JP4460480B2 - 穴の検査方法、及び、穴の検査装置 - Google Patents
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Description
まず、図6を参照して、基板に形成される穴について説明する。図6は、基板に形成される穴について説明するための説明図である。図6に示されているように、XYテーブル10上に載せられた基板1にはさまざまな形状、及び、大きさの穴が形成されている。例えば、基板1には、円形の穴、及び、長穴が形成されている。また、穴には、基板を貫通する貫通穴、及び、基板を貫通しない穴の両方が存在する。以下、円形の穴のことを単に穴と呼ぶことにする。
次に、図7を参照して基板に形成される長穴について説明する。図7は、基板に形成される長穴について説明するための説明図である。通常、長穴を形成するには、エンドミル等の長穴を形成する専用の工具を使用する。しかしながら、例えば、図7に示されるようにドリルで同一径の穴が繋がるようにして基板を加工する場合がある。このように、同一径の穴が繋がるようにして形成された穴のことも長穴と呼ぶことにする。ドリルのみで基板に長穴を形成する場合には、ドリルを長穴を形成する専用の工具と取り替える必要はない。よって、円形の穴と長穴を連続して基板に形成することができるので、基板を加工する時間を短縮することができる。ドリルのみで基板に長穴を形成するには、隣り合う穴を連続して形成することはしない。すなわち、基板にある穴を形成したら、次には、ある穴とは隣り合わない穴を形成する。このようにして基板に長穴を形成する理由は、隣り合う穴を連続して形成した場合、隣り合う穴の中心間距離が短いと、ある穴の次の穴を形成するときにドリルの中心が基板に当たらない状態で加工がされるので、ドリルの位置がずれてしまいかねないからである。
次に、図8を参照して、検査装置の構成について説明する。図8は、検査装置の概略構成を示す図である。XYテーブル10には、中央部に穴10aが形成されている。XYテーブル10は、図示を省略する駆動装置によって、互いに直交する2方向のベクトル(図8に示されるX方向ベクトル、Y方向ベクトル)から形成される平面に平行な方向に移動可能である。XYテーブル10上には、上ガラス11、及び、下ガラス12を介して被加工部材となる基板1が固定されている。XYテーブル10の上方には、CCDカメラ13と照明装置14とが、それぞれ配置されている。XYテーブル10の下方には、照明装置15が配置されている。
穴が基板を貫通する貫通穴である場合、制御装置18は、照明装置15を動作(点灯)させる。照明装置15から照射された光は、下ガラス12側から基板1に照射される。そして、基板1に貫通穴が空いている場合には、CCDカメラ13は、貫通穴を通過した光を検出する。CCDカメラ13が貫通穴を通過した光を検出した場合、検出された光の強度に関するデータは、画像処理装置16に送られる。画像処理装置16は、光の強度に関するデータを2値化されたデータに変換する。このようにして2値化された光の強度に関するデータを撮像データとも呼ぶ。2値化されたデータは、判定処理装置17に送られる。判定処理装置17は、2値化されたデータに基づいて基板1に貫通穴が形成されていると判定する。
本発明の目的は、従来検査していた穴に加えて同一径の穴が繋がるようにして形成された長穴も検査することである。
次に、図2を参照して検査処理の手順について説明する。図2は、検査処理の手順について説明するためのフローチャートである。ステップS10の処理において、制御装置18は、内蔵されたメモリに予め記憶された検査する基板の加工データを読み出す。加工データには、基板に形成される全ての穴の直径と中心座標とが記述されている。
ステップS11の処理において、制御装置18は、長穴判別処理を実行する。まず、図1Aを参照して長穴の判別方法について説明する。図1Aは、長穴の判別方法について説明するための説明図である。まず、制御装置18は、基板1に形成される全ての穴を加工データに基づいて、穴径毎にグループ分けする。なぜなら、図7に示されるような長穴は、同じ径の穴が繋がることによって形成されるからである。次に、制御装置18は、それぞれのグループ毎に、ある1つの穴と他の全ての穴との組み合わせにおいて、ある1つの穴と繋がる穴が存在するか否かを判別する。すなわち、ある1つの穴と他の穴とについて、2つの穴の中心間距離が直径よりも小さい場合には、ある1つの穴と他の穴とは繋がっている。ある1つの穴と他の穴とについて、2つの穴の中心間距離が直径よりも大きい場合には、ある1つの穴と他の穴とは繋がっていない。そして、ある1つの穴と他の穴とについて、2つの穴の中心間距離が直径と等しい場合には、ある1つの穴と他の穴とは繋がっていない。すなわち、ある1つの穴と他の穴とが外接している場合には、両者は繋がっていないものとする。
そして、処理はステップS20に進む。ステップS20の処理において、制御装置18は、加工データ演算処理結果と画像処理結果とに基づいて、基板上に形成された長穴の中心座標のずれ量を算出する。
図3は、長穴の中心座標のずれ量算出方法について説明するための説明図である。図3においては、検出された長穴の形状が上部に示されている。そして、理解を容易にするため、加工データに基づく長穴をY軸方向にずらして示してある。
制御装置18は、図3上部に示されるように撮像データに基づいて、長穴の面積重心の座標P1を算出する。そして、制御装置18は、図3に示されるように、P1とステップS13の処理において求められたP4(設計上の中心座標)とからX軸方向の座標のずれ量(図中ΔX)、及び、Y軸方向の座標のずれ量(図示せず)をそれぞれ算出する。
そして、処理はステップS21に進む。ステップS21の処理において、制御装置18は、加工データ演算処理結果と画像処理結果とに基づいて、基板上に形成された全ての長穴の長さの誤差を算出する。
図4は、長穴の長軸方向の長さの誤差算出方法について説明するための説明図である。図4においては、検出された長穴の形状が上部に示されている。そして、理解を容易にするため、加工データに基づく長穴をY軸方向にずらして示してある。
制御装置18は、図4上部に示されるように長穴の面積重心の座標P1を通過し加工データに基づく長穴の長軸方向(長穴を形成する両端の穴の中心を結ぶ直線方向)と平行な直線と、長穴との2つの交点間の距離L1を算出する。そして、制御装置18は、図4に示されるように、L1とステップS12の処理において求められた長穴の設計上の長さとの差から長穴の長さの誤差を算出する。
そして、処理はステップS22に進む。ステップS22の処理において、制御装置18は、加工データ演算処理結果と画像処理結果とに基づいて、基板上に形成された全ての長穴の幅の誤差を算出する。
図5は、長穴の幅の誤差算出方法について説明するための説明図である。制御装置18は、図5に示されるように長穴の面積重心P1を通過し、加工データに基づく長穴の長軸方向と直交する方向における長穴の幅W2を検出する。そして、制御装置18は、加工データに記述される穴の直径W1と幅W2との差から長穴の幅の誤差を算出する。
このようにして、本実施の形態においては、長穴の中心座標のずれ量、長穴の長さの誤差、及び、長穴の幅の誤差をそれぞれ算出することができるので、基板1に形成された全ての長穴の加工精度を管理することが可能となる。
そして処理は、ステップS23に進む。ステップS19の処理、ステップS20の処理、ステップS21の処理、及び、ステップS22の処理を、差分処理と呼ぶことにする。
H2 穴H3と互いに繋がる穴
H3 穴H2と互いに繋がる穴
k1 穴H2と穴H3の中心間距離
k2 穴H1と穴H2の中心間距離
d 穴の直径
θ 加工データに基づく長穴の長軸方向とX軸とのなす角度
Claims (2)
- 基板に形成される穴の直径と中心座標とを記述した加工データと、
前記基板を撮像することによって得られる前記穴の撮像データと、
に基づいて、
前記基板に形成された穴を検査する穴の検査方法において、
前記加工データに基づいて、前記基板に形成される全ての穴を穴径毎にグループ分けし、それぞれのグループ毎に、一直線上に互いに繋がる穴が存在するか否かを判別して長穴を選び出す処理を実行することによって得られる長穴に関するデータと、
前記基板を撮像することによって得られる長穴の撮像データの解析と、
に基づいて、
前記基板に形成された長穴の誤差を検査する
ことを特徴とする穴の検査方法。 - 記憶装置と、制御装置と、撮像装置とを有し、前記制御装置は、前記記憶装置に記憶された基板に形成される穴の直径と中心座標とを記述した加工データと、
前記撮像装置によって前記基板を撮像することによって得られる前記穴の撮像データと、
に基づいて、
前記基板に形成された穴を検査する穴の検査装置であって、
前記制御装置は、前記記憶装置に記憶された前記加工データに基づいて、前記基板に形成される全ての穴を穴径毎にグループ分けし、それぞれのグループ毎に、一直線上に互いに繋がる穴が存在するか否かを判別して長穴を選び出す処理を実行することによって得られる長穴に関するデータと、
前記撮像装置によって前記基板を撮像することによって得られる長穴の撮像データの解析と、
に基づいて、
前記基板に形成された長穴の誤差を検査する
ことを特徴とする穴の検査装置。
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JP2005088974A JP4460480B2 (ja) | 2005-03-25 | 2005-03-25 | 穴の検査方法、及び、穴の検査装置 |
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