JP4464220B2 - クレセント錠 - Google Patents
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Description
(2)構成部材をケース本体内に合理的に組み込んだので、ケース本体内のスペースを有効的に活用することができる。
(3)案内部を複数個有する実施例によっては、スライド板は安定的に上下動する。
図1ないし図12に於いて、Xはダイヤル錠付クレセントである(以下、「クレセント錠」と言う。)。このクレセント錠Xは、構成要件を大きく区分すると、長箱状のケース本体1と、このケ―ス本体1に回動可能に装着される操作ハンドル12と、ケース本体に回動自在に組込まれるダイヤル部材22と、該ダイヤル部材の操作に基づき前記操作ハンドルの回転を施錠状態に阻止又は解錠状態に許容する腕状スライド板32及び駆動部材33(駆動アーム34,クラッチバネ35)を含む施・解錠手段31とから成る。そこで、以下これらの構成要件の各主要部を中心に説明する。
ケース本体1は、一側面開口の長箱状に形成され、内側障子の側壁の中央部に固着具を介して縦方向に固定される。図1は、ケース本体1から裏板を外した状態に於いて、ダイヤル部材22を指で施錠位置へと任意に回した後に、操作ハンドル12を仮想線で示した係合位置へと回し、その結果、外側障子の側壁に固設した受け金具にそのスプーン16が係合すると同時に、施・解錠手段31を構成する片腕状スライド板32がクラッチバネ35の弾性復帰力により下方方向(ストッパー位置)へ自動的に摺動し、スライド板32の上端部の突起状ストッパー部(左手部分)32cが操作ハンドル12の軸部の係合板17の折れ曲り状突起部20に対面し、操作ハンドル12の回転を阻止する状態となったことを示す(ハンドルロック状態)。このハンドルロック状態では、操作ハンドル12を矢印A方向(反時計方向)へ回すことができない。
図1、図2で示す仮想線は、ケース本体1の装着部に軸部が回動自在に嵌め込まれる操作ハンドル12である。この操作ハンドル12は、操作摘み部13と、この操作摘み部13の先端部に連設し、かつ、ケース本体1の軸孔に嵌入する嵌合突起軸14と、この嵌合突起軸14の外方に連設し、かつ、外障子の側壁の受け金具15と係合する半円弧状のスプーン(係合部)16とを備えている。
図4及び図5にダイヤル部材22を示す。ダイヤル部材22は、ケース本体1の下端部の収納凹所5側に組み込まれ、かつ、一方の側壁9の弧状突起部8aから標識23を有する操作部本体24の外周部が常に食み出るように該ケース本体1に回動可能に軸支されている。したがって、ダイヤル部材22は、図1で示すように操作ハンドル12の嵌合突起軸14に対して相当離間して、かつ、一方の側壁8側にオフセットした状態でケース本体1に装着されている。
施・解錠手段31は、ダイヤル部材22の操作に基づき操作ハンドル12の回転を施錠状態に阻止又は解錠状態に許容する(図7,図8,図11)。また、本実施例の施・解錠手段31は、ダイヤル部材22を施錠位置へと回した後に、操作ハンドル12のスプーンを外側障子の受け金具に係合するように回すと、ケース本体1に上下動可能に配設された施・解錠手段31のスライド板32は、操作ハンドル12の軸部14の係合板17との摺接関係と、ケース本体内のクラッチバネ35の弾性変位ないし弾性復帰との関係により作動して操作ハンドル12を戻すことができないようにハンドルロック状態にする(図12)。特に、後者の構成は、従来のクレセント錠には全く見られなかった新規事項である。
図1で示すように、係合板17のバネ端取付け部21とケース本体1側に設けた支持ピン43には引きバネ42の端部がそれぞれ取付けられている。この引きバネ42は、操作ハンドル12を係合方向に回した場合(図2)と非係合方向に回した場合(図10)とでは、上端部の位置が右、左に切り替わる。この引きバネ42は、望ましくは、操作ハンドル12を所定の位置(垂直な施錠位置、垂直な解錠位置)まで簡単に回るように意図して設けられている。すなわち、受け金具15に対して操作ハンドル12のスプーン16を係合させる場合、又は受け金具15からスプーン16を外す場合には、引きバネ42が存在するために、中途半端な係脱を極力防止することができる。
本発明の特徴点に絞って説明する。「(2)ケース本体」の箇所で既に説明したように、図1は、ケース本体1から裏板を外した状態に於いて、ダイヤル部材22を指で施錠位置へと任意に回した後に、操作ハンドル12を仮想線で示した係合位置へと回し、その結果、外側障子の側壁に固設した受け金具にそのスプーン16が係合すると同時に、施・解錠手段31を構成する片腕状スライド板32がクラッチバネ35の弾性復帰力により下方方向(ストッパー位置)へ自動的に摺動し、スライド板32の上端部の突起状ストッパー部(左手部分)32cが操作ハンドル12の軸部の係合板17の折れ曲り状突起部20に対面し、操作ハンドル12の回転を阻止する状態となったことを示す(ハンドルロック状態)。
図9、図10は、操作ハンドルの回転を許容する状態の解錠時を示す。解錠する目的でダイヤル部材17を暗証番号に基づいて指で左右に回すと、駆動部材33の駆動アーム34がアームバネ38のバネ力により解錠方向へ作動する。本実施例では、暗証番号が一致すると、駆動部材33の駆動アーム34が横軸41を支点に反時計方向に所定量回転するので、スライド板32はアームバネ38のバネ力により、かつ、駆動アーム34の他端部を介して押し上げられる。この時、駆動アーム34の係合頭部39はダイヤル部材22の逃がし用凹所29,30に係合する反面、スライド板32のストッパー部(左手部分)32cが操作ハンドル17の係合板17の突起部20から離れる。したがって、操作ハンドル17のスプーン16を受け金具15から外す方向へと回すことができる。この時、引きバネ42が存在するので、操作ハンドル17は完全に垂直位置まで回転する(図10)。
Claims (2)
- 長箱状のケース本体、このケ―ス本体に回動可能に装着される操作ハンドル、ケース本体に回動自在に組込まれるダイヤル部材、該ダイヤル部材の操作に基づき前記操作ハンドルの回転を施錠状態に阻止又は解錠状態に許容する施・解錠手段を備えたクレセント錠に於いて、前記施・解錠手段31は、前記ダイヤル部材22と係脱するようにケ―ス本体1に軸支された駆動アーム34と、該駆動アームと係合する一端部から前記操作ハンドル12の軸部14の係合板17に対して対面状態で係合可能な位置まで延びると共にケ―ス本体の一方の側壁8に案内される片腕状他端部にストッパー32cを有するスライド板32と、前記他端部と前記係合板17との摺接関係によって前記スライド板が上下方向に移動した際に弾性変位ないし弾性復帰するように前記一端部に形成されかつケ―ス本体の他方の側壁9に案内される幅広案内部32aに組み込まれたクラッチバネ37aとを含むことを特徴とするクレセント錠。
- 請求項1に於いて、クラッチバネ37aは、駆動アーム34を介して弾性変位ないし弾性復帰することを特徴とするクレセント錠。
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