JP4460901B2 - X線診断装置及び画像処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、透過X線を基に被検体の所要部位の画像を取得し、その画像を読影して被検体の診断を行なう技術に係り、特に、画像上に発生するハレーションを黒化処理し、又はハレーションの発生を低減できるX線診断装置及び画像処理方法に関する。
X線により消化管等の所要部位を透視・撮影するX線診断装置では、被検体にX線が照射され、被検体を透過した透過X線は、X線TV装置に入射して光信号に変換され、この光信号がTVカメラで光学像として撮影される。この撮影を所定の透視条件(所定強度の透視によるX線曝射)の元で行なうと、ディスプレイ装置の画面上に、被検体の透視画像を殆どリアルタイムに表示することができる。
X線診断装置は被検体の間接撮影を行なう装置であり、操作者は、被検体内部の造影剤の流れや動きをディスプレイ装置の画面上に時系列的に表示して観察することができる。最近では、被検体を透過した透過X線を電気信号に変換する平面検出器の装置も商品化されている。また、X線診断装置は、透過X線を直接にX線フィルムに感光させてX線像を得る、いわゆる直接撮影も行なうことができる。
画像の画像処理の中には、透過像を扱う拡大/諧調/空間フィルタ処理と、時系列的に蓄積された画像の最小値/最大値トレース処理、サブトラクション処理、及びノイズを除去するための加算処理等がある。
続いて、X線診断装置を用いて透過X線像を撮影する際の手順の一例を説明する。
操作者は、患者年齢、性別、検査対象の所要部位及び特殊事項(患者状態、妊娠状態、医学的注意事項、造影剤アレルギー及び特殊な介助)等の情報を基にして管電圧を定める。さらに、操作者は、管電流及び透視パルス時間等の透視条件(以下、「初期透視条件」という。)を設定し、この初期透視条件に合致したX線が被検体に照射され、得られた透視画像をディスプレイ装置の画面上に表示する。そして、操作者は、所望の診断領域がX線撮影範囲になるようにX線管、I.I.(Image Intensifier)等を位置決めする。
また、撮影X線スイッチを押して被検体に撮影用X線を照射し、撮影位置・角度毎に記憶されたマスク画像とコントラスト画像とのサブトラクションを実施する。そして、サブトラクション画像を殆どリアルタイムで表示する血管系の検査や、バリウムのような造影剤を使用した非血管系の消化管検査では、ディスプレイ装置の画面上に、画像をリアルタイムで表示しながら診断し、必要に応じてプリントする(例えば、特許文献1参照)。
特開2000−354593号公報(第3頁−第5頁、図1)
透視撮影下で連続的に検査するX線診断装置では、診断する部位の形状や被検体を透過する透過X線の角度(指示器の矢状面(CRA/CAU)及び横断面(RAO/LAO)の角度)によっては、X線照射野絞りを構成する鉛羽の機械的なダレ(設定位置からのずれ)が問題となる。消化管検査やDSA(Digital Subtraction Angiography)のような検査では、X線照射中にダレを補正できないので、直接線を防止する適切なX線照射野絞りの設定を行ないながら、被検体の良好な透過像を得ることは事実上困難であった。
そこで実際は、ネガ表示の画像の方が診断効果が高い場合にネガ表示の画像でみると、ハレーションによって画像が見にくいときがある。このとき、ネガ表示の画像をわざわざポジ表示にして、診断効果を落としてまでして読影しなければならない(または、その逆のケース)等、装置の制約として臨床上の問題となっている。
また、X線照射野絞りのダレを考慮するために、直接線を無視してX線照射野絞りの開口度を広くとり直接線近傍の部位の透過像を優先するように撮影を行なうと、散乱線による被検体の被曝と、透過像近傍のハレーションが診断の妨げなるという欠点が露呈する。特に、頭部、頸部、胸部及び四肢といった部位の画像にはハレーションが発生し易い。
一方、X線照射野絞りのダレを考慮しても直接線が生じないように、X線照射野絞りの開口度を狭くとり被検体の被爆及びハレーションが減少するように撮影を行なうと、画面上でX線照射野絞り近傍に相当する所要部位の像が欠けてしまうという欠点が露呈する。
X線照射野絞りの開口度を広く又は狭くとろうとすると、どちらにしても、X線照射野絞りの開口度を微妙に制御する技術が必要となる。また、X線照射野絞りの開口度を制御できない場合には視野角を広く取る必要があるが、この視野角を瞬時に判断して実施するには高度な検査技術を要する。そのため、事前に患者***や位置の確認を行ないながら、X線照射野絞りの開口度を開く方向に、診断する所要部位の像が全く欠けないような最大公約数的なX線照射野絞りの開口度を設定することしかできなかった。また、制御が難しい場合には、検査を止めて、適切な補償フィルタを介して被検体にX線を照射するなどして撮影することしかできない。
すなわち、X線照射野絞りの開口度を広く又は狭くとろうとすると、X線照射野絞りのダレによるハレーションを防ぐために余分な操作(手間)がかかり、そのため、検査時間を長くして、被検体の過剰被曝を生じさせる。
また、透視用X線を照射しながら、ABC(Auto Brightness Control)制御によって、X線照射野絞り近傍のハレーションエリアを認識することができないので、再び、勘によりX線照射野絞りを再調整する作業が必要となる。しかも、各撮影毎に被検体Pの動きや保持装置の動きに応じて、忠実に再現性よくX線照射野絞りの開口度を設定するには高度な技術が要求される。
よって、実際に撮影した画像を表示する際のX線照射野絞り近傍のハレーションや、X線照射野絞りのダレを含んで黒化処理した表示による診断しやすい形でのフィルム等への出力が不可能であった。
また、I.I.の性質上、出力像周辺部のひずみ(糸巻きひずみ)により、画像の周辺部は中央部に比べて引き延ばされた像になり、X線照射野絞りをうまく調整できずにハレーション発生の原因となる。ひずみは、I.I.サイズ12インチで像ひずみ率約5%、9インチで約3%程度である。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、X線照射野絞りの機械的なダレやI.I.の採用によるひずみに起因して発生する画像上のハレーションを黒化処理でき、読影可能な画像を表示することができるX線診断装置及び画像処理方法を提供することを目的とする。
また、本発明の他の目的は、X線照射野絞りの機械的なダレやI.I.の採用によるひずみに起因して発生する画像上のハレーションを低減でき、読影可能な画像を表示することができるX線診断装置及び画像処理方法を提供することにある。
本発明に係るX線診断装置は、上述した課題を解決するために、X線を曝射する放射線源と、前記放射線源の出射側に、前記X線を絞って不要部位への照射を防ぐX線照射野絞りと、前記X線照射野絞りの開口度を制御するX線照射野絞り制御部と、前記放射線源から曝射されるX線を被検体に照射して、この被検体を透過する透過X線を検出して得られる画像から前記X線照射野絞りの開口側の端部に相当するX線照射野絞りエッジ座標を算出し、このX線照射野絞りエッジ座標からX線照射野絞りエリアを認識して黒化処理する黒化処理手段と、前記画像からハレーションエッジ座標を算出し、このハレーションエッジ座標及び前記X線照射野絞りエリアからハレーションエリアを認識し、所定のグラデーション黒化処理関数に基づいて前記ハレーションエリア内の画素値がグラデーションとなるように前記ハレーションエリアを黒化処理するグラデーション黒化処理手段と、が設けられた。
本発明に係る画像処理方法は、上述した課題を解決するために、X線を被検体に照射して、この被検体を透過する透過X線を検出して得られる画像からX線照射野絞りの開口側の端部に相当するX線照射野絞りエッジ座標を算出し、このX線照射野絞りエッジ座標からX線照射野絞りエリアを認識するX線照射野絞りエリア認識工程と、前記画像からハレーションエッジ座標を算出し、このハレーションエッジ座標及び前記X線照射野絞りエッジ座標からハレーションエリアを認識するハレーションエリア認識工程と、所定のグラデーション黒化処理関数に基づいて前記ハレーションエリア内の画素値がグラデーションとなるように前記ハレーションエリアを黒化処理するグラデーション黒化処理工程と、前記X線照射野絞りエリアを黒化処理する黒化処理工程と、を有する。
また、本発明に係る画像処理方法は、透視用X線を被検体に照射して、この被検体を透過する透過X線を基に前記被検体を透視して得られるポジ表示の透視画像をネガ表示の透視画像に変換させるネガ変換工程と、前記ネガ表示の透視画像からX線照射野絞りの開口側の端部に相当するX線照射野絞りエッジ座標を算出し、このX線照射野絞りエッジ座標からX線照射野絞りエリアを認識するX線照射野絞りエリア認識工程と、前記ポジ表示の透視画像からハレーションエッジ座標を算出し、このハレーションエッジ座標及び前記X線照射野絞りエッジ座標からハレーションエリアを認識するハレーションエリア認識工程と、前記ハレーションエリアが所定の大きさになるまで、前記X線照射野絞りの開口部を調整するX線照射野絞り調整工程と、を有する。
本発明に係るX線診断装置及び画像処理方法によると、X線照射野絞りの機械的なダレやI.I.の採用によるひずみに起因して発生する画像上のハレーションを黒化処理でき、読影可能な画像を表示することができる。
また、本発明に係るX線診断装置及び画像処理方法によると、X線照射野絞りの機械的なダレやI.I.の採用によるひずみに起因して発生する画像上のハレーションを低減でき、読影可能な画像を表示することができる。
本発明に係るX線診断装置及び画像処理方法の実施形態について、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係るX線診断装置の本実施形態を示すブロック図、図2は、保持装置を示す斜視図である。
図1に示されるように、X線診断装置10には、大きくは、保持装置(透視撮影台とも呼ばれる)11と本体制御部12とが備えられる。保持装置11は、実際に被検体Pが入室して透視・撮影を受けるX線テレビ室に設置される一方、本体制御部12は、操作室に設置されるものである。なお、X線テレビ室にも、近接操作卓を設置してもよい。
保持装置11には、図2に示されるように、床に対して固定された保持装置本体14と、この保持装置本体14に対して上下運動(図中I方向)及び回転運動(図中J方向)に移動可能に取付けられる天板保持機構15と、この天板保持機構15に対して左右動(C−LAT:図中H方向)、上下動(C−VERT:図中G方向)及びローリング(ROLL:図中F方向)を自在とする天板16と、保持装置本体14に対して床と略平行な方向(図中A方向)にスライド可能に取付けられるCアーム保持機構17と、このCアーム保持機構17との取付け位置を中心に長手動(C−LONG:図中A方向)、回動(LAO/RAO:図中B方向)及び円弧動(CRA/CAU:図中C方向)を自在とするCアーム18とが設けられる。
Cアーム18の一方の端部には放射線源としてのX線管20が、Cアーム18のもう一方の端部には天板16を挟むようにX線管20と対向する位置に透過X線を入射させTV映像信号を出力するX線TV装置19が設けられる。
Cアーム18の一方の端部に設けられるX線管20は、図1に示されるように、本体制御部12に設けられる高電圧発生装置22から高電圧電力の供給を受けて、この高電圧電力の条件に応じてX線を曝射するようになっている。X線管20の出射側には、複数枚の鉛羽で構成されX線管20で発生したX線を絞って不要部位へのX線照射を防ぐX線照射野絞り23が設けられる。なお、X線照射野絞り23の出射側に、アクリル等で形成されハレーションを防止するために所定量の照射X線を減衰させる補償フィルタが設けられてもよい。
また、Cアーム18のもう一方の端部に設けられるX線TV装置19には、透過X線を入射させるI.I.(Image Intensifier)21が設置され、このI.I.21の天板16側には被検体Pを透過したX線の散乱光をカットするX線グリッド26が、I.I.21の出力側には変換された光学像を適切な大きさに補正する光学系27と補正された光学像をTV映像信号に変換するTVカメラ(又は撮影素子)28が具備される。I.I.21は、図示しない入力蛍光面、光電陰極、収束(フォーカス)電極、陽極及び出力蛍光面で構成される大形の真空管、入力窓並びに高圧電源等からなり、TVカメラ28のTV映像信号は、本体制御部12に送られるようになっている。なお、I.I.21からTVカメラ28までの映像系は、平面検出器に置き換えられてもよい。
次に、本体制御部12には、システムコントローラ31を中心に、X線管20に印加する高電圧を発生させる高電圧発生装置22の制御を行なうX線コントローラ32と、X線照射野絞り23の開口度を制御するX線照射野絞り制御部33と、天板16等の移動を制御する保持装置制御部36と、I.I.21の制御を行なうI.I.制御部41と、TVカメラ28の制御を行なうTVカメラ制御部48と、TVカメラ28にて変換されたTV映像信号とX線制御条件、保持制御条件及び画像処理条件等の撮影条件を関連付けて記憶する記憶部51と、この記憶部51に記憶された画像やリアルタイムにTVカメラ28で得た画像等を表示するディスプレイ装置52と、得られた被検体Pの画像に対し拡大/諧調/空間フィルタ処理、及びノイズを除去するための加算処理等を行なう画像処理部53と、透視画像の、X線照射野絞り23によって絞らされたエリアであるX線照射野絞りエリアを認識して黒化処理する黒化処理手段55と、透視画像の、X線照射野絞り23の内側に発生するハレーションエリアを認識してグラデーション黒化処理するグラデーション黒化処理手段56と、複数のグラデーション黒化処理関数を格納したグラデーション黒化処理関数DB57と、一般的にP(ポジ)表示である透視画像をN(ネガ)表示に反転させるP/N反転処理手段58とが設けられる。
また、本体制御部12には、操作者によって入力操作可能であるキーボード及びマウス等の操作パネル61が設けられ、操作パネル61からの入力信号をシステムコントローラ31に入力できるようになっている。
次いで、X線診断装置10の動作について説明する。
まず、図1に示されるように、被検体Pが天板16上に載った後、被検体Pの過去に撮影された画像とは関係なく独立して通常撮影を行ない、続けて、過去に撮影された被検体Pの画像に基づいて経過観察撮影を行なう。なお、本実施形態の説明は、回転DSA(Digital Subtraction Angiography)撮影を行なう場合のものである。
操作者によって本体制御部12に設ける操作パネル61を介してシステムコントローラ31に、撮影を行なう被検体Pに関する方法が入力される。この情報の入力は、操作者が操作パネル61に対して直接的に行なうか、又は予め所定の端末から入力された情報をネットワーク(図示しない)等を介して間接的に行なう。操作者は被検体Pの確認を行なうと、通常撮影を行なうか経過観察撮影を行なうかを選択する。この選択は、被検体Pの情報に基づいて、操作者によって被検体P毎に設定される。
続けて、図3に示されたフローチャートにより、X線診断装置10における通常撮影の動作を説明する。
マスク画像とコントラスト画像を撮影するに先立って、マスク画像とコントラスト画像を撮影する場合よりX線強度を比較的小さくした透視用X線にて、被検体Pの所要部位の透視撮影が行なわれる(ステップS1)。具体的には、操作者は、天板16に被検体Pが載った後、システムコントローラ31、X線コントローラ32及び高電圧発生装置22を介して、X線管20から被検体Pに透視用X線を照射させる。被検体Pに透視用X線を照射させながら、操作者は、保持装置制御部36を介して透視用X線の透過する部分が最大限広くなるように、被検体Pを透過するX線の角度(LAO/RAO,CRA/CAU)を決定する。
被検体Pに照射された透視用X線によって、被検体Pを透過した透過X線は、X線TV装置19のX線グリッド26により散乱線の除去が行なわれ、I.I.21に入射される。I.I.21では、入射したX線量に応じた光信号が発生し、この光信号は光学系27で補正された後、TVカメラ28によってTV映像信号である電気信号に変換される。TVカメラ28によって変換されたTV映像信号は、A/D変換器(図示しない)によってデジタル信号に変換され、所望の画像処理が施された後、D/A変換器(図示しない)によって再度TV映像信号に変換される。このTV映像信号は本体制御部12に設けるディスプレイ装置52に送られ、ディスプレイ装置52の画面上に、透視画像としてリアルタイムに表示される(ステップS2)。
ステップS1による透視撮影を行ないながら、ディスプレイ装置52の画面上にリアルタイムに表示されるリアルタイム画像、又は透視撮影により得られた画像を一旦記憶部51に記憶し、記憶部51から読出されて再生表示された画像を参照して、操作者は、回転DSA撮影におけるマスク画像及びコントラスト画像の撮影として適切なX線制御条件及び保持制御条件を設定する(ステップS3)。ここで、X線制御条件とは、被検体PにどのようなX線を照射するかを決定する条件で、例えばX線管20の管電圧及び管電流並びにX線照射野絞り23の制御条件である。また、保持制御条件とは、保持装置11を制御するための条件で、例えば図2に示された各部の位置条件である。なお、回転DSA撮影におけるマスク画像とコントラスト画像の撮影に際するX線制御条件及び保持制御条件はほぼ同じ条件(Cアーム18の円弧方向のスライド運動が逆になる等、異なる場合もある)である。
ここで、特にX線制御条件のうちX線照射野絞り23の設定について説明すると、透視撮影された被検体Pの画像上で、特に撮影しなくてもよい不要部位にX線が照射されている場合には、不要部位にX線が照射されないようにX線照射野絞り23の位置設定を行なう。また、保持制御条件のうち特に各部の位置条件の設定は、被検体Pの観察したい所要部位が撮影されるように、操作者が操作パネル61を操作することにより行なわれる。
次に、回転DSA撮影が行なわれ、マスク画像とコントラスト画像が撮影される(ステップS4)。ここではマスク画像及びコントラスト画像は、被検体Pの体軸方向に対して略垂直なX線撮影画像である。システムコントローラ31は、ステップS3で設定された保持制御条件に基づいて自動的に、天板16及びCアーム18を適正な位置に設定する。なお、マスク画像及びコントラスト画像の撮影中には、天板16は移動せず、またCアーム18も円弧方向へスライド以外の運動は行なわれない。つまり、X線管20からX線が照射される前に、天板16及びCアーム18等は、A,B及びD乃至J方向にはそれぞれ移動し、撮影中は固定された状態である。
マスク画像とコントラスト画像の撮影中には、Cアーム18がC方向にのみスライド移動することにより所定のスライド角度毎に断続的にX線が照射され、複数回の撮影が行なわれる。この複数回の撮影で得られた画像データに基づいて、マスク画像とコントラスト画像が作成されることになる。なお、このスライド移動は予め操作者により設定された回転速度で自動的に行なわれる。
図4は、I.I.21の軌跡を示す概略図である。
図4に示されたX線診断装置10は、保持装置本体14と被検体Pが載せられた天板16とを示す。X線診断装置10におけるマスク画像の撮影は、Cアームの端部に設けるI.I.が初期位置(Start Position)から始まり、終了位置(Final Position)まで移動するまで行なわれる。なお、上述したように、マスク画像はI.I.がStart Positionから始まりFinal Positionまで移動した時に得られる画像データから作成され、コントラスト画像は、I.I.がFinal Positionから始まりStart Positionまで移動した時に得られる画像データから作成される、としてもよい。
ここで、複数回の撮影で得られた画像データ、画像データに基づいて作成されたマスク画像及びコントラスト画像を基にしてP/N変換等の画像処理を行なうと、画像処理された画像上に、保持装置11の角度と重力によるX線照射野絞り23の機械的なダレや、I.I.27の採用によるひずみに起因してハレーションが発生する。このハレーションは、所要部位の形状によっても大きさ、位置が変化する。
よって、記憶部51に、ハレーションの領域(以下、「ハレーションエリア」という。)をグラデーション黒化処理するための、所要のスライド角度におけるグラデーション黒化処理関数が記憶されていないかが判断される(ステップS5)。ステップS5の判断にてYes、すなわち、記憶部51に所要のスライド角度におけるグラデーション黒化処理関数が記憶されていないと判断された場合、黒化処理手段55では、画像データ、マスク画像又はコントラスト画像を用いて、一般的な数学的手法によって、X線照射野絞り23を構成する鉛羽の開口側の端部に相当する画像上のX線照射野絞りエッジの検出が行なわれる。このX線照射野絞りエッジの検出によって、X線照射野絞り23のダレの影響を受けたX線照射野絞りエリアが認識される(ステップS6)。ディスプレイ装置43の画面上の画素(座標(X,Y))の光量値(0〜256階調)を示す画素値の変化が大きいため、X線照射野絞りエッジは、画素値の変化に対して微分(差分)演算を行なえば検出できる。
例えば微分演算によると注目画素の微分値は、注目画素を囲む8画素を用いて、水平(X軸)方向の画素値変化と垂直(Y軸)方向の画素値変化から求められる。そして、得られた微分値のうち、所要のX線照射野絞りエッジ用閾値を超える微分値が求められる。この微分値をもつ画素の座標(X,Y)を、X線照射野絞りエッジ座標(c,d)(c=1,2,…、d=1,2,…)とする。そして、複数のX線照射野絞りエッジ座標(c,d)から形成される多角形の外側を、X線照射野絞りエリアと認識する。なお、注目画素の画素値として、注目画素の画素値とその近傍画素の画素値とを平均し、平均された平均画素同士の微分値からX線照射野絞りエッジ座標(c,d)を求めてもよい。
また、グラデーション黒化処理手段56では、ステップS6と同様に画像データ、マスク画像又はコントラスト画像を用いて、一般的な数学的手法によって、X線照射野絞り23の内側の画像上に発生するハレーションのハレーションエッジの検出が行なわれる。このハレーションエッジの検出によって、ハレーションエリアが認識される(ステップS7)。例えば微分演算によると注目画素の微分値は、注目画素を囲む8画素を用いて、水平方向の画素値変化と垂直方向の画素値変化から求められる。そして、得られた微分値のうち、所要のハレーションエッジ用閾値を超える微分値が求められる。この微分値をもつ画素の座標(X,Y)を、ハレーションエッジ座標(e,f)(e=1,2,…、f=1,2,…)とする。そして、複数のハレーションエッジ座標(e,f)から形成される多角形の外側でありステップS6にて認識されたX線照射野絞りエリアの内側を、ハレーションエリアと認識する。なお、注目画素の画素値として、注目画素の画素値とその近傍画素の画素値とを平均し、平均された平均画素同士の微分値からハレーションエッジ座標(e,f)を求めてもよい。
続いて、画像上に、ステップS7にて認識されたハレーションエリアがグラフィックとして重ねられ、ディスプレイ装置52の画面上に描画又はカラー表示される(ステップS8)。操作者は、ハレーションエリアがグラフィック化された画像を見ながら、ハレーションエリアの位置及び大きさを確認することができる。
次いで、操作者がマウス等のポインティングデバイスを操作することによって、グラデーション黒化処理関数DB57に格納された複数のグラデーション黒化処理関数(二次又は高次関数)のうち、ステップS7にて認識されたハレーションエリアの大きさ(X線照射野絞りエッジ座標(c,d)とハレーションエッジ座標(e,f)の座標差)に対応した所要のグラデーション黒化処理関数が選択される(ステップS9)。
図5は、グラデーション黒化処理関数の例を示すグラフである。
図5の横軸はハレーションエッジ座標(e,f)を基準「0」とした場合の、ハレーションエッジ座標(e,f)とX線照射野絞りエッジ座標(c,d)の座標差を示し、縦軸は画素値を示す。グラデーション黒化処理関数は、X線照射野絞りエッジ座標(c,d)とハレーションエッジ座標(e,f)の座標差が大きくなるに従って減衰する関数として示される。ステップS9では、図5に示された複数のグラデーション黒化処理関数のうち、ステップS6及びS7にて認識されたX線照射野絞りエッジ座標(c,d)及びハレーションエッジ座標(e,f)の座標差に応じたグラデーション黒化処理関数が選択される。
複数のグラデーション黒化処理関数のうち、所要のグラデーション黒化処理関数が選択されると、その選択されたグラデーション黒化処理関数は、X線照射野絞りエッジ座標(c,d)とハレーションエッジ座標(e,f)の間の座標に適用され、X線照射野絞りエッジ座標(c,d)とハレーションエッジ座標(e,f)の間の座標の画素値が変換され、画像上のハレーションエリアがグラデーション黒化処理される(ステップS10)。
図6は、画面上の座標(X,Y)と画素値の関係を示すグラフである。
図6に示されたグラフの横軸は画面上の座標(X,Y)、例えばY=yの場合のXを、縦軸は座標毎の画素値を表す。Y=yの場合のX線照射野絞りエッジ座標(c,y)とハレーションエッジ座標(e,y)の間の座標、X線照射野絞りエッジ座標(c,y)とハレーションエッジ座標(e,y)の間の座標では、共に画素値の変動が大きいことがわかる。ステップS10では、X線照射野絞りエッジ座標(c,y)とハレーションエッジ座標(e,y)の間の座標、X線照射野絞りエッジ座標(c,y)とハレーションエッジ座標(e,y)の間の座標に、選択された所要のグラデーション黒化処理関数をそれぞれ適用する。
次いで、図6に示されたグラフではY=yの場合を示したが、X線照射野絞りエッジ座標(c,d)とハレーションエッジ座標(e,f)の間の座標の画素値が、画面上のY=y以外のY軸全てに亘って変換されて画像のグラデーション黒化処理が行なわれたかを判断する(ステップS11)。ステップS11の判断にてYes、すなわち、X線照射野絞りエッジ座標(c,d)とハレーションエッジ座標(e,f)の間の座標の画素値が、画面上のY軸全てに亘って変換された場合、Y軸全てに相当するグラデーション黒化処理関数とスライド角度とが記憶部51に記憶される(ステップS12)。そして、黒化処理手段55では、ステップS6にて認識されたX線照射野絞りエリアが黒化処理される(ステップS13)。
一方、ステップS11の判断にてNo、すなわち、X線照射野絞りエッジ座標(c,d)とハレーションエッジ座標(e,f)の間の座標の画素値が、画面上のY軸全てに亘って変換されていない場合、ハレーションエリア全体について、X線照射野絞りエッジ座標(c,d)とハレーションエッジ座標(e,f)の間の座標の画素値が変換され、画像のハレーションエリアがグラデーション黒化処理される(ステップS10)。
ステップS10によるハレーションエリアのグラデーション黒化処理、及びステップS13によるX線照射野絞りの黒化処理がなされた画像に対して、画像処理部53により画像処理が施される(ステップS14)。この画像処理は操作者によって手動的に行なわれる処理であってもよく、自動的に行なわれる処理であってもよい。この画像処理は、拡大/諧調/空間フィルタ処理や、時系列的に蓄積されたX線透過像の最小値/最大値トレース処理、及びノイズを除去するための加算処理等に加え、サブトラクション処理も含まれる。サブトラクション処理は、マスク画像とコントラスト画像間で行なわれる。マスク画像、コントラスト画像及びサブトラクション画像は被検体Pの体軸方向に複数毎作成される。さらに画像処理部53において、サブトラクション処理が行なわれたサブトラクション画像は、ディスプレイ装置52の画面上に表示され、必要に応じてイメージャ等にプリントされる(ステップS15)。
画像処理が施されたマスク画像、コントラスト画像及びサブトラクション画像が記憶部51に記憶される(ステップS16)。また、被検体Pの情報、X線制御条件、保持制御条件及び画像処理条件がこれらの画像に対応して記憶される。
一方、ステップS5の判断にてNo、すなわち、記憶部51に、所要のスライド角度におけるグラデーション黒化処理関数が記憶されていると判断された場合、そのグラデーション黒化処理関数が記憶部51から読出され(ステップS17)、グラデーション黒化処理手段56では、リアルタイムに表示される画像に適用され、画像上のハレーションエリアがグラデーション黒化処理される(ステップS18)。
続いて、通常撮影後所定の期間、例えば数日〜数ヶ月程度が経過した後、経過観察撮影が行なわれるが、一般的な経過観察撮影と同様であるので、経過観察撮影については説明を省略する。
本実施形態によると、X線照射野絞りエリア及びハレーションエリアを自動認識して、ハレーションエリアをグラデーション黒化処理し、X線照射野絞りエリアを黒化処理することで、X線照射野絞り23の機械的なダレやI.I.21の採用によるひずみに起因して発生する画像上のハレーションを低減でき、読影可能な画像を表示することができる。
図7は、本実施形態の変形例を示し、X線照射野絞り23の制御方法を示すフローチャートである。なお、本実施形態の変形例の構成は、図1及び図2に示されたX線診断装置10の構成と同様とする。
図7に示されたフローチャートは、図3に示されたフローチャートのステップS1による透視撮影を示すものである。
図1に示されたX線診断装置10にて透視撮影が行なわれ、得られる画像がP/N反転処理手段58によってP/N反転処理され、透視撮影下で一般的にはポジ表示の画像がネガ表示に変換される(ステップS21)。透視画像のようにポジ表示の画像は、画像上の黒い部分が黒レベルなのか、又はX線照射野絞り23により黒に張り付いているのか判断しづらい事実がある。画像をネガ表示に反転処理すると、X線照射野絞り23は白に張り付くため見分けることが容易となる。
ネガ表示に変換された画像を用いて、ステップS6のように、画像上のX線照射野絞りエリアの認識が行なわれ(ステップS22)、続けて、ポジ表示画像を用いてステップS7のように、画像上のハレーションエリアの認識が行なわれる(ステップS23)。
次いで、X線照射野絞り制御部33が制御され、X線照射野絞り23の鉛羽の位置調整を行なう。例えば、ステップS21にて、被検体Pの不要部位にも広くX線が照射されるように、X線照射野絞り23の開口度を比較的広くとって透視撮影を行ない、X線照射野絞り23の鉛羽の位置調整では、X線照射野絞り23を、開口部を狭める方向に段階的に自動スライドさせる(ステップS24)。
ここで、システムコントローラ31は、画像中のハレーションエリアが、画像の読影に支障のない所定の大きさであるかを判断する(ステップS25)。ステップS25の判断にてYes、すなわち、画像中のハレーションエリアが、画像の読影に支障のない所定の大きさであると判断された場合、X線照射野絞り23の自動スライドを終了し、X線照射野絞り23の調整終了位置で透視撮影が行なわれ、ディスプレイ装置52の画面上に、透視画像として表示される(図3に示されたフローチャートのステップS2)。
図8は、ディスプレイ装置52の画面上に表示される透視画像を示し、図8(a)は、図3に示されたフローチャートのステップS1によって撮影される被検体の理想的な透視画像を、図8(b)は、ステップS1によって撮影される被検体の実際の透視画像を、図8(c)は、図7に示されたフローチャートによって撮影される被検体の透視画像をそれぞれ示す。
図8(a)には、X線照射野絞り制御部33によって位置設定されたX線照射野絞り23の開口側の端部に相当するX線照射野絞りエッジJ1と、このX線照射野絞りエッジJ1から形成されるX線照射野K1と、このX線照射野K1内に表示される被検体の透視画像L1とを示す。図8(b)には、図8(a)と同様にX線照射野絞りエッジJ1を示し、加えて、X線照射野絞り23のダレの影響を受け、実際のX線照射野絞り23のエッジに相当するX線照射野絞りエッジJ2と、このX線照射野絞りエッジJ2から形成されるX線照射野K2と、このX線照射野K2内に表示される被検体の透視画像L2とを示す。
また、図8(c)には、図8(b)と同様にX線照射野絞りエッジJ1,J2を示し、加えて、X線照射野絞り23の開口部を狭めて、図8(b)のX線照射野絞りエッジJ2を内側に自動スライドさせた状態のX線照射野絞りエッジJ3と、このX線照射野絞りエッジJ3から形成されるX線照射野K3と、このX線照射野K3内に表示される被検体の透視画像L3とを示す。
図3に示されたフローチャートのステップS1による撮影のように、被検体に応じてX線照射野絞り23の位置を設定して透視撮影を行なうと、図8(a)に示すように、設定通りのX線照射野絞り23に相当する理想的なX線照射野絞りエッジJ1から形成されるX線照射野K1内に被検体の透視画像L1が得られる。ところが実際には、X線照射野絞り23のダレが発生し、X線照射野絞り23のダレが発生している状態で透視撮影を行なうと、図8(b)に示すように、X線照射野絞り23のエッジがX線照射野絞りエッジJ2の位置となり、X線照射野K2が形成されてしまう。このように、X線照射野絞り23のダレが発生すると、X線照射野絞りエッジJ2近傍に画素値の差が大きくなりハレーションが発生し、X線照射野K2内の被検体の透視画像L2の読影が困難になる。
一方、図7に示されたフローチャートによる撮影では、まず、被検体に応じてX線照射野絞り23の開口度を比較的広めに設定して透視撮影を行ない、図8(b)に示すように、X線照射野K2内の被検体の透視画像L2を得る。そして、ステップS24により、X線照射野絞り23の左右の鉛羽を、X線照射野絞り23の開口度を狭める方向に非対称(対象でもよい)に自動スライドさせる。X線照射野絞り23の開口度を調整して透視撮影を行なうと、図8(c)に示すように、X線照射野絞り23のエッジがX線照射野絞りエッジJ3の位置となり、X線照射野K3が形成される。このように、X線照射野絞り23の開口度を調整して透視撮影を行なうと、X線照射野絞りエッジK3近傍の画素値の差が大きいハレーションエリアが減少し、X線照射野K3内の被検体の透視画像L3の読影が可能になる。
一方、ステップS25の判断にてNo、すなわち、画像中のハレーションエリアが、画像の読影に支障のある大きさであると判断された場合、さらに、X線照射野絞り23が、X線照射野絞り23の開口部を狭める方向に段階的に自動スライドされる(ステップS24)。
なお、ステップS21によるネガ表示の画像上のハレーションは、ポジ表示の画像上のハレーションと比較して識別しやすい。よって、ステップS24によるX線照射野絞り23の自動スライドは、操作者が画像を見ながら手動的に行なうこともできる。
また、図8(c)では、X線照射野絞り23の左右方向の開口度を調整して透視撮影を行なっているが、左右方向と同様に上下方向についても自動スライドできるものとする。
本実施形態の第2変形例によると、X線照射野絞りエリア及びハレーションエリアを自動認識して、ハレーションエリアをグラデーション黒化処理し、X線照射野絞りエリアを黒化処理することで、X線照射野絞り23の機械的なダレやI.I.21の採用によるひずみに起因して発生する画像上のハレーションを黒化処理でき、読影可能な画像を表示することができる。
また、本実施形態の第2変形例によると、透視撮影下でポジ表示の透視画像をネガ表示に変換し、X線照射野絞り23の開口度を調整することで、X線照射野絞り23の機械的なダレやI.I.21の採用によるひずみに起因して発生する画像上のハレーションを低減でき、読影可能な画像を表示することができる。
本発明に係るX線診断装置の本実施形態を示すブロック図。 本発明に係るX線診断装置の保持装置を示す斜視図。 X線診断装置における通常撮影の動作を示すフローチャート。 I.I.の軌跡を示す概略図。 グラデーション黒化処理関数の例を示すグラフ。 画面上の座標と画素値の関係を示すグラフ。 本実施形態の変形例を示すフローチャート。 (a),(b),(c)はディスプレイ装置の画面上に表示される透視画像。
符号の説明
10 X線診断装置
11 保持装置
12 本体制御部
19 X線TV装置
23 X線照射野絞り
33 X線照射野絞り制御部
51 記憶部
52 ディスプレイ装置
55 黒化処理手段
56 グラデーション黒化処理手段
57 グラデーション黒化処理関数DB
58 P/N反転処理手段

Claims (7)

  1. X線を曝射する放射線源と、
    前記放射線源の出射側に、前記X線を絞って不要部位への照射を防ぐX線照射野絞りと、
    前記X線照射野絞りの開口度を制御するX線照射野絞り制御部と、
    前記放射線源から曝射されるX線を被検体に照射して、この被検体を透過する透過X線を検出して得られる画像から前記X線照射野絞りの開口側の端部に相当するX線照射野絞りエッジ座標を算出し、このX線照射野絞りエッジ座標からX線照射野絞りエリアを認識して黒化処理する黒化処理手段と、
    前記画像からハレーションエッジ座標を算出し、このハレーションエッジ座標及び前記X線照射野絞りエリアからハレーションエリアを認識し、所定のグラデーション黒化処理関数に基づいて前記ハレーションエリア内の画素値がグラデーションとなるように前記ハレーションエリアを黒化処理するグラデーション黒化処理手段と、
    が設けられたことを特徴とするX線診断装置。
  2. 前記放射線源から曝射される前記X線としての透視用X線を前記被検体に照射して得られるポジ表示である透視画像をネガ表示に変換させるP/N反転処理手段をさらに設け、
    前記黒化処理手段は、前記ネガ表示の透視画像から算出される前記X線照射野絞りエッジ座標からX線照射野絞りエリアを認識して黒化処理し、
    前記グラデーション黒化処理手段は、前記ポジ表示の透視画像から算出される前記ハレーションエッジ座標、及び前記X線照射野絞りエリアからハレーションエリアを認識し、前記所定のグラデーション黒化処理関数に基づいて前記ハレーションエリア内の画素値がグラデーションとなるように前記ハレーションエリアを黒化処理することを特徴とする請求項1に記載のX線診断装置。
  3. X線を被検体に照射して、この被検体を透過する透過X線を検出して得られる画像からX線照射野絞りの開口側の端部に相当するX線照射野絞りエッジ座標を算出し、このX線照射野絞りエッジ座標からX線照射野絞りエリアを認識するX線照射野絞りエリア認識工程と、
    前記画像からハレーションエッジ座標を算出し、このハレーションエッジ座標及び前記X線照射野絞りエッジ座標からハレーションエリアを認識するハレーションエリア認識工程と、
    所定のグラデーション黒化処理関数に基づいて前記ハレーションエリア内の画素値がグラデーションとなるように前記ハレーションエリアを黒化処理するグラデーション黒化処理工程と、
    前記X線照射野絞りエリアを黒化処理する黒化処理工程と、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  4. 前記ハレーションエリアをグラフィック表示又はカラー表示することを特徴とする請求項に記載の画像処理方法。
  5. 前記グラデーション黒化処理工程では、前記ハレーションエッジ座標と前記X線照射野絞りエッジ座標の間の座標差を求め、複数のグラデーション黒化処理関数から、前記座標差に対応する前記所定のグラデーション黒化処理関数を選択し、前記所定のグラデーション黒化処理関数によって座標間を黒化処理することを特徴とする請求項に記載の画像処理方法。
  6. 透視用X線を被検体に照射して、この被検体を透過する透過X線を基に前記被検体を透視して得られるポジ表示の透視画像をネガ表示の透視画像に変換させるネガ変換工程と、
    前記ネガ表示の透視画像からX線照射野絞りの開口側の端部に相当するX線照射野絞りエッジ座標を算出し、このX線照射野絞りエッジ座標からX線照射野絞りエリアを認識するX線照射野絞りエリア認識工程と、
    前記ポジ表示の透視画像からハレーションエッジ座標を算出し、このハレーションエッジ座標及び前記X線照射野絞りエッジ座標からハレーションエリアを認識するハレーションエリア認識工程と、
    前記ハレーションエリアが所定の大きさになるまで、前記X線照射野絞りの開口部を調整するX線照射野絞り調整工程と、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  7. 前記X線照射野絞り調整工程は、前記X線照射野絞りの開口度を狭める方向に段階的に自動スライドさせることを特徴とする請求項に記載の画像処理方法。
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