JP4466322B2 - 金属材の圧延機および圧延方法 - Google Patents
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このような熱間圧延における鋼帯蛇行のメカニズムは、まず、板幅方向での板厚偏差や鋼帯がワークロールに対して板幅方向でどちらかに偏って圧延されるオフセンターなどが直接的な原因となって初期の蛇行が生じ、これにより左右の圧下荷重に差が生じて蛇行した側のロール間ギャップが開くことになるため、鋼帯も蛇行した側へさらに蛇行するという発散現象となり、蛇行量が次第に大きくなる。
また、実際に圧延機で蛇行制御を行う場合、制御周期には限界があるとともに、蛇行制御などでは制御のオーバーシュートなどへの配慮から制御ゲインが上げられないのが一般的であり、鋼帯が蛇行し始めても完全に蛇行を止めることができない。このため、手介入と呼ばれる圧延機オペレータの職人的な技術に頼らざるを得ず、十分に蛇行制御機能を活用できていないのが現実である。
[1] ワークロールとバックアップロールがロールチョックを介して両側のロール支持部に支持された金属材連続圧延用の圧延機において、
前記両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間に、少なくとも両ロールチョックを離間させる方向に駆動力を及ぼし得るように液圧シリンダを設置するとともに、少なくとも一方のロールチョックと液圧シリンダとの間に、液圧シリンダの伸縮方向で拡幅可能な圧電アクチュエータを介在させたことを特徴とする金属材の圧延機。
[2] 上記[1]の圧延機において、圧電アクチュエータが受けた歪み量に比例した電圧を前記圧電アクチュエータに印加することで、圧電アクチュエータを拡幅させる電圧印加手段を有することを特徴とする金属材の圧延機。
[3] 上記[2]の圧延機において、電圧印加手段は、液圧シリンダの収縮量以上の拡幅量で圧電アクチュエータを拡幅させるものであることを特徴とする金属材の圧延機。
[5] 上記[1]〜[4]のいずれかの圧延機において、液圧シリンダは、シリンダ本体内に作動液体を封じ込めることで所定の伸長状態を維持するための封入機構を有することを特徴とする金属材の圧延機。
[6] 上記[1]〜[5]のいずれかの圧延機において、液圧シリンダの可動部を機械的にロックするためのロック機構を有することを特徴とする金属材の圧延機。
[7] 上記[1]の圧延機を用いた金属材の圧延方法であって、
両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間に設置された液圧シリンダを、所定の略等しい伸長状態にしてこれを維持することにより、両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間を略等しい距離に保持する突っ張り手段とし、該液圧シリンダによる突っ張り手段が形成されたと同時に圧電アクチュエータに電圧を印加し、圧電アクチュエータを拡幅させることを特徴とする金属材の圧延方法。
両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間に設置された液圧シリンダを、所定の略等しい伸長状態にしてこれを維持することにより、両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間を略等しい距離に保持する突っ張り手段とし、該液圧シリンダによる突っ張り手段が形成されたと同時に、電圧印加手段が、圧電アクチュエータが受けた歪み量に比例した電圧を前記圧電アクチュエータに印加し、圧電アクチュエータを拡幅させることを特徴とする金属材の圧延方法。
[9] 上記[3]の圧延機を用いた金属材の圧延方法であって、
両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間に設置された液圧シリンダを、所定の略等しい伸長状態にしてこれを維持することにより、両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間を略等しい距離に保持する突っ張り手段とし、該液圧シリンダによる突っ張り手段が形成されたと同時に、電圧印加手段が、圧電アクチュエータが受けた歪み量に比例した電圧を前記圧電アクチュエータに印加し、圧電アクチュエータを液圧シリンダの収縮量以上の拡幅量で拡幅させることを特徴とする金属材の圧延方法。
両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間に設置された液圧シリンダを、所定の略等しい伸長状態にしてこれを下記(a)または/および(b)の手段で維持することにより、両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間を略等しい距離に保持する突っ張り手段とし、該液圧シリンダによる突っ張り手段が形成されたと同時に圧電アクチュエータに電圧を印加し、圧電アクチュエータを拡幅させることを特徴とする金属材の圧延方法。
(a) 封入機構によりシリンダ本体内に作動液体を封じ込める。
(b) ロック機構により液圧シリンダの可動部を機械的にロックする。
[11] 上記[7]〜[10]のいずれかの圧延方法において、両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間に設置された液圧シリンダの初期圧力を、液圧シリンダが、圧電アクチュエータを介して又は介することなく前記ワークロールチョック及びバックアップロールチョックと常に係合しつつ、ワークロールチョック−バックアップロールチョック間距離の変動に追随して伸縮するような圧力に設定しておき、その後、所定の又は任意のタイミングにて、前記両液圧シリンダを所定の略等しい伸長状態にしてこれを維持することにより、両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間を略等しい距離に保持する突っ張り手段とすることを特徴とする金属材の圧延方法。
図1は、本発明を熱間圧延設備の仕上圧延機に適用した場合の一実施形態を示す正面図である。
この圧延機(圧延スタンド)の基本構造は従来装置と同様であり、上下ワークロール1a,1bと、これらワークロールをそれぞれ上下で支持する上下バックアップロール2a,2bと、これら各ロールの両端部を支持するロール支持部6(ハウジング)を備えている。上下ワークロール1a,1b及び上下バックアップロール2a,2bは、各々の両ロール軸がロールチョック3,4(上ワークロールチョック3a,下ワークロールチョック3b,上バックアップロールチョック4a,下バックアップロールチョック4b)で支持され、これら各ロールのロールチョック3,4は、前記ロール支持部6内で上下方向スライド可能に保持されている。
また、電圧印加手段は、液圧シリンダの制御に合わせたタイミングで圧電アクチュエータ7に電圧を印加し、圧電アクチュエータ7を拡幅させるものであることが好ましい。具体的には、液圧シリンダ5により突っ張り手段が形成された(すなわち、液圧シリンダ5が突っ張り手段としての機能を開始した)と同時に、圧電アクチュエータ7に電圧を印加し、圧電アクチュエータ7を拡幅させるものであることが好ましい。
本実施形態のように液圧シリンダ5をワークロールチョック3−バックアップロールチョック4間の空間部に配置する場合、液圧シリンダ5は、ワークロールチョック3−バックアップロールチョック4間にフリーの状態(すなわち、ロールチョック3,4のいずれにも固定されない状態)で配置してもよいが、通常は、少なくともシリンダ本体50または駆動ロッド51のいずれか一方をロールチョック3,4のいずれか一方に固定することにより、配置される。本実施形態の液圧シリンダ5は、シリンダ本体50がワークロールチョック3に固定され、一方、駆動ロッド51はバックアップロールチョック4に固定されることなく、単に同ロールチョックに当接するだけの構成となっている。
なお、他の実施形態として、シリンダ本体50と駆動ロッド51を、それぞれロールチョック3,4に固定するようにしてもよい。
また、場合によっては、上記機械的なロック機構だけで、液圧シリンダ5を所定の伸長状態に保持するようにしてもよい。さらに、液圧シリンダ5内に作動流体を封じ込めるのではなく、液圧シリンダ5の液圧を所定の圧力に設定し、圧力制御弁などを用いた圧力制御により、所定の保持力を得るようにしてもよい。
(a) 液圧シリンダにより、両ロール支持部6のロールチョック3,4間の突っ張り手段として強力な駆動力(保持力)が得られ、圧延機の高い平行剛性が確保できる。また、他の流体圧シリンダに較べて応答性に優れているため、ロールチョック3,4間の突っ張りを迅速且つ高精度に行い、蛇行を的確に抑制することができる。
液圧シリンダ5には、油、水、水グリコールなど適宜な液体を作動液体として用いることができるが、熱間圧延機に適用する場合には水グリコールなどを用いることが安全上好ましい。
本発明の圧延機に用いる液圧シリンダ5は、単動式(シリンダ本体のヘッド側、ボトム側のいずれか一方にのみ作動液体を圧入する圧力室を有するタイプ)、複動式(シリンダ本体のヘッド側、ボトム側の両方に作動液体を圧入する圧力室を有するタイプ)のいずれでもよいが、本実施形態では複動式シリンダにより構成されている。すなわち、シリンダ本体50は、ヘッド側とボトム側にそれぞれ作動液体を供給する圧力室52A,52Bを有するとともに、これらの圧力室52A,52B内外への作動液体の注入・排出を行うための出入口53A,53Bが設けられている。液圧ポンプ10からの液体流路54は、方向切換弁18を経由して、液体流路54A,54Bとして前記出入口53A,53Bに接続されている。シリンダ本体50の圧力室52A,52Bには、方向切換弁18によって液体流路54A,54Bを切り替えることにより、選択的に作動液体が供給される。なお、55は作動液体をタンクに戻すための戻し流路である。
なお、他の実施形態としては、上記電磁仕切り弁9を液体流路54Aだけに設けることもでき、この場合には、シリンダ本体50の圧力室52A内に作動液体が封じ込められ、液圧シリンダ5が所定の伸長状態から縮まないように保持される。
圧電アクチュエータ7は一般に積層型のものが用いられ、電圧を印加することで電圧に比例して液圧シリンダ伸縮方向で拡幅(変位)する。一般に、圧電アクチュエータの拡幅量は、最大で圧電アクチュエータ幅(厚さ)の1/100程度である。
なお、圧電アクチュエータ7はワークロールチョック3とシリンダ本体50との間に設けてよい。また、圧電アクチュエータ7を液圧シリンダ5とワークロールチョック3及びバックアップロールチョック4の各間に設けること、すなわち図3に言えば、駆動ロッド51−バックアップロールチョック4間と、シリンダ本体50−ワークロールチョック3間に、それぞれ圧電アクチュエータ7を設けることも可能である。
また、この電圧印加手段8は、液圧シリンダ5の制御に合わせたタイミングで圧電アクチュエータ7に電圧を印加するものであり、具体的には、液圧シリンダ5が、先に述べたような突っ張り手段としての機能を開始すると同時に圧電アクチュエータ7に電圧を印加し、圧電アクチュエータ7を上記のように拡幅させるように構成されている。
その他図面において、11は液体流路54の途中に設けられる圧力制御弁である。
圧電アクチュエータ7は電圧印加される前は、ロールチョック3,4側から受ける歪みに対して電位を発生させるセンサーとして機能し、電圧印加手段8側では、圧電アクチュエータ7が受ける歪み量に相当する電位が電位計20により測定されている。液圧シリンダ5が突っ張り手段としての機能を開始すると同時にスイッチ21が入れられ(図3の場合には、例えば、電磁仕切り弁9の閉作動と連動してスイッチ21が入るようにする)、その時点で圧電アクチュエータ7が受けている歪み量(電位)に比例した電圧が、比例器23の出力に従い可変電源22から圧電アクチュエータ7に印加され、この電圧印加により圧電アクチュエータ7が拡幅する。
また、液圧シリンダ5は、本実施形態(図1)のように上下の各ワークロールチョック3a,3bとバックアップロールチョック4a,4b間に設けることが最も好ましいが、上ワークロールチョック3a−上バックアップロールチョック4a間、或いは下ワークロールチョック3b−下バックアップロールチョック4b間のいずれか一方に設けても、それぞれにおいて本発明の効果が得られる。
先に述べたように液圧シリンダ5は単動式、複動式のいずれでもよいが、複動式は特に、圧力制御で液圧シリンダを制御する場合にも好適である。
また、液圧シリンダ5は、1箇所のロールチョック3,4間に複数基(例えばロール軸位置を挟んだ両側に2基)設置してもよい。
この実施形態は、液圧シリンダ5の可動部を機械的にロックするロック機構を設けたもので、本実施形態では、液圧シリンダ5の駆動ロッド51を任意の伸長状態又は所定の伸長状態でロック(拘束)することができる機械式のロック手段12を設けたものである。このようなロック手段12を設けるのは、シリンダ本体50内での作動液体の封じ込めだけでは、液圧シリンダ5を所定の伸長状態に維持する際の保持力(突っ張り力)が弱い場合があり、このような機械的なロック手段12を併用することにより、突っ張り手段としての確固たる保持力(剛性)を得ることができる。
その他の構成は、図3〜図5に示す実施形態と同様であるので、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
なお、本実施形態は、機械的なロック機構(ロック手段12)を液圧シリンダ5を所定の伸長状態に保持するための補助手段として設けているが、場合によっては、先に述べたように上記機械的なロック機構だけで、液圧シリンダ5を所定の伸長状態に保持するようにしてもよい。
本実施形態の液圧シリンダ5は、ワークロールチョック3−バックアップロールチョック4間の空間部に配置されるのではなく、両ロールチョック3,4の側部に配置されている。すなわち、液圧シリンダ5のシリンダ本体50は、固定手段13などを介してワークロールチョック3の側部に固定され、一方、圧電アクチュエータ7が固定された駆動ロッド51の先端は、バックアップロールチョック4の側部に固定手段15を介して固定された受け部材14に当接し又は接続されている。このような構造により、液圧シリンダ5を、ロールチョック3,4間の空間部に配置したと同様に、両ロールチョック3,4間の距離を保持するための突っ張り手段として用いることができる。
その他の構成は、図3〜図5に示す実施形態と同様であるので、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
一般的に圧延時の圧延機の変形は、図8に示すように、(1)ハウジングの変形、(2)ロールの曲がり(軸心変位と同じ)、(3)ロールの偏平変形(圧延荷重による圧縮を受けたロールの弾性変形)、(4)圧下ねじの縮み(圧延荷重による圧縮を受けた圧下ねじの弾性変形)、(5)軸受部の変形、油膜厚さの変化、(6)ロッカープレートその他の部材の変形、(7)圧下シリンダの変形及び油柱厚さの変形、からなっている。
実測及び計算によると、ロール間ギャップの変化量のなかで各部の占める割合は、ロール部の偏平等のロール変形が40〜70%、ハウジングの変形が10〜16%、圧下ねじの変形が4〜20%であり、ロール変形の占める割合が圧倒的に大きいことが知られている。圧延時においては、圧延荷重に応じた変形が各所で発生し、実際に圧延後の熱延鋼帯の板厚を決定するロールギャップ部においては、上記変形量の総和分だけロールギャップが開いていることを意味する。
図9(A)は鋼帯が蛇行していない状態を示し、図9(B)は鋼帯が蛇行したときの状態を示す。
ここで、液圧シリンダ5によりロールチョック3,4間の距離を保持(突っ張る)するタイミングについては後述するが、液圧シリンダ5でロールチョック3,4間の距離を保持するには、例えば、両ロール支持部6に配置された液圧シリンダ5を、必要とされるロールチョック3,4間の距離に応じた所定の略等しい伸長状態とした上で、図4に示すように電磁仕切り弁9A,9B(又は電磁仕切り弁9A)を閉じて液体流路54A,54B(又は液体流路54A)を遮断し、液圧シリンダ5の圧力室52A,52B(又は圧力室52A)内に作動液体を封じ込める。これにより、液圧シリンダ5はその伸長状態に保持され、作動液体の体積弾性係数に応じた剛性を発揮する。この剛性により、両液圧シリンダ5は、両ロール支持部6のワークロールチョック3−バックアップロールチョック4間を略等しい距離に保持する突っ張り手段として機能する。
鋼帯が圧延機内で蛇行して、圧延機に差荷重が発生すると、蛇行した側のロールチョック3,4間の距離も縮まろうとするが、図11に示すように本発明の圧延方法では、両ロール支持部6において液圧シリンダ5が突っ張り手段となってロールチョック3,4間を保持することで、ロールの弾性変形で偏平する変形量を抑えることが可能となり、この結果、蛇行を抑制することができる。
以上のように本発明の圧延方法では、両ロール支持部6のワークロールチョック3−バックアップロールチョック4間において略等しく伸長した液圧シリンダ5が突っ張り手段になることにより、鋼帯の蛇行が抑制される。
また、液圧シリンダ5を所定の伸長状態に保持する(少なくとも所定の伸長状態から縮まないように保持する)手段としては、液圧シリンダ5内への液圧の封じ込めではなく、液圧シリンダ5の液圧を所定の圧力に設定し、圧力制御弁11などを用いた圧力制御だけで行うこともでき、また、液圧シリンダ5の可動部をロックする機械的なロック機構だけで行うこともできる。
第一の実施形態では、最初の段階から、両ロール支持部6のワークロールチョック3−バックアップロールチョック4間に設置された液圧シリンダ5を所定の略等しい伸長状態にしてこれを維持することにより、両ロール支持部6のロールチョック3,4間を略等しい距離に保持する突っ張り手段を形成する。
この方法は、最初の段階から液圧シリンダ5による突っ張り手段を形成するものであるため、先に述べたような理由からしてワークロールベンダーなどの機能に影響を与えるものであるが、圧延中に液圧シリンダ5を制御する必要ないという利点がある。
この実施形態では、まず、鋼帯が自圧延機(本発明に係る当該圧延機)に噛み込む前の段階から、両ロール支持部6のロールチョック3,4に設置された液圧シリンダ5の初期圧力を、液圧シリンダがロールチョック3,4間の距離の変動に追随して伸縮し、常に両ロールチョック3,4に係合した状態が維持されるような圧力に設定する。このような設定圧力に基づく液圧シリンダ5の圧力制御は、圧力制御弁などにより自動的になされる。
(1)鋼帯の蛇行が検知されたとき
(2)自圧延機に鋼帯が噛みこみ、自圧延機の圧下荷重が制御開始されたとき
(3)自圧延機の前段の圧延機から鋼帯の尾端が抜けたとき
(4)その他のタイミング
上記(1)〜(3)のうち(1)の鋼帯の蛇行は、例えば幅計によるエッジ位置の検出又は差荷重の検出に基づき検知することができ、また、上記(3)は、例えば前段の圧延機のロードオフを検出することで検知することができ、これらの検出信号に基づいて液圧シリンダ5の液圧が高められ、ロールチョック3,4間に突っ張り手段が形成される。
なお、液圧シリンダ5が、ロールチョック3,4のうちの一方のロールチョックにのみ固定され、他方のロールチョックに固定されない構造とした場合には、液圧シリンダ5の使用形態としては、他方のロールチョックに固定されていない液圧シリンダ5の部分は、液圧シリンダ5がロールチョック3,4間の突っ張り手段となる以外は、同他方のロールチョックと係合させなくてもよい。
また、本発明を熱延鋼帯製造用の熱間仕上圧延機に適用する場合には、仕上圧延機群のなかで特に蛇行が生じやすいのは、圧延機群後段の圧延機であることから、少なくとも全圧延機数/2の数の圧延機群後段の圧延機(例えば、圧延スタンド数が7スタンドの場合には、No.4〜7スタンド)に本発明を適用することが好ましい。もちろん、全部の圧延機に本発明を適用してもよい。
2a,2b バックアップロール
3a,3b ワークロールチョック
4a,4b バックアップロールチョック
5 液圧シリンダ
6 ロール支持部
7 圧電アクチュエータ
8 電圧印加回路
9A,9B 電磁仕切り弁
10 液圧ポンプ
11 圧力制御弁
12 ロック機構
13 固定手段
14 受け部材
15 固定手段
16 支持手段
17 圧下手段
18 方向切換弁
20 電位計
21 スイッチ
22 可変電源
23 比例器
50 シリンダ本体
51 駆動ロッド
52A,52B 圧力室
53A,53B 出入口
54,54A,54B 流体流路
55 戻し流路
Claims (11)
- ワークロールとバックアップロールがロールチョックを介して両側のロール支持部に支持された金属材連続圧延用の圧延機において、
前記両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間に、少なくとも両ロールチョックを離間させる方向に駆動力を及ぼし得るように液圧シリンダを設置するとともに、少なくとも一方のロールチョックと液圧シリンダとの間に、液圧シリンダの伸縮方向で拡幅可能な圧電アクチュエータを介在させたことを特徴とする金属材の圧延機。 - 圧電アクチュエータが受けた歪み量に比例した電圧を前記圧電アクチュエータに印加することで、圧電アクチュエータを拡幅させる電圧印加手段を有することを特徴とする請求項1に記載の金属材の圧延機。
- 電圧印加手段は、液圧シリンダの収縮量以上の拡幅量で圧電アクチュエータを拡幅させるものであることを特徴とする請求項2に記載の金属材の圧延機。
- 電圧印加手段は、液圧シリンダの制御に合わせたタイミングで圧電アクチュエータに電圧を印加し、圧電アクチュエータを拡幅させるものであることを特徴とする請求項2又は3に記載の金属材の圧延機。
- 液圧シリンダは、シリンダ本体内に作動液体を封じ込めることで所定の伸長状態を維持するための封入機構を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金属材の圧延機。
- 液圧シリンダの可動部を機械的にロックするためのロック機構を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の金属材の圧延機。
- 請求項1の圧延機を用いた金属材の圧延方法であって、
両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間に設置された液圧シリンダを、所定の略等しい伸長状態にしてこれを維持することにより、両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間を略等しい距離に保持する突っ張り手段とし、該液圧シリンダによる突っ張り手段が形成されたと同時に圧電アクチュエータに電圧を印加し、圧電アクチュエータを拡幅させることを特徴とする金属材の圧延方法。 - 請求項2の圧延機を用いた金属材の圧延方法であって、
両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間に設置された液圧シリンダを、所定の略等しい伸長状態にしてこれを維持することにより、両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間を略等しい距離に保持する突っ張り手段とし、該液圧シリンダによる突っ張り手段が形成されたと同時に、電圧印加手段が、圧電アクチュエータが受けた歪み量に比例した電圧を前記圧電アクチュエータに印加し、圧電アクチュエータを拡幅させることを特徴とする金属材の圧延方法。 - 請求項3の圧延機を用いた金属材の圧延方法であって、
両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間に設置された液圧シリンダを、所定の略等しい伸長状態にしてこれを維持することにより、両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間を略等しい距離に保持する突っ張り手段とし、該液圧シリンダによる突っ張り手段が形成されたと同時に、電圧印加手段が、圧電アクチュエータが受けた歪み量に比例した電圧を前記圧電アクチュエータに印加し、圧電アクチュエータを液圧シリンダの収縮量以上の拡幅量で拡幅させることを特徴とする金属材の圧延方法。 - 請求項5又は6の圧延機を用いた金属材の圧延方法であって、
両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間に設置された液圧シリンダを、所定の略等しい伸長状態にしてこれを下記(a)または/および(b)の手段で維持することにより、両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間を略等しい距離に保持する突っ張り手段とし、該液圧シリンダによる突っ張り手段が形成されたと同時に圧電アクチュエータに電圧を印加し、圧電アクチュエータを拡幅させることを特徴とする金属材の圧延方法。
(a) 封入機構によりシリンダ本体内に作動液体を封じ込める。
(b) ロック機構により液圧シリンダの可動部を機械的にロックする。 - 両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間に設置された液圧シリンダの初期圧力を、液圧シリンダが、圧電アクチュエータを介して又は介することなく前記ワークロールチョック及びバックアップロールチョックと常に係合しつつ、ワークロールチョック−バックアップロールチョック間距離の変動に追随して伸縮するような圧力に設定しておき、その後、所定の又は任意のタイミングにて、前記両液圧シリンダを所定の略等しい伸長状態にしてこれを維持することにより、両ロール支持部のワークロールチョック−バックアップロールチョック間を略等しい距離に保持する突っ張り手段とすることを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の金属材の圧延方法。
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