JP4456218B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本願の発明は、プラズマを利用して基板の表面に所定の処理を施すプラズマ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
基板の表面に所定の処理を施すことは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)をはじめとする各種半導体デバイスや液晶ディスプレイ等の製造において盛んに行われている。このような基板処理においては、処理容器内にプラズマを生成し、プラズマの作用によって基板の表面を所定の処理を施すプラズマ処理装置がある。例えば、レジストパターンをマスクとした表面のエッチング処理では、プラズマ中で生成されるイオンや活性種の作用を利用してエッチングを行うプラズマエッチング装置が多く使用されている。この種の装置によると、真空中で基板の処理を行うため基板の汚損が少なく、また、微細パターンの形成を容易に行うことができるメリットがある。
【0003】
図7を用いて、従来のプラズマ処理装置についてプラズマエッチング装置を例にして説明する。図7は、従来のプラズマ処理装置の一例としてのプラズマエッチング装置を示す正面断面概略図である。
図7に示す装置は、内部で基板9の表面に対してエッチングがなされる処理容器1と、処理容器1内を排気する排気系11と、処理容器1内に所定のプロセスガスを導入するプロセスガス導入系12と、プロセスガスにエネルギーを与えて処理容器1内にプラズマを形成するプラズマ形成手段2と、プラズマの作用によってエッチングされる処理容器1内の所定の位置に基板9を保持する基板ホルダー3と、基板ホルダー3と対向するように設けられた電極板4と、電極板4を保持する電極ホルダー5とを備えている。
【0004】
図7に示す装置では、高周波放電によってプラズマを形成するようになっている。具体的には、プラズマ形成手段2は、基板ホルダー3に接続された高周波電源である。基板ホルダー3は、金属で形成されており、上面の基板保持面に基板9を載置して保持するようになっている。
また、基板ホルダー3に保持された基板9に対して垂直な電界が生じるように、接地電位に維持された電極板4が設けられている。電極板4は、円盤状の部材であり、基板ホルダー3に保持された基板9と平行に向かい合うように電極ホルダー5の表面に取り付けられている。電極ホルダー5は、金属製であり、電気的には接地されている。
【0005】
電極板4は、基板9の表面のエッチングと同様に削られる材料で形成されており、例えば単結晶シリコンである。同様に削られる材料でない場合、この電極板4の表面に生成物が堆積し、基板9上に落下する恐れがある。
電極板4は、この電極板4を機械的に電極ホルダー5に取り付ける取り付け具51によって取り付けられている。電極板4は、周辺部分の数カ所が取り付け具51によって電極ホルダー5に取り付けられている。電極板4は、取り付け具51によって取り付けることで交換可能になっている。取り付け具51は、例えばネジである。
【0006】
電極板4は、プラズマからの熱を受けることにより次第に温度が上昇し、熱損傷を受ける恐れがある。また、電極板4と基板9とは対向して設けられているため、電極板4の熱輻射により基板9の温度も上昇してしまう。このようなことから、電極ホルダー5には、電極板4を冷却して所定の温度に制御する冷却機構53が設けられている。冷却機構53は、電極ホルダー5の内部に形成された空洞531に冷媒を流通させるものである。
【0007】
図7に示す装置では、電極ホルダー5に設けられた冷却機構53が予め動作している。不図示の搬送機構によって基板9が処理容器1内に搬入され基板ホルダー3の基板保持面に載置され保持されると、プロセスガス導入系12が動作してプロセスガスが所定の流量で処理容器1内に導入される。この状態で、プラズマ形成手段2が動作する。即ち、高周波電源31が動作してプロセスガスに高周波放電が生じ、プラズマが形成される。
プラズマ中ではプロセスガスのラジカルが生成され、基板9の表面は、このラジカルとの反応によりエッチングされる。電極板4は、プラズマの熱によって温度が上昇するが、冷却機構53が動作していることにより電極ホルダー5からシート52を介して冷却される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の装置において、電極板4は、取り付け具51によって取り付けられた部分が他の部分に比べ電極ホルダー5とより密着しているため、熱伝達効率が良くなり、冷却機構53により効率よく冷却されている。このため、この部分の温度が他の部分に比べて低くなる。即ち、電極板4の表面内での温度が不均一になる。
電極板4に対向して設けられた基板9は、電極板4から熱輻射を受け温度が上昇するが、電極板4の温度が不均一であることにより基板9の表面の温度も不均一になる。この結果、基板9の表面のエッチングにも差が生じ、不均一になされる。
【0009】
より具体的に説明すると、プラズマによるエッチングは、プラズマ中の化学種による膜堆積と競合する反応である。エッチングはイオンの作用が主であるため、温度にそれほど依存しないものの、膜堆積は中性重合種や活性種の作用が主であるため、温度依存性が高い。従って、電極板4の温度が高い場所では、電極板4への膜堆積が進まず、その結果として、基板9へ中性種が堆積してエッチングを阻止し、エッチング速度が低下する。このようなことから、基板9の表面の領域のうち、電極板4の温度の高い部分に対向する部分はエッチング速度が低下する。これと逆のメカニズムで、基板9の表面の領域のうち、電極板4の温度の低い部分に対向する部分はエッチング速度が高くなってしまう。
【0010】
また、電極板4は、温度が上昇することにより熱膨張する。この際、電極板4の取り付け具51によって固定されている部分には大きな熱応力が発生する。このため、例えば電極板4が単結晶シリコンのような脆い材料である場合、所定の交換時期が来る前に割れてしまうことがある。
所定の交換時期が来る前に電極板4が割れてしまうと、この分だけコスト高となってしまう。また、基板9の処理中に電極板4が割れてしまうと、割れた電極板4が処理中の基板9の上に落下することにより、基板9上に形成された素子が破壊されてしまったり、最悪の場合、その基板9を使用することができなくなってしまう。この結果、大きな損害が生じ、歩留まりの低下を生じさせてしまう。さらに、処理を再開するまでには、処理容器内1を一旦大気圧に戻して開放し、割れた電極板4を取り除く等した後、処理容器1内を排気しなくてはならない。これらの作業には長時間を要し、生産性の低下を招くことになる。
【0011】
このような課題は、プラズマエッチング装置に限らず、プラズマ処理装置一般に該当するものである。即ち、基板に対向させた状態の電極板を備えたプラズマ処理では、電極板の温度が不均一になると、基板の面内温度分布も不均一になってしまう。この結果、プラズマ処理の均一性が阻害される。
本願の発明は、上述したような課題を解決するために成されたものであって、電極板の表面の温度を均一にするとともに電極板を破損する事故を未然に防ぐという技術的意義を有している。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、内部で基板に対して所定の処理がなされる処理容器と、処理容器内を排気する排気系と、処理容器内に所定のプロセスガスを導入するプロセスガス導入系と、プロセスガスにエネルギーを与えて処理容器内にプラズマを形成するプラズマ形成手段と、プラズマの作用によって所定の処理がなされる処理容器内の所定の位置に基板を保持する基板ホルダーとを備えたプラズマ処理装置であって、前記基板ホルダーに前記基板が保持された際に基板に向き合う状態の電極板と、この電極板を保持した電極ホルダーとが設けられており、電極板は、電極ホルダーに対して着脱可能に取り付けられており、さらに、電極ホルダーの表面に静電気を誘起して電極板を電極ホルダーに吸着させる静電吸着機構が設けられており、前記電極板は中空状であり、前記基板に向かい合う面にガス吹き出し孔を多数均等に有しているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、本願の請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成において、前記静電吸着機構は、前記電極ホルダーの一部として設けられているとともにその表面に前記電極板が吸着される誘電体ブロックと、誘電体ブロック内に設けられた吸着電極と、吸着電極に所定の電圧を印加して誘電体ブロックの表面に静電気を誘起する吸着電源とから構成されているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、本願の請求項3記載の発明は、請求項1記載の構成において、前記電極ホルダーは、金属製のホルダー本体と、ホルダー本体に対して接触して設けられているとともにその表面に前記電極板が吸着される誘電体ブロックとからなり、前記静電吸着機構は、前記ホルダー本体に所定の電圧を印加して誘電体ブロックの表面に静電気を誘起する吸着電源とから構成されてい るという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、本願の請求項4記載の発明は、内部で基板に対して所定の処理がなされる処理容器と、処理容器内を排気する排気系と、処理容器内に所定のプロセスガスを導入するプロセスガス導入系と、プロセスガスにエネルギーを与えて処理容器内にプラズマを形成するプラズマ形成手段と、プラズマの作用によって所定の処理がなされる処理容器内の所定の位置に基板を保持する基板ホルダーとを備えたプラズマ処理装置であって、
前記基板ホルダーに前記基板が保持された際に基板に向き合う状態の電極板と、この電極板を保持した電極ホルダーとが設けられており、電極板は、電極ホルダーに対して着脱可能に取り付けられており、さらに、電極ホルダーの表面に静電気を誘起して電極板を電極ホルダーに吸着させる静電吸着機構が設けられており、
前記電極ホルダーは、金属製のホルダー本体と、ホルダー本体に対して接触して設けられているとともにその表面に前記電極板が吸着される誘電体ブロックとからなり、
前記静電吸着機構は、前記ホルダー本体に所定の電圧を印加して誘電体ブロックの表面に静電気を誘起する吸着電源とから構成されている。
また、上記課題を解決するため、本願の請求項5記載の発明は、請求項1、2、3又は4記載の構成において、前記静電吸着機構に加え、前記電極ホルダーの表面に機械的に着脱可能に前記電極板を取り付ける取り付け具を有しているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、本願の請求項6記載の発明は、請求項1、2、3、4又は5記載の構成において、前記電極板は、基板と同様の形状であって、基板と同等以上4倍以下の大きさを有しているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、本願の請求項7記載の発明は、請求項1、2、3、4、5又は6記載の構成において、前記電極板は、抵抗率が1.0×1010Ω・cm以下である材料で形成されているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、本願の請求項8記載の発明は、請求項1から7いずれかに記載の構成において、前記電極ホルダーを介して前記電極板を冷却する冷却機構が設けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、本願の請求項9記載の発明は、請求項2、3又は4記載の構成において、前記電極板と前記誘電体ブロックとの間には、両者の間の微小な隙間を埋めて熱伝導性を向上させたシートが設けられているという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、本願の請求項10記載の発明は、請求項9記載の構成において、前記シートは、カーボン、導電性ゴム又はインジウムより成るものであるという構成を有する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、従来技術の説明と同様に、プラズマ処理装置の一例としてプラズマエッチング装置を採り上げる。図1は本願発明の第一の実施の形態のプラズマ処理装置の構成を示した正面断面概略図である。
【0014】
図1に示す装置は、内部で基板9の表面のエッチングがなされる処理容器1と、処理容器1内を排気する排気系11と、処理容器1内に所定のプロセスガスを導入するプロセスガス導入系12と、プロセスガスにエネルギーを与えて処理容器1内にプラズマを形成するプラズマ形成手段2と、プラズマの作用によってエッチングされる処理容器1内の所定の位置に基板9を保持する基板ホルダー3と、基板ホルダー3に基板9が保持された際に基板9に向き合う状態の電極板4と、電極板4を保持する電極ホルダー5と、電極ホルダー5の前面に静電気を誘起させるための静電吸着機構6とから構成されている。
【0015】
本実施形態の特徴点は、電極ホルダー5に電極板4を吸着させる静電吸着機構6が設けられている点である。この点について、図2を用いて具体的に説明する。図2は、図1に示すプラズマ処理装置の要部を示す正面断面概略図である。
【0016】
電極ホルダー5は、金属で形成されたホルダー本体54と、ホルダー本体54の前面の凹部に嵌め込まれた誘電体ブロック55とから構成されている。そして、静電吸着機構6は、誘電体ブロック55の内部に設けられた二つの吸着電極64と、吸着電極64に所定の直流電圧を印加する吸着用電源61とから構成されている。吸着用電源61から吸着電極64に所定の直流電圧が印加されると、誘電体ブロック55の前面に静電気が誘起され電極板4が静電吸着されるようになっている。
ホルダー本体54は、ステンレス等の金属で形成されている。ホルダー本体54には、スイッチ71を介してアース部72と補助高周波電源73とが並列に接続されている。即ち、ホルダー本体54を接地電位に維持するかホルダー本体54に高周波電圧を印加するかが、スイッチ71によって選択できるようになっている。
【0017】
ホルダー本体54の前面には、この前面よりも小さい直径の円盤状の凹部が形成されている。誘電体ブロック55は、この凹部に適合する直径及び深さの形状であり、この凹部に嵌め込まれた状態でホルダー本体54に設けられている。
誘電体ブロック55は、アルミナ、窒化チタン、マグネシア等のセラミックスを主成分とした材料で形成されている。体積抵抗値を所望の値に合わせるため、金属酸化物又は炭化シリコン等を含有させると好適である。例えば、アルミナに酸化チタンを含有っせたものが好適に使用できる。また、誘電体ブロック55を有機系の材料で形成することも可能である。例えば、ポリイミドから成る膜状、シート状又は板状の部材を誘電体ブロック55として使用することが可能である。
【0018】
静電吸着機構6の吸着用電源61は、二つ設けられている。一方の吸着用電源61は一方の吸着電極64に対し正の直流電圧を印加し、他方の吸着用電源61は他方の吸着電極64に対し負の直流電圧を印加するよう構成されている。二つの吸着用電源61の間は短絡されており、その間が接地された構成になっている。二つの吸着用電源61は、上述の通り極性は異なるが、絶対値の等しい電圧を印加するようになっている。
二つの吸着電極64は、同じ形をした薄い板状であり、誘電体ブロック55の内部に中心対称に配置されている。中心対称の配置とは、例えば吸着電極64がほぼ半円環状であり、電極板4の中心軸に対して同軸になるように狭い間隔で向かい合って配置された構成である。
【0019】
吸着用電源61から吸着電極64に所定の直流電圧を印加する構成について、具体的に説明する。ホルダー本体54には、内部を貫くように二本の絶縁管62が誘電体ブロック55に通じて設けられている。二本の絶縁管62の内部には、金属製の導入部材63が挿通されている。導入部材63は、一端が吸着電極64に接続され、他端が吸着用電源61に接続されている。
絶縁管62は、アルミナ等の絶縁材料で形成されている。ホルダー本体54には,絶縁管62に適合する貫通孔が形成されている。絶縁管62は、この貫通孔に挿通させた状態で設けられている。尚、絶縁管62の外面と貫通孔の内面との間の隙間から真空リークが発生しないよう、両者の間には不図示のOリング等の封止部材が設けられている。
【0020】
導入部材63は、銅等の金属で形成されている。導入部材63は、絶縁管62の内径に適合する外径の断面円形の棒状である。導入部材63は、絶縁管62内に挿通された状態で設けられている。そして、絶縁管62の内面と導入部材63との間にも、真空リークを防止するための不図示のOリング等の封止部材が設けられている。
吸着用電源61が動作し、中心対称に配置された二つの吸着電極64に絶対値の等しい電圧が印加されると、ホルダー本体54が接地電位に維持されているため、電極板4の中心軸に対して対称な電界を生じさせ、電極板4の吸着力が均等に生じる。本実施形態では、接地電位に対して吸着電極64の一方に+1000V、他方に−1000V程度の直流電圧が印加されるようになっている。
【0021】
電極板4は、基板9と同等以上4倍以下の大きさを有している。電極板4の大きさが基板9よりも小さい場合、基板9の表面での電界の向きが不均一になり、エッチングが均一になされない恐れがある。また、電極板4の大きさが基板9の4倍以上であると処理容器1の内部空間が大きくなってしまい、処理容器1内の排気に時間がかかってしまう。
【0022】
また、電極板4は、抵抗率が1.0×1010Ω・cm以下の材料で形成されている。このような材料としては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、シリコンカーバイト、カーボン、アルミニウム等が挙げられる。
抵抗率が1.0×1010Ω・cmを超えると、電極板4は、電極ホルダー5へ吸着されにくくなる。このことについて、図3を用いて具体的に説明する。図3は、電極板が電極ホルダーに吸着された状態を示す模式図であり、(1)は、電極板が抵抗率1.0×1010Ω・cm以上の材料で形成されている場合を示し、(2)は、電極板が抵抗率1.0×1010Ω・cm以下の材料で形成されている場合を示す図である。
【0023】
図3(1)に示すように、電極板4の抵抗率が1.0×1010Ω・cmを超える場合、吸着電極64からの電気力線(図3中、641で示す)は、電極板4に対して垂直に入射しなくなってくる。これは、抵抗率が1.0×1010Ω・cm以上であると、誘電体に近くなり、電極板4の内部に電位差があって内部で電界が生じるからである。
一方、図3(2)に示すように、電極板4が抵抗率1.0×1010Ω・cmより小さい場合、この電極板4の内部で電位差が形成されにくく、吸着電極64からの電気力線641は、電極板4に対してほぼ垂直に入射する。
このように、電極板4が抵抗率1.0×1010Ω・cm以上の材料で形成されている場合、吸着電極64からの電界が電極板4に対して斜めに作用するため、電極板4が静電吸着される力が弱くなってしまう。一方、本実施形態では、電極板4を抵抗率1.0×1010Ω・cm以下の材料で形成しているので、電界がほぼ垂直に作用し、電極板4が静電吸着される力を強く得ることができる。
【0024】
また、本実施形態においても、電極板4は、基板9の表面のエッチングと同様に削られる材料で形成されている。同様に削られる材料でない場合、基板9のエッチングが開始されると電極板4の表面に生成物が堆積してしまう。堆積した生成物が剥離すると、処理容器1内を浮遊し、基板9の表面に付着する恐れがある。生成物が基板9の表面に付着すると、回路欠陥等を生じさせる恐れがある。
【0025】
電極ホルダー5内部には、従来の装置と同様に冷却機構53が設けられている。本実施形態でも、冷媒を電極ホルダー5内に流通させて電極ホルダー5を介して電極板4を冷却するようになっている。この冷媒としては、例えば3M社製のフロリナート(商品名)等が用いられている。この冷媒を20〜80℃程度の範囲の温度に保つことにより、電極板4は90〜150℃程度の温度に冷却される。
【0026】
電極ホルダー5は、電極側カバー57を介在させて処理容器1に設けられている。電極側カバー57は、プラズマによって加熱された電極板4の熱が電極ホルダー5を通じて処理容器1に伝わらないようにしているとともに、電極板ホルダー5がプラズマに晒されるのを防いでいる。電極側カバー57は、石英等で形成されている。尚、処理容器1内に真空リークが生じないようにするため、電極板ホルダー5と電極側カバー57及び処理容器1と電極側カバー57との間には、不図示のOリング等の封止部材が設けられている。
【0027】
また、電極板4と電極ホルダー5との間には、不図示のカーボンシートが挟み込まれている。カーボンシートは、電極板4と電極ホルダー5の熱接触性を向上させるためのものである。電極板4は、前述したように電極ホルダー5に静電吸着されるが、電極板4の表面や電極ホルダー5の表面は完全な平坦面ではなく、静電吸着されても両者の間には微小な隙間が存在する。この隙間は、真空圧力であることから熱伝導性が悪い。カーボンシートは、このような隙間を埋めて熱伝導性を向上させる意義がある。より具体的には、このような隙間は、電極板4と誘電体ブロック55との間に形成されるから、カーボンシートは電極板4と誘電体ブロック55との間に設けられている。カーボンシートとしては、繊維状カーボンを圧縮整形したものが使用できる。カーボンシートの厚さは0.02〜4mm程度、好ましくは2mm程度である。尚、カーボンシート以外にも、シート状の導電性ゴム又はインジウム等を同様の目的で使用することができる。
【0028】
次に、本実施形態のプラズマ処理装置のその他の構成について説明する。処理容器1は、ステンレス等の金属で形成されており、電気的には接地されている。そして、処理チャンバー1内は排気系11によって10−3Pa〜10Pa程度の真空圧力に維持されるようになっている。排気系11は、ドライポンプ等の真空ポンプを備え、不図示の排気速度調整器が設けられている。
【0029】
プロセスガス導入系12は、プラズマエッチングに必要なプロセスガスを所定の流量で導入できるようになっている。本実施形態では、CHF等の反応性ガスをプロセスガスとして処理容器1内に導入するようになっている。プロセスガス導入系12は、CHF等のプロセスガスを溜めた不図示のガスボンベと、ガスボンベと処理容器1とを繋ぐ配管121等から構成されている。
上述した電極板4は、処理容器1内へのプロセスガスの導入経路にも兼用されている。具体的には、図2に示すように電極板4は中空状であり、下面にガス吹き出し孔41を多数均等に有している。プロセスガス導入系12の配管121は、ホルダー本体54と誘電体ブロック55とを貫通して設けられ、電極板4に接続されている。プロセスガスは、配管121を通じて電極板4の内部空間に一旦供給された後、ガス吹き出し孔41から均一に吹き出して処理容器1内に導入されるようになっている。
【0030】
プラズマ形成手段2は、従来の装置と同様に、基板ホルダー3に接続された高周波電源31により構成されている。高周波電源31は、周波数13.56MHzで、出力2500W程度のものである。
基板ホルダー3は、基板ホルダー本体33と、基板ホルダー本体33に接して設けられた基板保持ブロック32とから構成されている。基板ホルダー本体33は、アルミニウム又はステンレス等の金属で形成されており、上述した高周波電源31が接続されている。基板保持ブロック32は、アルミナ等の誘電体で形成されており、表面が基板保持面になっている。
【0031】
基板ホルダー3には、基板9を静電気によって吸着させる基板吸着機構8が設けられている。基板吸着機構8は、基板保持ブロック32の内部に設けられた基板吸着電極82と、基板吸着電極82に所定の負の直流電圧を印加する基板吸着電源81とから構成されている。
具体的には、基板ホルダー3には、内部を貫き基板保持ブロック32に通じるように絶縁管83が設けられている。絶縁管83の内部には、導入部材84が挿通されており、一端が基板吸着電極82に接続されている。絶縁管83及び導入部材84は、上述した電極ホルダー5に設けられた絶縁管62及び導入部材63と同様の材料で形成されている。
高周波電源31は、基板9の表面に自己バイアス電圧を生じさせるための自己バイアス用電源にも兼用されている。高周波電源31が動作した状態で処理容器1内にプラズマが生成されると、プラズマと高周波電界の相互作用により、基板9の表面の電位が負にシフトした自己バイアス電圧が生じる。
【0032】
基板ホルダー3の基板保持面の周囲には、補正リング34が設けられている。補正リング34は、単結晶シリコン等の基板9と同じ材料で形成されている。基板9の周辺部分は、基板9の端面からの熱放散があるため、中央部分に比べて温度が低くなり易い。そこで、端面からの熱の放散に見合うだけの熱が与えられるように、基板9と同じ材料で形成された補正リング34を基板9の周囲に設けて基板9の温度を均一にしている。
また、処理容器1内に形成されたプラズマは、エッチングされるイオンや電子によっても維持されている。プラズマの形成された空間全体のうち基板9の周辺部分を臨む部分は、基板9の中央部分を臨む部分に比べてイオンや電子の供給が少なく、プラズマ密度が低くなっている。このため、基板9と同じ材料で形成された補正リング34を周囲に設けることにより、基板9の周辺部分を臨む空間部分への電子やイオンの供給量を相対的に多くしてプラズマ密度を均一にしている。
【0033】
基板ホルダー3は、絶縁体35を介在させて処理容器1に設けられている。絶縁体35は、アルミナ等の絶縁材で形成されており、基板ホルダー本体33と処理容器1とを絶縁するとともに、基板ホルダー本体33をプラズマから保護するようになっている。尚、処理容器1内に真空リークが生じないようにするため、基板ホルダー3と絶縁体35との間及び処理容器1と絶縁体35との間に不図示のOリング等の封止部材が設けられている。
【0034】
本実施形態では、基板ホルダー3の表面と、電極板4の表面との距離を4mm以上60mm以下の距離にすることが好ましい。圧力にも依存するが、この距離を4mm未満にした場合、プラズマのいわゆるデバイ距離に近くなってくるため、この空間にプラズマが生成されにくい。また、60mmを超えるとプラズマが処理容器1内に広く拡散してしまい、プラズマ密度が減少してエッチングの速度が低下する恐れがある。
【0035】
次に、第一の実施形態のプラズマ処理装置の動作について説明する。
まず、装置の稼働中、静電吸着機構6及び冷却機構53は常に動作している。従って、電極板4は、基板9の処理の開始前に電極ホルダー5の前面に静電吸着される。そして、この電極板4は、静電吸着されることにより冷却機構53の冷媒とほぼ等しい温度に冷却される。
【0036】
不図示の搬送機構によって基板9が処理容器1内に搬入され基板ホルダー3の基板保持面に載置されると、基板吸着機構8が動作し、基板9は基板保持面に静電吸着される。排気系11によって処理容器1内は予め所定の圧力まで排気されている。この状態で、プロセスガス導入系12が動作し、所定のプロセスガスが導入される。そして、高周波電源31により基板ホルダー3に高周波電力が印加され、プロセスガスに高周波放電が生じ、プラズマが形成される。プラズマ中では、プロセスガスのラジカルが生成される。また、基板ホルダー3に高周波電圧が印加され、高周波とプラズマとの相互作用により基板9の表面に負の自己バイアス電圧が生じる。この負の自己バイアス電圧により、基板9に垂直な電界が設定され、プラズマ中のイオンが基板9に垂直に入射する。
【0037】
入射イオンのエネルギーを利用しながら、基板9の表面は、プロセスガスのラジカルとの反応によりエッチングされる。即ち、反応性プラズマエッチングが行われる。エッチングが行われている間も、静電吸着されている電極板4は、冷却機構53によって冷却され、温度上昇が抑制される。
所定時間エッチングを行った後、プロセスガス導入系12及び高周波電源31の動作を停止し、処理容器1内を排気した後、不図示の搬送機構によって基板9が搬出され、基板9のエッチングが終了する。静電吸着機構6及び冷却機構53が引き続き動作し、電極板4は、次の基板9が搬入されるまでの間、当初の温度まで冷却される。
【0038】
尚、上記動作において、スイッチ71を切り替えて補助高周波電源73を電極ホルダー5に接続し、電極板4を介して処理容器1内に高周波電界を設定しても良い。この場合、基板ホルダー3に接続されている高周波電源31による高周波に加えてさらに高周波がプラズマに印加されるので、プラズマ密度が上昇する。この結果、エッチング速度が向上するメリットがある。
【0039】
本実施形態のプラズマ処理装置では、電極板4が電極ホルダー5に静電吸着されるため、従来の装置のように機械的な取り付け具51で固定した場合に比べ、より広い面内で均一な接触を確保することができる。このため、電極板4の表面内での温度を均一にすることができる。従って、基板9も表面の温度が均一になり、表面のエッチングが均一になされる。
また、電極板4は、電極ホルダー5に静電吸着されるため、取り付け具51で固定する必要がない。このため、局部的に大きな応力が生じることがなく、電極板4が割れる事故を未然に防ぐことができる。この結果、歩留まりの低下を防ぐことができる。
【0040】
但し、本実施形態では、吸着用電源61が何かの理由で停止した場合に電極板4が落下するのを防いだり、電極板4を交換する際に仮止めをするため、取り付け具51で電極板4をゆるく固定している。取り付け具51は、具体的にはネジであり、アルミニウム又はステンレス等で形成されている。処理容器1内では、取り付け具51は、カバー42に覆われて電極板4を取り付けている。カバー42は、石英等で形成されており、取り付け具51がプラズマに晒されないようになっている。
【0041】
また、電極板4と電極ホルダー5とを静電吸着させることにより、これらの間の熱伝達効率が向上し、電極板4をより低い温度に維持することができる。この点は多少複雑であるので、図4を用いて具体的に説明する。図4は、電極板の温度変化を示す図であり、(1)は、従来の装置での電極板の温度変化を示し、(2)は、本実施形態の装置での電極板の温度変化を示す。
【0042】
まず、従来の装置において、電極板4は、冷却機構53により冷媒の温度に近い設定温度(t)に予め冷却されている。エッチングが開始されると、電極板4の温度は、図4(1)に示すように、プラズマからの熱を受けて上昇し、一枚の基板9のエッチングの時間(以下、処理時間と呼ぶ)内に、熱平衡に達することなく上昇し続けてエッチングが終了する。
【0043】
処理時間が終了し、次の基板9のエッチングが開始されるまでの間(以下、インターバルと呼ぶ)、電極板4の温度は、冷却機構53の冷却により下降する。しかし、従来の装置では熱伝達効率が悪く、電極板4の温度が当初の温度(t)まで冷却されずに次の基板9のエッチングが開始される。このため、電極板4は再びプラズマからの熱を受けて温度が上昇し、処理時間内に電極板4が到達する最高温度(以下、到達温度と呼ぶ)は、前の基板9のエッチングに於ける到達温度よりも高くなってしまう。そして、この到達温度は、基板9の処理枚数が増加するにつれどんどん上昇してしまう。
【0044】
従って、従来の装置では、処理時間内に於ける電極板4の温度変化の平均(以下、時間平均温度と呼ぶ)tは、基板9の処理枚数が増加するにつれて高くなる。但し、時間平均温度は、ある温度で熱平衡に達し、それ以上は上昇しなくなる。尚、ここでいう熱平衡とは、処理時間内に電極板4が受ける熱の総量と電極板4から奪われる熱の総量が等しくなり、処理時間内で平均した温度がエッチングのたびに変化することが無いという意味での熱平衡である(以下、時間内熱平衡と呼ぶ)。時間平均温度は、時間内熱平衡に達して上昇しなくなるものの、それまでの間は時間平均温度が基板9毎に異なるため、電極板4から基板9に与えられる熱の総量が基板9毎に異なり、エッチングされる量にも差が生じる。
【0045】
従来の装置では、時間平均温度を一定にする方法として、電極板4を予めエージングする方法がある。具体的には、電極板4を加熱するヒータを設け、電極板4を予め加熱し一枚目の基板9のエッチングから、電極板4が時間内熱平衡に到達しているようにする。しかし、このエージングを行うことは、装置の稼働を開始するまでの工程が増えることになるとともに、長い時間を要するため、生産性の低下を生じさせる問題がある。また、この方法により電極板4の時間平均温度は一定になるものの、電極板4の使用温度が全体に高くなるため、電極板4が熱損傷を受けて寿命が短くなる恐れがある。電極板4の受ける熱損傷を無くす程度まで電極板4を冷却しようとすると、熱伝達効率が悪いため、冷却機構53を大がかりにする必要がある。
【0046】
一方、本実施形態の装置では、電極板4が静電吸着されているので、電極板4と電極ホルダー5との間の熱伝達効率が向上している。このため、処理時間内の電極板4の到達温度が低くなり、また、電極板4は処理時間内に熱平衡に達する。このため、処理時間内において電極板4の温度が全体的に低くなるとともに、電極板4の温度が安定した状態が長くなり、基板9の温度上昇を抑えながら基板9のエッチングを安定して行うことができる。
【0047】
また、電極板4は、インターバルの間に当初の温度(t)まで冷却されるため、次の基板9の処理が開始されても、基板9の処理枚数が増加するにつれ到達温度が上昇することが無い。従って、時間平均温度(t)は、基板9の処理枚数が増加しても上昇することが無い。このため、電極板4から基板9に与えられる熱の総量は、基板9毎に異なることがなく、再現性良く基板9のエッチングを行うことができる。
【0048】
また、本実施形態の装置では、エージングを行う場合に比べて、電極板4の使用温度が低いため、電極板4の寿命が短くなることがない。また、エージングを行う必要が無いため、生産性を低下させることがない。さらに、電極板4を静電吸着することにより熱伝達効率が向上しているので、冷却機構53を簡略化しても電極板4を従来と同じ温度に維持することができる。
【0049】
次に、本願発明の第二の実施形態のプラズマ処理装置について説明する。図5は、第二の実施形態のプラズマ処理装置の要部の構成を示す正面断面概略図である。第二の実施形態の特徴点は、静電吸着機構6が、誘電体ブロック55の内部に設けられた一枚の板状の部材のみからなる吸着電極64と、吸着電極64に所定の負の直流電圧を印加する吸着用電源61とから構成されていることである。
【0050】
具体的には、電極ホルダー5は、第一の実施形態と同様にホルダー本体54と、ホルダー本体54の前面の凹部に嵌め込まれた誘電体ブロック55とから構成されている。誘電体ブロック55の内部には、一枚の板状の部材で形成された吸着電極64が設けられている。吸着電極64は、電極板4と同一の形状であって、この中心軸が電極板4の中心軸と同軸状になるように設けられている。
また、電極板4は、第一の実施形態と同様に、プロセスガスの導入経路にも兼用されている。プロセスガス導入系12の配管121は、ホルダー本体54と、誘電体ブロック55とを貫いて電極板4に接続されている。具体的には、吸着電極64の中央には、配管121の直径よりもやや大きい穴が形成されており、配管121は、この穴の内側を通って電極板4に接続されるようになっている。
【0051】
また、一本の絶縁管62が、ホルダー本体54を貫いて誘電体ブロック55に通じるよう設けられている。絶縁管62の内部には、金属製の導入部材63が挿通され、一端が吸着電極64に接続され、他端が吸着用電源61に接続されている。吸着用電源61は、吸着電極64に−1000V程度の負の直流電圧を印加するようになっている。
プラズマが形成される空間に直接接している電極板4は、いわゆるシース電位に保たれる。従って、このシース電位に対して充分にバイアスされた電位を吸着電極64に与えることで、誘電体ブロック55が誘電分極し、同様に電極板4を吸着することができる。
【0052】
第二の実施形態のプラズマ処理装置では、吸着電極64が一枚の板状の部材のみからなるため、吸着用電源61が一つである。このため、第一の実施形態に比べて装置の構成が簡略化され、装置のコストを低下させることができる。
また、第二の実施形態においても、第一の実施形態と同様に電極板4は静電吸着されているので、この表面の温度が均一になる。これにより、基板9の表面の温度も均一になり、エッチングを均一に行うことができる。
【0053】
また、電極板4は、第二の実施形態においても、取り付け具51による固定をゆるくして、局部的に大きな熱応力の発生を防止することで電極板4の割れを防ぐことがでる。また、電極板4は、静電吸着されることにより熱伝達効率が向上し、処理時間内の到達温度が低く抑えられ、処理時間内に熱平衡に達する。このため、基板9の温度上昇を抑えつつ安定した温度で基板9のエッチングを行うことができる。また、熱伝達効率が向上することにより、インターバルの間に電極板4の温度が当初の温度(t)に達し、電極板4の時間平均温度(t)が一定になる。よって、電極板4から受ける熱の総量は基板9毎に異なることがなく、基板9のエッチングの再現性が向上する。
【0054】
次に、本願発明の第三の実施形態のプラズマ処理装置について説明する。第三の実施形態は、請求項3の発明に対応したプラズマ処理装置である。図6は、第三の実施形態のプラズマ処理装置の要部の構成を示す正面断面概略図である。
【0055】
第三の実施形態のプラズマ処理装置の特徴点は、電極ホルダー5のホルダー本体54が吸着電極に兼用されている点である。具体的には、電極ホルダー5は、ホルダー本体54と、ホルダー本体54の前面に接するように設けられた誘電体ブロック55とから構成されている。そして、ホルダー本体54には、静電吸着機構6の吸着用電源61が接続されている。ホルダー本体54は、アルミニウム又はステンレス等の金属で形成されている。吸着用電源61は、ホルダー本体54に−1000V程度の負の直流電圧を印加するようになっている。
【0056】
誘電体ブロック55は、第一、第二の実施形態では、ホルダー本体54の前面の凹部に嵌め込まれていたが、第三の実施形態では、ホルダー本体54の前面に凹部は形成されておらず、平坦面となっている。誘電体ブロック55は、このホルダー本体54の平坦な前面に接して設けられている。誘電体ブロック55の背面は、ホルダー本体54の前面と同様の形状及び大きさであり、ホルダー本体54の前面に突き合わせるようにして設けられている。そして、この誘電体ブロック55の前面には、電極板4が設けられている。
【0057】
電極板4は、上述した第一第二の実施形態と同様にプロセスガスの導入経路に兼用されている。第三の実施形態では、ホルダー本体54に直流電圧が印加されるよう構成されているため、プロセスガス導入系12の配管121は、ホルダー本体54と絶縁されるようになっている。具体的には、ホルダー本体54の内部を貫通するように絶縁管122が設けられており、配管121はこの絶縁管122の内部を通じて電極板4に接続されている。配管121と、電極板4とが接続する部分には、継手123が設けられている。継手123はアルミナ等の絶縁材料で形成されている。これは、プラズマから電極板4に入射する電子やイオンによる電流が配管121を通ってスイッチ71側に電流が流れないようにしている。
【0058】
第三の実施形態のプラズマ処理装置では、吸着用電源61がホルダー本体54に接続されているため、絶縁管や導入部材等を設ける必要がなく、装置の構成を簡略化することができ、装置のコストの低下を図ることができる。
また、第三の実施形態においても、第一第二の実施形態と同様に電極板4は静電吸着されているので、この表面の温度が均一になる。これにより、基板9の表面の温度が均一になり、エッチングを均一に行うことができる。また、電極板4は、局部的に大きな熱応力が電極板4に発生するのが防止され、電極板4の割れが無くなる。さらに、電極板4の温度上昇が低く抑えられ、時間平均温度も一定になるので、良質なエッチングを再現性良く行うことができる。
【0059】
上述した各実施形態では、静電吸着機構6は、吸着用電源61として直流電源を使用して吸着電極64に直流電圧を印加し電極板4の静電吸着を行ったが、高周波電源によって吸着電極64に高周波電圧を印加するよう構成しても良い。この場合、電極板4は、誘電体ブロック55の前面に生じる自己バイアス電圧によって吸着される。このような構成は、直流電源を使用した場合よりも入射するイオンが多くなるため、エッチングされる量が多くなり、一枚の電極板4の寿命が短くなってしまう。また、プラズマが生成されないと自己バイアス電圧が生じないため、基板9の処理を行わない間は電極板4が吸着されず電極板4の冷却が充分行われない欠点がある。このような欠点が無い点で、吸着用電源61に直流電源を使用した前述の構成は優れている。
【0060】
また、プラズマ形成手段2は、基板ホルダー3に高周波電圧を印加するよう構成したが、補助高周波電源73によって電極板4に高周波電圧を印加してプラズマを形成するよう構成しても良い。
また、基板ホルダー3にプラズマ形成のための高周波電圧を印加しない場合、基板9の表面には自己バイアス電圧は生じないが、イオンの入射を必要としない反応性エッチング等に好適に使用することができる。また、電極板4と、基板ホルダー3との両方に高周波電圧を印加するよう構成することもできる。この場合、電極板4に印加された高周波電圧によってプラズマを形成し、基板ホルダー3に印加された高周波電圧によって自己バイアス電圧を生じさせてイオン入射させることができる。
尚、各実施形態において電極板4は導体又は半導体より成るものであったが、電極板4が絶縁体より成ることもあり得る。例えば、石英等の酸化シリコン又は窒化シリコン製の電極板4が採用されることもある。
【0061】
上述した説明では、プラズマエッチング装置を例にしたが、プラズマ化学蒸着(CVD)装置、プラズマアッシング装置、プラズマ表面窒化装置等の他の各種のプラズマ処理装置についても同様に実施できる。例えばプラズマ化学蒸着装置であれば、シランと水素の混合ガスのような堆積作用のあるガスを導入してプラズマを形成する。また、プラズマアッシング装置の場合、酸素のようなアッシング作用のあるガスを導入してプラズマを形成する。
【0062】
【発明の効果】
以上説明した通り、本願の請求項1、2、3又は4の発明によれば、電極板が電極ホルダーの表面に静電吸着されるため、機械的な取り付け具に比べてより広い面内で均一な接触を確保することができる。これにより、電極板の表面の温度が均一になり、基板に対して均一に処理を行うことができる。また、電極板が静電吸着されているため、取り付け具を設けないか又は取り付け具による固定をゆるくすることができ、局部的に大きな熱応力が生じることがない。このため、電極板が割れる等の事故を未然に防ぐことができ、歩留まりの低下を防ぐことができる。また、電極板を静電吸着することにより、取り付け具によって固定した場合に比べて高い接触性を有する部分が広がり、電極板と電極ホルダーとの間の熱伝達効率が向上する。このため、電極板の温度を低く抑えて処理を行うことができる。従って、電極板の温度上昇に起因した処理の劣化や再現性の低下を防止することができる。
また、請求項の発明によれば、上記効果に加え、電極板が電極ホルダーからずれてしまったり、吸着用電源が何かの理由で停止した場合にこの電極板が落下するのを防ぐことができる。このため、電極板が基板上に落下することにより素子が破壊されたり、基板が使用できなくなることによる歩留まりの低下を防ぐことができる。また、電極板を交換する際に仮止めすることができるため、効率よく作業を行うことができる。
また、請求項の発明によれば、上記効果に加え、基板の表面に均一な電界を生じさせることができ、基板の処理を均一に行うことができる。また、処理容器の内部空間が大きくなることがなく、この処理容器内を排気する時間が長くなることがない。
また、請求項の発明によれば、上記効果に加え、電極板が電極ホルダーに吸着される力が強くなって、電極板と電極ホルダーとの接触性が高くなり、熱伝達効率がさらに向上する。また、電極板がずれる恐れがない。
また、請求項の発明によれば、上記効果に加え、電極板が冷却されるので、電極板の熱応力が緩和されて電極板の割れ等の恐れがさらに少なくなる。電極板の温度上昇を抑制して、処理速度を高めたり、処理の再現性を向上させたりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の第一の実施の形態のプラズマ処理装置の構成を示した正面断面概略図である。
【図2】図2は、図1に示すプラズマ処理装置の要部を示す正面断面概略図である。
【図3】電極板が電極ホルダーに吸着された状態を示す模式図であり、(1)は、電極板が抵抗率1.0×1010Ω・cm以上の材料で形成されている場合を示し、(2)は、電極板が抵抗率1.0×1010Ω・cm以下の材料で形成されている場合を示す図である。
【図4】電極板の温度変化を示す図であり、(1)は、従来の装置での電極板の温度変化を示し、(2)は、本実施形態の装置での電極板の温度変化を示す。
【図5】第二の実施形態のプラズマ処理装置の要部の構成を示す正面断面概略図である。
【図6】第三の実施形態のプラズマ処理装置の要部の構成を示す正面断面概略図である。
【図7】従来のプラズマ処理装置の一例としてのプラズマエッチング装置を示す正面断面概略図である。
【符号の説明】
1 処理容器
11 排気系
12 プロセスガス導入系
3 基板ホルダー
31 高周波電源
34 補正リング
4 電極板
41 ガス吹き出し孔
5 電極ホルダー
51 取り付け具
53 冷却機構
531 空洞
54 ホルダー本体
55 誘電体ブロック
6 静電吸着機構
61 吸着用電源
62 絶縁管
63 導入部材
64 吸着電極
8 基板吸着機構
81 基板吸着電源
82 基板吸着板
9 基板

Claims (10)

  1. 内部で基板に対して所定の処理がなされる処理容器と、処理容器内を排気する排気系と、処理容器内に所定のプロセスガスを導入するプロセスガス導入系と、プロセスガスにエネルギーを与えて処理容器内にプラズマを形成するプラズマ形成手段と、プラズマの作用によって所定の処理がなされる処理容器内の所定の位置に基板を保持する基板ホルダーとを備えたプラズマ処理装置であって、
    前記基板ホルダーに前記基板が保持された際に基板に向き合う状態の電極板と、この電極板を保持した電極ホルダーとが設けられており、電極板は、電極ホルダーに対して着脱可能に取り付けられており、さらに、電極ホルダーの表面に静電気を誘起して電極板を電極ホルダーに吸着させる静電吸着機構が設けられており、
    前記電極板は中空状であり、前記基板に向かい合う面にガス吹き出し孔を多数均等に有していることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記静電吸着機構は、前記電極ホルダーの一部として設けられているとともにその表面に前記電極板が吸着される誘電体ブロックと、誘電体ブロック内に設けられた吸着電極と、吸着電極に所定の電圧を印加して誘電体ブロックの表面に静電気を誘起する吸着電源とから構成されていることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記電極ホルダーは、金属製のホルダー本体と、ホルダー本体に対して接触して設けられているとともにその表面に前記電極板が吸着される誘電体ブロックとからなり、前記静電吸着機構は、前記ホルダー本体に所定の電圧を印加して誘電体ブロックの表面に静電気を誘起する吸着電源とから構成されていることを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置。
  4. 内部で基板に対して所定の処理がなされる処理容器と、処理容器内を排気する排気系と、処理容器内に所定のプロセスガスを導入するプロセスガス導入系と、プロセスガスにエネルギーを与えて処理容器内にプラズマを形成するプラズマ形成手段と、プラズマの作用によって所定の処理がなされる処理容器内の所定の位置に基板を保持する基板ホルダーとを備えたプラズマ処理装置であって、
    前記基板ホルダーに前記基板が保持された際に基板に向き合う状態の電極板と、この電極板を保持した電極ホルダーとが設けられており、電極板は、電極ホルダーに対して着脱可能に取り付けられており、さらに、電極ホルダーの表面に静電気を誘起して電極板を電極ホルダーに吸着させる静電吸着機構が設けられており、
    前記電極ホルダーは、金属製のホルダー本体と、ホルダー本体に対して接触して設けられているとともにその表面に前記電極板が吸着される誘電体ブロックとからなり、
    前記静電吸着機構は、前記ホルダー本体に所定の電圧を印加して誘電体ブロックの表面に静電気を誘起する吸着電源とから構成されていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  5. 前記静電吸着機構に加え、前記電極ホルダーの表面に機械的に着脱可能に前記電極板を取り付ける取り付け具を有していることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記電極板は、基板と同様の形状であって、基板と同等以上4倍以下の大きさを有していることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記電極板は、抵抗率が1.0×1010Ω・cm以下である材料で形成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記電極ホルダーを介して前記電極板を冷却する冷却機構が設けられていることを特徴とする請求項1から7いずれかに記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記電極板と前記誘電体ブロックとの間には、両者の間の微小な隙間を埋めて熱伝導性を向上させたシートが設けられていることを特徴とする請求項2、3又は4記載のプラズマ処理装置。
  10. 前記シートは、カーボン、導電性ゴム又はインジウムより成るものであることを特徴とする請求項9記載のプラズマ処理装置。
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