JP4461911B2 - 原子炉出力測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガンマサーモメータを用いて原子炉出力、又は原子炉内出力分布を求める原子炉出力測定装置に関する。
原子炉では炉心の出力測定のために中性子検出器が多く用いられている。特に、沸騰水型原子炉では、炉心内の構造が非均質であり、冷却材兼減速材である炉水の密度が炉心内の高さ位置によって大きく異なるため、局所出力を監視するための中性子検出器が炉内に多数設置されている。この中性子検出器には中性子有感物質(U235など)が塗布されており、運転中に中性子の照射により感度が劣化する。従来、この感度変化を較正するために移動式中性子検出器(以下、TIPと称す)が用いられてきた。TIPは、検出器集合体内の案内管に沿って炉心上端から下端まで移動して出力分布を測定することができ、この出力分布により各LPRM検出器位置での相対出力が得られ、感度較正が可能となる。さらに、TIPにより測定された炉心の連続的な三次元出力分布は、炉心監視のための出力分布計算を補正するのにも使用される。一方、TIPには検出器を移動させるための駆動機構や索引装置、非常時に炉心を隔絶するための弁等、複雑なシステムが必要であり、保守性の面で課題があった。
このTIPの代替として固定式γ線検出器、特にガンマサーモメータの使用が検討されている。例えば、特開平3−65696号公報〔特許文献1〕には、熱中性子束を検出する局部出力検出器を、これに隣接して配置したγ線温度計を用いて較正する検出器集合体が開示されている。また、特開平11−264887号公報〔特許文献2〕には、γ線温度計を用いて中性子検出器の感度較正が可能で、かつ炉心の軸方向出力分布を精度良く監視することができる原子炉核計装システムが開示されている。ガンマサーモメータは、検出器集合体の内部に設置される鋼棒状の検出器体で、複数の高さ位置に発熱部,断熱部、および熱電対からなるγ線温度計を備え、夫々の高さ位置で出力に比例した信号を得ることができる。γ線温度計は、炉内固定式であるためTIPのような複雑なシステムが不要であり、保守性に優れたシステムである。一方で、炉内固定式であることから、TIPのように運転中に検出器を炉外に引抜いて修理・交換することができず、個々の検出器に高い信頼性が要求される。また、多数の検出器が一定期間使用の後に炉外に取り出され廃棄されるため、検出器の製造コスト低減も重要な課題である。
特開平3−65696号公報 特開平11−264887号公報
γ線温度計の故障に対する信頼性を確保するために、ガンマサーモメータ内部により多くのγ線温度計を設置し、1つが故障した場合には他の健全な検出器の測定値でカバーすることが考えられる。
しかし、上述したように、ガンマサーモメータでは多数の検出器が一定期間使用の後に炉外に取り出され廃棄されるため、検出器の製造コスト低減が重要な課題となっている。このため、より多くのγ線温度計を設置してコストを増加させることは望ましくない。ガンマサーモメータは、γ線温度計の数を増加すると相当数の信号線が必要となり、検出器の径やコネクタの制約から製造が難しくなる。そのため、最小限の検出器数で出力分布を測定することが製造コストの低減に大きく貢献する。更に、ガンマサーモメータでは、先端部近傍にγ線温度計の断熱部などを形成することが難しいため、先端部近傍にγ線温度計を設置しないことが製造コストの低減に有効である。
本発明の目的は、γ線温度計の一部が故障した場合にも、局所出力監視用の中性子検出器を精度よく較正でき、かつ、設置するγ線温度計の数を最小限に抑えた安価な原子炉出力測定装置を提供することにある。
上記目的を達成するための手段は、原子炉炉心内に複数の検出器集合体が垂直に設置され、前記検出器集合体の内部に、炉心の局所出力を監視するために4つの高さ位置に等間隔に設置された4つの中性子検出器と、複数の高さ位置に設置されたγ線温度計及び前記γ線温度計を較正するために用いるヒータ線とを棒状に形成したガンマサーモメータと、を備えた原子炉出力測定装置において、前記中性子検出器の最上端位置付近および最下端位置付近には、それぞれ2つの前記γ線温度計を、最上端および最下端以外の中性子検出器の位置付近にはそれぞれ1つの前記γ線温度計を、備え、前記中性子検出器の最上端位置付近および最下端位置付近に設置されるそれぞれ2つの前記γ線温度計は、隣接する中性子検出器の位置から15cm以内の間隔で設置され、更に、前記γ線温度計は、最上端および最下端を除く残り2つの中性子検出器の概略中間となる高さ位置に1つ設置されていることである。

ガンマサーモメータの構成は、検出器集合体の内部に設置する全てのγ線温度計を1体の検出器に内蔵する構成の他に、検出器集合体の内部に2体のガンマサーモメータを備え、一方のガンマサーモメータは中性子検出器と同一の高さ位置に1つずつγ線温度計を備え、もう一方のガンマサーモメータに残りのγ線温度計を備えた構成とすることである。
さらに別なガンマサーモメータの構成として、ガンマサーモメータに備わる複数のγ線温度計のうち、中性子検出器の最上端位置付近、または最下端位置付近、または最上端および最下端位置付近に設置されるγ線温度計にのみ、2組の熱電対を備えた構成とすることである。
また、以上の手段に加えて、γ線温度計の測定結果を表示する装置と、故障したγ線温度計に対して手動または自動でバイパス指令を入力する手段と、少なくとも炉心熱収支の計算に必要なパラメータに基づいて炉心の三次元出力分布を算出する出力分布計算装置とを備え、前記三次元出力分布計算装置は、前記γ線温度計の測定値に基づき三次元出力分布を補正する手段と、前記補正した三次元出力分布に基づき前記中性子検出器の感度補正情報を出力する手段とを有し、故障したγ線温度計の出力を除外して前記補正した三次元出力分布およびLPRM検出器の感度補正情報を算出することで、上記目的がより確実に達せられる。
本発明によれば、γ線温度計の一部が故障した場合にも、局所出力監視用の中性子検出器を精度よく較正でき、かつ、設置するγ線温度計の数を最小限に抑えることができる。γ線温度計は、多数の検出器が一定期間使用の後に炉外に取り出され廃棄されるため、検出器の製造コスト低減が重要な課題となっているが、本発明ではγ線温度計の数を最小限とすることで検出器製造コストを抑制することができる。ガンマサーモメータは、γ線温度計の数を増加すると相当数の信号線が必要となり、検出器の径やコネクタの制約から製造が難しくなる。そのため、最小限のγ線温度計で出力分布を測定することが製造コストの低減に大きく貢献する。また、ガンマサーモメータでは、先端部近傍にγ線温度計の断熱部などを形成するのが難しいため、先端部近傍にγ線温度計を設置しないことにより製造コストの低減を達成できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の原子炉出力測定装置の第一の実施例を示したものである。原子炉圧力容器1内に格納された炉心2の内部に、炉心2を貫通して複数の(ただし、図面には1体のみ図示している)検出器集合体3が設置されている。各検出器集合体3は、保護菅の内部に複数のγ線温度計5を備えたガンマサーモメータ4、及び局所出力領域モニタ(以下では、LPRMと記す)用の中性子検出器6が垂直方向の複数の高さ位置に設置されている。
図2に検出器集合体3の構成を示す。検出器集合体3は、最上端の支持部15を炉心上部格子板に固定する構造となっており、内部には冷却水が下部から上部に向けて流れるようになっている。中性子検出器6は、有効燃料下端と上端の間にほぼ等間隔に設置されており、夫々の高さは有効燃料下端から45cm,140cm,230cm,325cmとなっている。各検出器からは信号線が引き出され、コネクタ18でケーブルに接続されLPRM処理装置7へ接続されている。ガンマサーモメータ4は、有効燃料部に7つのγ線温度計5を内蔵し、最上部は端栓14で塞がれている。最下端は多芯コネクタ16となっており、接続された多芯ケーブル17により信号がデータ処理装置9へ出力される。
7つのγ線温度計5は、最上端および最下端の中性子検出器6付近にそれぞれ2個、下から2番目と3番目の中性子検出器6付近にそれぞれ1個、そして、下から2番目と3番目の中性子検出器6の中間の高さに1個設置されている。
最下端の中性子検出器6付近の2つのγ線温度計5は、ひとつは中性子検出器6と同一の高さ(有効燃料下端から45cm)に、もう1つはその15cm上部に設置されている。一体型のガンマサーモメータ4では、2つのγ線温度計5を同じ高さに設置できないので位置をずらす必要があり、このとき、できるだけ離して設置するほうが製造は容易である。しかし、必要以上に離した場合、1つが故障した場合にも隣接する中性子検出器6を精度よく較正するという本来の目的が達せられなくなる。そこで、γ線温度計5の位置について検討した。まずγ線の炉心内での到達距離であるが、γ線輸送解析により15cmよりも長い範囲に有意に影響することが確認できた。更に、通常の炉心三次元出力分布計算の計算点間隔は約15cmであり、この計算点間隔の範囲内では炉心が十分均質であると仮定して精度良く計算できている。このような考察から、較正精度への影響が小さい範囲として15cm上部を選定した。同様に最上端の中性子検出器6付近の2つのγ線温度計5も1つは中性子検出器6より15cm下方に設置している。
このようなγ線温度計5の配置により、1つのγ線温度計5が故障した場合にも中性子検出器6の較正精度が保たれることを、図3を用いて説明する。図3は、検出器集合体に隣接する燃料の高さ方向の出力分布を計算し、それをTIPによって補正した場合と補正しない場合で比較した一例である。図示したように、補正ありと補正なしの比は、高さ位置によって変化する。TIPでは連続的な測定が可能だが、ここではγ線温度計5の数と同じ7点でのみ測定が可能な場合を考える。図2に示した配置では、図3に示すA〜Eの5点で測定値が得られる(ただし、A点とE点では2重に測定している)。この配置では、仮に最上端の中性子検出器6の位置(E点)で1つの測定値が得られなくなっても、もう1つの測定値があるため正確な比が分かる。また、下端から3番目の中性子検出器6の位置(D点)で測定値が得られなくなった場合、この点での正確な比1.062 は求まらなくなるが、C点とE点の比の内挿からD点での比の推定値1.046 が得られ、誤差約1.5 %で比を求めることができる。一方、図2の配置とは異なり、7つの測定点を概略等間隔に設置した場合(A〜E点に、F点とG点が加わる。ただし、2重に測定している点はない)を考える。下端から3番目の中性子検出器6の位置(D点)で測定値が得られなくなった場合は、F点に測定値があるため、C点とF点の比の内挿からD点での比の推定値1.068 が得られ、図2の配置よりも若干精度が良い。しかし、最上端の中性子検出器6の位置(E点)で測定値が得られなくなった場合、点Dと点Gの比から外挿するしかなく、比の推定値は1.098となり、正確な比1.027を約7%も過大評価してしまう。
同様に、多数の炉心条件に対し、異なる位置で上記を評価し、γ線温度計5の配置による精度への影響を評価した。その結果、図3は若干極端な例であるが、内挿と外挿の違いにより、比の推定値は概ね同様の傾向となり、γ線温度計5の故障により測定値が得られなくなった場合に、そこでの測定値を推定する際に図2の配置が優れていることが分かった。
上記において、1つのγ線温度計5が故障した場合に、他の健全なγ線温度計5でカバーするためには、図4に示すように、各γ線温度計5に含まれる差動型熱電対線25が、それぞれ電気回路上で完全に分離されている必要がある。γ線温度計5の数が多い場合には、多芯コネクタ16などの制約により、差動型熱電対線25の基準温度点側の信号線を1本にまとめてしまう構成も必要になってくる可能性があるが、本実施例ではγ線温度計5の数は7個であり、較正用ヒータ線26を加えても信号線の総数が16本に抑えられ、全信号線を分離した構成も容易に実現できる。図4に示すように、差動型熱電対線25及び較正用ヒータ線26は多芯コネクタ16で多芯ケーブル17に接続され、原子炉格納容器壁28に設置された信号線貫通部27を通って、データ処理装置9に至る。データ処理装置9の内部では、まず、差動型熱電対線25の信号を熱電対信号入力装置19で読込み、発熱量換算装置20でγ線発熱量に換算した後、これを三次元出力分布算出装置10へ出力する。発熱量への換算に必要な感度は、ヒータにより既知の発熱量を与えたときのγ線温度計5の信号変化量により求める。このヒータ較正と呼ぶ過程では、制御装置23の指令で直流電源22から較正用ヒータ線26に電流が流れる。このとき、電流計24で測定された電流値が較正処理装置21に送られる。較正処理装置21は、この電流値からγ線温度計5に与えられた発熱量を算出するとともに、ヒータによる発熱量と通電中の差動型熱電対の信号変化から発熱量換算に必要な感度を決定し、これを発熱量換算装置20へ出力する。このようにして求めた感度を用い、発熱量換算装置20では(数1)に従ってγ線発熱量に換算する。
Figure 0004461911
ただし、
W:γ線発熱量(W/g)、U:γ線温度計の出力信号(mV)、
:γ線温度計の感度(mV/(W/g))、α:温度係数(1/mV)
また、図1に示すように、データ処理装置9にはバイパス指令入力手段12を介して、手動または自動により故障したγ線温度計5を選択し、バイパス指令を入力できる構成となっている。原子炉の運転員は、図1の表示装置13に表示されるγ線温度計5の出力信号を確認し、故障の判定に利用することができる。図5は、表示装置13に表示される表示画面例を示したものである。この表示例では、各検出器位置(通例に従い、炉心内の2次元座標で表す)毎に、γ線温度計5の出力信号から換算した発熱量(W/g)の高さ方向分布を表示することで、異常な出力を検出しやすくなっている。
図6は、三次元出力分布算出装置10内でLPRM検出器感度較正情報を算出する際のフローチャートを示したものである。LPRM較正情報の算出時には、始めに、プラントのプロセスコンピュータ(図示しない)などから、少なくとも炉心の熱収支計算に必要なパラメータを含む炉心情報(圧力,給水エンタルピ・流量,主蒸気エンタルピ・流量,減速材炉心入り口エンタルピ・炉心流量など)を取り込む(ステップ602)。次に、データ処理装置9からγ線発熱量データとバイパス情報を読込む(ステップ603)。上記の準備が完了した後、読込んだ炉心情報と予め設定された炉心パラメータ(例えば燃料の核的定数など)に基づいて炉心の三次元出力分布計算を実施する(ステップ605)。三次元出力分布が求まったら、予め求めておいた燃料出力とγ線温度計5での発熱量との応答係数を用いてγ線発熱量の評価値を算出する(ステップ606)。このγ線発熱量評価値と先のγ線発熱量データとを夫々のガンマサーモメータ4内部での相対値で比較する。ただし、バイパスしたγ線温度計5については、隣接する2つの健全なγ線温度計5についての両者の比からバイパス位置での内挿値を求め、この比をもって両者の差とする。比較の結果、両者が一定の許容値内で一致している場合は、三次元出力計算を完了し、一致していない場合には、両者が一致するように炉心パラメータを調整して、再度、炉心三次元出力分布計算を実施する(ステップ607)。最終的に、γ線発熱量評価値と実際の発熱量データが一致する出力分布が求められたら、予め求めておいた燃料出力と中性子検出器6の指示地との応答係数を用いて、中性子検出器6が指示すべき値を算出する(ステップ608)。そして、中性子検出器6の実際の指示値を読込んで比較し(ステップ609)、両者の比などをLPRM較正情報として出力する(ステップ610)。運転員は、この比などの情報をもとに、感度調節手段11を用いてLPRMの感度を調節する。
図1のLPRM処理装置7では、前述のように調節された感度を使用して、中性子検出器出力信号から物理量に換算し、局所出力信号として出力する。局所出力信号はそのまま炉心監視に利用されるほかに、APRM(平均出力領域モニタ)8に入力され、平均原子炉出力や非常用のスクラム信号の出力に使用される。
図7は、図2と異なる、第二の検出器集合体3の実施例を示したものであり、2本のガンマサーモメータ4aおよび4b以外は図2の例と同じ構成となっている。第一のガンマサーモメータ4aは、有効燃料部に4つのγ線温度計を有し、その高さは4つの中性子検出器6と同一の高さとなっている。第二のガンマサーモメータは、最上下端の中性子検出器6と同じ高さに1つずつ、下端から2番目と3番目の中性子検出器6の中間位置(燃料有効下端から185cmの高さ)に1つの合計3つのγ線温度計を備えている。
γ線温度計5の配置については基本的に図2の構成と同じであり、1つのγ線温度計が故障した場合に中性子検出器6の較正精度が保たれる効果も同様である。更に、図7の構成では、ガンマサーモメータが2つあることにより、一方のガンマサーモメータの較正用ヒータ線26に不具合が生じた場合にも、もう一方の健全なガンマサーモメータにより、中性子検出器の較正が精度よく実施できる。図7の構成のデメリットは、各検出器集合体3にガンマサーモメータ4が2本必要になり、全体の本数が2倍に増えてしまうことである。しかし、必要なγ線温度計5の数が同一であること、1本あたりのγ線温度計5の数が少ないので製造が容易になることなどを勘案すると検出器のコストは2倍よりも十分小さくなることが期待できる。
図8は、最上下端の中性子検出器6付近に設置する2つのγ線温度計5として、差動型熱電対線25以外の構成要素を共有した構成を示したものである。図8(a)に示すように、通常のγ線温度計5は、温接点25aと冷接点25bの二つの熱電対を直列につないだ差動型熱電対線25,較正用ヒータ線26,γ線発熱部29,断熱部30、及び被覆
31により構成されている。一方、図8(b)に示すように、最上下端に用いるγ線温度計は、温接点25aと冷接点25bからなる一つ目の差動型熱電対線25のほかに、同一の高さ位置に温接点25cと冷接点25dからなる二つ目の差動型熱電対線25を備えている。図8(b)のγ線温度計5を用いた場合、断熱部30の不具合や較正用ヒータ線
26の不具合に対しては出力信号が得られなくなってしまうが、差動型熱電対を1つ増やすだけで安価に測定値を2重化できるメリットがある。
本発明の第一の実施例のシステム構成図である。 第一の実施例に用いる検出器集合体の一例を示す図である。 出力分布の計算値をTIPによって補正した場合と補正しない場合で比較した一例である。 ガンマサーモメータとデータ処理装置の詳細を示した図である。 表示装置によるγ線温度計の発熱量の表示例を示した図である。 LPRM検出器感度較正情報の算出フローを示した図である。 検出器集合体の第二の実施例を示す図である。 2つのγ線温度計で差動型熱電対以外の構成要素を共有した場合の構成図である。
符号の説明
1…原子炉圧力容器、2…原子炉炉心、3…検出器集合体、4…ガンマサーモメータ、5…γ線温度計、6…中性子検出器、7…LPRM処理装置、8…APRM(平均出力領域モニタ)、9…データ処理装置、10…三次元出力分布算出装置、11…感度調節手段、12…バイパス指令入力手段、14…端栓、15…支持部、16…多芯コネクタ、17…多芯ケーブル、18…LPRMケーブルコネクタ、19…熱電対信号入力装置、20…発熱量換算装置、21…較正処理装置、22…直流電源、23…直流電源制御装置、24…電流計、25…差動型熱電対線、26…較正用ヒータ線、27…信号線貫通部、28…原子炉格納容器壁、29…γ線発熱部、30…断熱部、31…被覆。

Claims (3)

  1. 原子炉炉心内に複数の検出器集合体が垂直に設置され、前記検出器集合体の内部に、炉心の局所出力を監視するために4つの高さ位置に等間隔に設置された4つの中性子検出器と、複数の高さ位置に設置されたγ線温度計及び前記γ線温度計を較正するために用いるヒータ線とを棒状に形成したガンマサーモメータと、を備えた原子炉出力測定装置において、
    前記中性子検出器の最上端位置付近および最下端位置付近には、それぞれ2つの前記γ線温度計を、最上端および最下端以外の中性子検出器の位置付近にはそれぞれ1つの前記γ線温度計を、備え、前記中性子検出器の最上端位置付近および最下端位置付近に設置されるそれぞれ2つの前記γ線温度計は、隣接する中性子検出器の位置から15cm以内の間隔で設置され、
    更に、前記γ線温度計は、最上端および最下端を除く残り2つの中性子検出器の概略中間となる高さ位置に1つ設置されていることを特徴とする原子炉出力測定装置。
  2. 請求項1の原子炉出力測定装置において、
    前記検出器集合体の内部に2本の前記ガンマサーモメータを備え、一方のガンマサーモメータは前記中性子検出器と同一の高さ位置に1つずつγ線温度計を備え、もう一方のガンマサーモメータに残りのγ線温度計を備えたことを特徴とする原子炉出力測定装置。
  3. 請求項1または2の原子炉出力測定装置において、
    前記γ線温度計の測定結果を表示する装置と、故障したγ線温度計に対して手動または自動でバイパス指令を入力する手段と、少なくとも炉心熱収支の計算に必要なパラメータに基づいて炉心の三次元出力分布を算出する三次元出力分布計算装置と、を備え、
    前記三次元出力分布計算装置は、前記γ線温度計の測定値に基づき三次元出力分布を補正する手段と、前記補正した三次元出力分布に基づき前記中性子検出器の感度補正情報を出力する手段と、を有し、故障したγ線温度計の出力を除外して前記補正した三次元出力分布およびLPRM検出器の感度補正情報を算出することを特徴とした原子炉出力測定装置。
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