JP4457419B2 - ラックピニオン式ステアリング装置におけるラックガイドの製造方法 - Google Patents

ラックピニオン式ステアリング装置におけるラックガイドの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラックピニオン式ステアリング装置におけるラックバーを摺動自在に支持するラックガイドの製造方法及びそのラックガイドを具備したラックピニオン式ステアリング装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
ラックピニオン式ステアリング装置は、通常、ケーシングと、このケーシングに回転自在に支持されたピニオンと、このピニオンに噛合うラック歯が形成されたラックバーと、ケーシング内に配されて、ラックバーを摺動自在に支持するラックガイドと、このラックガイドをラックバーに向かって押圧するスプリングとを具備している。
【0003】
ラックピニオン式ステアリング装置において、ラックガイドのラックバーとの摺動面を、ラックバーと一定の帯状幅の領域内で接触させるように偏心曲率中心をもって円弧凹面に形成することが米国特許第3623379号明細書で提案されており、また、ラックガイドをラックガイド基体とこのラックガイド基体に固着された彎曲摺動板片とから形成することが、実公平1−27495号公報、実公平1−27486号公報及び実公平1−27984号公報で提案されている。
【0004】
そして、斯かるラックピニオン式ステアリング装置において、上記実公平1−27984号公報に記載のラックガイドの製造方法では、まず、複層材からなる素板をラックガイド基体の円弧凹面に合致する形状に打ち抜き加工又は切断して略楕円形又は方形の摺動板素材を得て、この摺動板素材をラックガイド基体の円弧凹面に合致する彎曲状に曲げ加工して彎曲摺動板片を得て、この彎曲摺動板片にバーリング加工等により一体形成された円筒突起をラックガイド基体の中央に形成された貫通円孔に嵌入、嵌合させて、当該彎曲摺動板片をラックガイド基体に固着するようになっている。
【0005】
ところで、上記のラックガイドの製造方法では、ラックガイド基体の円弧凹面に単に合致する彎曲状に曲げ加工された彎曲摺動板片を、ラックガイド基体に固着しているために、彎曲摺動板片の曲げ加工に対して高度な精度が要求され、これが満足されていないと、相互の固着後に、ラックガイド基体の円弧凹面と彎曲摺動板片の円弧凸面との間、特に彎曲摺動板片の円弧凸面の外縁側との間に隙間が生じる虞がある。
【0006】
このような隙間をもったラックガイドでは、彎曲摺動板片の微小な撓みにより、彎曲摺動板片とラックバーとを特定の位置で相互に接触させることができなくなり、また、ラックバーに横ぶれが生じてピニオンとの間の噛合いにおいて歯打ち等の問題が生じる虞がある。一方、隙間を生じさせないように彎曲摺動板片の曲げ加工精度を上げようとすると、コストアップを招来することとなる。
【0007】
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、彎曲摺動板片の外縁側をラックガイド基体の円弧凹面に、隙間を生じさせることなしに、ぴったりと合わせることができ、しかも、実質的にコストアップを招来しないラックガイドの製造方法及びそのラックガイドを具備したラックピニオン式ステアリング装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
ラックピニオン式ステアリング装置におけるラックバーを摺動自在に支持するためのラックガイドを、ラックガイド基体と彎曲摺動板片とから製造する本発明の第一の態様の方法は、ラックバーの曲率半径R0の円弧外周面の曲率中心を通る中心線の両側における角度範囲α°(但し、0°<α°<90°)内の二部位で夫々ラックバーの曲率中心と同一の曲率中心を有した曲率半径(R0+t)(但し、0<t)の円筒面に外接するような二つの円弧凹面であって、夫々ラックバーの円弧外周面の曲率中心に対して偏心した曲率中心をもつと共に、曲率半径R1(但し、R0+t<R1)をもった前記中心線に関して対称な二つの円弧凹面を有したラックガイド基体を準備すると共に、ラックバーの円弧外周面の曲率中心を通る中心線の両側における角度範囲β°(但し、0°≦β°≦α°)内の部位で夫々前記円筒面に外接するような二つの円弧凸面であって、夫々ラックバーの円弧外周面の曲率中心に対して偏心した曲率中心をもつと共に、曲率半径R2(但し、R1≦R2)をもった前記中心線に関して対称な二つの円弧凸面を有するようにして彎曲された厚みtの彎曲摺動板片を準備し、二つの円弧凹面によって規定されるラックガイド基体の凹所に彎曲摺動板片を配し、彎曲摺動板片の円弧凸面をラックガイド基体の円弧凹面に圧接させるようにしてラックガイド基体に彎曲摺動板片を嵌着することからなる。
【0009】
第一の態様のラックガイドを製造する方法によれば、ラックバーの円弧外周面の曲率中心を通る中心線の両側における角度範囲β°内の部位で夫々ラックバーの曲率中心と同一の曲率中心を有した曲率半径(R0+t)の円筒面に外接するような二つの円弧凸面であって、夫々ラックバーの円弧外周面の曲率中心に対して偏心した曲率中心をもつと共に、曲率半径R2をもつ前記中心線に関して対称な二つの円弧凸面を有するようにして彎曲された厚みtの彎曲摺動板片を、当該彎曲摺動板片の円弧凸面をラックガイド基体の円弧凹面に圧接させるようにしてラックガイド基体に嵌着するために、特に、彎曲摺動板片の円弧凸面の外縁側をラックガイド基体の円弧凹面に倣って強制的に変形させることができ、而して、彎曲摺動板片の円弧凸面の外縁側をラックガイド基体の円弧凹面に、隙間を生じさせることなしに、ぴったりと合わせることができる。
【0010】
本発明のラックガイド基体としては、金属、好ましくは、鉄系の焼結金属又はガラス繊維若しくは炭素繊維等の補強充填材入り合成樹脂から好ましくは一体形成される。
【0011】
また、本発明の彎曲摺動板片は、複層材料からなる素板を打ち抜き加工又は切断して略楕円形又は方形の摺動板素材を得て、この摺動板素材を上記のように彎曲状に曲げ加工して形成する。複層材料としては、薄鋼板と、この薄鋼板上に一体被着形成された多孔質焼結金属層と、この多孔質焼結金属層に含浸され且つ一部が多孔質焼結金属層上に薄層として形成された合成樹脂層とからなる前記の公報に記載のようなものを好ましい例として挙げることができ、多孔質焼結金属層に含浸される合成樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン樹脂、ポリアセタール樹脂又はこれに潤滑油剤を含有させた含油ポリアセタール樹脂等の自己潤滑性、耐摩耗性を有する合成樹脂を使用し得る。
【0012】
円弧凹面が円筒面に外接するような二部位の角度としては、好ましくは、60°から30°のいずれかであり、より好ましくは、45°から30°のいずれかであり、円弧凸面が円筒面に外接するような二部位の角度としては、60°から0°のいずれかであり、好ましくは、30°から10°のいずれかである。
【0013】
円弧凹面が円筒面に外接するような二部位の角度が、60°を越えると、摺動抵抗が増大したり、摩耗が大きくなったりし、30°よりも小さければ、ラックバーが横ぶれしたりする虞があり、また、円弧凸面が円筒面に外接するような二部位の角度は、上記の円弧凹面が円筒面に外接する二部位の角度との関連で決定され得、例えば円弧凹面の外接二部位が45°から30°のいずれかから選択される場合は、30°以下10°以上のいずれかから選択されることが好ましい。
【0014】
本発明の第四の態様のラックガイドを製造する方法では、第一から第三の態様のいずれかのラックガイドを製造する方法において、曲率半径R1と曲率半径R2とが等しいラックガイド基体と彎曲摺動板片とを準備する。
【0015】
本発明の第五の態様のラックガイドを製造する方法は、第一から第四のいずれかの態様のラックガイドを製造する方法において、円弧凹面によって規定される凹所の中央に貫通円孔を有したラックガイド基体を準備する一方、円弧凸面側において突出する円筒突起部を中央に有した彎曲摺動板片を準備し、ラックガイド基体の貫通円孔に彎曲摺動板片の円筒突起を嵌入して、ラックガイド基体に彎曲摺動板片を嵌着することからなる。
【0016】
第五の態様のラックガイドを製造する方法によれば、接着剤等を用いることなしに、ラックガイド基体に彎曲摺動板片をしっかりと固着することができる。
【0017】
本発明の第六の態様のラックガイドを製造する方法は、第四又は第五の態様のラックガイドを製造する方法において、先端閉塞部が一体的に形成された有底の円筒突起部を有した彎曲摺動板片を準備することからなる。
【0018】
本発明において、円筒突起部は、摺動板素材の上記曲げ加工と共に、絞り成形を摺動板素材に加えて、一体形成するとよい。
【0019】
本発明のラックピニオン式ステアリング装置は、ケーシングと、このケーシングに回転自在に支持されたピニオンと、このピニオンに噛合うラック歯が形成されたラックバーと、ケーシング内に配された上記のラックガイドと、このラックガイドをラックバーに向かって押圧するスプリングとを具備しており、ここにおいて、ラックガイドは、ラック歯が形成されたラックバーの面に対向する裏面側でラックバーの曲率半径R0の円弧外周面に摺動自在に当接してラックバーを摺動自在に支持している。
【0020】
【発明の実施の形態】
次に本発明及びその実施の形態を、図を参照して更に詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施の形態に何等限定されないのである。
【0021】
図1から図3において、本例のラックピニオン式ステアリング装置1は、中空部2を有したケーシング3と、ケーシング3にボール軸受4及び5を介して回転自在に支持されたステアリング軸6と、中空部2に配されて、ステアリング軸6の軸端に一体的に設けられたピニオン7と、ピニオン7に噛合うラック歯8が形成されたラックバー9と、ケーシング3の中空部2に配されたラックガイド10と、ラックガイド10をラックバー9に向かって押圧するコイルスプリング11とを具備している。
【0022】
ケーシング3は円筒部15を有しており、ステアリング軸6の軸心に対して直角な方向においてケーシング3を貫通して、当該直角な方向に移動自在に配されたラックバー9は、ラック歯8が形成された面に対向する裏面側に曲率半径R0の円弧外周面16を有している。
【0023】
後述の製造方法によって製造されたラックガイド10は、凹所21及び凹所21に連通して形成された貫通円孔22を有するラックガイド基体23と、先端閉塞部24が一体的に形成された有底の円筒突起部25を有しており、当該円筒突起部25が貫通円孔22に嵌着されて、ラックガイド基体23に固着された彎曲摺動板片26とを具備しており、ラックガイド基体23の円筒状の外周面27でケーシング3の円筒部15の内面28に摺動自在に接しており、彎曲摺動板片26の円弧凹面29及び30でラックバー9の円弧外周面16に後述するように部分的に摺動自在に接してラックバー9を摺動自在に支持している。
【0024】
凹所21に配されたコイルスプリング11は、凹所21において、一端がラックガイド基体23に当接し、他端がケーシング3の蓋部材31に当接して、ラックガイド基体23を介して彎曲摺動板片26をラックバー9に向かって押圧している。
【0025】
ラックピニオン式ステアリング装置1におけるラックガイド10は、ステアリング軸6の回転において、ラック歯8のピニオン7への噛合いを確保して、しかも、当該噛合いによるステアリング軸6の軸心に対して直角な方向のラックバー9の移動を案内するようになっている。
【0026】
以上のラックガイド10は以下のようにして製造される。すなわち、まず、図4に示すような、二つの円弧凹面41及び42を有すると共に、凹所21と、凹所21に連通した貫通円孔22を有したラックガイド基体23を一体形成により形成する。
【0027】
ここで、円弧凹面41は、図4に示すように、ラックバー9の曲率半径R0の円弧外周面16の曲率中心O1を通る中央の中心線43の一方側の角度範囲α°(但し、0°<α°<90°)内の部位、本例では、α1°=40°の部位45で、曲率中心O1を有し曲率半径(R0+t)(但し、0<tであって、tは、彎曲摺動板片26の厚み)の円筒面46に外接し、曲率中心O1に対して偏心した曲率中心O2をもつと共に、曲率半径R1(但し、R0+t<R1)の円弧面からなり、一方、円弧凹面42は、同じく図4に示すように、ラックバー9の曲率半径R0の円弧外周面16の曲率中心O1を通る中央の中心線43の他方側の角度範囲α°内の部位、本例では、α1°=40°の部位47で、円筒面46に外接し、曲率中心O1に対して偏心した曲率中心O3をもつと共に、曲率半径R1の円弧面からなる。以上の二つの円弧凹面41及び42は、中心線43に関して対称に形成されている。
【0028】
次に、図5及び図6に示すような、薄鋼板51と、薄鋼板51上に一体被着形成された多孔質焼結金属層52と、多孔質焼結金属層52に含浸され且つ一部が多孔質焼結金属層52上に薄層として形成された合成樹脂層53とからなる複層材料からなる厚みtの素板54を準備し、素板54から打ち抜き加工により、図7に示すような略楕円形の摺動板素材55を形成する。
【0029】
こうして形成された摺動板素材55に、合成樹脂層53が円弧凹面29及び30側となるようにして、プレス加工と絞り加工とを施して、図8に示すような、円弧凹面29及び30並びに円弧凸面63及び64を有し、円弧凸面63及び64側において突出すると共に、先端閉塞部24が一体的に形成された有底の円筒突起部25を中央に有した厚みtの彎曲摺動板片26を形成する。
【0030】
ここで、円弧凸面63は、図8に示すように、ラックバー9の円弧外周面16の曲率中心O1を通る中心線43の一方側における角度範囲β°(但し、0°≦β°≦α°)内の部位、本例ではβ1°=30°の部位71で、曲率中心O1を有し曲率半径(R0+t)の円筒面46に外接し、曲率中心O1に対して偏心した曲率中心O4をもつと共に、曲率半径R2(但し、R1≦R2)、本例では曲率半径R1の円弧凸面であり、一方、円弧凸面64は、同じく図8に示すように、ラックバー9の円弧外周面16の曲率中心O1を通る中心線43の他方側における角度範囲β°内の部位、本例ではβ1°=30°の部位72で、円筒面46に外接し、曲率中心O1に対して偏心した曲率中心O5をもつと共に、曲率半径R2(但し、R1≦R2)、本例では曲率半径R1の円弧凸面である。以上の円弧凸面63及び64は、中心線43に関して対称に形成されている。
【0031】
以上のように形成された彎曲摺動板片26を、前記のように形成されたラックガイド基体23の円弧凹面41及び42によって規定される凹所75に配して、次に、外周面に円弧凹面41及び42の形状と相補的な形状を有したプレス金型(図示せず)の当該外周面を彎曲摺動板片26の円弧凹面29及び30に押し付け、更に、当該プレス金型により、彎曲摺動板片26をラックガイド基体23に向けて押圧して、ラックガイド基体23の貫通円孔22に彎曲摺動板片26の円筒突起25を嵌入させると共に、彎曲摺動板片26の円弧凸面63及び64をラックガイド基体23の円弧凹面41及び42に圧接させて、彎曲摺動板片26を円弧凹面41及び42に倣うように更に湾曲させ、而して、図9に示すように、ラックガイド基体23に彎曲摺動板片26を嵌着する。
【0032】
図9に示すラックガイド10では、彎曲摺動板片26が円弧凹面41及び42に倣うように湾曲されているために、ラックバー9の円弧外周面16と彎曲摺動板片26の円弧凹面29及び30との当接位置が実質的に部位45及び47に相当する部位81及び82となる。すなわち、円弧凹面29及び30上において、ラックバー9の円弧外周面16の曲率中心O1を通る中心線43の両側における角度α1°=40°の部位81及び82となり、したがって、ラックバー9は、部位81及び82において線的に又は部位81及び82を含む部位81及び82の近傍において狭帯状的に彎曲摺動板片26に接触する結果、ラックバー9と彎曲摺動板片26との摺動摩擦抵抗は大幅に低減されることになる。
【0033】
また、ラックガイド基体23に嵌着する前の図8の彎曲摺動板片26を、図4のラックガイド基体23に、単に貫通円孔22に円筒突起25を嵌入させた状態で、重ね合わせると、図10に示すように、彎曲摺動板片26は、その円弧凸面63及び64における外周縁側で、ラックガイド基体23に部分的に重なる、換言すれば、彎曲摺動板片26は、その円弧凸面63及び64における外周縁側で、ラックガイド基体23に食い込むことになるが、この部分的な重なり又は食い込みが、ラックガイド基体23への嵌着における円弧凹面41及び42への倣い湾曲で解消されるようになっているために、彎曲摺動板片26の外周縁側の円弧凸面63及び64とラックガイド基体23の円弧凹面41及び42とは、隙間が生じないように、相互にぴったりと密接されることになる。
【0034】
なお上記では、素板54から打ち抜き加工により略楕円形の摺動板素材55を形成したが、素板54を矩形状又は短冊状に打ち抜き加工して又は切断して、矩形状又は短冊状の摺動板素材を形成し、これを前記と同様に曲げ加工及び絞り成形して彎曲摺動板片を形成し、この矩形状又は短冊状の彎曲摺動板片85又は86を図11及び図12に示すようにラックガイド基体23に嵌着してもよい。
【0035】
更に、前記実公平1−27984号公報に記載のような立壁をラックガイド基体23の円弧凹面41及び42に形成して、この立壁に囲まれるようにして彎曲摺動板片26等をラックガイド基体23に嵌着してもよい。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、彎曲摺動板片の外縁側をラックガイド基体の円弧凹面に、隙間を生じさせることなしに、ぴったりと合わせることができ、しかも、実質的にコストアップを招来しないラックガイドの製造方法及びそのラックガイドを具備したラックピニオン式ステアリング装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のラックピニオン式ステアリング装置の好ましい実施の態様の一例の断面図である。
【図2】図1に示すラックピニオン式ステアリング装置に用いられているラックガイドの平面図である。
【図3】図2に示すラックガイドのIII−III線断面図である。
【図4】図1に示すラックピニオン式ステアリング装置に用いられているラックガイドの製造方法におけるラックガイド基体の断面図である。
【図5】図1に示すラックピニオン式ステアリング装置に用いられているラックガイドの製造方法における彎曲摺動板片の素板の斜視図である。
【図6】図5に示す素板の断面図である。
【図7】図1に示すラックピニオン式ステアリング装置に用いられているラックガイドの製造方法における彎曲摺動板片の摺動板素材の平面図である。
【図8】図1に示すラックピニオン式ステアリング装置に用いられているラックガイドの製造方法における彎曲摺動板片の断面図である。
【図9】図1に示すラックピニオン式ステアリング装置に用いられているラックガイドの拡大断面図である。
【図10】本発明の製造方法による作用の説明断面図である。
【図11】図1に示すラックピニオン式ステアリング装置に用いることができる彎曲摺動板片の他の例の説明図である。
【図12】図1に示すラックピニオン式ステアリング装置に用いることができる彎曲摺動板片の更に他の例の説明図である。
【符号の説明】
1 ラックピニオン式ステアリング装置
3 ケーシング
7 ピニオン
8 ラック歯
9 ラックバー
10 ラックガイド
11 コイルスプリング
23 ラックガイド基体
26 彎曲摺動板片

Claims (2)

  1. ラックピニオン式ステアリング装置におけるラックバーを摺動自在に支持するためのラックガイドをラックガイド基体と彎曲摺動板片とから製造する方法であって、ラックバーの曲率半径R0の円弧外周面の曲率中心を通る中心線の両側における60°から30°又は45°から30°の角度範囲α°内の二部位で夫々ラックバーの曲率中心と同一の曲率中心を有した曲率半径(R0+t)(但し、0<tであって、tは、彎曲摺動板片の厚み)の円筒面に外接するような二つの円弧凹面であって、夫々ラックバーの円弧外周面の曲率中心に対して偏心した曲率中心をもつと共に、曲率半径R1(但し、R0+t<R1)をもった前記中心線に関して対称な二つの円弧凹面を有する一方、この円弧凹面によって規定される凹所の中央に貫通円孔を有したラックガイド基体を準備すると共に、ラックバーの円弧外周面の曲率中心を通る中心線の両側における60°から0°又は30°から10°の角度範囲β°(但し、0°≦β°≦α°)内の部位で夫々前記円筒面に外接するような二つの円弧凸面であって、夫々ラックバーの円弧外周面の曲率中心に対して偏心した曲率中心をもつと共に、曲率半径R2(但し、R1R2)をもった前記中心線に関して対称な二つの円弧凸面を有して、ラックガイド基体の円弧凹面への重ね合せにおいて各円弧凸面の外周縁側でラックガイド基体に食い込むように彎曲された厚みtを有している一方、円弧凸面側において突出する円筒突起部を中央に有した彎曲摺動板片を準備し、二つの円弧凹面によって規定されるラックガイド基体の凹所に彎曲摺動板片を配し、ラックガイド基体の貫通円孔に彎曲摺動板片の円筒突起を嵌入させると共に彎曲摺動板片の円弧凸面をラックガイド基体の円弧凹面に圧接させるようにしてラックガイド基体に彎曲摺動板片を嵌着し、この嵌着に際し各円弧凸面における外周縁側でのラックガイド基体への彎曲摺動板片の食い込みを対応の円弧凹面への彎曲摺動板片の倣い湾曲で解消する、ラックガイド基体と彎曲摺動板片とからラックガイドを製造する方法。
  2. 円筒突起部は、先端閉塞部が一体的に形成された有底の円筒突起部である請求項1に記載のラックガイドを製造する方法。
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