JP4465440B2 - 近傍飛行型宇宙ロボット及び該宇宙ロボットを使用する宇宙機動作業システム - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、宇宙ロボットに関し、特に、母機から分離され、独立して移動可能でかつ、目標物に対して所定のサービスを実行することができる宇宙ロボットに関する。
【0002】
【従来の技術】
これまで公知の宇宙ロボットの1つの形態は、ロボット自体が飛行型空間移動を行わない宇宙ロボットである。たとえば、図1に示されるような10 m規模のクレーン型マニピュレータである、スペースシャトル用SRMS = Shuttle Remote Manipulator System(カナダ)、図2に示されるような宇宙ステーション用JEMRMS = Japanese Experimental Module Remote Manipulator System親アーム(日本)などが知られている。この種の宇宙ロボットは、専用把持部を備えた物体を把持移動させたり、静定・浮遊している衛星を捕獲する作業を行うものである。また、図3に示す宇宙ステーション用SSRMS(カナダ/米国)のように、専用の移動ポートを渡り歩いたり、レール上を移動し上述の作業を行うものもある。宇宙ロボットに搭載される、やや小型の2〜3m規模のマニピュレータとしては、図4に示すようなETS-VIIマニピュレータ(日本)、図3に示すような宇宙ステーション用SPDM = Special Purpose Dexterous Manipulator(カナダ)などがあり、前述のシステムより小型の操作物体を扱うことを目的としている。
【0003】
一方、空間移動を行う宇宙ロボットとしては、スペースシャトルから遠隔操縦する図5に示すようなAERCam(米)など、長期の軌道上滞在能力をもつ母機や拠点宇宙機の近傍を飛行しビデオ撮影する飛行カメラロボットが開発されている。図6に示すような軌道上作業機(日本)、図7に示すようなSTARS = Space Transporter And Robotic Servicer(カナダ)、図8に示すようなGSV = Geo-stationary Service Vehicle(ESA = 欧州宇宙機構)などの軌道上サービス機(Orbital Servicing Vehicle)等が提案されている。
【0004】
1980年代後半から、将来ミッションに汎用的に使用できる目標物への接近、目標物の結合、サービスの実行を行う従来の飛行型宇宙ロボットは、図6、7、8に示すように「太陽電池パドル・通信用アンテナ等の大型柔軟性付加物を備えた比較的大きな衛星機体部と、これに取り付けられた再構成機能のない単腕或いは複数腕のマニピュレータ」を備えている。さらに、再構成機能を備えたマニピュレータも本件発明者らにより特願平10-375888号『宇宙用再構成マニピュレータシステム』において提案されている。この提案された再構成マニピュレータは、複数のマニピュレータの結合の形態を変更しつつサービスを実行することができるものとして説明されている。
【0005】
【発明が解決しようとする問題点】
しかし、ミッションにおける指令されたサービスを実行するための従来の宇宙ロボットでは、以下のような問題点が指摘されている。
【0006】
まず、実用に供される宇宙ロボット・システムには高い信頼性が要求されるため、その開発には多額の費用と長期の開発期間が必要となる。このため、ミッションに応じて多種類のロボットシステムを開発するのは効率が悪く、コスト的にも不利となる。従って、さまざまなミッションに幅広く適用できる汎用性の高い宇宙ロボットへのニーズが高まっている。
【0007】
特に、当面のミッションでは、姿勢安定度の悪い目標物に対して適性に指令されたサービスを実行することができる効率的な宇宙ロボットを提供することが望まれている。
【0008】
従来のマニピュレータを備えた飛行型宇宙ロボットを用いた宇宙における作業においては、目標物近傍での不用意なガスジェット噴射は、プルーム・インピンジメント(衛星表面へのガスジェット流の衝突)となって目標物運動に外乱を与えるため、プルーム・インピンジメントによる並進外乱・姿勢外乱は、捕獲作業の致命傷となることから確実に回避しなければならない。従来では、プルーム・インピンジメントの影響がない位置まで大型の作業用機体を接近させて停止し、長いマニピュレータ(10数m)を用いて目標物を捕獲し、サービスを実行する方法が提案されている。しかし、大型の作業用機体を機動的に空間移動制御したり、大型宇宙用マニピュレータは柔軟性が高くなるため、高速で制御することは極めて困難である。このため、姿勢安定度が悪い目標物(例えば、任意軸周りに数deg/sec以上で回転している場合など)には適用できない。
【0009】
また、宇宙飛行士のいない無人サービスシステムでは、大型マニピュレータと係留後のサービス作業を行う別の小型ロボットがさらに必要となり、効率的でない。短いアーム(例えば、数m程度)を備えた軌道上サービス機を使用すれば、静定している目標物に対してサービスを実行することはできるが、太陽電池パドル等の大きな表面積を持ち姿勢安定度が悪い場合などでは、プルーム・インピンジメントの影響のために適用できない。
【0010】
姿勢安定度が悪い目標物に対してサービスを実行する場合、プルーム・インピンジメントが影響しない目標物近傍までガスジェットによる接近制御を行って、最終フェーズで接近しつつマニピュレータを動かし捕獲する方法が提案されている。しかし、この方法でマニピュレータを捕獲動作のために誘導するには、制御精度の観点から、比較的早い接近速度(例えば、50〜300 mm/sec)が必要となり機体の空間移動制御を機敏に行える(応答性の良い加減速制御と姿勢制御)ことが前提となる。従来提案されている軌道上サービス機では、機体にアンテナ、太陽電池パドル等の柔軟性付加物があるため、ガスジェット制御とマニピュレータ制御運動が互いに影響し合い、このため、空間移動制御の機動性やマニピュレータの誘導の制御精度が悪くなる。この制御精度の低下を補うため、大きな捕獲用エフェクタが必要になる。このような理由で、既存のマニピュレータを用いて姿勢の不安定な目標物を的確に捕獲し、その上でサービスを実行するのは技術的に困難である。
【0011】
また、目標物の捕獲後に機器交換などのサービスを行うに当たって、従来の単腕マニピュレータを備えた軌道上サービス機の場合、目標物を軌道上サービス機の機体に対して、或いは、逆に、軌道上サービス機の機体を目標物に係留するために特別の結合機構が必要となるため、汎用性が低下する。複数のマニピュレータの組み換えを自在に行う再構成機能のある複腕マニピュレータを備えた軌道上サービス機の場合でも、少なくとも一腕となるマニピュレータは作業に無関係な大きな軌道上サービス機の機体を係留するために使わざるを得なくなる。従って作業効率が悪くなる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記のような事情に鑑みて構成されたもので、不安定な姿勢を有する目標物であっても迅速且つ的確なサービスを行うことができる宇宙ロボット及び該宇宙ロボットを用いた宇宙作業システムを提供することを目的とする。
【0013】
本発明の上記目的は、以下に記載される宇宙ロボットによって達成することができる。
【0014】
本発明の1つの特徴によれば、軌道上に長期にわたって滞在する能力を有する母機から切り離され、該母機の近傍を飛行して目標物に接近し該目標物に対して所定のサービスを実行することが可能な、柔軟付加物を有しない近傍飛行型宇宙ロボットであって、
目標物に対して行うサービスに関する指令を受信する指令受信手段と、
該宇宙ロボットの位置情報を検出する位置情報検出手段と、
前記目標物に対して接近させ、及び/又は該目標物に対する姿勢を制御するための推進力を発生する推進力発生手段と、
前記宇宙ロボットの位置と前記目標物との相対位置に関する情報を処理し、前記サービスを行うための必要な動作を決定する演算手段と、
前記演算結果に基づいて、前記推進力発生手段に制御信号を出力する推進力制御手段と
前記目標物を取り扱うためのマニピュレータと、
前記演算結果に基づいて前記マニピュレータの動作を制御するマニピュレータ制御手段とを備えたことを特徴とする宇宙ロボットが提供される。
【0015】
本発明の好ましい態様では、前記推進力制御手段が、前記宇宙ロボットを回転している目標物に対して所定の方向に高速で移動させ、予め設定された位置に近づいたとき、前記マニピュレータが手先誘導を開始し、前記目標物の所定の部分を把持するように制御されるようになっている。この場合、比較的高速とは、数十mmから数百mmの範囲である。従来では、このような高速移動を伴う、目標物把持動作を実現することはできなかった。
【0016】
本発明の別の特徴によれば、母機から切り離され、該母機の近傍を飛行して目標物に接近し該目標物に対して所定のサービスを実行することが可能な柔軟付加物を有しない近傍飛行型宇宙ロボットを用いた宇宙機動作業システムであって、該宇宙ロボットが目標物に対して行うサービスに関する指令を受信する指令受信手段と、該宇宙ロボットの位置情報を検出する位置情報検出手段と、前記目標物に対して接近させ、及び/又は該目標物に対する姿勢を制御するための推進力を発生する推進力発生手段と、前記宇宙ロボットの位置と前記目標物との相対位置に関する情報を処理し、前記サービスを行うための必要な動作を決定する演算手段と、前記演算結果に基づいて、前記推進力発生手段に制御信号を出力する推進力制御手段と前記目標物を取り扱うためのマニピュレータと、前記演算結果に基づいて前記マニピュレータの動作を制御するマニピュレータ制御手段とを有しており、
複数の前記宇宙ロボットに所定のサービス信号を送信して、複数の宇宙ロボットが協働して単一の目標物に対する処理を実行するようになったことを特徴とする宇宙機動作業システムが提供される。
【0017】
本発明の宇宙ロボットは、母機から切り離され、該母機の近傍を飛行して目標物に接近し該目標物に対して所定のサービスを実行する。母機は、従来の軌道上サービス機を含む概念であって、通信機能、太陽電池パネル等の柔軟付加物を備える。これに加えて、推進装置を具備し自力で飛行可能なものも含まれる。これに対し本発明にかかる宇宙ロボットは、組合せ自在なマニピュレータユニット少なくとも1つ以上を備えており、かつ、母機の近傍を飛行可能な程度の推進装置を備える。この場合、本発明の宇宙ロボットの推進装置は、母機のものに比して小型、軽量かつ簡易な構成とされる。本発明にかかる宇宙ロボットは母機の外部周辺及び内部において目標物に対して指令されたサービスを実行することを主目的とする。目標物が母機の外部にある場合の典型的な作業形態では、 本発明の宇宙ロボットは、これを搭載した母機が目標物に対してプルーム・インピンジメントを与えない位置まで接近した後に機能する。すなわち、母機が目標物に対して自己の飛行能力によって、プルーム・インピンジメントを与えない最小の距離まで接近したとき、指令によって、母機から分離され、目標物に対して飛行し、予め指令されたサービスを目標物に対して行う。本発明の宇宙ロボットには極めて高い機動性と、良好な制御性を付与するためにこれらの性能に悪影響を与える柔軟物は実質的に搭載しない。しかし、最小限度の通信機能、計算機能、飛行機能、マニピュレータ制御機能を備える。なお、宇宙ロボットのための推進装置は、再構成マニピュレータに対して取り付けることも、これと一体的に構成することもできる。
【0018】
本発明者らは、多様・多彩な軌道上活動に適用できる宇宙ロボットを備えた近傍飛行型宇宙ロボット・システムを提案している。
【0019】
このシステムは、同じ構成の近傍飛行可能な宇宙ロボットすなわち軌道上サービス機を複数台備える。宇宙ロボットは、比較的小型(一腕の長さが1〜10m程度)の再構成マニピュレータ、着脱型の近傍飛行用装置、その他のエフェクタ・ツール機器等を有する。飛行していない状態においては、この宇宙ロボットは通常のマニピュレータとして機能する。推進装置を装着すると、母機近傍を飛行することができる。この場合には、宇宙ロボット単体でも、複数台結合形態でも飛行が可能である。場合によっては、14を挟んだ状態でも母機近傍域での飛行が可能である。推進装置として、ガスジェットの発生装置を使用することが一般的である。この場合ガスの発生、停止の制御性が良いことが必要である。そして、推進源たとえば(圧縮窒素ガス等)の再充填(タンク交換を含む)繰返し使用できるものが好ましい。
【0020】
不安定目標物を捕獲するための手順について説明すると、母機上または宇宙ロボット単独で、目標物にプルーム・インピンジメントの影響のない近傍地点まで接近・停止し、目標物運動推定を行った後、停止点から目標物捕獲把持部へ加速・飛び込み、比較的高速(数10〜数100mm/sec)で慣性運動接近、または必要に応じプルーム・インピンジメントがないいわゆるミッドコース制御により近傍接近し、接近しつつ1台の宇宙ロボットマニピュレータ先端で、或いは複数台の宇宙ロボットマニピュレータ先端で連続して、目標物上の把持部位を捕獲する。捕獲手先の誘導は、突入方向に垂直の方向(横方向)関しては位置制御を行い、突入方向に関しては極力接触速度がゼロすなわち、目標物と同一速度及び方向になるように位置・速度制御を行いエフェクタによる把持のための所要時間を計算し、これを確保するように動作する。そして、エフェクタ閉動作を開始して、目標物に接触しないように非接触状態で把持部を取り囲む。把持動作の際に接触すると、その反動により目標物が位置が変わるからである。その後、捕獲エフェクタを完全に閉じる。必要に応じて、関節に内蔵したトルクセンサと関節コントローラ等により緩衝制御を行い、捕獲後のマニピュレータ関節負荷を低減させる。
【0021】
以上により、姿勢安定度の悪い目標物に対しても、プルームインピンジメントの影響を避け、柔軟性付加物を持たない飛行可能な宇宙ロボットにより目標物を所定の把持部において捕獲することができる。捕獲後のサービス作業は、ミッション内容に応じて目標物を母機に曳航して母機に係留して行うことも可能であるが、本発明の宇宙ロボットがサービスに必要な機材だけをペイロードとして運搬し、目標物上で所定の作業を行ってサービスを実行することもできる。
【0022】
これにより本発明の宇宙ロボットは例えば、宇宙ステーションのような大型トラス構造物内を移動したり、近傍空間に停止させてEVA宇宙飛行士の作業をモニタしたり、或いは、空間移動機能を用いて大型構造物の軌道上組立作業を行ったり、貨物輸送機を捕獲して拠点系へ曳航したり、その他、宇宙活動で遭遇する予期しない状況に対処することなども可能となる。
また、本発明の飛行可能宇宙ロボットに搭載される近傍飛行用装置は、マニピュレータ操作に支障がない形態をとるため、本発明者らが特願平10−375888号で提案している再構成マニピュレータと同様に、同種の複数の宇宙ロボットとして複合的にたがいに協調するように用いることもできる。
本発明の実施例においては、2−4つの再構成マニピュレータを必要に応じて組み合わせて使用する。システムが3つのマニピュレータを必要とする場合には、軌道上に1つの予備のマニピュレータを用意して待機させ必要に応じて、補助的に使用することが有効である。宇宙ステーションや宇宙太陽発電プラットフォームのような大型システムでは、さらに多くのマニピュレータを組み合わせて使用することによって作業効率を高めることができる。
【0023】
従って、本発明にかかる飛行可能宇宙ロボットは、多様な軌道上サービス・ミッションに広く適用することができる。したがって、本発明の宇宙ロボットは、量産に適しており低価格を実現することができる。
【0024】
また、本発明の宇宙ロボットは、地球軌道上の軌道上サービスに限らず、月・惑星・小惑星等の他天体の軌道上および天体上域においても適用できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図9には、本発明に従う飛行可能な宇宙ロボット1の一例が概略図によって示されている。図9は、本発明の飛行可能な宇宙ロボット1の斜視図である。図10は宇宙ロボット1の平面図である。図11は宇宙ロボット1の側面図、図12は正面図である。本例の宇宙ロボットは本発明者らが先に提案した再構成マニピュレータ2と推進モジュールを内蔵した近傍飛行用装置3と再構成マニピュレータとを制御可能に結合して構成されている。図13は、マニピュレータ2を真っ直ぐ延ばした状態を示す図である。
【0026】
本例の宇宙ロボット1のマニピュレータは、約2m以下の長さを有するブームを複数個関節を介して接合して構成される。マニピュレータの両端には、サービス時にハンドとして機能するエンドエフェクタ(EE)が取りつけられる。このマニピュレータは、他のマニピュレータと適宜、組合せて結合しあるいは、分離した形態でで使用することができる。この意味で、本例のマニピュレータは再構成マニピュレータとよぶことができる。この場合、再構成マニピュレータを飛行可能とするために、推進機能を与える近傍飛行用装置が再構成マニピュレータに取りつけられる。この飛行用装置は、外部との通信を行う通信用アンテナ4、GPSを受信するGPSアンテナ5及び、マニピュレータの動きを監視する、2つのカメラ6、7を備えている。飛行用装置3は、再構成マニピュレータ2と、上記のように電気的及び機械的に結合されており、宇宙ロボット1として再構成マニピュレータと一体化した動きを保証するとともに、マニピュレータ2の制御信号を発生するようになっている。本例の飛行用装置3は、計算モジュール8、通信電源モジュール9、航法モジュール10、推進モジュール11を備えている。図14には、本例の宇宙ロボットの制御系統ブロック図が示されている。計算モジュール8は、2つの画像センサ(IMG)と、4つのプロセッサエレメント(PE)、とを備えている。 通信電源モジュール9は、Sバンドトランスポンダ(S-TR)及びこれと信号の授受を行う通信電源計算機(PECU)、及び電源系(EPS)を備えている。航法モジュール10は宇宙ロボットの飛行経路を設定するもので、航法計算機(PEINU)、GPS受信機(GPSR)、慣性センサ(IMU)を備えている。推進モジュール11は、バルブ駆動回路(PEVDE)、及び推進系(RCS)を備えている。これらのモジュール8、9、10及び11は、制御計算機(PEICU)、に接続されており、この制御計算機を介して再構成マニピュレータに電気的に接続されている。再構成マニピュレータ2は、関節コントローラ(DC)、関節(Jx)、エンドエフェクタ(EE)及び力トルクセンサ(FTS )を備えている。本例のマニピュレータは7つの関節を備えており、7自由度を有する。制御計算機(PEICU)は、再構成マニピュレータの動作及び推進モジュールの動作の制御を行うようになっている。
本例の飛行用装置は、圧縮ガスのタンク(図示せず)を搭載しており、圧縮ガスを外部に放出することによって推進力を得て母機近傍を飛行する。この飛行及び停止は圧縮ガスの吹き出し通路に設けられた電磁弁を制御することによって制御する。圧縮ガスの噴き出し口は、異なる方向にガス噴射するように複数箇所設けられており、複数の噴き出し口のガス噴射を適宜制御することによって、宇宙ロボットの飛行方向、速度、回転、静止、加速減速等の制御を行うことができるようになっている。マニピュレータのそれぞれの関節は、水平軸または垂直軸回りの回動の自由度を有している。すなわち、各関節は、 R(Roll)-P(Pitch)-Y(Yaw)の何れかの回転自由度を有しており、全体としてマニピュレータは何れの回転方向の自由度も有することとなる。実施例においては、例えば、3つの飛行可能宇宙ロボットが用意され軌道上に比較的長期にわたって滞在する能力を有する軌道上サービス機としての「母機」の上に待機する。
【0027】
本発明にかかる飛行可能宇宙ロボットすなわち、軌道上サービス機は、マニピュレータ機能、再構成機能、各要素がネットワークで繋がれたネットワーク通信機能、姿勢制御機能、位置・速度制御機能、母機を介した通信機能、電力制御機能、熱制御機能、推進機能 等を持つ。本発明の宇宙ロボットの作動形態を説明すると、その1つは、図15(a)に示すように、宇宙ロボットの再構成マニピュレータの1つのエンドエフェクタが母機との結合状態で、通常の衛星搭載型マニピュレータとして動作することができる。これは複腕操作モード (Plural manipulation mode)であり、いずれかのマニピュレータの1つのエンドエフェクタは母機等に固定される。別の形態では、図15(b)に示すようにバッテリモジュールを搭載することにより、母機から離脱して歩行することができる。また、図15(c)に示すように航法、推進、バッテリモジュールを搭載することにより、軌道上を自由飛行することができる。この場合、この形態は、点検モード (Inspection mode)として機能させることができ、宇宙ロボットに搭載されたカメラでロケット等の飛行物体を監視し、かつその監視結果を母機等を介して地上基地に伝送する。図示の例では、ロケットの第二段目に衛星を結合するのに本発明にかかる一対の宇宙ロボットが使用されている。
【0028】
本発明の宇宙ロボットの再構成マニピュレータのさらに他の動作モードの例を示す。図15(d)は 単独動作モード (Stand-alone mode)であり、このモードでは一つのエンドエフェクタ(EE)が母機に結合した状態で他方のエンドエフェクタ(EE)のみが単独でサービスを行う。図15(e)は 歩行モード (Walking mode)であり、エンドエフェクタ(EE)を交互に結合して母機上あるいは他の機体の表面を歩行する。図15(f)は、二つの宇宙ロボットを連結したシリアル結合モード (Serial link mode)である。この場合、エンドエフェクタの種類は異なるものを用いて結合する。図15(g)は、小型物体輸送モード (Small object transport mode)であり、マニピュレータに結合された目標物を運ぶモードである。マニピュレータの移動形態は2つのエンドエフェクタを交互に母機等に結合させる歩行形態で行う。図15(h)は、 ORU輸送モード (ORU transport mode)である。2つの宇宙ロボットを結合して用いるが、1つの宇宙ロボットのマニピュレータは歩行用として機能し、他方のマニピュレータは一方のエンドエフェクタによって上記歩行用マニピュレータに結合され、他方のエンドエフェクタによってORUを支持するようになっている。図15(i)は、 マクロ-マイクロ結合モード(Macro-micro combination mode)であって、他の大型マニピュレータと専用機構を介して結合して、大型マニピュレータ上でサービスを行う。図15(j)はマルチエージェントモード (Multi-agent mode)であってそれぞれをマニピュレータが分離しつつ協調して作業を行う形態である。図15(k)は、双碗協調形態であって、結合された複数のマニピュレータが複数の腕を構成するように協働して動作する形態である。
【0029】
以上の飛行可能宇宙ロボットシステムは、全備重量〜100kg(マニピュレータ重量〜25kg、近傍飛行用装置重量〜75kg)で構成でき、マニピュレータ関節力〜10Nm、バッテリ容量〜1000Wh、推進薬量〜5kgを持ち、2時間以上の近傍飛行能力を有することができる。
【0030】
中低高度軌道の同一軌道面に同一衛星が例えば10個配置されており、寿命を終え残滓化したこれらの衛星群を大気圏投棄(De-orbit)するために、飛行可能宇宙ロボットシステムを用いた残滓処理衛星システムをこの軌道面に打上げ、一個一個の衛星に接近・捕獲・固体ブースタの取付け・残滓衛星デ・オービット・飛行可能宇宙ロボット母機帰還の作業を繰り返す、というミッションがある。
本例においては母機12は、小型ブースタを複数を輸送用カーゴに持ち、飛行可能宇宙ロボットを3機(1機は予備)備えている。残滓化した衛星は、様々な状況で回転運動していることが考えられる。ここでは回転運動を行っている目標物を考える。
【0031】
図16(a)に示すように目標物13となる衛星を母機12が発見した場合、母機12は、数mまでのランデブ接近し停止する。つぎに、図16(b)に示すように、この近傍停止点から目標物への飛び込みを母機12から分離した飛行可能宇宙ロボットが行う。この場合、飛び出した宇宙ロボットは、目標物である残滓衛星の軌道を推定し、捕獲部位を決定し、これに基づいて、自己の軌道変換を行い、捕獲姿勢を決定する(図16(c))。そして、その計算結果に基づいて、エンドエフェクタの誘導制御を行う。本例においては、宇宙ロボットは、2つが組み合わされて1つのペイロード14(本例では、残滓衛星の軌道変更用エンジン)を目標物としての残滓衛星に付加するサービスをミッションとしている。上記の制御によって宇宙ロボットは、目標物に接近し、マニピュレータの一端の一対のエンドエフェクタによってペイロード14を挟着しており、他端側の一対のエンドエフェクタによって、目標物を把持する(図16(d))。
【0032】
そして、目標物を所定位置で捕獲した後においては、宇宙ロボットは協働してペイロード14を目標物に結合する(図16(e))。つぎに、宇宙ロボットは、ペイロード14を取りつけた目標物である残滓衛星を所定の回転軸に関して回転させ、ペイロード14である軌道変更用エンジンを取りつける。つぎに、宇宙ロボットは、目標物から離れ、母機12に帰還する(図16(f) )。
【0033】
図17を参照すると、一対の宇宙ロボットで14を挟み込んだ状態がに詳細に示されている。つぎに、上記のように宇宙ロボットが飛行して、目標物に接近し、目標物の所定の位置を把持する手順について説明する。
【0034】
このような制御において、母機重心線上のガイドレール付き出発機構上から蹴り出し(又は、打ち出し機構)で行う方法や、必要に応じてプルーム・インピンジメントが避けられる目標物反対側のスラスタでミッドコース・マヌーバ(軌道中間地点での軌道修正噴射)を行い軌道修正することも可能である。ここでは、母機から分離したシステムが、自らのガスジェットでミッドコース・マヌーバを行わなずに飛び込み・捕獲作業をおこなうことができる。
【0035】
本例では、飛び込み点からノミナル把持点までの相対距離:D=3m、接近速度:V=0.2 m/sを条件として、マニピュレータ捕獲空間領域(キャプチャ・ボックスという)の不確定性解析例を以下に示す。目標物上の捕獲把持点の目標物重心からの距離(回転半径):2mとする。飛行時間:t=15 secである。目標物と相対運動推定は、その姿勢情報の決定精度:50 mrad(3 deg弱); 3 mrad/sec-3σ(0.2 deg/sec弱)、並進運動の決定精度:100 mm; 5 mm/secとする。目標物姿勢に基づく誤差は、初期姿勢誤差=50 mradに、飛行中の姿勢レートに基づく誤差=3 mrad/secx15 sec=45 mradを加えた計95 mrad(6deg弱)となる。これは、目標物回転による捕獲点位置誤差=95 mradx2m=190mm---(a)に換算できる。また、並進誤差に基づく捕獲点誤差は、初期誤差=100 mmに、飛行中の速度誤差に基づく位置誤差=5 mm/secx15 sec=75 mmを加えた計175 mm---(b)となる。また、ガスジェットによる飛び込み制御の方向誤差は、飛び込み方向角度誤差=50 mrad(3 deg弱)を仮定すると、捕獲点位置誤差=50 mradx3 m=150 mm---(c)に換算される。以上の(a)(b)(c)が主要誤差と考えられることから、キャプチャ・ボックスはそのRSS(route-sum-square)値:
Figure 0004465440
で評価できる。この例ではマージンをとって、半径400mmの球をキャプチャ・ボックスとする。この領域に目標物把持部があり、接近している状態でマニピュレータ手先を目標物把持部へ誘導することになる(図18)。
【0036】
捕獲制御用のセンシングは、マニピュレータ先端の捕獲エフェクタと目標物の把持部の相対位置を直接計測する方式とし、『手先を目標物把持部へ向け、位置x、 y、 zの3自由度計測を行う』ものとする。例として、手先カメラ画像をTracking Vision処理した目標物把持部のトラッキングとレーザ・レンジ・ファインダの組み合わせて用いる方式により、カメラFOV〜60 deg程度で、3軸x、 y、 z:数mm程度の計測・トラッキングが可能である。姿勢に関しては、高々10 deg程度の誤差となることから、初期推定姿勢を把持時目標姿勢として、計測制御は行わなくても捕獲エフェクタのアライメント許容範囲に入る。
【0037】
図19のコンフィギュレーションで自由飛行するロボットのマニピュレータ可到達性は、マニピュレータ動作の反動を全機体が受けるため、一般化ヤコビアンにより解析できる。図22に示すように本例の宇宙ロボットでは±400mm程度の到達域を確保することができる。突入方向の手先誘導は、捕獲エフェクタの非接触捕獲を実現するための作業時間を確保できるようにするために、飛行可能宇宙ロボット機体並進接近速度を打ち消すように飛行方向と反対側(−X方向)制御が必要である。図20には、手先誘導制御の一例が示されており、時間の経過とともに目標物に対する距離が減少していることが分かる。なお、エンドエフェクタの先端にも監視カメラが設けられており、目標物のとの相対位置を正確に把握できるようになっている。
【0038】
本例では、回転関節マニピュレータとX軸リアクションホイールの制御での成立性を示したが、各軸ホイール姿勢制御やマニピュレータに直動関節を入れる方法、等もある。
【0039】
捕獲作業は、接触する前に確実にゆるい把持捕獲を行わせるために、非接触捕獲方式とする。つまり、手先センサ基準で接触前に捕獲ハンドの把持動作を開始し、接触開始時には、「捕獲エフェクタが目標物把持部と完全には固定していないが、再び離れてしまうことがない状態(非分離把持)」を作り出す。このため捕獲マニピュレータは、接触速度ベクトル方向に速度あわせ制御を行う。捕獲エフェクタ機構には、閉動作開始から非分離把持までの動作時間をできるだけ短くする必要がある。200 mm/sで接近飛行してきたとして、マニピュレータ動作範囲を考慮すると1 sec以内には非分離把持状態を作ることが必要である。図21に一対の回動把持アーム15を備えた捕獲エフェクタ機構動作が示されている。回動把持アーム15は、エンドエフェクタが目標物を所定範囲内にとらえたとき回動を始め、目標物の特定の把持部を取り囲むように動作する。そして、目標物が捕獲範囲内から脱出できない状態になったとき、把持動作を開始し、最終的に把持部を所定の把持力で把持する。捕獲誘導誤差は〜±50 mmを想定し把持物直径が50mmφとすると、エフェクタ非接触捕獲可能領域半径は150 mmφとなり、数kg程度の機械機構により実現できる。図22には、エンドエフェクタと、目標物との距離の時間変化の解析例が示されている。
【0040】
捕獲エフェクタは、接触後の衝撃を低減させるためのバネ・ダンパ機構を具備させる。この衝突衝撃をダンパで吸収しつつ、関節負荷トルクを低減させるために関節緩衝制御を行い、並行して、非分離把持のエフェクタ半閉から剛結合把持となる完全閉作業を行うことになる。
【0041】
非分離把持・接触後から、飛行可能宇宙ロボットるマニピュレータの各関節には、相対速度・相対角速度に起因する負荷トルクが加わる。第2関節(J2Y)に最大約160 Nmの負荷がかかる。これは、本モデルの関節内減速機の耐負荷250 Nm程度に対し若干の余裕があるが、関節に配したトルクセンサ信号による関節コントローラ制御等により確実かつ応答性よく負荷を低減させることができる。
【0042】
以上の方法により、姿勢安定度の悪い目標物に対しても捕獲作業を行える。捕獲後、固体ブースタの取付け・残滓衛星デ・オービット・飛行可能宇宙ロボット母機帰還の作業を行うことは、上記の作業に比べて容易なロボットタスクであり従来に比して効率よく実施することができる。
【0043】
【発明の効果】
以上のように本システムにより、目標物が例えば数deg/secで回転しているような状態でも、問題なく捕獲することができる。更に、数10deg/secで回転している目標物を捕獲するような場合で、目標物捕獲把持点が飛行可能宇宙ロボット側から見えなくなるような場合には、センシング目標を飛行フェーズに沿って切り替えてゆく方法や、もう一方の飛行可能宇宙ロボットマニピュレータ先端のセンサと協調・複合させて用いる方法等により、機動性捕獲制御を実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】スペースシャトル用Shuttle-RMSの斜視図、
【図2】宇宙ステーション用JEMRMS親アームの斜視図、
【図3】宇宙ステーション用SSRMSの斜視図、
【図4】ETS-VIIマニピュレータ(日)の斜視図、
【図5】EVA Robotic Cameras (AERCam) Sprintの概略図
【図6】軌道上作業機の概略図
【図7】STARSの該略図
【図8】GSVの概略図、
【図9】本発明の1実施例にかかる近傍飛行型宇宙ロボットの斜視図
【図10】図9の宇宙ロボットの平面図、
【図11】図9の宇宙ロボットの側面図、
【図12】図9の宇宙ロボットの正面図、
【図13】図9の宇宙ロボットに結合される再構成マニピュレータの正面図、
【図14】宇宙ロボットの制御系統図、
【図15(a)】宇宙ロボットの作業形態の例の概略図、
【図15(b)】宇宙ロボットの作業形態の例の概略図、
【図15(c)】宇宙ロボットの作業形態の例の概略図、
【図15(d)】宇宙ロボットの作業形態の例の概略図、
【図15(e)】宇宙ロボットの作業形態の例の概略図、
【図15(f)】宇宙ロボットの作業形態の例の概略図、
【図15(g)】宇宙ロボットの作業形態の例の概略図、
【図15(h)】宇宙ロボットの作業形態の例の概略図、
【図15(i)】宇宙ロボットの作業形態の例の概略図、
【図15(j)】宇宙ロボットの作業形態の例の概略図、
【図15(k)】宇宙ロボットの作業形態の例の概略図、
【図16(a)】宇宙ロボットの作業手順の概略図、
【図16(b)】宇宙ロボットの作業手順の概略図、
【図16(c)】宇宙ロボットの作業手順の概略図、
【図16(d)】宇宙ロボットの作業手順の概略図、
【図16(e)】宇宙ロボットの作業手順の概略図、
【図16(f)】宇宙ロボットの作業手順の概略図、
【図16(g)】宇宙ロボットの作業手順の概略図、
【図17】宇宙ロボットの作業形態の例の概略図、
【図18】宇宙ロボットの作業形態の例の概略図、
【図19】宇宙ロボットの作業形態の例の概略図、
【図20】宇宙ロボットの手先の到達可能範囲を示すグラフ、
【図21】、宇宙ロボットの先端のエンドエフェクタの把持動作を示す説明図
【図22】宇宙ロボットの手先と目標物と距離の時間変化を示すグラフである。
【符号の簡単な説明】
1 近傍飛行型宇宙ロボット
2 再構成マニピュレータ
3 近傍飛行用装置
4 通信用アンテナ
5 GPSアンテナ
6、7 カメラ
8 計算モジュール
9 通信電源モジュール
10 航法モジュール
11 推進モジュール
12 母機
13 目標物
14 ペイロード
15 回動把持アーム。

Claims (3)

  1. 軌道上に長期にわたって滞在する能力を有する母機から分離され、軌道上滞在に必要な衛星中継アンテナや太陽電池パドルを含む柔軟負荷物や大型の推進装置を有さず、内部に蓄えられた推進薬と電力を用いて、該母機の近傍を飛行して目標物に接近し該目標物に対して所定のサービスを実行し、サービス終了後に母機に戻り、推進薬や電力の補給を受け、次の軌道上サービスに使用することが可能な、柔軟付加物を有しない繰り返し使用可能な近傍飛行型宇宙ロボットであって、
    前記目標物に対して行うサービスに関する指令を受信する近傍指令受信手段と、
    前記宇宙ロボットの位置情報を検出する位置情報検出手段と、
    前記目標物に対して接近し、及び/又は、前記目標物に対する姿勢を制御するための推進力を発生する小型推進力発生手段と、
    前記宇宙ロボットの位置と前記目標物との相対位置に関する情報を処理し、前記サービスを行うための必要な動作を決定する演算手段と、
    前記演算結果に基づいて、前記推進力発生手段に制御信号を出力する推進力制御手段と 前記目標物を取り扱うためのマニピュレータと、
    前記演算結果に基づいて前記マニピュレータの動作を制御するマニピュレータ制御手段とを備えたことを特徴とする宇宙ロボット。
  2. 前記推進力制御手段が、前記宇宙ロボットを回転している目標物に対して所定の方向に高速で移動させ、予め設定された位置に近づいたとき、前記マニピュレータが手先誘導を開始し、前記目標物の所定の部分を把持するように制御されることを特徴とする請求項1に記載の宇宙ロボット。
  3. 母機から切り離され、該母機の近傍を飛行して目標物に接近し該目標物に対して所定のサービスを実行することが可能な、柔軟付加物を有しない繰り返し使用が可能な近傍飛行型宇宙ロボットを用いた宇宙機動作業システムであって、
    近傍飛行型宇宙ロボットを構成する再構成マニピュレータ、航法モジュール、推進モジュール、計算モジュール、通信電源モジュールを含む各モジュールの構成を組み替えることにより、単腕単独動作、双腕協調動作、歩行監視、飛行監視、小型物体輸送、飛行作業を含む軌道上作業を実施する能力を有するシンプル、かつ、軌道上作業への適用性に優れた軌道上再構成型の軌道上作業システムであって、
    さらに、複数の前記宇宙ロボットが協働して単一の目標物に対する軌道上作業処理を実行できることを特徴とする宇宙機動作業システム。
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