しかしながら、上記のような携帯型視聴装置ではテレビ視聴中断前後での番組の連続性を向上させたに過ぎない。今日のテレビ付き携帯電話機では、電話による音声通話、テレビ電話、データ通信の他に、メール作成、アプリケーション実行、電話帳機能など種々の動作モードが既に存在し、これらの動作モードとテレビ表示やテレビの予約視聴との衝突を、かつ簡便な操作性で回避することが望まれている。
本発明は、テレビ放送の予約視聴と他の動作モードとの衝突を回避し、かつ簡便な操作性で実現するテレビ付き携帯端末装置、その制御方法、プログラムおよび集積回路装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の携帯端末装置は、テレビ放送信号を再生する携帯端末装置であって、視聴予約としてテレビ再生を開始すべき開始時刻を保持する保持手段と、前記開始時刻にテレビ再生を開始させるように制御する制御手段と、前記携帯端末装置における現在の動作モードを判定する判定手段とを備え、前記制御手段はさらに、前記開始時刻における前記動作モードがメール作成モードである場合に、(a)前記開始時刻において作成中のメールを一時的に保存すること、(b)作成中のメールとテレビ再生による映像の両方を表示させること、(c)前記テレビ再生の代わりに録画手段に録画させること、(d)メール作成モードを続行するとともにテレビ表示なしでテレビ音声を再生することの何れかをユーザ選択に従って制御するように構成されている。
この構成によれば、携帯端末装置が視聴予約の開始時刻に他の動作モードを実行している場合に、他の動作モードとテレビ再生との両者について、並存させる、一方を一時的に停止する、一方を代替動作させるなどの制御を動作モードの種類に応じて行うことができる。これにより、テレビ放送の予約視聴と他の動作モードとの衝突を回避し、かつ簡便な操作性で実現することができる。
ここで、前記制御手段は、前記動作モードが少なくとも待機モードである場合に、前記開始時刻よりも所定時間前にテレビ再生を開始する旨をユーザに通知する。
ここで、前記通知は、バイブレーション、音、発光、の表示の何れかによってもよい。
ここで、前記制御手段は、前記通知として、テレビ再生を開始する旨、番組名、チャネル番号、チャネル名の少なくとも1つを表示パネルに表示させるようにしてもよい。
この構成によれば、制御手段がさらに事前に予約による再生開始を予告するので、事前に他の動作モード実行中であれば、ユーザ自身の操作によってそれを終了させることを可能にする。
ここで、前記制御手段は、さらに、通知に対してユーザから所定の操作を受けたとき、テレビ放送を録画手段に録画させるようにしてもよい。
この構成によれば、事前に他の動作モード実行中であれば、ユーザ自身の操作によってテレビ再生の代わりにテレビ録画を選択し、実行中の動作モードを続行させることを可能にする。
ここで、前記制御手段は、ユーザ設定された前記所定時間を保持するようにしてもよい。
この構成によれば、予約によるテレビ再生の開始時刻から例えば3分前、60秒前、30秒前など、ユーザに適した所定時間前に予告することができる。
ここで、前記制御手段は、前記動作モードが少なくとも電源オフモードである場合に、前記開始時刻よりも所定時間前に携帯端末装置の電源をオンにするようにしてもよい。
この構成によれば、開始時刻に電源オフであっても予約によるテレビ再生を開始することができる。
ここで、前記制御手段は、前記動作モードがメール作成モードである場合に、前記開始時刻において作成中のメールを一時的に保存するようにしてもよい。
ここで、前記制御手段は、前記動作モードがメール作成モードである場合に、前記開始時刻において、作成中のメールとテレビ再生との両方を(a)1つの表示領域を2つに分割した2つの分割領域に、または(b)2つの独立した表示パネルに表示させるようにしてもよい。
ここで、前記制御手段は、さらに、前記動作モードがメール作成モードである場合に、前記開始時刻において、前記テレビ再生の代わりに録画手段に録画させるようにしてもよい。
ここで、前記制御手段は、さらに、前記メール作成モードの終了後に録画手段により録画している旨をユーザに通知するようにしてもよい。
ここで、前記制御手段は、さらに、前記メール作成モードの終了後に録画手段に録画済のテレビ放送を再生すべきかどうかをユーザに問い合わせるようにしてもよい。
ここで、前記制御手段は、さらに、前記開始時刻における前記動作モードがメール作成モードである場合に、(a)前記開始時刻において作成中のメールを一時的に保存する、(b)作成中のメールとテレビ再生による映像の両方を表示させること、(c)前記テレビ再生の代わりに録画手段に録画させることの何れかをユーザ選択に従って制御するようにしてもよい。
ここで、前記制御手段は、前記開始時刻において前記(a)〜(c)の選択をユーザに問い合わせるようにしてもよい。
この構成によれば、開始時刻における前記動作モードがメール作成モードである場合に、両者を並存させ、メール作成モードを停止させ、または、テレビ再生をテレビ録画に代替させることを、ユーザ操作の有無に関わらず実現することができる。また、上記(a)〜(c)のユーザ選択を事前にあるいはデフォルトを定めておけば、開始時刻においてユーザ操作なしで実現できる。また、開始時刻において上記のユーザ選択を問い合わせれば、例えばメニュー選択という簡単なユーザ操作によって、状況に応じて適切な制御をすることができる。
ここで、前記携帯端末装置は、さらに前記録画手段による録画済みデータを再生するデータ再生手段を備え、前記制御手段は、前記動作モードがデータ再生手段による再生モードである場合に、データ再生手段を停止し、テレビ再生を開始させるようにしてもよい。
ここで、前記制御手段は、さらに、前記動作モードがデータ再生手段による再生モードである場合に、テレビ再生による映像とデータ再生手段による映像の両方を、(a)1つの表示領域を2つに分割した2つの分割領域、(b)2つの独立した表示パネルの何れかに表示させるようにしてもよい。
ここで、前記制御手段は、さらに、前記動作モードがデータ再生手段による再生モードである場合にデータ再生手段によるデータ再生を続行させ、テレビ再生の代わりに前記録画手段に録画させるようにしてもよい。
ここで、前記制御手段は、さらに、データ再生手段による再生終了時にテレビ放送が前記録画手段によって録画されている旨をユーザに通知するようにしてもよい。
ここで、前記制御手段は、さらに、データ再生手段による再生終了時にテレビ放送が前記録画手段によって録画されている旨をユーザに通知するようにしてもよい。
ここで、前記制御手段は、前記動作モードがデータ再生手段による再生モードである場合に、(a)データ再生手段を停止し、テレビ再生を開始させる、(b)テレビ再生による映像と、データ再生手段による映像の両方を表示させる、および(c)データ再生手段による再生を続行させかつテレビ再生の代わりに前記録画手段に録画させるの何れを選択するかをユーザに問い合わせるようにしてもよい。
この構成によれば、開始時刻における前記動作モードがデータ再生モードである場合に、テレビ再生とデータ再生の両者を並存させ、データ再生モードを停止させ、テレビ再生をキャンセルし、または、テレビ再生をテレビ録画に代替させることを、ユーザ操作の有無に関わらず実現することができる。また、上記(a)〜(c)のユーザ選択を事前にあるいはデフォルトを定めておけば、開始時刻においてユーザ操作なしで実現できる。また、開始時刻において上記のユーザ選択を問い合わせれば、例えばメニュー選択という簡単なユーザ操作によって、状況に応じて適切な制御をすることができる。
ここで、前記制御手段は、前記動作モードが通話モードである場合に、前記開始時刻において、通話モードを続行させたまま、テレビ再生の代わりに録画手段に録画させ、前記通話モードは、音声通話、テレビ電話、データ通信の何れかを含む構成としてもよい。
ここで、前記制御手段は、さらに、前記通話モードの終了後に録画手段により録画している旨をユーザに通知するようにしてもよい。
ここで、前記制御手段は、さらに、前記通話モードの終了後に録画手段に録画済のテレビ放送を再生すべきかどうかをユーザに問い合わせるようにしてもよい。
この構成によれば、開始時刻における前記動作モードが通話モードである場合に、テレビ再生と通話モードの両者を並存させ、通話モードを続行し、テレビ再生をキャンセルし、または、テレビ再生をテレビ録画に代替させることを、ユーザ操作の有無に関わらず実現することができる。また、上記(a)〜(c)のユーザ選択を事前にあるいはデフォルトを定めておけば、開始時刻においてユーザ操作なしで実現できる。また、開始時刻において上記のユーザ選択を問い合わせれば、例えばメニュー選択という簡単なユーザ操作によって、状況に応じて適切な制御をすることができる。
ここで、前記制御手段は、前記動作モードが携帯端末装置の折り畳まれた状態を示す折り畳みモードである場合に、前記開始時刻において、テレビ再生の代わりに録画手段に録画させるようにしてもよい。
ここで、前記制御手段は、さらに、折り畳みモードで録画手段がテレビ放送を録画している場合に、その旨を折り畳み状態で視認可能なディスプレイに表示させるようにしてもよい。
ここで、前記制御手段は、さらに、前記折り畳みモードで録画手段が録画を終了した場合に、その旨をユーザに通知するようにしてもよい。この通知は、バイブレーション、音、発光、表示の何れかによるようにしてもよい。
ここで、前記制御手段は、さらに、前記折り畳みモードで録画手段が録画していて、かつ、前記折り畳みモードが解消されたとき、録画手段がテレビ放送を録画している旨をユーザに通知するようにしてもよい。
ここで、前記制御手段は、さらに、前記折り畳みモードで録画手段がテレビ放送を録画していて、かつ、前記折り畳みモードが解消されたとき、録画手段によって録画されたテレビ放送を再生すべきかどうかをユーザに問い合わせるようにしてもよい。
この構成によれば、開始時刻における前記動作モードが折り畳みモードである場合に、テレビ再生と折り畳みモードの両者を並存させ、折り畳みモードを停止させ、テレビ再生を通知し、または、折り畳みモードのままでテレビ録画に代替させることを、ユーザ操作の有無に関わらず実現することができる。
ここで、前記制御手段は、さらに、録画手段がテレビ放送を録画していて、かつユーザが電源オフ操作をしたとき、ユーザに警告するようにしてもよい。
この構成によれば、予約によるテレビ再生の代わりにテレビ録画が実行されたことを、ユーザが気付かないことを防止することができる。
ここで、前記制御手段は、予め定められた停止条件が満たされたとき、前記録画手段による録画を終了させるようにしてもよい。
ここで、前記携帯端末装置は、さらに、放送される電子番組ガイド情報に基づいて録画手段によって録画中の番組の終了時刻を検出する検出手段を備え、前記停止条件は、前記検出手段によって検出された終了時刻であるようにしてもよい。
ここで、前記停止条件は、録画終了を指示するユーザ操作であってもよい。
この構成によれば、予約によるテレビ再生の代わりにテレビ録画が実行されていることをユーザが気付かない場合でも、適切にテレビ録画を修了させることができる。さらに、番組の終了時刻を停止条件とした場合、記録媒体又はメモリの空き領域全部をテレビ録画によって0にする事態を防止することができる。
また、本発明の携帯端末装置における制御方法、プログラム、集積回路装置についても上記と同様の構成を有し、作用効果を奏する。
本発明の携帯端末装置、その制御方法、プログラムおよび集積回路装置によれば、携帯端末装置が視聴予約の開始時刻に他の動作モードを実行している場合に、他の動作モードとテレビ再生との両者について、並存させる、一方を一時的に停止する、一方を代替動作させるなどの制御を動作モードの種類に応じて行うことができる。これにより、テレビ放送の予約視聴と他の動作モードとの衝突を回避し、かつ簡便な操作性で実現することができる。
また、事前に他の動作モード実行中であれば、ユーザ自身の操作によってテレビ再生の代わりにテレビ録画を選択し、実行中の動作モードを続行させることを可能にする。
また、他の動作モードとテレビ再生との両者の制御について、並存、一方の一時的停止、一方の代替、の何れをすべきかのユーザ選択を事前にあるいはデフォルトを定めておけば、開始時刻においてユーザ操作なしで実現することができる。また、開始時刻において上記のユーザ選択を問い合わせれば、例えばメニュー選択という簡単なユーザ操作によって、状況に応じて適切な制御をすることができる。
図1は、本発明の実施の形態における携帯端末装置の構成を示すブロック図である。同図のように携帯端末装置は、TV受信部101、TV処理部102、補助情報処理部103、無線部104、送受信処理部105、メール処理部106、メール保存部107、出力制御部108、表示部109、音声再生部110、予約記憶部111、時計部112、電源管理部113、操作部114、記録媒体115、記録制御部116、再生制御部117、カメラ118、カメラ制御部119、開閉検知部120、初期設定部121、制御部122、通知部123を備え、テレビ放送の視聴予約の開始時刻における動作モードとテレビ再生とを制御し、それらが並存あるいはユーザ所望の動作を行うように構成されている。
TV受信部101は、例えば日本における地上波ディジタル放送の1セグメントサービスに対応するテレビチューナであり、トランスポートストリーム(以下TSと呼ぶ)中の1セグメントを受信する。地上ディジタルテレビ放送1チャンネルの帯域を13セグメントに分割し、そのうち12セグメントを家庭内のテレビ受信機向けサービスに、1セグメントを携帯端末装置向けサービスに割り当てている。1セグメントサービスとは、他の12セグメントと同内容のコンテンツを1セグメントで携帯端末向けに放送するサービスである。同様のサービスは、韓国、ヨーロッパ等でも実施される予定である。
TV処理部102は、TSデコーダおよびMPEGデコーダであり、TV受信部101によって受信された1セグメントのTS、または、再生制御部117によって記録媒体115から読み出された1セグメントのTSをデコードする。
補助情報処理部103は、TS中のセクション形式のデータを受信する。このセクション形式のデータには電子番組情報(EPG:electronic program guide)が含まれる。電子番組情報は、チャネル番号、チャネル名、番組名、番組開始時刻、終了時刻、出演者名等を含む番組表を含む。
無線部104および送受信処理部105は、音声通話、テレビ電話、およびデータ通信を行う。
メール処理部106は、電子メールの作成、表示等の処理を行う。
メール保存部107は、メール処理部106で作成されたメール、送受信処理部105によって受信された受信メールを保存する。
出力制御部108は、TV処理部102から出力されるビデオデータ、オーディオデータを表示部109、音声再生部110に出力する制御を行う。その際、出力制御部108は、制御部122からの指示に従って画面分割表示又は2画面表示を行うように表示部109を制御する。画面分割表示とは、1つの表示パネル内の2つの分割領域に異なる内容を表示することをいう。2画面表示とは、2つの表示パネルに異なる内容を表示することをいう。図2は、画面分割表示の説明図である。同図左側では表示パネルにメール作成用の表示領域d1が表示されている。同図右側では、メール作成用の分割領域d2とテレビ表示用の分割領域d3とが表示されている。
表示部109は、2つの液晶表示パネルを有する。図3A、図3Bに2つの液晶パネルを有する携帯端末装置の一例を示す。図3Aは折り畳み型携帯端末装置100を開いた状態の前面を示し、図3Bは背面を示す。携帯端末装置100は、前面にメインディスプレイd4、操作キー部を、背面にサブディスプレイd5、カメラc1、発光部L1を、側面に記録媒体m1を装着するためのメモリカードスロットを有する。また、図4A、図
4Bに2つの液晶パネルを有する携帯端末装置の他の一例を示す。図4Aは回転ヒンジを有する折り畳み型の携帯端末装置100aを開いた状態の前面を示し、図4Bは操作キー部を回転させた状態を示す。携帯端末装置100aは、第1ディスプレイd6、第2ディスプレイd7、操作キー部k1、カメラc2、発光部L2、メモリカードスロット等を有する。発光部L1、L2はそれぞれ発光ダイオード(LED:light emitting diode)又はフラッシュライトである。
音声再生部110は、音声通話用のスピーカとは別個に設けられたスピーカを有し、テレビ音声力、テレビ電話での音声、各種の通知、警告に用いられる。
予約記憶部111は、操作部114におけるユーザ操作に従って、テレビの視聴予約としてテレビ再生を開始すべき開始時刻と、予告用の一定時間値とを記憶する。一定時間値は例えば、60秒、30秒などであり、開始時刻から一定時間Δt前(以下、予告時刻と呼ぶ)に、テレビ再生の開始を予告をするために用いられる。
時計部112は、現在時刻を出力する。
電源管理部113は、電源オフ時に112、予約記憶部111、開閉検知部120、制御部122に電源を供給する。この供給により、電源オフ時でも制御部122は予告時刻および開始時刻の到来を検出する。
操作部114は、図3A又は図4Aに示した操作キー部に相当する。
記録媒体115は、メモリカードスロットに装着された半導体メモリカードである。なお記録媒体115は、半導体メモリカードに限らずリムーバブルハードディスク、記録可能な光ディスク等でもよい。
記録制御部116は、テレビ放送番組の録画、つまりTV受信部101によって受信されたTSを記録媒体115に記録する。この記録制御部116は、記録媒体115に記録する代わりに、リムーバブルハードディスク、記録可能な光ディスク、携帯端末装置内に固定された本体メモリの何れかに選択的に記録する。本実施の形態では、代表例として記録制御部116が記録媒体115に記録する場合について説明する。
再生制御部117は、記録媒体115に録画された番組の再生、つまり記録媒体115からTSを読み出しTV処理部102に出力する。
カメラ118は、イメージセンサを含み、静止画や動画を撮影する。
カメラ制御部119は、カメラ118による撮像を制御し、撮像した静止画データや動画データを圧縮し記録媒体115へ格納し、または、テレビ電話用の動画データとして送受信処理部105出力する。
開閉検知部120は、携帯端末装置が折り畳み状態であるか開いた状態であるかを検知する。なお、開閉検知部120は、携帯端末装置が折り畳み式ではなくスライド式等である場合でも、閉じた状態であるか否か、表示画面が隠れた状態か否か、ユーザから見えるない状態であるか否かを検知する。折り畳み状態、表示画面が閉じた状態、隠れた状態、ユーザから見えない状態を総称してインビジブルモードと呼ぶ。以下では、インビジブルモードの代表として折り畳みモードの場合を説明する。
初期設定部121は、テレビ放送の視聴予約の開始時刻において携帯端末装置がメール作成、通話などの動作モードになっている場合にその動作モードとテレビ再生とを制御するための各種設定値を設定値テーブルとして保持する。設定値テーブルは、工場出荷時時に各種設定値のデフォルト値を保持し、操作部114におけるユーザ操作により自由に変更かのうである。
図5に設定値テーブルの一例を示す。同図では、設定値テーブルは、第1〜第5設定値を有する。第1設定値は、開始時刻において携帯端末装置がメール作成モードである場合の制御に関する。第2設定値は、開始時刻において記録媒体115に記録された動画や静止画等のデータを再生および表示する再生モードである場合の制御に関する。第3設定値は、開始時刻において携帯端末装置が通話モードである場合の制御に関し、第1〜第3パラメータからなる。ここで通話モードは、音声通話モード、テレビ電話モード、ウェブブラウジング等を行うデータ通信モードの総称である。第1パラメータは、開始時刻において携帯端末装置が音声通話モードである場合の制御に関する。第2パラメータは、開始時刻において携帯端末装置がテレビ通話モードである場合の制御に関する。第3パラメータは、開始時刻において携帯端末装置がデータ通信モードである場合の制御に関する。第4設定値は、開始時刻において携帯端末装置が折り畳まれた状態である折り畳みモードである場合の制御に関する。第5設定値は、開始時刻において携帯端末装置が電話の待ち受け受信のみをしている待機モードある場合の制御に関する。第1〜第5設定値のデフォルト値はそれぞれ「1」であるものとする。
図6Aは、第1設定値の具体例を示す説明図である。同図において第1設定値の「1」は、開始時刻において、メール作成モードで作成中のメールをメール保存部107に一時的に保存して、テレビ再生による映像表示(以下テレビ表示と略す)を開始することを意味する。第1設定値の「2」は、開始時刻において、画面分割により、作成中のメールを一方の分割領域に、テレビ表示を他方の分割領域に表示することを意味する。第1設定値の「3」は、開始時刻において、2画面表示により、作成中のメールを2つのディスプレイの一方に、テレビ表示を2つのディスプレイの他方に表示することを意味する。第1設定値の「4」は、開始時刻において、作成中のメールのディスプレイ表示を続行し、テレビ表示の代わりにテレビ録画することを意味する。第1設定値の「5」は、開始時刻において、第1の設定値の上記「1」〜「4」が示す動作のうちいずれを選択するかをユーザに問い合わせることを意味する。
図6Bは、第2設定値の具体例を示す説明図である。同図において第2設定値の「1」は、開始時刻において、記録媒体115からのデータ再生を停止して、テレビ表示することを意味する。第2設定値の「2」は、開始時刻において、記録媒体115からのデータ再生および表示を続行し、テレビ表示の代わりにテレビ録画することを意味する。第2設定値の「3」は、開始時刻において、画面分割により、記録媒体115からのデータ再生および表示を一方の分割領域に表示し、他方の分割領域にテレビ表示することを意味する。第2設定値の「4」は、開始時刻において、2画面表示により、2つのディスプレイの一方に記録媒体115からのデータの再生および表示をし、2つのディスプレイの他方にテレビ表示することを意味する。第2設定値の「5」は、開始時刻において、第2の設定値の上記「1」〜「4」が示す動作のうちいずれを選択するかをユーザに問い合わせることを意味する。
図6Cは、第3設定値に含まれる第1〜第3パラメータの具体例を示す説明図である。同図において第1パラメータの「1」は、開始時刻において、音声通話を続行し、テレビ表示の変わりにテレビ録画することを意味する。第1パラメータの「2」は、開始時刻において、音声通話を続行し、テレビ表示することを意味する。第1パラメータの「3」は、開始時刻において、音声通話を続行し、テレビ表示をキャンセルすることを意味する。第1パラメータの「4」は、開始時刻において、第1パラメータの上記「1」〜「4」が示す動作のうちいずれを選択するかをユーザに問い合わせることを意味する。
第2パラメータの「1」は、開始時刻において、テレビ電話を続行して、テレビ表示の変わりにテレビ録画することを意味する。第2パラメータの「2」は、開始時刻において、画面分割により、一方の分割領域にテレビ電話を表示し、他方の分割領域にテレビ表示をすることを意味する。第2パラメータの「3」は、開始時刻において、2画面表示により、2つのディスプレイの一方にテレビ電話を表示し、他方にテレビ表示をすることを意味する。第2パラメータの「4」は、開始時刻において、テレビ電話を続行し、テレビ表示をキャンセルすることを意味する。第2パラメータの「5」は、第2パラメータの上記「1」〜「4」が示す動作のうちいずれを選択するかをユーザに問い合わせることを意味する。
第3パラメータの「1」は、開始時刻において、データ通信を続行して、テレビ表示の変わりにテレビ録画することを意味する。第3パラメータの「2」は、開始時刻において、画面分割により、一方の分割領域にデータ通信の内容を表示し、他方の分割領域にテレビ表示をすることを意味する。第3パラメータの「3」は、開始時刻において、2画面表示により、2つのディスプレイの一方にデータ通信の内容を表示し、他方にテレビ表示をすることを意味する。第3パラメータの「4」は、開始時刻において、データ通信を続行し、テレビ表示をキャンセルすることを意味する。第3パラメータの「5」は、開始時刻において、データ通信を切断し、テレビ表示することを意味する。第3パラメータの「6」は、第3パラメータの上記「1」〜「5」が示す動作のうちいずれを選択するかをユーザに問い合わせることを意味する。
図6Dは、第4設定値の具体例を示す説明図である。同図において第4設定値の「1」は、開始時刻において、テレビ表示の代わりにテレビ録画を開始し、その旨をサブディスプレイあるいは発光部により通知することを意味する。第4設定値の「2」は、開始時刻において、メインディスプレイにバックライトをオフにしたスタンバイ状態でテレビ表示し、テレビの音声出力をし、その旨をサブディスプレイ、スピーカあるいは発光部等により通知することを意味する。第4設定値の「3」は、開始時刻において、サブディスプレイにテレビ表示し、その旨をスピーカあるいは発光部等により通知することを意味する。第4設定値の「4」は、開始時刻において、第4設定値の上記「1」〜「3」が示す動作のうちいずれを選択するかをサブディスプレイを用いてユーザに問い合わせることを意味する。
図6Eは、第5設定値の具体例を示す説明図である。同図において第5設定値の「1」は、開始時刻において、テレビ表示し、その旨をスピーカ、サブディスプレイあるいは発光部等により通知することを意味する。第5設定値の「2」は、開始時刻において、テレビ表示し、その旨の通知をしないことを意味する。
制御部122は、予告時刻の到来を検出し、予告時刻において視聴予約によるテレビ表示を予告し、視聴予約による開始時刻の到来を検出し、開始時刻において携帯端末装置の動作モードを判定し、初期設定部121の設定値テーブルの各種設定値に従って、判定された動作モードと視聴予約によるテレビ表示とを制御する。
通知部123は、音声再生部110のスピーカ、発光部、表示部109のディスプレイを用いて予告、通知を行う。
図7は、制御部122における視聴予約についての制御処理を示すフローチャートである。同図のように、制御部122は、予約記憶部111に記憶された開始時刻と一定時間Δtに基づいて時計部112が計時する現在時刻が予告時刻(開始時刻−Δt)になったか否かを判定し(S701)、予告時刻であると判定されたとき、現在の動作モードが折り畳みモードでなくかつ待機モードであるかどうかを判定し(S702)、折り畳みモードでなくかつ待機モードであると判定された場合、制御部122は、メインディスプレイに予約再生を開始する旨を予告する(S703)。この予告では、例えばメインディスプレイには「60秒後に予約されたテレビ表示を開始します。」と表示され、スピーカからビープ音、メロディ音又は「60秒後に予約されたテレビ表示を開始します。」との音声が出力され、あるいは発光部の点灯又は点滅等がなされる。
待機モード以外であると判定された場合、制御部122は、メインディスプレイを用いないで、予約再生を開始する旨を表示部109に予告させる(S703)。この予告では、例えば、サブディスプレイには「60秒後に予約されたテレビ表示を開始します。」と表示され、スピーカからビープ音、メロディ音又は「60秒後に予約されたテレビ表示を開始します。」との音声が出力され、発光部の点灯又は点滅等がなされる。
さらに、制御部122は、予約記憶部111に記憶された開始時刻と時計部112が計時する現在時刻と一致するか否かを判定し(S705)、開始時刻であると判定された場合、現在の動作モードを判別する(S706)し、判別された動作モードがメール作成モードであれば制御処理1を行い(S707)、判別された動作モードが記録媒体115からの再生モードであれば制御処理2を行い(S708)、判別された動作モードが通話モードであれば制御処理3を行い(S709)、判別された動作モードが折り畳みモードであれば制御処理4を行い(S710)、判別された動作モードが待機モードであれば制御処理5を行う(S711)。
図8は、制御処理1の詳細を示すフローチャートである。同図のように、予約視聴の開始時刻に携帯端末装置がメール作成モードである場合、制御部122は、初期設定部121に記憶された設定値テーブルから第1の設定値を読み出して変数N1に代入し(S801)、変数N1の値を判別する(S802)。
N1=1である場合、制御部122は、メール作成モードで作成中のメールをメール保存部107に一時的に保存するようメール処理部106を制御し(S811)、テレビ表示を開始するようにTV受信部101、TV処理部102、出力制御部108を制御する(S812)。その結果、メール処理部106は、メール作成処理をいったん終了し、メール作成モードは中断される。出力制御部108は、表示部109のメインディスプレイにテレビ放送の番組を表示させ、音声再生部110のスピーカからテレビ音声を出力させる。さらに、制御部122は、テレビ表示が終了したときに作成中のメールを一時保存した旨をユーザに通知するよう通知部123に指示してもよい。
N1=2である場合、制御部122は、出力制御部108に画面分割による表示を指示する。つまり、制御部122は出力制御部108に画面分割を指示し(S821)、作成中のメールを一方の分割領域に表示させ(S822)、テレビ表示を他方の分割領域に表示させる(S823)。例えば、上の分割領域にテレビ表示、下の分割領域にメール表示がなされる。これにより、ユーザは、メール作成と同時に予約したテレビ番組を視聴することができる。なお、テレビ表示およびメール表示と2つのディスプレイの対応関係は逆でもよい。また、初期設定部121がさらに値が2である場合の第1設定値についてのサブパラメータを記憶しておき、このサブパラメータの値に応じて、上記の対応関係を決定するようにしてもよい。
N1=3である場合、制御部122は、2画面表示を指示する。つまり、制御部122は、メール処理部106に作成中のメールをサブディスプレイに表示させ(S831)、テレビ放送番組をメインディスプレイに表示させる(S832)。これにより、ユーザは、メール作成と同時に予約したテレビ番組を視聴することができる。なお、テレビ表示およびメール表示と2つのディスプレイの対応関係は逆でもよい。また、初期設定部121がさらに第1設定値N1=3についてのするサブパラメータを記憶しておき、このサブパラメータの値に応じて、上記の対応関係を決定するようにしてもよい。
N1=4である場合、制御部122は、メール処理部106におけるメール作成モードを続行させ(S841)、テレビ表示の代わりにテレビ録画を開始するようにTV受信部101、記録制御部116を制御する(S842)。これによりテレビ録画が開始し、ユーザはメール作成を続けることができる。さらに、制御部122は、メール作成モードが終了したか否かを判定し(S843)、メール作成モードが終了したと判定されたとき、テレビ録画中である旨を通知するよう通知部123を制御する(S844)。通知部123は、例えば、メインディスプレイ又はサブディスプレイに「予約されたテレビ放送番組を録画中です。」あるいは「予約されたテレビ放送番組”番組名”を録画中です。」と表示部109に表示させ、スピーカからビープ音、メロディ音又は「予約されたテレビ放送番組を録画中です。」との音声が出力され、あるいは発光部の点灯又は点滅等がなされる。上記の”番組名”は、補助情報処理部103により受信された電子番組情報から制御部122によって抽出される。また、メール作成モードが終了していないと判定された場合、制御部122は、テレビ録画の停止条件が満たされているかどうかを判定する(S845)。この停止条件は、例えば、録画中のテレビ放送番組の終了時刻である。この終了時刻は、補助情報処理部103により受信された電子番組情報から制御部122によって抽出される。また、停止条件は、テレビ録画を終了させる明示的なユーザ操作も含む。停止条件が満たされていると判定された場合、制御部122は、テレビ録画を終了するようにTV受信部101、記録制御部116を制御し(S846)、録画されたテレビ番組の再生をするかどうかをユーザに問い合わせるよう通知部123に指示する(S847)。この指示に従って通知部123は、例えば「予約されたテレビ放送番組”番組名”の録画が完了しました。再生しますか?」という問い合わせメッセージを表示部109に表示させる。制御部122は、問い合わせに応答するユーザ操作が「再生する」であるか「再生しない」であるかを判定し(S848)、「再生する」である場合は、テレビ録画したテレビ放送番組の再生を開始する(S849)。
N1=5である場合、制御部122は、第1の設定値の上記「1」〜「4」が示す動作のうちいずれを選択するかをユーザに問い合わせること通知部123に指示する(S851)。この指示に従って通知部123は、例えば「予約視聴の開始時刻になりました。動作を1〜4から選択してください。」「1 メールを保存、TV表示」「2 画面分割によりメール作成続行、TV表示」「3 2画面表示によりメール作成続行、TV表示」「4 メール作成続行、TVを録画」という問い合わせメニューを表示部109に表示させる。制御部122は、この問い合わせに対するユーザ操作によって選択された番号をN1に代入し(S852)、S802に戻る。その結果制御部122は、ユーザ選択に従って上記N1=「1」〜「4」の何れかと同様の動作を行う。
図9は、制御処理2の詳細を示すフローチャートである。同図のように、予約視聴の開始時刻に携帯端末装置が再生モードである場合、制御部122は、初期設定部121に記憶された設定値テーブルから第2の設定値を読み出して変数N2に代入し(S901)、変数N2の値を判別する(S902)。
N2=1である場合、制御部122は、再生制御部117およびTV処理部102による記録媒体115からのデータ再生を停止させ(S911)、テレビ表示を開始するようにTV受信部101、TV処理部102、出力制御部108を制御する(S912)。
N2=2である場合、制御部122は、再生制御部117およびTV処理部102による記録媒体115からのデータ再生を続行させ(S921)、テレビ表示の代わりにテレビ録画を開始するようにTV受信部101、記録制御部116を制御する(S922)。これによりテレビ録画が開始し、ユーザは記録媒体115からのデータ再生を視聴することができる。さらに、制御部122は、ユーザは記録媒体115からのデータ再生が終了したか否かを判定し(S923)、データ再生が終了したと判定されたとき、テレビ録画中である旨を通知するよう通知部123を制御する(S924)。通知部123は、上記S844と同様に、その旨を通知する。また、データ再生が終了していないと判定された場合、制御部122は、テレビ録画の停止条件が満たされているかどうかを判定する(S925)。この停止条件は、上記S845と同様である。停止条件が満たされていると判定された場合、制御部122は、テレビ録画を終了するようにTV受信部101、記録制御部116を制御し(S926)、録画されたテレビ番組の再生をするかどうかをユーザに問い合わせるよう通知部123に指示する(S927)。この指示に従って通知部123の通知は、上記S847と同様である。制御部122は、問い合わせに応答するユーザ操作が「再生する」であるか「再生しない」であるかを判定し(S928)、「再生する」である場合は、テレビ録画したテレビ放送番組の再生を開始する(S929)。
N2=3である場合、制御部122は、出力制御部108に画面分割による表示を指示する。つまり、制御部122は出力制御部108に画面分割を指示し(S931)、データ再生による映像を一方の分割領域に表示させ(S932)、テレビ表示を他方の分割領域に表示させる(S933)。例えば、上の分割領域にテレビ表示、下の分割領域にデータ再生による映像の表示がなされる。このとき、音声再生部110は、データ再生による音声とテレビ音声との両方を混合して出力してもよいし、一方をスピーカから他方をイヤホン出力としてもよい。これにより、ユーザは、データ再生による表示と同時に予約したテレビ番組を視聴することができる。なお、テレビ表示およびデータ再生の表示と2つのディスプレイの対応関係は逆でもよい。また、初期設定部121がさらに値が3である場合の第2設定値についてのサブパラメータを記憶しておき、このサブパラメータの値に応じて、2つの分割領域と2つの表示との対応関係、スピーカおよびイヤホンと2つの音声出力との対応関係を決定するようにしてもよい。
N2=4である場合、制御部122は、2画面表示を指示する。つまり、制御部122は、データ再生による映像をサブディスプレイに表示させ(S941)、テレビ放送番組をメインディスプレイに表示させる(S942)。このとき、音声再生部110は、データ再生による音声とテレビ音声との両方を混合して出力してもよいし、一方をスピーカから他方をイヤホン出力としてもよい。これにより、ユーザは、データ再生による映像と同時に予約したテレビ番組を視聴することができる。なお、テレビ表示およびデータ再生による映像表示と2つのディスプレイの対応関係は逆でもよい。また、初期設定部121がさらに、値が4である場合の第2設定値についてのサブパラメータを記憶しておき、このサブパラメータの値に応じて、テレビ表示およびデータ再生による映像表示と2つディスプレイの対応関係、スピーカおよびイヤホンと2つの音声出力との対応関係を決定するようにしてもよい。
N2=5である場合、制御部122は、第2の設定値の上記「1」〜「4」が示す動作のうちいずれを選択するかをユーザに問い合わせること通知部123に指示する(S951)。この指示に従って通知部123は、例えば「予約視聴の開始時刻になりました。動作を1〜4から選択してください。」「1 データ再生を停止、TV表示」「2 データ再生続行、TV録画」「3 画面分割によりデータ再生続行、TV表示」「4 2画面表示によりデータ再生続行、TV表示」という問い合わせメニューを表示部109に表示させる。制御部122は、この問い合わせに対するユーザ操作によって選択された番号をN2に代入し(S952)、S902に戻る。その結果制御部122は、ユーザ選択に従って上記N2=「1」〜「4」の何れかと同様の動作を行う。
図10Aは、制御処理3の概要を示すフローチャートである。同図のように、予約視聴の開始時刻に携帯端末装置が通話モードである場合、制御部122は、通話モードの種類を判別する(S1001)。判別の結果、通話モードが音声通話モードである場合、制御部122は、初期設定部121に記憶された設定値テーブルから第3の設定値の第1パラメータを読み出して変数N31に代入し(S1101)、第1パラメータ処理を行う(S1102)。通話モードがテレビ電話モードである場合、制御部122は、初期設定部121に記憶された設定値テーブルから第3の設定値の第2パラメータを読み出して変数N32に代入し(S1201)、第2パラメータ処理を行う(S1202)。また、通話モードがデータ通信モードである場合、制御部122は、初期設定部121に記憶された設定値テーブルから第3の設定値の第3パラメータを読み出して変数N33に代入し(S1301)、第3パラメータ処理を行う(S1302)。
図10Bは、図10A中の第1パラメータ処理の詳細を示すフローチャートである。同図のように、制御部122は、変数N31の値を判定し(S1103)、判定結果に応じて以下を処理する。
N31=1である場合、制御部122は、無線部104および送受信処理部105による音声通話を続行させ(S1111)、テレビ表示の代わりにテレビ録画を開始するようにTV受信部101、記録制御部116を制御する(S1112)。これによりテレビ録画が開始し、ユーザは音声通話を続けることができる。さらに、制御部122は、音声通話が終了したか否かを判定し(S1113)、音声通話が終了したと判定されたとき、テレビ録画中である旨を通知するよう通知部123を制御する(S1114)。これにより通知部123は、上記S844と同様に、その旨を通知する。また、音声通話が終了していないと判定された場合、制御部122は、テレビ録画の停止条件が満たされているかどうかを判定する(S1115)。この停止条件は、上記S845と同様である。停止条件が満たされていると判定された場合、制御部122は、テレビ録画を終了するようにTV受信部101、記録制御部116を制御し(S1116)、録画されたテレビ番組の再生をするかどうかをユーザに問い合わせるよう通知部123に指示する(S1117)。これによる通知部123の通知は、上記S847と同様である。制御部122は、問い合わせに応答するユーザ操作が「再生する」であるか「再生しない」であるかを判定し(S1118)、「再生する」である場合は、テレビ録画したテレビ放送番組の再生を開始する(S1119)。
N31=2である場合、制御部122は、無線部104および送受信処理部105による音声通話を続行させ(S1121)、TV受信部101、TV処理部102、出力制御部108にテレビ表示を開始させる(S1122)。このとき音声再生部110は、音声通話の妨げにならないように、テレビ音声出力の音量を小さくする、あるいはミュートするようにしてもよい。これにより、ユーザは音声通話と同時にテレビ番組を視聴することができる。
N31=3である場合、制御部122は、無線部104および送受信処理部105による音声通話を続行させ(S1131)、TV表示をキャンセルする(S1132)。これにより、ユーザは音声通話に専念することができる。
N31=4である場合、制御部122は、第3の設定値の第1パラメータの上記「1」〜「4」が示す動作のうちいずれを選択するかをユーザに問い合わせること通知部123に指示する(S1141)。この指示に従って通知部123は、例えば「予約視聴の開始時刻になりました。動作を1〜4から選択してください。」「1 音声通話を続行、TV録画」「2 音声通話を続行、TV表示」「3 音声通話を続行、TV表示をキャンセル」という問い合わせメニューを表示部109に表示させる。制御部122は、この問い合わせに対するユーザ操作によって選択された番号をN31に代入し(S1142)、S1103に戻る。その結果制御部122は、ユーザ選択に従って上記N31=「1」〜「4」の何れかと同様の動作を行う。
図10Cは、図10A中の第2パラメータ処理の詳細を示すフローチャートである。同図のように、制御部122は、変数N32の値を判定し(S1203)、判定結果に応じて以下を処理する。
N32=1である場合、制御部122は、無線部104および送受信処理部105によるテレビ電話を続行させ(S1211)、テレビ表示の代わりにテレビ録画を開始するようにTV受信部101、記録制御部116を制御する(S1212)。これによりテレビ録画が開始し、ユーザはテレビ電話を続けることができる。さらに、制御部122は、テレビ電話が終了したか否かを判定し(S1213)、テレビ電話が終了したと判定されたとき、テレビ録画中である旨を通知するよう通知部123を制御する(S1214)。これにより通知部123は、上記S844と同様に、その旨を通知する。また、テレビ電話が終了していないと判定された場合、制御部122は、テレビ録画の停止条件が満たされているかどうかを判定する(S1215)。この停止条件は、上記S845と同様である。停止条件が満たされていると判定された場合、制御部122は、テレビ録画を終了するようにTV受信部101、記録制御部116を制御し(S1116)、録画されたテレビ番組の再生をするかどうかをユーザに問い合わせるよう通知部123に指示する(S1217)。これによる通知部123の通知は、上記S847と同様である。制御部122は、問い合わせに応答するユーザ操作が「再生する」であるか「再生しない」であるかを判定し(S1218)、「再生する」である場合は、テレビ録画したテレビ放送番組の再生を開始する(S1219)。
N32=2である場合、制御部122は、出力制御部108に画面分割による表示を指示する。つまり、制御部122は出力制御部108に画面分割を指示し(S1221)、テレビ電話による映像を一方の分割領域に表示させ(S1222)、テレビ表示を他方の分割領域に表示させる(S1223)。例えば、上の分割領域にテレビ表示、下の分割領域にテレビ電話による映像の表示がなされる。このとき、音声再生部110は、テレビ電話による音声とテレビ音声との両方を混合して出力してもよいし、一方をスピーカから他方をイヤホン出力としてもよい。これにより、ユーザは、テレビ電話と同時に予約したテレビ番組を視聴することができる。なお、テレビ表示およびテレビ電話の表示と2つのディスプレイの対応関係は逆でもよい。また、初期設定部121がさらに値が2である場合の第2パラメータについてのサブパラメータを記憶しておき、このサブパラメータの値に応じて、2つの分割領域と2つの表示との対応関係、スピーカおよびイヤホンと2つの音声出力との対応関係を決定するようにしてもよい。
N32=3である場合、制御部122は、2画面表示を指示する。つまり、制御部122は、テレビ電話による映像をメインディスプレイに表示させ(S1231)、テレビ放送番組をサブディスプレイに表示させる(S1232)。このとき、音声再生部110は、テレビ電話による音声とテレビ音声との両方を混合して出力してもよいし、一方をスピーカから他方をイヤホン出力としてもよい。これにより、ユーザは、テレビ電話と同時に予約したテレビ番組を視聴することができる。なお、テレビ表示およびテレビ電話による映像表示と2つのディスプレイの対応関係は逆でもよい。また、初期設定部121がさらに、値が3である場合の第2パラメータについてのサブパラメータを記憶しておき、このサブパラメータの値に応じて、テレビ表示およびデータ再生による映像表示と2つディスプレイの対応関係、スピーカおよびイヤホンと2つの音声出力との対応関係を決定するようにしてもよい。
N32=4である場合、制御部122は、カメラ118、カメラ制御部119、無線部104および送受信処理部105によるテレビ電話を続行させ(S1241)、TV表示をキャンセルする(S1132)。これにより、ユーザはテレビ電話に専念することができる。
N32=5である場合、制御部122は、第3の設定値の第2パラメータの上記「1」〜「4」が示す動作のうちいずれを選択するかをユーザに問い合わせること通知部123に指示する(S1251)。この指示に従って通知部123は、例えば「予約視聴の開始時刻になりました。動作を1〜4から選択してください。」「1 テレビ電話を続行、TV録画」「2 画面分割によりテレビ電話続行、TV表示」「3 2画面表示によりテレビ電話続行、TV表示」「4 TV電話続行、TV表示キャンセル」という問い合わせメニューを表示部109に表示させる。制御部122は、この問い合わせに対するユーザ操作によって選択された番号をN32に代入し(S1252)、S1203に戻る。その結果制御部122は、ユーザ選択に従って上記N32=「1」〜「4」の何れかと同様の動作を行う。
図10Dは、図10A中の第3パラメータ処理の詳細を示すフローチャートである。同図のように、制御部122は、変数N33の値を判定し(S1303)、判定結果に応じて以下を処理する。
N33=1である場合、制御部122は、無線部104および送受信処理部105によるデータ通信を続行させ(S1311)、テレビ表示の代わりにテレビ録画を開始するようにTV受信部101、記録制御部116を制御する(S1312)。これによりテレビ録画が開始し、ユーザはデータ通信(例えばウェブ・ブラウジング)を続けることができる。さらに、制御部122は、データ通信が終了したか否かを判定し(S1313)、データ通信が終了したと判定されたとき、テレビ録画中である旨を通知するよう通知部123を制御する(S1314)。これにより通知部123は、上記S844と同様に、その旨を通知する。また、データ通信が終了していないと判定された場合、制御部122は、テレビ録画の停止条件が満たされているかどうかを判定する(S1315)。この停止条件は、上記S845と同様である。停止条件が満たされていると判定された場合、制御部122は、テレビ録画を終了するようにTV受信部101、記録制御部116を制御し(S1116)、録画されたテレビ番組の再生をするかどうかをユーザに問い合わせるよう通知部123に指示する(S1317)。これによる通知部123の通知は、上記S847と同様である。制御部122は、問い合わせに応答するユーザ操作が「再生する」であるか「再生しない」であるかを判定し(S1318)、「再生する」である場合は、テレビ録画したテレビ放送番組の再生を開始する(S1319)。
N33=2である場合、制御部122は、出力制御部108に画面分割による表示を指示する。つまり、制御部122は出力制御部108に画面分割を指示し(S1321)、データ通信による映像を一方の分割領域に表示させ(S1322)、テレビ表示を他方の分割領域に表示させる(S1323)。例えば、上の分割領域にテレビ表示、下の分割領域にデータ通信による映像の表示がなされる。このとき、音声再生部110は、データ通信による音声とテレビ音声との両方を混合して出力してもよいし、一方をスピーカから他方をイヤホン出力としてもよい。これにより、ユーザは、データ通信と同時に予約したテレビ番組を視聴することができる。なお、テレビ表示およびデータ通信の表示と2つのディスプレイの対応関係は逆でもよい。また、初期設定部121がさらに値が2である場合の第3パラメータについてのサブパラメータを記憶しておき、このサブパラメータの値に応じて、2つの分割領域と2つの表示との対応関係、スピーカおよびイヤホンと2つの音声出力との対応関係を決定するようにしてもよい。
N33=3である場合、制御部122は、2画面表示を指示する。つまり、制御部122は、データ通信による映像をメインディスプレイに表示させ(S1331)、テレビ放送番組をサブディスプレイに表示させる(S1332)。このとき、音声再生部110は、データ通信による音声とテレビ音声との両方を混合して出力してもよいし、一方をスピーカから他方をイヤホン出力としてもよい。これにより、ユーザは、データ通信と同時に予約したテレビ番組を視聴することができる。なお、テレビ表示およびデータ通信による映像表示と2つのディスプレイの対応関係は逆でもよい。また、初期設定部121がさらに、値が3である場合の第32パラメータについてのサブパラメータを記憶しておき、このサブパラメータの値に応じて、テレビ表示およびデータ再生による映像表示と2つディスプレイの対応関係、スピーカおよびイヤホンと2つの音声出力との対応関係を決定するようにしてもよい。
N33=4である場合、制御部122は、無線部104および送受信処理部105によるデータ通信を続行させ(S1341)、TV表示をキャンセルする(S1132)。これにより、ユーザはデータ通信に専念することができる。
N33=5である場合、制御部122は、無線部104および送受信処理部105によるデータ通信を切断させ(S1351)、TV表示を開始させる(S1352)。これにより、ユーザはテレビ視聴に専念することができる。
N33=6である場合、制御部122は、第3の設定値の第3パラメータの上記「1」〜「5」が示す動作のうちいずれを選択するかをユーザに問い合わせること通知部123に指示する(S1361)。この指示に従って通知部123は、例えば「予約視聴の開始時刻になりました。動作を1〜4から選択してください。」「1 データ通信を続行、TV録画」「2 画面分割によりデータ通信続行、TV表示」「3 2画面表示によりデータ通信続行、TV表示」「4 データ通信続行、TV表示キャンセル」「5 データ通信切断、TV表示」という問い合わせメニューを表示部109に表示させる。制御部122は、この問い合わせに対するユーザ操作によって選択された番号をN33に代入し(S1362)、S1303に戻る。その結果制御部122は、ユーザ選択に従って上記N33=「1」〜「5」の何れかと同様の動作を行う。
図11は、制御処理4の詳細を示すフローチャートである。同図のように、予約視聴の開始時刻に携帯端末装置が折り畳みモードである場合、制御部122は、初期設定部121に記憶された設定値テーブルから第4の設定値を読み出して変数N4に代入し(S1401)、変数N4の値を判別する(S1402)。
N4=1である場合、テレビ表示の代わりにテレビ録画を開始するようにTV受信部101、記録制御部116を制御し(S1411)、テレビ録画中である旨を通知部123に通知させる(S1412)。通知部123は、折り畳みモードでもユーザに視認可能なサブディスプレイや、スピーカを用いてこの通知を行う。
N4=2である場合、制御部122は、テレビ表示を開始するようにTV受信部101、TV処理部102、出力制御部108を制御する(S1421)。ただし、この場合のテレビ表示は、折り畳みモードが解除されれば(つまり携帯端末装置が開かれれば)即座にテレビ表示できるようにバックライトのみ消灯するなど、テレビ表示のスタンバイでよい。さらに、制御部122は、テレビ表示を開始したことを通知部123に通知させる(S1422)。この通知は、例えばサブディスプレイに「予約によるテレビ表示を開始しました」、スピーカからの「予約によるテレビ表示を開始しました」との音声、警告音などでよい。
N4=3である場合、制御部122は、予約によるテレビ表示の開始時刻であることを通知部123に通知させ(S1432)、テレビ表示するかテレビ録画するかを通知部123に問い合わせを実行させ(S1433)、ユーザ操作によりテレビ録画が選択された場合はテレビ録画を開始し(S1434)、ユーザ操作によりテレビ表示が選択された場合はテレビ表示を開始するよう制御する(S1435)。
なお、図11の制御処理4において、開始時刻において、折り畳み状態でも視認可能なサブディスプレイにテレビ表示するようにしてもよい。
図12は、制御処理5の詳細を示すフローチャートである。同図のように、予約視聴の開始時刻に携帯端末装置が待機モードである場合、制御部122は、初期設定部121に記憶された設定値テーブルから第5の設定値を読み出して変数N5に代入し(S1501)、テレビ表示を開始させ(S1502)、N5=1であればテレビ表示中であることを通知部123に通知させ(S1503)、N5=2であればテレビ表示中であることを通知部123に通知させない。これにより、携帯端末装置は、開始時刻の一定時間前における予告に加えて、開始時刻に通知することができる。
以上説明してきたように、本発明の実施の形態における携帯端末装置によれば、テレビ放送の予約視聴と他の動作モードとを並存させ、かつ簡便な操作性を実現することができる。
なお、上記実施形態では、携帯端末装置の動作モードの例として、メール作成モード、再生モード、音声通話モード、テレビ電話モード、データ通信モード、折り畳みモード、待機モードの場合を具体的に説明したが、本発明はこれらに限らずに適用可能である。例えば、電話帳編集モード、アプリケーション実行モード、スケジュール編集モード、カレンダーモード、ボイスレコーダモード、音楽再生モード、カメラモード(動画撮影モード、静止画撮影モード)、リモコンモード、赤外線通信モード、ゲームモード、など種々の動作モードなどでもよい。これらの場合も、携帯端末装置は、上記実施形態と同様にして予約によるテレビ表示と動作モードとの制御することができる。
また、上記実施形態において、テレビ録画を開始した後に、記録媒体115へ記録中の番組について、いわゆる追っかけ再生をするかどうかをユーザに問い合わせるようにしてもよい。この場合の追っかけ再生の制御フローを図13に示す。同図において制御部122は、追っかけ再生するかどうかを通知部123に問い合わせるよう指示し(S1501)、その応答としてのユーザ操作が「追っかけ再生する」か否かを判定し(S1502)、「追っかけ再生する」と判定された場合追っかけ再生の実行を制御する(S1503)。同図の制御フローは、例えば、上記S942、S1114、S1214、S1314の直後に、あるいはこれらに代えて実行するようにしてもよい。また、S1412一定時間後、やS1434の一定時間後に実行するようにしてもよい。
さらに、図6Aにおける第1設定値「4」(図8におけるN1=4)は、開始時刻において、作成中のメールのディスプレイ表示を続行し、テレビ表示の代わりにテレビ録画することとして説明したが、この代わりに、開始時刻において、メール作成モードを続行するとともにテレビ表示なしでテレビ音声を再生することとしてもよい。
この場合、制御部122は、図8におけるステップS841〜S849の代わりに、図14に示すステップS841a〜S844aを実行すればよい。より詳しく説明すると、N1=4である場合、制御部122は、メール処理部106におけるメール作成モードを続行させ(S841a)、テレビ表示をしないでテレビ音声のみ再生するようにTV受信部101、TV処理部出力制御部108および音声再生部110を制御する(S842a)。ユーザはメール作成を続けることができる状態でテレビ音声のみが再生される。さらに、制御部122は、メール作成モードが終了したか否かを判定し(S843a)、メール作成モードが終了したと判定されたとき、既に再生中のテレビ音声に加えてテレビ表示を開
始するように出力制御部108および表示部109を制御する(S844a)。
また、第1設定値「4」は、開始時刻において、作成中のメールのディスプレイ表示を続行し、テレビ表示の代わりにテレビ録画することとし、これに加えて、第1設定値「6」は、開始時刻において、メール作成モードを続行するとともにテレビ表示なしでテレビ音声を再生することとしてもよい。さらに、第1設定値「1〜4、6」の何れかをユーザ選択を受け付けるようにしてもよい。
なお、上記実施形態では1セグメント方式のディジタル放送を例に説明したが、TV受信部101およびTV処理部102はアナログ放送を受信および再生してもよい。
また、図1に示したブロック図の各機能ブロックは典型的には集積回路装置であるLSIとして実現される。このLSIは1チップ化されても良いし、複数チップ化されても良い。(例えばメモリ以外の機能ブロックが1チップ化されていても良い。)ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。
また、各機能ブロックのうち、データを格納するユニットだけ1チップ化せずに、本実施形態の記録媒体115のように別構成としても良い。
なお、図1に示したブロック図の各機能ブロックおよび図7〜図13に示したフローチャートにおいて、制御部122を含む中心的な部分はプロセッサおよびプログラムによって実現される。