JP4454985B2 - 血液脂質を低下させるための医薬組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、HMG−CoAリダクターゼ阻害剤と胆汁酸類とを含有する血液脂質を低下させるための医薬組成物に関する。
スタチン剤は、生体においてHMG−CoAリダクターゼを特異的かつ拮抗的に阻害する薬剤であり、血中コレステロール量を低下させる薬物である。
また、胆汁酸成分は胆汁鬱滞改善作用、コレステロール系胆石溶解作用、コレステロール腸管吸収抑制作用等が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
一方、スタチン剤と胆汁酸成分の併用については、コレステロール胆石の溶解療法に関するものがほとんどであり、他に、何らかの理由で十二指腸への胆汁流出が障害されることによって発症する胆汁性肝障害、胆汁性肝硬変、鬱滞性黄疸、二次性高コレステロール血症等の治療に関する文献が散見される。
以下にスタチン剤と胆汁酸成分の併用前例を用途別に分けて列挙する。
1)プラバスタチンとウルソデオキシコール酸の併用によるコレステロール胆石の溶解療法(例えば、非特許文献2参照)。
2)シンバスタチンとウルソデオキシコール酸の併用によるコレステロール胆石の溶解療法(例えば、非特許文献3参照)。
3)ロバスタチンとウルソデオキシコール酸の併用で胆汁コレステロール飽和指数がさらに低下する(非特許文献4参照)。
4) プラバスタチンとケノデオキシコール酸の併用による脳腱黄色腫症やアキレス腱肥厚の治療(例えば、非特許文献5参照)。
5) シンバスタチンとウルソデオキシコール酸の併用が、胆汁鬱滞性肝疾患の治療に有用であることの示唆(非特許文献6参照)。
6)プラバスタチンとウルソデオキシコール酸を併用した高脂血症の治療(非特許文献7参照)。

胆汁酸類をスタチン剤と併用すると、胆汁中のコレステロール濃度がさらに低下するため胆石溶解療法に有用であることの評価は一致しており、対立する見解やデータは存在しない。
一方、スタチン剤と胆汁酸類の併用における血中脂質への影響を報告した公知文献では状況が違ってくる。例えば、胆石など胆管系に疾患を有する場合、有効でないという報告(非特許文献2及び非特許文献3)と、有効であるという報告(非特許文献8、非特許文献9及び非特許文献10)とがあり、必ずしも見解は一致していない。
また、胆石を有さない非家族性高コレステロール血症患者や健常者の場合、有効でないという報告(非特許文献4、非特許文献5及び非特許文献6)と、有効であるという報告(非特許文献7)とがあり、必ずしも見解は一致しているとは言えない。
すなわち、スタチン剤と胆汁酸類の併用における血中脂質への影響については、公知文献から推定することは困難と言える。
日本医薬品集2002,日本医薬情報センター編,じほう 新薬と臨床, Vol.43 No.1 1994 p.101-105 診療と新薬, Vol.33 No.10 1996 p.1477-1488 Gastroenterology, Vol.98 1990 p.1572-1576 日本臨床代謝学会記録, Vol.29 1992 p.184-185 Gut, Vol.44 No.3 1999 p.552-556 動脈硬化, Vol.20 1992 p.857 J. Gastroenterology Vol.29 1994 p47-55 Lancet Vol.336 1990 p1196 日本消化器病学会雑誌 Vol.90 1993 p.539
本発明者らはかかる現状に鑑み、スタチン剤と胆汁酸成分との併用効果については、種差、年齢、食餌内容、生活環境を完全に管理した動物試験のみで可能との判断に至り、鋭意研究を重ねた。
その結果、スタチン剤が胆汁酸成分との併用で血液脂質の顕著な低下作用をもたらすことを見出し、本発明を完成させるに至った。
HMG−CoAリダクターゼ阻害剤は、長期に服用する性質のものであるため、さらに少ない服用量で血液脂質の低下作用が得られれば望ましいことである。さらにまた、胆汁鬱滞症又は胆石症を有する高脂血症患者又は動物にとっては一度で効率的な治療ができることは理想である。
本発明は、
(1)HMG−CoAリダクターゼ阻害剤と胆汁酸類とを含有する血液脂質を低下させるための医薬組成物であり、
(2)(1)において、HMG−CoAリダクターゼ阻害剤がプラバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、リバスタチン、アトルバスタチン、ピタバスタチン及びロスバスタチンからなる群から選ばれる1種又は2種以上である組成物であり、
(3)(1)において、HMG−CoAリダクターゼ阻害剤がシンバスタチン及び/又はアトルバスタチンである組成物であり、
(4)(1)において、胆汁酸類がウルソデオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、デオキシコール酸、コール酸、胆汁末、胆汁エキス、熊胆及び牛黄からなる群から選ばれる1種又は2種以上である組成物であり、
(5)(1)において、胆汁酸類がウルソデオキシコール酸である組成物であり、
(6)(1)において、高脂血症又は動脈硬化の予防若しくは治療に用いるための組成物である。

更に、本発明は、
(7)HMG−CoAリダクターゼ阻害剤と胆汁酸類とを、同時に又は時間をおいて別々に投与することにより血液脂質を低下させるための、HMG−CoAリダクターゼ阻害剤と胆汁酸類との組み合わせ、及び
(8)血液脂質を改善するための、HMG−CoAリダクターゼ阻害剤と胆汁酸類との併用
を提供する。

更に、本発明は、
(9)HMG−CoAリダクターゼ阻害剤と胆汁酸類とを、同時に又は時間をおいて別々に投与することによる、血液脂質を低下させる方法
を提供する。
上記(9)のうち、好適な方法は、
(10)高い血液脂質濃度に起因する疾病を予防若しくは治療するための、(9)に記載された方法、及び
(11)高脂血症又は動脈硬化を予防若しくは治療するための、(9)に記載された方法
である。

本発明における組成物の成分の一つである「HMG−CoAリダクターゼ阻害剤」は、コレステロール生合成系の律速酵素であるHMG(3−ヒドロキシ−3−メチルグリタリル)−CoA還元酵素を特異的かつ拮抗的に阻害する薬剤であり、血中コレステロールを低下させることから、本来、高脂血症の治療剤として使用される。そのようなHMG−CoA還元酵素阻害剤としては、微生物由来の天然物質、それから誘導される半合成物質、及び全合成化合物のすべてが含まれ、例えば、特開昭57−2240号(USP4346227)に記載された、(+)−(3R,5R)−3,5−ジヒドロキシ−7−[(1S,2S,6S,8S,8aR)−6−ヒドロキシ−2−メチル−8−[(S)−2−メチルブチリルオキシ]−1,2,6,7,8,8a−ヘキサヒドロ−1−ナフチル]ヘプタン酸(以下、プラバスタチンと省略する。)、特開昭57−163374号(USP4231938)に記載された、(+)−(1S,3R,7S,8S,8aR)−1,2,3,7,8,8a−ヘキサヒドロ−3,7−ジメチル−8−[2−[(2R,4R)−テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−6−オキソ−2H−ピラン−2−イル]エチル]−1−ナフチル (S)−2−メチルブチレート(以下、ロバスタチンと省略する。)、特開昭56−122375号(USP4444784)に記載された、(+)−(1S,3R,7S,8S,8aR)−1,2,3,7,8,8a−ヘキサヒドロ−3,7−ジメチル−8−[2−[(2R,4R)−テトラヒドロ−4−ヒドロキシ−6−オキソ−2H−ピラン−2−イル]エチル]−1−ナフチル 2,2−ジメチルブチレート(以下、シンバスタチンと省略する。)、特表昭60−500015号(USP4739073)に記載された、(±)(3R*,5S*,6E)−7−[3−(4−フルオロフェニル)−1−(1−メチルエチル)−1H−インド−ル−2−イル]−3,5−ジヒドロキシ−6−ヘプテン酸(以下、フルバスタチンと省略する。)、特開平1−216974号(USP5006530)に記載された、(3R,5S,6E)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−2,6−ジ−(1−メチルエチル)−5−メトキシメチルピリジン−3−イル]−3,5−ジヒドロキシ−6−ヘプテン酸(以下、リバスタチンと省略する。)、特開平3−58967号(USP5273995)に記載された、(3R,5S)−7−[2−(4−フルオロフェニル)−5−(1−メチルエチル)−3−フェニル−4−フェニルアミノカルボニル−1H−ピロ−ル−1−イル]−3,5−ジヒドロキシヘプタン酸(以下、アトルバスタチンと省略する。)、特開平1−279866号(USP5854259及びUSP5856336)に記載された、(E)−3,5−ジヒドロキシ−7−[4’−(4’’−フルオロフェニル)−2’−シクロプロピル−キノリン−3’−イル]−6−ヘプテン酸(以下、ピタバスタチンと省略する。)又は特開平5−178841号(USP5260440)に記載された、(+)−(3R,5S)−7−[4−(4−フルオロフェニル)−6−イソプロピル−2−(N−メチル−N−メタンスルフォニルアミノ)ピリミジン−5−イル]−3,5−ジヒドロキシ−6(E)−ヘプテン酸(以下、ロスバスタチンと省略する。)のようなスタチン化合物であり得る。また、本発明の組成物の成分であるHMG−CoAリダクターゼ阻害剤は、上記HMG−CoAリダクターゼ阻害剤が記載されている公報に開示されている他のHMG−CoAリダクターゼ阻害剤も含有する。
以下に、HMG−CoAリダクターゼ阻害剤の代表的なものの平面構造式を示す。
Figure 0004454985
Figure 0004454985
また、胆汁酸類とは、例えば、ウルソデオキシコール酸、ケノデオキシコール酸、デオキシコール酸、コール酸、胆汁末もしくは胆汁エキス等の胆汁より得られるもの、熊胆等の動物胆又は牛黄等の動物胆石が挙げることができ、好適には、ウルソデオキシコール酸を挙げることが出来る。
本発明において、含有される各成分は、薬理学上許容される塩として含有されていても良く、そのような塩としては、
成分が塩基性官能基を持つ場合には、例えばフッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩のようなハロゲン化水素酸塩;硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級有機スルホン酸塩;ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩等のようなアリールスルホン酸塩;オルニチン酸塩、グルタミン酸塩のようなアミノ酸塩;及びフマル酸、コハク酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸のようなカルボン酸塩を挙げることができ、
成分が酸性官能基をもつ場合には、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、鉄塩、亜鉛塩、銅塩、ニッケル塩、コバルト塩等の金属塩;アンモニウム塩のような無機塩、t−オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジル−フェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩のような有機塩等のアミン塩を挙げる事ができ、例えばアトルバスタチンの場合、好適にはアトルバスタチンカルシウム水和物である。
本発明において、含有される各成分のうち水和物又は溶媒和物を形成するものは、
水和物又は溶媒和物として含有されていてもよい。
なお、本発明の血液脂質を低下させるための組成物の「低下させる」とは、血液中の脂質を臨床上意義のある程度に低下させることをいい、例えば、血中トリグリセライドの低下、血中LDLの低下又は血中総コレステロールの低下を挙げることができる。従って、本発明の組成物は、高い血液脂質濃度に起因する疾病(例えば、高脂血症や動脈硬化などの疾患)の治療に有効である。

本発明の組成物に含まれるHMG−CoAリダクターゼ阻害剤、例えば、プラバスタチン、ロバスタチン、シンバスタチン、フルバスタチン、リバスタチン、アトルバスタチン、ピタバスタチン又はロスバスタチンは、特開昭57−2240号(USP4346227)、特開昭57−163374号(USP4231938)、特開昭56−122375号(USP4444784)、特表昭60−500015号(USP4739073)、特開平1−216974号(USP5006530)、特開平3−58967号(USP5273995)、特開平1−279866号(USP5854259及びUSP5856336)又は特開平5−178841号(USP5260440)に記載の方法に従い、容易に製造することができる。
胆汁酸類のうち、例えばウルソデオキシコール酸は第14改正日本薬局方に収載されており容易に入手し得、その他の胆汁酸類も市販されているものを容易に入手できる。

本発明の医薬組成物は、HMG−CoAリダクターゼ阻害剤及び胆汁酸類を必須の成分として含有し、所望により、製剤化のための添加物を含有していてもよく、更に、HMG−CoAリダクターゼ阻害剤と胆汁酸類との併用作用に悪影響を与えない範囲で他の成分を含有していてもよい。好適には、HMG−CoAリダクターゼ阻害剤及び胆汁酸類のみを有効成分として含有し、更に製剤化のための添加物を含有する医薬組成物である。
本発明の医薬組成物の具体的な剤形としては、例えば、錠剤、細粒剤(散剤を含む)、カプセル、液剤(シロップ剤を含む)等をあげることができ、各剤形に適した添加剤や基材を適宜使用し、日本薬局方等に記載された通常の方法に従い、製造することができる。
上記各剤形において、その剤形に応じ、通常使用される各種添加剤を使用することもできる。
例えば、錠剤の場合、乳糖、結晶セルロース等を賦形剤として、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム又は酸化マグネシウム等を安定化剤として、ヒドロキシプロピルセルロース等をコーテイング剤として、ステアリン酸マグネシウム等を滑沢剤として、使用することができ、
細粒剤及びカプセル剤の場合、乳糖又は精製白糖等を賦形剤として、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム又は酸化マグネシウム等を安定化剤として、トウモロコシデンプン等を吸着剤として、ヒドロキシプロピルセルロース等を結合剤として、使用することができる。
上記各剤形において、必要に応じ、クロスポビドン等の崩壊剤;ポリソルベート等の界面活性剤;ケイ酸カルシウム等の吸着剤;三二酸化鉄、カラメル等の着色剤;安息香酸ナトリウム等の安定剤;pH調節剤;香料;等を添加することもできる。
本発明において、「併用」とは、二つ以上の有効成分を、同時に、又は時間をおいて別々に人体に投与する方法である。
本発明における組成物を投与する際は、組成物のそれぞれの成分を同時に又は時間をおいて別々に投与することが出来る。
上記の「同時に」投与するとは、全く同時に投与することの他、薬理学上許される程度に相前後した時間に投与することも含むものである。その投与形態は、ほぼ同じ時間に投与できる投与形態であれば特に限定はないが、単一の組成物であることが好ましい。
また上記の「時間をおいて別々に」投与するとは、異なった時間に別々に投与できる投与形態であれば特に限定はないが、例えば、1の成分を投与し、次いで、決められた時間後に、他の成分を投与する方法が挙げられる。
また、投与する組成物の成分が、合わせて3種以上ある場合には、「同時に、又は、時間を置いて別々に」投与するとは、それらの全てを同時に投与する方法、各々時間を置いて別々に投与する方法、2種以上を同時に投与し時間を置いて残りの薬剤を投与する方法、又は、2種以上を時間を置いて投与して、残りの薬剤を同時に投与する方法等を含む。
本発明の医薬組成物を投与する対象としては、哺乳動物があげられ、例えば、ヒト、イヌ、ネコ、ウサギ、ウシ、ウマ、ヒツジ又はブタが挙げられ、好適にはヒト又はイヌが挙げられ、更に好適にはヒトが挙げられる。
本発明の医薬組成物は、血液脂質を低下させる作用を有するので、高い血中脂質濃度に起因する疾病(例えば、高脂血症又は動脈硬化)の予防若しくは治療のための医薬として有用である。

本発明において、HMG−CoAリダクターゼ阻害剤の投与量は、HMG−CoAリダクターゼ阻害剤の種類、剤形等により異なるが、通常、1日あたり1mg乃至200mgであり、好適には1日あたり5mg乃至160mgである。
本発明において、胆汁酸類の投与量は、通常、1日あたり10mg乃至5000mgであり、好適には1日あたり100mg乃至2000mgである。

本発明の医薬組成物が固形製剤の場合において含有される重量%は、例えば、シンバスタチンの場合は通常、0.005乃至3%であり、好適には、0.03乃至2%であり、また、アトルバスタチンの場合は通常、0.01乃至5%であり、好適には、0.05乃至3%であり、さらに、ウルソデオキシコール酸の場合は通常、0.3乃至90%であり、好適には、3乃至50%である。
本発明の血液脂質低下剤組成物が液剤の場合において含有される含有量は、例えばシンバスタチンの含有量は通常、0.005乃至5mg/mLであり、好適には、0.03乃至3mg/mLであり、また、アトルバスタチンの含有量は通常、0.01乃至10mg/mLであり、好適には、0.05乃至5mg/mLであり、さらに、ウルソデオキシコール酸の含有量は通常、1乃至100mg/mLであり、好適には、10乃至50mg/mLである。
(実施例)
以下に、実施例等を示し、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
実施例1 錠剤
(1)成分
Figure 0004454985
(2)製法
上記成分及び分量をとり、日局製剤総則「錠剤」の項に準じて錠剤を製する。

実施例2 細粒剤
(1)成分
Figure 0004454985
(2)製法
上記成分及び分量をとり、日局製剤総則「顆粒剤」の項に準じて細粒剤を製する。

実施例3 カプセル剤
(1)成分
Figure 0004454985
(2)製法
上記成分及び分量をとり、日局製剤総則「顆粒剤」の項に準じて細粒剤を製した後、カプセルに充填して硬カプセル剤を製する。

実施例4 シロップ剤
(1)成分
Figure 0004454985
(2)製法
上記成分及び分量をとり、日局製剤総則「シロップ剤」の項に準じてシロップ剤を製した後、褐色ガラス瓶に充填してシロップ剤を製する。

(試験例)
試験例1 血液中の脂質量の評価試験
(1)被験物質
シンバスタチン及びアトルバスタチンカルシウムは(株)ケムテックラボ製造のものを、ウルソデオキシコール酸は三菱ウエルファーマ(株)のものを使用した。
(2)動物
試験動物としては、Covance Research Products Inc.からビーグル犬雄を5箇月齢で購入し、約1箇月間の検疫および馴化飼育後に使用した。
(3)投与剤形、製剤の調整方法および製剤の保存方法
試験動物毎の体重をもとに算出した必要量の被験物質を、TORPAC社のゼラチンカプセル(1/2オンス)に充填した。充填後、カプセルは動物毎に区分されたケースに入れ、投与時まで冷蔵保存した。
(4)投与経路および投与期間
被験物質を充填したカプセルは、1日1回9:00〜12:30の間に、試験動物に強制経口投与した。なお、試験動物は投与前2乃至3時間絶食させた。
投与期間は11日間とした。
(5)被験試料の調製
カプセル投与前−14および−7日(投与開始前第2週および第1週)、投与後4日、8日、12日に、橈側皮静脈から約10mL採血した。なお、採血前約18時間、試験動物は絶食させた。
得られた血液を試験管にとり、室温で30分から1時間放置後、遠心分離(約1600×g、10分間)して得られた血清を用いた。
(6)試験方法
検査結果は、総コレステロールは酵素的測定法、LDLは化学修飾酵素法を用いた。なお、測定には臨床化学自動分析装置(TBA-120FR、東芝製)を使用した。
(試験結果)
ウルソデオキシコール酸と、シンバスタチン及びアトルバスタチンカルシウムそれぞれの各投与量における単剤および配合剤における各種血液中の脂質量を、投与2週間前および1週間前の各種血液中の脂質量の平均を100として換算して求めた。
得られた結果を表5及び表6に示す。なお、各値とも1郡5匹の平均値である。
Figure 0004454985
Figure 0004454985
ウルソデオキシコール酸と、シンバスタチン又はアトルバスタチンとを組み合わせることにより顕著な血中脂質の低下効果が発現した。
本発明のHMG−CoAリダクターゼ阻害剤と胆汁酸類とを含有する医薬組成物は、血液脂質を低下させる作用を有するので、高い血中脂質濃度に起因する疾病(例えば、高脂血症又は動脈硬化)の予防若しくは治療のための医薬として有用である。

Claims (1)

  1. アトルバスタチンとウルソデオキシコール酸とを含有する血液脂質を低下させるための
    医薬組成物。
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