JP4455486B2 - 液体調味料の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、フラボノイド配糖体を混合した液体調味料の製造方法に関する。
近年、食品中に含まれる種々の成分の生理機能について、関心が高まってきている。生理機能を有する素材の一つとして、フラボノイドが挙げられる。フラボノイドは、植物性食品中に含まれ、例えば血圧降下作用、脂質代謝改善作用、アレルギー抑制作用等が知られている(特許文献1〜7)。
フラボノイドは、有用な生理機能を有するものの、水への溶解性が低い点、苦味、渋味、エグ味などの異味が生じる点で問題がある。これに対して、フラボノイドの溶解性を向上させる技術(特許文献8〜10)や、フラボノイド由来の風味を改善する技術(特許文献11〜13)が既に知られている。更に、フラボノイドを、食品、調味料に応用する技術が提案されている(特許文献14、15)。また、フラボノイドのうち、配糖体ではないもののメトキシ残基が多いフラボンの塩味緩和作用、甘味残存抑制作用等が知られているが、フラボノイドの風味バランス改善作用については知られていない。この他、フラボノイド配糖体による甘味改善作用や、野菜飲料、生薬類の青臭み、渋味、酸味低減作用、不快臭・味の低減作用等が開示されている(特許文献16〜22)。
一方、醤油を製造する際に、長期間熟成を行った後、殺菌や酵素の失活、オリの除去、香味向上等を目的として、火入れと称する加熱処理が行われている(特許文献23〜25)。老舗の蕎麦屋などでは、火入れした醤油に調味料などを配合した後、一定期間「ねかせ」て、つゆを製造している。このように「ねかせ」ることにより、風味が落ち着き、まろやかなものとなるが、これには、相当の熟練が必要であると言われている。醤油を含む液体調味料を工業的に生産する際に、老舗の蕎麦屋と同様に「ねかせ」て液体調味料を製造することは、生産効率、品質管理等の点で難しく、醤油を含む調味料特有の課題である。これに対して、つゆ類に好適な醤油が提案されているが(特許文献26〜28)、工程が複雑になる、新たな設備が必要となるなどの新たな課題が生じてしまう。
従って、フラボノイドと醤油とを含有する風味良好で有用な液体調味料を簡便に得ることが望まれている。
特開平8-283154号公報 特開2001-240539号公報 特開2002-47196号公報 特開2005-225847号公報 特開2000-78955号公報 特開2000-78956号公報 特開2001-240539号公報 特開平3-27293号公報 特開2000-327692号公報 特開2004-238336号公報 特開2001-309764号公報 特開2005-245291号公報 特開2005-145933号公報 国際公開98/18348号パンフレット 特開2005-168458号公報 特開平6-335362号公報 特開平8-256725号公報 特開平11-318379号公報 国際公開93/106778号パンフレット 米国特許4031265号明細書 米国特許4154862号明細書 特開2004-49186号公報 特開昭50-148597号公報 特公昭46-19598号公報 特公昭50-20159号公報 特開平5-115261号公報 特開平9-271351号公報 特開2004-141014号公報
本発明者らが検討したところ、醤油を含む液体調味料にフラボノイド配糖体を有する物質を多量に配合すると、血圧降下作用等の生理機能発現には有利に働くものの、風味に変化が生じてしまうことが明らかとなった。すなわち、フラボノイド由来の風味が、共存する他の調味料成分との間で、均衡が保たれていた風味バランスに変化を引き起こしてしまうことが判明した。特に、日常摂取する液体調味料においては、風味の変化が摂取に影響を及ぼすことから、継続的な摂取への影響が懸念される。
本発明の目的は、日常的に摂取する食品である醤油、又は醤油を含む液体調味料において、フラボノイド配糖体を液体調味料に配合した場合の風味変化の改善を図り、風味良好で継続的な摂取が容易な、血圧降下作用等の生理機能を発現することができる有用な液体調味料の簡便な製造方法を提供することにある。
本発明者は、フラボノイド配糖体を含有させた液体調味料において、製造方法により風味を改善する手段について検討してきた。その結果、配合又は製造目的物である液体調味料の製造工程において、加熱処理を行う前にフラボノイド配糖体を混合し、次いで加熱処理を行う工程、又は、フラボノイド配糖体を混合しながら加熱する工程を行うことにより、フラボノイド配糖体を配合しても当該物質由来の風味が生じず、風味良好で、継続的摂取が容易となり、血圧降下作用等の生理機能を有する有用な液体調味料が簡便に得られることを見出した。
すなわち、本発明は、生醤油を含む調味液とフラボノイド配糖体とを混合した後、加熱処理する工程、又は、生醤油を含む調味液とフラボノイド配糖体とを混合しながら加熱処理する工程を含む液体調味料の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、フラボノイド配糖体を含有させたものであるにもかかわらず、当該物質由来の風味が生じず風味良好で、継続的に摂取することが容易となり、血圧降下作用等の生理機能を発現することができる有用な液体調味料を簡便に得ることができる。
本発明における液体調味料は、醤油、醤油加工品、減塩醤油、低塩醤油及びその他の醤油を含む液体調味料をいう。ここでいう「醤油」及び「醤油加工品」は、日本農林規格で定義される「しょうゆ」、及び「しょうゆ加工品」と同一概念である。「しょうゆ」とは、日本農林規格に定義されるところの液体調味料であり、「しょうゆ加工品」とは、日本農林規格に定義される「しょうゆ」に調味料、酸味料、香料、だし、エキス類等を添加した、「しょうゆ」と同様の用途で用いられる液体調味料をいう。具体的には、醤油、減塩醤油、低塩醤油、だし割り醤油、土佐醤油、松前醤油、酢醤油等の醤油類、麺つゆ(ストレートタイプ、濃縮タイプ)、おでんつゆ、鍋物つゆ、煮物つゆ、天つゆ、天丼つゆ等のつゆ類、蒲焼のたれ、照り焼のたれ、焼肉のたれ、焼鳥のたれ、すきやきのたれ、しゃぶしゃぶのたれ等のたれ類の他、ポン酢(ポン酢醤油)、土佐酢、二杯酢、三杯酢、八方だし等が挙げられる。
本発明において、「減塩醤油」とは、製品100g中のナトリウム量が3550mg(食塩として9g)以下の「しょうゆ」、および「しょうゆ加工品」をいい、栄養改善法の病者用の特別用途食品に限定されるものではない。「低塩醤油」とは、製品100g中のナトリウム量が3550mg超5700mg未満のものをいう。
本発明においては、生醤油を含む調味液とフラボノイド配糖体を混合することが必要である。本発明における生醤油とは、醤油の製造工程において、製造原料の仕込み、発酵・熟成を行った後、圧搾して絞り出した液体部分をいい、製造工程で植え付けた麹菌により作られた酵素や、原料由来、又は空気中からの各種の菌が存在するが、原料の成分を備えている段階のものである。また、本発明における生醤油には、製造工程上は火入れ工程中の醤油であっても、製造工程で植え付けた麹菌により作られた酵素が失活しておらず、原料由来、又は空気中からの各種の菌が、食品として許容可能な程度に殺菌されていない状態のものも含むものとする。
本発明において、フラボノイド配糖体は、C−C−Cを基本骨格とする一群の化合物に、糖がグリコシド結合したものを指す。両端のベンゼン環をそれぞれA環、B環と称し、中間のピラン環(またはピロン環)をC環という。配糖体には、水酸基にグリコシド結合したO−グリコシドと、A環、B環に直結したC−グリコシドがある(「食品の変色の化学」木村進ら編著、光琳、平成7年)。
更にフラボノイド配糖体は、フラボン配糖体、フラバン配糖体、フラバノン配糖体、フラバノール配糖体、フラバノノール配糖体、フラボノール配糖体、イソフラボン配糖体、イソフラバノン配糖体、アントシアニジン配糖体、ロイコアントシアニジン配糖体、プロアントシアニジン配糖体等が挙げられるが、フラボン配糖体、フラバン配糖体、フラバノン配糖体、フラバノール配糖体、フラバノノール配糖体、フラボノール配糖体、イソフラボン配糖体、イソフラバノン配糖体の1種又は2種以上の混合物であるのが好ましい。これらのうち、特に血圧降下作用を有するものが、本発明の主旨に合致するので好ましい。
フラボノイド配糖体のアグリコン(糖が結合していないもの)としては、タンゲレチン、オラネチン、シネンセチン、イソシネンセチン、リモシトリン、リモシトール、ノビレチン、アカセチン、ディスメチン、アピゲニン、ルテオリン、ケンフェロール、ケルセチン、ミリセチン、イソラムネチン、クロソエリオール、イソサクラネチン、ヘスペレチン、ナリンゲニン、エリオディクティオール、ダイゼイン、グリシテイン、ゲニステイン、ペラルゴニジン、シアニジン、ペオニジン、デルフィニジン、ペツニジン、マルビジン等が例示される。
フラボノイドに結合している糖類としては、グルコース、ガラクトース、ラムノース、キシロース、アラビノース、アピオース等の単糖、ルチノース、ネオヘスペリドース、ソフォロース、サンブビオース、ラミナリビオース等の二糖、ゲンチオトリオース、グルコシルルチノース、グルコシルネオヘスペリドース等の三糖、これらの糖付加物、これらの混合物が挙げられ、風味、水への溶解性の点から、糖付加物を使用するのが好ましい。
フラボノイド配糖体としては、上記アグリコンと糖類の結合したもので、具体的にはヘスペリジン、ネオヘスペリジン、エリオシトリン、ネオエリオシトリン、ナリンジン、ラリルチン、プルニン、ジディミン、ポンシリン、アストラガリン、イソケルシトリン、ケルシトリン、ルチン、ハイペリン、ケルシメリトリン、ミリシトリン、ダイジン、グリシチン、ゲニスチン、カリステフィン、クリサンテミン、シアニン、ケラシアニン、イデイン、メコシアニン、ペオニン、デルフィン、ナスニン、ペツニン、マルビン、エニン、これらの糖付加物、これらの混合物が挙げられる、ヘスペリジン、メチルヘスペリジン、これらの糖付加物であるヘスペリジン類が好ましい。特に、風味、水への溶解性の点から、上記フラボノイド配糖体の糖付加物、例えば、ヘスペリジンのグルコース付加物(商品名:αG−ヘスペリジンPA−T、東洋精糖製)、ルチンのグルコ−ス付加物(商品名:αG−ルチンPS、東洋精糖製)を用いるのが好ましい。
本発明において、フラボノイド配糖体は、下記式(1)を満たすのが、風味の点で好ましい。
Y/(X+Y)=0.05〜1 式(1)
ここで、XとYは、それぞれ下記の数のことである。
X;フラボノイド1分子中のベンゼン環に結合したOH基の数
Y;フラボノイド1分子中のベンゼン環に結合したOCH3基の数
本発明において、式(1)の数値は0.05〜1であるのが好ましいが、好ましくは0.1〜0.7、より好ましくは0.15〜0.5、更に0.2〜0.45、特に0.25〜0.4、殊更0.27〜0.35であるのが、フラボノイドの異味抑制、熟成風味、醤油感、だし風味、柑橘風味、風味バランス、安定性の点で好ましい。特に、ベンゼン環に結合したOH基は、保存中に酸化されやすいことから、OH基の替わりにOCH3基が結合しているものが好ましく、式(1)の数値が上記範囲であるのが好ましい。具体的には、ヘスペリジン、メチルヘスペリジン、マルビン、エニン、これらの糖付加物の他、ノビレチン糖付加物、タンゲレチン糖付加物、シネンセチン糖付加物等が挙げられる。
本発明において規定するフラボノイド配糖体は、下記式(2)における配糖体の質量%が80%以上であるのが好ましく、更に85〜100%、特に90〜99.9%、殊更91〜99%であるのが、風味、溶解性の点で好ましい。
配糖体/{配糖体+アグリコン}×100(%) 式(2)
本発明において、液体調味料中のフラボノイド配糖体の含有量は0.01〜4質量%(以下、単に「%」で示す)であるのが好ましく、好ましくは0.06〜2%、更に0.08〜1.5%、特に0.1〜1%、殊更0.12〜0.7%であるのが、フラボノイド由来の異味抑制、熟成風味、風味バランス、生理効果の点で好ましい。
本発明において、フラボノイド配糖体の含有量は、高速液体クロマトグラフィーを用いて、測定することができる(「食品の変色の化学」木村進ら編著、光琳、平成7年)。
本発明において、生醤油を含む調味液とフラボノイド配糖体とを混合した後、加熱処理する工程とは、製造原料の仕込み、発酵・熟成、圧搾後に得られた生醤油を含む調味液に対し、フラボノイド配糖体を所定量添加、混合し、次いで加熱処理する工程をいう。
本発明において、生醤油を含む調味液とフラボノイド配糖体とを混合しながら加熱処理する工程とは、製造原料の仕込み、発酵・熟成、圧搾後に得られた生醤油を含む調味液に対し、フラボノイド配糖体を所定量添加、混合しながら、加熱処理する工程をいう。換言すれば、加熱状態にある生醤油を含む調味液に対し、任意のタイミングで、任意の時間をかけ、フラボノイド配糖体を所定量添加、混合する工程をいう。なお、本発明において生醤油とは、製造工程上は火入れ工程中の醤油であっても、製造工程で植え付けた麹菌により作られた酵素が失活しておらず、原料由来、又は空気中からの各種の菌が、食品として許容可能な程度に殺菌されていない状態のものも含むものとする。
いずれの工程においても、フラボノイド配糖体を混合する際に攪拌を行うのが好ましく、生醤油を含む調味液を攪拌しながらフラボノイド配糖体を添加してもよいし、生醤油を含む調味液にフラボノイド配糖体を添加した後で攪拌してもよい。
本発明において、加熱処理とは、生醤油を含む調味液とフラボノイド配糖体とを混合したもの、又は、混合しつつあるものに対し、特定の条件で加熱することをいう。加熱温度は、調味液やフラボノイド配糖体の種類や量によって異なるが、好ましくは60℃以上、より好ましくは70〜130℃、更に75〜120℃、特に80〜100℃、殊更85〜95℃で加熱することが、風味、安定性、色等の点から好ましい。フラボノイド配糖体を混合しても、当該物質由来の風味が生じず、メニューによる風味の振れが抑制されて風味良好となるので、60℃以上で加熱するのが好ましい。
本発明において、加熱処理時の加熱時間は、加熱温度により異なるが、60℃の場合は10分間〜24時間、更に20分間〜10時間、特に30分間〜2時間、殊更40分間〜1.5時間であることが、風味、安定性、色等の点から好ましい。80℃の場合は、2分間〜3時間、更に5分間〜2時間、特に10分間〜1.5時間、殊更20分間〜1時間であるのが、風味、安定性、色等の点から好ましい。このほか、加熱温度と加熱時間を組合せて、60〜70℃で40分間以上加熱した後、80℃で2分間以上加熱する方法でもよい。
本発明において、加熱処理は、液体調味料の品温で規定してもよい。加熱処理時に、品温(サンプルの中心温度)が60℃以上となるように加熱するのが好ましく、更に70〜130℃、特に80〜98℃、殊更85〜95℃となるように加熱するのが、風味、安定性、色等の点から好ましい。品温60℃の場合、60℃に達した時点(60℃達温)から10時間以下の加熱処理が好ましく、更に60℃達温時より20分間〜5時間、特に60℃達温時より30分間〜2時間、殊更60℃達温時より40分間〜1.5時間の加熱処理が、風味、安定性、色等の点から好ましい。品温80℃の場合、80℃に達した時点(80℃達温)から3時間以下の加熱処理が好ましく、更に80℃達温時より5分間〜2時間、特に80℃達温時より10分間〜1.5時間、殊更80℃達温時より20分間〜1時間の加熱処理が、風味、安定性、色等の点から好ましい。品温85℃の場合、85℃に達した時点(85℃達温)から1時間以下の加熱処理が好ましく、更に85℃達温時より3〜50分間、特に85℃達温時より5〜40分間、殊更85℃達温時より10〜30分間の加熱処理が、風味、安定性、色等の点から好ましい。品温90℃の場合、90℃に達した時点(90℃達温)から50分以下の加熱処理が好ましく、更に90℃達温時より30秒間〜40分間、特に90℃達温時より2〜30分間、殊更90℃達温時より5〜20分間の加熱処理が、風味、安定性、色等の点から好ましい。
加熱処理工程において使用する装置は、60℃以上の温度が容易に得られる加熱機器であればいずれでもよいが、直火式の地釜、蒸気または湯せん式の二重缶や蛇管、多管式の連続加熱機(パイプヒーター)、プレート式熱交換器(プレートヒーター)が例示される。
なお、本発明において、生醤油を含む調味液とフラボノイド配糖体とを添加、混合しながら加熱処理を行って液体調味料を製造しても、生醤油を含む調味液とフラボノイド配糖体とを混合する工程に次いで、加熱処理工程を行って液体調味料を製造してもよい。いずれの製法でも同様の効果が得られるが、製法簡便化の点から、生醤油を含む調味液とフラボノイド配糖体とを混合する工程に次いで、加熱処理工程を行うのが好ましい。尚、醤油醸造時から、フラボノイド配糖体を添加することは、酵素等によりフラボノイド配糖体が分解してしまうため好ましくない。
本発明において、液体調味料として減塩醤油・低塩醤油類を製造する場合は、生醤油を電気透析、又は塩析/希釈により食塩含量の低下した生醤油(減塩生醤油、低塩生醤油)を調製し、フラボノイド配糖体を混合しながら又は混合した後、加熱処理を行う方法、又は、生醤油を電気透析、又は塩析/希釈により食塩含量の低下した生醤油(減塩生醤油、低塩生醤油)を調製し、これを含む調味液とフラボノイド配糖体とを混合しながら又は混合した後、加熱処理を行う方法等により製造することができる。
食塩の過多な摂取は、腎臓病、心臓病、高血圧症に悪影響を及ぼすことから、食塩の摂取量を制限するために、製品100g中のナトリウム量が食塩として9g以下である減塩生醤油や、9g超14.5g未満の低塩生醤油を使用することが好ましく、フラボノイド配糖体との相性が良い。よって、液体調味料として減塩生醤油・低塩生醤油(以下、減塩生醤油類と記載する)を用い、本発明の製造方法を用いることが好ましい。
減塩生醤油類においては、食塩含有量を14.5%未満、好ましくは9%以下と低くし、かつカリウムを0.5〜4.2%、更に1〜3.6%、特に1.5〜3.1%とすることが、食塩含有量が低いにもかかわらず塩味を増強させ、かつ苦味を生じない点から好ましい。また、カリウムは塩味があり、かつ異味が少ない点から塩化カリウムであることが好ましい。塩化カリウムを用いる場合は1〜7%、更に2〜6%、特に3〜5%配合することが好ましい。
食塩含有量とカリウム含有量を前記範囲に調整するには、例えば、(1)仕込水として食塩と例えば塩化カリウムの混合溶液を用いて生醤油を製造する方法、(2)塩化カリウム単独の溶液を仕込水として用いて得た生醤油と食塩水を単独で仕込水として用いて得た生醤油とを混合する方法、(3)食塩水を仕込水として用いた通常の生醤油を電気透析、膜処理等によって食塩を除去した脱塩生醤油に塩化カリウムを添加する方法等が挙げられる。この場合、上記(2)の方法における混合、上記(3)の方法における電気透析、膜処理、塩化カリウムの添加等の処理は、液体調味料の製造のどの時点で行っても良いが、風味が良好となる点からフラボノイド配糖体を混合する以前に行うことが好ましく、また、加熱処理する以前に行うことが好ましい。なお、塩化カリウムの添加の場合は、フラボノイド配糖体を混合するのと同時に行うことが風味、製法の簡便化の点から好ましい。
また、減塩生醤油類においては、窒素の含有量を1.2%以上とすることが、食塩含有量が低いにもかかわらず塩味を増強させ、かつ苦味を生じない点から好ましい。また、窒素の含有量はより好ましくは1.3%以上、更に1.4%以上、特に1.4〜2%、殊更1.6〜2%であることが好ましい。
更に、減塩生醤油類においては、酸性アミノ酸2%超及び/又は塩基性アミノ酸1%超とすることが、食塩含有量が低いにもかかわらず塩味を増強させ、かつ苦味を生じない点から好ましい。酸性アミノ酸は、より好ましくは2%超5%以下、更に2.4〜4.5%、特に2.5〜3.8%であることが、塩味の持続性の点から好ましい。塩基性アミノ酸は、より好ましくは1%超3%以下、更に1.2〜2.5%、特に1.5〜2%であることが、塩味の持続性の点から好ましい。なお、これらのアミノ酸は原料由来のものも含み、上記範囲に満たない場合には酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸等を別添することが好ましい。なお、本発明にいう「酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸」は、遊離のアミノ酸又はアミノ酸塩の状態のものを指すが、本発明に規定する含有量は、遊離のアミノ酸に換算した値をいう。
また、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸の中でも酸性アミノ酸であるアスパラギン酸、グルタミン酸が塩味の持続性の点から好ましく、更に、アスパラギン酸とグルタミン酸を併用することが、塩味の持続性の点から好ましい。この場合、アスパラギン酸の含有量は1〜3%が好ましく、更に1.2〜2.5%、特に1.2〜2%であることが、塩味の持続性の点から好ましい。アスパラギン酸は、醸造調味料をベースとした場合には原料由来のものも含み、上記範囲に満たない場合にはL−アスパラギン酸、L−アスパラギン酸ナトリウム等を別添することが好ましい。また、グルタミン酸の含有量は1〜2%が好ましく、更に1.2〜2%、特に1.3〜1.8%であることが、塩味の持続性の点から好ましい。グルタミン酸は、醸造調味料をベースとした場合には原料由来のものも含み、上記範囲に満たない場合にはL−グルタミン酸、L−グルタミン酸ナトリウム等を別添することが好ましい。
塩基性アミノ酸としては、リジン、アルギニン、ヒスチジン、及びオルニチンが挙げられるが、中でもリジン、ヒスチジンが好ましく、特にヒスチジンが好ましい。リジンの含有量は0.5〜1%であることが塩味の刺激感の点で好ましく、ヒスチジンの含有量は0.2〜2%、更に0.5〜1%であることが、塩味の増強及び持続性の点から好ましい。これらの塩基性アミノ酸も醸造調味料をベースとした場合には原料由来のものも含み、上記範囲に満たない場合には、別添することが好ましい。
特に、アスパラギン酸/カリウムの質量比が0.25以上であることが好ましく、更に0.3以上、特に0.46以上、殊更0.5以上であることが、塩化カリウム由来の苦味を消失させる点から好ましい。また、アスパラギン酸/窒素の含有量の質量比が0.5以上であることが好ましく、更に0.6以上、特に0.7以上であることが塩味を強くし、シャープさを向上させる点から好ましい。
通常の醤油の窒素含有量は1.2%〜1.6%であるが、窒素含有量を1.6%以上とするには、通常の方法で醸造した醤油に、アミノ酸、好ましくは酸性アミノ酸及び/又は塩基性アミノ酸、更に好ましくはアスパラギン酸及び/又はグルタミン酸をそれぞれ前記範囲の量となるように添加すること、又は濃縮及び脱塩の工程を施すことにより達成できる。例えば、減圧濃縮法によって食塩を除去するとともに、水を主成分とする揮発成分での希釈率を調整する方法や、電気透析装置によって食塩を除去する際に起こるイオンの水和水の移動を利用して、窒素分も同時に濃縮する方法等がある。また、通常より食塩分の低い減塩醤油をRO膜や減圧濃縮により、窒素含有量を高める方法や、逆に、たまり醤油、再仕込み醤油のような窒素含有量の高い醤油から脱塩することによる方法等がある。この場合、これらアミノ酸の添加、濃縮及び脱塩の工程等の処理は、液体調味料の製造のどの時点で行っても良いが、風味が良好となる点からフラボノイド配糖体を混合する以前に行うことが好ましく、また、加熱処理する以前に行うことが好ましい。なお、アミノ酸の添加の場合は、フラボノイド配糖体を混合するのと同時に行うことが風味、製法の簡便化の点から好ましい。
本発明における液体調味料には、うま味調味料を含有することが好ましい。液体調味料中のうま味調味料の含有量は0.1〜10%であるのが、まろやかでコクのある風味を醸し出すことができるので好ましく、より好ましくは0.5〜7%、更に1〜5%、特に1.5〜4%、殊更2〜3.5%含有するのが、フラボノイドの異味、熟成風味、風味バランスの点で好ましい。
うま味調味料としては、タンパク質・ペプチド系調味料、アミノ酸系調味料、核酸系調味料、エキス系調味料、有機酸塩系調味料が挙げられるが、アミノ酸系調味料、核酸系調味料、有機酸塩系調味料、これらの2種以上の混合物が、熟成風味、醤油感、だし風味、柑橘風味、風味バランスの点で好ましい。工業的には、だし汁を使用し、これにうま味調味料を添加して、含有量を上記範囲とするのが、生臭みを抑えてだし風味を生かす点、生産効率やコストの点で好ましい。なお、うま味調味料の添加は、液体調味料の製造のどの時点で行っても良いが、フラボノイド配糖体を混合するのと同時に行うことが風味、製法の簡便化の点から好ましい。
だし汁としては、通常、つゆ、だし割り醤油、ポン酢などに使用されるものであれば使用できる。すなわち、鰹節、宗田節、鮪節、鯵節、鯖節、鰯節などの魚節の粉砕物又はこれらの削り節、あるいは、鰯、鯖、鯵などを干して乾燥した煮干し類などを水、熱水、アルコール、醤油などで抽出して得られるものや、昆布などの海藻類、椎茸などのきのこ類を抽出して得られるもの、これらを混合してから抽出して得られたもの、これらの抽出物を混合したもの等を用いることができる。
核酸系調味料としては、5′−グアニル酸、イノシン酸等のナトリウム、カリウムあるいはカルシウム塩等が挙げられる。核酸系調味料の含有量は0〜0.2%が好ましく、0.01〜0.1%が特に好ましい。
アミノ酸系調味料としては酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸、及びこれらの塩が挙げられる。本発明において、液体調味料中のアミノ酸系調味料の含有量は、酸性アミノ酸が2%超、及び/又は塩基性アミノ酸が1%超であるのが好ましい。また、酸性アミノ酸は2%超5%以下、更に2.4〜4.5%、特に2.5〜3.8%であることが、熟成風味、風味バランスの点から好ましい。塩基性アミノ酸は1%超3%以下、更に1.2〜2.5%、特に1.5〜2%であることが、塩味の持続性の点から好ましい。なお、本発明においては、醸造調味料をベースとしたものが熟成風味、風味バランスの点から好ましいが、この場合には、アミノ酸は原料醤油由来のものも含み、上記範囲に満たない場合には、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸塩等を更に添加することが好ましい。なお、本発明にいう「酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸」は、遊離(フリー)のアミノ酸又はアミノ酸塩の状態のものを指すが、本発明に規定する含有量は、遊離のアミノ酸に換算した値をいう。
また、本発明においては、酸性アミノ酸、塩基性アミノ酸の中でも酸性アミノ酸であるアスパラギン酸、グルタミン酸が熟成風味、風味バランスの点から好ましく、更に、アスパラギン酸とグルタミン酸を併用することが、熟成風味、風味バランスの点から好ましい。この場合、アスパラギン酸の含有量は1%超3%以下が好ましく、更に1.2〜2.5%、特に1.2〜2%であることが、熟成風味、風味バランス点から好ましい。アスパラギン酸は、醸造調味料をベースとした場合には原料由来のものも含み、上記範囲に満たない場合には、L−アスパラギン酸、L−アスパラギン酸ナトリウム等を更に添加することが好ましい。また、グルタミン酸の含有量は1%超2%以下が好ましく、更に1.2〜2%、特に1.3〜1.8%であることが、熟成風味、風味バランスの点から好ましい。グルタミン酸は、醸造調味料をベースとした場合には原料由来のものも含み、上記範囲に満たない場合には、L−グルタミン酸、L−グルタミン酸ナトリウム等を更に添加することが好ましい。
塩基性アミノ酸としては、リジン、アルギニン、ヒスチジン、及びオルニチンが挙げられるが、中でもリジン、ヒスチジンが好ましく、特にヒスチジンが好ましい。リジンの含有量は0.5〜1%であることが熟成風味、風味バランスの点で好ましく、ヒスチジンの含有量は0.2〜2%、更に0.5〜1%であることが、熟成風味、風味バランスの点から好ましい。これらの塩基性アミノ酸も醸造調味料をベースとした場合には原料由来のものも含み、上記範囲に満たない場合には、更に添加することが好ましい。
上記以外のものとしては、例えば、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、シスチン、スレオニン、チロシン、イソロイシン、あるいはこれらのナトリウム塩又はカリウム塩等が挙げられ、これらを1種又は2種以上配合することができる。配合後のアミノ酸の含有量はそれぞれ遊離のアミノ酸に換算した場合、グリシンは0.3%超、アラニンは0.7%超、フェニルアラニンは0.5%超、シスチンは0%超、スレオニンは0.3%超、チロシンは0.2%超、イソロイシンは0.5%超であり、かつそれぞれ上限は1.5%以下が好ましい。中でもイソロイシンが熟成風味、風味バランスの点で好ましく、含有量は0.5〜1%であることが好ましい。
アミノ酸の含有量は、アミノ酸分析計(日立L−8800)を用いて測定することができる。核酸、有機酸の含有量は、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)を使用して測定することができる(「しょうゆ試験法」、(財)日本醤油研究所編集、(株)醤協通信社販売、昭和60年)。
本発明において、有機酸塩系調味料としては乳酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸等の有機酸のナトリウム塩、カリウム塩等を使用することができる。特にコハク酸二ナトリウム、グルコン酸ナトリウムが好ましい。これらの液体調味料中の含有量は0〜0.3%が好ましく、0.05〜0.2%が特に好ましい。
本発明における液体調味料は、必要に応じて、うま味調味料だけでなく、酸味料、無機塩、酸、アミノ酸類、核酸、糖類、賦形剤、香辛料、うま味以外の調味料、抗酸化剤、着色料、保存料、強化剤、乳化剤、ハーブ等の食品に使用可能な各種添加物や、水を配合し、攪拌、混合することにより、製造することができる。これらの添加は、液体調味料の製造のどの時点で行っても良いが、その性状により好ましくは、調味液に液体状物質を添加した後、粉体状物質を添加する、又は、予め液体状物質と粉体状物質とを混合し、溶解したものを調味液に添加するのがダマになり難く、作業性の点で好ましい。更に、生醤油を含む調味液に液体状物質を加え、次いで粉体状物質を加えた後、加熱処理するのが、製法の簡便化、作業性の点で好ましい。特に、粉体状物質はフラボノイド配糖体を混合するのと同時に行うことが風味、作業性、製法の簡便化の点から好ましい。
本発明において、酸味料としては、乳酸、酢酸、コハク酸、リンゴ酸、クエン酸、酒石酸等を使用することができる。中でも乳酸、リンゴ酸、クエン酸が好ましく、特に乳酸が好ましい。乳酸の含有量は0〜2%が好ましく、0.3〜1%が特に好ましい。また、リンゴ酸、クエン酸の含有量は0〜0.2%が好ましく、0.02〜0.1%が特に好ましい。必要に応じて、食酢、果汁等を使用することもできる。ポン酢などを製造する場合には、ゆず、だいだい、すだち、かぼす、レモンなどの柑橘果汁を用いるのが風味の点で好ましい。
本発明において、フラボノイド配糖体以外に、血圧降下作用を有する物質を添加してもよい。血圧降下作用を有する物質としては、γ−アミノ酪酸、食酢、ニコチアナミン、核酸誘導体、醤油粕、スフィンゴ脂質、フラボノイド配糖体以外のフラボノイドやポリフェノール類、アンジオテンシン変換酵素阻害作用物質等が挙げられる。これら物質の液体調味料中の含有量は0.05〜5%、更に0.2〜3%、特に0.5〜2%であるのが、生理機能、風味、安定性の点で好ましい。また、これらの血圧降下作用を有する物質の添加は、液体調味料の製造のどの時点で行っても良いが、フラボノイド配糖体を混合するのと同時に行うことが風味、製法の簡便化の点から好ましい。
本発明においては、液体調味料のpHは3〜6.5、更に4〜6、特に4.5〜5.5であることが、風味の点から好ましい。更に、つゆ等の酸性調味料の場合はpHが3〜6.5、更に4〜6、特に4.5〜5.5、殊更4.5〜5であることが、風味、保存性の点から好ましい。また、ポン酢等の強酸性調味料の場合にはpHが2〜5、更に3〜4.5、特に3.5〜4.5未満、殊更3.8〜4であることが、風味、保存性の点で好ましい。更に、塩素量4〜9%、固形分量20〜45%の特数値を有することが好ましい。
本発明の製造方法においては、充填を行うことが好ましい。充填とは、加熱処理を施した、又は、後に加熱処理を行う液体調味料を容器に充填する工程をいう。容器に充填して密閉した容器詰め液体調味料とすることにより、流通時にフラボノイド配糖体の劣化や風味の変化を抑制することができるので、好ましい。
本発明において、充填工程としては、(1)加熱処理した後、液体調味料の温度が低下しないうちに容器に充填する、(2)加熱処理した後、液体調味料を冷却して容器に充填する、(3)容器に充填した後、加熱処理する等が挙げられるが、(1)又は(2)が好ましく、特に(2)が風味、安定性、色、保存性の点で好ましい。
本発明の製造方法において、充填工程で使用される容器の容量は5mL〜20Lであるのが好ましく、次に好ましくは10mL〜5L、より好ましくは50mL〜2L、更に100mL〜1L、特に300mL〜800mL、殊更450〜700mLであるのが、安定性、使い勝手の点で好ましい。本発明に使用される容器は、一般の液体調味料と同様にポリエチレンテレフタレートを主成分とする成形容器(いわゆるPETボトル)、金属缶、紙容器、合成樹脂製の袋、ガラス瓶などの通常の形態で提供することができる。紙容器としては、紙基材とバリア性層(アルミニウム等の金属箔、エチレン−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニリデン系重合体など)とヒートシール性樹脂層とを含む積層材を製函したものなどが挙げられる。
更に、本発明において使用する容器は、その酸素透過指数が0.8(cm3/day・m2)以下であることがより好ましい。本発明でいう「酸素透過指数」とは、JIS法(K 7126 B法)により求められる「酸素透過度」(単位:cm3/day・bottle)を容器の表面積で除して、その材料1m2当たりに換算した値をいう。酸素透過度は、具体的にはMOCON社製装置を用いて、試験片(容器)の一方に酸素を供給し、もう一方に等圧で窒素キャリアーガスを流し、透過した酸素を酸素検知器を用いて測定された値(20℃、相対湿度60%)のことである。本発明に用いる容器の酸素透過指数は、好ましくは0〜0.6、より好ましくは0〜0.4、更に0.01〜0.2、特に0.02〜0.15、殊更0.05〜0.12であるのが、フラボノイド配糖体生理活性機能維持、及び風味維持の点から好ましい。
本発明に用いる容器は、上記バリア性能を有するよう内層/中間層/外層の材質を適宜選択し、必要に応じて接着剤で接着することにより得ることができる。内層及び外層の材質としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、これらの延伸物、密度変更物、これら素材と他素材とを組合わせた物を用いるのがバリア性、外観、作業性、保存性、使用感、強度の点で好ましい。これらのうち、より好ましくは、ポリプロピレン、延伸ポリプロピレン、ポリエチレン、延伸ポリエチレン、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポレエチレン、延伸ポリエチレンテレフタレート、更に好ましくは、ポリプロピレン、延伸ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、特に高密度ポリエチレンを用いるのがよい。
また、上記バリア性能を有するように上記記載の単層樹脂容器や多層樹脂容器の内外部に炭素膜や珪素膜をコーティングしたものでもよい。例えば、ポリエチレンテレフタレートに炭素膜や珪素膜をコーティングしたものが挙げられる。更に、上記バリア性能を有するようにPET樹脂に、メタキシレン基含有ポリアミド樹脂等の各種ナイロン樹脂(例えばMXD −6 ナイロン樹脂(MxD −6 Ny))をドライブレンドして成形した単層プリホームを用いてもよい。
本発明に用いる容器の中間層としては、酸素透過バリア性の高いエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)を用いるのがバリア性、保存性及び使用感の点で好ましい。例えば、エチレン含有量が20〜60モル%、特に25〜50モル%であるエチレン−酢酸ビニル共重合体を、ケン化度が96モル%以上、特に99モル%以上となるようにして得られる共重合体ケン化物が使用される。このエチレン−ビニルアルコール共重合体は、フィルムを十分形成できる分子量を有するのが好ましい。
また、エチレン−ビニルアルコール共重合体以外の例としては、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6/6,6共重合体、メタキシリレンアジパミド、ナイロン6,10、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン13等のポリアミド類が挙げられる。
エチレン−ビニルアルコール共重合体を用いる場合のように、他層との接着性が十分に得られない場合は、接着剤を用いることが好ましい。接着剤としては、カルボン酸、カルボン酸アミド、カルボン酸エステル等に基づくカルボニル基を主鎖又は側鎖にもつ熱可塑性樹脂が挙げられる。具体的には、エチレン−アクリル酸共重合体、イオン架橋オレフィン共重合体、無水マレイン酸グラフトポリエチレン、無水マレイン酸グラフトポリプロピレン、アクリル酸グラフトポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、共重合体ポリエステル、共重合体ポリアミド等の1種又は2種以上の組合せが挙げられる。これらの接着剤樹脂は、同時押出し或いはサンドイッチラミネーション等による積層に有用である。また、予め形成された酸素透過バリア性フィルムと水分透過バリア性フィルムとの接着積層には、イソシアネート系或いはエポキシ系等の熱硬化性接着剤樹脂も使用される。
これらのうち特に、エチレン−ビニルアルコール共重合体を接着する三井化学株式会社製のアドマーや三菱化学株式会社製のモディックを使用するのが好ましい。
また、本発明に用いる容器に上記バリア性だけでなく透明性も付与するためには、例えば、内層及び外層が透明性の高い配向性熱可塑性樹脂であるポリプロピレン(PP)層からなり、中間層に環状オレフィンポリマー(COP)層とエチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)層とを含んだ4層構造とするのが好ましい。また、内層及び外層を構成するPPと、中間層を構成するCOP及びEVOHの各層の間には、接着層が介在している。
ここで、環状オレフィンポリマー(COP)は、透明性及び水分バリア性に優れた樹脂であり、このCOPとしては、例えば日本ゼオン株式会社製のゼオノア(シクロ・オレフィン・ポリマー)や三井化学株式会社製のアベル(環状・オレフィン・コポリマー)等を用いることができる。
本発明に用いる容器は、上記バリア性及び透明性を有していれば、それ自体公知の方法で製造することができる。例えば、多層押出成形体の製造には、各樹脂層に対応する押出機で溶融混練した後、多層多重ダイスを用いて押出成形を行えばよい。多層射出成形体の製造には、樹脂の種類に応じた数の射出成形機を用いて、共射出法や逐次射出法により射出成形を行えばよい。
本発明の製造方法においては、必要に応じて冷却工程を行うのが、風味、安定性の点で好ましい。冷却工程とは、加熱処理工程を経た液体調味料や、更に充填工程を経た液体調味料を冷却する工程のことである。冷却条件は、加熱温度よりも10℃以上低下させるのが好ましく、より好ましくは20℃以上、更に30℃以上低下させるのが風味、フラボノイド配糖体の劣化抑制の点で好ましい。冷却温度は70℃以下とするのが好ましく、更に5〜65℃、特に10℃〜50℃、殊更15〜30℃とするのが風味、フラボノイド配糖体の劣化抑制の点で好ましい。冷却工程において使用する装置は、想定する冷却温度が容易に得られる冷却機器であればいずれでもよいが、プレート式加熱冷却装置を用いるのが好ましい。
本発明の液体調味料は、継続摂取することにより、高血圧症が顕著に改善される効果がある。従って、本発明の液体調味料の容器には、「血圧が気になる方に適しています」、「血圧が高めの方に適しています」、「血圧を下げる働きがある」、「血圧調整作用がある」等、表示することができる。
実施例1(試験品1〜4)
(1)液体調味料の製造方法
下記及び表1に示す配合、加熱処理方法で、液体調味料を製造した。〔配合〕
生醤油(入正醤油(株)/生しぼりしょうゆ)にフラボノイド配糖体としてヘスペリジン糖付加物(αG−ヘスペリジンPA−T、東洋精糖製、Y/(X+Y)=0.33)を0.7%添加し、攪拌して溶解した。なお、ヘスペリジン糖付加物を添加しない醤油を比較サンプルとした。
〔加熱処理方法〕
上記サンプルを20gずつガラス製サンプル瓶(30mL容)に入れ、アルミ箔をかぶせウォーターバス(100℃)に浸漬して加熱した。温度計でサンプルの品温を測定しながら加熱し、80℃になったところで、別に用意したウォーターバス(80℃)に浸漬させ、所定時間(30分間)加熱した。その後、流水で冷却し、蓋をして液体調味料を製造した。ヘスペリジン糖付加物を含有し、加熱処理を行ったものを試験品1、ヘスペリジン糖付加物を含有せずに、加熱処理を行ったものを試験品2とした。また、ヘスペリジン糖付加物を含有し、加熱処理を行わなかったものを試験品3、ヘスペリジン糖付加物を含有せずに、加熱処理を行わなかったものを試験品4とした。
(2)風味評価
(1)で得られた試験品1〜4について、醤油としての風味評価を官能で行った。
その結果を表1に示す。
Figure 0004455486
表1に示すように、試験品1は、フラボノイド由来の異味が全く感じられず、トップの香り立ちと、まろやかで濃厚な後味がバランスよくまとまって、良好な風味であった。これに対して、試験品2、3、4は、トップの香り立ちと、後味がまとまっておらず、風味バランスに欠けていた。このように、加熱処理により、液体調味料の風味が顕著に改善することが明らかとなった。
実施例2(試験品5〜15)
(1)液体調味料の製造方法
下記及び表2に示す配合、加熱処理方法で、液体調味料を製造した。
〔配合〕
生醤油(入正醤油(株)/生しぼりしょうゆ)100質量部(以下、単に「部」で示す)にフラボノイド配糖体としてヘスペリジン糖付加物(αG−ヘスペリジンPA−T、東洋精糖製、Y/(X+Y)=0.33)を0.5部添加し、攪拌して溶解した。なお、ヘスペリジン糖付加物を添加しない生醤油を比較サンプルとした。
〔加熱処理方法〕
上記サンプルを5gずつガラス製サンプル瓶(6mL容)に入れ、に分注し、蓋をした後、表2に示す加熱温度+5℃のウォーターバスに浸漬して加熱した。温度計でサンプルの品温を測定しながら加熱し、設定温度になったところで、別に用意したウォーターバス(設定温度に調節済み)に浸漬させ、表2に示す時間加熱した。その後、流水で冷却し、液体調味料を製造した。尚、ヘスペリジン糖付加物を含まず加熱処理しない醤油を試験品5、醤油にヘスペリジン糖付加物を同量添加しても加熱処理しないものを試験品6とした。
(2)風味評価方法
(1)で得られた液体調味料を用いて、下記評価基準にて風味評価を官能で行った。結果を表2に示す。
〔全体的な風味バランスの評価基準〕
A:香り立ちと、先味・中味・後味の風味バランスが非常によく、好ましい。
B:香り立ちと、先味・中味・後味の風味バランスがよく、やや好ましい。
C:香り立ちと、先味・中味・後味の風味バランスにやや欠け、あまり好ましくない。
D:香り立ちと、先味・中味・後味の風味バランスに欠け、好ましくない。
〔香り立ちの評価基準〕
A:ムレ臭がなく、フレッシュな香りが感じられ、好ましい。
B:ムレ臭が殆どなく、フレッシュな香りがやや感じられ、やや好ましい。
C:ムレ臭がやや感じられる、または、フレッシュな香りがあまり感じられず、やや好ましくない。
D:ムレ臭が感じられる、または、フレッシュな香りが感じられず、好ましくない。
〔後味の評価基準〕
A:まろやかさが感じられ、好ましい。
B:まろやかさがやや感じられ、やや好ましい。
C:まろやかさがあまり感じられなく、やや好ましくない。
D:まろやかさが感じられなく、好ましくない。
Figure 0004455486
表2に示すように、試験品7〜15は、試験品5、6に比べて、全体的な風味バランス、フレッシュな香り立ち、後味のまろやかさに優れ、風味良好であった。また、フラボノイド由来の風味が殆ど感じられなかった。このように加熱処理を施すことにより、液体調味料の風味が顕著に改善することが明らかとなった。
次に試験品12を用いて、下記調理方法により調理品(ホウレン草のお浸し、金目鯛の煮付け)を作製し、風味評価を官能で行った。その結果、調理品においても、フラボノイド由来の異味が全く感じられず、風味バランスに優れていて非常に風味良好であった。
<ホウレン草のお浸し>
ホウレン草をボイルし、これを水道水で冷却した後、よく水分を絞った。次いで、これを5cm幅に包丁で切ったもの100gに、液体調味料を5gかけて、ホウレン草のお浸しを作製した。
<金目鯛の煮付け>
金目鯛(1切れ100gもの4切れ)は、水気をふき、皮目に斜めに包丁目を入れた。鍋に砂糖(大匙1杯)、みりん(大匙1杯)、酒(大匙3杯)及び、液体調味料(大匙4杯)を入れて煮立て、金目鯛を並べ入れた。煮立ったらアクをすくい取って紙ぶたをし、弱火で7分間煮た。次いで、煮汁をスプーンですくいかけながら、やや強火で2分間煮て、金目鯛の煮付けを作製した。

Claims (5)

  1. 生醤油を含む調味液とフラボノイド配糖体の糖付加物とを混合した後、加熱処理する工程、又は、生醤油を含む調味液とフラボノイド配糖体の糖付加物とを混合しながら加熱処理する工程を含む液体調味料の製造方法。
  2. 更に、充填工程を含む請求項1記載の液体調味料の製造方法。
  3. 加熱処理が、60℃以上で加熱処理するものである請求項1又は2記載の液体調味料の製造方法。
  4. フラボノイド配糖体の糖付加物が、下記式(1)を満たすものである請求項1〜3のいずれか1項に記載の液体調味料の製造方法。
    Y/(X+Y)=0.05〜1 式(1)
    ここで、XとYは、それぞれ下記の数のことである。
    X;フラボノイド1分子中のベンゼン環に結合したOH基の数
    Y;フラボノイド1分子中のベンゼン環に結合したOCH3基の数
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法で製造した液体調味料。
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