JP4467228B2 - 収納具 - Google Patents

収納具 Download PDF

Info

Publication number
JP4467228B2
JP4467228B2 JP2002250557A JP2002250557A JP4467228B2 JP 4467228 B2 JP4467228 B2 JP 4467228B2 JP 2002250557 A JP2002250557 A JP 2002250557A JP 2002250557 A JP2002250557 A JP 2002250557A JP 4467228 B2 JP4467228 B2 JP 4467228B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
handle
opening
storage device
inner cylinder
lock mechanism
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002250557A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004089219A (ja
Inventor
広晃 今高
雅昭 服部
信幸 寺戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kokuyo Co Ltd
Original Assignee
Kokuyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kokuyo Co Ltd filed Critical Kokuyo Co Ltd
Priority to JP2002250557A priority Critical patent/JP4467228B2/ja
Priority to CNB021530432A priority patent/CN1179688C/zh
Publication of JP2004089219A publication Critical patent/JP2004089219A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4467228B2 publication Critical patent/JP4467228B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cabinets, Racks, Or The Like Of Rigid Construction (AREA)
  • Patch Boards (AREA)
  • Casings For Electric Apparatus (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラッチ機構に対するロック機構の係留構造を引手の上端部と下端部とで共通化し、或いは必要であればどの位置においても共通化することができ、ロック機構の配置の自由度を無理なく容易に高めることができる収納具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、家具等の収納具本体の開口を開閉する開閉部と、開閉部を収納具本体に係留するラッチ機構と、ラッチ機構の係留状態を解除可能に操作する引手とを具備する収納具は、収納空間の前面開口を閉止した状態で引手の動作をロックするロック機構を、ラッチ機構の近傍、もしくは上下または左右に配置した両ラッチ機構の中間部に設けた引手の近傍の何れかに設けるのが通例である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、このような構成のものであると、引手の位置を変更する場合には、その周辺の機構部品の位置やロック機構の構造等も仕様変更しなければならず、簡単に収納具の仕様を変更することができないという問題が生じる。また、ロック機構の操作位置が限定されていると、利用者の体格や利用状況によって使い勝手の悪い場合がある。例えば、この収納具を上下2段に積み上げて使用する場合等に、下側の収納具のロック機構の位置は下すぎ、上側の収納具のロック機構の位置は上すぎるため、ロック機構を簡単に操作することができないといった不便さを伴うものとなる。
【0004】
本発明は、以上のような不具合に鑑みて、ロック機構の仕様を無理なく容易に変更することができ、利用者の体格や利用状況によらずロック機構の操作性を向上させるための配置を容易に実現することができる収納具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の収納具の一つは、収納具本体の開口を開閉する開閉部と、開閉部を収納具本体に係留する1又は複数のラッチ機構と、ラッチ機構の係留状態を解除可能に操作する回動可能な引手と、ラッチ機構をロックするロック機構とを具備するものであり、前記引手が前記開閉部の縁部に沿って略全域に亘って設けられ且つ回転動作によりラッチ機構の係留状態を解除可能なものであり、前記ロック機構を前記引手自体を操作不能に拘束する構造とし、当該ロック機構が、前記引手の回転動作を拘束することによって前記ラッチ機構の係留状態を確保するようにしたことを特徴とする。
【0006】
このようなものであれば、引手自体を拘束する位置に特に制約がなくなるため、ラッチ機構に対するロック機構の係留構造を引手の上端部と下端部とで共通化し、或いは必要であればどの位置においても共通化しつつ、ロック機構の配置の自由度を無理なく容易に高めることができる。例えば上下に積み上げて使用する場合に、下の収納具のロック機構は上端に、また上の収納具のロック機構は下端に位置させる態様も可能となる。その結果、収納具を積み上げた際に上下の収納具のロック機構をその積み上げた境界部分に集合させることができ、上下何れの収納具においても施錠、解錠に係る操作性を向上させるための配置を容易に実現することができる。
【0007】
また、本発明の収納具の他の一つは、収納具本体の開口を開閉する開閉部と、開閉部の上下端部近傍にそれぞれ設けられ当該開閉部を収納具本体に係留する一対のラッチ機構と、これら一対のラッチ機構を同期作動可能に連結し且つこれら一対のラッチ機構の係留状態を解除可能に操作する回動可能な引手と、これら一対のラッチ機構をロックするロック機構とを具備するものであり、前記一対のラッチ機構が、係留爪と、係留爪を回転可能に支持する第1の回転軸と、引手に一体的に取り付けられ引手の回転動作に伴って一体的に作動し引手の回転動作を第1の回転軸に伝達する作動部材と、この作動部材を回転可能に支持する第2の回転軸とをそれぞれ別個に具備し、前記引手が前記開閉部の縁部に沿って略全域に亘って設けられ且つ回転動作により一対のラッチ機構の係留状態を解除可能なものであり、当該ロック機構を、前記作動部材を作動不能に拘束することによって前記引手の回転動作を拘束し且つ前記一対のラッチ機構の係留状態を確保するように構成したことを特徴とする。
【0008】
このようなものであれば、上述した効果に加えて、ロック機構が、前記引手の回転動作に伴って一体的に作動する作動部材を作動不能に拘束するように構成しているものであるので、引手の動作を間接的にロックして誤作動を防ぐことができ、従ってより簡単な構成により施錠状態又は解錠状態を維持することができるという効果が得られる
【0009】
さらに、前記ロック機構が、ケースと、鍵挿入孔を備えて回転可能にケースに収容される内筒と、内筒の回転軸線と交差しない直線上を内筒の回転動作に連動して移動して施錠に寄与する作用端部を有する施錠部材とを一体的に取り付けたものであれば、ロック機構を比較的コンパクトなものにすることが可能となり、製作工程の簡素化を図ることができ、ロック機構の精度を向上させることができるとともに、当該ロック機構を所定箇所に配置させるだけでよいため、様々な仕様の収納具に容易に応用することができる。
【0010】
具体的には、前記施錠部材が、内筒の回転により内筒の回転軸線と交差する直線上をケース内にて双方向に動かし得る基端部と、その基端部からほぼ垂直な方向に延出してケースから突出する垂直片部と、その垂直片部からほぼ垂直に突出して作用端部をなす突出片部とを備えてなるものが好ましい。このような構成のものであれば、施錠部材の作用端部が、内筒の回転軸線と交差しない直線上を内筒の回転に連動して移動するので、内筒の回転軸と直交する方向に扉などをロックする機構を配置する必要がなく、比較的自由な位置に配設することが可能になり、設計の自由度を向上させることが可能になる。また、突出片部がケースから突出しているので、同一の施錠部材において、施錠部材をケース内に取り付ける際に、垂直片部からの突出片部の突出方向を変更することにより、作用端部の内筒に対する相対位置を変更することが可能となる。
【0011】
また、前記引手が押し出し成形されたものであれば、簡単に引手を成形することができ、製作工程の簡素化をより一層図ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
この収納具は、図1及び図2等に示すように、収納空間を形成する収納具本体1と、この収納具本体1の前面開口を回転して開閉可能とする開閉部たる左右の扉2、3と、右扉3の自由端側の縁部3aに沿って略全域に亘って設けた引手4と、引手4の上下端部近傍において右扉3を収納具本体1の一部に係留する一対のラッチ機構5と、引手4を操作不能に拘束するロック機構100とを備えているものである。
【0013】
収納具本体1は、例えばスチール素材を折り曲げて成形してなる天板11、底板12、左右一対の側板13、背面板14を筐形に組み付けることによって前面を開口させた収納空間を形成しているものである。
【0014】
天板11は、平面視矩形状をなし、その裏面側前端部に後述するラッチ機構5の係留爪51が係留可能な被係留部1aを有している(図2参照)。この天板11の対向位置には、天板11と略同型の底板12が設けられており、その表面側前端部に天板11と同様に被係留部1aを有している。この底板12の後下端および天板11の後上端に亘って背面板14を固定した状態で設けている。また、この背面板14の側面に当接する位置に側板13が取り付けられている。
【0015】
右扉3は、図3〜図5等に示すように、固定端である側板13側に設けたヒンジ機構Hを利用して回転する回転扉であり、主として前面側を構成する前枠材31と、主として後面側を構成する後枠材32とを樹脂製の取付部材Aを用いて組み合わせて成形してなる正面視矩形状のものである。前枠材31は、前面開口の巾方向の略2分の1を短寸、高さ方向を長寸とするものであり、一方、後枠材32は、高さ寸法及び巾寸法を前枠材31の高さ寸法及び巾寸法より若干小さく設定したものである。この右扉3は、後枠材32の自由端側の縁部を前記前枠材31の自由端側の縁部と略面一になるように組み合わせてなる。なお、左扉2も右扉3と同様の構成を有するものである。そして、本実施形態では、右扉3の後枠材32の自由端側の側面の上下端部に、ラッチ機構5の一部を配置するための切欠32aを設けている。また、下側の切欠32aの下側には、ロック機構100の一部が貫通する開口32bが設けてある。
【0016】
引手4は、例えば合成樹脂素材を押し出し成形して、図5、図6等に図示するように、上端から下端に亘って前面側に開口する凹部41と、一方の側面に奥行方向及び巾方向に同時に延びる傾斜面42と、目隠し部43とを一体に形成したものである。凹部41は、その一部に指先を掛けて操作できるように標準的な成人の指先が十分に入るスペースを有するものである。また、目隠し部43は、引手4の側面と右扉3の側面との間に引手4の回転動作時に引手4が右扉3に干渉しないように設けた空間Sを隠蔽するものである。このような構成を有する引手4の上下端部近傍において右扉3を収納具本体1に係留する一対のラッチ機構5を分割して設け、各々のラッチ機構5を回転動作をする引手4によって同期作動可能に連結している。なお、左扉2の自由端側には、図6等に示すように、一部に前記引手4に形成した傾斜面42に略対応する傾斜面61を有する突出部材6を取り付けている。
【0017】
ラッチ機構5は、図7、図8及び図13等に示すように、対向する上下を折り曲げ加工して一対の水平片54bを設けた側面視略コの字形状のベース部材54に、前記被係留部1aに係留する係留爪51と、係留爪51を回転可能に支持する第1の回転軸52と、第1の回転軸52に付帯して設けられ係留爪51を収納具本体1に係留する方向に弾性付勢するねじりコイルバネ等の付勢手段53と、引手4に取り付けられ引手4の回転動作を第1の回転軸52に伝達する本発明の作動部材55と、引手4に一体的に取り付けられる作動部材55を回転可能に支持する第2の回転軸56とを一体的に取り付けてユニット化したものである。
【0018】
第1の回転軸52は、上下端部をベース部材54の水平片54bに貫通させて回転可能に取り付けられる概略四角柱状のものであり、後述する作動部材55の起立壁55aを押し当てる押し当て部材52aを一部に設けたものである。この押し当て部材52aは、第1の回転軸に固定して取り付けられるとともに、突部52bを一体的に形成してなり、第1の回転軸52に設けた図7等に想像線で示すねじりコイルバネ等の付勢手段53によって作動部材55の起立壁55aを押圧する方向に弾性付勢されている。そして、後述するように、この第1の回転軸52の上端部には係留爪51が取り付けられる。
【0019】
係留爪51は、基端部を第1の回転軸52の上端部に固定して取り付け、先端部が前記後枠材32の後面より後方に突出するように設定されたもので、その先端部に右扉3の巾方向に突出した爪本体51aを形成している。
【0020】
第2の回転軸56は、概略円柱状のものであり、上下端部を後述する作動部材55の水平片55bに貫通させて、さらに上端部を前記ベース部材54に一体的に設けた側面視略L字形状のブラケット54cに支持させるともに、下端部を前記ベース部材54の下側の水平片54bに貫通して取り付けたものである。
【0021】
作動部材55は、一枚のスチール素材の対向する上下を折り曲げ加工して起立壁55aの上下端部に水平片55bを形成するとともに、各水平片55bの先端部を内側に略直角に折り曲げて引手4の側面に取り付けられる取付片55cとを一体に形成したものである。この作動部材55は、後述するロック機構100が解錠されている状態では前記引手4の回転動作に連動して前記第2の回転軸56を中心に天秤動作を行うように設定されている。
【0022】
本実施形態では、このようにユニット化したラッチ機構5を右扉3の上下端部に取り付けている。
【0023】
具体的には、先ず、後枠材32の上端部近傍に、前記第1の回転軸52の上端部を枠材32の上面32aを貫通させて、ベース部材54の起立壁54a及び上側の水平片54bを後枠材32の内方側に溶接等により固定する。そして、後枠材32の上面32aより上方に突出した前記第1の回転軸52の上端部に前記係留爪51の基端部を固定して取り付ける。この状態において、前記作動部材55の取付片55cが後枠材32の切欠32aを介して縁部3aより外側に持ち出されている。次いで、後枠材32の下端部近傍にも、上記と同様にラッチ機構5を取り付ける。この場合、各第2の回転軸56が略同一線上に位置するように配置する。そして、前記作動部材55の取付片55cと引手4とをネジ等を用いて緊密に固定する。
【0024】
ロック機構100は、図9に示すように、ケース110と、鍵挿入孔120aを備えて回転可能にケース110に収容される内筒120と、内筒120の回転軸線と交差しない直線上を内筒120の回転に連動して移動して施錠に寄与する作用端部133aとを有する施錠部材130とを一体的に取り付けてユニット化したものである。なお、内筒120それ自体は、当該分野で広く知られている構造のものを用いることができるので、詳細な説明を割愛する。この実施の形態の内筒120は、その後端における軸心から偏位した位置に、施錠部材130に係わり合う突起121が突出して設けてある。
【0025】
ケース110は、図10及び図11に示すように、ケースブロック111と裏板112とからなり、ほぼ直方体形状をしている。ケースブロック111は、正面に内筒120を収容する貫通孔113を有するとともに、その背面側に施錠部材130を案内する案内部114を有している。裏板112は、ねじによりケースブロック111の背面に取り外し可能に取り付けられて、施錠部材130を組み込んだ状態で案内部114を閉鎖するものである。貫通孔113は、内筒120に対応した構造をしており、内筒の鍵挿入孔120aに鍵が挿入されない状態で、内筒120の回転を阻止するようになっている。この貫通孔113の構造自体は、当該分野で知られているものを用いるものであってよい。案内部114は、施錠部材130の基端部131を内筒120の回転軸と交差する直線上で案内するもので、基端部131の下縁が接触する溝底面114aと、基端部131の上縁が接触する天井面114bと、施錠部材130の往復動範囲を規定する左側面114c及び右側面114dとを有している。この案内部114は、裏板112により閉塞されるので、施錠部材130がケースブロック111から脱落することはない。また、裏板112がケースブロック111に取り付けられた際には、左側面114cと右側面114dとの間には、施錠部材130の垂直片部132が突出するためのスリット115が形成されるものである。
【0026】
施錠部材130は、図12の(a)及び(b)に示すように、板金製で、内筒120の回転により内筒120の回転軸線と直交する直線上をケース110内にて双方向に動かし得る基端部131と、その基端部131からほぼ垂直な方向に延出する垂直片部132と、その垂直片部132からほぼ垂直な方向に突出して作用端部133aを備える突出片部133とからなる。基端部131は、ほぼ長方形形状をしており、その長手方向の中央よりの位置に、内筒120の突起121が摺動移動可能に挿入される縦溝131aを有している。この縦溝131aを内筒120の突起121が摺動移動することにより、内筒120の回転運動が双方向に摺動移動する基端部133aの直線運動に変換される。垂直片部132及び突出片部133は、ほぼ同じ幅寸法を有した短冊形状をするものである。垂直片部132は、基端部131の上縁からほぼ垂直に基端部131と一体に形成されて延出している。この実施の形態では、垂直片部132は、ケース110の内側に収納される第一片部132aと、その第一片部132aに連続して第一片部132aの幅方向の中心より、半幅程度、幅方向の中心が作用端部133a側に偏った第二片部132bとで構成される。第二片部132bは、板厚分だけ、内筒120側に偏っている。そして、突出片部133が、この垂直片部132に一体に形成されている。
【0027】
このロック機構100を組み立てるには、まず、ケースブロック111の貫通孔113に内筒120を嵌め込んでセットする。次に、施錠部材130の基端部131をケースブロック111の案内部114に嵌める。この場合、施錠部材130の基端部131の縦溝131aに、内筒120の突起121を嵌め込む。この後、裏板112をケースブロック111に固定して、ロック機構100を組み立てるものである。組み立てられたロック機構100にあっては、施錠部材130の基端部131がケース110内に双方向に動かし得る状態で収納され、施錠部材130の垂直片部132の第二片部132bがケース110に形成されたスリット115より突出するものである。したがって、垂直片部132の上端から突出している突出片部133にある作用端部133aは、内筒120の回転軸線と交差しない直線上に位置するものとなる。
【0028】
このような構成において、内筒120の鍵挿入孔120aに鍵を挿入して内筒120を回転させると、内筒120の回転動作により突起121が縦溝131aを回転方向に押す。これにより、施錠部材130の基端部131がケースブロック111の案内部114に案内されて、つまり基端部131が溝底面114a及び天井面114bに沿って動き、内筒120の回転軸線と交差する直線上を移動することになる。このようにして基端部131が直線的に動くと、施錠部材130の作用端部133aは、突出片部133が基端部131に対して平行になっているので、垂直片部132と突出片部133とにより内筒120の回転軸線と交差しない直線上に位置し、内筒120の回転軸線から離れた位置で基端部131と同じ方向に移動するものである。
【0029】
次に、このような構成を有する収納具の作動を図13及び図14を参考に説明する。なお、本実施形態にあっては、ロック機構100が下側のラッチ機構5に作用するように、引手4の下端近傍に取り付けられており、施錠部材130の作用端部133aが上下するものである。
【0030】
まず、前記収納空間の前面開口が閉止されている状態において、ロック機構100が解錠された状態、つまり作動部材55にロック機構100の施錠部材130の作用端部133aが係わり合わない状態(図14(a)参照)では、右扉3の引手4に設けた凹部41を利用して引手4を手前に引くように操作すると、引手4がその上下端部に設けた各作動部材55と一体的に第2の回転軸56を支点に図13(A)に示す矢印の方向へ回転動作を行う。すると、その回転動作に連動して、各作動部材55が天秤動作を行い、各作動部材55の起立壁55aに押し当て部材52aを右扉3の後面側へ押す力が作用し、押し当て部材52aが第1の回転軸52を支点に同期して同図に示す矢印の方向に回転する。その結果、第1の回転軸52に固定して取り付けられている係留爪51が押し当て部材52aとともに回転し、上下の各係留爪51の被係留部1aに対する係留状態を同時に解除する(同図(B)参照)。そして、引き続き右扉3をヒンジ機構Hを利用して回転することにより収納空間の前面開口の右側略半分を開放した状態にし、次いで、左扉2の自由端側を持って、ヒンジ機構Hを介して回転すると前面開口の左側略半分が開放され、収納空間の前面開口を全開放した状態となる。
【0031】
また、収納空間の前面開口を閉止する場合には、上記と逆の操作を行えばよく、まず、左扉2を前面開口側へ回転させて、次いで右扉3を前面開口側へ回転させるだけでよい。この状態においては、右扉3の縁部3aに設けた引手4の傾斜面42が、左扉2の自由端側に設けた突出部材6の傾斜面61に当接又は近接して左扉2の回転動作を防止するストッパとして機能するとともに、係留爪51が被係留部1aに係留する。
【0032】
そして、この前面開口が閉止されている状態において、ロック機構100を施錠すると、施錠部材130の作用端部133aがベース部材54と作動部材55との間に入り込み、作動部材55の回転を規制する状態となる(図14(b)参照)。すなわち、ロック機構100が解錠されている状態では、施錠部材130の作用端部133aは最も下の位置まで下がっている状態にある。この作用端部133aの位置は、作動部材55の下縁よりわずかに下の位置であり、作動部材55が引手4の回転動作に連動して天秤動作を行っても作用端部133aに接触することはない。したがって、ロック機構100が解錠されている状態では、引手4を操作することにより作動部材55が回転するものである。
【0033】
このようなロック機構100が解錠されている状態から施錠されると、内筒120の回転により、施錠部材130の作用端部133aが上方向に移動する。この作用端部133aの移動は、上述したように、内筒120の回転軸線と交差しない直線上であり、この実施の形態にあっては、引手4の長手方向とほぼ平行な位置でなされるものである。これにより、施錠部材130の作用端部133aがベース部材54と作動部材55との間に入り込み、その位置で停止する。したがって、引手4を右扉3が開くように操作しても、作動部材55の回転が施錠部材130の作用端部133aにより規制されるので引手4が回転することがなく、ラッチ機構5の係留状態は解除されない。
【0034】
なお、本実施形態において、引手4の回転動作に連動する作動部材55を引手4の高さ方向において適宜の位置に取り付け、施錠部材130の作用端部133aによって作動部材55の動作を拘束し得る位置にロック機構100を配置した場合であっても、引手4の回転動作を間接的に拘束することができ、前記と同様に、ラッチ機構5の係留状態を確保することができる。
【0035】
このように、本実施形態に係る収納具は、収納具本体1の開口を開閉する扉3と、扉3を収納具本体1に係留するラッチ機構5と、ラッチ機構5の係留状態を解除可能に操作する引手4と、ラッチ機構5をロックするロック機構100とを備えたものであり、扉3の縁部3aに沿って略全域に亘って設けられ、ロック機構100を、引手4を操作不能に拘束する構造としているため、引手4自体を拘束する位置に特に制約がなくなるため、ラッチ機構5に対するロック機構100の係留構造を引手4の上端部と下端部とで共通化しつつ、ロック機構の配置の自由度を無理なく容易に高めることができる。
【0036】
特に、引手4の上端部と下端部とでラッチ機構5に対するロック機構の係留構造を共通化できるロック機構の他の変形例として次のようなもの挙げられる。具体的には、図15、図16及び図17に示すように、ケースブロック211と裏板212とからなり内筒120を回転可能に収容することのできるケース210のケースブロック211の後面に、横方向への施錠部材230の移動を可能にする案内部214を形成する。このような案内部214に対して、施錠部材230は、左右対称な形状の基端部231と、その基端部231の一方の端部近傍からほぼ垂直に延出する垂直片部232と、その垂直片部232からほぼ垂直に突出する突出片部233とからなる。施錠部材230の基端部231は、その長手方向のほぼ中央部分に、内筒120の突起121と係り合う縦溝231aを有するとともに、案内部214による基端部231の案内をより安定なものにするための横溝231bを有している。横溝231bは、基端部231の長手方向の中央線に対して、左右対称に同一線上に形成してある。この横溝231bに対応して、ケース210の後面の内筒120が挿入される貫通孔213の両側には、横突条215が設けてある。
【0037】
このような構成であれば、施錠部材230をケース210に組み込む際に、突出片部233の方向を変更することにより、同一のケース210及び施錠部材230を使用して、突出片部233が右側に位置する場合と左側に位置する場合との両方を選択することができる。その結果、引手4の上端部と下端部とでラッチ機構5に対するロック機構の係留構造を共通化することができ、ロック機構200を下側のラッチ機構5に作用させる場合には、引手4の下端部近傍に取り付けることができるとともに、ロック機構200を上側のラッチ機構5に作用させる場合には、引手4の上端部近傍に位置させる態様も可能となる。そのため、収納具を積み上げた際に上下の収納具のロック機構200をその積み上げた境界部分に集合させることができ、何れの収納具においても施錠、解錠に係る操作性を向上させるための配置を容易に実現することができる。
【0038】
特に、前記引手4が、前記ラッチ機構5の係留状態を回転動作によって解除するものであり、前記ロック機構100(200)が、前記引手4の回転動作に伴って一体的に作動する作動部材55を天秤動作不能に拘束することによって間接的に当該引手4の回転動作を拘束するように構成しているので、簡単な構成でありながら、引手4の動作をロックして誤作動を防止し、施錠状態又は解錠状態を維持することができる。
【0039】
さらに、前記ロック機構100(200)を、ユニット化して引手4の回転動作を間接的に拘束する位置に設けているため、ロック機構100(200)を比較的コンパクトなものにすることが可能となり、製作工程の簡素化を図ることができ、ロック機構100(200)の精度を向上させることができるとともに、当該ロック機構100(200)を所定箇所に配置させるだけでよいため、様々な仕様の収納具に容易に応用することができる。
【0040】
また、前記引手4が押し出し成形されたものであるので、簡単に引手4を成形することができ、製作工程の簡素化をより一層図ることができる。
【0041】
なお、本発明は、以上に詳述した実施形態に限られるものではない。
【0042】
例えば、ロック機構を、内筒の回転により施錠部材の形状を変更する等して作用端部が引手に直接当たり又は近接して引手の回転操作を操作不能に拘束するように構成しても構わない(図示省略)。このようなものであっても、ロック機構によって引手を直接的に操作不能に拘束するため、扉2、3が不慮に回転して収納空間の前面開口を開放する事態が確実に防止される。
【0043】
また、開閉部が回転扉である収納具に限らず、収納具本体の開口を巾方向にスライド移動して開閉する引き戸や、収納具本体の開口に奥行き方向にスライド移動して出し入れ可能な引き出しが開閉部として機能する収納具でも構わない。このような収納具であっても、ラッチ機構を操作する引手を開閉部(引き戸、引き出し)の縁部に沿って略全域に亘って設け、ラッチ機構をロックするロック機構を引手自体を操作不能に拘束する構造とすることによって、上述の効果とほぼ同様の効果を得ることができる。
【0044】
その他、各部の具体的構成についても上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、ラッチ機構に対するロック機構の係留構造を引手の上端部と下端部とで共通化し、或いは必要であればどの位置においても共通化することができ、ロック機構の配置の自由度を無理なく容易に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る収納具の全体斜視図。
【図2】 右扉を開放した場合の収納具の一部を省略して要部を示す斜視図。
【図3】 同実施形態における収納具の右扉の斜視図。
【図4】 同実施形態における収納具の右扉の分解斜視図。
【図5】 同実施形態における一部を省略した収納具の右扉の正面図。
【図6】 同実施形態における閉止状態の左右の扉を模式的に示す要部平面図
【図7】 同実施形態における収納具のラッチ機構の要部拡大正面図。
【図8】 同要部拡大側面図。
【図9】 同実施形態におけるロック機構の全体斜視図。
【図10】 同実施形態におけるロック機構の分解斜視図。
【図11】 同実施形態におけるロック機構の裏板を外した状態の背面図。
【図12】 同実施形態における施錠部材の正面図及び右側面図。
【図13】 同実施形態における収納具のラッチ機構の作用説明図。
【図14】 同ロック機構の作用説明図。
【図15】 本発明の他の実施形態におけるロック機構の全体斜視図。
【図16】 同分解斜視図。
【図17】 同他の実施形態の裏板を外した状態の背面図。
【符号の説明】
1…収納具本体
3…右扉(開閉部)
3a…縁部
4…引手
5…ラッチ機構
55…伝達部材(作動部材)
100、200…ロック機構
110、210…ケース
120…内筒
120a…鍵挿入孔
130、230…施錠部材
131、231…基端部
132、232…垂直片部
133、233…突出片部
133a、233a…作用端部

Claims (5)

  1. 収納具本体の開口を開閉する開閉部と、開閉部を収納具本体に係留する1又は複数のラッチ機構と、ラッチ機構の係留状態を解除可能に操作する回動可能な引手と、ラッチ機構をロックするロック機構とを具備するものであり、前記引手が前記開閉部の縁部に沿って略全域に亘って設けられ且つ回転動作によりラッチ機構の係留状態を解除可能なものであり、前記ロック機構を前記引手自体を操作不能に拘束する構造とし、当該ロック機構が、前記引手の回転動作を拘束することによって前記ラッチ機構の係留状態を確保するようにしたことを特徴とする収納具。
  2. 収納具本体の開口を開閉する開閉部と、開閉部の上下端部近傍にそれぞれ設けられ当該開閉部を収納具本体に係留する一対のラッチ機構と、これら一対のラッチ機構を同期作動可能に連結し且つこれら一対のラッチ機構の係留状態を解除可能に操作する回動可能な引手と、これら一対のラッチ機構をロックするロック機構とを具備するものであり、前記一対のラッチ機構が、係留爪と、係留爪を回転可能に支持する第1の回転軸と、引手に一体的に取り付けられ引手の回転動作に伴って一体的に作動し引手の回転動作を第1の回転軸に伝達する作動部材と、この作動部材を回転可能に支持する第2の回転軸とをそれぞれ別個に具備し、前記引手が前記開閉部の縁部に沿って略全域に亘って設けられ且つ回転動作により一対のラッチ機構の係留状態を解除可能なものであり、当該ロック機構を、前記作動部材を作動不能に拘束することによって前記引手の回転動作を拘束し且つ前記一対のラッチ機構の係留状態を確保するように構成したことを特徴とする収納具。
  3. 前記ロック機構が、ケースと、鍵挿入孔を備えて回転可能にケースに収容される内筒と、内筒の回転軸線と交差しない直線上を内筒の回転動作に連動して移動して施錠に寄与する作用端部を有する施錠部材とを一体的に取り付けたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の収納具。
  4. 前記施錠部材が、内筒の回転により内筒の回転軸線と交差する直線上をケース内にて双方向に動かし得る基端部と、その基端部からほぼ垂直な方向に延出してケースから突出する垂直片部と、その垂直片部からほぼ垂直に突出して作用端部をなす突出片部とを備えてなることを特徴とする請求項記載の収納具
  5. 前記引手を押し出し成形していることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の収納具。
JP2002250557A 2002-08-29 2002-08-29 収納具 Expired - Lifetime JP4467228B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002250557A JP4467228B2 (ja) 2002-08-29 2002-08-29 収納具
CNB021530432A CN1179688C (zh) 2002-08-29 2002-11-29 收纳柜

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002250557A JP4467228B2 (ja) 2002-08-29 2002-08-29 収納具

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005170569A Division JP4467471B2 (ja) 2005-06-10 2005-06-10 収納具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004089219A JP2004089219A (ja) 2004-03-25
JP4467228B2 true JP4467228B2 (ja) 2010-05-26

Family

ID=32024491

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002250557A Expired - Lifetime JP4467228B2 (ja) 2002-08-29 2002-08-29 収納具

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4467228B2 (ja)
CN (1) CN1179688C (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4985990B2 (ja) * 2008-12-27 2012-07-25 キヤノンマーケティングジャパン株式会社 画像形成装置、給紙カセット、及び、給紙カセットの施錠方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN1179688C (zh) 2004-12-15
JP2004089219A (ja) 2004-03-25
CN1478437A (zh) 2004-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2011247084A (ja) リッド開閉装置
KR101011262B1 (ko) 작동실용성을 갖는 슬라이딩식 사물함 잠금구조
JP4467471B2 (ja) 収納具
JP4759525B2 (ja) 引き戸
JP4467228B2 (ja) 収納具
KR102519982B1 (ko) 도어 잠금장치와 이를 구비한 사물함
JP3994826B2 (ja) 収納具
JP4160803B2 (ja) シリンダ錠
JP2004089221A (ja) 収納具
JP7346768B1 (ja) 扉ロック装置
KR200269128Y1 (ko) 배전반용 도어의 핸들 구조
JP3733173B2 (ja) 扉の係止装置及びこれを用いた両開き扉の係止装置
JP4475461B2 (ja) 引戸用引手及び引戸
JP4426422B2 (ja) ドアガード
JP4951778B2 (ja) 施錠機構
JP2002059953A (ja) 箱装置
JP4567434B2 (ja) 引戸錠
JP2001098817A (ja) グローブボックス用リッドロック装置
JP2804738B2 (ja) 傘立て用施錠装置
JP3821655B2 (ja) ロック機構
WO2006046451A1 (ja) 施錠装置
JP2004225384A (ja) プッシュ・プル錠
JP4072028B2 (ja) 収納具
JP3062931U (ja) 開閉用のハンドル装置
JP3686140B2 (ja) キャビネットにおける跳上げ扉の安全係止装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050706

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071127

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080128

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080425

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080502

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20080613

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091225

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100223

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4467228

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130305

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140305

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term