JP4464551B2 - ハイブリッド駆動制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はハイブリッド駆動制御装置に係り、特に、摩擦係合要素をスリップ係合させてエンジン動力を駆動輪に伝達するとともに電動機で駆動輪を回転駆動するフリクション走行モードを備えているハイブリッド駆動制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(a) 燃料の燃焼で動力を発生するエンジンと、(b) 電気エネルギーで動力を発生する電動機と、(c) サンギヤに前記エンジンが連結されるとともにキャリアに前記電動機が連結されたダブルピニオン型の遊星歯車装置と、(d) その遊星歯車装置のリングギヤをケースに連結するブレーキと、(e) 前記キャリアを出力部材に連結する第1クラッチと、(f) 前記リングギヤを前記出力部材に連結する第2クラッチと、を有するハイブリッド駆動制御装置において、(g) 第1クラッチを係合させるとともに電動機を逆方向へ回転させて後進走行を行うとともに、必要に応じてエンジンを作動させるとともにブレーキを係合させて後進走行をアシストする技術が、例えば特開2000−92612号公報に記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなハイブリッド駆動制御装置においては、急ブレーキ時などに速やかにブレーキを開放しないとエンジンストールする可能性があるとともに、ブレーキの係合、開放時に駆動力変動が生じる恐れがあるなど、高精度で応答性に優れた制御が要求される。
【0004】
これに対し、未だ公知ではないが、エンジンを作動させてサンギヤを正方向へ回転させるとともに、そのサンギヤの回転に伴ってリングギヤが正方向へ回転させられている状態で、前記ブレーキをスリップ係合させてそのサンギヤの回転を制限することにより、キャリアに逆方向の回転力を作用させて車両を後進走行させるようにすれば、上記駆動力変動やエンジンストールが抑制される。しかし、この場合にはブレーキに過大な負荷がかかるため、摩擦材の耐久性が危惧される。電動機によってアシストすればブレーキの負荷が軽減されるが、バッテリ等の電力源の残容量が低下した場合にはアシスト不能になるため、必ずしも十分にブレーキの負荷を軽減することができない。
【0005】
本発明は以上の事情を背景として為されたもので、その目的とするところは、ブレーキ等の摩擦係合要素をスリップ係合させてエンジンにより走行する場合に、摩擦係合要素の負荷を軽減して耐久性を向上させることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、第1発明は、(a) 燃料の燃焼で動力を発生するエンジンと駆動輪との間の動力伝達を摩擦係合によって接続、遮断する摩擦係合要素と、(b) 駆動輪へ駆動力を付与できる電動機と、(c) その電動機に電力を供給する電力源と、(d) その電力源の残容量を検出または推定する電力残容量検出手段と、(e) 前記摩擦係合要素をスリップ係合させてエンジン動力を駆動輪に伝達するフリクション走行モードを成立させるフリクション走行モード制御手段と、を有するハイブリッド駆動制御装置において、(f) 前記フリクション走行モードによる走行時に前記電動機を作動させるとともに、運転者の出力要求量および車速に基づいて決定される車両要求駆動力を、前記摩擦係合要素のスリップ係合で駆動輪に伝達されるフリクション分担分と、前記電動機から駆動輪に伝達される電動機分担分とに分配する駆動力分配手段を有し、且つ、(g) その駆動力分配手段は、前記電力残容量検出手段によって検出または推定された残容量が小さくなるに従って前記電動機分担分の比率を小さくするようになっていることを特徴とする。
【0007】
第2発明は、(a) 燃料の燃焼で動力を発生するエンジンと駆動輪との間の動力伝達を摩擦係合によって接続、遮断する摩擦係合要素と、(b) 駆動輪へ駆動力を付与できる電動機と、(c) 前記摩擦係合要素をスリップ係合させてエンジン動力を駆動輪に伝達するフリクション走行モードを成立させるフリクション走行モード制御手段と、を有するハイブリッド駆動制御装置において、(d) 前記フリクション走行モードによる走行時に前記電動機を作動させるとともに、運転者の出力要求量および車速に基づいて決定される車両要求駆動力を、前記摩擦係合要素のスリップ係合で駆動輪に伝達されるフリクション分担分と、前記電動機から駆動輪に伝達される電動機分担分とに分配する駆動力分配手段を有し、且つ、(e) その駆動力分配手段は、前記摩擦係合要素の温度が高くなるに従って前記フリクション分担分の比率を小さくするようになっていることを特徴とする。
【0008】
第3発明は、第1発明のハイブリッド駆動制御装置において、前記駆動力分配手段は、前記摩擦係合要素の温度が所定温度以上と検出または推定された場合は、前記電力源の残容量に基づく分配に優先して、その摩擦係合要素の温度が高くなるに従って前記フリクション分担分の比率が小さくなるように分配することを特徴とする。
【0009】
第4発明は、第2発明または第3発明のハイブリッド駆動制御装置において、前記摩擦係合要素の温度が、焼き付きを生じる恐れがある予め定められた所定温度以上の場合は、前記フリクション走行モードを禁止することを特徴とする。
【0010】
第5発明は、第2発明〜第4発明の何れかのハイブリッド駆動制御装置において、前記摩擦係合要素を係合または冷却するための流体の温度、前記エンジンの冷却水温、および外気温の1つまたは複数の組合せに基づいて、前記摩擦係合要素の温度を推定することを特徴とする。
【0011】
第6発明は、第1発明〜第5発明の何れかのハイブリッド駆動制御装置において、前記エンジンのクランク軸に連結されて回転駆動されることにより電気エネルギーを発生する発電機を有し、前記フリクション走行モード時に前記電動機を駆動するための電力の一部または全部をその発電機で発電した電力で賄うようになっていることを特徴とする。
【0012】
第7発明は、第1発明〜第6発明の何れかのハイブリッド駆動制御装置において、(a) 第3回転要素の回転停止時に互いに逆方向へ回転させられる関係にある第1回転要素および第2回転要素を有する歯車式の合成分配装置を備えているとともに、(b) 前記第1回転要素に前記エンジンが連結され、前記第2回転要素に前記電動機が連結され、前記摩擦係合要素は前記第3回転要素の回転を制限できるように設置されており、(c) 前記フリクション走行モードは、前記エンジンを作動させて前記第1回転要素を正方向へ回転させるとともに、その第1回転要素の回転に伴って前記第3回転要素が正方向へ回転させられている状態で、前記摩擦係合要素をスリップ係合させてその第3回転要素の回転を制限することにより、前記第2回転要素に逆方向の回転力を作用させるとともに、前記電動機によってその第2回転要素に逆方向の回転力を付与して、その第2回転要素に接続された駆動輪を回転駆動して車両を後進走行させるものであることを特徴とする。
【0013】
第8発明は、第1発明〜第7発明の何れかのハイブリッド駆動制御装置において、前記フリクション走行モードは、前記電動機に電力を供給する電力源の残容量が所定値以下になった場合に実行されることを特徴とする。
【0014】
第9発明は、第1発明〜第7発明の何れかのハイブリッド駆動制御装置において、前記フリクション走行モードは、前記車両要求駆動力が所定値以上になった場合に実行されることを特徴とする。
第10発明は、第1発明〜第9発明の何れかのハイブリッド駆動制御装置において、前記車両要求駆動力は、前記運転者の出力要求量および前記車速の他にシフトポジションを考慮して決定されることを特徴とする。
【0015】
11発明は、(a) 第3回転要素の回転停止時に互いに逆方向へ回転させられる関係にある第1回転要素および第2回転要素を有する歯車式の合成分配装置と、(b) 前記第1回転要素に連結されるとともに燃料の燃焼で動力を発生するエンジンと、(c) 前記第2回転要素に連結されるとともに電気エネルギーで動力を発生する電動機と、(d) 前記第3回転要素の回転を制限できるように設置されたスリップ係合可能な摩擦係合要素と、(e) 前記エンジンのクランクシャフトに連結されて回転駆動されることにより電気エネルギーを発生する発電機と、を有するハイブリッド駆動制御装置において、(f) 前記エンジンを作動させて前記第1回転要素を正方向へ回転させるとともに、その第1回転要素の回転に伴って前記第3回転要素が正方向へ回転させられている状態で、前記摩擦係合要素をスリップ係合させてその第3回転要素の回転を制限することにより、前記第2回転要素に逆方向の回転力を作用させてその第2回転要素に接続された駆動輪を回転駆動して車両を後進走行させるフリクション走行モードを備えている一方、(g) そのフリクション走行モードの走行時に、前記発電機によって電気エネルギーを発生させるとともに、その電気エネルギーを前記電動機に供給して逆方向へ回転させることにより、前記後進走行をアシストするアシスト手段を有することを特徴とする。
【0016】
12発明は、第1発明〜第11発明の何れかのハイブリッド駆動制御装置において、前記フリクション走行モード時は前記エンジンを所定の目標エンジン回転速度で定回転制御することを特徴とする。
【0017】
13発明は、第12発明のハイブリッド駆動制御装置において、前記目標エンジン回転速度は、前記摩擦係合要素の温度が低い時程高回転速度を許容または高回転速度に設定されることを特徴とする。
【0018】
14発明は、第13発明のハイブリッド駆動制御装置において、前記摩擦係合要素を係合または冷却するための流体の温度、前記エンジンの冷却水温、および外気温の1つまたは複数の組合せに基づいて前記目標エンジン回転速度を設定することを特徴とする。
【0019】
15発明は、第13発明のハイブリッド駆動制御装置において、前記摩擦係合要素を係合または冷却するための流体の温度、前記エンジンの冷却水温、および外気温の1つまたは複数の組合せに基づいて、前記摩擦係合要素の温度を推定することを特徴とする。
【0020】
16発明は、第1発明〜第15発明の何れかのハイブリッド駆動制御装置において、前記電動機は発電機としても機能するモータジェネレータで、前記フリクション走行モード時はそのモータジェネレータの発電作用を禁止することを特徴とする。
【0021】
【発明の効果】
第1発明のハイブリッド駆動制御装置は、摩擦係合要素をスリップ係合させてエンジンにより車両を走行させるフリクション走行モード時に電動機を作動させるとともに、車両要求駆動力をフリクション分担分と電動機分担分とに分配するようになっているため、摩擦係合要素の負荷が軽減されて摩擦材の耐久性が向上する。特に、バッテリ等の電力源の残容量が小さくなるに従って電動機分担分の比率が小さくなるため、電力残容量の低下で電動機が使用不可になることを回避しつつ、車両要求駆動力の一部を電動機に分担させることにより、摩擦係合要素の耐久性を確実に向上させることができる。
【0022】
第2発明では、摩擦係合要素をスリップ係合させてエンジンにより車両を走行させるフリクション走行モード時に電動機を作動させるとともに、車両要求駆動力をフリクション分担分と電動機分担分とに分配するようになっているため、摩擦係合要素の負荷が軽減されて摩擦材の耐久性が向上する。特に、摩擦係合要素の温度が高くなるに従ってフリクション分担分の比率が小さくなるため、スリップ係合に起因する摩擦係合要素の焼き付きが抑制され、焼き付きに伴う摩擦材の耐久性悪化が防止される。
【0023】
摩擦係合要素の温度が所定温度以上と検出または推定された場合は、電力源の残容量に基づく分配に優先して、その摩擦係合要素の温度が高くなるに従ってフリクション分担分の比率が小さくなるように分配する第3発明についても、第2発明と同様に、スリップ係合に起因する摩擦係合要素の焼き付きが抑制されて、焼き付きに伴う摩擦材の耐久性悪化が防止される。
【0024】
第4発明では、摩擦係合要素の温度が、焼き付きを生じる恐れがある予め定められた所定温度以上の場合は、フリクション走行モードが禁止されるため、スリップ係合に起因する摩擦係合要素の焼き付きが回避され、焼き付きに伴う摩擦材の耐久性悪化が確実に防止される。
【0025】
第5発明では、摩擦係合要素を係合または冷却するための流体の温度、エンジンの冷却水温、および外気温の1つまたは複数の組合せに基づいて摩擦係合要素の温度を推定するため、摩擦係合要素の温度を高い精度で推定することが可能で、必要以上にフリクション分担分の比率を小さくしたりフリクション走行モードを禁止したりすることなく、スリップ係合に起因する摩擦係合要素の焼き付きを防止して摩擦材の耐久性を向上させることができる。
【0026】
第6発明では、エンジンのクランク軸に連結されて回転駆動されることにより電気エネルギーを発生する発電機を有し、フリクション走行モード時に前記電動機を駆動するための電力の一部または全部をその発電機で発電した電力で賄うようになっているため、電力源の残容量不足などに拘らず常に電動機による駆動力を得ることが可能で、摩擦係合要素の負荷を軽減して摩擦材の耐久性を確実に向上させることができる。
【0027】
第7発明のフリクション走行モードは、摩擦係合要素をスリップ係合させてエンジンにより車両を後進走行させるもので、エンジンによる大きな駆動力で車両を後進走行させることができるとともに、摩擦係合要素のスリップ係合で駆動力を発生させることから、大きな駆動力変動や急減速時のエンジンストールが抑制される。
【0028】
第8発明では、電力源の残容量が所定値以下になった場合にフリクション走行モードが実行されるため、電力消費を節減して残容量不足により電動機などが使用不可になることを抑制しつつ、フリクション走行モードによる走行頻度を少なくして摩擦係合要素の摩擦材の耐久性を向上させることができる。
【0029】
第9発明では、車両要求駆動力が所定値以上になった場合にフリクション走行モードが実行されるため、エンジンによる大きな駆動力で車両を走行させることができるとともに、フリクション走行モードによる走行頻度を少なくして摩擦係合要素の摩擦材の耐久性を向上させることができる。
【0030】
11発明のハイブリッド駆動制御装置は、摩擦係合要素をスリップ係合させてエンジンにより車両を後進走行させるフリクション走行モードを備えているため、大きな駆動力で車両を後進走行させることができるとともに、摩擦係合要素のスリップ係合で駆動力を発生させることから、大きな駆動力変動や急減速時のエンジンストールが抑制される。また、フリクション走行モードの走行時に、エンジンのクランクシャフトに連結された発電機によって電気エネルギーを発生させるとともに、その電気エネルギーを電動機に供給して逆方向へ回転させることにより、後進走行をアシストするアシスト手段を備えているため、摩擦係合要素の負荷が軽減されて摩擦材の耐久性が向上する。特に、発電機で発生させた電気エネルギーを用いて電動機を回転駆動しているため、バッテリ等の電力源の残容量不足に拘らず常時電動機によるアシストを行うことが可能で、摩擦係合要素の耐久性が確実に向上する。
【0031】
12発明では、フリクション走行モード時にエンジンを所定の目標エンジン回転速度で定回転制御するため、エンジンの吹上りやエンジンストールを回避しつつ摩擦係合要素のスリップ係合で車両を走行させることができる。
【0032】
13発明では、フリクション走行モード時の目標エンジン回転速度が、摩擦係合要素の温度が低い時程高回転速度を許容または高回転速度に設定されるため、高温時ほど摩擦係合要素のスリップ回転速度が低回転速度に制限されることになり、摩擦材の耐久性が更に効果的に向上する。すなわち、高温時ほど焼き付きなどで摩擦材に作用するダメージは大きくなるのであり、その高温時に摩擦係合要素のスリップ回転速度が低回転速度に制限されることにより、焼き付きなどによる摩擦材の耐久性悪化を回避できる。
【0033】
14発明では、フリクション走行モード時の目標エンジン回転速度が、摩擦係合要素を係合または冷却するための流体の温度、エンジンの冷却水温、および外気温の1つまたは複数の組合せに基づいて設定されるため、摩擦係合要素の温度を直接検出することなく、その摩擦係合要素の温度に応じて高い精度で目標エンジン回転速度を設定することが可能で、必要以上に目標エンジン回転速度を低く設定することなく、スリップ係合に起因する摩擦係合要素の焼き付きを防止して摩擦材の耐久性を向上させることができる。
【0034】
15発明では、摩擦係合要素を係合または冷却するための流体の温度、エンジンの冷却水温、および外気温の1つまたは複数の組合せに基づいて摩擦係合要素の温度を推定するため、摩擦係合要素の温度を高い精度で推定することが可能で、必要以上に目標エンジン回転速度を低く設定することなく、スリップ係合に起因する摩擦係合要素の焼き付きを防止して摩擦材の耐久性を向上させることができる。
【0035】
16発明では、前記電動機が発電機としても機能するモータジェネレータで、フリクション走行モード時はモータジェネレータの発電作用を禁止するようになっているため、スリップ制御される摩擦係合要素の負荷増大が回避されて耐久性悪化が防止される。
【0036】
【発明の実施の形態】
前記摩擦係合要素を介して回転駆動される駆動輪と電動機によって回転駆動される駆動輪とは同じであっても良いし、異なる場合であっても良い。摩擦係合要素は、油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる単板式、多板式等の油圧式摩擦ブレーキやクラッチが好適に用いられるが、電磁式クラッチやブレーキなど、スリップ係合が可能な種々の係合要素を採用できる。
【0037】
電力源は、充放電が可能なバッテリ(二次電池)が好適に用いられるが、燃料電池等の他の電力源を用いることもできる。第2発明では、電力源は必ずしも必須ではなく、例えば発電機で発生した電気エネルギーのみで電動機を作動させる場合であっても良い。
【0038】
駆動力分配手段は、例えば車両要求駆動力の変化に応じて電動機分担分を変化させることにより、摩擦係合要素の係合トルクを略一定に維持して摩擦材の耐久性を更に向上させることもできる。第11発明のアシスト手段は、駆動力分配手段の一態様と見做すことができる。
【0039】
第1発明の駆動力分配手段は、例えば電力源の残容量が小さくなるに従って連続的(直線的、或いは曲線的など)に電動機分担分の比率を小さくするように構成されるが、1段階、2段階、或いは3段階以上の多段階などステップ的に変化させるものでも良い。摩擦係合要素の温度が高くなるに従ってフリクション分担分の比率を小さくする第2発明の駆動力分配手段についても同様である。
【0040】
第5発明、第14発明、第15発明では、摩擦係合要素を係合または冷却するための流体の温度、エンジンの冷却水温、および外気温の何れか1つのみに基づいて、目標エンジン回転速度を設定したり摩擦係合要素の温度を推定したりすることもできるが、高い制御制度を得るために、何れか2つ或いは3つを用いて上記設定や推定を行うことが望ましい。上記流体の温度、エンジン冷却水温、および外気温以外のパラメータを加えて上記設定や推定を行うことも可能である。
【0041】
11発明の好適な態様は、前記フリクション走行モードでは、運転者の出力要求量に対応した車両要求駆動力が得られるとともに前記エンジンの回転速度が所定の目標エンジン回転速度になるように、前記アシスト手段のアシストトルクを考慮して前記摩擦係合要素の係合トルク制御および前記エンジンの出力制御を行うように構成される。
【0042】
11発明の別の好適な態様は、(a) 前記エンジンを作動させて前記第1回転要素を正方向へ回転させるとともに、前記摩擦係合要素を完全係合させて前記第3回転要素の回転を阻止することにより、前記第2回転要素を逆方向へ回転させて車両を後進走行させるエンジン走行モードを備えている一方、(b) 前記電動機は、発電機としても使用できるモータジェネレータで、前記エンジン走行モードでは該モータジェネレータの発電制御が許容されるが、前記フリクション走行モードでは該モータジェネレータの発電制御が禁止されるように構成される。その場合には、フリクション走行モードではモータジェネレータの発電制御が禁止されているため、スリップ制御される摩擦係合要素の負荷増大が回避されて耐久性悪化が防止される一方、エンジン走行モードではモータジェネレータの発電制御が許容されているため、後進走行時においても必要に応じてバッテリを充電することができる。なお、第11発明の実施に際しては、必ずしもエンジン走行モードを備えている必要はないし、バッテリの蓄電量(残容量)が不足している場合など必要に応じてフリクション走行モードで発電制御を行うことも可能である。
【0043】
上記歯車式の合成分配装置は、シングルピニオン型またはダブルピニオン型の遊星歯車装置や傘歯車式の差動装置である。第2回転要素と駆動輪側の出力部材との間に第1クラッチを設けるとともに、その出力部材と第3回転要素との間に第2クラッチを設けるなど、クラッチやブレーキを必要に応じて追加して設けることにより、前進走行モードや充電モードなど種々の運転モードを成立させることができる。
【0044】
第2回転要素に連結される電動機としては、第16発明のようにモータジェネレータを用いることもできるが、発電機の機能を備えていない単純な電動機であっても良い。エンジンのクランクシャフトに連結される発電機としては、エンジンの始動時にクランキングするスタータとしても用いられるようにモータジェネレータを採用することが望ましいが、電動機の機能を備えていない単純な発電機であっても良く、スタータと別個に設けるなどすれば良い。
【0045】
11発明のアシスト手段は、発電機によって発生した電気エネルギーだけで電動機を回転駆動するものでも良いが、電力源(バッテリなど)に余裕があれば、電力源から電気エネルギーを持ち出して電動機を駆動することにより、スリップ係合させられる摩擦係合要素の負荷を更に小さくすることもできる。フリクション走行モードでは、常にアシスト手段によってアシストすることが望ましいが、一定の条件下でアシスト手段によるアシストを中止したり、電力源から持ち出した電気エネルギーだけで電動機を駆動してアシストしたりするなど、種々の態様を採用できる。
【0046】
また、発電機によって発生した総ての電気エネルギーを電動機に供給する必要はなく、発生した電気エネルギーの一部をエアコンや油圧回路の電動オイルポンプ等の各種の補機類に使用しても良い。
【0047】
アシスト手段の具体的態様としては、例えば所定の電気エネルギーを発生するように発電機の発電トルクを制御するとともに、運転者の出力要求量(要求トルク)から電動機のアシストトルクを差し引いた不足トルクが、前記摩擦係合要素のスリップ係合に基づいて前記第2回転要素に作用するように、前記合成分配装置のギヤ比を考慮してその摩擦係合要素の係合トルクを制御する一方、エンジン回転速度が所定の目標エンジン回転速度になるようにエンジントルクをフィードバック制御するように構成される。エンジントルクのフィードバック制御では、摩擦係合要素の係合トルクのエンジン分担分、すなわち合成分配装置のギヤ比を考慮したトルクに、発電機の発電トルクを加算したトルクをフィードフォワード項とすることが望ましい。
【0048】
また、アシスト手段の別の態様としては、例えば所定の電気エネルギーを発生するように発電機の発電トルクを制御するとともに、運転者の出力要求量(要求トルク)から前記電動機のアシストトルクを差し引いた不足トルクおよび上記発電トルクに応じてエンジントルクを制御する一方、該エンジンの回転速度が所定の目標エンジン回転速度になるように前記摩擦係合要素の係合トルクをフィードバック制御するように構成することもできる。すなわち、運転者の出力要求量から前記電動機のアシストトルクを差し引いた不足トルクが、前記摩擦係合要素のスリップ係合に基づいて前記第2回転要素に作用するように、前記合成分配装置のギヤ比および発電機の発電トルクを考慮してエンジントルクを制御する一方、そのエンジンの回転速度が所定の目標エンジン回転速度になるように前記摩擦係合要素の係合トルクをフィードバック制御するのである。摩擦係合要素のフィードバック制御では、エンジントルクから発電トルクを差し引いたトルクの摩擦係合要素分担分、すなわち合成分配装置のギヤ比を考慮したトルクをフィードフォワード項とすることが望ましい。
【0049】
14発明では、例えば外気温、エンジンの冷却水温、および摩擦係合要素の温度の何れか1つを検出して目標エンジン回転速度を設定するように構成されるが、上記3種類の温度をそれぞれ検出して、個々に設けられたマップなどから目標エンジン回転速度を求め、それ等の最低の目標エンジン回転速度を選択するようにしても良いなど、種々の態様が可能である。摩擦係合要素の温度に関係する他の部分の温度を検出して目標エンジン回転速度を設定するようにしても良い。なお、第11発明の実施に際しては、各部の温度に拘らず一定の目標エンジン回転速度が設定されるようになっていても良いし、目標エンジン回転速度を定めることなく摩擦係合要素の係合トルクや発電機のトルクなどに応じてエンジントルクを制御しても良いなど、種々のエンジン制御が可能である。
【0050】
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が適用されたハイブリッド駆動制御装置10を説明する概略構成図で、図2は変速機12を含む骨子図であり、このハイブリッド駆動制御装置10は、燃料の燃焼で動力を発生するエンジン14、電動機および発電機として用いられるモータジェネレータ16、およびダブルピニオン型の遊星歯車装置18を備えて構成されており、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)車両などに横置きに搭載されて使用される。遊星歯車装置18のサンギヤ18sにはエンジン14が連結され、キャリア18cにはモータジェネレータ16が連結され、リングギヤ18rは第1ブレーキB1を介してケース20に連結されるようになっている。また、キャリア18cは第1クラッチC1を介して変速機12の入力軸22に連結され、リングギヤ18rは第2クラッチC2を介して入力軸22に連結されるようになっている。モータジェネレータ16は電動機に相当し、遊星歯車装置18は歯車式の合成分配装置に相当し、サンギヤ18sは第1回転要素、キャリア18cは第2回転要素、リングギヤ18rは第3回転要素、第1ブレーキB1は摩擦係合要素に相当する。また、変速機12の入力軸22は出力部材に相当する。
【0051】
上記クラッチC1、C2および第1ブレーキB1は、何れも油圧アクチュエータによって摩擦係合させられる湿式多板式の油圧式摩擦係合装置で、油圧制御回路24から供給される作動油によって摩擦係合させられるようになっている。図3は、油圧制御回路24の要部を示す図で、電動ポンプを含む電動式油圧発生装置26で発生させられた元圧PCが、マニュアルバルブ28を介してシフトレバー30(図1参照)のシフトポジションに応じて各クラッチC1、C2、ブレーキB1へ供給されるようになっている。シフトレバー30は、運転者によって操作されるシフト操作部材で、本実施例では「B」、「D」、「N」、「R」、「P」の5つのシフトポジションに選択操作されるようになっており、マニュアルバルブ28はケーブルやリンク等を介してシフトレバー30に連結され、そのシフトレバー30の操作に従って機械的に切り換えられるようになっている。
【0052】
「B」ポジションは、前進走行時に変速機12のダウンシフトなどにより比較的大きな動力源ブレーキが発生させられるシフトポジションで、「D」ポジションは前進走行するシフトポジションであり、これ等のシフトポジションでは出力ポート28aからクラッチC1およびC2へ元圧PCが供給される。第1クラッチC1へは、シャトル弁31を介して元圧PCが供給されるようになっている。「N」ポジションは動力源からの動力伝達を遮断するシフトポジションで、「R」ポジションは後進走行するシフトポジションで、「P」ポジションは動力源からの動力伝達を遮断するとともに図示しないパーキングロック装置により機械的に駆動輪の回転を阻止するシフトポジションであり、これ等のシフトポジションでは出力ポート28bから第1ブレーキB1へ元圧PCが供給される。出力ポート28bから出力された元圧PCは戻しポート28cへも入力され、上記「R」ポジションでは、その戻しポート28cから出力ポート28dを経てシャトル弁31から第1クラッチC1へ元圧PCが供給されるようになっている。
【0053】
クラッチC1、C2、およびブレーキB1には、それぞれコントロール弁32、34、36が設けられ、それ等の油圧PC1、PC2、PB1が制御されるようになっている。クラッチC1の油圧PC1についてはON−OFF弁38によって調圧され、クラッチC2およびブレーキB1についてはリニアソレノイド弁40によって調圧されるようになっている。
【0054】
そして、上記クラッチC1、C2、およびブレーキB1の作動状態に応じて、図4に示す各走行モードが成立させられる。すなわち、「B」ポジションまたは「D」ポジションでは、「ETCモード」、「直結モード」、「モータ走行モード(前進)」の何れかが成立させられ、「ETCモード」では、第2クラッチC2を係合するとともに第1クラッチC1および第1ブレーキB1を開放した状態、言い換えればサンギヤ18s、キャリア18c、およびリングギヤ18rが相対回転可能な状態で、エンジン14およびモータジェネレータ16を共に作動させてサンギヤ18sおよびキャリア18cにトルクを加え、リングギヤ18rを回転させて車両を前進走行させる。「直結モード」では、クラッチC1、C2を係合するとともに第1ブレーキB1を開放した状態で、エンジン14を作動させて車両を前進走行させる。また、「モータ走行モード(前進)」では、第1クラッチC1を係合するとともに第2クラッチC2および第1ブレーキB1を開放した状態で、モータジェネレータ16を作動させて車両を前進走行させる。「モータ走行モード(前進)」ではまた、アクセルOFF時などにモータジェネレータ16を回生制御することにより、車両の運動エネルギーで発電してバッテリ42(図1参照)を充電するとともに車両に制動力を作用させることができる。
【0055】
図5は、上記前進モードにおける遊星歯車装置18の作動状態を示す共線図で、「S」はサンギヤ18s、「R」はリングギヤ18r、「C」はキャリア18cを表しているとともに、それ等の間隔はギヤ比ρ(=サンギヤ18sの歯数/リングギヤ18rの歯数)によって定まる。具体的には、「S」と「C」の間隔を1とすると、「R」と「C」の間隔がρになり、本実施例ではρが0.6程度である。また、(a) のETCモードにおけるトルク比は、エンジントルクTe:CVT入力軸トルクTin:モータトルクTm=ρ:1:1−ρであり、モータトルクTmはエンジントルクTeより小さくて済むとともに、定常状態ではそれ等のモータトルクTmおよびエンジントルクTeを加算したトルクがCVT入力軸トルクTinになる。CVTは無段変速機の意味であり、本実施例では変速機12としてベルト式無段変速機が設けられている。
【0056】
図4に戻って、「N」ポジションまたは「P」ポジションでは、「ニュートラル」または「充電・Eng始動モード」の何れかが成立させられ、「ニュートラル」ではクラッチC1、C2および第1ブレーキB1の何れも開放する。「充電・Eng始動モード」では、クラッチC1、C2を開放するとともに第1ブレーキB1を係合し、モータジェネレータ16を逆回転させてエンジン14を始動したり、エンジン14により遊星歯車装置18を介してモータジェネレータ16を回転駆動するとともに発電制御することにより、電気エネルギーを発生させてバッテリ42(図1参照)を充電したりする。
【0057】
「R」ポジションでは、「モータ走行モード(後進)」、「フリクション走行モード」、または「エンジン走行モード」が成立させられ、「モータ走行モード(後進)」では、第1クラッチC1を係合するとともに第2クラッチC2および第1ブレーキB1を開放した状態で、モータジェネレータ16を逆方向へ回転駆動してキャリア18c、更には入力軸22を逆回転させることにより車両を後進走行させる。「フリクション走行モード」では、第1クラッチC1を係合するとともに第2クラッチC2を開放した状態で、エンジン14を始動してサンギヤ18sを正方向へ回転させるとともに、そのサンギヤ18sの回転に伴ってリングギヤ18rが正方向へ回転させられている状態で、第1ブレーキB1をスリップ係合させてそのリングギヤ18rの回転を制限することにより、キャリア18cに逆方向の回転力を作用させて後進走行させる。この「フリクション走行モード」ではまた、エンジン14のクランクシャフトに連結されたスタータ70(図1参照)を発電制御して電気エネルギーを発生させるとともに、その電気エネルギーをモータジェネレータ16に供給して逆方向へ回転させることにより、後進走行をアシストするようになっている。スタータ70は、エンジン14を始動する際にクランキングするための電動機であるが、本実施例では発電機としても使用できるモータジェネレータが用いられている。なお、上記「フリクション走行モード」では、第1ブレーキB1の負荷増を防止するため、バッテリ42の蓄電量SOCが不足している時を含めて、如何なる条件下においてもモータジェネレータ16の発電制御が禁止されている。
【0058】
また、「エンジン走行モード」では、第1クラッチC1および第1ブレーキB1を係合するとともに第2クラッチC2を開放した状態で、エンジン14によりサンギヤ18sを正方向へ回転させることにより、第1ブレーキB1によって回転が阻止されているリングギヤ18rの作用でキャリア18cを逆方向へ回転させ、車両を後進走行させる。この「エンジン走行モード」では、必要に応じてモータジェネレータ16を発電制御することにより、電気エネルギーを発生させてバッテリ42を充電する。
【0059】
図6は、上記「フリクション走行モード」および「エンジン走行モード」における遊星歯車装置18の作動状態を示す共線図で、前記図5に相当する図であり、(a) の「フリクション走行モード」では、第1ブレーキB1の係合トルクTB1 に対して(1−ρ)×T B1 のトルクがキャリア18c「C」に作用させられるとともに、スタータ70の発電トルクTsに応じて発生した電気エネルギーのみで回転駆動されるモータジェネレータ16の力行トルクTmdが、同じくキャリア18c「C」に作用させられ、それ等を加算したトルク{(1−ρ)×TB1+Tmd}がCVT入力軸22に出力される。第1ブレーキB1の係合トルクTB1は、前記リニアソレノイド弁40による油圧PB1の調圧制御によって制御される。また、スタータ70の発電制御で発生した電気エネルギーの一部は、エアコンや電動式油圧発生装置26等の補機類で消費され、残りがモータジェネレータ16に供給されて力行制御に使用される。なお、R/L(ロード/ロード)は走行抵抗である。
【0060】
図6(b) の「エンジン走行モード」では、エンジントルクTeに対してTe×(1−ρ)/ρのトルクがキャリア18c「C」に作用させられ、モータジェネレータ16が発電制御される場合には、そのトルクTe×(1−ρ)/ρから発電トルクTmeを差し引いたトルク{Te×(1−ρ)/ρ−Tme}がCVT入力軸22に出力される。なお、この「エンジン走行モード」においても、厳密には補機類を作動させるためにスタータ70が発電制御され、エンジントルクTeからスタータ70の発電トルクTsを差し引いたトルク(Te−Ts)によってキャリア18c「C」に逆回転方向のトルクが作用させられる。
【0061】
前記変速機12はベルト式無段変速機で、その出力軸44からカウンタ歯車46を経て差動装置48のリングギヤ50に動力が伝達され、その差動装置48により左右の駆動輪(本実施例では前輪)52に動力が分配される。
【0062】
本実施例のハイブリッド駆動制御装置10は、図1に示すHVECU60によって制御されるようになっている。HVECU60は、CPU、RAM、ROM等を備えていて、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を実行することにより、電子スロットルECU62、エンジンECU64、M/GECU66、T/MECU68、前記油圧制御回路24のON−OFF弁38、リニアソレノイド弁40、エンジン14のスタータ70などを制御する。電子スロットルECU62はエンジン14の電子スロットル弁72を開閉制御するもので、エンジンECU64はエンジン14の燃料噴射量や可変バルブタイミング機構、点火時期などによりエンジン出力を制御するもので、M/GECU66はインバータ74を介してモータジェネレータ16の力行トルクや回生制動トルク等を制御するもので、T/MECU68は変速機12の変速比γ(=入力軸回転速度Nin/出力軸回転速度Nout )やベルト張力などを制御するものである。前記油圧制御回路24は、変速機12の変速比γやベルト張力を制御するための回路を備えている。スタータ70はモータジェネレータで、ベルト或いはチェーンなどの動力伝達装置を介してエンジン14のクランクシャフトに連結されている。
【0063】
上記HVECU60には、アクセル操作量センサ76からアクセル操作部材としてのアクセルペダル78の操作量θacを表す信号が供給されるとともに、シフトポジションセンサ80からシフトレバー30のシフトポジションを表す信号が供給される。また、エンジン回転速度センサ82、モータ回転速度センサ84、入力軸回転速度センサ86、出力軸回転速度センサ88、外気温センサ90、冷却水温センサ92、ATF温度センサ94、SOCセンサ96から、それぞれエンジン回転速度(回転数)Ne、モータ回転速度(回転数)Nm、入力軸回転速度(入力軸22の回転速度)Nin、出力軸回転速度(出力軸44の回転速度)Nout 、外気温Tha、エンジン14の冷却水温Thw、ATF温度(油圧制御回路24の流体の温度)ThATF、バッテリ42の蓄電量SOCを表す信号がそれぞれ供給される。出力軸回転速度Nout は車速Vに対応する。蓄電量SOCは単にバッテリ電圧であっても良いが、充放電量を逐次積算して求めるようにしても良い。バッテリ42は電力源に相当し、蓄電量SOCは電力源の残容量で、SOCセンサ96は電力残容量検出手段に相当する。また、ATF温度ThATFは油圧制御回路24の流体、すなわち第1ブレーキB1等の摩擦係合装置を係合させたり冷却したりする流体の温度である。上記アクセル操作量θacは運転者の出力要求量(要求トルク)を表している。
【0064】
そして、かかるHVECU60は、基本的に図7に示す各機能を備えていて、前記図4の各走行モードを実施するようになっている。図7のETCモード制御手段100は「ETCモード」を実施するもので、直結モード制御手段102は「直結モード」を実施するもので、モータ前進手段104は「モータ走行モード(前進)」を実施するもので、充電制御手段106は「充電・Eng始動モード」を実施するもので、モータ後進手段108は「モータ走行モード(後進)」を実施するもので、フリクション走行モード制御手段110は「フリクション走行モード」を実施するもので、エンジン走行モード制御手段112は「エンジン走行モード」を実施するものであり、ETCモード制御手段100および直結モード制御手段102はエンジン前進手段114を構成しており、フリクション走行モード制御手段110およびエンジン走行モード制御手段112はエンジン後進手段116を構成している。また、モード判定手段118は、アクセル操作量θacや車速V(出力軸回転速度Nout )、蓄電量SOC、シフトレバー30のシフトポジション等に基づいて走行モードを判定し、その判定した走行モードで運転が行われるように上記各手段を切り換える。
【0065】
図8および図9は、シフトレバー30が「R」ポジションへ操作され、前記「モータ走行モード(後進)」、「フリクション走行モード」、或いは「エンジン走行モード」で後進走行が行われる際の作動を説明するフローチャートで、HVECU60、エンジンECU64、M/GECU66などの信号処理により所定のサイクルタイムで繰り返し実行される。ステップS1〜S7は前記モード判定手段118によって実行され、ステップS8は前記エンジン走行モード制御手段112によって実行され、ステップS9は前記モータ後進手段108によって実行され、ステップS10〜S23はフリクション走行モード制御手段110によって実行される。
【0066】
図8のステップS1では、シフトレバー30が「R」ポジションへ操作されているか否かをシフトポジションセンサ80からの信号に基づいて判断し、「R」ポジションの場合にステップS2以下を実行する。ステップS2では、第1クラッチC1が既に係合している場合はその係合状態を維持し、開放している場合は前記ON−OFF弁38によって第1クラッチC1を係合(完全係合)させる。なお、第2クラッチC2は開放状態とされ、第1ブレーキB1は、後進走行の走行モードに応じて前記図4に示すように開放、スリップ係合、或いは完全係合の何れかの状態に制御されている。また、ステップS3では、運転者の出力要求量であるアクセル操作量θacおよび車速Vに基づいて、予め定められた演算式やマップなどから車両要求駆動力Pdrv を算出する。
【0067】
次のステップS4では、バッテリ42の蓄電量SOCが予め定められた所定値SOC1以下か否かを判断する。所定値SOC1は、例えば所定の充放電効率以上で充電および放電を行うことができる最低の蓄電量で、予め一定値が設定されており、所定値SOC1以下の場合はステップS6以下を実行するが、所定値SOC1より多い場合はステップS5で車両要求駆動力Pdrv が所定値Pdrv 1以上か否かを判断する。所定値Pdrv 1は、モータジェネレータ16の許容最大トルクに対応するもので、例えばモータジェネレータ16によって連続出力できる最大出力に基づいて、車速Vや変速機12の変速比γなどをパラメータとして設定されており、所定値Pdrv 1以上の場合はステップS6以下を実行するが、所定値Pdrv 1より小さい場合はステップS9を実行し、前記モータ後進手段108により「モータ走行モード(後進)」で車両を後進走行させる。上記所定値SOC1は第8発明の所定値に相当し、所定値Pdrv 1は第9発明の所定値に相当する。なお、ステップS5の判断を、アクセル操作量θacに基づいて行うことも可能である。
【0068】
ステップS6では、エンジン14が既に作動している場合はその作動状態を維持し、停止している場合は、スタータ70によりエンジン14をクランキングするとともに燃料噴射などの始動制御を実施してエンジン14を始動する。このエンジン14の始動は、第1ブレーキB1を開放した状態で行われる。ステップS7では、モータ回転速度Nmが予め定められた所定値Nm1以上か否かを判断し、所定値Nm1以上の場合は、ステップS8で前記エンジン走行モード制御手段112により第1ブレーキB1を完全係合させて「エンジン走行モード」で車両を後進走行させる一方、所定値Nm1より低い場合は、図9のステップS10以下を実行して前記フリクション走行モード制御手段110により第1ブレーキB1をスリップ係合させて「フリクション走行モード」で車両を後進走行させる。所定値Nm1は、第1ブレーキB1を完全係合させてもエンジン14がストールしない回転速度(例えばエンジン回転速度Neが1000rpm以上)になるように、ギヤ比ρに応じて予め設定されている。なお、モータ回転速度Nmの代わりに車速Vに基づいて判断することもできる。変速機12の変速比γは、通常は後進走行時には最大値に保持されているため、一定の判定車速V1以上か否かによって判断すれば良いが、後進走行時にも変速制御が行われる場合は、その変速比γをパラメータとして判定車速V1を設定するようにすれば良い。
【0069】
図9のステップS10では、ATF温度ThATFが予め定められた所定値αより低いか否かを判断する。所定値αは、第1ブレーキB1の温度が低くてスリップ係合させても焼き付く恐れがないと予想される上限温度で、例えば110℃程度の一定値が設定され、ATF温度ThATFが所定値αより低い場合はステップS11以下を実行するが、所定値α以上の場合はステップS17を実行し、ATF温度ThATFが所定値αよりも高い予め定められた所定値βより低いか否かを判断する。所定値βは、第1ブレーキB1の温度が高く、スリップ係合させると摩擦材が焼き付いて損傷する恐れがあると予想される温度で、例えば150℃程度の一定値が設定され、ATF温度ThATFが所定値βより低い場合はステップS18以下を実行するが、所定値β以上の場合は「フリクション走行モード」による後進走行を中止して、前記図8のステップS9で「モータ走行モード(後進)」によりモータジェネレータ16のみを用いて車両を後進走行させる。上記所定値αは第3発明の所定温度で、所定値βは第4発明の所定温度である。なお、ここではATF温度ThATFに基づいて第1ブレーキB1の温度を推定しているが、エンジン冷却水温Thwや外気温Thaなど、第1ブレーキB1の温度に関連する他の温度を用いて第1ブレーキB1の温度を推定したり、それ等の温度に基づいて推定した複数のブレーキ温度の最高値を採用するなど、総合的にブレーキ温度を推定して判断したりすることもできる。
【0070】
そして、ATF温度ThATFが所定値αより低い場合に実行するステップS11では、先ず目標エンジン回転速度netagを設定する。この目標エンジン回転速度netagの設定は、例えば図10のフローチャートに従って行われ、ステップR1では外気温Thaから予め定められたマップに従って目標エンジン回転速度nethaを算出し、ステップR2ではエンジン冷却水温Thwから予め定められたマップに従って目標エンジン回転速度nethwを算出し、ステップR3ではATF温度ThATFから予め定められたマップに従って目標エンジン回転速度nethATFを算出する。図11の(a) 〜(c) は、それぞれ予め定められたマップの一例を説明する図で、何れも温度Tha、Thw、ThATFが高くなる程目標エンジン回転速度netha、nethw、nethATFが低下するように定められている。そして、ステップR4では、それ等の目標エンジン回転速度netha、nethw、nethATFのうち最も低回転のものを最終的な目標エンジン回転速度netagに設定する。
【0071】
図9に戻って、ステップS12では、前記ステップS3で求めた車両要求駆動力Pdrv を、蓄電量SOCに基づいて予め定められた分配条件に従って第1ブレーキB1のスリップ係合で駆動輪52に伝達されるフリクション分担分と、モータジェネレータ16から駆動輪52に伝達される電動機分担分とに分配し、各分配駆動力に基づいて変速機12の変速比γや車速V、遊星歯車装置18のギヤ比ρなどから、第1ブレーキB1の係合トルクTB1、モータジェネレータ16のアシストトルク(力行トルク)Tmdをそれぞれ設定する。上記分配条件は、例えば図13に示すように蓄電量SOCが小さくなるに従ってモータジェネレータ16のアシストトルクTmdの分配比が連続的(実施例では直線的)に小さくなるように、演算式やマップなどで定められている。HVECU60などによる一連の信号処理のうちステップS12を実行する部分は第1発明の駆動力分配手段として機能している。
【0072】
次のステップS13では、エンジン14のクランクシャフトに接続されたスタータ70の発電トルクTsを設定し、その発電トルクTsでスタータ70を発電制御する。発電トルクTsは、エアコンや電動式油圧発生装置26等の補機類で消費される電気エネルギーを発生させるための発電トルクに、蓄電量SOCに応じてマップなどから求められた発電トルク(蓄電量SOCが少ない程大きくなる)を付加して設定される。また、ステップS14では、基本的にバッテリ42から必要な電気エネルギーを持ち出してモータジェネレータ16を前記アシストトルクTmdで逆方向へ回転するように力行制御する。
【0073】
ステップS15では、前記第1ブレーキB1の係合トルクTB1およびスタータ70の発電トルクTsから次式(1) に従ってエンジントルクTeを求め、そのエンジントルクTeでエンジン14が作動するように前記電子スロットル72のスロットル弁開度や燃料噴射量などを制御する。また、ステップS16では、第1ブレーキB1が前記係合トルクTB1でスリップ係合するように、第1ブレーキB1の油圧アクチュエータの受圧面積や摩擦板の数などから油圧PB1を算出するとともに、その油圧PB1が得られるデューティ比を予め定められたマップなどから求め、そのデューティ比をフィードフォワード項として、エンジン回転速度Neが前記ステップS11で求めた目標エンジン回転速度netagになるようにリニアソレノイド弁40をフィードバック制御する。これにより、前記ステップS14のモータジェネレータ16の力行制御と合わせて車両要求駆動力Pdrv が得られる。
Te=−(ρ×TB1+Ts) ・・・(1)
【0074】
一方、ATF温度ThATFが所定値α以上で且つ所定値βより低い場合に実行するステップS18では、前記ステップS11と同様にして目標エンジン回転速度netagを設定する。また、ステップS19では、前記ステップS3で求めた車両要求駆動力Pdrv を、ATF温度ThATFに基づいて予め定められた分配条件に従って第1ブレーキB1のスリップ係合で駆動輪52に伝達されるフリクション分担分と、モータジェネレータ16から駆動輪52に伝達される電動機分担分とに分配し、各分配駆動力に基づいて変速機12の変速比γや車速V、遊星歯車装置18のギヤ比ρなどから、第1ブレーキB1の係合トルクTB1、モータジェネレータ16のアシストトルク(力行トルク)Tmdをそれぞれ設定する。この場合は、第1ブレーキB1の負荷すなわちフリクション分担分が大きいと、スリップ係合に起因して摩擦材が焼き付きを生じる可能性があるため、上記分配条件は、例えば図12に示すようにATF温度ThATFが高くなるに従ってモータジェネレータ16のアシストトルクTmdの分配比が連続的(実施例では直線的)に大きくなるように、言い換えれば第1ブレーキB1の負荷(フリクション分担分)が少なくなるように、演算式やマップなどで定められている。HVECU60などによる一連の信号処理のうちステップS19を実行する部分は第2発明の駆動力分配手段として機能している。
【0075】
次のステップS20では、エンジン14のクランクシャフトに接続されたスタータ70の発電トルクTsを設定し、その発電トルクTsでスタータ70を発電制御する。発電トルクTsは、前記ステップS13と異なり、エアコンや電動式油圧発生装置26等の補機類で消費される電気エネルギーを発生させるための発電トルクに、蓄電量SOCに応じてマップなどから求められた発電トルク(蓄電量SOCが少ない程大きくなる)を加えるとともに、更にモータジェネレータ16を前記アシストトルクTmdで力行制御するのに必要な電気エネルギーの一部または全部を賄うことができるように、所定の発電トルクを付加したり、補正係数を掛け算するなど所定割合だけ増大させたりして設定される。本実施例では、アシストトルクTmdでモータジェネレータ16を力行制御するのに必要な全部の電気エネルギーを賄うことができるように設定され、ステップS21では、そのスタータ70によって発生させられた電気エネルギーを用いてモータジェネレータ16を前記アシストトルクTmdで逆方向へ回転するように力行制御する。これにより、バッテリ42の蓄電量SOCの消費を抑制しつつ、第1ブレーキB1の負荷を軽減して摩擦材の耐久性を向上させることができる。HVECU60などによる一連の信号処理のうちステップS20、S21を実行する部分は第11発明のアシスト手段として機能している。
【0076】
この後のステップS22、S23では、前記ステップS15、S16と同様にしてエンジン14の出力制御、第1ブレーキB1のスリップ制御(係合トルク制御)が行われる。
【0077】
また、ステップS24では、蓄電量SOCが所定値SOC2より少ないか否かを判断し、所定値SOC2より少ない場合は、ステップS25で運転者に音声表示や視覚表示などで警告を行うとともに、ステップS26で退避走行を実施する。すなわち、スタータ70の故障などでバッテリ42の蓄電量SOCが極端に低下した場合、モータジェネレータ16でアシストすることなく、第1ブレーキB1の係合トルクTB1を大きくして所望の車両要求駆動力Pdrv が得られるようにすることも考えられるが、ここではATF温度ThATFが比較的高く、第1ブレーキB1が焼き付いて損傷する可能性があるため、アクセル操作量θacに応じた車両要求駆動力Pdrv が得られない旨の警告を行うとともに、その車両要求駆動力Pdrv にガードを設けるなどして走行を制限するのである。所定値SOC2は、前記所定値SOC1よりも小さな値が設定される。
【0078】
このように、本実施例のハイブリッド駆動制御装置10は、第1ブレーキB1をスリップ係合させてエンジン16により車両を走行させる「フリクション走行モード」での走行時に、ステップS14、S21でモータジェネレータ16をアシスト制御(力行制御)するとともに、車両要求駆動力Pdrv をフリクション分担分と電動機分担分とに分配するようになっているため、第1ブレーキB1の負荷が軽減されて摩擦材の耐久性が向上する。
【0079】
特に、第1ブレーキB1の温度が比較的低くて焼き付きの恐れがない場合、すなわちステップS11以下の実行時には、ステップS12でバッテリ42の蓄電量SOCに基づいて、蓄電量SOCが小さくなるに従ってモータジェネレータ16のアシストトルクTmdの分配比が小さくされるため、蓄電量SOCの低下でモータジェネレータ16が使用不可になることを回避しつつ、車両要求駆動力Pdrv の一部をモータジェネレータ16に分担させることにより、第1ブレーキB1の耐久性を確実に向上させることができる。
【0080】
また、第1ブレーキB1の温度が比較的高い場合、すなわちステップS18以下の実行時には、ステップS19で第1ブレーキB1の温度に対応するATF温度ThATFに基づいて、ATF温度ThATFが高くなるに従ってフリクション分担分の比率が小さくされるため、スリップ係合に起因する第1ブレーキB1の焼き付きが抑制され、焼き付きに伴う摩擦材の耐久性悪化が防止される。
【0081】
また、第1ブレーキB1の温度に対応するATF温度ThATFが、焼き付きを生じる恐れがある所定値β以上の場合は、ステップS17に続いてステップS9の「モータ走行モード(後進)」を実施することにより、「フリクション走行モード」を禁止するようになっているため、スリップ係合に起因する第1ブレーキB1の焼き付きが回避され、焼き付きに伴う摩擦材の耐久性悪化が確実に防止される。
【0082】
また、ステップS17、S19では、第1ブレーキB1の温度の代わりにATF温度ThATFに基づいて所定の判断を行ったり駆動力の分担比率を設定したりしているが、ATF温度ThATFは第1ブレーキB1の温度と比較的高い対応関係が得られるため、必要以上に「フリクション走行モード」を禁止したり、フリクション分担分の比率を小さくしたりすることなく、スリップ係合に起因する第1ブレーキB1の焼き付きを防止して摩擦材の耐久性を向上させることができる。
【0083】
また、エンジン14のクランク軸に連結されたスタータ70としてモータジェネレータが用いられ、ステップS21でアシスト制御されるモータジェネレータ16に必要な電力の一部または全部を賄うように、ステップS20で上記スタータ70を発電制御するようになっているため、バッテリ42の蓄電量不足に拘らず常にモータジェネレータ16による駆動力を得ることが可能で、第1ブレーキB1の負荷を軽減して摩擦材の耐久性を確実に向上させることができる。
【0084】
また、本実施例の「フリクション走行モード」は、第1ブレーキB1をスリップ係合させてエンジン14により車両を後進走行させるもので、エンジン14による大きな駆動力で車両を後進走行させることができるとともに、第1ブレーキB1のスリップ係合で駆動力を発生させることから、大きな駆動力変動や急減速時のエンジンストールが抑制される。
【0085】
また、バッテリ42の蓄電量SOCが所定値SOC1以下でステップS4の判断がYES(肯定)となった場合に、所定の条件下(Nm<Nm1)で「フリクション走行モード」が実行されるため、電力消費を節減して蓄電量不足によりモータジェネレータ16の力行制御が不可になることを抑制しつつ、「フリクション走行モード」による走行頻度を少なくして第1ブレーキB1の耐久性を向上させることができる。
【0086】
また、車両要求駆動力Pdrv が所定値Pdrv 1以上でステップS5の判断がYES(肯定)となった場合に、所定の条件下(Nm<Nm1)で「フリクション走行モード」が実行されるため、エンジン14による大きな駆動力で車両を走行させることができるとともに、「フリクション走行モード」による走行頻度を少なくして第1ブレーキB1の耐久性を向上させることができる。
【0087】
また、本実施例では、「フリクション走行モード」での走行時に、ステップS16、S23において、第1ブレーキB1の係合トルクTB1のフィードバック制御でエンジン14が所定の目標エンジン回転速度netagで回転するように定回転制御が行われるため、エンジン14の吹上りやエンジンストールを回避しつつ第1ブレーキB1のスリップ係合で車両を走行させることができる。
【0088】
また、上記目標エンジン回転速度netagは、ステップS11、S18で第1ブレーキB1の温度が低い時程高回転速度に設定されるため、高温時ほど第1ブレーキB1のスリップ回転速度が低回転速度に制限されることになり、摩擦材の耐久性が更に効果的に向上する。すなわち、高温時ほど焼き付きなどで摩擦材に作用するダメージは大きくなるのであり、その高温時に第1ブレーキB1のスリップ回転速度が低回転速度に制限されることにより、焼き付きなどによる摩擦材の耐久性悪化を回避できる。
【0089】
また、上記目標エンジン回転速度netagは、ATF温度ThATF、エンジン冷却水温Thw、および外気温Thaから総合的に設定される(ミニマムセレクト)ため、第1ブレーキB1の温度を直接検出することなく、その第1ブレーキB1の温度に応じて高い精度で目標エンジン回転速度netagを設定することが可能で、必要以上に目標エンジン回転速度netagを低く設定することなく、スリップ係合に起因する第1ブレーキB1の焼き付きを防止して摩擦材の耐久性を向上させることができる。
【0090】
また、モータ回転速度Nmが所定値Nm1以上になると、第1ブレーキB1を完全係合させてエンジン14により車両を後進走行させる「エンジン走行モード」へ切り換えられ、その「エンジン走行モード」ではモータジェネレータ16の発電制御が許容されて、後進走行時においても必要に応じてバッテリ42を充電することができるが、「フリクション走行モード」ではモータジェネレータ16の発電制御が禁止されているため、スリップ制御される第1ブレーキB1の負荷増大が回避されて耐久性悪化が防止される。
【0091】
なお、前記図10の代わりに図14のフローチャートに従って目標エンジン回転速度netagを設定するようにしても良い。図14のステップQ1ではATF温度ThATFから予め定められたマップに従って第1ブレーキB1の推定温度TB1F を算出し、ステップQ2ではエンジン冷却水温Thwから予め定められたマップに従って第1ブレーキB1の推定温度TB1W を算出し、ステップQ3では外気温Thaから予め定められたマップに従って第1ブレーキB1の推定温度TB1A を算出する。上記マップは、何れも温度ThATF、Thw、Thaが高くなる程第1ブレーキB1の推定温度TB1F 、TB1W 、TB1A が高くなるように定められている。そして、ステップQ4では、それ等の推定温度TB1F 、TB1W 、TB1A のうち最も高い温度を第1ブレーキB1の推定温度TB1として選択し、ステップQ5では、その推定温度TB1から予め定められたマップに従って目標エンジン回転速度netagを算出する。図15は、第1ブレーキB1の推定温度TB1から目標エンジン回転速度netagを算出するためのマップの一例で、推定温度TB1が低い程高回転の目標エンジン回転速度netagが設定されるようになっている。
【0092】
この場合は、ATF温度ThATF、エンジン冷却水温Thw、および外気温Thaの3つの組合せから総合的に第1ブレーキB1の温度が推定(最大値セレクト)されるため、第1ブレーキB1の温度を高い精度で推定することが可能で、必要以上に目標エンジン回転速度netagを低く設定することなく、スリップ係合に起因する第1ブレーキB1の焼き付きを防止して摩擦材の耐久性を向上させることができる。
【0093】
前記図9のステップS10、S17でも、上記ステップQ1〜Q4に従って求めた第1ブレーキB1の推定温度TB1を用いて判断するようにしても良い。
【0094】
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更,改良を加えた態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたハイブリッド駆動制御装置を説明する概略構成図である。
【図2】図1のハイブリッド駆動制御装置の動力伝達系を示す骨子図である。
【図3】図1の油圧制御回路の一部を示す回路図である。
【図4】図1のハイブリッド駆動制御装置において成立させられる幾つかの走行モードと、クラッチおよびブレーキの作動状態との関係を説明する図である。
【図5】図4のETCモード、直結モード、およびモータ走行モード(前進)における遊星歯車装置の各回転要素の回転速度の関係を示す共線図である。
【図6】図4のフリクション走行モードおよびエンジン走行モードにおける遊星歯車装置の各回転要素の回転速度の関係を示す共線図である。
【図7】図1のHVECUが備えている幾つかの機能を示すブロック線図である。
【図8】図9と共に、後進走行時にモータ走行モード(後進)、フリクション走行モード、およびエンジン走行モードが蓄電量SOCや車両要求駆動力Pdrv などに応じて切り換えられる際の作動を説明するフローチャートである。
【図9】図8の続きを示すフローチャートである。
【図10】図9のステップS11、S18の内容を具体的に説明するフローチャートである。
【図11】図10のステップR1〜R3で使用するデータマップの具体例を示す図である。
【図12】図9のステップS19で使用するデータマップの一例を示す図である。
【図13】図9のステップS12で使用するデータマップの一例を示す図である。
【図14】図10のフローチャートの別の例を示す図である。
【図15】図14のステップQ5で使用するデータマップの一例を示す図である。
【符号の説明】
10:ハイブリッド駆動制御装置 14:エンジン 16:モータジェネレータ(電動機) 18:遊星歯車装置(合成分配装置) 22:入力軸42:バッテリ(電力源) 70:スタータ(発電機) 96:SOCセンサ(電力残容量検出手段) 110:フリクション走行モード制御手段B1:第1ブレーキ(摩擦係合要素) Tha:外気温 Thw:エンジン水温 ThATF:ATF温度(流体の温度) SOC:蓄電量(残容量)netag:目標エンジン回転速度ステップS12、S19:駆動力分配手段ステップS20、S21:アシスト手段

Claims (16)

  1. 燃料の燃焼で動力を発生するエンジンと駆動輪との間の動力伝達を摩擦係合によって接続、遮断する摩擦係合要素と、
    駆動輪へ駆動力を付与できる電動機と、
    該電動機に電力を供給する電力源と、
    該電力源の残容量を検出または推定する電力残容量検出手段と、
    前記摩擦係合要素をスリップ係合させてエンジン動力を駆動輪に伝達するフリクション走行モードを成立させるフリクション走行モード制御手段と、
    を有するハイブリッド駆動制御装置において、
    前記フリクション走行モードによる走行時に前記電動機を作動させるとともに、運転者の出力要求量および車速に基づいて決定される車両要求駆動力を、前記摩擦係合要素のスリップ係合で駆動輪に伝達されるフリクション分担分と、前記電動機から駆動輪に伝達される電動機分担分とに分配する駆動力分配手段を有し、
    且つ、該駆動力分配手段は、前記電力残容量検出手段によって検出または推定された残容量が小さくなるに従って前記電動機分担分の比率を小さくするようになっている
    ことを特徴とするハイブリッド駆動制御装置。
  2. 燃料の燃焼で動力を発生するエンジンと駆動輪との間の動力伝達を摩擦係合によって接続、遮断する摩擦係合要素と、
    駆動輪へ駆動力を付与できる電動機と、
    前記摩擦係合要素をスリップ係合させてエンジン動力を駆動輪に伝達するフリクション走行モードを成立させるフリクション走行モード制御手段と、
    を有するハイブリッド駆動制御装置において、
    前記フリクション走行モードによる走行時に前記電動機を作動させるとともに、運転者の出力要求量および車速に基づいて決定される車両要求駆動力を、前記摩擦係合要素のスリップ係合で駆動輪に伝達されるフリクション分担分と、前記電動機から駆動輪に伝達される電動機分担分とに分配する駆動力分配手段を有し、
    且つ、該駆動力分配手段は、前記摩擦係合要素の温度が高くなるに従って前記フリクション分担分の比率を小さくするようになっている
    ことを特徴とするハイブリッド駆動制御装置。
  3. 請求項1に記載のハイブリッド駆動制御装置において、
    前記駆動力分配手段は、前記摩擦係合要素の温度が所定温度以上と検出または推定された場合は、前記電力源の残容量に基づく分配に優先して、該摩擦係合要素の温度が高くなるに従って前記フリクション分担分の比率が小さくなるように分配する
    ことを特徴とするハイブリッド駆動制御装置。
  4. 請求項2または3に記載のハイブリッド駆動制御装置において、
    前記摩擦係合要素の温度が、焼き付きを生じる恐れがある予め定められた所定温度以上の場合は、前記フリクション走行モードを禁止する
    ことを特徴とするハイブリッド駆動制御装置。
  5. 請求項2〜4の何れか1項に記載のハイブリッド駆動制御装置において、
    前記摩擦係合要素を係合または冷却するための流体の温度、前記エンジンの冷却水温、および外気温の1つまたは複数の組合せに基づいて、前記摩擦係合要素の温度を推定する
    ことを特徴とするハイブリッド駆動制御装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のハイブリッド駆動制御装置において、
    前記エンジンのクランク軸に連結されて回転駆動されることにより電気エネルギーを発生する発電機を有し、前記フリクション走行モード時に前記電動機を駆動するための電力の一部または全部を該発電機で発電した電力で賄うようになっている
    ことを特徴とするハイブリッド駆動制御装置。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載のハイブリッド駆動制御装置において、
    第3回転要素の回転停止時に互いに逆方向へ回転させられる関係にある第1回転要素および第2回転要素を有する歯車式の合成分配装置を備えているとともに、
    前記第1回転要素に前記エンジンが連結され、前記第2回転要素に前記電動機が連結され、前記摩擦係合要素は前記第3回転要素の回転を制限できるように設置されており、
    前記フリクション走行モードは、前記エンジンを作動させて前記第1回転要素を正方向へ回転させるとともに、該第1回転要素の回転に伴って前記第3回転要素が正方向へ回転させられている状態で、前記摩擦係合要素をスリップ係合させて該第3回転要素の回転を制限することにより、前記第2回転要素に逆方向の回転力を作用させるとともに、前記電動機によって該第2回転要素に逆方向の回転力を付与して、該第2回転要素に接続された駆動輪を回転駆動して車両を後進走行させるものである
    ことを特徴とするハイブリッド駆動制御装置。
  8. 請求項1〜7の何れか1項に記載のハイブリッド駆動制御装置において、
    前記フリクション走行モードは、前記電動機に電力を供給する電力源の残容量が所定値以下になった場合に実行される
    ことを特徴とするハイブリッド駆動制御装置。
  9. 請求項1〜7の何れか1項に記載のハイブリッド駆動制御装置において、
    前記フリクション走行モードは、前記車両要求駆動力が所定値以上になった場合に実行される
    ことを特徴とするハイブリッド駆動制御装置。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載のハイブリッド駆動制御装置において、
    前記車両要求駆動力は、前記運転者の出力要求量および前記車速の他にシフトポジションを考慮して決定される
    ことを特徴とするハイブリッド駆動制御装置。
  11. 第3回転要素の回転停止時に互いに逆方向へ回転させられる関係にある第1回転要素および第2回転要素を有する歯車式の合成分配装置と、
    前記第1回転要素に連結されるとともに燃料の燃焼で動力を発生するエンジンと、
    前記第2回転要素に連結されるとともに電気エネルギーで動力を発生する電動機と、
    前記第3回転要素の回転を制限できるように設置されたスリップ係合可能な摩擦係合要素と、
    前記エンジンのクランクシャフトに連結されて回転駆動されることにより電気エネルギーを発生する発電機と、
    を有するハイブリッド駆動制御装置において、
    前記エンジンを作動させて前記第1回転要素を正方向へ回転させるとともに、該第1回転要素の回転に伴って前記第3回転要素が正方向へ回転させられている状態で、前記摩擦係合要素をスリップ係合させて該第3回転要素の回転を制限することにより、前記第2回転要素に逆方向の回転力を作用させて該第2回転要素に接続された駆動輪を回転駆動して車両を後進走行させるフリクション走行モードを備えている一方、
    該フリクション走行モードの走行時に、前記発電機によって電気エネルギーを発生させるとともに、該電気エネルギーを前記電動機に供給して逆方向へ回転させることにより、前記後進走行をアシストするアシスト手段を有する
    ことを特徴とするハイブリッド駆動制御装置。
  12. 請求項1〜11の何れか1項に記載のハイブリッド駆動制御装置において、
    前記フリクション走行モード時は前記エンジンを所定の目標エンジン回転速度で定回転制御する
    ことを特徴とするハイブリッド駆動制御装置。
  13. 請求項12に記載のハイブリッド駆動制御装置において、
    前記目標エンジン回転速度は、前記摩擦係合要素の温度が低い時程高回転速度を許容または高回転速度に設定される
    ことを特徴とするハイブリッド駆動制御装置。
  14. 請求項13に記載のハイブリッド駆動制御装置において、
    前記摩擦係合要素を係合または冷却するための流体の温度、前記エンジンの冷却水温、および外気温の1つまたは複数の組合せに基づいて前記目標エンジン回転速度を設定する
    ことを特徴とするハイブリッド駆動制御装置。
  15. 請求項13に記載のハイブリッド駆動制御装置において、
    前記摩擦係合要素を係合または冷却するための流体の温度、前記エンジンの冷却水温、および外気温の1つまたは複数の組合せに基づいて、前記摩擦係合要素の温度を推定する
    ことを特徴とするハイブリッド駆動制御装置。
  16. 請求項1〜15の何れか1項に記載のハイブリッド駆動制御装置において、
    前記電動機は発電機としても機能するモータジェネレータで、前記フリクション走行モード時は該モータジェネレータの発電作用を禁止する
    ことを特徴とするハイブリッド駆動制御装置。
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