JP4462835B2 - 自動調整弁装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体輸送管路に設置する自動調整弁装置に関するものであり、より詳しくは、弁前後の差圧を自動的に所定値に維持する差圧調整弁に関するものである。なお、本明細書中、「水」や「液」の語は流体を総称的に代表するものとする。
【0002】
【従来の技術】
従来から、中高層ビルの空調、冷暖房設備においては、地下に設置された熱交換器によって製造された冷水や温水を、ポンプによって各階の空調機器に循環させることが、一般的に行われている。
その一例として、循環回路が密閉回路の場合を示したのが図である。この場合、各階の空調機器101の温度コントロール(空調機器101に付随する開閉弁102の開閉調節)によって循環回路の負荷が変動しても、熱交換器103やポンプ104が定流量で運転できるようにしておくことが必要であり、このため、循環回路の往路107と帰路108との差圧、もしくはポンプ104の前後の差圧を一定に保つための自動調整弁装置V(いわゆる「差圧調整弁」)を介設することが多い。
従来から一般的に、差圧調整弁としては、その前後の管路内圧力の差を検知し、例えばニードル弁のような固定的な絞り調節流路で流量を絞りながら作用させたパイロット弁によって、主弁駆動用のピストンやダイヤフラムを作動させる構造のものが広く用いられて来た。
【0003】
従来の差圧調整弁の典型的な構成は、図に示したように、主弁装置Mにおいては、入口流路aと出口流路cとその連通流路中に主弁座4を備えた主弁箱1の内部に、一体的に組み合わされた主弁体5と該主弁体5より大きい受圧面積を持つ主弁駆動部材6とが主弁軸7を介して進退自在に設けられ、主弁駆動部材6は主弁箱の円筒状壁部3に対して滑動自在に嵌装されて、主弁箱蓋2との間に主弁駆動圧力室dを形成し、そして、主弁装置Mの前後差圧が所定値より高くなれば開通し、低くなれば閉鎖するパイロット弁装置Pが付設され、主弁駆動圧力室dは固定絞り調節弁11を介して主弁上流側の入口流路aに連通されると共に、パイロット弁装置Pを介して主弁下流側の出口流路cに連通されている。パイロット弁装置Pにおいては、受圧板を挟んだ一方には主弁上流側圧力、反対側には主弁下流側圧力が導入され、主弁装置Mの前後差圧とばね付勢力とのバランスによって作動する弁体がパイロット流路を開閉するようになっている。
そしてこの構成によって、主弁装置Mの前後差圧が所定値より高くなった場合には、パイロット弁装置Pが開通し、主弁駆動圧力室dの内圧が主弁下流側圧力に向かって低下し、主弁体5が開弁作動し、一方、主弁装置Mの前後差圧が所定値より低くなった場合には、パイロット弁装置Pが閉鎖し、主弁駆動圧力室dの内圧が主弁上流側圧力に向かって上昇し、主弁体5が閉鎖作動し、これらの自動開閉作動によって主弁装置Mの通過流量を調節して前後差圧を一定に保つというものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この従来技術による差圧調整弁は、次のような保守管理上の煩わしさや耐久性に対する問題点がある。
(1)主弁駆動部材6が円筒状壁部3に接する部分のシール部材6sは、主弁締切り時において漏れを許さない完璧な密封性を要する構造のものが多く、種々のシール手段を追求し、更にベローズやダイヤフラム等を採用してその課題を解決しようとしているが、特に大型化・高圧化するほど、シール部分の耐久性や加工精度に困難を生じ、また、保守管理上も煩わしさが残る。即ち、主弁締切り時の下流側への液漏れが発生しやすい。
(2)急激な流動変化による圧力脈動の影響(いわゆる「チャタリング」や「ハンチング」)を防止する目的で、主弁装置Mを緩徐に駆動させることも必要であるが、そのために従来技術のものでは、主弁上流側の液を導入する連通路の途中に、例えばニードル弁のような固定絞り調節弁11を必要とし、この固定した精細な流路がスケール・異物等の目詰まり事故の原因となる。そのためにストレーナー等が必要で、清浄液以外では扱いにくいものである。
(3)主弁駆動圧力室dの圧力増減制御は、専らパイロット弁装置Pを介して出口流路cに排出するパイロット液の増減制御によってなされており、その間も、固定絞り調節弁11を介して入口流路aから常にパイロット液が流入しているため、主弁駆動圧力室dの圧力増減制御が迅速には行いにくい。
(4)所定の差圧を設定するための調節が、ニードル弁等の固定絞り調節弁11とパイロット弁装置Pの2箇所の兼ね合いを見ながらの調節となり、運転・保守管理上の手が掛かる。
【0005】
なお、このパイロット弁装置と主弁装置を一体化した「直動型」の差圧調整弁も広く用いられているが、この直動型においても、同様の技術的思想に依拠しているため、やはり上記(1)〜(4)の問題を有している。
そこで、本発明は、差圧調整弁としての優れた自動調整機能を発揮するのみならず、締切り密封機能も完璧であり、更に、パイロット弁装置部からニードル弁等の固定的な絞り調節流路を排除し、且つパイロット弁装置部の自掃作動による目詰まり防止機能も備え、そして、作動が迅速でありながらチャタリングやハンチングが起こりにくい、取扱い簡単で便利な自動調整弁装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明は、
主弁装置がパイロット弁装置に連係して駆動される自動調整弁装置において、
主弁装置は、主弁箱の内部に一体的に組み込まれた主弁体と該主弁体より大きい受圧面積を持つ主弁駆動部材とを備え、主弁体は主弁座の上流側に位置して、主弁座との間に絞り流路を形成し、主弁駆動部材は主弁座の上流側に配置され主弁箱の円筒状壁部に対して滑動自在に嵌装されて、該円筒状壁部内に主弁駆動圧力室を形成し、
パイロット弁装置は、前記主弁装置の前後差圧と所定圧力手段との対向作用力のバランスによって連動作動するパイロットA弁装置とパイロットB弁装置とからなり、該パイロットA弁装置は、前記主弁装置の前後差圧が所定値より高くなれば閉鎖し、低くなれば開通し、該パイロットB弁装置は、前記主弁装置の前後差圧が所定値より高くなれば開通し、低くなれば閉鎖し、該パイロットA弁装置と該パイロットB弁装置の両弁体は、同軸上で対向して配置されて前記主弁装置の前後差圧の変化に応じて互いに反対方向に開閉作動し、
前記主弁装置の上流側と前記主弁駆動圧力室とが前記パイロットA弁装置を介して連通されると共に、前記主弁装置の下流側と前記主弁駆動圧力室とが前記パイロットB弁装置を介して連通されたことを特徴とする。
【0007】
上記の構成に基づいて、本発明の自動調整弁装置は、主弁装置の前後差圧の変化によって開閉するパイロットA弁装置とパイロットB弁装置とが、連動作動を行い、主弁駆動圧力室の内圧を適宜に増減して、主弁体の開度を調整しながら通過流量を自動制御し、差圧調整弁としての優れた自動調整機能を発揮する。又、締切り密封性も容易に達成できる。
又、パイロットA弁装置、B弁装置のいずれにもニードル弁等の固定的な絞り調節流路がないので、スケール・異物等による目詰まりは発生しにくく、又、万一目詰まりが発生しても、その目詰まりによって生ずる圧力変化によって、その弁体が自動的に開弁する自掃作動を行い、目詰まりを排除するという機能も備えている。
そして、パイロットA弁装置、B弁装置の両弁体が一体的に連動して、パイロット弁装置内で主弁上流側圧力と主弁下流側圧力の混合を行い、その合成圧力を主弁駆動圧力室に送り込んで流況変化に速やかに対応する仕組みとなっているので、作動が迅速である。しかも、チャタリングやハンチングが発生しにくい。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の詳細を、実施例を示した図面に基づいて説明する。
なお、以下便宜上の用語として、パイロットA弁装置は「A弁装置」、その弁体は「A弁体」、パイロットB弁装置は「B弁装置」、その弁体は「B弁体」、主弁装置の上流側の圧力は「1次圧力」、主弁装置の下流側の圧力は「2次圧力」と呼称する。又、各図において共通の役割をする部材には共通の図面符号を付してある。
まず、第1実施例を示した図1に基づいて説明すると、その主弁装置Mの図においては、1は入口流路aと出口流路cを備えた主弁箱を示し、2は主弁箱蓋を示す。4は主弁座である。主弁箱1の中には、主弁座4に対して上流側に設けられた主弁体5と、主弁箱1の円筒状壁部3に対してシール部材6s(このシールは逸流阻止程度の粗雑な密封性で充分である)を介して滑動自在に嵌装された主弁駆動部材6と、両部材5;6を一体的に組み合わせる主弁軸7とを備えている。この主弁軸7は軸受10によって進退自在に支持されている。そして、主弁駆動部材6と円筒状壁部3及び主弁箱蓋2に包まれて袋室状の主弁駆動圧力室dが形成されており、その内圧の増減により主弁体5が駆動され、主弁座4との間の主弁開口部bを開閉する。主弁体5と主弁駆動部材6との受圧面積の関係は、主弁駆動部材6の方を大きめに設定する。
【0009】
そして、主弁装置Mの前後差圧の変化に対応して、その主弁装置Mの前後差圧が所定値より高くなれば閉鎖し、低くなれば開通するA弁装置と、主弁装置Mの前後差圧が所定値より高くなれば開通し、低くなれば閉鎖するB弁装置とが、その中間に主弁駆動圧力室dを介して、主弁上流側と主弁下流側との間に連通路によって直列的に連通されることによって、主弁駆動圧力室dが主弁駆動の作動圧力室として機能する基本的構造に構成されている。
【0010】
パイロット弁装置の図においては、21は弁箱、22は弁箱蓋を示す。弁箱21の中には、A弁装置のA弁室f、B弁装置のB弁室h、A弁装置とB弁装置の間の中間室g、2次圧力室jが形成されている。A弁室fの中にはA弁体24が配設され、B弁室hの中にはB弁体25が配設され、A弁室fとB弁室hの間に中間室gが配設されている。そして、A弁体24とB弁体25は同軸上にあって連動し、且つ、互いに相手の作動を妨げないよう、シリンダー・ピストン様式の弁開閉機構が適用されている。又、その作動時に、一方が開き一方が閉鎖するという状態のみならず、両弁体24;25共にほぼ閉鎖する状態も生み出し得る位置間隔に配設されている。23は受圧板、23sはシール部材、26は両弁体24;25を受圧板23と一体的に組み合わせる弁軸を示す。又、弁箱蓋22の側には1次圧力室iが形成され、所定圧力手段としてのばね27(例示したものは圧縮コイルばね)が付設されている。
【0011】
なお、B弁体25については、閉鎖時の厳密な密封性を示すため、シール部材が図示されている。そして、A弁体24については、閉鎖時の厳密な密封性は必要なく、幾分洩れ気味であってもよいことが図示されている。勿論、A弁体24にも厳密な密封性を付加しても何ら差し支えない。又、締切り密封機能を必要としない仕様の場合には、両弁体24;25共に、閉鎖時の厳密な密封性は必要ない。
1次圧力室iは連通路r1により入口流路aの1次圧力に連通され、2次圧力室jは連通路r2により出口流路cの2次圧力に連通されている。A弁室fは連通路pにより入口流路aに連通され、中間室gは連通路mにより主弁駆動圧力室dに連通され、そしてB弁室hは連通路qにより出口流路cに連通されている。
【0012】
次に、本発明の作用について説明する。
に例示された循環回路(熱交換器103→ポンプ104、逆止弁105、開閉弁106等の送液機器→循環往路107→空調機器101、開閉弁102等の各階設備→循環帰路108→熱交換器103)において、循環往路107と循環帰路108との差圧を一定に維持するために、この循環往路107と循環帰路108の間にバイパス配管を施し、そのバイパス配管に第1実施例(図1)の自動調整弁装置Vを介設して、その作動の態様を見るものとする。
まず、ポンプの運転を開始してから主弁装置Mの前後差圧が所定値に達するまでの段階では、パイロット弁装置(A弁装置;B弁装置)においては、ばね27の力が、1次圧力室iと2次圧力室jの内圧の差(即ち、主弁装置Mの前後差圧)に勝っており、受圧板23はばね27が伸びる方向(即ち図中の左方向)に押されている。従って、A弁体24は開通、B弁体25は閉鎖しており、それによって主弁駆動圧力室dの内圧は1次圧力となっているので、主弁体5はその前後面に作用する圧力の差によって閉鎖し、主弁体5のシール部材5sとB弁体25のシール部材が密封性を保っている。
なお、ばね27の力は、主弁装置Mの所要の前後差圧と均衡できる範囲値のものを選定しておくことは勿論である。
【0013】
次に、主弁装置Mの前後差圧が増大して所定値を超える状態となったときには、パイロット弁装置においては、1次圧力室iと2次圧力室jの内圧の差(即ち、主弁装置Mの前後差圧)が、ばね27の力に勝ち、受圧板23はばね27を縮める方向(即ち図中の右方向)に押し返される。そして、A弁体24は閉鎖、B弁体25は開通し、それによって主弁駆動圧力室dの内圧は2次圧力に向かって低下し、主弁体5とそれより大きい受圧面積を持つ主弁駆動部材6との面積差に伴う圧力の差により、主弁体5は推し開かれ、流れは入口流路a→主弁開口部b→出口流路cの方向に流れて、主弁装置Mの前後差圧の上昇を抑える。
次いで、主弁装置Mの前後差圧が所定値に戻った後は、各階の空調機器での使用流量の多寡などにより変化する主弁装置Mの前後差圧の変化を受けて、A弁体24とB弁体25が応動し、主弁駆動圧力室dの内圧を適宜に増減して、主弁体5の開度を調整しながら所定の前後差圧を維持する。主弁装置Mの前後差圧が安定しているときは、両弁体24;25共に、ほぼ閉鎖の状態で安定し、主弁体5も振動することなく安定する。
【0014】
ポンプの運転を停止したときには、主弁装置Mの前後差圧は消失するため、パイロット弁装置においては、受圧板23はばね27の伸びる方向(即ち図中の左方向)に押され、A弁体24は開通、B弁体25は閉鎖し、従って主弁体5は閉鎖する。
このような主弁体5の閉鎖時に、厳密に密封性の機能を果たす部分は、主弁体5のシール部材5sとB弁体25のシール部材であり、これらは従来技術によって容易に密封性を達成できる部材である。一方、主弁駆動部材6のシール部材6sは、粗雑な密封性のままにしておいても、下流側への液漏れの原因とはならない。
以上の作動によって、差圧調整弁としての的確な機能を果たすものである。なお、ばね27を調整ねじ28によりワンタッチで調整することにより、所要の差圧設定値を調整することができる。
【0015】
A弁装置、B弁装置のいずれにも、ニードル弁等の固定的な絞り調節流路がないので、スケール・異物等による目詰まりは発生しにくい。又、万一目詰まりが発生しても、その目詰まりによって生ずる圧力変化によって、その弁体24;25が自動的に開弁する自掃作動を行う。即ち、例えばA弁体24に目詰まりが発生したとすると、連通路pから主弁駆動圧力室dへの1次圧力の導入が妨げられるので、主弁駆動圧力室dの内圧は低下し、主弁体5は開弁方向に作動して通過流量が増大し、それによって主弁装置Mの前後差圧が減少し、その結果、A弁体24が開弁方向に移動して、目詰まりを自動的に排除する。この自掃作動によって目詰まりを排除するという優れた機能を備えているので、細目のストレーナー等は不要であり、保守管理も容易である。
そして、A弁体24とB弁体25が一本の弁軸26上に揃えて設けられ、一個の所定圧力手段(ばね27)に対して一体的に連動して、パイロット弁装置内で1次圧力と2次圧力の混合を行い、その合成圧力を主弁駆動圧力室dに送り込んで流況変化に速やかに対応するという、簡明かつ合理的な仕組みとなっており、このため作動が迅速である。しかも両弁体24;25は、作動時に、一方が開通し一方が閉鎖するという状態のみならず、両弁体共にほぼ閉鎖する状態も生み出し得る位置間隔に配設され、流況が安定しているときは、両弁体共にほぼ閉鎖の状態で安定する仕組みとなっており、このため、弁体が振動するチャタリングやハンチングは発生しにくい。
【0016】
なお、この図1には、不意の流動変化による主弁装置Mのチャタリングやハンチングを確実に抑制したい場合の対処方法の一例として、主弁装置Mにシリンダー部材とピストン部材とからなる制動装置8(ダンパー)を設けたものが示されている。
又、連通路q中に介設されている開閉弁29は、パイロット弁装置の作動に拘わりなく別途強制的に主弁装置Mを閉鎖させたい場合に用いるもので、常時は開通状態にしておく。主弁装置Mを閉鎖させたい場合は、開閉弁29を閉弁操作すればよく、それによって主弁駆動圧力室dの内圧は1次圧力に向かって上昇し、主弁体5を閉鎖させる。この開閉弁29は、手動操作でもよいし、各種アクチュエーター等を用いて遠隔操作してもよい。一方、別途強制的に主弁装置Mを開弁させる必要がある場合は、図示は省略したが、連通路mと連通路qとの間に別途の開閉弁を介設しておき(常時は閉鎖状態にしておく)、それを開弁操作すればよい。
【0017】
次に、図2の第2実施例は、第1実施例のA弁体24とB弁体25を中間室gの中に同居させ、ばね27の作動方向を第1実施例のものとは逆向きにしたものである。それらの部分的変更に伴って、連通路配管も第1実施例のものとは若干異なっているが、その他の構成及び作用効果は第1実施例と同様なので、詳述は省略する。
なお、この図2には、主弁体5を主弁駆動部材6と一体化させた例が図示され、更に、不意の流動変化によるチャタリングやハンチングを確実に抑制したい場合の対処方法の一例として、この主弁駆動部材6自体に制動装置(ダンパー)を形成したものも図示されている。その構造は、主弁箱1の円筒状壁部3には同芯のシリンダー部3a及びシリンダー縮径部3bを備え、主弁駆動部材6の外周部には同芯のピストン部6a及びピストン拡径部6bを備え、そして、主弁駆動部材6の進退運動の内の所定区間(主弁体5が主弁座4に接近した区間)において、シリンダー部3aに対してはピストン拡径部6bが対向摺接し、シリンダー縮径部3bに対してはピストン部6aが対向摺接することによって、ピストン拡径部6bとシリンダー縮径部3bとの間に、主弁駆動部材6の進退運動を制動するダンパー室8が形成されたものである。円筒状壁部3と主弁駆動部材6との間隙の形状の設計を適切に行い、あるいはダンパー室8の内外を連通しかつ通過流量を調整できる小孔を穿設するなどの方法によって、制動開始のタイミングの設定や制動力の調節などが行えることは言うまでもない。
又、この図2には、点検・保守等のために、主弁駆動圧力室dの中の水抜きを適時に行えるように、開閉弁12付きのサイフォン配管を付設した例も図示されている
0018
次に、本発明の各実施例に共通の技術事項について説明する。
パイロット弁装置については、いずれの実施例においても、A弁体24とB弁体25が連動し、且つ、互いに相手の作動を妨げないようにする仕組みの一例として、シリンダー・ピストン様式の弁開閉機構が例示されているが、このシリンダー・ピストン様式以外の様式を用いてもよいし、該弁体24;25を別個の弁軸上に夫々設けてもよい。その他にも、パイロット弁装置の各室f;g;h;i;jの配置(位置関係)及び組み合わせ、それに伴う連通路配管等、この発明の趣旨の範囲内で設計変更可能であり、パイロット弁装置の構造を前記の各実施例に限定するものではない。
パイロット弁装置の所定圧力手段については、各実施例のようなばね27を用いる方法の他にも、他の弾性部材を用いたり、重錘にリンクしたり、倍力機構を付加したり、気圧、液圧装置等の適用が容易にできることは勿論である。
0019
主弁装置Mについては、各実施例においては、主弁体5にリフト弁形式を適用しているが、この発明の趣旨の範囲内で、その他の形式の開閉弁(例えば、バタフライ弁、ゲート弁、ボール弁等)を適用してもよい。又、第2実施例に示したように、主弁体5と主弁駆動部材6とは、一体部材に形成してもよい。なお、各実施例においては、主弁装置Mの構造を簡明にするために、a→b→cの主弁流路部と主弁駆動圧力室dの両方を主弁箱1内にコンパクトに収めたものを図示したが、その他にも、この主弁流路部と主弁駆動圧力室dを、2つに分割した主弁箱の夫々に収め、この2つの弁箱を貫通させた主弁軸の両端に主弁体5と主弁駆動部材6を装着する等の構造にしても差し支えない。
0020
仕様条件によっては、不意の流動変化による圧力脈動の影響(チャタリングやハンチング)を防止するために、主弁装置Mを緩徐に作動させることが必要となる場合もあるが、その対処方法の例として、各実施例に示したように、主弁開口部bの形状を流量変化をスムーズにする鋸歯状の流路としたり、主弁装置Mにシリンダー部材とピストン部材とからなる制動装置8(ダンパー)を設けたり、主弁駆動部材6自体に制動装置8(ダンパー)を形成してもよい。その他、図示は省略するが、パイロット弁装置に制動装置を設けたり、適宜に連通路を絞ったりする等の方法もある。それらの対処方法は、いずれかを単独で採用しても、いくつかを組み合わせて採用してもよいし、それが必要とされない仕様条件下においては省略してもよい。
0021
各実施例にわたり、密封性を要する箇所に装着されるシール部材については、現地の仕様に合わせて適宜にOリング、シールリング、ダイヤフラム、ベローズ等を適用してよく、又、直接接触により良好な密封性を保持できる場合は、該シール部材を省略してもよい。なお、高速流が通過する可能性のある箇所には、キャビテーション防止等の目的で櫛歯状突起や整流格子等を形成してもよいことは勿論である。
その他、この発明における弁装置を構成する各部材にわたり、従来技術の援用は何ら妨げるものではなく、又、この発明の趣旨の範囲内で種々設計変更可能であり、この発明を前記の各実施例に限定するものではない。
0022
【発明の効果】
本発明の自動調整弁装置は、差圧調整弁としての優れた自動調整機能を発揮するのみならず、締切り密封機能も完璧であり、又、パイロット弁装置部にニードル弁等の固定的な絞り調節流路がなく、且つパイロット弁装置部が目詰まりしてもその弁体が自動的に開弁する自掃作動を行うので、スケール・異物等による目詰まり事故を防止するメンテナンス・フリーの利点も備えている。そして、作動が迅速でありながらチャタリングやハンチングが起こりにくい。更に、パイロット弁装置部をはじめ構造が簡潔で、大型化や高圧化も容易であり、所要の差圧設定・調整もワンタッチで簡単に行なえ、設計・製作・運転・保守管理に苦慮すべき部分もなく、信頼性と経済性の高い便利な自動調整弁装置を得ることができたものであり、その実施効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例を示す縦断面図である。
【図2】 本発明の第2実施例を示す縦断面図である
図3】 差圧調整弁の設置例を示す説明図である。
図4】 従来技術の差圧調整弁の一例を示す縦断面図である。
【符号の説明】
V…自動調整弁装置
M…主弁装置
1…主弁箱 2…主弁箱蓋
3…円筒状壁部
3a…シリンダー部 3b…シリンダー縮径部
4…主弁座 5…主弁体 5s…シール部材
6…主弁駆動部材
6a…ピストン部 6b…ピストン拡径部
6s…シール部材
7…主弁軸 8…制動装置(ダンパー室
10…軸受 11…固定絞り調節弁 12…開閉弁
P…パイロット弁装置
A…パイロットA弁装置 B…パイロットB弁装置
21…弁箱 22…弁箱蓋
23…受圧板 23s…シール部材
24…A弁体 25…B弁体
26…弁軸 27…ばね 28…調整ねじ
29…開閉弁
a…入口流路 b…主弁開口部
c…出口流路 d…主弁駆動圧力室
f…A弁室 g…中間室 h…B弁室
i…1次圧力室 j…2次圧力室
m;p;q;r1;r2…連通路
101…空調機器 102…開閉弁
103…熱交換器 104…ポンプ
105…逆止弁 106…開閉弁
107…循環往路 108…循環帰路

Claims (1)

  1. 主弁装置がパイロット弁装置に連係して駆動される自動調整弁装置において、
    主弁装置は、主弁箱の内部に一体的に組み込まれた主弁体と該主弁体より大きい受圧面積を持つ主弁駆動部材とを備え、主弁体は主弁座の上流側に位置して、主弁座との間に絞り流路を形成し、主弁駆動部材は主弁座の上流側に配置され主弁箱の円筒状壁部に対して滑動自在に嵌装されて、該円筒状壁部内に主弁駆動圧力室を形成し、
    パイロット弁装置は、前記主弁装置の前後差圧と所定圧力手段との対向作用力のバランスによって連動作動するパイロットA弁装置とパイロットB弁装置とからなり、該パイロットA弁装置は、前記主弁装置の前後差圧が所定値より高くなれば閉鎖し、低くなれば開通し、該パイロットB弁装置は、前記主弁装置の前後差圧が所定値より高くなれば開通し、低くなれば閉鎖し、該パイロットA弁装置と該パイロットB弁装置の両弁体は、同軸上で対向して配置されて前記主弁装置の前後差圧の変化に応じて互いに反対方向に開閉作動し、
    前記主弁装置の上流側と前記主弁駆動圧力室とが前記パイロットA弁装置を介して連通されると共に、前記主弁装置の下流側と前記主弁駆動圧力室とが前記パイロットB弁装置を介して連通されたことを特徴とする、自動調整弁装置。
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