JP2000258586A - 原子炉出力測定装置 - Google Patents

原子炉出力測定装置

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JP2000258586A
JP2000258586A JP11064349A JP6434999A JP2000258586A JP 2000258586 A JP2000258586 A JP 2000258586A JP 11064349 A JP11064349 A JP 11064349A JP 6434999 A JP6434999 A JP 6434999A JP 2000258586 A JP2000258586 A JP 2000258586A
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reactor
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Makoto Hasegawa
真 長谷川
Setsuo Arita
節男 有田
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】γ線温度計を用いた原子炉出力の計測の信頼性
を確認できる原子炉出力測定装置を提供することにあ
る。 【解決手段】炉心2に設けられた案内管6内を移動可能
で、中性子束を検出するTIP7と、炉心2内に固定さ
れてγ線照射による金属の温度上昇を検出するγ線温度
計5A〜5Gと、TIPにより検出された中性子束、及
びγ線温度計5A〜5Gにより検出された温度上昇の各
々に基づいて、それぞれに対応した原子炉出力を求める
情報処理部26とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原子炉内に固定さ
れてγ線照射による金属の温度上昇を検出するγ線温度
計の検出結果に基づいて原子炉出力を求める原子炉出力
測定装置に係り、特に、γ線温度計を用いた原子炉出力
の計測の信頼性を確認することができる原子炉出力測定
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電プラントでは、原子炉出力を
測定するために炉心の径方向および軸方向に固定型の中
性子束検出器(核***電離箱)を複数個配置し、中性子
束を計測している。このような炉内固定型の中性子束検
出器を用いた原子炉出力測定装置は局所出力領域監視装
置(以下、LPRMという)と呼ばれている。また、L
PRMの中性子束検出器は、LPRM検出器と呼ばれて
いる。
【0003】LPRM検出器は、炉内に固定設置される
ため、塗布された核***性物質が炉内の放射線に曝露さ
れることで経時的に減損していき、中性子束の検出感度
が減少する。このようなLPRMの感度劣化を定期的に
較正するための装置としては、TIP(Traversing In
−core Probe )システムが知られている。TIPシス
テムは、LPRM検出器と同じ核***電離箱による原子
炉出力測定装置であり、案内管(ガイドチューブ)内を
炉心の軸方向に移動可能なケーブルの先端に取り付けた
核***電離箱(以下、TIPという)により、炉心軸方
向の任意の位置で中性子束を計測できるようになってい
る。
【0004】TIPシステムは、上述のように複雑な構
成となるために設置コストが高く、また、係る管系がド
ライウェル内に配管されていることから保守時の工程ボ
トルネックを引き起こしやすい。更に、管系内にたまっ
た放射性の金属粉による保守員の被曝が問題となる場合
もある。
【0005】このようなTIPシステムの問題点を解決
するために、TIPシステムに代えてγ線温度計を用い
た原子炉出力測定装置が提案されている。γ線温度計
は、核***性物質を用いて中性子束を計測するLPRM
検出器とは異なり、γ線による金属の温度上昇を熱電対
などの測温手段で検出するものであって、その温度上昇
量からγ線量を計算し、それをもとに原子炉出力を算出
することができる。よって、LPRM検出器を用いた原
子炉出力計測のように、核***性物質の経時的な減損に
よる感度劣化を生じることがなく、また、耐被曝性能が
良いため炉内に常時固定設置することができる。
【0006】このような、γ線温度計を用いたLPRM
の較正方法およびその装置については、特公平6−31791
号公報に記載されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】γ線温度計を用いた原
子炉出力の計測およびLPRMの較正は、TIPシステ
ムと比較して商業炉における十分な使用実績がなく、そ
の信頼性は十分に確認されていない。
【0008】特に、プルトニウムを熱中性子炉で燃焼さ
せるプルサーマルや、燃焼期間を延長しようとする高燃
焼度炉心といった新しい核燃料利用計画が適用される場
合には、従来よりも高度な炉心監視が必要とされるた
め、γ線温度計を用いた原子炉出力の計測およびLPR
Mの較正についても十分に信頼性の検討を行わなければ
ならない。
【0009】しかしながら、上述の従来技術では、γ線
温度計を用いた原子炉出力の計測の信頼性の確認につい
て配慮されていない。
【0010】本発明の目的は、γ線温度計を用いた原子
炉出力の計測の信頼性を確認できる原子炉出力測定装置
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する本発
明の特徴は、原子炉内に固定されて中性子束を検出する
第1中性子束検出器と、原子炉内に設けられた案内管内
を移動可能で中性子束を検出する第2中性子束検出器
と、前記原子炉内に固定されてγ線照射による金属の温
度上昇を検出するγ線温度計と、前記第1中性子束検出
器により検出された中性子束、前記第2中性子束検出器
により検出された中性子束、及び前記γ線温度計により
検出された温度上昇の各々に基づいて、それぞれに対応
した原子炉出力を求める演算手段とを備えることにあ
る。
【0012】γ線温度計に加えて、案内管内を移動可能
な第2中性子束検出器を備えることにより、γ線温度計
の検出結果に基づいて求められた原子炉出力の信頼性
を、第2中性子束検出器の検出結果に基づいて求められ
た原子炉出力により確認することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
例を詳細に説明する。
【0014】(実施例1)図1は、本発明の好適な一実
施例である原子炉出力測定装置を示す。図1において、
原子炉圧力容器3の炉心2内には検出器集合体1a及び
検出器集合体1bが設置されている。なお図1では、検
出器集合体1a及び検出器集合体1bが1体ずつ示され
ているが、実際には炉心2内にそれぞれ複数体設置され
る。
【0015】検出器集合体1aは、固定された4つのL
PRM検出器(核***電離箱)4A〜4Dを備えると共
に、γ線による金属の温度上昇を熱電対により検出する
γ線温度計5A〜5Gを備える。γ線温度計5A〜5G
は、検出器集合体1a内に間隔を置いて設置されてい
る。γ線温度計の個数と間隔は軸方向の連続的な出力分
布をTIPと同等もしくはそれ以上に監視できるように
あらかじめ工場での製作において設定される。例えば、
γ線温度計を設定する原子炉の出力分布の微分係数を中
性子輸送計算コードを用いて数値シミュレーションで計
算し、この微分係数値が大きい部分の間隔を密とする。
検出器集合体1aは、TIP7を取り付けたケーブルが
内部を軸方向に移動する案内管6も備える。一方、検出
器集合体1bは、LPRM検出器4A〜4Dと案内管6
を備える。これらの検出器集合体1a,1bは原子炉圧
力容器3の下鏡に設けられた計装ハウジング8により固
定されている。なお、計装ハウジング8の下端には炉水
がもれないようにシールがされている。
【0016】図2は、検出器集合体1a及び検出器集合
体1bの炉心2における径方向の配置を示す。図2にお
いて、201は燃料棒集合体、202は制御棒を示し、
○は検出器集合体1aが配置される位置を、●は検出器
集合体1bが配置される位置をそれぞれ示す。また、線
X−X′,Y−Y′,U−U′,V−V′は炉心2の対
称軸を示しており、点Oは炉心2の中心を示す。図に示
すように、検出器集合体1aを対称軸で区切られる領域
VOX′及びY′OV′に設置することにより、炉心2
の対称性を利用して検出器集合体1aが設置されていな
い位置における出力を推定することができる。
【0017】図1において、LPRM検出器4A〜4D
は、炉心2の下方に設置されたものから順に、チャネル
A,チャネルB,チャネルC,チャネルDとそれぞれチ
ャネルが割り当てられている。各チャネルは炉心2全体
の局部出力を平均的に監視できるように間隔を空けて配
置されている。各LPRM検出器4A〜4Dは電圧が印
加されることにより中性子束を検出し、中性子束信号を
出力する。出力された中性子束信号は、コネクタ9a,
9b、ケーブル12a,12bを介して局所出力監視装
置20に伝送される。なお、コネクタ9a,9bと局所
出力監視装置20との間には原子炉格納容器の壁16が
あり、ケーブル12a,12bはそれぞれペネトレーシ
ョン17a,17bを通過する。局所出力監視装置20
は、各LPRM検出器4A〜4Dより出力された中性子
束信号をディジタル信号に変換し、その中性子束信号を
出力したLPRM検出器の炉心2における位置情報と共
に情報処理部26に出力する。情報処理部26は、予め
設定された演算式(以下、LPRM演算式という)を用
いて入力された中性子束信号から原子炉出力を求める。
更に、求めた原子炉出力と入力されたLPRM検出器の
位置情報とに基づいて炉心2の原子炉出力分布を求め
る。
【0018】γ線温度計5A〜5Gは、炉心2内で発生
したγ線による金属の温度上昇値を熱電対により検出
し、温度上昇信号を出力する。出力された温度上昇信号
は、コネクタ10,ケーブル13を介してγ線温度計出
力監視装置21に伝送される。なお、コネクタ10とγ
線温度計出力監視装置21との間には、原子炉格納容器
の壁16があるため、ケーブル13はペネトレーション
18を通過する。γ線温度計出力監視装置21は、温度
上昇信号をディジタル信号に変換し、その温度上昇信号
から発熱量を演算する。演算した発熱量は、対応するγ
線温度計の炉心2における位置情報と共に情報処理部2
6に出力される。情報処理部26は、入力された発熱量
信号及びγ線温度計の位置情報に基づいて原子炉出力分
布を求める。なお、情報処理部26は炉心2の対称性を
利用してγ線温度計5A〜5Gが設置されていない位置
における原子炉出力分布も推定することができる。
【0019】TIP(核***電離箱)7は、通常時は遮
蔽容器23に格納されており、中性子束を検出するとき
に案内管15,11a,11b,6を通って炉心2内に
移動される。TIP7の移動は、TIP7が取り付けら
れたケーブルを駆動装置24によって伸ばしたり巻き取
ったりして行われ、案内管の選択は索引装置(インデク
サ)14によって行われる。駆動装置24は、ケーブル
の長さからTIP7の炉心2内における位置を把握する
機能を有しており、TIP7が所望の位置に達した時点
でTIP7の移動を止める。なお、バルブシステム22
は、管系内のガスをパージする弁や、緊急時に管系を切
断する切断弁からなる。
【0020】炉心2内において所望の位置に停止したT
IP7は、その位置における中性子束を検出し、中性子
束信号を出力する。出力された中性子束信号は、TIP
7が取り付けられたケーブルを介してTIP処理装置2
5に伝送される。TIP処理装置25は、中性子束信号
をディジタル信号に変換し、その中性子束信号を出力し
たときのTIP7の炉心2における位置情報と共に情報
処理部26に出力する。情報処理部26は入力された中
性子束信号に基づいて、TIP7が中性子束を検出した
位置における原子炉出力を演算する。TIP7を案内管
6の様々な位置に移動させて中性子束を検出することに
より、炉心2全体における原子炉出力分布を求めること
ができる。
【0021】情報処理部26は、γ線温度計5A〜5G
の出力結果に基づいて求められた原子炉出力分布とTI
P7の出力結果に基づいて求められた原子炉出力分布と
を比較することによって、γ線温度計5A〜5Gの出力
結果に基づいて求めた原子炉出力分布の信頼性を確認す
る。すなわち、信頼性が十分に確認されているTIP7を用
いて求めた原子炉出力分布を基準に、γ線温度計を用い
て求めた原子炉出力分布の信頼性を確認する。
【0022】比較した両者に差があった場合、その差異
をもたらす原因と考えられる条件、例えば、制御棒位
置,再循環流量,炉水温度,給水温度などをもとにγ線
温度計の学習を行う。また、両者に差があった場合に
は、LPRM演算式の較正を、TIP7を用いて求めら
れた原子炉出力分布に基づいて行う。一方、両者にほと
んど差がない場合には、γ線温度計を用いて求めた原子
炉出力分布に基づいてLPRM演算式の較正を行う。
【0023】以上説明したように、本実施例によれば、
炉心2内にγ線温度計5A〜5GとTIP7の両者を設
置することにより、TIP7の検出結果に基づいて求め
られた原子炉出力分布によりγ線温度計5A〜5Gの検
出結果に基づいて求められた原子炉出力分布の信頼性を
確認することができる。また、何らかの理由でγ線温度
計5A〜5Gの出力結果がLPRM演算式の較正に使え
ない場合でも、TIP7を用いてLPRM演算式の較正を行
うことができる。
【0024】なお、本実施例では、図2に示すように炉
心2を径方向に8等分して得られる領域毎に設置する検
出器集合体を決めているが、図3に示すように、検出器
集合体1aと検出器集合体1bとが隣り合わないように
両者を交互に配置しても良い。図3のように検出器集合
体1a,1bを配置することでγ線温度計5A〜5Gが
炉心2全体に均等に配置されるので、炉心2の径方向に
おける出力分布の違いや、径方向における流量バランス
の違いがγ線温度計5A〜5Gの出力値にどのような影
響を与えるのかを調べることができる。
【0025】また、本実施例において、検出器集合体1
bに代えて検出器集合体1aを設置することにより炉心
2全体に検出器集合体1aを配置しても良い。この場
合、γ線温度計5A〜5Gの数が増えてしまうが、径方
向の全ての位置においてγ線温度計5A〜5Gの検出値
を得ることができるので、推定を行う場合よりも出力分
布を正確に求めることができる。
【0026】更に、本実施例では、比較を行う値として
原子炉出力を用いたが、熱流量(熱流束)を用いてもよ
い。
【0027】(実施例2)本発明の他の実施例である原
子炉出力測定装置について図4を用いて説明する。本実
施例は、LPRM検出器4A〜4D,γ線温度計5A〜
5G、及びTIP7からなる検出器集合体1aに代えて、L
PRM検出器4A〜4D及びTIP7からなる検出器集
合体1cを炉心2内に設ける点で実施例1と異なる。以
下、実施例1と異なる箇所を説明する。
【0028】図4に示すように、本実施例では、炉心2
に検出器集合体1b及び検出器集合体1cが設置され
る。なお、検出器集合体1cが実施例1の検出器集合体
1aと異なるのはTIP7が移動する案内管6を設けて
いない点のみであり、LPRM検出器4A〜4D,γ線
温度計5A〜5Gについては検出器集合体1aと同様で
あるので説明を省略する。なお、炉心2における径方向
の配置も検出器集合体1aと同様である。
【0029】本実施例によれば、実施例1に比べて、案
内管を減らすことによりドライウェルの配管を簡素化す
ることができる。
【0030】なお本実施例では、炉心2の対称性を利用
し、検出器集合体1bのTIP7の検出値に基づいて検
出器集合体1cにおける原子炉出力分布を推定する。そ
の原子炉出力分布と、検出器集合体1cのγ線温度計5
A〜5Gを用いて求めた原子炉出力分布とを比較するこ
とによって、γ線温度計5A〜5Gを用いて求めた原子
炉出力分布の信頼性を確認することができる。
【0031】また、本実施例において、検出器集合体1
bと検出器集合体1cの径方向における配置を入替える
ことも可能である。つまり図2において、○で示される
位置に検出器集合体1bを、●で示される位置に検出器
集合体1cを配置してもよい。このような配置を行った
場合、炉心2に設置される検出器集合体の4分の3が検
出器集合体1cとなるため、案内管の数を大幅に減らす
ことができ、ドライウェルにおける配管を大幅に簡素化
することができる。
【0032】なおこの場合にも、炉心2の対称性を利用
し、検出器集合体1bのTIP7の検出値に基づいて検
出器集合体1cにおける原子炉出力分布を推定すること
ができ、その原子炉出力分布と、検出器集合体1cのγ
線温度計5A〜5Gを用いて求めた原子炉出力分布とを
比較することによって、γ線温度計5A〜5Gを用いて
求めた原子炉出力分布の信頼性を確認することができ
る。このとき、γ線温度計5A〜5Gを用いて求めた原
子炉出力分布が必要とされる信頼性を有していなかった
場合には、安全性を確保するという観点から原子炉を停
止するのが好ましいが、検出器集合体1bのTIP7の
検出値に基づいて推定された原子炉出力分布を用いてL
PRM演算式の較正等を行うことも可能である。
【0033】(実施例3)本発明の他の実施例である原
子炉出力測定装置について図5を用いて説明する。本実
施例は、LPRM検出器4A〜4D及びγ線温度計5A
〜5Gからなる検出器集合体1cに代えて、LPRM検
出器4A〜4D,γ線温度計5A〜5G、及び中空の案
内管6′からなる検出器集合体1dを炉心2内に設ける
点で実施例2と異なる。以下、実施例2と異なる箇所に
ついて説明する。
【0034】図5に示すように、検出器集合体1dはL
PRM検出器4A〜4D,γ線温度計5A〜5Gに加え
て、中空の案内管6′を有する。中空の案内管6′は、
案内管6と同じものであるが、索引装置14にはつなが
っておらず、また内部をTIP7が移動することもない。
【0035】γ線温度計5A〜5Gは温度を計測するも
のであって、周囲の冷却水流れの状態により計測値が変
化しうるため、検出器集合体内に案内管6が存在する場
合と存在しない場合とでは検出値に差異が生じる可能性
がある。本実施例では中空の案内管6′を設けることに
より、検出器集合体1d内部の流路面積や局所流量等の
熱水力的条件を検出器集合体1c内部と同等にしてい
る。このように熱水力的条件を等しくした検出器集合体
1c,1dにおいて得られた出力分布が異なる場合、そ
の原因は熱水力的な影響ではないと判断することがで
き、原因の追求を行い易くなる。
【0036】また、本実施例によれば、検出器集合体1
dにおいてTIP7による中性子束の検出を行う必要が
生じた場合に、案内管6′と索引装置14とをつなぐ案
内管を追加するだけでよく、簡単な作業で検出器集合体
1dにおいてTIP7を使用可能となる。
【0037】(実施例4)本発明の他の実施例である原
子炉出力測定装置について図6を用いて説明する。本実
施例は、炉心2内に設置する検出器集合体を全てLPR
M検出器4A〜4D及びγ線温度計5A〜5Gからなる
検出器集合体1cとする点で実施例2と異なる。以下、
実施例2と異なる箇所について説明する。
【0038】本実施例は、炉心2全体に設置されたγ線
温度計5A〜5Gを用いて炉心2全体の原子炉出力分布
を求める。そして求めた原子炉出力分布に基づいて、LP
RM演算式を較正する。なお、TIPを用いた原子炉出力
の測定は行わない。以上の点で本実施例は従来技術と相
違がないが、本実施例の原子炉出力測定装置は更に索引
装置14,案内管15,バルブシステム22,遮蔽容器
23,駆動装置24を備える。
【0039】このようにTIPシステムの一部を備える
ことにより、ガンマ線温度計だけでは炉心の監視が不十
分であると判断されるような複雑な燃料装荷体系になっ
た場合においても、案内管を設置するだけでTIPを用
いた炉心の監視を行うことが可能となる。
【0040】なお、本実施例による原子炉出力の監視
は、実施例1〜3の原子炉出力測定装置によりガンマ線
温度計の信頼性を十分に確認した後に、行うのが好まし
い。
【0041】(実施例5)本発明の他の実施例である原
子炉出力測定装置について図7を用いて説明する。本実
施例は、炉心2内に設置する検出器集合体を全てLPR
M検出器4A〜4D及び内部をTIP7が移動する案内
管6からなる検出器集合体1bとする点で実施例1と異
なる。以下、実施例1と異なる箇所について説明する。
【0042】本実施例は、炉心2全体に設置された案内
管6の内部にTIP7を移動させて炉心2全体の原子炉
出力分布を求める。そして求めた原子炉出力分布に基づ
いて、LPRM演算式を較正する。なお、γ線温度計を
用いた原子炉出力の測定は行わないが、本実施例の原子
炉出力測定装置は原子炉格納容器の壁16にγ線温度計
の信号ケーブル用のペネトレーション18a,18bを
備える。
【0043】このようにペネトレーション18a,18
bを備えることにより、γ線温度計による炉心の監視を
新たに開始する場合に、ペネトレーションを作るための
工事を行うことなく簡単にγ線温度計を用いた炉心の監
視を始めることができる。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、γ
線温度計の検出結果に基づいて求められた原子炉出力の
信頼性を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な一実施例である原子炉出力測定
装置の構成図である。
【図2】図1の炉心2の径方向における検出器集合体の
配置の例を示す図である。
【図3】図1の炉心2の径方向における検出器集合体の
配置の例を示す図である。
【図4】本発明の他の実施例である原子炉出力測定装置
の構成図である。
【図5】本発明の他の実施例である原子炉出力測定装置
の構成図である。
【図6】本発明の他の実施例である原子炉出力測定装置
の構成図である。
【図7】本発明の他の実施例である原子炉出力測定装置
の構成図である。
【符号の説明】
1a〜1d…検出器集合体、2…炉心、3…原子炉圧力
容器、4A〜4D…LPRM検出器、5A〜5G…γ線
温度計、6,11a,11b,15…案内管、7…TI
P、8…計装ハウジング、9a,9b,10a,10b
…コネクタ、12a,12b,13a,13b…ケーブ
ル、14…索引装置、16…原子炉格納容器の壁、17
a,17b,18a,18b,19…ペネトレーショ
ン、20…局所出力監視装置、21…γ線温度計出力監
視装置、22…バルブシステム、23…遮蔽容器、24
…駆動装置、25…TIP処理装置、26…情報処理
部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G075 CA04 CA08 CA45 CA50 DA03 DA08 DA20 FA06 FA19 FB07 FB08 FB09 FB10 FC11 FC13 FC19 GA15 GA35

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原子炉内に固定されて中性子束を検出する
    第1中性子束検出器と、原子炉内に設けられた案内管内
    を移動可能で中性子束を検出する第2中性子束検出器
    と、前記原子炉内に固定されてγ線照射による金属の温
    度上昇を検出するγ線温度計と、前記第1中性子束検出
    器により検出された中性子束、前記第2中性子束検出器
    により検出された中性子束、及び前記γ線温度計により
    検出された温度上昇の各々に基づいて、それぞれに対応
    した原子炉出力を求める演算手段とを備えることを特徴
    とする原子炉出力測定装置。
  2. 【請求項2】原子炉内に固定されて中性子束を検出する
    第1中性子束検出器、中性子束を検出する第2中性子束
    検出器が内部を移動可能な案内管、及び前記原子炉内に
    固定されてγ線照射による金属の温度上昇を検出するγ
    線温度計を格納する第1計装管と、原子炉内に固定され
    て中性子束を検出する第1中性子束検出器、及び中性子
    束を検出する第2中性子束検出器が内部を移動可能な案
    内管を格納する第2計装管と、前記第1中性子束検出器
    により検出された中性子束、前記第2中性子束検出器に
    より検出された中性子束、及び前記γ線温度計により検
    出された温度上昇の各々に基づいて、それぞれに対応し
    た原子炉出力を求める演算手段とを備えることを特徴と
    する原子炉出力測定装置。
  3. 【請求項3】原子炉内に固定されて中性子束を検出する
    第1中性子束検出器、及び前記原子炉内に固定されてγ
    線照射による金属の温度上昇を検出するγ線温度計を格
    納する第1計装管と、原子炉内に固定されて中性子束を
    検出する第1中性子束検出器、及び中性子束を検出する
    第2中性子束検出器が内部を移動可能な案内管を格納す
    る第2計装管と、前記第1中性子束検出器により検出さ
    れた中性子束、前記第2中性子束検出器により検出され
    た中性子束、及び前記γ線温度計により検出された温度
    上昇の各々に基づいて、それぞれに対応した原子炉出力
    を求める演算手段とを備えることを特徴とする原子炉出
    力測定装置。
  4. 【請求項4】原子炉内に固定されて中性子束を検出する
    第1中性子束検出器、中空の案内管、及び前記原子炉内
    に固定されてγ線照射による金属の温度上昇を検出する
    γ線温度計を格納する第1計装管と、原子炉内に固定さ
    れて中性子束を検出する第1中性子束検出器、及び中性
    子束を検出する第2中性子束検出器が内部を移動可能な
    案内管を格納する第2計装管と、前記第1中性子束検出
    器により検出された中性子束、前記第2中性子束検出器
    により検出された中性子束、及び前記γ線温度計により
    検出された温度上昇の各々に基づいて、それぞれに対応
    した原子炉出力を求める演算手段とを備えることを特徴
    とする原子炉出力測定装置。
  5. 【請求項5】炉心を対称軸により分割してなる8つの領
    域毎に前記第1計装管と前記第2計装管のいずれか一方
    が配置されることを特徴とする請求項2乃至4のいずれ
    かに記載の原子炉出力測定装置。
  6. 【請求項6】前記第2中性子束検出器により検出された
    中性子束に基づいて求められた原子炉出力によって、前
    記γ線温度計により検出された温度上昇に基づいて求め
    られた原子炉出力が正しいか否かを判定する判定手段を
    備えたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記
    載の原子炉出力測定装置。
  7. 【請求項7】前記演算手段は、予め設定された演算式を
    用いて、前記第1中性子束検出器で検出された中性子束
    から原子炉出力を求めるものであって、 前記判定手段によって前記γ線温度計により検出された
    温度上昇に基づいて求められた原子炉出力が正しいと判
    定された場合に、その原子炉出力に基づいて前記演算式
    を較正することを特徴とする請求項6記載の原子炉出力
    測定装置。
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