JP4462455B2 - オープンコンタクトリアクタ - Google Patents

Description

本発明は、タンク（tank）の形状を有するオープンコンタクトリアクタ（Open Contact Reactor：開放型接触反応器）に係り、該タンクの内に細かく分散された液体をスプレーするために複数本のスプレーノズルが配設され、且つガスはノズルを介して細かく分散された液体と接触するため主ガス流の方向に導かれ、スプレーノズルは主ガス流の方向に沿って離間した異なるノズルレベルに配設され、且つ各レベルのノズルはタンクの断面に渡ってほぼ一様に分布されている、オープンコンタクトリアクタに関する。
かかる形式のリアクタは各種の目的に使用される。例えばそれはガス状の汚染物質を含むプロセスガスの清浄化のため、或いはガスを冷却／加熱するために使用される。本発明者は、これら二つの用途などにおいて、リアクタの効率を改良することは可能であると考えた。例えば、ガスの清浄化や、冷却／加熱についてそれぞれのリアクタの処理容量を増加する手段があるはずである。
しかるに本発明の目的は、従来のリアクタと比較して改良された効率を有するオープンコンタクトリアクタを提供することにある。
本発明によれば、この目的は冒頭の説明及び以下の特徴を持つオープンコンタクトリアクタによって達成できる。すなわち、本発明によれば、タンクの円周に沿って延在したガス案内手段であって、タンクの壁に最も接近したガス流をタンクの内側に向かう方向すなわち主ガス流の方向に対して本質的に垂直な方向に案内するガス案内手段が、少なくとも一対の隣接するノズルレベルのレベル間に配置され、前記案内手段はタンクの壁からある距離だけタンク内に突出しており、その距離は壁の円周の主要部分に渡る各点において、それぞれの点に最も接近して配置されたノズルと壁との間の距離の１０−９０％であることを特徴とするオープンコンタクトリアクタを提供することにある。
ガス案内手段は隣接した各対のノズルレベルのレベル間に配設されることが好ましい。
本発明の実施形態を以下添付図面に基づいて詳細に説明する。
図１は本発明の実施形態のオープンコンタクトリアクタの一部の示す概略的な垂直断面図である。
図２は図１の線II−IIに沿う概略断面図である。
図面に示すオープンコンタクトリアクタは、直立形式で本質的に円形の円筒状タンク１を有する形式のものであり、図１にはその一部分のみが表されている。
細かく分散された液体をスプレーするための複数本のノズル２が、タンク１の内部に配設されている。スプレーノズル２は、垂直方向に離間した複数のレベルＬ１，Ｌ２，Ｌ３に配置され、各レベルのノズルは、タンク１の円周に最も接近して位置する部分以外ではタンク１の断面にわたって一様に分布され、該円周に位置する部分においてはスプレーノズルまたは断面全体にわたって一様に分布することを示すようなスプレーノズルの一部分の何れも存在しない。それぞれのノズル２は円周状の円錐スプレー作用を有しており、それは本実施形態では、液体を、所定の円錐体（intended cone）又は所定の先端を切り落とした円錐体（intended truncated cone）一面にわたってほぼ一様に分散することを意味している。
図示された実施形態においては、ノズル２のスプレー作用は下方に向けられている。しかしながら、該スプレー作用は上方に向けても良く、又は上下両方に向けることもできる。
図示された実施形態においては、リアクタはガス状の汚染物質（gaseous pollutants）を含むプロセスガスを清浄化するために使用される。プロセスガスは、細かく分散された液体と接触させるために、矢印Ｐの方向にタンク１内を本質的に縦方向に案内される。もうひとつの使用法として、プロセスガスをタンク１を矢印Ｐの方向とは反対の方向に案内することもできる。この実施形態では、液体は、水とその中に溶解（dissolved）又は懸濁された（suspended）吸収剤（absorbent）とを具備し、これがプロセスガス内のガス状の汚染物質と反応する。
隣接したレベルのＬ１，Ｌ２，Ｌ３の各対のレベル間には、タンク１の円周に沿って延在する円周形のガス案内手段３が配設されている。ガス案内手段３は、それに対して本質的に垂直なタンクの中心軸に向けて、すなわち主ガス流の方向Ｐに対して本質的に垂直な方向に、タンク１の壁に最も接近したガス流を案内する。
ガス案内手段３のそれぞれは、簡単な円周状の水平フランジの形状を有するが、コンテナすなわちタンク１の中心軸に向けてガス流を案内するためには、その目的に応じた最適の他の形状を有するものでも良い。例えば、ガス案内手段３は、その断面が弓形（arcuate）であっても良く、またはより複雑な形状を有し、例えばタンク１の円周に沿って並列された一連のバケット形状のガス案内素子（bucket-shaped gas guiding elements）から成るものとしても良い。ガス案内手段３は、また、タンク１の中心軸に向けて案内されるガス流がタンク１の壁に集められた液体を引き込む作用によって液体案内手段としてもある程度機能する。
図示した実施形態では、ガス案内手段３はタンク１内にその壁から有る距離だけ突出して配置され、壁の周辺の主要部分から各点において、この距離は各点に最も接近して配設されたノズル２と壁との間の距離の約５０％に対応する。図示したように、これは、図示した実施形態においては、円周状の水平フランジは円周方向に沿って水平方向の幅が変化していることを意味している。しかしながら、ガス案内手段３の該距離は、前記ノズルからの距離の１０％から９０％までの間で変化させても良く、３０％から６５％までの間で変化させることが好ましい。
以上説明したようにガス案内手段３を配設すると、リアクタの効率を好適に増加することができることが確認できた。

Claims (2)

1. タンク（１）の形状のオープンコンタクトリアクタであって、細かく分散された液体をスプレーするための複数のスプレーノズル（２）がその内部に配設され、且つその内部においてガスがノズルを介して細かく分散された液体と接触するために主ガス流の方向（Ｐ）に導かれ、スプレーノズル（２）は主ガス流の方向に沿って離間した異なるノズルレベル（Ｌ１，Ｌ２，Ｌ３）に配設され、且つ各レベルのノズル（２）はタンクの断面に渡ってほぼ一様に分布されている、オープンコンタクトリアクタにおいて、
   前記タンク（１）の円周に沿って延在したガス案内手段（３）であって、タンクの壁に最も接近したガス流を、タンクの内側に向けて主ガス流の方向（Ｐ）に対してほぼ垂直な方向に案内するガス案内手段（３）が、少なくとも一対の隣接したノズルレベル（Ｌ１−Ｌ２，Ｌ２−Ｌ３）のレベル間に配置され、前記案内手段（３）は、壁からある距離だけタンク（１）内に突出し、その距離は、円周方向に沿って変化し、且つ、壁の周辺の各点において、それぞれの点に最も接近して配設されたノズル（２）と壁との間の１０−９０％のある距離であることを特徴とするオープンコンタクトリアクタ。
2. 前記ガス案内手段（３）は、各対の隣接ノズルレベル（Ｌ１−Ｌ２，Ｌ２−Ｌ３）のレベル間に配設されることを特徴とする請求項１に記載のオープンコンタクトリアクタ。

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