JP4456941B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
このような電磁誘導加熱方式を用いた定着装置は、少ないエネルギー消費で短い立ち上げ時間にて、定着ベルトの表面温度(定着温度)を所望の温度まで昇温できることが知られている。
一般的な画像形成装置は、幅方向のサイズが異なる数種類の記録媒体に対して、画像形成ができるように構成されている。ここで、幅方向サイズの異なる記録媒体とは、JIS寸法のA列やB列における種々の定形サイズの記録媒体の他に、不定形サイズの記録媒体も含まれる。また、同一サイズ(例えば、A4サイズである。)の記録媒体であっても、長手方向を搬送方向にした場合と、短手方向(長手方向に直交する方向である。)を搬送方向にした場合とでは、幅方向サイズの異なる記録媒体を扱っていることになる。
また、本願において、「定着ベルト」とは、トナー像の定着に寄与するとともに複数のローラ部材に張架・支持されるフレキシブルな定着部材と定義する。したがって、定着ベルトには、フィルム状の定着フィルムも含まれるものとする。
図1〜図4にて、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
まず、図1にて、画像形成装置全体の構成・動作について説明する。
図1において、1は画像形成装置としてのレーザープリンタの装置本体、3は画像情報に基いた露光光Lを感光体ドラム18上に照射する露光部、4は装置本体1に着脱自在に設置される作像部としてのプロセスカートリッジ、7は感光体ドラム18上に形成されたトナー像を記録媒体Pに転写する転写部、10は出力画像が載置される排紙トレイ、11、12は転写紙等の記録媒体Pが収納された給紙部、13は記録媒体Pを転写部7に搬送するレジストローラ、15は主として給紙部11、12の記録媒体Pとは異なるサイズの記録媒体Pを搬送する際に用いる手差し給紙部、20は記録媒体P上の未定着画像を定着する定着装置を示す。
まず、露光部3から、画像情報に基づいたレーザ光等の露光光Lが、プロセスカートリッジ4の感光体ドラム18上に向けて発せられる。感光体ドラム18は図中の反時計方向に回転しており、所定の電子写真プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程)を経て、感光体ドラム18上に画像情報に対応したトナー像が形成される。
その後、感光体ドラム18上に形成されたトナー像は、転写部7で、レジストローラ13により搬送された記録媒体P上に転写される。
まず、画像形成装置本体1の複数の給紙部11、12、15のうち、1つの給紙部が自動又は手動で選択される(例えば、最上段の給紙部11が選択されたものとする。)。なお、複数の給紙部11、12には、それぞれ、異なるサイズの記録媒体Pや、搬送方向の異なる同一サイズの記録媒体Pが、収納されている。
こうして、一連の画像形成プロセスが完了する。
図2に示すように、定着装置20は、主として、定着補助ローラ21、定着ベルト22、加熱ローラ23、誘導加熱部24、加圧ローラ30、プレート・ヒートパイプ40、サーモスタット37、オイル塗布ローラ34、ガイド板35、分離板36等で構成される。
ここで、コイル部25は、加熱ローラ23に巻装された定着ベルト22の外周部を覆うように、細線を束ねたリッツ線を巻回して幅方向(図2の紙面垂直方向である。)に延設したものである。コイルガイド27は、耐熱性の高い樹脂材料等からなり、コイル部25を保持する。コア26は、フェライト等の強磁性体からなり、センターコア26aやサイドコア26bが設けられている。コア26は、幅方向に延設されたコイル部25に対向するように設置されている。
定着ベルト22と加圧ローラ30との当接部の出口側には、記録媒体Pの搬送を案内するとともに記録媒体Pが定着ベルト22から分離するのを促進する分離板36が配設されている。
なお、図示は省略するが、定着ベルト22の外周面にはサーミスタが当接されている。そして、サーミスタによって、定着ベルト22上の表面温度(定着温度)が検知されて、誘導加熱部24による加熱量が調整される。
定着補助ローラ21の回転駆動によって、定着ベルト22は図2中の矢印方向に周回するとともに、加熱ローラ23も反時計方向に回転して、加圧ローラ30も矢印方向に回転する。定着ベルト22は、誘導加熱部24との対向位置(加熱位置である。)で加熱される。
さらに、電磁誘導により加熱された加熱ローラ23によって、加熱ローラ23に巻装された定着ベルト22が加熱される。
詳しくは、先に説明した作像プロセスを経てトナー像Tを担持した記録媒体Pが、ガイド板35に案内されながら定着ベルト22と加圧ローラ30との間に送入される(矢印Yの搬送方向の移動である。)。そして、定着ベルト22から受ける熱と加圧ローラ30から受ける圧力とによってトナー像Tが記録媒体Pに定着されて、記録媒体Pは定着ベルト22と加圧ローラ30との間から送出される。
このような一連の動作が連続的に繰り返されて、画像形成プロセスにおける定着工程が完了する。
図3は、定着ベルト22の内周面22aに当接するプレート・ヒートパイプ40(平面型ヒートパイプ)の近傍を示す部分拡大図である。図3を参照して、プレート・ヒートパイプ40は、略角柱形状のヒートパイプである。本実施の形態1では、プレート・ヒートパイプ40として、幅方向の長さが定着ベルト22の幅方向長とほぼ等しく、走行方向の長さhが9mm、厚さが1mmのものを用いている。
図4において、横軸は定着ベルト22における幅方向の位置を示し、縦軸は定着ベルト22表面の温度(定着温度)を示す。ここで、横軸の幅方向位置の「0」は、定着ベルト22の幅方向中央位置を示す。実線R1はプレート・ヒートパイプ40を設置したとき(本実施の形態1の定着装置20の構成である。)の温度分布を示し、破線R2はプレート・ヒートパイプ40を設置しないとき(従来の定着装置20の構成である。)の温度分布を示す。
図5にて、この発明の実施の形態2について詳細に説明する。
図5は、実施の形態2の定着装置20におけるプレート・ヒートパイプ40近傍を示す部分拡大図であって、前記実施の形態1における図3に相当する図である。本実施の形態2の定着装置20は、プレート・ヒートパイプ40近傍に押圧部材43及び付勢部材44を設けている点が、前記実施の形態1のものとは相違する。
図6及び図7にて、この発明の実施の形態3について詳細に説明する。
図6は、実施の形態3の定着装置20におけるプレート・ヒートパイプ近傍を示す部分拡大図であって、前記実施の形態1における図3に相当する図である。図7は、図6のプレート・ヒートパイプを内周面22a側からみた図である。
本実施の形態3の定着装置20は、2つのプレート・ヒートパイプ40A、40Bを幅方向両端部に設けている点と、プレート・ヒートパイプ40A、40Bを定着ベルト22に対して接離自在に構成している点とが、前記実施の形態1のものとは相違する。
7 転写部、 10 排紙トレイ、 11、12 給紙部、
20 定着装置、 21 定着補助ローラ、 22 定着ベルト、
22a 内周面、 23 加熱ローラ、 24 誘導加熱部、 25 コイル部、
26 コア、 26a センターコア、 26b サイドコア、
28 内部コア、 30 加圧ローラ、 33 クリーニングローラ、
34 オイル塗布ローラ、 35 ガイド板、
36 分離板、 37 サーモスタット、
40、40A、40B プレート・ヒートパイプ、 40a 面取り部、
43 押圧部材、 44 付勢部材。
Claims (7)
- 加熱ローラと、定着ローラと、前記加熱ローラと定着ローラとに掛け回された定着ベルトと、該定着ベルトを介して前記定着ローラに圧接する加圧ローラとを備え、前記加圧ローラが圧接する定着ニップ部にてトナー像を加熱して該トナー像を記録媒体に定着する定着装置において、
前記定着ベルトの走行方向における前記定着ニップ部の下流側であって、加熱ローラの上流側において、前記定着ベルトの内周面に平坦な面をもって当接するプレート・ヒートパイプを備え、
前記プレート・ヒートパイプは、記録媒体の搬送方向と直交する前記定着ベルトの幅方向両端部において、所定のサイズの記録媒体の領域外であって該所定のサイズよりも大きいサイズの記録媒体の通紙領域に対応する位置にそれぞれ設置され、且つ、これらのプレート・ヒートパイプは前記定着ベルトに対して接離自在に設けられ、前記大きいサイズの記録媒体を通紙するとき前記プレート・ヒートパイプは前記定着ベルトから退避させられることを特徴とする定着装置。 - 前記プレート・ヒートパイプは、放熱部材を介して前記定着ベルトに当接することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
- 前記放熱部材は、放熱グリースであることを特徴とする請求項2に記載の定着装置。
- 前記プレート・ヒートパイプは、前記定着ベルトとの当接面に面取り部を備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の定着装置。
- 前記プレート・ヒートパイプに対して前記定着ベルトを外周面側から押圧する押圧部材を備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の定着装置。
- 前記加熱ローラは、電磁誘導によって加熱されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の定着装置。
- 請求項1〜6のいずれか1つに記載の定着装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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