するか、1台の3次元形状測定装置を測定対象物に対して相対的に移動させて複数の位置で3次元形状測定することで、測定対象物を複数の異なる視点で3次元形状測定し、コンピュータによって構成されたデータ処理装置(32)を用いて、前記複数の視点ごとの座標系に基づく3次元形状データを予め設定した座標系である基準座標系に基づく3次元形状データに変換する際に使用される座標変換係数の取得方法において、前記複数の異なる視点での3次元形状測定のそれぞれにおいて同時に3次元形状測定可能かつ互いに識別可能な少なくとも3つの面を有する多面体を基準物体(40)として用意し、前記基準物体のそれぞれの面を識別するための識別パラメータを前記データ処理装置内に設けた記憶手段に予め記憶しておくとともに、前記予め設定した座標系に基づく前記基準物体のそれぞれの面における法線ベクトルおよび前記基準物体のそれぞれの面によって形成される頂点の座標を前記記憶手段に予め記憶しておき、前記複数の異なる視点での3次元形状測定の測定対象空間内に前記基準物体を配置した状態で、前記3次元形状測定装置に前記基準物体の3次元表面形状を複数の異なる視点で測定させ、前記データ処理装置に前記3次元形状測定装置が出力するデータから前記複数の異なる視点ごとに前記基準物体の3次元表面形状を表す複数組の立体形状データ群をそれぞれ生成させる立体形状データ群生成ステップ(S12,S14)と、前記データ処理装置に、前記複数の異なる視点ごとに生成した各立体形状データ群から、前記識別パラメータを用いて、頂点を形成する前記基準物体の少なくとも3つの面に関する各立体形状データ群をそれぞれ面ごとに抽出させる抽出ステップ(S16)と、前記データ処理装置に、前記抽出させた基準物体の少なくとも3つの面に関する立体形状データ群を用い、前記複数の異なる視点ごとに、前記抽出させた基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標をそれぞれ計算させるベクトル・座標計算ステップ(S18)と、前記データ処理装置に、前記記憶手段に記憶されている前記基準物体のそれぞれの面を識別するための識別データを用いて、前記記憶手段に記憶されていて前記抽出ステップで抽出さ立体形状データ群に対応した前記基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標を前記記憶手段から読み出させる読出しステップ(S20’)と、前記データ処理装置に、前記複数の異なる視点ごとに計算させた前記基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標と、前記読み出しステップで読み出させた前記基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標とにより、前記複数の異なる視点ごとの座標系に基づく3次元形状データ前記基準座標系に基づく3次元形状データに変換するための座標変換係数を計算させ座標変換係数計算ステップ(S22)とを含むことにある。
この場合も、前記基準物体の各面を、例えば、それぞれ異なる反射率または色に形成し、前記識別パラメータは、前記それぞれ異なる反射率または色に形成された基準物体の各面に光を照射した際における同各面からの反射光の光量または色を表すデータとし、前記立体形状データ群生成ステップは、前記3次元形状測定装置に前記基準物体の3次元形状を測定させる際、基準物体の各面に光を照射した場合に同各面からの反射光の光量または色を測定するようにするとよい
このように構成した本発明の他の特徴によれば、基準物体のそれぞれの面を識別するための識別パラメータを記憶手段に予め記憶しておくとともに、予め設定した座標系に基づく基準物体のそれぞれの面における法線ベクトルおよび基準物体のそれぞれの面によって形成される頂点の座標を記憶手段に予め記憶しておけば、立体形状データ群生成ステップ抽出ステップおよびベクトル・座標計算ステップにより、複数の異なる視点ごとに、前記抽出させた基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標がそれぞれ計算され、また読出しステップにより前記記憶手段に記憶されていて前記計算された法線ベクトルおよび頂点に対応した前記基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標が読み出される。そして、座標変換係数計算ステップにより、前記複数の異なる視点ごとに計算させた前記基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標と、前記読み出しステップで読み出させた前記基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標とにより、前記複数の異なる視点ごとの座標系に基づく3次元形状データを前記基準座標系に基づく3次元形状データに変換するための座標変換係数が自動的に計算される。したがって、作業者は、基準物体の測定を1回行う操作のみで複数の異なる座標系に基づく3次元形状データを基準座標系に基づく3次元形状データに変換する座標変換係数を計算することができ作業効率が良好となる。
また、本発明は方法の発明として実施できるばかりでなく、装置の発明およびコンピュータプログラムの発明としても実施できるものである。
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の座標変換係数取得方法に利用される3次元画像生成装置の基本構成を示す概略図である。
この3次元画像生成装置は、異なる位置に配置されて基台10上に形成された測定対象空間に向けた3台の3次元形状測定装置20A,20B,20Cを備えている。これらの3次元形状測定装置20A,20B,20Cは、レーザ光を用いて基台10上に載置された物体の3次元立体表面形状を測定して同測定結果を表す3次元表面形状測定情報を出力するとともに、同物体表面からの反射光の光量を測定して同測定結果を表す反射光量測定情報を出力する。
これらの3次元形状測定装置20A,20B,20Cとしては、レーザ光を用いて物体の3次元表面形状を測定して同測定した3次元表面形状を表す信号を出力するとともに、同物体表面からの反射光量を表す信号を出力するものであれば、いかなる3次元形状測定装置をも利用できる。本実施形態においては、レーザ光を用いて3角測量法に従って物体の3次元表面形状を測定するとともに、同物体表面からの反射光量を測定するものを簡単に紹介しておく。なお、本実施形態では、レーザ光を用いるようにしているが、3次元物体の表面形状、反射率および色などを識別することが可能であれば他の光を用いてもよい。
この3次元形状測定装置においては、レーザ光源から物体に向けて出射されるレーザ光の進行方向にほぼ垂直な仮想平面を想定するとともに、同仮想平面上にて互いに直交するX軸方向およびY軸方向に沿って分割した多数の微小エリアを想定する。そして、3次元形状測定装置は、前記多数の微小エリアにレーザ光を順次照射し、物体からの反射光によって前記微小エリアが規定する物体表面までの距離をZ軸方向距離として順次検出して、物体の表面を微小エリアずつに分割した各分割エリア位置を表すX,Y,Z座標に関する情報を得て、同3次元形状測定装置に面した物体表面の形状を測定する。また、この3次元形状測定装置は、前記物体表面の形状を測定すると同時に、物体からの反射光を前記微小エリアごとに検出して、前記微小エリアごとの反射光の光量を測定するものである。
したがって、この3次元形状測定装置は、出射レーザ光の向きをX軸方向に変化させるX軸方向走査器と、出射レーザ光の向きをY軸方向に変化させるY軸方向走査器と、物体表面にて反射された反射レーザ光を受光して物体表面までの距離および同物体表面からの反射光量を検出する光検出器とを備えている。X軸方向走査器およびY軸方向走査器としては、レーザ光源からの出射レーザ光の光路をX軸方向およびY軸方向に独立に変化させ得る機構であればよく、例えば、レーザ光源自体をX軸方向およびY軸方向の軸線回りに電動モータによって回転させたり、出射レーザ光の光路に設けられてその方向を変更するガルバノミラーをX軸方向およびY軸方向の軸線回りに電動モータによって回転させる機構を利用できる。光検出器としては、前記出射レーザ光の光路に追従して回転し、物体表面にて反射された反射レーザ光を集光する結像レンズおよび同集光したレーザ光を受光するCCDなどの複数の受光素子を一列に配置させたラインセンサからなり、ラインセンサによる反射レーザ光の受光位置によって物体表面までの距離を検出するとともに、同反射レーザ光の受光幅によって、同物体表面からの反射光の光量を検出する。
したがって、このような3次元形状測定装置は、物体の表面を微小エリアずつに分割した各分割エリア位置を表すX,Y,Z座標に関する情報として、X軸方向走査器による出射レーザ光の基準方向に対するX軸方向への傾きθx、Y軸方向走査器による出射レーザ光の基準方向に対するY軸方向への傾きθy、光検出器による物体表面までの距離Lz、および同光検出器による物体表面からの反射光量Lzsとが、前記仮想したX軸方向およびY軸方向に沿って分割した多数の微小エリアごとに出力される。より具体的には、X軸およびY軸方向への傾きθx,θyは、電動モータの基準位置からの回転角である。また、物体表面までの距離Lzは、ラインセンサにおける反射レーザ光の受光位置であり、物体表面からの反射光量Lzsは、ラインセンサにおける反射レーザ光の受光幅である。
これらの3次元形状測定装置20A,20B,20Cには、コントローラ31および3次元画像データ処理装置32が接続されている。コントローラ31は、キーボードからなる入力装置33からの指示に従って3次元形状測定装置20A,20B,20Cの作動を制御する。また、コントローラ31は、入力装置33からの指示に従って3次元画像データ処理装置32の作動を制御するとともに、同入力装置33にて入力されたデータを3次元画像データ処理装置32に供給する。
3次元画像データ処理装置32は、コンピュータ装置によって構成されて図2の座標変換係数演算プログラムおよび図3の合成立体形状表示プログラムの実行により、3次元形状測定装置20A,20B,20Cからの3次元画像に関する情報、具体的には、X軸方向への傾きθx、Y軸方向への傾きθy、物体表面までの距離Lzを入力して、測定対象空間内に位置する物体の3次元画像を任意の方向から見て表示可能な3次元画像データを生成するとともに、物体表面からの反射光量Lzsを入力して、測定対象空間内に位置する物体表面の前記微小エリアごとの反射光量を算出する。
この3次元画像データ処理装置32には、表示装置34が接続されている。表示装置34は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、CRTディスプレイなどを備えており、3次元画像データ処理装置32からの3次元画像データに基づいて測定対象空間内に位置する物体の3次元画像を表示する。
次に、このように構成した3次元画像生成装置の作動について説明する。作業者は、まず、基準物体40を基台10の適当な位置に配置する。基準物体40は、後述する座標変換係数を計算する際に基準となる物体であり、精密な直方体に形成されているとともに、各面の反射率がそれぞれ異なるように形成されている。図においては、この各面の反射率の違いを各面上の模様の違いによって表している。
この基準物体40の各面にレーザ光を照射した場合における各面からの反射光の光量は事前に作業者により認識されており、3次元画像データ処理装置32の記憶装置に識別パラメータとして予め記憶されている。この場合、作業者により基準物体40の各面のうち3つの面が基準面として特定されており、この3つの基準面からの各反射光の光量が基準面データとしての基準反射光量として3次元画像データ処理装置32の記憶装置に記憶されている。ここで基準物体40の各面から特定される3つの基準面とは、後述する座標変換係数を計算する際にそれぞれ基準となる面であり、基準物体40の各面のうち互いに隣り合う3つの面が作業者により予め選定される。なお、この3つの基準面は、基準物体40の各面のうち3つの面による頂点の座標値が得られる面であれば、どのような面の組み合わせであってもよいが、同頂点の座標値を精度よく得るためには、互いに隣り合う3つの面であることが望ましい。また、この基準物体40の互いに対向する各面間の距離も作業者により事前に認識されており、3次元画像データ処理装置32の記憶装置に予め記憶されている。この基準物体40は、基準物体40の各面のうちの互いに隣り合ういずれか3つの面が3次元形状測定装置20A,20B,20Cにそれぞれ面する向きで基台10上に配置される。
次に、作業者は、入力装置33を操作して座標変換係数の演算を指示する。この座標変換係数の演算の指示は、コントローラ31を介して3次元画像データ処理装置32に伝達され、3次元画像データ処理装置32は、図2の座標変換係数演算プログラムの実行をステップS10に開始して、ステップS12にて、3次元形状測定装置20A,20B,20Cによる測定情報の入力を待つ。
3次元形状測定装置20A,20B,20Cは、コントローラ31によって制御され、測定対象空間内に配置された基準物体40の3次元立体形状の測定を開始するとともに、基準物体40の表面形状を表す情報および基準物体40の表面からの反射光の光量を表す情報を3次元画像データ処理装置32にそれぞれ出力する。すなわち、基準物体40の表面を微小エリアずつに分割した各分割エリア位置を表すX,Y,Z座標に関する情報(具体的には、傾きθx,θyおよび距離Lz)および基準物体40の物体表面からの反射光の光量に関する情報(具体的には、反射光量Lzs)をそれぞれ出力する。したがって、3次元画像データ処理装置32は、ステップS12にて、3次元形状測定装置20A,20B,20Cから出力された前記X,Y,Z座標に関する情報および基準物体40の物体表面からの反射光の光量に関する情報を入力する。
次に、3次元画像データ処理装置32は、ステップS14にて、前記入力した3次元形状測定装置20A,20B,20CからのX,Y,Z座標に関する情報および基準物体40の物体表面からの反射光の光量に関する情報に基づいて、測定対象空間内に位置する基準物体40の3次元表面形状を表す立体形状データ群を3次元形状測定装置20A,20B,20Cごとにそれぞれ計算する。すなわち、3次元形状測定装置20A,20B,20Cによって規定される3種類の各座標系A,B,Cでの基準物体40の表面を微小エリアずつに分割した各分割エリア位置をそれぞれ3次元で表現する3次元座標データと、この3次元座標データに前記微小エリアずつに分割した各分割エリア位置ごとの反射光の光量を表す反射光量データを対応させた多数のデータセットの集合を計算し、3組の立体形状データ群Da,Db,Dcを得る。この3組の立体形状データ群Da,Db,Dcは各座標系A,B,Cにおける各座標値X,Y,Zおよび各反射光量Qで表される。具体的には、立体形状データ群Da,Db,Dcを構成する各データセットは、(xa,ya,za,qa),(x,yb,zb,qb),(c,yc,zc,qc)でそれぞれ表される。
次に、3次元画像データ処理装置32は、ステップS16にて、各座標系A,B,Cに対応した立体形状データ群Da,Db,Dcのそれぞれに対して、3次元形状測定装置20A,20B,20Cにそれぞれ面した基準物体40の互いに隣り合ういずれか3つの面、すなわち3次元形状測定装置20A,20B,20Cによってそれぞれ測定された基準物体40の3つの測定面をそれぞれ表す3つのサブ立体形状データ群を抽出する。具体的には、3次元画像データ処理装置32に予め記憶されている基準物体40の各面からの反射光量データと一致するまたは所定の判別値内にある前記立体形状データ群Da,Db,Dcを構成するデータセット中の反射光量Q(qa,qb,qc)ごとに、各座標値(xa,ya,za),(xb,yb,zb),(c,yc,zc)を分類する。この場合、3次元形状測定装置20A,20B,20Cにそれぞれ面した基準物体40の3つの測定面に対応して、9組のサブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3,Db1,Db2,Db3,Dc1,Dc2,Dc3がそれぞれ生成される。
次に、3次元画像データ処理装置32は、ステップS18にて、前記9組のサブ立体形状データ群によりそれぞれ表された基準物体40の3つの測定面における各法線ベクトルおよび同3つの面の頂点の座標値をそれぞれ計算する。具体的に説明すると、直方体に形成されている基準物体40の各表面は、下記数1によって表され、基準物体40の表面に関する点群(各点群は、座標値x,y,zで表される)は、下記数1の平面に関する式を満足するはずである。
Figure 0004472432
したがって、前記ステップS16の処理によって抽出した9組のサブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3,Db1,Db2,Db3,Dc1,Dc2,Dc3に対して、各サブ立体形状データ群ごとに同サブ立体形状データ群を構成する点群(xi,yi,zi)(i=1〜n)を前記数1の左辺に代入にて、その値の2乗和が最小となるa,b,c,dを最小2乗法を用いて計算し、同サブ立体形状データ群が表す基準物体40の3つの測定面の各平面の式をそれぞれ求める。これらの平面の式におけるa,b,cが、それぞれのサブ立体形状データ群によって表される基準物体40の3つの測定面の法線ベクトル(αa1,βa1,γa1),(αa2,βa2,γa2),(αa3,βa3,γa3),(αb1,βb1,γb1),(αb2,βb2,γb2),(αb3,βb3,γb3),(αc1,βc1,γc1),(αc2,βc2,γc2),(αc3,βc3,γc3)である。また、各座標系A,B,Cにおけるそれぞれの基準物体40の3つの測定面に対応した3つの平面の式によりそれぞれ連立方程式を立て、これらの連立方程式を解くことによって、各座標系A,B,Cにおけるそれぞれの基準物体40の3つの測定面の頂点の座標値(Xa,Ya,Za),(Xb,Yb,Zb),(Xc,Yc,Zc)を求めることができる。
次に、3次元画像データ処理装置32は、ステップS20にて、各座標系A、B,Cにおけるそれぞれの基準物体40の3つの基準面の各法線ベクトルおよび同3つの基準面の頂点の座標値を計算する。この基準物体40の3つの基準面の各法線ベクトルおよび同3つの基準面の頂点の座標値を計算する処理は、次のサブステップ1〜4の処理からなり、これらのサブステップ1〜4の処理が9組のサブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3,Db1,Db2,Db3,Dc1,Dc2,Dc3ごとに繰り返し実行されて、9組の法線ベクトルPa1,Pa2,Pa3,Pb1,Pb2,Pb3,Pc1,Pc2,Pc3および3つの頂点の座標値Ta,Tb,Tcが計算される。これら9組の法線ベクトルPa1,Pa2,Pa3,Pb1,Pb2,Pb3,Pc1,Pc2,Pc3および3つの頂点の座標値Ta,Tb,Tcは、3次元形状測定装置20A,20B,20Cによって規定される3種類の座標系A,B,Cにおいて、基準物体40の3つの基準面の法線ベクトルを表すデータセット(α,β,γベクトル成分)および同3つの基準面の頂点を表すデータセット(X,Y,Z座標値)である。なお、以下に示すサブステップ1〜4の処理においては、座標系A、すなわちサブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3から基準物体40の3つの基準面の法線ベクトルPa1,Pa2,Pa3および同3つの基準面の頂点の座標値Taを計算する処理を例として説明する。
サブステップ1:サブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3によりそれぞれ表される基準物体40の3つの測定面が、それぞれ基準物体40の3つの基準面のうちのいずれか1つに該当するかを判定する。具体的には、各サブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3ごとに、同サブ立体形状データ群中における反射光量Qの値(qa1,qa2,qa3)と3次元画像データ処理装置32に予め記憶されている基準物体40の3つの基準面の各基準反射光量データとをそれぞれ比較する。この場合、3つの基準反射光量データのうちのいずれか1つの基準反射光量データと一致するまたは所定の判別値内にある反射光量Qの値(qa1,qa2,qa3)を含むサブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3が表す測定面を、基準物体40の3つの基準面のうちの1つの基準面であると判定する。そして、この基準面と判定されたサブ立体形状データ群によって表される測定面の法線ベクトルを、該当する基準面の法線ベクトルPa1,Pa2,Pa3とする。一方、サブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3が表す3つの測定面の中に、3つの基準面のいずれとも一致しない面がある場合には、3つの基準面に対応する3つの法線ベクトルが得られないため不足している基準面の法線ベクトルを取得するためにサブステップ2の処理を実行する。
サブステップ2:基準物体40の3つの基準面のいずれとも一致しないサブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3が表す3つの測定面における法線ベクトルの符号を反転し、不足している基準面の法線ベクトルPa1,Pa2,Pa3とする。基準物体40は、直方体に形成されているとともに、3つの基準面は互いに隣り合うように選定されているため、ある測定面が3つの基準面のいずれでもない場合、この測定面の反対側の面は必ず3つの基準面のうちの1つであるから、基準物体40が精密な直方体であれば、すなわちこの測定面とその反対側の基準面が平行な関係にあれば同測定面における法線ベクトルの符号を反転させることにより、同測定面の反対側の基準面の法線ベクトルを取得することができる。
サブステップ3:サブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3を用いて、基準物体40の3つの基準面の頂点の座標値を計算する。具体的には、サブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3によって表される3つの測定面がすべて基準物体40の基準面である場合には、前記ステップS18にて計算された基準物体40の3つの面の頂点の座標値(Xa,Ya,Za)を基準物体40の3つの基準面の頂点の座標値Taとする。一方、サブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3が表す3つの測定面の中に3つの基準面のいずれとも一致しない面がある場合には、3つの基準面における頂点の座標値を計算するためにサブステップ4に進む。
サブステップ4:サブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3が表す3つの測定面の頂点を、同3つの測定面と一致しない基準面の方向に同測定面と対向する基準面の距離だけ移動させることにより3つの基準面の頂点を得る。
このサブステップ4の処理を具体例を挙げて説明する。図4は、基準物体40を示している。図において、3つの基準面をA,D,Eとし、同基準面A,D,Eの頂点の座標値を(X’,Y’,Z’)とする。そして、3つの測定面をA,B,Cとし、同測定面A,B,Cの頂点の座標値を(X,Y,Z)とする。この場合、基準面A,D,Eのうち測定面A,B,Cと一致しない面は基準面Dおよび基準面Eであるから、測定面A,B,Cの頂点を測定面Bから基準面Dの方向に距離L1だけ移動させるとともに、その後測定面Cから基準面Eの方向に距離L2だけ移動させることによって基準面A,D,Eの頂点を求めることができる。すなわち、測定面A,B,Cの頂点の座標値(X,Y,Z)に、距離L1および距離L2を加算することにより基準面A,D,Eの頂点の座標値(X’,Y’,Z’)を得ることができる。この場合、測定面A,B,Cの頂点を2つの距離L1,L2だけ移動させる場合の方向、すなわち測定面A,B,Cの頂点の座標値(X,Y,Z)に加算する距離L1および距離L2の符号は、測定面Bおよび測定面Dの各法線ベクトルの反対方向のベクトル、すなわち基準面Dおよび基準面Eの法線ベクトルの向きにより決定することができる。したがって、基準面A,D,Eの頂点の座標値(X’,Y’,Z’)は下記数2により計算することができる。なお、下記数2において、(αd,βd,γd)は基準面Dの法線ベクトルであり、(αe,βe,γe)は基準面Eの法線ベクトルである。
Figure 0004472432
すなわち、このサブステップ4では、前記サブステップ2により計算された基準面の法線ベクトルPa1,Pa2,Pa3について、前記数2に示す計算処理を実行する。この場合、座標値(X’,Y’,Z’)は、3つの基準面の頂点の座標値Taであり、座標値(X、Y,Z)は、前記ステップS18にて計算された基準物体40の3つの面の頂点の座標値(Xa,Ya,Za)であり、距離L1,L2は、3次元画像データ処理装置32に記憶されている基準物体40の互いに対向する各面間の距離データであり、法線ベクトル(αd,βd,γd),(αe,βe,γe)は、前記サブステップ2により計算された基準面の法線ベクトルPa1,Pa2,Pa3である。なお、3つの測定面のうち2つの測定面が基準面である場合、例えば、面A,C,Dが測定面であった場合には、測定面A,C,Dの頂点の座標値に距離L2のみを加算することにより基準面A,D,Eの頂点の座標値(X’,Y’,Z’)を得ることができる。このサブステップ3およびサブステップ4の処理により、基準物体40の3つの基準面の頂点の座標値Taを計算することができる。
なお、3次元形状測定装置20A,20B,20Cのそれぞれが基準物体の3つの基準面を測定した場合には、このステップS20のサブステップ2〜4の処理はスキップされる。例えば、3次元形状測定装置20A,20B,20Cを互いに僅かに異なる位置に配置するとともに、この3次元形状測定装置20A,20B,20Cに基準物体40の3つの基準面が面するように配置して測定した場合などである。
次に、3次元画像データ処理装置32は、ステップS22にて、座標変換係数の計算処理を実行する。この座標変換係数の計算処理は、1つの座標系の立体形状データ群を他の座標系の立体形状データ群に変換するための変換係数を計算するものである。本実施形態においては、座標系A(3次元形状測定装置20Aの座標系)を基準座標系とし、座標系B(3次元形状測定装置20Bの座標系)および座標系C(3次元形状測定装置20Cの座標系)の各座標値を前記基準座標系である座標系Aにおける座標値に変換する。
このステップS22による座標変換係数の計算処理に先立ち、座標変換について簡単に説明しておく。X,Y,Z座標からなる第1座標系と、同第1座標系をX軸、Y軸およびZ軸回りにそれぞれθx,θy,θzだけ回転させるとともに、同第1座標系の原点をX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向にそれぞれa,b,cだけ移動させた第2座標系を想定する。第1座標系における1つのベクトルを(αa,βa,γa)とするとともに、同第1座標系における一点の座標値を(xa,ya,za)とする。また、第2座標における前記1つのベクトルを(αb,βb,γb)とするとともに、同第2座標における前記一点の座標値を(xb,yb,zb)とすると、ベクトルの場合、下記数3が成立するとともに、座標値の場合、下記数4が成立する。なお、この場合、ベクトル(αa,βa,γa)とベクトル(αb,βb,γb)は、その大きさが同じとする。
Figure 0004472432
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このステップS22の座標変換係数の計算は、前記数3および数4中の行列値g11,g12,g13,g21,g22,g23,g31,g32,g33およびベクトル値a,b,cを計算することを意味する。まず、座標系B(3次元形状測定装置20Bの座標系)における座標値(xb,yb,zb)を、基準座標系である座標系A(3次元形状測定装置20Aの座標系)における座標値(xa,ya,za)に変換するための座標変換係数を計算する。基準物体40の3つの基準面の各法線ベクトルおよび同3つの基準面の頂点の座標値に対応した座標系AにおけるデータセットPa1,Pa2,Pa3,Taを(α’a1,β’a1,γ’a1),(α’a2,β’a2,γ’a2),(α’a3,β’a3,γ’a3),(Xa,Ya,Za)とし、同基準物体40の3つの基準面の各法線ベクトルおよび同3つの基準面の頂点の座標値に対応した座標系BにおけるデータセットPb1,Pb2,Pb3,Tbを(α’b1,β’b1,γ’b1),(α’b2,β’b2,γ’b2),(α’b3,β’b3,γ’b3),(Xb,Yb,Zb)とすると、下記数5〜8の関係が成立する。
Figure 0004472432
Figure 0004472432
Figure 0004472432
Figure 0004472432
この前記数5〜7の連立方程式を解くことにより、行列値g11,g12,g13,g21,g22,g23,g31,g32,g33を計算することができる。そして、この計算された行列値g11,g12,g13,g21,g22,g23,g31,g32,g33を前記数8に代入すればベクトル値a,b,cを計算できる。これにより、座標系B(3次元形状測定装置20Bの座標系)における座標値(xb,yb,zb)を、基準座標系である座標系A(3次元形状測定装置20Aの座標系)における座標値(xa,ya,za)に変換するための座標変換係数が計算される。なお、座標系Aにおける法線ベクトルと座標系Bにおける法線ベクトルの大きさが異なる場合には、下記数9〜11の各係数K1,K2,K3を計算する。
Figure 0004472432
Figure 0004472432
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この前記数9〜11に示される各係数K1,K2,K3を、座標系Bにおける法線ベクトルに掛けてK1(α’b1,β’b1,γ’b1),K2(α’b2,β’b2,γ’b2),K3(α’b3,β’b3,γ’b3)として、前記数5〜8の連立方程式を解くことにより、行列値g11,g12,g13,g21,g22,g23,g31,g32,g33および行列値a,b,cを計算して、同様に座標変換係数を計算することができる。
次に、座標系C(3次元形状測定装置20Cの座標系)における座標値(xc,yc,zc)を、基準座標系である座標系A(3次元形状測定装置20Aの座標系)における座標値(xa,ya,za)に変換するための座標変換係数を計算する。この場合、基準物体40の3つの基準面の各法線ベクトルおよび同3つの基準面の頂点の座標値に対応した座標系BにおけるデータセットPb1,Pb2,Pb3,Tbをそれぞれ表すベクトル(α’b1,β’b1,γ’b1),(α’b2,β’b2,γ’b2),(α’b3,β’b3,γ’b3),(Xb,Yb,Zb)に代えて、同基準物体40の3つの基準面の各法線ベクトルおよび同3つの基準面の頂点の座標値に対応した座標系CにおけるデータセットPc1,Pc2,Pc3,Tcをそれぞれ表すベクトル(α’c1,β’c1,γ’c1),(α’c2,β’c2,γ’c2),(α’c3,β’c3,γ’c3),(Xc,Yc,Zc)を用いて、前記数5〜8を用いた計算と同様な計算により、座標系Cにおける座標値(xc,yc,zc)を、基準座標系である座標系A(3次元形状測定装置20Aの座標系)における座標値(xa,ya,za)に変換するための座標変換係数が計算される。
なお、座標系Aにおける法線ベクトルと座標系Cにおける法線ベクトルの大きさが異なる場合においても、前記数9〜11を用いた計算と同様な計算により、各係数K1,K2,K3を計算し、これらの各係数K1,K2,K3を、座標系Cにおける法線ベクトルに掛けてK1(α’c1,β’c1,γ’c1),K2(α’c2,β’c2,γ’c2),K3(α’c3,β’c3,γ’c3)として、前記数5〜8の連立方程式を解くことにより、行列値g11,g12,g13,g21,g22,g23,g31,g32,g33および行列値a,b,cを計算して、同様に座標変換係数を計算することができる。そして、ステップS24にて、この座標変換係数演算プログラムの実行が終了される。
この座標変換系数演算プログラムの実行後、作業者は、基準物体40を基台10から取り除いて、図5に示すように、同基台10上に測定対象物50を配置する。そして、入力装置33を操作して測定対象物50の立体表示を指示する。これに応答して、3次元画像データ処理装置32は、図3の合成立体形状表示プログラムの実行をステップS30にて開始して、ステップS32にて測定対象物50の3次元立体形状を表す測定情報の入力を待つ。一方、3次元形状測定装置20A,20B,20Cは、コントローラ31によって制御され、測定対象物50の3次元立体表面形状の測定を開始する。そして、3次元形状測定装置20A,20B,20Cが測定対象物50の測定を終了すると、測定結果を表す情報を3次元画像データ処理装置32に出力する。
3次元画像データ処理装置32は、ステップS32にて、前述したステップS12の処理と同様にして3次元画像データ処理装置32からの測定情報を入力する。なお、この場合、3次元形状測定装置20A,20B,20Cからは、測定対象物50の表面からの反射光の光量を表す情報も出力されるが、同情報は測定対象物50の立体表示には不要であるので3次元画像データ処理装置32は同情報の入力を無視する。そして、ステップS34にて前述したステップS14の処理と同様にして、3次元形状測定装置20A,20B,20Cごとに、各測定情報に基づいて測定対象物50に関する3組の立体形状データ群Da,Db,Dcを得る。この3組の立体形状データ群Da,Db,Dcもそれぞれ座標系A,B,CによるX,Y,Z座標値で表されたもので、立体形状データ群Da,Db,Dcを構成する各データセットは、(xa,ya,za),(xb,yb,zb),(xc,yc,zc)で表される。
次に、ステップS36にて、前記座標変換係数演算プログラムの実行によって計算した座標演算係数(すなわち、行列値g11,g12,g13,g21,g22,g23,g31,g32,g33とベクトル値a,b,c)を用いて、座標系BおよびCの立体形状データ群Db,Dcを座標系Aの立体形状データ群Db’,Dc’にそれぞれ変換する。この場合、前述した数4の演算の実行によって変換は行われる。
そして、ステップS38にて、3次元形状測定装置20Aで測定された座標系Aの立体形状データ群Daと、3次元形状測定装置20B,20Cでそれぞれ測定されるとともに座標系Aに変換された立体形状データ群Db’,Dc’を一組の立体形状データ群に合成する。この合成においては、全て立体形状データ群Da,Db’,Dc’が同一座標系A上の座標値で表されているので、3次元形状測定装置20A,20B,20Cのそれぞれによって測定されない測定対象物50の部分(3次元形状測定装置20A,20B,20Cに対して裏側に位置する測定対象物50の外表面)を表す立体形状データDa,Db’,Dc’が互いに補われ、一組のデータ群とされる。
次に、3次元画像データ処理装置32は、ステップS40にて、前記合成された立体形状データ群を用いて表示装置34を制御して、測定対象物50を表示装置34にて立体表示させる。その後、ステップS42にて合成立体形状表示プログラムの実行を終了する。この測定対象物50の立体表示においては、作業者は入力装置33を操作することにより測定対象物50の表示方向を指示することができ、コントローラ31および3次元画像データ処理装置32は表示装置34にて表示される測定対象物50の表示方向を変更する。これにより、測定対象物50を任意の方向から見た立体画像を表示させることができる。
また、新たな測定対象物50を基台10上に置いて、前述のように測定対象物50の表示を指示すれば、前記図3に示す合成立体形状表示プログラムの実行により、前記場合と同一の座標変換係数を用いて新たな測定対象物50を任意の方向から見た立体画像を表示装置34に表示させることができる。したがって、基準物体40を用いて基台10上の測定対象空間に関する座標変換係数を一度だけ計算しておけば、測定対象物50を次々に換えて表示34にて立体表示させることが可能である。
上記作動説明からも理解できるように、上記実施形態によれば、直方体に形成された基準物体40の各面のうちから互いに隣り合う3つの基準面を予め選定しておき、座標変換係数演算プログラムの実行により、3次元形状測定装置20A,20B,20Cがそれぞれ測定した基準物体40の互いに隣り合う3つの測定面から、各座標系に基づいて前記3つの基準面における各法線ベクトルおよび同3つの基準面の頂点の座標値をそれぞれ計算している。そして、各座標系において共通である3つの基準面の各法線ベクトルおよび同3つの基準面の頂点の座標値を用いて、各座標系から基準座標系である座標系Aに基づく座標値に変換するための座標変換係数を計算するようにしている。
したがって、上記実施形態によれば、作業者は、基準物体40を1回測定するだけで各座標系から基準座標系に座標変換する座標変換係数が自動的に計算されるため、座標変換係数を得る作業効率が良好となる。また、基準物体40を精密な直方体として形成しているので、3次元形状測定装置20A,20B,20Cにより測定された面が基準面でない場合でも複雑な計算を行うことなく基準面における法線ベクトルおよび3つの基準面の頂点座標値を迅速に計算することができ、更に作業効率を良好とすることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の実施にあたっては、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変形も可能である。以下、変形例について説明する。
a.第1変形例
上記実施形態においては、基準物体40として精密に形成された直方体を用いたが、各辺の長さおよび各面における他の各面との角度が予め認識されていれば、必ずしも精密に形成された直方体でなくてもよい。
この場合、3次元画像データ処理装置32には、識別パラメータである基準物体40の各面にレーザ光を照射した場合における各面からの反射光の光量に関するデータに加えて、基準物体40の互いに対向する各面間の距離に代えて基準物体40の各辺の長さ、および基準物体40の各面における他の各面との角度が予め記憶されている。また、この基準物体40の3つの基準面それぞれに対して、4組の反射光量の組み合わせが前記3つの基準面、すなわち前記3つの基準面の各基準反射光量に対応させて3次元画像データ処理装置の記憶装置に記憶されている。これらの3つの基準面に対する各4組の反射光量の組み合わせは、各基準面にそれぞれ隣り合う4つの面のうち、互いに隣り合う2つの面の各反射光の光量を一対とする4組の反射光量の組み合わせである。
そして、上記実施形態におけるステップS20のサブステップ2およびサブステップ4の処理、すなわち基準物体40の3つの基準面の法線ベクトルおよび同3つの基準面の頂点を計算する処理を以下に示す処理に代える。
サブステップ2:上記実施形態におけるサブステップ1の処理において求められていない基準面の法線ベクトルを、サブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3を用いて計算する。具体的には、サブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3が表す3つの測定面のそれぞれの法線ベクトル(αa1,βa1,γa1),(αa2,βa2,γa2),(αa3,βa3,γa3)と3次元画像データ処理装置32に予め記憶されている基準物体40の各面間の角度データとを用いて同基準面の法線ベクトルを計算する。
このサブステップ2の処理を具体例を挙げて説明する。図4は基準物体40を示しており、この基準物体40における基準面をA,D,Eとするとともに、サブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3が表す面、すなわち測定面をA,B,Cとする。この場合、測定面Aは、基準面Aであるので、計算しなければならない基準面の法線ベクトルは、基準面Dおよび基準面Eにおける法線ベクトルである。
まず、基準面Dにおける法線ベクトルを計算する。基準物体40における測定面Aと基準面Dとがなす角度をθ1、測定面Bと基準面Dとがなす角度をθ2、測定面Cと基準面Dとがなす角度をθ3とすると、基準面Dの法線ベクトル(αd,βd、γd)と測定面A,B,Cのそれぞれの法線ベクトル(αa、βa、γa),(αb、βb、γb),(αc、βc、γc)とのベクトルの内積から下記数12が成立する。なお、この場合、基準面Dの法線ベクトルの大きさは「1」とする。
Figure 0004472432
前記数12に示される連立方程式を解くことにより、基準面Dの法線ベクトル(αd,βd、γd)を計算することができる。また、これと同様にして基準面Eにおける法線ベクトルを計算することができる。すなわち、基準物体40における測定面Aと基準面Eとがなす角度をθ4、測定面Bと基準面Eとがなす角度をθ5、測定面Cと基準面Eとがなす角度をθ6とすると、基準面Eの法線ベクトル(αe,βe、γe)と測定面A,B,Cのそれぞれの法線ベクトル(αa、βa、γa),(αb、βb、γb),(αc、βc、γc)とのベクトルの内積から下記数13が成立する。なお、この場合、基準面Eの法線ベクトルの大きさは「1」とする。
Figure 0004472432
前記数13に示される連立方程式を解くことにより、基準面Eの法線ベクトル(αe,βe、γe)を計算することができる。このようなサブステップ2の処理をサブステップ1の処理において求められていない基準面の法線ベクトルに対して行うことにより、基準物体40の3つの基準面の法線ベクトルPa1,Pa2,Pa3を計算することができる。なお、前記数12および数13においてθ1〜θ6は、3次元画像データ処理装置に予め記憶されている基準物体40の各面間の角度データである。
サブステップ4:上記実施形態におけるサブステップ3の処理において求められていない3つ基準面の頂点の座標値を、サブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3と、上記実施形態におけるステップS18にて計算した頂点の座標値(Xa,Ya,Za)と、3次元画像データ処理装置32に予め記憶されている基準物体40の各辺の長さデータとを用いて計算する。
このサブステップ4の処理を具体例を挙げて説明する。図4において、3つの基準面A,D,Eの頂点の座標値を(X’,Y’,Z’)とし、測定面A,B,Cの頂点の座標値を(X、Y,Z)とする。この場合、基準面A,D,Eのうち測定面A,B,Cと一致しない面は基準面Dおよび基準面Eであるから、測定面A,B,Cの頂点を測定面Bから基準面Dの方向に基準面Aと基準面Cとから形成される辺acの長さL1だけ同辺ac上を移動させるとともに、その後、同頂点を測定面Cから基準面Eの方向に基準面Aと測定面Dとから形成される辺ceの長さL2だけ同辺ce上を移動させることによって基準面A,D,Eの頂点を求めることができる。
すなわち、測定面A,B,Cの頂点の座標値(X、Y,Z)に、辺acの長さL1および辺ceの長さL2の長さを加算することにより基準面A,D,Eの頂点の座標値(X’,Y’,Z’)を得ることができる。この場合、測定面A,B,Cの頂点を2つの辺ac,ceの長さL1,L2だけ移動させる方向、すなわち測定面A,B,Cの頂点の座標値(X,Y,Z)に加算する距離L1および距離L2の符号は、これらの辺ac,ceをそれぞれの基準面D,Eに向かうベクトル(αac,βac,γac),(αce,βce,γce)とすれば、同ベクトル(αac,βac,γac),(αce,βce,γce)の向きにより決定することができる。したがって、前述した数2における基準面D,Eの各法線ベクトル(αd,βd,γd),(αd,βd,γd)をベクトル(αac,βac,γac),(αce,βce,γce)とすれば、下記数14に示すように前記数2と同様の式により3つの基準面の頂点の座標値を計算することができる。
Figure 0004472432
この場合、ベクトル(αac,βac,γac),(αce,βce,γce)を特定するために3次元画像データ処理装置32に予め記憶されている4組の反射光量の組み合わせを用いる。
ここで、この4組の反射光量の組み合わせについて説明しておく。この4組の反射光量の組み合わせは、前述したように基準物体40の3つの各基準面にそれぞれ隣り合う各4つの面のうち、互いに隣り合う2つの面の各反射光の光量を一対とするものである。基準物体40のある面に互いに隣り合う各4つの面のうち、互いに隣り合う2つの面により形成される4つの辺は、同互いに隣り合う面の各法線ベクトルの外積によりそれぞれ表すことができる。例えば、図4において、基準面Dに互いに隣り合う4つの面A,C,E,Fのうち、互いに隣り合う2つの面、例えば面Aと面Cの各法線ベクトルa,cの外積「a×c」および「c×a」により辺acを表すことができる。これらの外積「a×c」,「c×a」のうち、基準面Dに向かう向きのベクトルは「c×a」である。
すなわち4組の反射光量の組み合わせとは、3つの各基準面にそれぞれ向かう4つのベクトルを、各基準面にそれぞれ互いに隣り合う4つの面のうち、互いに隣り合う2つの面の各反射光量によって間接的に表したものである。図4においては、基準面Aにおける4組の反射光量の組み合わせは、「qc,qb」,「qb,qe」,「qe,qd」,「qd,qc」であり、基準面Dにおける4組の反射光量の組み合わせは、「qc,qa」,「qa,qe」,「qe,qf」,「qf,qc」であり、基準面Eにおける4組の反射光量の組み合わせは、「qa,qb」,「qb,qf」,「qf,qd」,「qd,qa」となる。なお、「q」は反射光量を表し、「a」〜「f」は各面「A」〜「F」を表している。
この4組の反射光量の組み合わせを用いて、ベクトル(αac,βac,γac),(αce,βce,γce)を特定するには、まず、測定面A,B,Cの頂点を移動させる移動先である基準面D,Eを特定する。具体的には、測定面A,B,Cの各反射光量、すなわちサブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3中の各反射光量Qと、3次元画像データ処理装置32に記憶されている基準面A,D,Eの各基準反射光量とをそれぞれ比較して各反射光量Qと一致しない基準反射光量、すなわち基準面D,Eの基準反射光量を抽出する。これにより、測定面A,B,Cの頂点を移動させる移動先である基準面D,Eを特定することができる。次に、測定面A,B,Cの頂点と特定された基準面Dまたは基準面Eを結ぶ辺、すなわち、同頂点から基準面Dまたは基準面Eにそれぞれに向かうベクトルをそれぞれ特定する。
まず、測定面A,B,Cの頂点から基準面Dに向かうベクトル(αac,βac,γac)を特定する。3次元画像データ処理装置32に記憶されている基準面Dの基準反射光量に対応した4組の反射光量の組み合わせ(「qc,qa」,「qa,qe」,「qe,qf」,「qf,qc」)の中から測定面A,B,Cのうちのいずれか2つの反射光量を有する組み合わせを選定する。この場合、「qc,qa」の組み合わせが選定される。そして、反射光量qc,qaにそれぞれ対応する測定面Cおよび基準面Aの法線ベクトルc,aの外積を「qc,qa」の関係で、すなわち「c×a」により計算することにより基準面Dに向かうベクトル(αac,βac,γac)が得られる。
次に、測定面A,Cおよび基準面Dの頂点から基準面Eに向かうベクトル(αae,βae,γae)を特定する。ここで測定面A,Cおよび基準面Dの頂点を基点とするのは、前記基準面Dに向かうベクトル(αac,βac,γac)により測定面A,Cおよび基準面Dの頂点が得られているからである。したがって、先に測定面A,B,Cの頂点から基準面Eに向かうベクトルを計算した場合には、次に計算するベクトルは測定面A,Bおよび基準面Eの頂点から基準面Dに向かうベクトルである。
3次元画像データ処理装置32に記憶されている基準面Eの基準反射光量に対応した4組の反射光量の組み合わせ(「qa,qb」,「qb,qf」,「qf,qd」,「qd,qa」)の中から測定面A,Cおよび基準面Dのうちのいずれか2つの反射光量を有する組み合わせを選定する。この場合、「qd,qa」の組み合わせが選定される。そして、反射光量qd,qaにそれぞれ対応する測定面Dおよび基準面Aの法線ベクトルd,aの外積を「qd,qa」の関係で、すなわち「d×a」により計算することにより基準面Eに向かうベクトル(αce,βce,γce)が得られる。このようにして計算されたベクトル(αac,βac,γac),(αce,βce,γce)を前記数14に代入して上記実施形態におけるサブステップ4と同様に計算することによって、基準物体40の3つの基準面の頂点の座標値Taを計算することができる。
b.第2変形例
上記実施形態においては、基準物体40の各面のうち互いに隣り合う3つの面を基準面として予め選定しておき、3次元形状測定装置20A,20B,20Cの各座標系においてそれぞれ3つの基準面における各法線ベクトルおよび同3つの基準面の頂点の座標値を計算し、これら各座標系における同各法線ベクトルおよび同頂点の座標値を用いて、各座標系における座標値を基準座標系における座標値に変換するための座標変換係数を計算した。しかし、これらの予め選定された3つの基準面の各法線ベクトルおよび同3つの基準面の頂点の座標値に代えて、基準物体40の各面における法線ベクトルおよび基準物体40の各3つの面から形成される頂点の座標値を用いて座標変換係数を計算することもできる。
この場合、3次元画像データ処理装置32には、識別パラメータである基準物体40の各面にレーザ光を照射した場合における各面からの反射光の光量に関するデータに加えて、これらの各面の反射光量データに対応して各面の法線ベクトルを表すデータ、および基準物体40の各3つの面から形成される頂点の座標値が同3つの面の各反射光量データの組み合わせに対応して予め記憶されている。なお、これらの座標値は基準物体40が直方体であるので、各面の法線ベクトルは6つ存在し、各3つの面から形成される頂点の座標値は8つ存在する。また、各面の法線ベクトルおよび各3つの面から形成される頂点の座標値は、基準物体40を特定するために予め任意に定めた座標系Dに基づくものである。例えば、この座標系Dは、基準物体40の1つの頂点を3次元座標における原点とするとともに、前記頂点を交点とする基準物体40の3つの辺をX,Y、Z軸とする座標系であるが、いかなる座標系を採用してもよい。そして、図2の座標変換係数演算プログラムにおけるステップS20の処理を破線で示すステップS20’の処理に代えるとともに、ステップS22における処理を以下に示す処理に代える。
3次元画像データ処理装置32は、ステップS20’にて、ステップS18により計算した9組のサブ立体形状データ群Da1,Da2,Da3,Db1,Db2,Db3,Dc1,Dc2,Dc3によりそれぞれ表される基準物体40の3つの測定面に対応する基準座標系である座標系Dにおける基準物体40の各面の各法線ベクトルおよび同3つの面の頂点の座標値を読み込む。
具体的には、9組のサブ立体形状データ群中における各反射光量Qと3次元画像データ処理装置32に予め記憶されている基準物体40の各面の反射光量データとをそれぞれ比較する。そして、9組のサブ立体形状データ群中における各反射光量Qと一致するまたは所定の判別値内にある基準物体40の各面の反射光量データを抽出し、同反射光量データに対応して記憶されているベクトルデータ、すなわち同反射光量データに対応する面の法線ベクトルデータをそれぞれ9組の法線ベクトルPd1,Pd2,Pd3,Pd4,Pd5,Pd6,Pd7,Pd8,Pd9として読み込む。
また、9組のサブ立体形状データ群中における各座標系A,B,Cごとの3つの反射光量Qの組み合わせと3次元画像データ処理装置32に予め記憶されている各3つの面の反射光量データの組み合わせとをそれぞれ比較する。そして、9組のサブ立体形状データ群中における各座標系A,B,Cごとの3つの反射光量Qの組み合わせと一致する反射光量データの組み合わせを抽出し、同反射光量データの組み合わせに対応して記憶されている座標値、すなわち3つの反射光量データの組み合わせに対応する3つの面の頂点の座標値をそれぞれ3つの頂点の座標値Td1,Td2,Td3として読み込む。
次に、3次元画像データ処理装置32は、ステップS22にて、座標変換係数の計算処理を実行する。この計算処理は、上記実施形態と同様に前述した数3および数4の行列値g11,g12,g13,g21,g22,g23,g31,g32,g33および行列値a,b,cを計算することを意味する。まず、座標系A(3次元形状測定装置20Aの座標)における座標値(xa,ya,za)を、基準座標系である座標系Dにおける座標値(xd,yd,zd)に変換するための座標変換係数を計算する。前記ステップS20にて読み出された座標系Aに対応する座標系DにおけるデータセットPd1,Pd2,Pd3,Td1を(αd1,βd1,γd1),(αd2,βd2,γd2),(αd3,βd3,γd3),(Xd1,Yd1,Zd1)とし、上記実施形態におけるステップS18にて計算した座標系Aにおける基準物体40の3つの測定面の各法線ベクトルおよび同3つの測定面の頂点の座標値を表すデータセット(αa1,βa1,γa1),(αa2,βa2,γa2),(αa3,βa3,γa3),(Xa,Ya,Za)とすると、下記数15〜18の関係が成立する。
Figure 0004472432
Figure 0004472432
Figure 0004472432
Figure 0004472432
この数15〜17の連立方程式を解くことにより、行列値g11,g12,g13,g21,g22,g23,g31,g32,g33を計算することができる。そして、この計算された行列値g11,g12,g13,g21,g22,g23,g31,g32,g33を前記数18に代入して連立方程式を解くことによりベクトル値a,b,cを計算できる。これにより、座標系A(3次元形状測定装置20Aの座標系)における座標値(xa,ya,za)を、基準座標系である座標系Dにおける座標値(xd,yd,zd)に変換するための座標変換係数が計算される。
次に、座標系B(3次元形状測定装置20Bの座標)における座標値(xb,yb,zb),を、基準座標系である座標系Dにおける座標値(xd,yd,zd)に変換に変換するための座標変換係数を計算する。この場合、座標系Aに対応した座標系DにおけるデータセットPd1,Pd2,Pd3,Td1をそれぞれ表す(αd1,βd1,γd1),(αd2,βd2,γd2),(αd3,βd3,γd3),(Xd1,Yd1,Zd1)に代えて、同じく前記ステップS20’にて読み出された座標系Bに対応した座標系DにおけるデータセットPd4,Pd5,Pd6,Td2を(αd4,βd4,γd4),(αd5,βd5,γd5),(αd6,βd6,γd6),(Xd2,Yd2,Zd2)を用いるとともに、座標系Aにおける基準物体40の3つの測定面の各法線ベクトルおよび同3つの測定面の頂点の座標値を表すデータセット(αa1,βa1,γa1),(αa2,βa2,γa2),(αa3,βa3,γa3),(Xa,Ya,Za)に代えて、同じくステップS18にて計算した座標系Bにおける基準物体40の3つの測定面の各法線ベクトルおよび同3つの測定面の頂点の座標値を表すデータセット(αb1,βb1,γb1),(αb2,βb2,γb2),(αb3,βb3,γb3),(Xb,Yb,Zb)を用いて、前記数15〜18を用いた計算と同様な計算により、座標系Bにおける座標値(xb,yb,zb)を、基準座標系である座標系Dにおける座標値(xd,yd,zd)に変換するための座標変換係数が計算される。
次に、座標系C(3次元形状測定装置20Cの座標)における座標値(xc,yc,zc)を、基準座標系である座標系Dにおける座標値(xd,yd,zd)に変換に変換するための座標変換係数を計算する。この場合も、前記数15〜18を用いた計算と同様である。すなわち、座標系Aに対応した座標系DにおけるデータセットPd1,Pd2,Pd3,Td1をそれぞれ表す(αd1,βd1,γd1),(αd2,βd2,γd2),(αd3,βd3,γd3),(Xd,Yd,Zd)に代えて、同じく前記ステップS20’にて読み出された座標系Cに対応した座標系DにおけるデータセットPd7,Pd8,Pd9,Td3をそれぞれ表す(αd7,βd7,γd7),(αd8,βd8,γd8),(αd9,βd9,γd9),(Xd3,Yd3,Zd3)を用いるとともに、座標系Aにおける基準物体40の3つの測定面の各法線ベクトルおよび同3つの測定面の頂点の座標値を表すデータセット(αa1,βa1,γa1),(αa2,βa2,γa2),(αa3,βa3,γa3),(Xa,Ya,Za)に代えて、同じくステップS18にて計算した座標系Bにおける基準物体40の3つの測定面の各法線ベクトルおよび同3つの測定面の頂点の座標値を表すデータセット(αc1,βc1,γc1),(αc2,βc2,γc2),(αc3,βc3,γc3),(Xc,Yc,Zc)を用いる。これにより、座標系Cにおける座標値(xc,yc,zc)を、基準座標系である座標系Dにおける座標値(xd,yd,zd)に変換するための座標変換係数が計算される。
このような第2変形例においては、3次元形状測定装置20A,20B,20Cにより測定された3次元データは、基準座標系である座標系Dに基づく座標値(Xd,Yd,Zd)によって表される。ただし、この座標系Dは、3次元形状測定装置20A,20B,20Cの測定位置および基台10とは無関係である。しかし、上記実施形態のように、3次元形状測定装置20A,20B,20Cにより測定された3次元形状データを、同3次元形状測定装置20A,20B,20Cのうちのいずれか1つの座標系(例えば、3次元測定装置20Aの座標系)に基づく座標値(Xa,Ya,Za)によって表すこともできる。この場合、座標系A,B,Cから座標系Dに座標変換するための座標変換係数を用いて座標系B,Cから座標系Aに変換するための座標変換係数を計算すればよい。
c.その他の変形例
上記実施形態、第1変形例および第2変形例においては、3台の3次元形状測定装置20A,20B,20Cを設置したが、これに限定されるものではなく、3次元測定装置の設置台数を4台以上としてもよい。この場合、4台以上の3次元形状測定装置によって測定した4組以上の測定結果のうちで利用しやすい3組の測定結果のみを利用してもよいし、立体形状データ群の計算の際に、余分な組(4組目以上の組)の測定結果を最終的な立体形状データ群の補正に利用してもよい。
また、上記実施形態、第1変形例および第2変形例においては、3台の3次元形状測定装置20A,20B,20Cを設置し、3次元測定装置20A,20B,20Cが、それぞれ基準物体40および測定対象物50を測定するようにした。しかし、これに代えて、1台の3次元形状測定装置の位置を基台10に対して相対的に移動させて複数の位置で基準物体40および測定対象物50の3次元立体形状を測定するようにしてもよい。この場合、基準物体40の測定により座標変換係数を計算した後、測定対象物50の3次元立体形状を測定する際には、測定位置を予め設定しておき、常に同じ測定位置で測定を行うようにする。
また、上記実施形態、第1変形例および第2変形例においては、基準物体40として直方体を用いたが、これに限定されるものではなく、3次元形状測定装置20A,20B,20Cによって少なくとも3つの面がそれぞれ測定できる形状であれば、例えば立方体などの多面体や3角錐などの多角錐であってもよい。
また、上記実施形態、第1変形例および第2変形例においては、3次元画像測定装置32に予め記憶しておく識別パラメータとして基準物体40の各面の反射光量を用いたが、これに限定されるものではない。基準物体40の各面をそれぞれ識別できればよく、例えば、基準物体40の各面の色をそれぞれ異なる色に形成して、この各色を識別パラメータとしてもよい。この場合、3次元形状測定装置20A,20B,20Cは、基準物体40の物体表面からの反射光の光量に関する情報に代えて、基準物体40の物体表面の色に関する情報を3次元画像データ処理装置32に出力するようにするとともに、3次元画像処理装置32は、同基準物体40の物体表面の色に関する情報に基づいて、測定対象空間内に位置する基準物体40の3次元表面形状を表す立体形状データ群から3次元形状測定装置20A,20B,20Cごとに3つの測定面をそれぞれ表す3つのサブ立体形状データ群を抽出するとよい。
また、上記実施形態および第2変形例においては、3次元形状測定装置20A,20B,20Cによりそれぞれ測定した3つの測定面について、それぞれサブ立体形状データ群を生成し、同サブ立体形状データ群を構成する点群データに基づいて各測定面における法線ベクトルをそれぞれ計算した。しかし、これに限定されるものではなく、例えば、サブ立体形状データ群の数に下限値を設定しておき、サブ立体形状データ群の数が前記下限値に達しなかった場合には、前記サブ立体形状データ群を法線ベクトルの計算に使用することを中止し、座標変換係数に使用するベクトルを前記サブ立体形状データ群以外の2つのサブ立体形状データ群から計算される2つの測定面の法線ベクトルと、前記2つの測定面の法線ベクトルの外積によるベクトルにするようにしてもよい。
この方法は、3次元測定の視点による影響で、測定された3つの面の内の1つの面の立体形状データ群の数が少なかった場合に特に有効である。すなわち、サブ立体形状データ群の数が少ない場合、このサブ立体形状データ群を用いて計算した測定面の法線ベクトルの精度が落ち、算出される座標変換係数の精度も落ちることになる。しかし、サブ立体形状データ群の数が充分あり精度が高い2つの法線ベクトルの外積によるベクトルを代わりに用いれば、算出される座標変換係数の精度を保つことができる。なお、この方法は上記実施形態および第2変形例において適用できるが、第1変形例の場合には測定面に2つ以上の基準面があり、かつ前記基準面のサブ立体形状データ群の数が下限値以上である場合に限って適用できる。
本発明の座標変換係数取得方法に利用される3次元画像生成装置の概略図である。 図1の3次元画像データ処理装置によって実行される座標変換係数演算プログラムのフローチャートである。 図1の3次元画像データ処理装置によって実行される合成立体形状表示プログラムのフローチャートである。 測定面と基準面の関係を示す基準物体の説明図である。 図1の3次元画像生成装置に測定対象物を配置した場合の説明図である。
符号の説明
10…基台、20A,20B,20C…3次元形状測定装置、31…コントローラ、32…3次元画像データ処理装置、33…入力装置、34…表示装置、40…基準物体、50…測定対象物

Claims (24)

  1. 複数の3次元形状測定装置(20A,20B、20C)を異なる位置に配置して3次元形状測定するか、1台の3次元形状測定装置を測定対象物に対して相対的に移動させて複数の位置で3次元形状測定することで、測定対象物を複数の異なる視点で3次元形状測定し、
    コンピュータによって構成されたデータ処理装置(32)を用いて、前記複数の視点ごとの座標系に基づく3次元形状データを、前記複数の視点のうちの1つの視点の座標系である基準座標系に基づく3次元形状データに変換する際に使用される座標変換係数の取得方法において、
    前記複数の異なる視点での3次元形状測定のそれぞれにおいて同時に3次元形状測定可能かつ互いに識別可能な少なくとも3つの面を有する多面体を基準物体(40)として用意し、
    前記基準物体のそれぞれの面を識別するための識別パラメータを前記データ処理装置内に設けた記憶手段に予め記憶しておくとともに、前記基準物体のそれぞれの面のうちから選択された少なくとも3つの基準面の識別パラメータを基準面データとして前記記憶手段に予め記憶しておき、
    前記複数の異なる視点での3次元形状測定の測定対象空間内に前記基準物体を配置した状態で、前記3次元形状測定装置に前記基準物体の3次元表面形状を複数の異なる視点で測定させ、前記データ処理装置に前記3次元形状測定装置が出力するデータから前記複数の異なる視点ごとに前記基準物体の3次元表面形状を表す複数組の立体形状データ群をそれぞれ生成させる立体形状データ群生成ステップ(S12,S14)と、
    前記データ処理装置に、前記複数の異なる視点ごとに生成させた各立体形状データ群から前記識別パラメータを用いて、頂点を形成する前記基準物体の少なくとも3つの面に関する各立体形状データ群をそれぞれ面ごとに抽出させる抽出ステップ(S16)と、
    前記データ処理装置に、前記抽出さた基準物体の少なくとも3つの面に関する立体形状データ群と前記基準面データとを用い、前記複数の異なる視点ごとに、前記基準面における法線ベクトルおよび前記基準面によって形成される頂点の座標をそれぞれ計算させベクトル・座標計算ステップ(S18,S20)と、
    前記データ処理装置に、前記計算さた複数の異なる視点ごとの前記基準面における法線ベクトルおよび前記基準面によって形成される頂点の座標により、前記複数の異なる視点ごとの座標系に基づく3次元形状データ前記基準座標系に基づく3次元形状データに変換するための座標変換係数を計算させ座標変換係数計算ステップ(S22)
    を含むことを特徴とする座標変換係数取得方法。
  2. 前記基準物体を、直方体または立方体で構成し、
    前記基準物体の少なくとも3つの基準面を、前記基準物体の互いに隣り合う3つの面で構成して3つの基準面とし、かつ
    前記抽出ステップで抽出させた各立体形状データ群にそれぞれ対応した前記基準物体の少なくとも3つの面を、前記基準物体の互いに隣り合う3つの面で構成して3つの抽出面とする請求項1に記載の座標変換係数取得方法。
  3. 請求項2に記載の座標変換係数取得方法において、
    前記基準物体の互いに対向する面間の距離も前記記憶手段に予め記憶しておき、
    前記ベクトル・座標計算ステップは、
    前記データ処理装置に、記3つの抽出面のうちの少なくとも1つの抽出面が前記3つの基準面のうちのいずれかと平行であるとき、前記少なくとも1つの抽出面の立体形状データ群を用いて計算させた法線ベクトルの向きを変更することにより記少なくとも1つの抽出面と平行な基準面の法線ベクトルを計算させるステップと、
    前記データ処理装置に、前記基準物体の3つの抽出面の立体形状データ群を用いて計算させた頂点の座標と、前記記憶されている面間の距離と、前記計算させた法線ベクトルとを用いて前記3つの基準面によって形成される頂点の座標を計算させるステップと
    を含むことを特徴とする座標変換係数取得方法。
  4. 請求項2または請求項3に記載の座標変換係数取得方法において、
    前記ベクトル・座標計算ステップは、前記データ処理装置に、前記3つの抽出面のうちの2つの抽出面における法線ベクトルを前記抽出ステップで抽出させた立体形状データ群を用いて計算させ、前記計算させた2つの抽出面における法線ベクトルの外積により前記3つの抽出面のうちで前記法線ベクトルを計算させた2つの抽出面に垂直な残りの1つの抽出面の法線ベクトルを計算させるものであることを特徴とする座標変換係数取得方法。
  5. 請求項2または請求項4に記載の座標変換係数取得方法において、
    前記基準物体の各面間の角度および各辺の長さも前記記憶手段に予め記憶しておき、
    前記ベクトル・座標計算ステップは、前記データ処理装置に、前記3つの抽出面に関する立体形状データ群に基づいて前記3つの抽出面の法線ベクトルおよび前記3つの抽出面によって形成される頂点の座標を計算させ、かつ前記計算させた前記3つの抽出面の法線ベクトルおよび前記3つの抽出面によって形成される頂点の座標と、前記記憶手段に記憶しておいた前記基準面データと、前記基準物体の各面間の角度および各辺の長さを用いて、前記3つの基準面における法線ベクトルおよび前記3つの基準面によって形成される頂点座標を計させるステップを含むことを特徴とする座標変換係数取得方法。
  6. 複数の3次元形状測定装置(20A,20B、20C)を異なる位置に配置して3次元形状測定するか、1台の3次元形状測定装置を測定対象物に対して相対的に移動させて複数の位置で3次元形状測定することで、測定対象物を複数の異なる視点で3次元形状測定し、
    コンピュータによって構成されたデータ処理装置(32)を用いて、前記複数の視点ごとの座標系に基づく3次元形状データを予め設定した座標系である基準座標系に基づく3次元形状データに変換する際に使用される座標変換係数の取得方法において、
    前記複数の異なる視点での3次元形状測定のそれぞれにおいて同時に3次元形状測定可能かつ互いに識別可能な少なくとも3つの面を有する多面体を基準物体(40)として用意し、
    前記基準物体のそれぞれの面を識別するための識別パラメータを前記データ処理装置内に設けた記憶手段に予め記憶しておくとともに、前記予め設定した座標系に基づく前記基準物体のそれぞれの面における法線ベクトルおよび前記基準物体のそれぞれの面によって形成される頂点の座標を前記記憶手段に予め記憶しておき、
    前記複数の異なる視点での3次元形状測定の測定対象空間内に前記基準物体を配置した状態で、前記3次元形状測定装置に前記基準物体の3次元表面形状を複数の異なる視点で測定させ、前記データ処理装置に前記3次元形状測定装置が出力するデータから前記複数の異なる視点ごとに前記基準物体の3次元表面形状を表す複数組の立体形状データ群をそれぞれ生成させる立体形状データ群生成ステップ(S12,S14)と、
    前記データ処理装置に、前記複数の異なる視点ごとに生成した各立体形状データ群から、前記識別パラメータを用いて、頂点を形成する前記基準物体の少なくとも3つの面に関する各立体形状データ群をそれぞれ面ごとに抽出させる抽出ステップ(S16)と、
    前記データ処理装置に、前記抽出させた基準物体の少なくとも3つの面に関する立体形状データ群を用い、前記複数の異なる視点ごとに、前記抽出させた基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標をそれぞれ計算させるベクトル・座標計算ステップ(S18)と、
    前記データ処理装置に、前記記憶手段に記憶されている前記基準物体のそれぞれの面を識別するための識別データを用いて、前記記憶手段に記憶されていて前記抽出ステップで抽出さ立体形状データ群に対応した前記基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標を前記記憶手段から読み出させる読出しステップ(S20’)と、
    前記データ処理装置に、前記複数の異なる視点ごとに計算させた前記基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標と、前記読出しステップで読み出させた前記基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標とにより、前記複数の異なる視点ごとの座標系に基づく3次元形状データ前記基準座標系に基づく3次元形状データに変換するための座標変換係数を計算させ座標変換係数計算ステップ(S22)
    を含むことを特徴とする座標変換係数取得方法。
  7. 請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載した座標変換係数取得方法において、
    前記基準物体の各面は、それぞれ異なる反射率に形成されており、前記識別パラメータは、前記それぞれ異なる反射率に形成された基準物体の各面に光を照射した際における同各面からの反射光の光量とし、
    前記立体形状データ群生成ステップは、前記3次元形状測定装置に前記基準物体の3次元形状を測定させる際、基準物体の各面に光を照射した場合同各面からの反射光の光量を測定させることを含む
    ことを特徴とする座標変換係数取得方法。
  8. 請求項1ないし請求項6のうちのいずれか1つに記載した座標変換係数取得方法において、
    前記基準物体の各面は、それぞれ異なる色で形成されており、前記識別パラメータは、前記基準物体の各面におけるそれぞれ異なる色を表すデータとし、
    前記立体形状データ群生成ステップは、前記3次元形状測定装置に前記基準物体の3次元形状を測定させる際、基準物体の各面に光を照射した場合同各面の色を測定させることを含む
    ことを特徴とする座標変換係数取得方法。
  9. 複数の3次元形状測定装置(20A,20B、20C)を異なる位置に配置して3次元形状測定するか、1台の3次元形状測定装置を測定対象物に対して相対的に移動させて複数の位置で3次元形状測定することで、測定対象物を複数の異なる視点で3次元形状測定し、
    前記複数の視点ごとの座標系に基づく3次元形状データを、前記複数の視点のうちの1つの視点の座標系である基準座標系に基づく3次元形状データに変換する際に使用される座標変換係数を取得する座標変換係数取得装置において、
    前記複数の異なる視点での3次元形状測定のそれぞれにおいて同時に3次元形状測定可能かつ互いに識別可能な少なくとも3つの面を有する多面体である基準物体(40)のそれぞれの面を識別するための識別パラメータおよび前記基準物体のそれぞれの面のうちから選択された少なくとも3つの基準面の識別パラメータを基準面データとして記憶する記憶手段(32)と、
    前記複数の異なる視点での3次元形状測定の測定対象空間内に前記基準物体を配置した状態で、前記3次元形状測定装置に前記基準物体の3次元表面形状を複数の異なる視点で測定させ、前記3次元形状測定装置が出力するデータから前記複数の異なる視点ごとに前記基準物体の3次元表面形状を表す複数組の立体形状データ群をそれぞれ生成する立体形状データ群生成手段(S12,S14)と、
    前記複数の異なる視点ごとに生成した各立体形状データ群から前記識別パラメータを用いて、頂点を形成する前記基準物体の少なくとも3つの面に関する各立体形状データ群をそれぞれ面ごとに抽出する抽出手段(S16)と、
    前記抽出た基準物体の少なくとも3つの面に関する立体形状データ群と前記基準面データとを用い、前記複数の異なる視点ごとに、前記基準面における法線ベクトルおよび前記基準面によって形成される頂点の座標をそれぞれ計算するベクトル・座標計算手段(S18,S20)と、
    前記計算た複数の異なる視点ごとの前記基準面における法線ベクトルおよび前記基準面によって形成される頂点の座標により、前記複数の異なる視点ごとの座標系に基づく3次元形状データ前記基準座標系に基づく3次元形状データに変換するための座標変換係数を計算する座標変換係数計算手段(S22)
    を含むことを特徴とする座標変換係数取得装置。
  10. 前記基準物体を、直方体または立方体で構成し、
    前記基準物体の少なくとも3つの基準面を、前記基準物体の互いに隣り合う3つの面で構成して3つの基準面とし、かつ
    前記抽出手段で抽出した各立体形状データ群にそれぞれ対応した前記基準物体の少なくとも3つの面を、前記基準物体の互いに隣り合う3つの面で構成して3つの抽出面とする 請求項9に記載の座標変換係数取得装置。
  11. 請求項10に記載の座標変換係数取得装置において、
    前記記憶手段は、前記基準物体の互いに対向する面間の距離も予め記憶しており、
    前記ベクトル・座標計算手段は、
    記3つの抽出面のうちの少なくとも1つの抽出面が前記3つの基準面のうちのいずれかと平行であるとき、前記少なくとも1つの抽出面の立体形状データ群を用いて計算した法線ベクトルの向きを変更することにより記少なくとも1つの抽出面と平行な基準面の法線ベクトルを計算する手段と、
    前記基準物体の3つの抽出面の立体形状データ群を用いて計算した頂点の座標と、前記記憶されている面間の距離と、前記計算した法線ベクトルとを用いて前記3つの基準面によって形成される頂点の座標を計算する手段と
    を含むことを特徴とする座標変換係数取得装置。
  12. 請求項10または請求項11に記載の座標変換係数取得装置において、
    前記ベクトル・座標計算手段は、前記3つの抽出面のうちの2つの抽出面における法線ベクトルを前記抽出手段によって抽出された立体形状データ群を用いて計算し、前記計算した2つの抽出面における法線ベクトルの外積により前記3つの抽出面のうちで前記法線ベクトルを計算した2つの抽出面に垂直な残りの1つの抽出面の法線ベクトルを計算するものであることを特徴とする座標変換係数取得装置。
  13. 請求項10または請求項12に記載の座標変換係数取得装置において、
    前記記憶手段は、前記基準物体の各面間の角度および各辺の長さも予め記憶しており、
    前記ベクトル・座標計算手段は、前記3つの抽出面に関する立体形状データ群に基づいて前記3つの抽出面の法線ベクトルおよび前記3つの抽出面によって形成される頂点の座標を計算し、かつ前記計算した前記3つの抽出面の法線ベクトルおよび前記3つの抽出面によって形成される頂点の座標と、前記記憶手段に記憶されている前記基準面データと、前記基準物体の各面間の角度および各辺の長さを用いて、前記3つの基準面における法線ベクトルおよび前記3つの基準面によって形成される頂点座標を計算する手段を含むことを特徴とする座標変換係数取得装置。
  14. 複数の3次元形状測定装置(20A,20B、20C)を異なる位置に配置して3次元形状測定するか、1台の3次元形状測定装置を測定対象物に対して相対的に移動させて複数の位置で3次元形状測定することで、測定対象物を複数の異なる視点で3次元形状測定し、
    前記複数の視点ごとの座標系に基づく3次元形状データを予め設定した座標系である基準座標系に基づく3次元形状データに変換する際に使用される座標変換係数を取得する座標変換係数取得装置において、
    前記複数の異なる視点での3次元形状測定のそれぞれにおいて同時に3次元形状測定可能かつ互いに識別可能な少なくとも3つの面を有する多面体である基準物体(40)のそれぞれの面を識別するための識別パラメータと、前記予め設定した座標系に基づく前記基準物体のそれぞれの面における法線ベクトルおよび前記基準物体のそれぞれの面によって形成される頂点の座標とを記憶する記憶手段(32)と、
    前記複数の異なる視点での3次元形状測定の測定対象空間内に前記基準物体を配置した状態で、前記3次元形状測定装置に前記基準物体の3次元表面形状を複数の異なる視点で測定させ、前記3次元形状測定装置が出力するデータから前記複数の異なる視点ごとに前記基準物体の3次元表面形状を表す複数組の立体形状データ群をそれぞれ生成する立体形状データ群生成手段(S12,S14)と、
    前記複数の異なる視点ごとに生成した各立体形状データ群から、前記識別パラメータを用いて、頂点を形成する前記基準物体の少なくとも3つの面に関する各立体形状データ群をそれぞれ面ごとに抽出する抽出手段(S16)と、
    前記抽出した基準物体の少なくとも3つの面に関する立体形状データ群を用い、前記複数の異なる視点ごとに、前記抽出した基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標をそれぞれ計算するベクトル・座標計算手段(S18)と、
    前記記憶手段に記憶されている前記基準物体のそれぞれの面を識別するための識別データを用いて、前記記憶手段に記憶されていて前記抽出手段によって抽出された立体形状データ群に対応した前記基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標を前記記憶手段から読み出す読出し手段(S20’)と、
    前記複数の異なる視点ごとに計算した前記基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標と、前記読出し手段によって読み出された前記基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標とにより、前記複数の異なる視点ごとの座標系に基づく3次元形状データ前記基準座標系に基づく3次元形状データに変換するための座標変換係数を計算する座標変換係数計算手段(S22)
    を含むことを特徴とする座標変換係数取得装置。
  15. 請求項9ないし請求項14のうちのいずれか1つに記載した座標変換係数取得装置において、
    前記基準物体の各面は、それぞれ異なる反射率に形成されており、前記識別パラメータは、前記それぞれ異なる反射率に形成された基準物体の各面に光を照射した際における同各面からの反射光の光量とし、
    前記立体形状データ群生成手段は、前記3次元形状測定装置に前記基準物体の3次元形状を測定させる際、基準物体の各面に光を照射した場合同各面からの反射光の光量を測定することを含む
    ことを特徴とする座標変換係数取得装置。
  16. 請求項9ないし請求項14のうちのいずれか1つに記載した座標変換係数取得装置において、
    前記基準物体の各面は、それぞれ異なる色で形成されており、前記識別パラメータは、前記基準物体の各面におけるそれぞれ異なる色を表すデータとし、
    前記立体形状データ群生成手段は、前記3次元形状測定装置に前記基準物体の3次元形状を測定させる際、基準物体の各面に光を照射した場合同各面の色を測定することを含む
    ことを特徴とする座標変換係数取得装置。
  17. 複数の3次元形状測定装置(20A,20B、20C)を異なる位置に配置して3次元形状測定するか、1台の3次元形状測定装置を測定対象物に対して相対的に移動させて複数の位置で3次元形状測定することで、測定対象物を複数の異なる視点で3次元形状測定し、
    前記複数の視点ごとの座標系に基づく3次元形状データを、前記複数の視点のうちの1つの視点の座標系である基準座標系に基づく3次元形状データに変換する際に使用される座標変換係数を取得する座標変換係数取得装置であって、
    前記複数の異なる視点での3次元形状測定のそれぞれにおいて同時に3次元形状測定可能かつ互いに識別可能な少なくとも3つの面を有する多面体である基準物体(40)のそれぞれの面を識別するための識別パラメータ、および前記基準物体のそれぞれの面のうちから選択された少なくとも3つの基準面の識別パラメータを基準面データとして記憶する記憶手段(32)を備えた座標変換係数取得装置に適用されるコンピュータプログラムにおいて、
    前記座標変換係数取得装置に含まれるデータ処理装置(32)を構成するコンピュータに、
    前記複数の異なる視点での3次元形状測定の測定対象空間内に前記基準物体を配置した状態で、前記3次元形状測定装置に前記基準物体の3次元表面形状を複数の異なる視点で測定させ、前記3次元形状測定装置が出力するデータから前記複数の異なる視点ごとに前記基準物体の3次元表面形状を表す複数組の立体形状データ群をそれぞれ生成する立体形状データ群生成手順(S12,S14)と、
    前記複数の異なる視点ごとに生成した各立体形状データ群から、前記識別パラメータを用いて、頂点を形成する前記基準物体の少なくとも3つの面に関する各立体形状データ群をそれぞれ面ごとに抽出する抽出手順(S16)と、
    前記抽出た基準物体の少なくとも3つの面に関する立体形状データ群と前記基準面データとを用い、前記複数の異なる視点ごとに、前記基準面における法線ベクトルおよび前記基準面によって形成される頂点の座標をそれぞれ計算するベクトル・座標計算手順(S18,S20)と、
    前記計算た複数の異なる視点ごとの前記基準面における法線ベクトルおよび前記基準面によって形成される頂点の座標により、前記複数の異なる視点ごとの座標系に基づく3次元形状データ前記基準座標系に基づく3次元形状データに変換するための座標変換係数を計算する座標変換係数計手順(S22)
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  18. 前記基準物体を、直方体または立方体で構成し、
    前記基準物体の少なくとも3つの基準面を、前記基準物体の互いに隣り合う3つの面で構成して3つの基準面とし、かつ
    前記抽出手順で抽出した各立体形状データ群にそれぞれ対応した前記基準物体の少なくとも3つの面を、前記基準物体の互いに隣り合う3つの面で構成して3つの抽出面とする 請求項17に記載のコンピュータプログラム。
  19. 請求項18に記載のコンピュータプログラムにおいて、
    前記記憶手段は、前記基準物体の互いに対向する面間の距離も予め記憶しており、
    前記ベクトル・座標計算手順は、
    記3つの抽出面のうちの少なくとも1つの抽出面が前記3つの基準面のうちのいずれかと平行であるとき、前記少なくとも1つの抽出面の立体形状データ群を用いて計算した法線ベクトルの向きを変更することにより記少なくとも1つの抽出面と平行な基準面の法線ベクトルを計算する手順と、
    前記基準物体の3つの抽出面の立体形状データ群を用いて計算した頂点の座標と、前記記憶されている面間の距離と、前記計算した法線ベクトルとを用いて前記3つの基準面によって形成される頂点の座標を計算する手順と
    を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
  20. 請求項18または請求項19に記載のコンピュータプログラムにおいて、
    前記ベクトル・座標計算手順は、前記3つの抽出面のうちの2つの抽出面における法線ベクトルを前記抽出手順によって抽出された立体形状データ群を用いて計算し、前記計算した2つの抽出面における法線ベクトルの外積により前記3つの抽出面のうちで前記法線ベクトルを計算した2つの抽出面に垂直な残りの1つの抽出面の法線ベクトルを計算するものであることを特徴とするコンピュータプログラム。
  21. 請求項18または請求項20に記載のコンピュータプログラムにおいて、
    前記記憶手段は、前記基準物体の各面間の角度および各辺の長さも予め記憶しており、
    前記ベクトル・座標計算手順は、前記3つの抽出面に関する立体形状データ群に基づいて前記3つの抽出面の法線ベクトルおよび前記3つの抽出面によって形成される頂点の座標を計算し、かつ前記計算した前記3つの抽出面の法線ベクトルおよび前記3つの抽出面によって形成される頂点の座標と、前記記憶手段に記憶されている前記基準面データと、前記基準物体の各面間の角度および各辺の長さを用いて、前記3つの基準面における法線ベクトルおよび前記3つの基準面によって形成される頂点座標を計算する手順を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
  22. 複数の3次元形状測定装置(20A,20B、20C)を異なる位置に配置して3次元形状測定するか、1台の3次元形状測定装置を測定対象物に対して相対的に移動させて複数の位置で3次元形状測定することで、測定対象物を複数の異なる視点で3次元形状測定し、
    前記複数の視点ごとの座標系に基づく3次元形状データを予め設定した座標系である基準座標系に基づく3次元形状データに変換する際に使用される座標変換係数を取得する座標変換係数取得装置であって、
    前記複数の異なる視点での3次元形状測定のそれぞれにおいて同時に3次元形状測定可能かつ互いに識別可能な少なくとも3つの面を有する多面体である基準物体(40)のそれぞれの面を識別するための識別パラメータと、前記予め設定した座標系に基づく前記基準物体のそれぞれの面における法線ベクトルおよび前記基準物体のそれぞれの面によって形成される頂点の座標とを記憶する記憶手段(32)を備えた座標変換係数取得装置に適用されるコンピュータプログラムにおいて、
    前記座標変換係数取得装置に含まれるデータ処理装置(32)を構成するコンピュータに、
    前記複数の異なる視点での3次元形状測定の測定対象空間内に前記基準物体を配置した状態で、前記3次元形状測定装置に前記基準物体の3次元表面形状を複数の異なる視点で測定させ、前記3次元形状測定装置が出力するデータから前記複数の異なる視点ごとに前記基準物体の3次元表面形状を表す複数組の立体形状データ群をそれぞれ生成する立体形状データ群生成手順(S12,S14)と、
    前記複数の異なる視点ごとに生成した各立体形状データ群から、前記識別パラメータを用いて、頂点を形成する前記基準物体の少なくとも3つの面に関する各立体形状データ群をそれぞれ面ごとに抽出する抽出手順(S16)と、
    前記抽出した基準物体の少なくとも3つの面に関する立体形状データ群を用い、前記複数の異なる視点ごとに、前記抽出した基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標をそれぞれ計算するベクトル・座標計算手順(S18)と、
    前記記憶手段に記憶されている前記基準物体のそれぞれの面を識別するための識別データを用いて、前記記憶手段に記憶されていて前記抽出手順によって抽出された立体形状データ群に対応した前記基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標を前記記憶手段から読み出す読出し手順(S20’)と、
    前記複数の異なる視点ごとに計算した前記基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標と、前記読出し手順によって読み出された前記基準物体の少なくとも3つの面における法線ベクトルおよび前記少なくとも3つの面によって形成される頂点の座標とにより、前記複数の異なる視点ごとの座標系に基づく3次元形状データ前記基準座標系に基づく3次元形状データに変換するための座標変換係数を計算する座標変換係数計算手順(S22)
    を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
  23. 請求項17ないし請求項22のうちのいずれか1つに記載したコンピュータプログラムにおいて、
    前記基準物体の各面は、それぞれ異なる反射率に形成されており、前記識別パラメータは、前記それぞれ異なる反射率に形成された基準物体の各面に光を照射した際における同各面からの反射光の光量とし、
    前記立体形状データ群生成手順は、前記3次元形状測定装置に前記基準物体の3次元形状を測定させる際、基準物体の各面に光を照射した場合同各面からの反射光の光量を測定することを含む
    ことを特徴とするコンピュータプログラム。
  24. 請求項17ないし請求項22のうちのいずれか1つに記載したコンピュータプログラムにおいて、
    前記基準物体の各面は、それぞれ異なる色で形成されており、前記識別パラメータは、前記基準物体の各面におけるそれぞれ異なる色を表すデータとし、
    前記立体形状データ群生成手順は、前記3次元形状測定装置に前記基準物体の3次元形状を測定させる際、基準物体の各面に光を照射した場合同各面の色を測定することを含む
    ことを特徴とするコンピュータプログラム。
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