JP4470396B2 - 光ビーム走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ビーム走査装置及び画像形成装置にかかり、特に、タンデム型フルカラー画像形成装置に用いられ、単一の光源部から射出された複数の光ビームを単一の偏向器により複数の感光体へ時分割で振り分けて走査する光ビーム走査装置及びこれを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真方式のカラープリンタやカラー複写機が広く使用されている。そして、高速でフルカラー画像を形成するために、帯電、露光、現像、転写機能を備えた画像形成部を4色分並列に配置し、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成を1パスで行うタンデム方式のフルカラー画像形成装置が提案されている。
【0003】
このタンデム方式のフルカラー画像形成装置は、4つの画像形成部を並列に備えるため、装置が大型化する傾向にあるので、一般オフィスにも設置可能するためには、小型化かつ低コスト化の工夫が重ねられている。
【0004】
画像形成部に構成される光ビーム走査装置に関する改良として、従来は画像形成部の数(色数)だけ設けられていた光ビーム走査装置を単一化するものが提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3)。
【0005】
図15は、特許文献1に記載された光ビーム走査装置の図である。特許文献1に記載の技術では、複数の光ビームを射出するレーザアレイ200と、レーザアレイ200からの複数の光ビームに共通に偏向するポリゴンミラー202と、偏向された複数の光ビームを複数の感光体204〜210に分離するビーム分離手段212を備えている。これによって、単一の光ビーム走査装置で複数の画像形成部を露光することができる。
【0006】
また、図16は、特許文献2に記載された光ビーム走査装置の図である。特許文献2に記載の技術では、ポリゴンミラー220の回転軸に対する複数の反射面の各々の傾斜角度を個別に変化させることで、反射面の切り替わりで走査方向と直交する方向に光ビームを変位させ、複数の感光体222〜228を走査する。これによっても上記同様に単一の光ビーム走査装置で複数の画像形成部を露光することができる。
【0007】
さらに、図17は、特許文献3に記載された光ビーム走査装置の図である。特許文献3に記載の技術では、感光体数の整数倍の反射面を有し、露光する感光体に応じて異なる角度の反射面とした回転多面鏡250により偏向方向を副走査方向に変化させ、1つのレーザで複数の感光体を走査する。これによっても上記同様に単一の光ビーム走査装置で複数の画像形成部を露光することができる。
【0008】
【特許文献1】
特開平06−286226号公報(第1頁、第1図)
【特許文献2】
特開2000−2846号公報(第1頁、第1図)
【特許文献3】
特開2000−221437号公報(第1頁、第1図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の光ビーム走査装置では、光源数または偏向器の反射面数を感光体数で分割して使用するため、各感光体を走査する速度に関しては低下させざるを得なかった、という問題がある。
【0010】
この問題に対して、マルチスポット光源を使用する特許文献1に記載の技術では、光源数を8本にすることが記載されている。しかし、1つの感光体あたりに割り当てられる光ビームは2本に過ぎず、高速高解像度化には限界がある。
【0011】
また、傾斜した反射面を備えたポリゴンミラーを使用する特許文献2や特許文献3に記載の技術には、傾斜角が同一な反射面を複数にして偏向器一回転あたりの同一感光体への走査回数を増やすことが記載されいてる。しかし、これも1つの感光体に割り当てられる光ビームは2本に過ぎず、高速高解像度化には限界がある。さらには、ポリゴンミラーは入射ビームを反射する位置が回転により徐々に変化するため、反射面には一定の幅が必要であり、面数を増やすとポリゴンミラーの径が大きくなる。この結果、駆動モータへの負荷が大きくなって、消費電力の増大や起動時間の延長、信頼性の低下などの二時弊害を招く恐れがある。
【0012】
また、特許文献1乃至特許文献3に記載の技術は共に、カラー画像形成装置への適用が記載されているが、カラー画質の制御、維持に関して述べられいない。
【0013】
タンデム型画像形成装置では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック用の画像形成部を4つ並列に配置する。すなわち、帯電装置、感光体、現像装置は画像形成色毎に個別のものを使用するため、各画像形成部のばらつきを考慮する必要がある。さらに、転写工程では現像した像を次々に重ね合わせて多重転写するため、画像形成部の転写順により転写性が異なる。このため、最終画像を所望の色再現し、その色再現を安定させるためには、画像形成プロセスの制御が不可欠となる。
【0014】
本発明は、上記問題を解決すべく成されたもので、単一の光源及び単一の偏向器を用いて、安定した光ビームで複数の感光体を高速かつ高解像度で走査露光することが可能な光ビーム走査装置及びこれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、複数の感光体に光ビームを走査露光する光ビーム走査装置であって、次元状に発光点が配列された複数の発光点を有し、複数の光ビームを射出する面発光レーザからなる光源部と、複数の光ビームの光路を時分割で切り換えて、複数の感光体をそれぞれ複数の光ビームで走査露光する偏向器と、前記光源部の複数の光ビームの光量が予め定めた基準光量となるようにそれぞれ調整する調整手段と、前記調整手段によって光量がそれぞれ調整された複数の光ビームによって各感光体を露光して形成したテストパッチに基づいて濃度調整に必要な光量を算出し、算出した光量となるように感光体毎の光量を個別に設定する設定手段と、複数の感光体へ至る光路のうち1つの光路に設けられ、光ビームの同期を検知する同期検知センサと、を備え、次元配列された前記発光点のうち前記偏向器による走査方向と直交する方向に対応する方向に一直線状に並んだ発光点の組を同時点灯させて同期検知を行うと共に、検知に使用しない発光点の点灯タイミングのディレイ量を設定可能としたことを特徴としている。
【0016】
請求項1に記載の発明によれば、光源部は、複数の発光点から、複数の光ビームを射出する。また、光源部は、2次元状に発光点が配列された面発光レーザからなる。
【0017】
偏向器は、光源部から射出された複数の光ビームの光路を時分割で切り換えて複数の感光体をそれぞれ複数の光ビームで走査露光する。すなわち、複数の感光体は、複数の光ビームの光路を偏向器で切り換えることで時分割で複数の光ビームによってそれぞれ走査露光される。従って、各感光体をそれぞれ複数の光ビームを用いて走査露光できるので、高速かつ高解像度で走査露光が可能となる。例えば、偏向器は、二次元走査ミラーや反射面の傾斜角度がそれぞれ異なるポリゴンミラーを適用することができる。
【0018】
調整手段は、光源部の複数の光ビームの光量が予め定めた光量となるようにそれぞれ調整する。これによって、光源部の複数の発光点から射出される複数の光ビーム光量を一様にすることができる。
【0019】
また、設定手段では、調整手段によって光量がそれぞれ調整された複数の光ビームによって各感光体を露光して形成したテストパッチに基づいて濃度調整に必要な光量を算出し、算出した光量となるように感光体毎の光量を個別に設定する。これによって、感光体毎の露光量を個別に最適化することができるので、安定した走査露光を行うことが可能となる。
【0020】
なお、設定手段は、請求項2に記載の発明のように、光源部の発光点の出力又は発光点の点灯時間を変更することによって感光体毎の露光量を個別に設定することができる。
【0021】
一方、偏向器は、上述したように二次元走査ミラーや反射面の傾斜角度がそれぞれ異なるポリゴンミラーを適用することができるが、請求項3に記載の発明のように、光路を切り換える方向、及び走査露光する走査方向のそれぞれの方向に振動可能な二次元走査ミラーを適用した場合に、光源部の発光点を少なくとも16以上とすることによって、高速かつ高解像度の走査露光を行うことができる。
【0022】
また、請求項に記載の発明のように、感光体と同数の反射面を備えて、複数の反射面が偏向器の回転軸に対する傾斜角が全て異なるポリゴンミラーを適用した場合に、光源部の発光点を少なくとも24以上とすることによって、高速かつ高解像度の走査露光を行うことができる。
【0023】
また、請求項1に記載の発明は、複数の感光体へ至る光路のうち1つの光路に、光ビームの同期を検知する同期検知センサが設けられており、次元配列された発光点のうち偏向器による走査方向と直交する方向に対応する方向に一直線状に並んだ発光点の組を同時点灯させて同期検知を行うと共に、検知に使用しない発光点の点灯タイミングのディレイ量を設定可能とされている。すなわち、複数の感光体を同一の偏向器により走査するため、同期検知は単一の光路にのみ設ける。また、次元配列された発光点のうち、偏向器による走査方向と直交する方向に対応する方向に配列された、偏向器による走査タイミングが同一となる発光点群を同時点灯させて同期検知を行う。これにより、光源部の取り付け傾き等の誤差の影響を平均化すると共に、同期検知センサでの露光不足を回避することができる。そして、同期検知を行わない光ビームは、主走査方向における同期検知ビームとの発光点間隔に主走査方向の光学系倍率を乗じた所定の値だけディレイ量を設定して点灯することによって、同期検知に使用しない光ビームのドット位置を設定することが可能となる。
【0024】
請求項に記載の発明は、請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の光ビーム走査装置を備え、前記光ビーム走査装置による感光体への走査露光により、カラー画像を形成することを特徴としている。
【0025】
請求項に記載の発明によれば、請求項1乃至請求項の何れか1項に記載の光ビーム走査装置を用いて、例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックに対応する感光体を走査露光することによって、高速かつ高解像度で走査露光が可能であると共に、安定した走査露光により画像形成を行うことができる。
【0026】
なお、請求項6に記載の発明のように、濃度検知手段をさらに備えるようにしてもよい。すなわち、濃度検知手段によって、所定のタイミングでテストパッチを形成したテストパッチの濃度を検知して、検知した濃度情報に基づいて設定手段が複数の感光体毎の露光量を個別に設定することによって、各色毎のばらつきを考慮した濃度調整を行うことができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の実施の形態に係わる光ビーム走査装置を示す断面図である。
【0029】
本実施の形態に係わる光ビーム走査装置10は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対応して設けられた感光体12(イエロー用感光体12Y、マゼンタ用感光体12M、シアン用感光体12C、ブラック用感光体12K)上に光ビームを走査するようになっている。なお、光ビーム走査装置10によって感光体112の回転軸方向に光ビームを走査することによって主走査され、感光体12の回転によって副走査が行われる。これによって感光体12上に潜像が形成される。
【0030】
後述する光源部から射出された複数の光ビームは、偏向器14に入射され、偏向器14によって主走査方向に光ビームが偏向される。また、偏向器14は、光ビームを反射する反射面を副走査方向に変化させることで、光ビームの副走査方向の進行方向が切り替わるようになっている。
【0031】
偏向器14の光ビーム反射方向には、偏向器14によって進行方向が切り換えられた光ビームのそれぞれが共通して通過する第1の結像レンズ16が設けられている。
【0032】
第1の結像レンズ16を透過した光ビームは、偏向器14によって進行方向が切り換えられた方向毎に、第1の折り返しミラー18Y、18M、18C、18Kが設けられており、光路が4つに分割されている。なお、4つの光路に分割された光ビームは、図1に示すように、それぞれ光ビームLY、LM、LC、LKとする。
【0033】
第1の折り返しミラー18Y、18M、18Cを反射した光ビームは、それぞれ第2の折り返しミラー20Y、20M、20Cによって反射されて、第2の結像レンズ22Y、22M、22C及びシールガラス24Y、24M、24Cを介して、それぞれに対応する感光体12に露光される。また、光ビームLKの光路上の第1の折り返しミラー18Kを反射した光ビームLKは、第2の結像レンズ22K及びシールガラス24Kを介して感光体12Kに直接露光される。
【0034】
偏向器14によって光ビームの進行方向が切り換えられることによって分割される4本の光ビームLY、LM、LC、LKのうち光ビームLKの光路上には、図1に示すように、第1の折り返しミラー18Kと第2の結像レンズ22K間に、主走査方向の画像記録領域外に対応する位置に折り返しミラー26が設けられており、イメージ外の光ビームが結像レンズ28を介して同期検知センサ30に入射されるようになっている。
【0035】
ここで、偏向器14について詳細に説明する。偏向器14は、2次元走査ミラー又は回転軸に対して反射面が各々異なる角度に傾斜したポリゴンミラーを適用可能である。
【0036】
まず、二次元走査ミラー(第1の偏向器)について図2を参照して説明する。
【0037】
図2は、二次元走査ミラーの構造を示す斜視図である。図2に示すように、二次元走査ミラー14Aは、中央部にミラー部32を備え、トーションバー34を軸としてミラー32が図2に示すY軸まわりに振動するように構成されている。さらに、電流を流すための駆動コイルが形成された枠36がトーションバー38を軸としてミラー32と共にX軸まわりに振動するように構成されている。この直交方向の振動をそれぞれ独立に制御することで、主走査方向の偏向と副走査方向の光ビームの進行方向の切り換えを単一のミラーで行う。なお、振動質量が小さいY軸まわりの振動の方が振動周波数を大きくできるので、主走査方向をX軸、副走査方向をY軸に対応させる。共振周波数は、Y軸まわりに1.5kHz、X軸まわりに350Hz程度まで設定可能であり、そのときの偏向角度は±20度程度である。
【0038】
続いて、ポリゴンミラー(第2の偏向器)について図3を参照して詳細に説明する。
【0039】
図3は、ポリゴンミラー14Bの構造を示す斜視図である。図3に示すように、ポリゴンミラー14Bは、感光体12と同数の4つの反射面40a、40b、40c、40dを備えている。反射面40a→反射面40b→反射面40c→反射面40dの順に、下向きから徐々に上向きに反射面の傾斜角度が変化するように形成されている。すなわち、回転軸に対し反射面が各々異なる角度に傾斜している。
【0040】
図1に示す光ビーム走査装置10に適用した場合、反射面40aが光ビームLYの光路、反射面40bが光ビームLMの光路、反射面40cが光ビームLCの光路、反射面40dが光ビームLKの光路にそれぞれ対応する。すなわち、ポリゴンミラー14Bが一回転して、偏向する反射面が反射面40aに戻ると偏向ビームは再び光ビームLYの光路へ戻るようになっている。
【0041】
このように反射面が4面の場合、偏向に必要な反射面幅を確保してもポリゴンミラー14Bの内接円の直径は、φ20mm以下で構成可能であるため、ポリゴンミラー14Bを駆動する駆動モータへの負荷を低減することができ、信頼性を向上することができる。
【0042】
なお、結像レンズは、図1において、第1の結像レンズ16及び第2の結像レンズ24Y、24M、24C、24Kが協働して必要な光学特性を実現する必要がある。偏向器として二次元走査ミラー14Aを適用した場合には、偏向特性が正弦波状となるため、結像レンズの特性(第1の結像レンズ16及び第2の結像レンズ24Y、24M、24C、24Kを合わせた特性)は、アークサイン特性を持つ構成とする。また、偏向器としてポリゴンミラー14Bを適用した場合には、偏向特性が等角速度となるため、結像レンズの特性は、fθ特性を持つ構成とする。いずれの偏向器14も共に感光体12に対応する反射面が1面のみであるため、偏向面と感光体12を幾何光学的に共役な結像関係とする。すなわち、面倒れ補正光学系を構成しなくてもよい。
【0043】
続いて、光源部について詳細に説明する。
【0044】
図4は光源部の発光点配置を説明するための図である。光源部42は、図4に示すように発光点を二次元配列した面発光レーザからなる。なお、図4では、X軸が主走査方向に、Y軸が副走査方向に対応する。
【0045】
図4(A)は、二次元走査ミラー14Aに適用するための光源部42Aを示し、図4(B)は、ポリゴンミラー14Bに適用するための光源部42Bを示す。
【0046】
二次元走査ミラー14Aに適用するための光源部42Aは、図4(A)に示すように、4×4の少なくとも16点の発光点を持ち、ポリゴンミラー14Bに適用するための光源部42Bは、図4(B)に示すように、4×6の少なくとも24の発光点を持つ。それぞれ基本的な発光点間のピッチは同じで、副走査方向に発光点の隣接ピッチが28μm、主走査方向に発光点の隣接ピッチが35μmで配列されており、主走査方向に斜め配列され、副走査方向に7μmづつずれた配列とされている。この二次元配列を副走査ライン上に投影すると、7μmピッチで16の発光点が並んでいるのと同じことになる。図4(B)では副走査方向の配列数が2多く6となっている。
【0047】
次に、光源部42から偏向器14までの光学系について図5を参照して説明する。図5は、光学系の光路を展開して示す図である。図5(A)は副走査方向断面図であり、光源部42から感光体14までの光路を示す。また、図5(B)は主走査方向断面図であり、光源部42から偏向器14の反射面までを示す。なお、偏向器14以降は、図1と同様のため説明を省略する。
【0048】
光源部42の光ビーム射出側には、コリメータレンズ44が配置されており、コリメータレンズ44の略焦点位置には、アパチャ46が配置されている。アパチャ46の光射出側には、副走査方向にパワーを有するシリンドリカルレンズ48が配置されている。すなわち、光源部42から射出された光ビームは、コリメータレンズ44によって略平行な光ビームとされ、アパチャ46によって光束幅が規制された後、シリンドリカルレンズ48を介して偏向器14へ入射される。
【0049】
アパチャ46とシリンドリカルレンズ48の間には、主走査断面で光路を90°折り返し、光路を分離するハーフミラー50が配置されている。ハーフミラー50の光ビーム折り返し方向には、結像レンズ52及び光量センサ54が配置されており、ハーフミラー50によって折り返された光ビームが、結像レンズ52によって集光されて光量センサ54に入射され、光量が検知される。なお、複数の発光点は、個別に点灯させ、時分割で光量検知することによって、複数ビームの光量及び光量差を検知する。
【0050】
図6は、本発明の実施の形態に係わる光ビーム走査装置10における光源部42の光量補正系を示す機能ブロック図である。
【0051】
本発明の実施の形態に係わる光ビーム走査装置10は、光源部駆動回路60によって光源部42である面発光レーザを駆動するようになっている。光源部駆動回路60の駆動によって光源部42より射出された光ビームはコリメータレンズ44、ハーフミラー50及び結像レンズ52からなる伝達光学系62を介して光量センサ54に入射されるようになっている。
【0052】
光量センサ54は、光源部駆動回路60に接続されており、光量センサ54によって検出された検知光量が光源部駆動回路60へ入力されるようになっており、光源部駆動回路60は、光量センサ54から得られる検知光量を予め定めた基準光量と比較して、光源部42の出力を調整するようになっている。なお、光源部駆動回路60は、基準光量や各発光点の調整光量を記憶する記憶部を含んで構成されている。また、光源部駆動回路60は本発明の調整手段に相当する。
【0053】
続いて、上述のように構成された光ビーム走査装置10を備えた本発明の実施の形態に係わる画像形成装置について図7を参照して説明する。
【0054】
図7は、本発明の実施の形態に係わる画像形成装置の要部を示す断面図である。
【0055】
本発明の実施の形態に係わる画像形成装置100は、上述の光ビーム装置10に対向して4つの感光体12(12Y、12M、12C、12K)が設けられており、4つの感光体12はそれぞれ、光ビーム走査装置10によって時分割で走査されるようになっている。
【0056】
各感光体12の光ビーム走査装置10とは反対側に対向する位置には、一対のロール64、66に掛け渡された中間転写ベルト68が各感光体12に対向して配置されている。
【0057】
また、各感光体12近傍には、それぞれ現像器70Y、70M、70C、70Kが設けられており、光ビーム走査装置10によって露光された各感光体12上に形成された潜像が現像器70Y、70M、70C、70Kによって現像されるようになっている。
【0058】
すなわち、光ビーム走査装置10から射出される光ビームにより露光された各感光体12上形成された潜像は、各感光体12Y、12M、12C、12Kの近傍に設けられた現像器(イエロー用現像器70Y、マゼンタ用現像器70M、シアン用現像器70C、ブラック用現像器70K)により現像された後、中間転写ベルト68上にトナー像が転写される。具体的には、現像器70Yによりイエロートナーで現像された後、中間転写ベルト68に転写され、中間転写ベルト68が移動して、感光体12Mの位置に達すると、マゼンタトナー像が中間転写ベルト68に転写され、続いてシアントナー、ブラックトナーにより4色のトナー像が中間転写ベルト68に多重転写される。なお、以下の説明では、感光体12から中間転写ベルト68に転写される位置を一次転写ポイントという。
【0059】
一次転写ポイントの中間転写ベルト68の移動方向下流側には、二次転写ポイント72が設けられており、図示しない給紙トレイから搬送された用紙P上に中間転写ベルト68に転写されたフルカラー画像が転写されるようになっている。また、二次転写ポイント72の用紙搬送方向下流側には、定着器74が設けられており、用紙Pに転写されたトナーが定着器74によって固着され、図示しない排紙トレイに排出されるようになっている。
【0060】
また、一次転写ポイントの中間転写ベルト68移動方向下流側には、中間転写ベルト68に対向して濃度検知センサ76が設けられている。中間転写ベルト68上にテストパターンを生成して濃度検知センサ76によって濃度を検知し、検知した濃度に基づいて光ビーム走査装置10の光ビーム出力を調整するようになっている。
【0061】
図8は、本発明の実施の形態に係わる画像形成装置100における濃度調整系を示す機能ブロック図である。
【0062】
上述したように、本発明の実施の形態に係わる画像形成装置100は、上述したように光ビーム走査装置10の光源部駆動回路60によって光源部42である面発光レーザを駆動するようになっている。濃度調整等を行うプロセス制御サイクル時には、光ビーム走査装置10、感光体12及び中間転写ベルト68からなる画像形成部80により中間転写ベルト68にテストパッチ82が形成され、濃度センサ76によってテストパッチ82の濃度が検知されるようになっている。なお、テストパッチは、例えば、一辺が15mm程度の正方形形状のものが形成され、濃度センサ76と対向する位置の中間転写ベルト68上に予め定められた濃度で形成される。
【0063】
また、濃度センサ76は、濃度調整演算回路84に接続されており、濃度調整演算回路84は、予め定めた濃度と検知濃度を比較して、光量補正に必要な指示を光源部駆動回路60に出力する。これによって、光源部駆動回路60は、濃度調整演算回路60からの指示によって上述の光量補正と同様に光源部42の駆動を制御して光量補正を行うようになっている。なお、濃度調整は、各感光体12に対応する色毎に個別に行う。また、光源部駆動回路60は基準光量や各色毎の濃度調整光量を記憶する記憶部を含んで構成されている。また、光源部駆動回路60は本発明の設定手段に相当する。
【0064】
続いて、上述のように構成された画像形成装置100の作用について説明する。
【0065】
まず、光ビーム走査装置10における時分割走査の動作について説明する。
【0066】
光源部42から射出された光ビームは、図5に示すように、コリメータレンズ44に入射され、略平行光に変換されて、アパチャ46によって光束幅が制限される。そして、シリンドリカルレンズ48を透過することにより副走査方向に集光されて偏向器14に入射される。
【0067】
偏向器14に入射された光ビームは、偏向器14によって主走査が行われると共に、時分割で副走査方向の切り換えが行われて、偏向器14によって反射される光ビームの進行方向が切り換えられる。
【0068】
ここで、偏向器14として二次元走査ミラー14Aを適用した場合には、図2に示すY軸まわりにトーションバー34を軸としてミラー32が振動することによって主走査が行われ、X軸まわりにトーションバー38を軸としてミラー32が振動することによって副走査方向の光ビームの進行方向の切り換えが行われることによって各感光体12への光路が時分割で変更される。
【0069】
偏向器14としてポリゴンミラー14Bを適用した場合には、ポリゴンミラー14Bの回転によって主走査が行われると共に、傾斜方向の異なる反射面が順次切り替わることによって副走査方向の光ビームの進行方向の切り換えが行われることによって各感光体12への光路が時分割で変更される。
【0070】
図9は、図1に示した光ビーム走査装置10の画像形成動作を説明するための図である。
【0071】
光ビーム走査装置10の画像形成動作は、図9に示すように、(A)→(B)→(C)→(D)のように4つの感光体が順番に時分割で露光される。なお、図9では、各々の状態で示した光路(1本の直線)は代表光線を示し、この周りに存在する複数本の光ビームは各感光体12Y、12M、12C、12Kを同時に露光する。
【0072】
すなわち、偏向器14によって反射された光ビームは、図9(A)に示すように、第1の結像レンズ16を透過して第1の折り返しミラー18Yによって反射され、第2の折り返しミラー20Yによって更に反射されて、第2の結像レンズ22Y及びシールガラス24Yを透過して感光体12Yに露光される。続いて、偏向器14によって副走査方向の光ビームの進行方向の切り換えが行われることによって、図9(B)に示すように、第1の結像レンズ16、第1の折り返しミラー18M、第2の折り返しミラー20M、第2の結像レンズ22M及びシールガラス24Mを透過して感光体12Mが露光され、同様に、偏向器14によって副走査方向の光ビームの進行方向の切り換えが行われることによって、図9(C)に示すように、第1の結像レンズ16、第1の折り返しミラー18C、第2の折り返しミラー20C、第2の結像レンズ22C及びシールガラス24Cを透過して感光体12Mが露光される。そして、さらに偏向器14によって副走査方向の光ビームの進行方向の切り換えが行われることによって、図9(D)に示すように、第1の結像レンズ16、第1の折り返しミラー18K、第2の結像レンズ22K及びシールガラス24Kを透過して感光体12Kが露光される。そして、順次図9(A)→(B)→(C)→(D)が繰り返されることによって感光体12に潜像が形成される。
【0073】
図10は、複数の光ビームが感光体12を走査する際の動作を説明するための図であり、(A)は副走査方向から見た図であり、(B)は感光体に入射する光ビーム側から見た図である。なお、図10では、一例として副走査方向に並んだ3本の光ビームで走査する場合を示す。
【0074】
任意色の走査が行われると、その4サイクル後に再び同一の感光体12が走査される。同一の感光体12上における、一つ前のサイクルの最終走査ライン86と新規に走査されるサイクルの先頭走査ライン88が解像度ピッチに相当する間隔で隣接することで、感光体12上に連続した潜像が形成される。
【0075】
ここで、偏向器14と光源部42の発光点数の関係について説明する。
【0076】
表1は、走査方式毎の走査効率を比較した表である。なお、回転数を同一として比較している。
【0077】
【表1】
Figure 0004470396
【0078】
フルカラー画像を形成する従来方式は、4つの感光体に対応してそれぞれ光ビーム走査装置を備えている。各光ビーム走査装置は、一般に6面のポリゴンミラーを用いている。この場合、偏向器が1回転すると6ラインの書き込みが可能である。
【0079】
二次元走査ミラー14Aを偏向器14として用いた場合(本発明1)では、単面であるため1回転あたりの走査本数は、従来方式の1/6となる。さらに、単一の偏向器で4つの感光体12を走査するため、1つの感光体12は4サイクルに1回の走査になり、従来方式と比較するとその効率は1/4となる。また、二次元走査ミラー12Aは、振動方向により感光体上に形成される走査線の傾斜方向が異なるので、周期振動の一方向のみ使用すると走査効率はさらに1/2となり、総合すると、本発明1では従来方式の1/48の効率となる。一方、二次元走査ミラー12Aの振動周波数は、ポリゴンミラーの約3倍とれるため、1/48×3=1/16が最終的な従来方式と比較した効率となる。
【0080】
ここで、本実施の形態では、上述したように、二次元走査ミラー12Aを偏向器14として適用した場合に、光源部42の発光点数を少なくとも16点としているので、従来方式と比べて同等以上の走査効率で4つの感光体12を走査することができる。
【0081】
また、同様に、ポリゴンミラー14Bを偏向器14として用いた場合(本発明2)では、偏向面数は4であるが、各感光体に対応する偏向面数は単面となるので、1回転あたりの走査本数は、従来方式の1/6となる。さらに、単一の偏向器14で4つの感光体12を走査するため、1つの感光体12は4サイクルに1回の走査となり、従来方式と比較するとその効率は1/4となる。従って、これらを総合すると、本発明2では従来方式の1/24となる。
【0082】
ここで、本実施の形態では、上述したように、回転軸に対し反射面が各々異なる方向に傾斜してポリゴンミラー12Bを適用した場合に、光源部42の発光点数を少なくとも24点としているので、従来方式と比べて同等以上の走査効率で4つの感光体12を走査することができる。
【0083】
一方、上述のように各感光体12に潜像が形成されると、各感光体12の潜像が図7に示す各現像器70Y、70M、70C、70Kによって現像されて、一次転写ポイントにて、各感光体12の現像されたトナー像が中間転写ベルト68に多重転写され、中間転写ベルト68上にフルカラー画像が形成される。
【0084】
そして、中間転写ベルト68が移動して二次転写ポイント72へ移行すると、図示しない給紙トレイから搬送された用紙P上にフルカラー画像が転写され、定着器74に搬送されてフルカラー画像(トナー像)が定着器74によって固着されて、図示しない排紙トレイに排出される。
【0085】
ところで、本実施の形態に係わる光ビーム走査装置10は、イメージエリア(画像形成タイミング)外で光源部42の光量補正を行っている。続いて、光源部42の光量補正について説明する。
【0086】
図6に示すように、光源駆動回路60によって駆動された光源部42から射出された光ビームは、伝達光学系62を介して光量センサ54に入射される。光量センサ54では、入射された光ビームの光量が検知され、検知光量が光源部駆動回路60に出力される。光源部駆動回路60では、検知光量と予め定められた基準光量とが比較され、基準光量となるように光源部42が制御される。すなわち、光量センサ54によって検知された検知光量が光源部駆動回路60にフィードバックされ、光源部42の出力が調整される。また、複数の発光点について順次切り換えて点灯し、光量調整が行われる。このように、光源部42の光量補正を行うことによって光源部42より射出される複数の光ビームの光量を一様に制御することができ、光量のばらつきによる画像劣化を防止することができる。
【0087】
詳細には、図11に示すように、光量制御は、イメージエリア(画像形成タイミング)外で行う。走査ライン内でのイメージ出力が終了した後に発光点CH1を点灯し、上述のように光量制御行う。続いて発光点CH1を消灯した後、発光点CH2を点灯し、同様に光量制御を行い、光源部42の発光点の数だけ光量制御を繰り返すことによって、光源部42の複数の発光点から射出される光ビームの光量を一様にすることができる。
【0088】
次に、画像形成に先立って行われる複数の発光点の同期検知について説明する。
【0089】
本実施の形態では、4本の光ビームLY、LM、LC、LKのうち光ビームLKの光路上にのみ同期検知センサ30が設けられており、折り返しミラー26によってイメージ外の光ビームLKが結像レンズ28を介して同期検知センサ30にスポット結像されると共に、同期検知センサ30の副走査方向中央部を走査するように入射される。
【0090】
本実施の形態では、同期検知は二次元配列された発光点のうち、副走査方向に直線状に配列された1組によって行われ、図4に示す配置例では、図4(A)の場合は発光点421〜424を、図4(B)の場合は発光点421〜425を同時に点灯させることによって同期検知が行われる。このように同期検知を行うことによって、光源部42の取り付け傾き等の誤差の影響を平均化することができ、光源部42の取付の傾き誤差の影響を軽減することができる。また、複数本の光ビームが同時に同期検知センサ30に入射されるので、光ビーム検知に十分な光量を得ることができ、同期検知センサ30での露光不足を回避することができる。なお、同期検知に使用しない発光点は、主走査方向における同期検知ビームとの発光点間隔に主走査方向の光学系倍率を乗じた所定の値だけディレイ量が設定され、これによって同期検知に使用しない光ビームを設定することが可能となる。
【0091】
また、本実施の形態に係わる画像形成装置100では、プロセス制御サイクルによって濃度調整を行う。ここで、本実施の形態に係わる画像形成装置10で行われるプロセス制御サイクル時の濃度調整の手順について説明する。
【0092】
所定のタイミングでプロセス制御サイクルが実行されると、テストパッチが形成される。すなわち、光源駆動回路60により規定の出力となるように制御された光源部42から光ビームが出力され、光ビーム走査装置10によって各感光体12が露光されて、中間転写ベルト68にテストパッチが形成される。
【0093】
そして、光ビーム走査装置10、各感光体12及び中間転写ベルト68からなる画像形成部80によって中間転写ベルト68に形成されたテストパッチは、中間転写ベルト68の移動によって濃度センサ76の位置へ移動すると、濃度センサ76によってテストパッチの濃度が検知され、図8に示すように、検知濃度が濃度調整演算回路84に出力される。
【0094】
濃度調整演算回路84では、入力された検知濃度と予め定められた濃度とが比較されて、濃度調整に必要な光量が算出され、算出した光量となるように光源駆動回路60に指示が出力され、光源駆動回路60によって、濃度調整演算回路84から出力される指示に基づいて光源部42の駆動量が補正される。
【0095】
このように、中間転写ベルト68上に形成されたテストパッチの濃度を検知して、光ビーム走査装置10の光ビーム出力(光量)を調整するので、画像形成部80を構成する部品の特性ばらつきや、環境依存特性等を含めた濃度調整を行うことができるため、常に最適な画像濃度を得られる。
【0096】
次に、濃度調整時の光量調整方法について説明する。図12は、濃度調整時の光量補正方法を説明するための図であり、ある画素に対応して時刻t1から時刻t2までの間、光源部42が出力p1で点灯している状態を示す。
【0097】
光源部駆動回路60は、濃度調整演算回路84から露光量を低下させる指示が入力された場合、光ビームの出力を図12(B)に示すように、出力p1から出力p2となるように駆動量を変える。または、図12(C)に示すように、光源部42の消灯時間をt2からt2’に早めるように、光源部42の駆動を制御する。これによって、感光体12への単位時間あたりの露光量が低下して、画像濃度が下がる。すなわち、光源部駆動回路60が、濃度調整演算回路84からの指示に応じて、光源部42の駆動量または光源部42の点灯時間を制御することによって、画像形成時の濃度調整が行われる。
【0098】
続いて、本発明の実施の形態に係わる光ビーム走査装置10の時分割走査によるデータ転送と画像形成の関係について詳細に説明する。
【0099】
図13は、時分割によるデータ転送と画像形成の関係を説明するための図である。なお、以下では、光源部42から8本の光ビームが出力される場合を例に説明する。
【0100】
図13(A)は、光ビーム走査装置10の走査タイミングと用紙上の画像形成装置位置の関係を示しており、Scan−1により用紙上部にY色画像が形成され、Scan−2、Scan−3、Scan−4はそれぞれM色、C色、K色の画像を形成するタイミングを示す。
【0101】
Scan−1でY色画像が形成されると、続いて、2ライン分ピッチがずれてScan−2でM色画像が形成され、順次、2ライン分ピッチがずれて、Scan−3でC色画像、Scan−4でK色画像が形成される。そして、Scan−5で再びY色画像が形成される。このように、8本の光ビームで4つの画像色を形成する場合、Scan間で2ライン分のディレイを生じながら走査が行われる。なお、タンデム方式の画像形成装置では、各感光体間のピッチ距離に相当する画像データの補正を行わなければならないが、ここでの説明では便宜上、感光体間のピッチは考慮しないで説明する。
【0102】
図13(B)は、画像データの転送単位を説明する図である。図13(B)に示す、Y、M、C、Kは画像データ色を表し、数字は1ラインを表す。すなわち、1つのブロックが任意色の1ライン分のデータを表す。8本の光ビームで4つの感光体12を時分割で走査する場合、感光体12間に2ライン分のディレイが必要である。これに対応して、2ライン分づつずれた8ライン分のデータを一塊として光源部42に転送することによって、図13(A)に示すように、2ライン分のディレイを生じながら各色の画像が形成される。
【0103】
図13(C)は、複数発光点(CH1〜CH8)が出力するデータを表す。複数の発光点が出力するデータは、まず、第1走査では、Y色画像の1〜8ラインのデータが出力される。第2走査ではM色画像の3〜10ラインのデータが出力され、第3走査ではC色画像の5〜12ラインのデータが出力され、第4走査ではK色顔図の7〜14ラインのデータが出力される。そして、第5走査では再びY色画像の9〜16ラインのデーが出力される。実際には、感光体12間のピッチ距離だけさらにずれがあるので、このずれ分をディレイ量に加算することになる。
【0104】
ここで、図13(C)のCH−1に着目すると、CH−1は、Y→M→C→K→Yの順で、異なる画像形成部に対応するデータを連続的に出力する。このため、各感光体12に対して適切な露光量となるように、走査間で光量設定値を変更する必要がある。
【0105】
そこで、本実施の形態では、画像形成装置100が起動した直後、または画像形成装置内の環境が予め定めた値を越えて変化した場合等の所定のタイミングで、プロセス制御サイクルを実行して、上述の濃度調整を、画像形成色すなわち画像形成部毎に実行し、各感光体12走査に最適な光量値を記憶し、各色毎の走査間で光量設定値を変更する。
【0106】
図14は画像形成部毎に対応して光量値を切り換えるタイミングを説明するための図である。
【0107】
図14に示すように、画像形成動作が開始(例えば、図示しないコントローラから信号が送られる)されると、偏向器14を起動して同期検知が行われる。同期検知センサは、上述したように、本実施の形態では、光ビームLKについてのみ設けられており、同期検知センサ30が同期信号を検知したら、画像データを出力する前にK色に対応した光量値が設定される(タイミングA)。続いて、所定時間経過したらタイミングBからタイミングCまでK色画像データが出力される。また、同期検知信号を検知後、所定時間(走査周期相当時間T)経過したタイミングDでY色に対応した光量設定値に切り換えられ、さらに一定のディレイを挟んで、タイミングEからタイミングFまでY色画像データが出力される。さらに続いて、同期検知信号を検知後、所定時間Tの2倍(2T)経過したタイミングGでM色に対応した光量設定値に切り換えられ、さらに一定のディレイを挟んでからタイミングHからタイミングIまでM色画像データが出力される。そして、同期検知信号を検知後、所定時間Tの3倍(3T)経過したタイミングJでC色に対応した光量設定値に切り換えられ、さらに一定のディレイを挟んでタイミングKからタイミングLまでC色画像データが出力される。このように、プロセス制御サイクルにより、濃度設定に必要な光量値を各感光体12に対応して記憶し、各感光体12毎に最適な光量を個別に設定しながら画像形成することにより、濃度安定性に優れた画像形成を行うことができる。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、単一の光源及び単一の偏向器を用いて、安定した光ビームで複数の感光体を高速かつ高解像度で走査露光することが可能となる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係わる光ビーム走査装置を示す断面図である。
【図2】 二次元走査ミラーの構造を示す斜視図である。
【図3】 ポリゴンミラーの構造を示す斜視図である。
【図4】 光源部の発光点配置の一例を説明するための図である。
【図5】 光学系の光路を展開して示す図である。
【図6】 本発明の実施の形態に係わる光ビーム走査装置における光源部の光量補正系を示す機能ブロック図である。
【図7】 本発明の実施の形態に係わる画像形成装置の要部を示す断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態に係わる画像形成装置における濃度調整系を示す機能ブロック図である。
【図9】 本発明の実施の形態に係わる光ビーム走査装置の画像形成動作を説明するための図である。
【図10】 複数の光ビームが感光体を走査する際の動作を説明するための図である。
【図11】 複数の光ビームの光量補正を説明するための図である。
【図12】 濃度調整時の光量補正方法を説明するための図である。
【図13】 時分割によるデータ転送と画像形成の関係を説明するための図である。
【図14】 画像形成部毎に対応して光量値を切り換えるタイミングを説明するための図である。
【図15】 特許文献1に記載された光ビーム走査装置の図である。
【図16】 特許文献2に記載された光ビーム走査装置の図である。
【図17】 特許文献3に記載された光ビーム走査装置の図である。
【符号の説明】
10 光ビーム走査装置
12(12Y、12M、12C、12K) 感光体
14 偏向器
14A 二次元走査ミラー
14B ポリゴンミラー
42 光源部
54 光量センサ
60 光源部駆動回路
76 濃度センサ
84 濃度調整演算回路
100 画像形成装置

Claims (6)

  1. 複数の感光体に光ビームを走査露光する光ビーム走査装置であって、
    次元状に発光点が配列された複数の発光点を有し、複数の光ビームを射出する面発光レーザからなる光源部と、
    複数の光ビームの光路を時分割で切り換えて、複数の感光体をそれぞれ複数の光ビームで走査露光する偏向器と、
    前記光源部の複数の光ビームの光量が予め定めた基準光量となるようにそれぞれ調整する調整手段と、
    前記調整手段によって光量がそれぞれ調整された複数の光ビームによって各感光体を露光して形成したテストパッチに基づいて濃度調整に必要な光量を算出し、算出した光量となるように感光体毎の光量を個別に設定する設定手段と、
    複数の感光体へ至る光路のうち1つの光路に設けられ、光ビームの同期を検知する同期検知センサと、
    を備え、
    次元配列された前記発光点のうち前記偏向器による走査方向と直交する方向に対応する方向に一直線状に並んだ発光点の組を同時点灯させて同期検知を行うと共に、検知に使用しない発光点の点灯タイミングのディレイ量を設定可能としたことを特徴とする光ビーム走査装置。
  2. 前記設定手段は、前記光源部の発光点の出力又は発光点の点灯時間を変更することによって感光体毎に露光量を個別に設定することを特徴とする請求項1に記載の光ビーム走査装置。
  3. 前記偏向器は、前記光路を切り換える方向、及び前記走査露光する走査方向のそれぞれの方向に振動可能な二次元走査ミラーからなると共に、前記光源部の発光点が少なくとも16以上からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光ビーム走査装置。
  4. 前記偏向器は、感光体と同数の反射面を備えたポリゴンミラーからなり、該反射面各々の前記ポリゴンミラーの回転軸に対する傾斜角が全て異なると共に、前記光源部の発光点が少なくとも24以上からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の光ビーム走査装置。
  5. 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の光ビーム走査装置を備え、前記光ビーム走査装置による感光体への走査露光により、カラー画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  6. 所定のタイミングで前記各テストパッチを形成し、形成された前記各テストパッチの濃度を検知する濃度検知手段を更に備え、前記設定手段が、前記濃度検知手段によって検知された濃度情報に基づいて複数の感光体毎の露光量を個別に設定することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
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