JP4457119B2 - 有機金属気化供給装置、有機金属気相成長装置、および有機金属気相成長方法 - Google Patents

有機金属気化供給装置、有機金属気相成長装置、および有機金属気相成長方法 Download PDF

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Description

本発明は、有機金属気化供給装置、有機金属気相成長装置、有機金属気相成長方法、ガス流量調節器、半導体製造装置、および半導体製造方法に関し、より特定的には、窒化物系化合物半導体の成膜に用いられる有機金属気化供給装置、有機金属気相成長装置、有機金属気相成長方法、ガス流量調節器、半導体製造装置、および半導体製造方法に関する。
有機金属気相成長(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor deposition)法は、代表的な気相成膜法の一つであり、有機金属を気化させ、それを基板表面で熱的に分解して成膜する方法である。この方法は膜厚や組成の制御が可能であり、かつ生産性に優れていることから、半導体装置を製造する際の成膜技術として広く用いられている。
MOCVD法に用いられるMOCVD装置は、チャンバと、チャンバ内に配置されたサセプタと、有機金属原料をガス化して基板表面に流すための有機金属気化供給装置とを備えている。MOCVD装置においては、サセプタ上に基板を載置し、チャンバ内を適切な圧力に制御して基板を適当な温度に加熱し、有機金属気化供給装置を用いて基板表面に有機金属ガスを導入することにより成膜が行なわれる。ここで、成膜される膜の状態を均一にするためには、基板表面に流す有機金属ガスを常に一定の流量とすることが要求される。MOCVD装置においては有機金属ガスの流量を一定にするために、様々な有機金属気化供給装置が提案されてきた。
図12は、従来の有機金属気化供給装置の構成を概略的に示す図である。図12を参照して、従来の有機金属気化供給装置は、貯留容器101と、バブリングガス供給路103と、有機金属ガス供給路105と、希釈ガス供給路107と、恒温槽110と、バルブV101〜V106と、マスフローコントローラM101およびM102と、圧力計P101とを備えている。
恒温槽110内には貯留容器101が配置されており、貯留容器101内には有機金属原料113の液体が貯留されており、貯留容器101の上流側には、バブリングガス供給路103が接続されている。バブリングガス供給路103は有機金属原料113の内部に達するように延在している。バブリングガス供給路103には、上流側から順にバルブV102、マスフローコントローラM102、およびバルブV103が設けられている。
貯留容器101の下流側には有機金属ガス供給路105が接続されている。有機金属ガス供給路105は液体の有機金属原料113に接触しない位置に接続されている。有機金属ガス供給路105には、上流側から順にバルブV104、圧力計P101、およびバルブV105(圧力制御バルブ)が設けられている。圧力計P101とバルブV105とは電気的に接続されている。有機金属ガス供給路105は下流側において図示しない成膜室へ接続されている。
有機金属ガス供給路105には希釈ガス供給路107が接続されている。希釈ガス供給路107は、圧力計P101が設けられている位置において有機金属ガス供給路105に接続されている。希釈ガス供給路107には、上流側から順にバルブV101およびマスフローコントローラM101が設けられている。また、バブリングガス供給路103と有機金属ガス供給路105との間にはバルブ(バイパスバルブ)V106が設けられている。
従来の有機金属気化供給装置においては、以下のようにして有機金属ガスが成膜室へ供給される。まず、バルブV102を開くことによりバブリングガス供給路103へバブリングガスが供給される。バブリングガスは、マスフローコントローラM102によってその質量流量が制御され、バルブV106を閉じバルブV103を開くことにより、貯留容器101内へ導入される。有機金属原料113は、恒温槽110によって液温が一定に保たれており、それによって蒸気圧も一定に保たれている。バブリングガスが貯留容器101内に導入されると、バブリングガスの流量に応じた量の有機金属ガスがバブリングにより有機金属原料113から発生し、バルブV104を開くことにより、発生した有機金属ガスおよび一部のバブリングガスが有機金属ガス供給路105へ導入される。一方、バルブV101を開くことにより希釈ガス供給路107へ希釈ガスが供給される。希釈ガスは、マスフローコントローラM101によってその質量流量が制御され、有機金属ガス供給路105内へ導入されて有機金属ガスおよびバブリングガスと混合される。有機金属ガスと希釈ガスとバブリングガスとを合わせた混合ガスの全圧力は圧力計P101によって計測され、圧力計P101の値に基づいてバルブV105が調節される。その結果、有機金属ガスが適切な流量および圧力で成膜室へ供給される。圧力計P101およびバルブV105によって混合ガスの全圧力は制御されているので、混合ガス中の有機金属ガスの濃度は一定となる。
なお、上記従来の有機金属気化供給装置と類似した構成が、たとえば特開2002−313731号公報(特許文献1)に開示されている。特許文献1においては、有機金属原料ガス供給源に有機金属原料が貯留されており、有機金属原料ガス供給源の上流側には、有機金属原料ガス供給源にH2ガスを導入するための導入ラインが接続されている。導入ラインにはバルブおよびマスフローコントローラが設けられている。有機金属原料ガス供給源の下流側には、有機金属原料ガスを反応器へ導入するための導入ラインが接続されている。導入ラインには圧力計およびバルブが設けられている。圧力計とバルブとは電気的に接続されている。特許文献1の構成においても、希釈ガスおよび有機金属ガスの各々の流量制御にマスフローコントローラが用いられている。
特開2002−313731号公報
マスフローコントローラは、バイパスラインを通過する流量から流路内のガスの流量を計算し、その計算結果に基づいて流量制御を行なうための電気回路や、流量調整のための制御バルブなどを有しているため、複雑な構成となっている。従来の有機金属気化供給装置は、有機金属ガスの流量を制御するためのマスフローコントローラM102と、バブリングガス(希釈ガス)の流量を制御するためのマスフローコントローラM101という、最低2つのマスフローコントローラが必要である。このため、従来の有機金属気化供給装置には装置が複雑であるという問題があった。また、装置が複雑であるために有機金属気化供給装置の製造コストの増大を招き、さらにはMOCVD法による膜形成のコストの増大を招いていた。
したがって、本発明の目的は、装置の簡素化を図ることのできる有機金属気化供給装置、有機金属気相成長装置、および有機金属気相成長方法を提供することである。
本発明の有機金属気化供給装置は、有機金属原料を貯留するための容器と、容器に接続され、かつ有機金属原料にバブリングガスを供給するためのバブリングガス供給路と、容器に接続され、かつ容器で発生した有機金属ガスおよび有機金属ガスを希釈する希釈ガスを成膜室へ供給するための有機金属ガス供給路と、有機金属ガス供給路に接続され、かつ希釈ガスを有機金属ガス供給路に供給するための希釈ガス供給路と、バブリングガス供給路に設けられ、かつバブリングガスの流量を調節するための流量調節部と、希釈ガスの圧力を調節するための圧力調節部と、有機金属ガス供給路と希釈ガス供給路との接続位置よりも下流側の有機金属ガス供給路に配置された絞り部と、絞り部の温度を測定可能な温度計とを備えている。絞り部は上流側のガス圧力と絞り部の温度とによって通過するガスの流量を調節可能である。
本発明の有機金属気化供給装置によれば、有機金属ガス供給路のガス圧力が実質的に圧力調節部によって調節され、有機金属ガス供給路のガス圧力によって成膜室へ供給するガスの流量が調節される。このため、成膜室に導入する有機金属ガスの流量を流量調節部と圧力調節部とによって調節することができる。その結果、希釈ガスの流量を制御するためのマスフローコントローラが不要になるので、装置の簡素化を図ることができる。
上記有機金属気化供給装置において好ましくは、流量調節部は、上流側のガス圧力および下流側のガス圧力によって通過するガスの流量を調節可能であるバブリングガス用素子と、バブリングガス用素子よりも上流側に配置され、かつバブリングガス供給路の圧力を調節するためのバブリングガス圧力調節部とを有している。
これにより、バブリングガスの流量をバブリングガス圧力調節部による圧力調節によって制御することができる。したがって、バブリングガスの流量を制御するためのマスフローコントローラが不要になり、装置の一層の簡素化を図ることができる。加えて、バブリングガス圧力調節部によってバブリングガスの圧力が調節可能であるので、流量調節部よりも上流側におけるバブリングガスの圧力が急激に変動しても、その変動が下流側に影響を及ぼすのを防止することができる。
上記有機金属気化供給装置におい、有機金属ガス供給路は第1供給路と第2供給路とを有しており、絞り部は第1供給路に設けられた第1絞り部と第2供給路に設けられた第2絞り部とを有している。第1供給路と第2供給路とは上記接続位置よりも下流側と、第1絞り部および第2絞り部の下流側とにおいて接続されている。バブリングガスおよび希釈ガスの種類を第1バブリングガスと第2バブリングガスとの間で切り換えるための第1切り換え手段と、第1供給路と第2供給路との間で有機金属ガス、バブリングガスおよび希釈ガスの流路を切り換えるための第2切り換え手段とがさらに備えられている。
これにより、バブリングガスの種類に応じて、絞り部を第1絞り部および第2絞り部から選択して使用することができる。その結果、使用するバブリングガスの変更に伴なって成膜室に導入されるガスの流量特性が変化するのを抑止することができる。
上記有機金属気化供給装置において好ましくは、バブリングガス供給路に第1バブリングガスを供給し、かつ有機金属ガスの流路を第1供給路に切り換えた場合であって、かつ第1絞り部の上流側のガス圧力が所定値である場合における第1絞り部を通過するガスの流量と、バブリングガス供給路に第2バブリングガスを供給し、かつ有機金属ガスの流路を第2供給路に切り換えた場合であって、かつ第2絞り部の上流側のガス圧力が上記所定値である場合における第2絞り部を通過するガスの流量とが等しくなるように、第1絞り部および第2絞り部が構成されている。
これにより、使用するバブリングガスを第1バブリングガスから第2バブリングガスへ変更しても、成膜室に導入されるガスの流量を等しくすることができる。
上記有機金属気化供給装置において好ましくは、希釈ガス供給路に設けられ、かつ希釈ガスの流量を測定するための希釈ガス流量測定部がさらに備えられている。
これにより、バブリングガスの種類を切り換えた場合に、容器内部が切り換え後のバブリングガスで置換されたか否かを希釈ガスの流量によって判断することができるので、プレバブリングの時間を短縮することができる。
上記有機金属気化供給装置において好ましくは、希釈ガス流量測定部は、上流側のガス圧力および下流側のガス圧力によって通過するガスの流量を調節可能である希釈ガス用素子と、希釈ガス用素子よりも上流側の圧力を測定するための希釈ガス用圧力計と、希釈ガス用素子の温度を測定するための温度計とを有している。
これにより、希釈ガス用圧力計の測定値から希釈ガス用素子を通過するガスの流量を計算することができる。
本発明のMOCVD装置は、上記の有機金属気化供給装置と、成膜に用いられる他のガスを成膜室に供給するためのガス供給路と、有機金属ガスと他のガスとを用いて成膜を行なうための成膜室とを備えている。これにより、MOCVD装置の簡素化を図ることができる。また、多数の原料ガスを使用して成膜を行なうことができる。
本発明の有機金属気相成長方法は、バブリングガスの流量を調節してバブリングガスを有機金属原料に供給する流量調節工程と、希釈ガスの圧力を調節する圧力調節工程と、流量調節工程および圧力調節工程後、有機金属原料から発生する有機金属ガスと希釈ガスとを混合して混合ガスを得る混合工程と、混合工程後、絞り部を通して混合ガスを成膜室へ供給して成膜を行なう成膜工程とを備えている。絞り部は上流側のガス圧力と絞り部の温度とによって通過するガスの流量を調節可能である。
本発明の有機金属気相成長方法によれば、有機金属ガスと希釈ガスとの混合ガスの圧力が実質的に圧力調節工程によって調節され、この混合ガスの圧力によって成膜室へ供給するガスの流量が調節される。このため、成膜室に導入する有機金属ガスの流量を流量調節工程と圧力調節工程とによって調節することができる。その結果、希釈ガスの流量を制御するためにマスフローコントローラを用いる必要がなくなるので、装置の簡素化を図ることができる。
上記有機金属気相成長方法におい、絞り部は第1絞り部と第2絞り部とを有しており、成膜工程は、希釈ガスおよびバブリングガスの種類に応じて、混合ガスを通す絞り部を第1絞り部から第2絞り部へと切り換える切換工程を含んでいる。
これにより、バブリングガスの種類に応じて、絞り部を第1絞り部および第2絞り部から選択して使用することができる。その結果、使用するバブリングガスの変更に伴なって成膜室に導入されるガスの流量特性が変化するのを抑止することができる。
上記有機金属気相成長方法において好ましくは、希釈ガスの流量を測定する測定工程がさらに備えられている。測定工程において希釈ガスの流量が一定値に収束した後で成膜工程を行なう。
これにより、バブリングガスの種類を切り換えた場合に、容器内部が切り換え後のバブリングガスで置換されたか否かを希釈ガスの流量によって判断することができるので、プレバブリングの時間を短縮することができる。
上記有機金属気相成長方法において好ましくは、成膜工程において化合物半導体を成膜し、より好ましくは上記化合物半導体はAlxGayIn1-x-yN(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦x+y≦1)よりなっている。
化合物半導体、特にAlxGayIn1-x-yNを成膜する際には多数の原料ガスを使用するので、本発明の有機金属気相成長方法が適している。
本発明のガス流量調節器は、上流側のガス圧力および下流側のガス圧力によって通過するガスの流量を調節可能である素子と、素子よりも下流側の圧力を測定するための第1の圧力計と、素子よりも上流側の圧力を測定するための第2の圧力計と、素子の温度を測定するための温度計と、素子よりも上流側のガスの圧力を調節するための圧力調節部とを備えている。
本発明のガス流量調節器によれば、第1の圧力計の測定値および第2の圧力計の測定値に基づいて素子よりも上流側のガス圧力を調節し、それにより素子を通過するガスの流量を調節することができる。その結果、ガスの流量を制御するためのマスフローコントローラが不要になるので、装置の簡素化を図ることができる。
本発明の半導体製造装置は、基板を処理するための基板処理室と、基板処理室に接続され、かつ基板処理室にガスを供給するための複数の管路と、複数の管路のうち少なくともいずれか1つに設けられた上記のガス流量調節器とを備えている。複数の管路はガス流量調節器よりも上流側において互いに接続している。
本発明の半導体製造装置によれば、第1の圧力計の測定値および第2の圧力計の測定値に基づいて素子よりも上流側のガス圧力を調節し、それにより素子を通過するガスの流量を調節することができる。その結果、ガスの流量を制御するためのマスフローコントローラが不要になるので、装置の簡素化を図ることができる。
本発明の半導体製造方法は、上記半導体製造装置を用いた製造方法であって、素子よりも上流側の圧力を圧力調節部により調節する工程を備えている。
本発明の半導体製造方法によれば、素子よりも上流側の圧力に変動が生じても、ガス流量調節器によって調節されるガス流量が変化しにくくなる。
上記製造装置は、好ましくは半導体、より好ましくは窒化物系化合物半導体を気相成長により基板上に形成するための装置である。また、好ましくは上記気相成長はハイドライド気相成長法または有機金属気相成長法である。
上記製造方法は、好ましくは半導体、より好ましくは窒化物系化合物半導体を気相成長により基板上に形成する工程をさらに備えている。また、好ましくは上記気相成長はハイドライド気相成長法または有機金属気相成長法である。
本発明の有機金属気化供給装置、有機金属気相成長装置、および有機金属気相成長方法によれば、装置の簡素化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における有機金属気化供給装置の構成を概略的に示す図である。図1を参照して、本実施の形態における有機金属気化供給装置は、貯留容器1と、バブリングガス供給路3と、有機金属ガス供給路5と、希釈ガス供給路7と、ガス流量調節器としての流量調節部9と、恒温槽10と、圧力調節部11と、絞り部としての音速ノズルSと、バルブV3およびV4と、温度計T2とを備えている。
貯留容器1内には有機金属原料13の液体が貯留されており、貯留容器1の上流側にはバブリングガス供給路3が接続されている。バブリングガス供給路3は有機金属原料13の内部に達するように延在している。バブリングガス供給路3にはバブリングガスの流量を調節するための流量調節部9が設けられている。貯留容器1の下流側には有機金属ガス供給路5が接続されている。有機金属ガス供給路5は液体の有機金属原料13に接触しない位置に接続されている。希釈ガス供給路7は位置Aにおいて有機金属ガス供給路5に接続されている。希釈ガス供給路7には希釈ガスの圧力を調節するための圧力調節部11が設けられている。位置Aよりも下流側の有機金属ガス供給路5には、上流側から順に音速ノズルSと温度計T2とが設けられている。有機金属ガス供給路5は下流側において図示しない成膜室へ接続されている。
音速ノズルSは、音速ノズルSの上流側のガス圧力PA1と音速ノズルSの下流側のガス圧力PA2との比PA2/PA1がある値(臨界圧力比)以下になると、音速ノズルSを通過するガスの流速が音速に等しくなるという性質を有している。その結果、音速ノズルSを通過するガスの流量は下流側のガス圧力に依存しなくなり、上流側のガス圧力と音速ノズルSの温度とによって、音速ノズルSを通過するガスの流量が調節可能となる。具体的には、音速ノズルSを通過するガスの流量Qは以下の式(1)で表わされる。
Q=A×Cd×PA1×(Mw×Cp/Cv/R/T)1/2 ・・(1)
ここで、Aは定数、Cdは流出係数と呼ばれる、ガスの種類で異なる係数、Mwは気体のモル質量、Cpは定圧比熱、Cvは定容比熱、Rは気体定数、Tは音速ノズルSの温度である。たとえば臨界圧力比PA2/PA1が0.52の場合であって成膜室側(下流側)のガス圧力PA2が大気圧の場合、音速ノズルSの上流側の圧力PA1を195kPa以上とする必要がある。音速ノズルSの上流側のガス圧力PA1と、音速ノズルを通過するガスの流量との関係の一例を図2および表1に示す。
Figure 0004457119
図2および表1を参照して、音速ノズルSを通過するガスの流量が音速ノズルSの上流側のガス圧力PA1にほぼ比例していることが分かる。
圧力調節部11は、上流側から順にバルブV1と、圧力計P1とを有している。バルブV1と圧力計P1とは互いに電気的に接続されている。
図1を参照して、流量調節部9は、上流側から順にバブリング調節部としてのバルブV2と、圧力計P2と、バブリングガス用素子としての層流素子Fと、圧力計P3と、温度計T1とを有している。バルブV2と圧力計P2とは互いに電気的に接続されている。層流素子Fは、たとえば複数のパイプを束ねたような形状や、多孔質のフィルタのような形状を有しており、層流素子Fの上流側のガス圧力PB1および層流素子Fの下流側のガス圧力PB2と、層流素子Fの温度とによって、層流素子Fを通過するガスの流量を調節可能である。具体的には、図1において層流素子を通過するガスの流量Qは、式(3)で表わされるQmを用いて、以下の式(2)で表わされる。
Q=((B2+4A×Qm)1/2−B)/2A ・・(2)
Qm=(PB1−PB2)×(PB1+PB2+α)×C/T ・・(3)
ここで、A、B、Cは定数であり、Tは層流素子Fの温度である。層流素子Fの上流側のガス圧力PB1および下流側のガス圧力PB2の差圧と、層流素子Fを通過するガスの流量との関係の一例を図3に示す。
図3を参照して、下流側の圧力PB2が161kPa、201kPa、および241kPaのいずれの場合にも、層流素子Fを通過するガスの流量が層流素子Fの上流側のガス圧力PB1と下流側の圧力PB2との差で計算できることが分かる。
図1を参照して、本実施の形態における有機金属気化供給装置においては、以下のようにして有機金属ガスが成膜室へ供給され、成膜が行なわれる。
まず、バルブV2を開くことによりバブリングガス供給路3へバブリングガスが供給される。バブリングガスは流量調節部9によってその流量が調節され、バルブV3を介して貯留容器1内へ導入される(流量調節工程)。すなわち、バルブV2と層流素子Fとの間におけるバブリングガス供給路3のガス圧力(層流素子Fの上流側のガス圧力)PB1が、圧力計P2の値に応じてバルブV2によって調節される。また、層流素子Fの下流側のガス圧力PB2が、圧力計P3の値に応じて後述するバルブV1の操作によって実質的に調節される。さらに層流素子Fの温度が温度計T1で計測される。そして、層流素子Fの温度に応じて圧力PB1および圧力PB2を適切に制御することによって、貯留容器1へ導入されるバブリングガスの流量が制御される。バブリングガスが貯留容器1内に導入され有機金属原料13に供給されると、供給されたバブリングガスの量に応じた量の有機金属ガスがバブリングにより発生する。そして、発生した有機金属ガスおよび一部のバブリングガスがバルブV4を介して有機金属ガス供給路5へ導入される。一方、バルブV1を開くことにより希釈ガス供給路7へ希釈ガスが供給される。希釈ガスは圧力調節部11によってその圧力が調節され(圧力調節工程)、希釈ガス供給路7を通じて有機金属ガス供給路5に供給される。圧力調節部11において、希釈ガスは圧力計P1の値に応じてバルブV1によってその圧力が調節される。有機金属ガス供給路5に供給された希釈ガスは、有機金属ガスおよびバブリングガスと混合され、混合ガスとされる(混合工程)。混合ガスは音速ノズルSを通じて適切な流量とされて成膜室へ供給され、成膜が行なわれる(成膜工程)。
ここで、希釈ガス供給路7は有機金属ガス供給路5と接続されているので、圧力計P1で計測される圧力は、音速ノズルSの上流側における有機金属ガス供給路5の圧力PA1に等しくなる。この圧力PA1は、有機金属ガスとバブリングガスと希釈ガスとを合わせた圧力となっており、バルブV1によって圧力PA1を実質的に制御することができる。音速ノズルSにおいては、温度計T2の値に基づいて、圧力計P1で計測される圧力をバルブV1により適切な値に調節することによって、音速ノズルSの下流側へ流れるガス(有機ガス)の流量が制御される。なお、バルブV3およびバルブV4が開いている状態では、圧力計P1で計測される圧力と、音速ノズルSの上流側の圧力PA1と、圧力計P3で計測される圧力PA2とがほぼ等しくなる。このため、層流素子Fの下流側のガス圧力PB2がバルブV1の操作によって実質的に調節可能となる。厳密には、液体の有機金属原料13の量に相当する圧力だけPA2(=PB2)は高くなる。
なお、貯留容器1は恒温槽10の中に配置されており、有機金属原料13は恒温槽10によって液温が一定に保たれており、それによって蒸気圧も一定に保たれている。これにより、全圧(圧力PA1)中の有機金属ガスの圧力が一定に制御され、バブリングガスの流量中で有機金属ガスの分圧に相当する量の有機金属ガスが有機金属ガス供給路5に供給されるよう制御される。
本実施の形態における有機金属気化供給装置は、有機金属原料13を貯留するための貯留容器1と、貯留容器1に接続され、かつ有機金属原料13にバブリングガスを供給するためのバブリングガス供給路3と、貯留容器1に接続され、かつ貯留容器1で発生した有機金属ガスおよび希釈ガスを成膜室へ供給するための有機金属ガス供給路5と、有機金属ガス供給路5に接続され、かつ希釈ガスを有機金属ガス供給路5に供給するための希釈ガス供給路7と、バブリングガス供給路3に設けられ、バブリングガスの流量を調節するための流量調節部9と、希釈ガスの圧力を調節するための圧力調節部11と、位置Aよりも下流側の有機金属ガス供給路5に配置された音速ノズルSとを備えている。音速ノズルSは上流側のガス圧力によって通過するガスの流量を調節可能である。
本実施の形態における有機金属気化供給装置によれば、有機金属ガス供給路5のガス圧力が実質的に圧力調節部11のバルブV1によって調節され、有機金属ガス供給路5のガス圧力によって成膜室へ供給するガスの流量が調節される。このため、成膜室に導入する有機金属ガスの流量を流量調節部9と圧力調節部11とによって調節することができる。その結果、希釈ガスの流量を制御するためのマスフローコントローラが不要になるので、装置の簡素化を図ることができる。さらに、装置の簡素化に伴ない有機金属気化供給装置の製造コストを低減することができ、さらにはMOCVD法による膜形成のコストを低減することができる。
また、絞り部として音速ノズルSを採用することによって、下流側の圧力が大気圧でも使用可能となり、成膜室を大気圧にした状態で成膜を行なうことができる。これにより、特に窒化物半導体の良好な結晶を得ることができる。
また流量調節部9は、上流側のガス圧力および下流側のガス圧力によって通過するガスの流量を調節可能である層流素子Fと、層流素子Fよりも上流側に配置され、バブリングガス供給路3の圧力を調節するためのバルブV2とを有している。
これにより、バブリングガスの流量をバルブV2による圧力調節によって制御することができる。したがって、バブリングガスの流量を制御するためのマスフローコントローラが不要になり、装置の一層の簡素化を図ることができる。加えて、バルブV2によってバブリングガスの圧力が調節可能であるので、流量調節部9よりも上流側におけるバブリングガスの圧力(1次側圧力)が急激に変動しても、その変動が下流側に影響を及ぼすのを防止することができる。すなわち、バブリングガスをバブリングガス供給路3へ供給するための供給源は、他の有機金属ガスのバブリングに用いられるバブリングガス(以下、他のガスと記す)の供給や、原料を輸送するためのキャリアガスや、種々のパージガスなどにも使用されることがある。供給源を他のガスの供給に使用する場合、本実施の形態の有機金属気化供給装置にバブリングガスを供給しながら他のガスの供給を開始すると、他のガスの元の圧力が急激に減少することがある。他のガスの急激な圧力の減少は発生する有機金属ガスの量の変動を招く。本実施の形態の有機金属気化供給装置によれば、バブリングガスの圧力の急激な変動をバルブV2によって抑止できるので、有機金属ガスの量の変動を抑止することができる。その結果、成膜時の安定性および膜の均一性が向上する。
本実施の形態における有機金属気相成長方法は、バブリングガスの流量を調節してバブリングガスを有機金属原料13に供給する流量調節工程と、希釈ガスの圧力を調節する圧力調節工程と、流量調節工程および圧力調節工程後、有機金属原料13から発生する有機金属ガスと希釈ガスとを混合して混合ガスを得る混合工程と、混合工程後、音速ノズルSを通して混合ガスを成膜室へ供給して成膜を行なう成膜工程とを備えている。音速ノズルSは上流側のガス圧力によって通過するガスの流量を調節可能である。
本実施の形態における有機金属気相成長方法によれば、有機金属ガスと希釈ガスとの混合ガスの圧力が実質的に圧力調節工程によって調節され、この混合ガスの圧力によって成膜室へ供給するガスの流量が調節される。このため、成膜室に導入する有機金属ガスの流量を流量調節工程と圧力調節工程とによって調節することができる。その結果、希釈ガスの流量を制御するためにマスフローコントローラを用いる必要がなくなるので、装置の簡素化を図ることができる。
なお、本実施の形態においては、絞り部として音速ノズルSを用いた場合について説明したが、本発明の絞り部は音速ノズル以外のものであってもよく、上流側のガス圧力によって通過するガスの流量を調節可能であればよい。
また、本実施の形態においては、流量調節部として層流素子Fを用いる場合について説明したが、本発明の流量調節部は層流素子以外のものであってもよく、バブリングガスの流量を調節するものであればよい。図4は、本発明の実施の形態1における有機金属気化供給装置の変形例を示す図である。図4においては、流量調節部9としてマスフローコントローラM1を用いている。なお、図4における流量調節部9以外の構成は図1の構成と同様であるため、その説明は繰り返さない。
加えて、本実施の形態における流量調節部9によれば、圧力計P2の測定値および圧力計P3の測定値に基づいて層流素子Fよりも上流側のガス圧力を調節し、それにより層流素子Fを通過するガスの流量を調節することができる。その結果、ガスの流量を制御するためのマスフローコントローラが不要になるので、装置の簡素化を図ることができる。
なお、このようなガス流量調節器(流量調節部9)は、有機金属気化供給装置に用いられるの他に、ハイドライド気相成長(HVPE)法といった他の気相成長装置において用いても有効である。
HVPE法は、たとえば特開2000−12900号公報に開示されているように、MOCVD法以外の窒化物系化合物半導体の代表的な製造方法の一つであり、特に窒化ガリウムの自立基板を作製するのに適している。HVPE法ではMOCVD法と類似して、アンモニア、水素、窒素といったガスを用い、さらに塩化水素ガスを用いる。そして、これらの流量を正確に制御して、反応炉に導入する。流量の制御は従来は、高価なマスフローコントローラで行なわれていた。一方、本発明のガス流量調節器を用いると、これらのガスの流量を制御することが可能であるので、装置の簡素化を図ることができる。
また本発明におけるガス流量調節器は、1次側(供給側)の圧力変動に対する、2次側の流量変動が、従来のマスフローコントローラより小さいという特徴がある。
本願発明者らは、本発明のガス流量調節器の効果を確認すべく、以下の実験を行なった。具体的には、N2ガスでフルスケール1slmのマスフローコントローラおよびフルスケール50slmのマスフローコントローラで構成される従来のガス流量調節器と、本発明のガス流量調節器を用意し、これらの性能を比較した。ゲージ圧で0.2MPaのN2ガスの1次圧を、レギュレーターを用いて変動させた。N2ガスの1次圧は1秒間隔で10〜70kPaの範囲で変動させた。N2ガスの流量はそれぞれ500sccm、20slmに設定した。このときの流量変化量は、本発明のガス流量調節器では、1slmのフルスケールで±0.4%、50slmのフルスケールで±0.2%であった。一方、従来のガス流量調節器の流量変化量は、本発明のガス流量調節器よりも平均して1.5〜4倍程度大きかった。
この結果は、本発明のガス流量調節器では、圧力制御弁がレギュレーターの役目も果たすため、本質的に1次側の圧力変動に強いことに起因している。一方、従来のマスフローコントローラでは流量センサの下流に流量調節弁があるため、1次側の圧力変動による測定流量の変動を受けやすい。以上により、本発明のガス流量調節器によれば、従来に比べて簡素な構成を実現することができ、かつ安価であり、かつ高精度化を図ることができる。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2におけるMOCVD装置の構成を概略的に示す図である。図5を参照して、本実施の形態におけるMOCVD装置は、有機金属気化供給装置20と、ガス供給路19と、成膜室17とを備えている。有機金属気化供給装置20とガス供給路19とは、共に成膜室17に接続されており、互いに異なるガスを成膜室17に供給する。
本実施の形態における有機金属気化供給装置20は、バブリングガスおよび希釈ガスとしてH2またはN2を用いることができ、バブリングガスおよび希釈ガスの種類に応じて音速ノズルを切り換えることができる点において、実施の形態1の有機金属気化供給装置と異なっている。以下、有機金属気化供給装置20の構成について説明する。
有機金属気化供給装置20においては、バルブV2よりも上流側のバブリングガス供給路3と、バルブV1よりも上流側の希釈ガス供給路7とを接続する接続路15が設けられている。また、接続路15の接続位置よりもさらに上流側のバブリングガス供給路3にはバルブV6が設けられており、接続路15の接続位置よりもさらに上流側の希釈ガス供給路7にはバルブV5が設けられている。バルブV5およびバルブV6と、接続路15とは、バブリングガス供給路3へ供給するバブリングガスおよび希釈ガス供給路7へ供給する希釈ガスの種類をH2およびN2の間で切り換えるための切り換え手段(第1切り換え手段)である。
また、有機金属ガス供給路5は第1供給路5aと、第2供給路5bと、成膜室供給路5cと、排気路5dとを有している。位置Aよりも下流側において、有機金属ガス供給路5は第1供給路5aと第2供給路5bとに分岐しており、この分岐位置よりも下流側において第1供給路5aと第2供給路5bとは再び接続されている。第1供給路5aと第2供給路5bとの接続位置よりもさらに下流側において、有機金属ガス供給路5は成膜室供給路5cと排気路5dとに分岐している。成膜室供給路5cは成膜室17に接続されており、排気路5dは排気口に接続されている。第1供給路5aには上流側から順にバルブV7および第1絞り部としての音速ノズルS1が設けられており、第2供給路5bには上流側から順にバルブV8および第2絞り部としての音速ノズルS2が設けられている。バルブV7およびV8は、第1供給路5aと第2供給路5bとの間で有機金属ガスおよび希釈ガスの流路を切り換えるための切り換え手段(第2切り換え手段)である。
第1供給路5aと第2供給路5bとの接続位置よりも下流側であって成膜室供給路5cと排気路5dとの分岐位置よりも上流側における有機金属ガス供給路5には、温度計T2およびバルブV9が設けられている。成膜室供給路5cにはバルブV10が設けられており、排気路5dにはバルブV11が設けられている。接続路15の接続位置よりも下流側であってバルブV2よりも上流側のバブリングガス供給路3にはバルブV12が設けられており、層流素子Fよりも下流側のバブリングガス供給路3と位置Aよりも上流側の有機金属ガス供給路5とを接続するようにバルブV13が設けられている。
図5において層流素子を通過するガスの流量Qは上記の式(2)で表わされる。また、図5において音速ノズルS1およびS2を通過するガスの流量Qは上記の式(1)で表わされる。
なお、これ以外の有機金属気化供給装置20の構成は、図1に示す実施の形態1における有機金属気化供給装置の構成と同様であるので、同一の部材には同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
本実施の形態における有機金属気化供給装置20においては、以下のようにして有機金属ガスが成膜室へ供給され、成膜が行なわれる。
まず、バルブV12を開いた状態でバルブV5およびバルブV6を切り換えることにより、H2およびN2のうちいずれか一方がバブリングガスとしてバブリングガス供給路3へ供給される。すなわち、バブリングガスとしてH2ガスを用いる場合にはバルブV5が開かれてバルブV6が閉じられ、バブリングガスとしてN2ガスを用いる場合にはバルブV5が閉じられてバルブV6が開かれる。バブリングガスは流量調節部9によってその流量が調節され、バルブV3を介して貯留容器1内へ導入される。このときバルブV13は閉じられている。そして、有機金属原料13から発生した有機金属ガスおよび一部のバブリングガスがバルブV4を介して有機金属ガス供給路5へ導入される。
ここで、バブリングガスの流量が安定するまでの間、バルブV10を閉じ、バルブV11を開くことによって、バブリングガスを排気路5dへ流してもよい。この場合、バブリングガスの流量が安定したらバルブV11が閉じられ、バルブV10が開かれ、混合ガスが成膜室供給路5cを通じて成膜室17へ供給される。
一方、バルブV1を開くことによりバブリングガスと同じ種類の希釈ガスが希釈ガス供給路7へ供給される。希釈ガスは圧力調節部11によってその圧力が調節され、希釈ガス供給路7を通じて有機金属ガス供給路5に供給される。有機金属ガス供給路5に供給された希釈ガスは、有機金属ガスおよびバブリングガスと混合され、混合ガスとされる。
混合ガスを通す音速ノズルは、希釈ガスおよびバブリングガスの種類に応じて切り換えられる(切換工程)。たとえば希釈ガスおよびバブリングガスとしてH2ガスを用いる場合には、バルブV7が開かれ、バルブV8が閉じられる。これにより、混合ガスは第1供給路5aおよび音速ノズルS1を通る。また、希釈ガスおよびバブリングガスとしてN2ガスを用いる場合には、バルブV7が閉じられ、バルブV8が開かれる。これにより、混合ガスは第2供給路5bおよび音速ノズルS2を通る。音速ノズルS1またはS2を通った混合ガスは適切な流量とされ、有機金属ガス供給路5、バルブV9、成膜室供給路5cおよびバルブV10を通じて成膜室へ供給される。そして、有機金属ガスと、ガス供給路19から供給された他のガスとを用いて、たとえば化合物半導体が成膜される。化合物半導体としてAlxGayIn1-x-yN(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦x+y≦1)を成膜する場合には、有機金属原料13としてたとえばトリメチルアルミニウム(TMA)が用いられ、たとえばトリメチルガリウム(TMG)およびトリメチルインジウム(TMI)と、V族原料としてアンモニア(NH3)とがガス供給路19から供給される。
本実施の形態における有機金属気化供給装置20によれば、実施の形態1の有機金属気化供給装置と同様の効果を得ることができるのに加えて、以下の作用効果を得ることができる。
有機金属ガス供給路5は第1供給路5aと第2供給路5bとを有しており、音速ノズルは第1供給路5aに設けられた音速ノズルS1と第2供給路5bに設けられた音速ノズルS2とを有しており、第1供給路5aと第2供給路5bとは、位置Aよりも下流側と、音速ノズルS1およびS2の下流側とにおいて接続されている。有機金属気化供給装置20はバブリングガス供給路3へ供給するバブリングガスの種類をH2とN2との間で切り換えるためのバルブV5、バルブV6、および接続路15と、第1供給路5aと第2供給路5bとの間で混合ガスの流路を切り換えるためのバルブV7およびV8とがさらに備えられている。
本実施の形態における有機金属気相成長方法は、音速ノズルは音速ノズルS1と音速ノズルS2とを有しており、成膜工程は、希釈ガスまたはバブリングガスの種類に応じて、混合ガスを通す音速ノズルを音速ノズルS1からS2へと切り換える切換工程を含んでいる。
これにより、バブリングガスの種類に応じて、音速ノズルを音速ノズルS1および音速ノズルS2から選択して使用することができる。その結果、使用するバブリングガスの変更に伴なって成膜室に導入されるガスの流量特性が変化するのを抑止することができる。
なお、バブリングガス供給路3にH2を供給し、かつ有機金属ガスの流路を第1供給路5aに切り換えた場合であって、かつ音速ノズルS1の上流側のガス圧力が所定値である場合における音速ノズルS1を通過するガスの流量と、バブリングガス供給路3にN2を供給し、かつ有機金属ガスの流路を第2供給路5bに切り換えた場合であって、かつ音速ノズルS2の上流側のガス圧力が上記所定値である場合における音速ノズルS2を通過するガスの流量とが等しくなるように、音速ノズルS1およびS2が構成されていてもよい。ガスの種類が異なると、音速ノズルに対するコンダクタンスが異なるため、ガスの種類を変更して同径の音速ノズルを用いると、通過するガスの流量が大きく異なることがある。そこで、音速ノズルを上記のように構成することで、使用するバブリングガスをH2からN2へ変更しても、成膜室に導入されるガスの流量を等しくすることができる。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3におけるMOCVD装置の構成を概略的に示す図である。図6を参照して、本実施の形態における有機金属気化供給装置20は、希釈ガス流量測定部16を有している点において、図5に示す実施の形態2の有機金属気化供給装置と異なっている。以下、有機金属気化供給装置20の構成について説明する。
希釈ガス供給路7におけるバルブV1と圧力計P1との間には希釈ガス流量測定部16が設けられている。希釈ガス流量測定部16は、上流側から順に希釈ガス用圧力計としての圧力計P4と、希釈ガス用素子としての層流素子F2と、温度計T3とを有している。また、バブリングガス供給路3は、第1バブリングガス供給路3aと第2バブリングガス供給路3bとを有している。接続路15との接続位置よりも下流側において第1バブリングガス供給路3aと第2バブリングガス供給路3bとは分岐しており、この分岐位置よりも下流側であって圧力計P3が設けられている位置よりも上流側において第1バブリングガス供給路3aと第2バブリングガス供給路3bとは再び接続されている。
第1バブリングガス供給路3aには上流側から順に、バルブV12A、バルブV2A、圧力計P2A、および層流素子F1Aが設置されている。バルブV2Aと圧力計P2Aとは互いに電気的に接続されている。バルブV2A、圧力計P2A、層流素子F1A、圧力計P3、および温度計T1によって第1バブリングガス供給路3aを流れるガスの流量を調節するための流量調節部9Aが構成されている。つまり、圧力計P2Aで測定される層流素子F1Aの上流側のガス圧力と、圧力計P3で測定される層流素子F1Aの下流側のガス圧力と、温度計T3によって測定される層流素子F1Aの温度とによって、第1バブリングガス供給路3aを通過するガスの流量が計算され、このガスの流量に基づいてバルブV2Aが制御され、第1バブリングガス供給路3aを通過するガスの流量が調節される。
同様に、第2バブリングガス供給路3bには上流側から順に、バルブV12B、バルブV2B、圧力計P2B、および層流素子F1Bが設置されている。バルブV2Bと圧力計P2Bとは互いに電気的に接続されている。バルブV2B、圧力計P2B、層流素子F1B、圧力計P3、および温度計T1によって第2バブリングガス供給路3bを流れるガスの流量を調節するための流量調節部9Bが構成されている。
層流素子F1AおよびF1Bは、上流側および下流側の差圧が同一である場合の通過するガスの流量が互いに異なっている。たとえば上流側のガス圧力と下流側のガス圧力との圧力差がある一定の値である場合に、層流素子F1Aは300sccmのガスを通過させるよう設計されており、層流素子F1Bは20sccmのガスを通過させるよう設計されている。
なお、これ以外の有機金属気化供給装置20の構成は、図5に示す実施の形態2における有機金属気化供給装置の構成と同様であるので、同一の部材には同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
本実施の形態における有機金属気化供給装置20によれば、バブリングガスの流量を変更することができる。すなわち、大量のバブリングガスをバブリングガス供給路3に流す場合には、バルブV5またはバルブV6が開かれた状態でバルブV12Aが開かれてバルブV12Bが閉じられ、第1バブリングガス供給路3aにバブリングガスが流される。また少量のバブリングガスをバブリングガス供給路3に流す場合には、バルブV5またはバルブV6が開かれた状態でバルブV12Bが開かれてバルブV12Aが閉じられ、第2バブリングガス供給路3bにバブリングガスが流される。
加えて、バブリングガスおよび希釈ガスの種類を変更することができる。すなわち、希釈ガスおよびバブリングガスをN2ガスからH2ガスに切り換える場合には、実施の形態2と同様に、バルブV6が閉じられバルブV5が開かれる。このとき、バルブV8が閉じられバルブV7が開かれ、使用される音速ノズルが音速ノズルS2から音速ノズルS1に切り換えられる。
ここで、希釈ガスおよびバブリングガスを切り換えた直後には貯留容器1内にN2ガスが残留しているので、音速ノズルS1を通るガスにはH2ガスのみならずN2ガスが含まれている。N2ガスのコンダクタンスはH2ガスのコンダクタンスよりも小さいため、N2ガスを含むH2ガスの場合には純粋なH2ガスの場合に比べて音速ノズルS1を通過するガスの流量が少なくなり、成膜が不安定になる。また、流量が変動するので、一定のガス流量で制御できなくなる。加えて、成膜する膜の種類によっては特性上致命的な影響を及ぼすことがある。たとえばInxGa1-xNで表される3元混晶膜を成膜する場合、ガス中に水素が含まれるとInが取り込まれにくくなり、In組成が極度に低下する。従って、バブリングガスを含めガスの種類は、N2ガスに限定される(アンモニアは含む)。すなわちH2ガスでのバブリングからN2ガスでのバブリングに切り換えた場合、十分プレバブリングを行ない、貯留容器内のガスをN2ガスで置換しなければならない。そこで、希釈ガスおよびバブリングガスを切り換えた時には、残留しているガスを排出するためにプレバブリングが行なわれる。
音速ノズルS1を通過するガスの流量が少なくなると、音速ノズルS1の上流側の圧力が増加し、圧力計P1の測定値が上昇する。バルブV1は圧力計P1の値が一定になるように制御されるので、圧力計P1の測定値が上昇すればバルブV1が閉められ、希釈ガス供給路7の希釈ガスの流量が低下する。一方、切り換え後に一定時間プレバブリングが行なわれると、新しい希釈ガスおよびバブリングガスが貯留容器1内部に充填され、希釈ガスの流量が再び増加し一定値に収束する。本実施の形態の有機金属気化供給装置20によれば、このような希釈ガスの流量の変化を測定し(測定工程)、希釈ガスの流量が一定値に収束するのを待って成膜することにより、無駄なプレバブリングを省き、プレバブリングの時間を短縮することができる。
希釈ガスの流量の測定は具体的には以下の方法により行なわれる。圧力計P4により層流素子F2よりも上流側のガス圧力PB1が測定され、圧力計P1により層流素子F2よりも下流側のガス圧力PB2が測定され、温度計T3により層流素子F2の温度Tが測定される。そして、上記式(2)および(3)を用いて層流素子F2を通過するガスの流量Qが計算される。
なお、本実施の形態においては希釈ガス流量測定部16が圧力計P4と層流素子F2と温度計T3とによって構成されている場合について示したが、本発明はこのような場合の他、希釈ガス流量測定部がマスフローメータによって構成されていてもよい。
また、実施の形態2および3においてはバブリングガスおよび希釈ガスとしてH2またはN2を用いた場合について説明したが、H2およびN2以外のガスを使用してもよく、たとえばArやHeガスを使用することもできる。また、本実施の形態においてはバブリングガスおよび希釈ガスとして同一種類のガスを用いる場合について示したが、バブリングガスおよび希釈ガスとして互いに異なるガスを用いてもよい。
(実施の形態4)
図7(a)は、本発明の実施の形態4における半導体製造装置の構成を概略的に示す図である。図7(a)を参照して、本実施の形態における半導体製造装置は、基板処理室31と、複数の管路としてのガス供給路33a〜33eと、流量調節部9(ガス流量調節器)とを備えている。基板処理室31にはガス供給路33a〜33eの各々が接続されており、ガス供給路33a〜33eの各々には流量調節部9の各々が設けられている。またガス供給路33a〜33eは流量調節部9よりも上流側の位置Bにおいて互いに接続しており、位置Bよりも上流側のガス供給路33には必要に応じて減圧弁V31が設けられている。
図7(b)は、本発明の実施の形態4における流量調節部の構成を概略的に示す図である。図7(a)、(b)を参照して、流量調節部9は、ガス供給路33a〜33eの各々を通るガスの流量を調節するためのものであり、図1に示す流量調節部9と同様の構成を有している。すなわち、流量調節部9は、上流側から順にバルブV2(圧力調節部)と、圧力計P2(第2の圧力計)と、層流素子Fと、圧力計P3(第1の圧力計)と、温度計T1とを有している。バルブV2と圧力計P2とは互いに電気的に接続されている。圧力計P2は層流素子Fよりも上流側の圧力を測定するためのものであり、圧力計P3は層流素子Fよりも下流側の圧力を測定するためのものであり、温度計T1は層流素子Fの温度を測定するためのものである。層流素子Fは、層流素子Fの上流側のガス圧力PB1および層流素子Fの下流側のガス圧力PB2と、層流素子Fの温度とによって、層流素子Fを通過するガスの流量を調節可能である。
本実施の形態の半導体製造装置においては、以下の方法により半導体装置が製造される。始めに、処理対象となる基板を基板処理室31内に配置する。次に、減圧弁V31を用いてガス供給路33に導入するガスの圧力を適切に調節する。続いて、ガス供給路33a〜33eの各々において、層流素子Fの上流側のガス圧力PB1を圧力計P2の値に応じてバルブV2によって調節する。これにより、層流素子Fを通るガスが所望の流量とされ、ガス供給路33a〜33eの各々を通じて基板処理室31に供給される。基板処理室31内では、たとえばHVPE法やMOCVD法などの気相成長法を用いて、窒化物系半導体などの半導体が基板上に形成される。その後、排気ガスは基板処理室31から排気ガス管37を通って外部へ排出される。
本実施の形態における流量調節部9は、上流側のガス圧力PB1および下流側のガス圧力PB2によって通過するガスの流量を調節可能である層流素子Fと、圧力PB2を測定するための圧力計P3と、圧力PB1を測定するための圧力計P2と、層流素子Fの温度を測定するための温度計T1と、ガス圧力PB1を調節するためのバルブV2とを備えている。
また、本実施の形態における半導体製造装置は、基板を処理するための基板処理室31と、基板処理室31に接続され、かつ基板処理室31にガスを供給するための複数のガス供給路33a〜33eと、複数のガス供給路33a〜33eの各々に設けられた流量調節部9とを備えている。ガス供給路33a〜33eの各々は位置Bにおいて互いに接続している。
さらに、本実施の形態における半導体製造方法は、図7の半導体製造装置を用いた製造方法であって、圧力PB1をバルブV2により調節する工程を備えている。
本実施の形態における流量調節部9、半導体製造装置、および半導体製造方法によれば、圧力計P2の測定値および圧力計P3の測定値に基づいてガス圧力PB1を調節し、それにより層流素子Fを通過するガスの流量を調節することができる。その結果、ガスの流量を制御するためのマスフローコントローラが不要になるので、装置の簡素化を図ることができる。加えて、流量調節部9の上流側のガス流量変化および圧力変化の影響が少なく、マスフローコントローラよりもガス流量を高精度に制御することができる。
特に図7に示す半導体製造装置では、並列に多数のガス供給路33a〜33eが接続されている。ガス供給路33a〜33eの各々には、原料供給用のガスや、パージガスや、または希釈ガスなど、目的に応じたガス流路が割り当てられる。従来においては、ガス供給路33a〜33eの各々にマスフローコントローラが設けられていた。マスフローコントローラには、数sccmから数百slmまで様々なフルスケール(流量の調節可能な最大の流量)を有するものがある。
図7に示す半導体製造装置においては、一つのガス供給路を流れるガスの流量を変動させると、上流側の(ガス供給路33の)圧力も変動する。大きなフルスケールを有するマスフローコントローラが流量調節部9としてガス供給路33a〜33eの各々に設けられた場合、流量調節部9よりも上流側の圧力の変動が他のガス供給路を流れるガスの流量に大きく影響を与える。その結果、従来の半導体製造装置においては、ガス流量を高精度に制御することができなかった。
ここで、上流側の圧力変動が他のガス供給路を流れるガスの流量に与える影響を小さくするために、各マスフローコントローラの上流側に個別に減圧弁を設けたり、マスフローコントローラの内部に自動減圧弁を設けたりすることが考えられる。しかし、これらの方法では減圧弁や自動減圧弁といった新たな構成が必要になり、コスト増加を招く。
一方、本実施の形態においては、流量調節部9として層流素子Fを用いているので、上流側の圧力変動がガスの流量に与える影響を小さくすることができ、またコスト増加を抑止することができる。加えて、広い範囲の流量の制御を行なうことができる。特に半導体製造装置においては、並列に接続されたガス供給ラインを通じて同一のガス(たとえばH2ガス、N2ガス、NH3ガス、または塩化水素(HCl)ガスなど)を基板処理室へ供給する場合が多いので、この点で本発明は有用である。
なお、本実施の形態においては、ガス供給路33a〜33eの各々に設けられる流量調節部9として、図7(b)の流量調節部を用いる場合について説明したが、本発明の半導体製造装置においては、ガス供給路33a〜33eのうち少なくとも1つのガス供給路に、流量調節部9として図7(b)の流量調節部が設けられればよい。この場合には、一部の流量調節部9としてマスフローコントローラを用いてもよい。
また、図7(a)では、1種類のガスを供給するための1組のガス供給路33a〜33eのみを示したが、使用するガスの種類に応じて複数組のガス供給路が設けられてもよい。すなわち、図8に示すように、ガス供給路33から分岐したガス供給路33a〜33eの組の他に、ガス供給路34から分岐したガス供給路34a〜34eの組、ガス供給路35から分岐したガス供給路35a〜35eの組が設けられ、それぞれのガス供給路にガス流量調節器が設けられ、かつそれぞれのガス供給路が基板処理室31に接続されてもよい。これにより、多種類のガスの流量を高精度かつ低コストで制御可能な半導体製造装置を実現することができる。
図6に示す有機金属気化供給装置を用いて、トリメチルガリウム(TMGa)をバブリングし、バブリング中の希釈ガスの流量を測定した。具体的には、始めにバルブV5およびV12Bを閉じ、バルブV6およびV12Aを開き、貯留容器1内部に50sccmの流量のN2ガスを導入した。このとき、バルブV7を閉じ、バルブV8を開き、音速ノズルS2を用いて有機金属ガスの流量を調節した。そして一定時間経過後、バルブV6およびV12Aを閉じ、バルブV5およびV12Bを開き、貯留容器1内部に20sccmの流量のH2ガスを一定時間導入した。このとき、バルブV8を閉じ、バルブV7を開き、音速ノズルS1を用いて有機金属ガスの流量を調節した。さらに一定時間経過後、バルブV5を閉じ、バルブV6を開き、貯留容器1内部に20sccmの流量のN2ガスを導入した。このとき、バルブV7を閉じ、バルブV8を開き、音速ノズルS2を用いて有機金属ガスの流量を調節した。バブリング中は貯留容器の温度が20℃に保たれ、バルブV1を制御することによりバブラーの圧力が250kPaに保たれた。希釈ガスの流量は希釈ガス流量測定部16によって測定された。
図9(a)は、本発明の実施例1における流量調節部9Aおよび9Bを流れるバブリングガスの流量変化を示す図であり、(b)は本発明の実施例1における希釈ガス供給路7を通過する希釈ガスの流量変化を示す図である。図9(a)および(b)を参照して、1600秒付近で50sccmの流量のN2ガスから20sccmの流量のH2ガスへバブリングガスおよび希釈ガスを切り換えた直後、希釈ガスであるH2ガスの流量は、一旦800sccm程度まで低下し、その後再び増加して約900sccmに収束している。一方、4200秒付近で20sccmの流量のH2ガスから20sccmの流量のN2ガスにバブリングガスおよび希釈ガスを切り換えた直後、希釈ガスであるN2ガスの流量は、ほとんど低下することなく約960sccmのままである。これらの結果から、希釈ガス流量測定部16を設けることにより貯留容器1内部のバブリングガスの置換が完了したか否かを判断できることが分かる。また、H2ガスからN2ガスへ切り換える場合よりもN2ガスからH2ガスへ切り換える場合の方が、プレバブリングに長時間を要することが分かった。
本実施例では、流量調節器の設定値に対する実流量の応答について調べた。図10は、本発明の実施例2における実験装置の構成を概略的に示す図である。図10を参照して、本実施例の実験装置は、減圧弁V41およびバルブV42と、流量調節部41と、圧力計P41と,層流素子F41とを有している。ガス供給管43には、上流側から順に、減圧弁V41、流量調節部41、圧力計P41、および層流素子F41が設けられている。また、ガス供給管43aは、減圧弁V41と流量調節部41との間でガス供給管43から分岐している。ガス供給管43aにはバルブV42が設けられている。ガス供給管43は下流側で大気中に通じており、ガス供給管43aは下流側で排気口に通じている。
この実験装置において、図1に示す流量調節部9を流量調節部41として配置したものを本発明例とした。本発明例における流量調節部9のバルブV2としては、ソレノイドバルブを用いた。ソレノイドバルブとは、コイルに電流を流し、発生する磁場によりバルブを制御するものである。
また、ピエゾバルブを有するマスフローコントローラを流量調節部41として配置したものを比較例1とした。ピエゾバルブとは、電流の有無によりピエゾ素子を圧縮・膨張させ、これによりバルブを制御するものである。
さらに、サーマル式バルブを有するマスフローコントローラを流量調節部41として配置したものを比較例2とした。サーマル式バルブとは、抵抗体に電流を流して抵抗体に熱を発生させ、この熱によりバルブを制御するものである。
この実験装置を用いて以下の方法により実験を行なった。流量調節部41の流量設定値を、0(全く流れていない状態)から流量調節部41のフルスケール(100sccm)の10%、50%、および100%まで急激に増加させた。そして、圧力計P41の値と大気圧とから層流素子F41を流れるガス流量を計算し、下流側のガス流量を測定した。そして、下流側のガス流量が流量調節部の設定値の0.5%以内に収束するまでの時間を計測した。ガスとしてはN2およびH2を使用した。
なお、圧力計P41の応答速度は10msec以下であり、ガス圧縮、容積などによる測定系の遅れは無視できるものであった。また、流量調節部41の上流側の圧力は、減圧弁V41によって0.3MPaに調整した。本実施例の結果を表2に示す。
Figure 0004457119
表2を参照して、N2およびH2のいずれのガスを使用した場合にも同様の結果が得られた。すなわち、ガス流量を10%まで増加させた場合および50%まで増加させた場合には、本発明例の収束時間は比較例1および2の収束時間よりも短くなった。また、ガス流量を100%まで増加させた場合には、本発明例の収束時間は比較例1と同等の収束時間で、かつ比較例2の収束時間よりも短くなった。以上の結果から、本発明のガス流量調節器は十分早い応答を示すことが分かった。
本実施例においては、上流側の圧力変化が下流側のガス流量に与える影響について調べた。具体的には、図10の実験装置を用いて以下の方法により実験を行なった。バルブV42を開閉することにより、流量調節部41の上流側の圧力を、N2の場合には0.05MPa、H2の場合には0.03MPaの変動幅で急激に変動させた。そして、圧力計P41の値と大気圧とから層流素子F41を流れるガス流量を計算し、下流側のガス流量を測定した。ガス流量調節器の設定値は50sccmとした。そして、下流側のガス流量の変化がフルスケールの0.5%以内に収束するまでの時間と、下流側のガス流量の変化量の最大値とを計測した。
なお、これ以外の実験条件は実施例2と同様とした。下流側のガス流量の収束時間の結果を表3に示し、下流側のガス流量の変化量の最大値の結果を表4に示す。表4において、プラスの符号は下流側のガス流量が増加したことを意味しており、マイナスの符号は下流側のガス流量が減少したことを意味している。
Figure 0004457119
Figure 0004457119
表3および表4を参照して、本発明例の収束時間は、比較例1の収束時間と同等であり、かつ比較例2の収束時間よりも大幅に短かった。また、本発明例の変化量は、比較例1および2の変化量に比べて大幅に小さかった。この結果は、マスフローコントローラの構造に起因するものと推測される。すなわち、マスフローコントローラは、ガス供給路から分岐した分岐路内において圧力を測定し、この圧力に基づいてガス供給管を流れる圧力を制御する構造を有している。このため、上流側の圧力が急激に変動するとガス供給管内のガスの溜まりの影響で、分岐路内の圧力がガス供給管内の圧力に追従できなくなる。その結果、ガス供給管内のガスの密度と分岐路内のガスの密度とにずれが生じて、正確な流量を測定することができなくなり、下流側のガス流量が悪影響を受ける。一方、本発明例では、上流側の圧力をバルブV2で制御するため、上流側の圧力変動が下流側のガス流量へ与える影響は小さい。
以上の結果から、本発明のガス流量調節器および半導体製造装置によれば、上流側の圧力変化が下流側のガス流量に与える影響が小さいことが分かった。
本実施例では、温度変化が流量調節部に与える影響について調べた。図11は、本発明の実施例4における実験装置の構成を概略的に示す図である。図11を参照して、本実施例の実験装置は、減圧弁V41と、マスフローコントローラM41と、流量調節部41と、恒温槽45とを有している。ガス供給管43には、上流側から順に、減圧弁V41と、マスフローコントローラM41と、流量調節部41とが設けられている。また、流量調節部41は恒温槽45内に配置されている。流量調節部41からは、流量調節部41を流れるガスの流量が出力される。
この実験装置において、図1に示す流量調節部9を流量調節部41として配置したものを本発明例とした。また、ピエゾバルブを有するマスフローコントローラを流量調節部41として配置したものを比較例1とした。さらに、サーマル式バルブを有するマスフローコントローラを流量調節部41として配置したものを比較例2とした。
この実験装置を用いて以下の方法により実験を行なった。減圧弁V41により圧力を調整し、マスフローコントローラM41でガス流量を調節し、流量調節部41に50sccmのN2ガスを流し続けた。流量調節部41によるガス流量の調節は行なわずに、流量調節部41のバルブを全開にした。この状態で恒温槽45の温度を変化させることにより、流量調節部41の温度を10℃〜40℃の範囲で急激に変動させた。そして、流量調節部41を流れるガスの流量を測定し、ガス流量の変化量の最大値を測定した。
なお、これ以外の実験条件は実施例2と同様とした。本実施例の結果を表5に示す。表5のガス流量の変化量の最大値は、流量調節部41のフルスケールに対する割合(パーセント)で示されている。
Figure 0004457119
表5を参照して、実際には一定の流量のガスが流れているにも関わらず、すべての流量調節器の測定値に変化が生じている。しかし、流量調節部41の温度をどのように変動させたかに関わらず、本発明例の測定値の変化量は、比較例1および2の測定値の変化量に比べて大幅に小さかった。この結果は、マスフローコントローラの構造に起因するものと推測される。すなわち、マスフローコントローラは、分岐路内において熱式センサによって流量を測定しているため、マスフローコントローラの温度変動によって測定値が大きな影響を受ける。一方、本発明例では、温度計T1によって測定される層流素子Fの温度に基づいて測定流量値が補正されるので、測定値が温度の影響を受けにくい。
以上の結果から、本発明のガス流量調節器および半導体製造装置によれば、温度変化が流量調節部に与える影響が小さいことが分かった。
以上に開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態および実施例ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものと意図される。
本発明は、窒化物系化合物半導体の成膜に特に適している。
本発明の実施の形態1における有機金属気化供給装置の構成を概略的に示す図である。 音速ノズルSの上流側のガス圧力PA1と、音速ノズルを通過するガスの流量との関係の一例を示す図である。 層流素子Fの上流側のガス圧力PB1および下流側のガス圧力PB2の差圧と、層流素子Fを通過するガスの流量との関係の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1における有機金属気化供給装置の変形例を示す図である。 本発明の実施の形態2におけるMOCVD装置の構成を概略的に示す図である。 本発明の実施の形態3におけるMOCVD装置の構成を概略的に示す図である。 (a)は、本発明の実施の形態4における半導体製造装置の構成を概略的に示す図である。(b)は、本発明の実施の形態4における流量調節部の構成を概略的に示す図である。 本発明の実施の形態4における半導体製造装置の変形例の構成を概略的に示す図である。 (a)は本発明の実施例1における流量調節部9Aおよび9Bを流れるバブリングガスの流量変化を示す図であり、(b)は本発明の実施例1における希釈ガス供給路7を通過する希釈ガスの流量変化を示す図である。 本発明の実施例2における実験装置の構成を概略的に示す図である。 本発明の実施例4における実験装置の構成を概略的に示す図である。 従来の有機金属気化供給装置の構成を概略的に示す図である。
符号の説明
1,101 貯留容器、3,3a,3b,103 バブリングガス供給路、5,105 有機金属ガス供給路、5a 第1供給路、5b 第2供給路、5c 成膜室供給路、5d 排気路、7,107 希釈ガス供給路、9,9A,9B,41 流量調節部、10,45,110 恒温槽、11 圧力調節部、13,113 有機金属原料、15 接続路、16 希釈ガス流量測定部、17 成膜室、19 ガス供給路、20 有機金属気化供給装置、31 基板処理室、33,33a〜33e ガス供給路、37 排気ガス管、43,43a ガス供給管、A,B 位置、F,F1A,F1B,F2,F41 層流素子、M1,M41,M101,M102 マスフローコントローラ、P1〜P4,P2A,P2B,P41,P101 圧力計、PA1,PA2,PB1,PB2 ガス圧力、S,S1,S2 音速ノズル、T1〜T3 温度計、V1〜V13,V2A,V2B,V12A,V12B,V42,V101〜V106 バルブ、V31,V41 減圧弁。

Claims (10)

  1. 有機金属原料を貯留するための容器と、
    前記容器に接続され、かつ前記有機金属原料にバブリングガスを供給するためのバブリングガス供給路と、
    前記容器に接続され、かつ前記容器で発生した有機金属ガスおよび前記有機金属ガスを希釈する希釈ガスを成膜室へ供給するための有機金属ガス供給路と、
    前記有機金属ガス供給路に接続され、かつ前記希釈ガスを前記有機金属ガス供給路に供給するための希釈ガス供給路と、
    前記バブリングガス供給路に設けられ、かつ前記バブリングガスの流量を調節するための流量調節部と、
    前記希釈ガスの圧力を調節するための圧力調節部と、
    前記有機金属ガス供給路と前記希釈ガス供給路との接続位置よりも下流側の前記有機金属ガス供給路に配置された絞り部と、
    前記絞り部の温度を測定可能な温度計とを備え、
    前記絞り部は上流側のガス圧力と前記温度とによって通過するガスの流量を調節可能であり、
    前記有機金属ガス供給路は第1供給路と第2供給路とを有し、前記絞り部は前記第1供給路に設けられた第1絞り部と前記第2供給路に設けられた第2絞り部とを有し、前記第1供給路と前記第2供給路とは前記接続位置よりも下流側と、前記第1絞り部および前記第2絞り部の下流側とにおいて接続されており、
    前記バブリングガスおよび前記希釈ガスの種類を第1バブリングガスと第2バブリングガスとの間で切り換えるための第1切り換え手段と、
    前記バブリングガスおよび前記希釈ガスの種類に応じて、前記第1供給路と前記第2供給路との間で前記有機金属ガス、前記バブリングガスおよび前記希釈ガスの流路を切り換えるための第2切り換え手段とをさらに備える、有機金属気化供給装置。
  2. 前記流量調節部は、上流側のガス圧力および下流側のガス圧力によって通過するガスの流量を調節可能であるバブリングガス用素子と、前記バブリングガス用素子よりも上流側に配置され、かつ前記バブリングガス供給路の圧力を調節するためのバブリングガス圧力調節部とを有する、請求項1に記載の有機金属気化供給装置。
  3. 前記バブリングガス供給路に前記第1バブリングガスを供給し、かつ前記有機金属ガスの流路を前記第1供給路に切り換えた場合であって、かつ前記第1絞り部の上流側のガス圧力が所定値である場合における前記第1絞り部を通過するガスの流量と、前記バブリングガス供給路に前記第2バブリングガスを供給し、かつ前記有機金属ガスの流路を前記第2供給路に切り換えた場合であって、かつ前記第2絞り部の上流側のガス圧力が前記所定値である場合における前記第2絞り部を通過するガスの流量とが等しくなるように、前記第1絞り部および前記第2絞り部が構成されている、請求項に記載の有機金属気化供給装置。
  4. 前記希釈ガス供給路に設けられ、かつ前記希釈ガスの流量を測定するための希釈ガス流量測定部をさらに備える、請求項1〜のいずれかに記載の有機金属気化供給装置。
  5. 前記希釈ガス流量測定部は、上流側のガス圧力および下流側のガス圧力によって通過するガスの流量を調節可能である希釈ガス用素子と、前記希釈ガス用素子よりも上流側の圧力を測定するための希釈ガス用圧力計と、前記希釈ガス用素子の温度を測定するための温度計とを有する、請求項に記載の有機金属気化供給装置。
  6. 請求項1〜のいずれかに記載の有機金属気化供給装置と、
    成膜に用いられる他のガスを前記成膜室に供給するためのガス供給路と、
    前記有機金属ガスと前記他のガスとを用いて成膜を行なうための前記成膜室とを備える、有機金属気相成長装置。
  7. バブリングガスの流量を調節して前記バブリングガスを有機金属原料に供給する流量調節工程と、
    希釈ガスの圧力を調節する圧力調節工程と、
    前記流量調節工程および前記圧力調節工程後、前記有機金属原料から発生する有機金属ガスと前記希釈ガスとを混合して混合ガスを得る混合工程と、
    前記混合工程後、絞り部を通して前記混合ガスを成膜室へ供給して成膜を行なう成膜工程とを備え、
    前記絞り部は上流側のガス圧力と前記絞り部の温度とによって通過するガスの流量を調節可能であ
    前記絞り部は第1絞り部と第2絞り部とを有し、
    前記成膜工程は、前記希釈ガスおよび前記バブリングガスの種類に応じて、前記混合ガスを通す絞り部を前記第1絞り部から前記第2絞り部へと切り換える切換工程を含む、有機金属気相成長方法。
  8. 前記希釈ガスの流量を測定する測定工程をさらに備え、前記測定工程において前記希釈ガスの流量が一定値に収束した後で前記成膜工程を行なう、請求項に記載の有機金属気相成長方法。
  9. 前記成膜工程において化合物半導体を成膜する、請求項7または8に記載の有機金属気相成長方法。
  10. 前記化合物半導体はAlxGayIn1-x-yN(0≦x≦1,0≦y≦1,0≦x+y≦1)よりなる、請求項に記載の有機金属気相成長方法。
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