JP4459487B2 - 音楽配信方法 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、音楽配信方法に関し、さらに詳しくは、インターネット等のネットワークを通じて音楽を配信する音楽配信方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の音楽配信方法としては、ＣＤ−ＲＯＭに暗号化した音楽データを記録しておき、その暗号を解除するキーをインターネット等のネットワークを通じて配信する方法が知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のごとき従来の音楽配信方法では、暗号を解除するキーを破られてしまう恐れがある。また、暗号を解除されれば、すべての音楽データを容易にコピーすることができるため、音楽データの権利を守られない危険性がある。
【０００４】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、インターネット等のネットワークを通じてセキュリティ性の高い音楽データの配信を高速に行える音楽配信方法を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項１に記載の発明にかかる音楽配信方法は、音楽データの一部を不足させた不充分データと、この不充分データの不足分に相当する追加データとに音楽データを分割する分割工程と、不充分データをコンピュータ読み取り可能に記録媒体に記録する不充分データ記録工程と、ネットワークを通じて追加データを配信して、コンピュータ上で不充分データに追加データを戻させることによって元の音楽データを復元させる追加データ配信工程とを含んだことを処理上の特徴とする。
【０００６】
また、請求項２に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項１に記載の発明において、さらに、不充分データ記録工程では、読み出し専用部と読み出し書き込み可能部とを有する記録媒体の読み出し専用部に不充分データを記録し、追加データ配信工程では、記録媒体の読み出し書き込み可能部に配信した追加データを記録させることを処理上の特徴とする。
【０００７】
また、請求項３に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項１または２に記載の発明において、さらに、コンピュータ上で不充分データに追加データを戻させることによって元の音楽データを復元させる復元プログラムを記録媒体に記録する復元プログラム記録工程を含んだことを処理上の特徴とする。
【０００８】
また、請求項４に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項３に記載の発明において、さらに、前記記録媒体の読み出し専用部は、前記復元プログラムによって読み出し専用の領域であることが定義されることを特徴とする記録媒体であり、この復元プログラムで定義される読み出し専用部に不充分データを記録し、ネットワークを通じて追加データを配信して、コンピュータ上で不充分データに追加データを戻させることによって元の音楽データを復元させることを特徴とする。
【０００９】
また、請求項５に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項３に記載の発明において、さらに、前記復元プログラムは前記記録媒体に記録された前記不充分データの固有位置が記録されていることを処理上の特徴とする。
【００１０】
また、請求項６に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項３〜５に記載の発明において、さらに、前記復元プログラムは前記記録媒体の読み出し専用部に記録されると同時に、復元プログラム自身の固有位置が記録されていることを特徴とする。
【００１１】
また、請求項７に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項１〜６に記載の発明において、さらに、不充分データを記録する記録媒体から不充分データを読み取ったコンピュータに、追加データをダウンロードする通信プログラムを記録媒体に記録する通信プログラム記録工程を含んだことを処理上の特徴とする。
【００１２】
また、請求項８に記載の発明にかかる音楽配信方法は、音楽データの一部を不足させた不充分データと、この不充分データの不足分に相当する追加データとに音楽データを分割する分割工程と、不充分データおよび追加データと、コンピュータ上で不充分データに追加データを戻させる復元プログラムとをネットワークを通じて配信するネットワーク配信工程とを含んだことを処理上の特徴とする。
【００１３】
また、請求項９に記載の発明にかかる音楽配信方法は、音楽データの一部を不足させた不充分データと、この不充分データの不足分に相当する追加データとに音楽データを分割する分割工程と、追加データを暗号化する暗号化工程と、不充分データおよび暗号化された追加データと、コンピュータ上で不充分データに追加データを戻させる復元プログラムとをネットワークを通じて配信するネットワーク配信工程と、暗号化された追加データを復号するための復号化キーをネットワークを通じて配信する復号化キー配信工程とを含んだことを処理上の特徴とする。
【００１４】
また、請求項１０に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項１〜９に記載の発明において、さらに、前記追加データは音楽データをＡ／Ｄ変換した時の特定のビット情報であることを特徴とする。
【００１５】
また、請求項１１に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項１〜９に記載の発明において、さらに、前記追加データは音楽データの中の特定の周波数情報であることを特徴とする。
【００１６】
また、請求項１２に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項１〜９に記載の発明において、さらに、前記追加データは音楽データの中の特定の変位情報であることを特徴とする。
【００１７】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明の好適な実施の形態にかかる音楽配信方法について詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【００１８】
（システム構成）
図１は、実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するシステム構成図である。図１において、本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するシステムは、インターネットなどのネットワーク１００にそれぞれ接続された、サーバー１０１と端末装置１０２，１０３，１０４…から構成される。サーバー１０１、端末装置１０２は、携帯型のものを含んだ、リムーバブル記録媒体の読み／書きが可能なパーソナルコンピュータ、ワークステーションなどのコンピュータによって実現される。
【００１９】
なお、前記リムーバブル記録媒体（以下「メディア」という。）は、コンピュータ本体に対して容易に取り外しが可能な、後述するように読み出し専用部（ＲＯＭ部と記される場合もある）と読み出し書き込み可能部（ＲＡＭ部と記される場合もある）とを有するメディアである。このメディアには、たとえば、ＣＤ−ＲＷ、ＤＶＤ−ＲＡＭ、ＤＶＤ−ＲＷ、ＤＶＤ＋ＲＷ等のディスク形状のメディアや、フラッシュメモリ、コンパクトフラッシュ、スマートメディア、メモリースティック、ＳＤカード等のメモリメディアがある。
【００２０】
（機能的構成）
つぎに、この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するハードウェアの機能的構成について説明する。図２は、この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現する端末装置のハードウェアの機能的構成を示すブロック図である。図３（ａ）〜（ｃ）は、この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するメディアの概念図である。
【００２１】
図２において、２００はメディアであり、２０１は補助記録媒体であり、２０２は読み書き部（以下「読書部」と省略する。）であり、２０３は中央処理部であり、２０４は入力部であり、２０５は表示部であり、２０６はネットワーク接続部である。
【００２２】
メディア２００は、コンピュータによって読み出し専用の読み出し専用部２００ａと、コンピュータによって読み書き可能な読み出し書き込み可能部２００ｂとを有している。読み出し専用部２００ａには、後述するように、通信ユーティリティや通信先のアクセス番号や通信ネゴシエーション等を含んだ通信プログラムや復元プログラムや不充分プログラム等を記録する。読み出し書き込み可能部２００ｂには、ダウンロードした追加データ等を記録する。
【００２３】
図２に戻って、補助記録媒体２０１は、一時的な記録やその他の各種データを記録する。読書部２０２は、メディア２００や補助記録媒体２０１に対して読み書きを行う。特に、この読書部２０２は、メディア２００の読み出し専用部２００ａおよび読み出し書き込み可能部２００ｂに書き込まれているプログラムまたはデータを読み取る。
【００２４】
図３（ａ）〜（ｃ）は、この発明の本実施の形態にかかるネットワーク接続方法を実現するメディア２００の概念を説明する図であり、図３（ａ）はディスクメディアの場合を、また図３（ｂ）〜（ｃ）はメモリメディアの場合を示す。
【００２５】
図３（ａ）のディスク状のメディア２００上には、読み出し専用部２００ｃおよび読み出し書き込み可能部２００ｄが配置され、読書部２０２は、これら読み出し専用部２００ｃおよび読み出し書き込み可能部２００ｄに書き込まれているプログラムまたはデータを読み取る。
【００２６】
図３（ｂ）のメモリ素子を用いたメディア２００は、ＲＯＭ（リードオンリメモリ）素子からなる読み出し専用部２００ｃおよびＲＡＭ（ランダムアクセスメモリ）素子からなる読み出し書き込み可能部２００ｄが配置されている。
【００２７】
図３（ｃ）のメモリ素子を用いたメディア２００は、ＲＡＭ（ランダムアクセスメモリ）素子からなっているが、オペレーティングシステム（ＯＳ）等の基本ソフトウェアによって、または音楽データを復元させるための復元プログラムによって、素子内部の特定のエリアを読み出し専用部２００ｃとして定義され、それ以外のエリアが読み出し書き込み可能部２００ｄとして機能する（音楽データを復元させるための復元プログラムによって定義された場合は、その復元プログラムの動作において各エリアが読み出し専用部、および読み出し書き込み可能部として機能する）。
【００２８】
また、この読書部２０２は、ネットワーク接続部２０６を介して受信する音楽データの一部である追加データ等の各種データをメディア２００の読み出し書き込み可能部２００ｂに書き込む。つまり、その追加データ等の各種データは、インターネット等のネットワーク１００に接続したときにサーバー１０１からダウンロードされ、読み出し書き込み可能部２００ｄに書き込まれる。
【００２９】
中央処理部２０３は、全体の処理を司るところである。特に、この中央処理部２０３は、後述するように、メディア２００から読み取った各種工程の機能を実現するための各種プログラムを実行して、インターネット等のネットワーク１００に接続して、追加データ等をダウンロードするとともに、後述するように音楽データを復元して音楽を再生する。入力部２０４は、マウス等のポインティングデバイスやキーボード等の入力デバイスである。表示部２０５は、ＣＲＴ（Cathode Ray Tube）や液晶等のディスプレイである。
【００３０】
ネットワーク接続部２０６は、中央処理部２０３の実行するネットワーク接続プログラムにしたがって、インターネット等のネットワーク１００を介してサーバー１０１に接続する（図１参照）。そして、このネットワーク接続部２０６は、サーバー１０１からネットワーク１００を介して、後述するように、音楽データの一部である追加データなどを受信する。さらに、このネットワーク接続部２０６は、サーバー１０１に各種データを送信する。また、スピーカ２０７は、再生された音楽を出力する。
【００３１】
つぎに、この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現する端末装置のハードウェアの機能的構成の具体例について説明する。図４は、この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現する端末装置のハードウェアの機能的構成の具体例を示すブロック図である。なお、上記図２と同一の構成については、同一符号を付す。
【００３２】
図４において、メディアドライブ３００と補助ドライブ３０１は、読書部２０２の機能を実現する。メディアドライブ３００は、メディア２００の読み出し専用部２００ｃおよび読み出し書き込み可能部２００ｄから各種データを読み出すとともに、その読み出し書き込み可能部２００ｃに対して各種データの読み書きを行う。補助ドライブ３０１は、補助記録媒体２０１に対して各種データの読み書きを行う。
【００３３】
また、ＣＰＵ３０２とＲＯＭ３０３とＲＡＭ３０４は、中央処理部２０３の機能を実現する。ＣＰＵ３０２は、ＲＯＭ３０３とＲＡＭ３０４から各種データを読み出した各種プログラムを順次実行する。ＲＯＭ３０３には、特に、メディア２００の起動部２００ａを読み込むためのプログラムを格納しておく。ＲＡＭ３０４には、メディア２００の読み出し専用部２００ｃや読み出し書き込み可能部２００ｄ等から読み込まれた各種プログラム等のデータを格納する。
【００３４】
また、ビデオメモリ３０５には、表示部２０５の画面に対応する表示空間データを保持する。バス３０６には、メディアドライブ３００、補助ドライブ３０１、ＣＰＵ３０２、ＲＯＭ３０３、ＲＡＭ３０４、ビデオメモリ３０５、入力部２０４、ネットワーク接続部２０６、スピーカ２０７がそれぞれ接続している。
【００３５】
上記構成によって、端末装置１０２（１０３，１０４）では、メディア２００の読み出し専用部２００ａから通信プログラムを読み出して実行して、サーバー１０１に接続して、追加データをダウンロードして読み出し書き込み可能部に記録し、復元プログラムと不充分データを読み出して、不充分データに追加データを加えて元の音楽データを復元し、スピーカ２０７から音楽を再生する。
【００３６】
つぎに、この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するサーバーのハードウェアの機能的構成について説明する。図５は、この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するサーバーのハードウェアの機能的構成の示すブロック図である。なお、上記構成と同一構成については、同一符号を付す。４００は、メディア２００を製造するメディア製造部である。４０１は、全体の制御を司る中央処理部であり、図示しないＣＰＵが図示しないＲＯＭやＲＡＭに記録されているプログラムを実行することによって、音楽配信方法を実現するプログラムを実行する。
【００３７】
つぎに、サーバー１０１で実行される音楽配信方法を流れを説明する。図６は、音楽配信方法の工程図である。まず、中央処理部４０１は、音楽データを不充分データと追加データとに分割する（ステップＳ１０１）。つぎに、中央処理部４０１は、メディア製造部４００によって読み出し専用部２００ａ（図３参照）に、不充分データと、復元プログラムと、通信プログラムとを読み出し専用に記録してメディア２００を製造する（ステップＳ１０２〜Ｓ１０４）。
【００３８】
そして、中央処理部４０１は、その製造されたメディア２００をあらかじめ配布しておいた端末装置１０２（１０３，１０４）に、インターネット等のネットワーク１００を通じて、追加データ等を配信する（ステップＳ１０５）。これによって、端末装置１０２（１０３，１０４）側での音楽の再生が可能になる。最後に、中央処理部４０１は、追加データを配信したことによって、配信先に課金する金額を算出して、その金額を記録するとともに、請求額を配信先に送信する（ステップＳ１０６）。これによって、音楽の配信のたびに、配信にかかる料金を徴収する業務を実現できる。
【００３９】
つぎに、この発明の実施の形態の音楽配信の概念を説明する。図７は、この発明の実施の形態の音楽配信の概念図である。（その１）は、上述した音楽配信の概念であり、音楽データを不充分データと追加データとに分けた場合である。（その２）は、音楽データを圧縮後、不充分データと追加データとに分けた場合である。この場合、メディア２００の読み出し専用部２００ａにあらかじめ書き込んでおく不充分データのデータ量が少なくなる。また、追加データのデータ量も少なくなるため、通信速度が速くなる。
【００４０】
（その３）は、音楽データを、不充分データと追加データとに分けて、不充分データを暗号化して読み出し専用部２００ａに書き込んでおくとともに、追加データと暗号を解除する解除データをネットワーク１００を介して配信して、解除データによって不充分データの暗号を解除した後に追加データを加えて、音楽データを復元する場合である。このように、不充分データを暗号化しておくことによって、メディア２００のセキュリティが向上する。
【００４１】
（その４）は、音楽データを、不充分データと追加データとに分けて、不充分データを読み出し専用部２００ａに書き込んでおくとともに、追加データを暗号化し、追加データと、暗号化された追加データの解除データをネットワーク１００を解して配信して、解除データによって追加データの暗号を解除した後に不十分データに加えて、音楽データを復元する場合である。この場合、あらかじめ解除データを配信した後、再度暗号化データを配信する方法や、解除データを公開鍵とし秘密鍵で暗号化された追加データを配信する方法、あるいは解除データを秘密鍵とし、追加データの配信要求時に公開鍵を示し、その公開鍵で追加データを暗号化すると同時に配信する方法等を使うことによって、さらにセキュリティが向上する。
【００４２】
さらに図７において、音楽データを復元するためのプログラムの中に、読み出し専用部２００ａに書き込まれている不充分データの固有データ、たとえば記録位置や記録のためのＩＤに関して記録されており、不充分データが所定の記録位置にあるときだけ音楽データが復元できるようにしておくことによって、他のメディア等に不充分データや音楽の復元に必要なデータを複写した場合は音楽の復元ができなくなるため、違法コピー等を防ぐことが可能となる。
【００４３】
さらに、音楽データを復元するためのプログラムを読み出し専用部２００ａに書き込む際に、読み出し専用部２００ａに書き込まれているこのプログラム自身の固有データ、たとえば記録位置や記録のためのＩＤを同時に記録し、このプログラム自身が所定の記録位置にあるときだけ音楽データが復元できるようにしておくことによって、他のメディア等に音楽データを復元するためのプログラムを複写したり移動したりすることが不可能となり、したがって、このプログラムを複写した場合は音楽の復元ができなくなるため、かならず音楽を聴く場合には復元するためのプログラムの入ったメディアを使わなければならなくなるためデータのコピー自体を無意味こととすることが可能となり、違法コピー等を防ぐことが可能となる。
【００４４】
最後に、分割工程のパターンの具体的な概念を説明する。図８は、分割工程の具体的なパターンの概念図である。
【００４５】
（その１）は、音楽データのアナログ波形をディジタル変換後、最上位ビット等の特定のビットを抜き出すことによって、不充分データと追加データとに規則的に分ける場合である。なお、この場合、圧縮後、規則的に分けるようにしてもよい。圧縮することによって、解凍不能にすることができる。
【００４６】
（その２）は、音楽データをフーリエ変換等によって周波数成分に変換して、特定の周波数領域を抜き出す場合である。特定の周波数領域は、たとえば、音声付近や特定楽器等がピークを示す部分の周波数領域である。このようにすると、音声付近や特定楽器等を抜き出すことができるため、音楽性をなくすことが可能になる。
【００４７】
この方法では、不充分データだけでも再生は可能であるが、しかし、音楽性をなくしてしまうことにより、不充分データだけでは音楽としての価値を得ない状態にするところに特徴を有する。
（その３）は、音楽データを微分などによって変位や変化成分に変換して、任意の値以上を抜き出す場合である。
【００４８】
これにより音楽の抑揚感や連続性の部分を抜き出し、音楽性をなくしたり、再現を不可能にしたりすることが可能となる。
【００４９】
なお、上記実施の形態では、音楽データを復元する復元プログラムは、すべての追加データをダウンロード後、復元するプログラムとして説明したが、追加データをダウンロードしながらリアルタイムで復元するリアルタイム専用復元アプリケーションも記録しておくようにしてもよい。これによって、常に、追加データをダウンロードしながらでないと、音楽データを復元することができないため、違法コピーを防止することが可能である。
【００５０】
以上説明したように、この実施の形態によれば、ユーザーは、配布されたメディア２００を所持していても、インターネット等のネットワークを通じて追加データをダウンロードしなければ音楽を再生することができないため、セキュリティ性の高い音楽配信を行うことが可能になる。また、追加データのダウンロードに伴って課金することによって、音楽の配信を有料で提供することができる。また、単にすべての音楽データをインターネット等のネットワークによって配信する場合に比べて、追加データを配信する場合はデータ量が少なくてすむため通信時間を短くすることができる。
【００５１】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ユーザーは、配布されたメディアを所持していても、インターネット等のネットワークを通じて追加データをダウンロードしなければ音楽を再生することができないため、セキュリティ性の高い音楽配信を行うことが可能になる効果を奏する。また、追加データのダウンロードに伴って課金することによって、音楽の配信を有料で提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するシステム構成図である。
【図２】この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現する端末装置のハードウェアの機能的構成を示すブロック図である。
【図３】この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するメディアの概念図である。
【図４】この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現する端末装置のハードウェアの機能的構成の具体例を示すブロック図である。
【図５】この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するサーバーのハードウェアの機能的構成の具体例を示すブロック図である。
【図６】音楽配信方法の工程図である。
【図７】この発明の実施の形態の音楽配信の概念図である。
【図８】分割工程の具体的なパターンの概念図である。
【符号の説明】
１００ ネットワーク
１０１ サーバー
１０２ 端末装置
１０３ ビデオデッキ
１０４ テレビジョン
２００ メディア
２００ａ 起動部
２００ｂ 固定データ部
２００ｃ 読み出し専用部
２００ｄ 読み出し書き込み可能部
２０１ 補助記録媒体
２０２ 中央処理部
２０２ 読書部
２０３ 中央処理部
２０４ 入力部
２０５ 表示部
２０６ ネットワーク接続部
２０７ スピーカ
３００ メディアドライブ
３０１ 補助ドライブ
３０５ ビデオメモリ
３０６ バス
４００ メディア製造部
４０１ 中央処理部
４０２ ネットワーク接続部
【発明の属する技術分野】
この発明は、音楽配信方法に関し、さらに詳しくは、インターネット等のネットワークを通じて音楽を配信する音楽配信方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来の音楽配信方法としては、ＣＤ−ＲＯＭに暗号化した音楽データを記録しておき、その暗号を解除するキーをインターネット等のネットワークを通じて配信する方法が知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のごとき従来の音楽配信方法では、暗号を解除するキーを破られてしまう恐れがある。また、暗号を解除されれば、すべての音楽データを容易にコピーすることができるため、音楽データの権利を守られない危険性がある。
【０００４】
そこで、この発明は、上記に鑑みてなされたものであって、インターネット等のネットワークを通じてセキュリティ性の高い音楽データの配信を高速に行える音楽配信方法を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項１に記載の発明にかかる音楽配信方法は、音楽データの一部を不足させた不充分データと、この不充分データの不足分に相当する追加データとに音楽データを分割する分割工程と、不充分データをコンピュータ読み取り可能に記録媒体に記録する不充分データ記録工程と、ネットワークを通じて追加データを配信して、コンピュータ上で不充分データに追加データを戻させることによって元の音楽データを復元させる追加データ配信工程とを含んだことを処理上の特徴とする。
【０００６】
また、請求項２に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項１に記載の発明において、さらに、不充分データ記録工程では、読み出し専用部と読み出し書き込み可能部とを有する記録媒体の読み出し専用部に不充分データを記録し、追加データ配信工程では、記録媒体の読み出し書き込み可能部に配信した追加データを記録させることを処理上の特徴とする。
【０００７】
また、請求項３に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項１または２に記載の発明において、さらに、コンピュータ上で不充分データに追加データを戻させることによって元の音楽データを復元させる復元プログラムを記録媒体に記録する復元プログラム記録工程を含んだことを処理上の特徴とする。
【０００８】
また、請求項４に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項３に記載の発明において、さらに、前記記録媒体の読み出し専用部は、前記復元プログラムによって読み出し専用の領域であることが定義されることを特徴とする記録媒体であり、この復元プログラムで定義される読み出し専用部に不充分データを記録し、ネットワークを通じて追加データを配信して、コンピュータ上で不充分データに追加データを戻させることによって元の音楽データを復元させることを特徴とする。
【０００９】
また、請求項５に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項３に記載の発明において、さらに、前記復元プログラムは前記記録媒体に記録された前記不充分データの固有位置が記録されていることを処理上の特徴とする。
【００１０】
また、請求項６に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項３〜５に記載の発明において、さらに、前記復元プログラムは前記記録媒体の読み出し専用部に記録されると同時に、復元プログラム自身の固有位置が記録されていることを特徴とする。
【００１１】
また、請求項７に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項１〜６に記載の発明において、さらに、不充分データを記録する記録媒体から不充分データを読み取ったコンピュータに、追加データをダウンロードする通信プログラムを記録媒体に記録する通信プログラム記録工程を含んだことを処理上の特徴とする。
【００１２】
また、請求項８に記載の発明にかかる音楽配信方法は、音楽データの一部を不足させた不充分データと、この不充分データの不足分に相当する追加データとに音楽データを分割する分割工程と、不充分データおよび追加データと、コンピュータ上で不充分データに追加データを戻させる復元プログラムとをネットワークを通じて配信するネットワーク配信工程とを含んだことを処理上の特徴とする。
【００１３】
また、請求項９に記載の発明にかかる音楽配信方法は、音楽データの一部を不足させた不充分データと、この不充分データの不足分に相当する追加データとに音楽データを分割する分割工程と、追加データを暗号化する暗号化工程と、不充分データおよび暗号化された追加データと、コンピュータ上で不充分データに追加データを戻させる復元プログラムとをネットワークを通じて配信するネットワーク配信工程と、暗号化された追加データを復号するための復号化キーをネットワークを通じて配信する復号化キー配信工程とを含んだことを処理上の特徴とする。
【００１４】
また、請求項１０に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項１〜９に記載の発明において、さらに、前記追加データは音楽データをＡ／Ｄ変換した時の特定のビット情報であることを特徴とする。
【００１５】
また、請求項１１に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項１〜９に記載の発明において、さらに、前記追加データは音楽データの中の特定の周波数情報であることを特徴とする。
【００１６】
また、請求項１２に記載の発明にかかる音楽配信方法は、請求項１〜９に記載の発明において、さらに、前記追加データは音楽データの中の特定の変位情報であることを特徴とする。
【００１７】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明の好適な実施の形態にかかる音楽配信方法について詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【００１８】
（システム構成）
図１は、実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するシステム構成図である。図１において、本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するシステムは、インターネットなどのネットワーク１００にそれぞれ接続された、サーバー１０１と端末装置１０２，１０３，１０４…から構成される。サーバー１０１、端末装置１０２は、携帯型のものを含んだ、リムーバブル記録媒体の読み／書きが可能なパーソナルコンピュータ、ワークステーションなどのコンピュータによって実現される。
【００１９】
なお、前記リムーバブル記録媒体（以下「メディア」という。）は、コンピュータ本体に対して容易に取り外しが可能な、後述するように読み出し専用部（ＲＯＭ部と記される場合もある）と読み出し書き込み可能部（ＲＡＭ部と記される場合もある）とを有するメディアである。このメディアには、たとえば、ＣＤ−ＲＷ、ＤＶＤ−ＲＡＭ、ＤＶＤ−ＲＷ、ＤＶＤ＋ＲＷ等のディスク形状のメディアや、フラッシュメモリ、コンパクトフラッシュ、スマートメディア、メモリースティック、ＳＤカード等のメモリメディアがある。
【００２０】
（機能的構成）
つぎに、この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するハードウェアの機能的構成について説明する。図２は、この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現する端末装置のハードウェアの機能的構成を示すブロック図である。図３（ａ）〜（ｃ）は、この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するメディアの概念図である。
【００２１】
図２において、２００はメディアであり、２０１は補助記録媒体であり、２０２は読み書き部（以下「読書部」と省略する。）であり、２０３は中央処理部であり、２０４は入力部であり、２０５は表示部であり、２０６はネットワーク接続部である。
【００２２】
メディア２００は、コンピュータによって読み出し専用の読み出し専用部２００ａと、コンピュータによって読み書き可能な読み出し書き込み可能部２００ｂとを有している。読み出し専用部２００ａには、後述するように、通信ユーティリティや通信先のアクセス番号や通信ネゴシエーション等を含んだ通信プログラムや復元プログラムや不充分プログラム等を記録する。読み出し書き込み可能部２００ｂには、ダウンロードした追加データ等を記録する。
【００２３】
図２に戻って、補助記録媒体２０１は、一時的な記録やその他の各種データを記録する。読書部２０２は、メディア２００や補助記録媒体２０１に対して読み書きを行う。特に、この読書部２０２は、メディア２００の読み出し専用部２００ａおよび読み出し書き込み可能部２００ｂに書き込まれているプログラムまたはデータを読み取る。
【００２４】
図３（ａ）〜（ｃ）は、この発明の本実施の形態にかかるネットワーク接続方法を実現するメディア２００の概念を説明する図であり、図３（ａ）はディスクメディアの場合を、また図３（ｂ）〜（ｃ）はメモリメディアの場合を示す。
【００２５】
図３（ａ）のディスク状のメディア２００上には、読み出し専用部２００ｃおよび読み出し書き込み可能部２００ｄが配置され、読書部２０２は、これら読み出し専用部２００ｃおよび読み出し書き込み可能部２００ｄに書き込まれているプログラムまたはデータを読み取る。
【００２６】
図３（ｂ）のメモリ素子を用いたメディア２００は、ＲＯＭ（リードオンリメモリ）素子からなる読み出し専用部２００ｃおよびＲＡＭ（ランダムアクセスメモリ）素子からなる読み出し書き込み可能部２００ｄが配置されている。
【００２７】
図３（ｃ）のメモリ素子を用いたメディア２００は、ＲＡＭ（ランダムアクセスメモリ）素子からなっているが、オペレーティングシステム（ＯＳ）等の基本ソフトウェアによって、または音楽データを復元させるための復元プログラムによって、素子内部の特定のエリアを読み出し専用部２００ｃとして定義され、それ以外のエリアが読み出し書き込み可能部２００ｄとして機能する（音楽データを復元させるための復元プログラムによって定義された場合は、その復元プログラムの動作において各エリアが読み出し専用部、および読み出し書き込み可能部として機能する）。
【００２８】
また、この読書部２０２は、ネットワーク接続部２０６を介して受信する音楽データの一部である追加データ等の各種データをメディア２００の読み出し書き込み可能部２００ｂに書き込む。つまり、その追加データ等の各種データは、インターネット等のネットワーク１００に接続したときにサーバー１０１からダウンロードされ、読み出し書き込み可能部２００ｄに書き込まれる。
【００２９】
中央処理部２０３は、全体の処理を司るところである。特に、この中央処理部２０３は、後述するように、メディア２００から読み取った各種工程の機能を実現するための各種プログラムを実行して、インターネット等のネットワーク１００に接続して、追加データ等をダウンロードするとともに、後述するように音楽データを復元して音楽を再生する。入力部２０４は、マウス等のポインティングデバイスやキーボード等の入力デバイスである。表示部２０５は、ＣＲＴ（Cathode Ray Tube）や液晶等のディスプレイである。
【００３０】
ネットワーク接続部２０６は、中央処理部２０３の実行するネットワーク接続プログラムにしたがって、インターネット等のネットワーク１００を介してサーバー１０１に接続する（図１参照）。そして、このネットワーク接続部２０６は、サーバー１０１からネットワーク１００を介して、後述するように、音楽データの一部である追加データなどを受信する。さらに、このネットワーク接続部２０６は、サーバー１０１に各種データを送信する。また、スピーカ２０７は、再生された音楽を出力する。
【００３１】
つぎに、この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現する端末装置のハードウェアの機能的構成の具体例について説明する。図４は、この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現する端末装置のハードウェアの機能的構成の具体例を示すブロック図である。なお、上記図２と同一の構成については、同一符号を付す。
【００３２】
図４において、メディアドライブ３００と補助ドライブ３０１は、読書部２０２の機能を実現する。メディアドライブ３００は、メディア２００の読み出し専用部２００ｃおよび読み出し書き込み可能部２００ｄから各種データを読み出すとともに、その読み出し書き込み可能部２００ｃに対して各種データの読み書きを行う。補助ドライブ３０１は、補助記録媒体２０１に対して各種データの読み書きを行う。
【００３３】
また、ＣＰＵ３０２とＲＯＭ３０３とＲＡＭ３０４は、中央処理部２０３の機能を実現する。ＣＰＵ３０２は、ＲＯＭ３０３とＲＡＭ３０４から各種データを読み出した各種プログラムを順次実行する。ＲＯＭ３０３には、特に、メディア２００の起動部２００ａを読み込むためのプログラムを格納しておく。ＲＡＭ３０４には、メディア２００の読み出し専用部２００ｃや読み出し書き込み可能部２００ｄ等から読み込まれた各種プログラム等のデータを格納する。
【００３４】
また、ビデオメモリ３０５には、表示部２０５の画面に対応する表示空間データを保持する。バス３０６には、メディアドライブ３００、補助ドライブ３０１、ＣＰＵ３０２、ＲＯＭ３０３、ＲＡＭ３０４、ビデオメモリ３０５、入力部２０４、ネットワーク接続部２０６、スピーカ２０７がそれぞれ接続している。
【００３５】
上記構成によって、端末装置１０２（１０３，１０４）では、メディア２００の読み出し専用部２００ａから通信プログラムを読み出して実行して、サーバー１０１に接続して、追加データをダウンロードして読み出し書き込み可能部に記録し、復元プログラムと不充分データを読み出して、不充分データに追加データを加えて元の音楽データを復元し、スピーカ２０７から音楽を再生する。
【００３６】
つぎに、この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するサーバーのハードウェアの機能的構成について説明する。図５は、この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するサーバーのハードウェアの機能的構成の示すブロック図である。なお、上記構成と同一構成については、同一符号を付す。４００は、メディア２００を製造するメディア製造部である。４０１は、全体の制御を司る中央処理部であり、図示しないＣＰＵが図示しないＲＯＭやＲＡＭに記録されているプログラムを実行することによって、音楽配信方法を実現するプログラムを実行する。
【００３７】
つぎに、サーバー１０１で実行される音楽配信方法を流れを説明する。図６は、音楽配信方法の工程図である。まず、中央処理部４０１は、音楽データを不充分データと追加データとに分割する（ステップＳ１０１）。つぎに、中央処理部４０１は、メディア製造部４００によって読み出し専用部２００ａ（図３参照）に、不充分データと、復元プログラムと、通信プログラムとを読み出し専用に記録してメディア２００を製造する（ステップＳ１０２〜Ｓ１０４）。
【００３８】
そして、中央処理部４０１は、その製造されたメディア２００をあらかじめ配布しておいた端末装置１０２（１０３，１０４）に、インターネット等のネットワーク１００を通じて、追加データ等を配信する（ステップＳ１０５）。これによって、端末装置１０２（１０３，１０４）側での音楽の再生が可能になる。最後に、中央処理部４０１は、追加データを配信したことによって、配信先に課金する金額を算出して、その金額を記録するとともに、請求額を配信先に送信する（ステップＳ１０６）。これによって、音楽の配信のたびに、配信にかかる料金を徴収する業務を実現できる。
【００３９】
つぎに、この発明の実施の形態の音楽配信の概念を説明する。図７は、この発明の実施の形態の音楽配信の概念図である。（その１）は、上述した音楽配信の概念であり、音楽データを不充分データと追加データとに分けた場合である。（その２）は、音楽データを圧縮後、不充分データと追加データとに分けた場合である。この場合、メディア２００の読み出し専用部２００ａにあらかじめ書き込んでおく不充分データのデータ量が少なくなる。また、追加データのデータ量も少なくなるため、通信速度が速くなる。
【００４０】
（その３）は、音楽データを、不充分データと追加データとに分けて、不充分データを暗号化して読み出し専用部２００ａに書き込んでおくとともに、追加データと暗号を解除する解除データをネットワーク１００を介して配信して、解除データによって不充分データの暗号を解除した後に追加データを加えて、音楽データを復元する場合である。このように、不充分データを暗号化しておくことによって、メディア２００のセキュリティが向上する。
【００４１】
（その４）は、音楽データを、不充分データと追加データとに分けて、不充分データを読み出し専用部２００ａに書き込んでおくとともに、追加データを暗号化し、追加データと、暗号化された追加データの解除データをネットワーク１００を解して配信して、解除データによって追加データの暗号を解除した後に不十分データに加えて、音楽データを復元する場合である。この場合、あらかじめ解除データを配信した後、再度暗号化データを配信する方法や、解除データを公開鍵とし秘密鍵で暗号化された追加データを配信する方法、あるいは解除データを秘密鍵とし、追加データの配信要求時に公開鍵を示し、その公開鍵で追加データを暗号化すると同時に配信する方法等を使うことによって、さらにセキュリティが向上する。
【００４２】
さらに図７において、音楽データを復元するためのプログラムの中に、読み出し専用部２００ａに書き込まれている不充分データの固有データ、たとえば記録位置や記録のためのＩＤに関して記録されており、不充分データが所定の記録位置にあるときだけ音楽データが復元できるようにしておくことによって、他のメディア等に不充分データや音楽の復元に必要なデータを複写した場合は音楽の復元ができなくなるため、違法コピー等を防ぐことが可能となる。
【００４３】
さらに、音楽データを復元するためのプログラムを読み出し専用部２００ａに書き込む際に、読み出し専用部２００ａに書き込まれているこのプログラム自身の固有データ、たとえば記録位置や記録のためのＩＤを同時に記録し、このプログラム自身が所定の記録位置にあるときだけ音楽データが復元できるようにしておくことによって、他のメディア等に音楽データを復元するためのプログラムを複写したり移動したりすることが不可能となり、したがって、このプログラムを複写した場合は音楽の復元ができなくなるため、かならず音楽を聴く場合には復元するためのプログラムの入ったメディアを使わなければならなくなるためデータのコピー自体を無意味こととすることが可能となり、違法コピー等を防ぐことが可能となる。
【００４４】
最後に、分割工程のパターンの具体的な概念を説明する。図８は、分割工程の具体的なパターンの概念図である。
【００４５】
（その１）は、音楽データのアナログ波形をディジタル変換後、最上位ビット等の特定のビットを抜き出すことによって、不充分データと追加データとに規則的に分ける場合である。なお、この場合、圧縮後、規則的に分けるようにしてもよい。圧縮することによって、解凍不能にすることができる。
【００４６】
（その２）は、音楽データをフーリエ変換等によって周波数成分に変換して、特定の周波数領域を抜き出す場合である。特定の周波数領域は、たとえば、音声付近や特定楽器等がピークを示す部分の周波数領域である。このようにすると、音声付近や特定楽器等を抜き出すことができるため、音楽性をなくすことが可能になる。
【００４７】
この方法では、不充分データだけでも再生は可能であるが、しかし、音楽性をなくしてしまうことにより、不充分データだけでは音楽としての価値を得ない状態にするところに特徴を有する。
（その３）は、音楽データを微分などによって変位や変化成分に変換して、任意の値以上を抜き出す場合である。
【００４８】
これにより音楽の抑揚感や連続性の部分を抜き出し、音楽性をなくしたり、再現を不可能にしたりすることが可能となる。
【００４９】
なお、上記実施の形態では、音楽データを復元する復元プログラムは、すべての追加データをダウンロード後、復元するプログラムとして説明したが、追加データをダウンロードしながらリアルタイムで復元するリアルタイム専用復元アプリケーションも記録しておくようにしてもよい。これによって、常に、追加データをダウンロードしながらでないと、音楽データを復元することができないため、違法コピーを防止することが可能である。
【００５０】
以上説明したように、この実施の形態によれば、ユーザーは、配布されたメディア２００を所持していても、インターネット等のネットワークを通じて追加データをダウンロードしなければ音楽を再生することができないため、セキュリティ性の高い音楽配信を行うことが可能になる。また、追加データのダウンロードに伴って課金することによって、音楽の配信を有料で提供することができる。また、単にすべての音楽データをインターネット等のネットワークによって配信する場合に比べて、追加データを配信する場合はデータ量が少なくてすむため通信時間を短くすることができる。
【００５１】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、ユーザーは、配布されたメディアを所持していても、インターネット等のネットワークを通じて追加データをダウンロードしなければ音楽を再生することができないため、セキュリティ性の高い音楽配信を行うことが可能になる効果を奏する。また、追加データのダウンロードに伴って課金することによって、音楽の配信を有料で提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図１】実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するシステム構成図である。
【図２】この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現する端末装置のハードウェアの機能的構成を示すブロック図である。
【図３】この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するメディアの概念図である。
【図４】この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現する端末装置のハードウェアの機能的構成の具体例を示すブロック図である。
【図５】この発明の本実施の形態にかかる音楽配信方法を実現するサーバーのハードウェアの機能的構成の具体例を示すブロック図である。
【図６】音楽配信方法の工程図である。
【図７】この発明の実施の形態の音楽配信の概念図である。
【図８】分割工程の具体的なパターンの概念図である。
【符号の説明】
１００ ネットワーク
１０１ サーバー
１０２ 端末装置
１０３ ビデオデッキ
１０４ テレビジョン
２００ メディア
２００ａ 起動部
２００ｂ 固定データ部
２００ｃ 読み出し専用部
２００ｄ 読み出し書き込み可能部
２０１ 補助記録媒体
２０２ 中央処理部
２０２ 読書部
２０３ 中央処理部
２０４ 入力部
２０５ 表示部
２０６ ネットワーク接続部
２０７ スピーカ
３００ メディアドライブ
３０１ 補助ドライブ
３０５ ビデオメモリ
３０６ バス
４００ メディア製造部
４０１ 中央処理部
４０２ ネットワーク接続部
Claims (3)
- 音楽データに所定の変換処理を施したデータを、その一部を不足させた不充分データと、当該不充分データの不足分に相当する追加データとに分割する分割工程と、
前記不充分データと、前記追加データをダウンロードするための通信プログラムと、前記不充分データと前記追加データとから元の音楽データを復元するための復元プログラムとをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録する不充分データ記録工程と、
前記記録媒体から読み取った前記復元プログラムが動作するコンピュータに、ネットワークを通じて前記追加データを配信して、前記コンピュータ上で前記不充分データと前記追加データとから元の音楽データを復元させる追加データ配信工程とを含み、
前記所定の変換処理は、前記音楽データを微分する処理であり、
前記不充分データは、前記微分処理後のデータから、微分値が所定の値以上であるデータを不足させたデータであり、
前記追加データは、前記微分処理後のデータのうち、微分値が所定の値以上であるデータである
ことを特徴とする音楽配信方法。 - さらに、前記不充分データ記録工程では、読み出し専用部と読み出し書き込み可能部とを有する記録媒体の読み出し専用部に前記不充分データと前記通信プログラムと前記復元プログラムとを記録し、
追加データ配信工程では、記録媒体の読み出し書き込み可能部に配信した追加データを記録させることを特徴とする請求項１に記載の音楽配信方法。 - さらに、前記復元プログラムには、前記記録媒体に記録された前記不充分データの固有位置が記録されていることを特徴とする請求項１または２に記載の音楽配信方法。
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