JP4454510B2 - グラウト剤の注入プラグとこのプラグの打ち込み工具 - Google Patents

グラウト剤の注入プラグとこのプラグの打ち込み工具 Download PDF

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この発明は、コンクリート構造物の内部に発生したクラック等の空隙にグラウト剤を注入し、ひび割れ等の空隙を補修するためのグラウト剤の注入プラグと、このプラグを穿孔内に向けて打ち込むための打ち込み工具に関する。
コンクリート構造物の内部に発生したクラック等の空隙を放置すると、漏水やコンクリートの割れ、外装材として貼り付けたタイルの剥離等が発生するため、クラック等の空隙をグラウト剤の注入によって埋める必要がある。
上記のようなクラック等の空隙にグラウト剤を注入するための従来の注入プラグ1、1aは、図7と図8のように、軸方向に貫通するグラウト剤の注入路内に逆止弁を組み込んだプラグ本体を、コンクリート構造物Aの穿孔Bへの抜け止め挿入部2とその後端側に連ねたグラウト剤注入軸部3とで形成し、抜け止め挿入部2とグラウト剤注入軸部3が連なる部分の外周位置に、グラウト剤注入軸部3に外嵌した打ち込み工具Cの先端を受ける受圧鍔4と、この受圧鍔4に対して抜け止め挿入部2側に位置するシール材5取付け用凹溝6とを設けた構造になっている。
上記のような注入プラグ1、1aを用いて、コンクリート構造物Aの内部に発生したクラック等の空隙にグラウト剤を注入するには、コンクリート構造物Aに外面からクラックに達する穿孔Bをドリルで穿設し、コンクリート構造物Aの外面側から穿孔Bの開口部分に抜け止め挿入部2の先端を臨ませ、グラウト剤注入軸部3に外嵌した打ち込み工具Cをハンマー等の工具で叩くことにより、抜け止め挿入部2を穿孔B内に打ち込んで穿孔Bに注入プラグ1、1aを取付け、この状態で、グラウト剤注入軸部3の端部に形成したニップル又はテーパ面7にグラウト剤の注入ポンプを接続し、この注入ポンプでグラウト剤を押し出すと、注入路から穿孔Bを通ってクラックにグラウト剤が流入し、クラック内にグラウト剤が注入されると、注入ポンプを取外すようにすればよく、グラウト剤は逆止弁の閉弁により注入プラグ1、1aから漏れることがなく、クラックを埋めたグラウト剤の硬化によってクラックの補修が完了する。
ところで、一般的に、クラックの位置がコンクリート構造物Aの外面から近い場合、直径6mmのドリルを用いて穿孔Bを切削し、6mmの穿孔Bに適応する注入プラグを使用する。
上記6mmの穿孔Bに用いる6mm用注入プラグ1は、図7に示すように、穿孔Bへの抜け止め挿入部2が6mmの穿孔に打ち込むことのできる外径となり、受圧鍔4が抜け止め挿入部2よりも大径に形成され、グラウト剤注入軸部3は受圧鍔4よりも少し小径の軸状になっている。
このような注入プラグ1は、穿孔Bに打ち込むことにより抜け止め挿入部2が穿孔Bに圧入し、コンクリート構造物Aの外面と受圧鍔4間でシール材5が圧縮され、穿孔Bの開口端を密閉することになる。
また、クラックの位置がコンクリート構造物Aの外面から遠い場合、直径6mmのドリルでは長尺に対する強度的な不安があるため、強度的に優れた直径10mmの長いドリルを用いて穿孔Bを切削し、10mmの穿孔Bに適応する注入プラグ1aを使用する。
上記10mmの穿孔Bに用いる10mm用注入プラグ1aは、図8のように、穿孔Bへの抜け止め挿入部2が10mmの穿孔Bに打ち込むことのできる外径となり、受圧鍔4も同様の外径になっており、グラウト剤注入軸部3が受圧鍔4よりも少し小径の軸状になっている。
このような注入プラグ1aは、穿孔Bに打ち込むことにより抜け止め挿入部2と受圧鍔4が穿孔Bに圧入し、シール材5は穿孔Bの内部位置で密閉することになる。
上記した穿孔Bは水平に穿設するのが一般的であるが、コンクリート構造物Aとクラックの位置関係によっては、穿孔Bを斜めに穿設する必要が生じる場合があり、当然ながら注入プラグ1、1aは斜めに打ち込まなければならない。
ところで、注入プラグ1、1aを斜めの穿孔Bに打ち込み使用した場合、図7のように、6mm用注入プラグ1においては、受圧鍔4の上部がコンクリート構造物Aの外面に当接した時点で打ち込み不能となり、シール材5の下部がコンクリート構造物Aから離れ、穿孔Bの開口端を密閉することができず、グラウト剤の漏れが発生するという問題がある。
また、10mm用注入プラグ1aの場合、図8のように、打ち込みに使用する従来の打ち込み工具Cは、その外径が受圧鍔4よりも大径になっているので、打ち込み工具Cの先端上部がコンクリート構造物Aの外面に当接した時点で打ち込み不能となり、受圧鍔4とシール材5の下部がコンクリート構造物Aから突出した状態となり、穿孔Bの開口端を密閉することができず、グラウト剤の漏れが発生するという問題がある。
また、何れの注入プラグ1、1aにおいても、クラックを埋めたグラウト剤の硬化によってクラックの補修が完了すると、注入プラグ1、1aのコンクリート構造物Aから外面に突出したグラウト剤注入軸部3の部分を、外圧を加えて折り取り除去するものであるが、従来の6mm用注入プラグ1においては、グラウト剤注入軸部3がその外径と同程度の長さに、また、従来の10mm用注入プラグ1aにおいては、グラウト剤注入軸部3がその外径の二倍程度の長さに設定されていたので、何れもグラウト剤注入軸部3の長さが短く、折り取り除去の作業が行いにくいという問題がある。
そこで、この発明の課題は、斜めの穿孔に打ち込み使用した場合にも穿孔の密閉が確実に得られると共に、グラウト剤注入軸部の折り取り除去の作業を円滑に行うことができるグラウト剤の注入プラグとこのプラグの打ち込み工具を提供することにある。
上記のような課題を解決するため、請求項1の発明は、プラグ本体が穿孔への抜け止め挿入部とその後端側に連ねたグラウト剤注入軸部とで形成され、このプラグ本体を軸方向に貫通するグラウト剤の注入路内に逆止弁を組み込んだグラウト剤の注入プラグにおいて、前記プラグ本体の外周面で抜け止め挿入部とグラウト剤注入軸部が連なる部分の位置に、グラウト剤注入軸部に外嵌した打ち込み工具の先端を受ける受圧鍔と、この受圧鍔に対して抜け止め挿入部側に位置するシール材取付け用凹溝とを設け、前記シール材取付け用凹溝の溝底部分にグラウト剤注入軸部の折り取り可能部を形成し、前記グラウト剤注入軸部のストレート部分を受圧鍔の厚みを含めて4mmから50mmの長さに設定した構成を採用したものである。
請求項2の発明は、プラグ本体が穿孔への抜け止め挿入部とその後端側に連ねたグラウト剤注入軸部とで形成され、このプラグ本体を軸方向に貫通するグラウト剤の注入路内に逆止弁を組み込んだグラウト剤の注入プラグにおいて、前記プラグ本体の外周面で抜け止め挿入部とグラウト剤注入軸部が連なる部分の位置に、グラウト剤注入軸部に外嵌した打ち込み工具の先端を受ける受圧鍔と、この受圧鍔に対して抜け止め挿入部側に位置するシール材取付け用凹溝とを設け、前記グラウト剤注入軸部の受圧鍔に近接する位置にグラウト剤注入軸部の折り取り可能部を形成し、前記受圧鍔の外径を抜け止め挿入部の最大外径に対して等しいかそれよりも小径とし、前記グラウト剤注入軸部のストレート部分を受圧鍔の厚みを含めて4mmから50mmの長さに設定した構成を採用したものである。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載のグラウト剤の注入プラグに対してグラウト剤注入軸部に外嵌し、受圧鍔を介して注入プラグを穿孔に打ち込むための打ち込み工具であり、グラウト剤注入軸部に外嵌する部分が円筒部となり、この円筒部の外径が受圧鍔の外径と等しいかそれよりも小径になっている構成を採用したものである。
ここで、上記プラグ本体は金属材料を用いて形成され、抜け止め挿入部の外周には先端側が小径で後端側に向けて大径となる傾斜面が多段に形成され、穿孔に対する進入が円滑となり、抜け止め効果が得られるようになっていると共に、グラウト剤注入軸部はストレートの円軸状となり、その後端部がグラウト剤の注入ポンプを接続するためのニップルや円錐面になっている。
請求項1の発明によると、プラグ本体の外周面に、打ち込み工具の先端を受ける受圧鍔とシール材取付け用凹溝とを設け、前記シール材取付け用凹溝の溝底で抜け止め挿入部側コーナを折り取り部に形成し、前記グラウト剤注入軸部のストレート部分をこのストレート部分の外径に近い長さに設定したので、グラウト剤注入軸部が長くなり、打ち込み時にグラウト剤注入軸部に曲げ方向の外力を加えることで、グラウト剤注入軸部を曲げることが可能になり、これによって、シール材の下部をコンクリート構造物の外面に当接させることができ、傾斜状に設けた穿孔の端部をシールできるので傾斜状に設けた穿孔へのプラグの使用が可能になる。
また、グラウト剤注入軸部を長くすることで、折り取り可能部に対して折り取り時の外圧を大きく加えることができ、グラウト剤注入軸部の折り取りが簡単確実に行える。
請求項2の発明によると、プラグ本体の外周面に、打ち込み工具の先端を受ける受圧鍔とシール材取付け用凹溝とを設け、前記グラウト剤注入軸部の受圧鍔に近接する位置に折り取り部を形成し、前記受圧鍔の外径を抜け止め挿入部の最大外径に対して等しいかそれよりも小径とし、前記グラウト剤注入軸部のストレート部分をこのストレート部分の外径の三倍程度の長さに設定したので、プラグ本体の全長を穿孔内に挿入することができ、これによって、シール材の下部を穿孔内に位置させることができ、傾斜状に設けた穿孔内をシールできるので傾斜状に設けた穿孔へのプラグの使用が可能になる。
また、グラウト剤注入軸部を長くすることで、折り取り可能部に対して折り取り時の外圧を大きく加えることができ、グラウト剤注入軸部の折り取りが簡単確実に行える。
請求項3の発明によると、打ち込み工具のグラウト剤注入軸部に外嵌する部分が円筒部となり、この円筒部の外径をプラグにおける受圧鍔の外径と等しいかそれよりも小径にしたので、プラグの打ち込み時に打ち込み工具の先端がコンクリート構造物に当接することがなく、請求項1のプラグに対しては、受圧鍔がコンクリート構造物に当接するまで確実に打ち込め、また、請求項2のプラグに対しては、その全長を穿孔内に打ち込むことができ、何れのプラグにおいても、傾斜状に設けた穿孔への使用を可能にすることができる。
以下、この発明の実施の形態を図示例に基づいて説明する。
図1乃至図3に示す第1の実施の形態は、6mmの穿孔に打ち込み使用するグラウト剤の注入プラグ11であり、金属製のプラグ本体11aが、穿孔Bへの抜け止め挿入部12とその後端側に連ねたグラウト剤注入軸部13とで形成され、抜け止め挿入部12とグラウト剤注入軸部13を軸方向に貫通するグラウト剤の注入路14内に逆止弁15が組み込まれている。
上記プラグ本体11aの外周面には、抜け止め挿入部12とグラウト剤注入軸部13が連なる部分の位置に、グラウト剤注入軸部13に外嵌した打ち込み工具Cの先端を受ける受圧鍔16と、この受圧鍔16に対して抜け止め挿入部12側に位置するシール材17の取付け用凹溝18とを設け、前記シール材17の取付け用凹溝18の溝底部分にグラウト剤注入軸部13の折り取り可能部19が形成されている。
上記抜け止め挿入部12の外周には、先端側が小径で後端側に向けて大径となる傾斜面12aとストレート部12bが、例えば2.5mm間隔で交互に三段の配置に形成され、穿孔Bに対する進入が円滑となり、抜け止め効果が得られるようになっている。
この抜け止め挿入部12の各ストレート部12bは、先端のストレート部が6mm、中間のストレート部が6.25mm、後端のストレート部が6.45mmの外径に設定され、受圧鍔16は8mmの外径に形成され、6mmの穿孔Bに対して受圧鍔16がコンクリート構造物Aの外面にシール材17が当接するまで打ち込むことで緊密に固定化することができるようになっている。
上記逆支弁15は、抜け止め挿入部12の先端に設けたストレート筒の先端開口を開閉する弁体15aにスプリング15bで閉弁方向の弾性を付勢して形成され、抜け止め挿入部12の先端側内部に収まる配置になっている。
上記グラウト剤注入軸部13は、6mm程度の外径となるストレート部分13aの後端にグラウト剤の注入ポンプを接続するためのニップルや円錐面20が設けられ、このストレート部分13aの長さLは、受圧鍔16の厚みを含めて4mmから50mmの長さ、例えばストレート部分13aの外径Rに近い長さに設定され、従来のプラグにおけるグラウト剤注入軸部のストレート部分よりも長くなっている。
ここで、上記受圧鍔16の厚みは2mm程度とし、ストレート部分13aの長さLを受圧鍔16の厚みを含めて4mm以下とすると短すぎて折り取り等に支障が生じると共に、50mmの長さでは材料的に無駄となる。
また、グラウト剤注入軸部13の上記折り取り可能部19は、図示の場合、シール材取付け用凹溝18の溝底を抜け止め挿入部12側に下がり傾斜させることによって、プラグ本体11aにおいて、この溝底のコーナと内部の注入路14間の肉厚を薄くした部分を作ることによって形成されているが、この折り取り可能部19の位置は、シール材取付け用凹溝18の溝幅内においてどの位置に設けるようにしてもよい。
上記第1の実施の形態の注入プラグ1を穿孔Bに打ち込むために用いる打ち込み工具Cは、所定長さを有する円軸状でグラウト剤注入軸部13に外嵌する部分が円筒部C1となり、この打ち込み工具C1は硬質の金属材料を用い、円筒部C1は内径がグラウト剤注入軸部13に嵌合し、外径が受圧鍔16の外径と等しいかそれよりも小径になっている。
また、円筒部C1の先端側は焼き入れ等の硬化処理を施し、耐久性を向上させると共に、打ち込み使用により先端に変形が発生した場合は、これを切削除去して繰り返し使用ができるように、円筒部C1はグラウト剤注入軸部13よりも長くなっている。
この第1の実施の形態の注入プラグ11は、上記のような構成であり、図面は注入プラグ11を斜めに設けた穿孔Bに対する使用状態を示している。
コンクリート構造物Aの内部に発生したクラック等の空隙をグラウト剤の注入によって埋めるには、図3(a)のように、コンクリート構造物Aに外面からクラックに達する穿孔Bを電動やハンマー式のドリルで斜めに穿設し、コンクリート構造物Aの外面側から穿孔Bの開口部分に注入プラグ11の抜け止め挿入部12の先端を臨ませ、グラウト剤注入軸部13に外嵌した打ち込み工具Cをハンマー等の工具で叩くことにより、受圧鍔16で打撃力を受けることで抜け止め挿入部12を穿孔B内に打ち込み、受圧鍔16の上部とコンクリート構造物Aの外面でシール材17を圧縮する。
この状態で、打ち込み工具Cの打撃を続けると、注入プラグ11は強度的に弱くなっている折り取り可能部19の部分に力が集中することで曲がりが生じ、図3(b)のように、シール材17は周囲全体がコンクリート構造物Aの外面に当接し、穿孔Bの開口端を密閉する。
この後、打ち込み工具Cを抜き取ったグラウト剤注入軸部13のニップルや円錐面20にグラウト剤の注入ポンプを接続し、この注入ポンプでグラウト剤を押し出すと、逆止弁15が開弁して注入路14から穿孔Bを通ってクラックにグラウト剤が流入し、クラックと穿孔B内にグラウト剤が注入されると、注入ポンプを取外すようにすればよく、グラウト剤は逆止弁15の閉弁により注入プラグ11から漏れることがなく、クラックと穿孔Bを埋めたグラウト剤が硬化すれば、コンクリート構造物Aの外面に突出するグラウト剤注入軸部13を径方向から打撃して折り取り可能部19から折り取り、クラックの補修が完了する。
次に、図4乃至図6に示す第2の実施の形態は、10mmの穿孔に打ち込み使用するグラウト剤の注入プラグ21であり、金属製のプラグ本体21aが、穿孔Bへの抜け止め挿入部22とその後端側に連ねたグラウト剤注入軸部23とで形成され、抜け止め挿入部22とグラウト剤注入軸部23を軸方向に貫通するグラウト剤の注入路24内に逆止弁25が組み込まれている。
上記プラグ本体21aの外周面で抜け止め挿入部22とグラウト剤注入軸部23が連なる部分の位置に、グラウト剤注入軸部23に外嵌した打ち込み工具Cの先端を受ける受圧鍔26と、この受圧鍔26に対して抜け止め挿入部22側に位置するシール材27の取付け用凹溝28とを設け、前記グラウト剤注入軸部23の受圧鍔26に近接した位置が折り取り可能部29に形成されている。
上記抜け止め挿入部22の外周には、先端側が小径で後端側に向けて大径となる傾斜面22aとストレート部22bが、例えば2mm間隔で交互に四段の配置に形成され、穿孔Bに対する進入が円滑となり、抜け止め効果が得られるようになっている。
この抜け止め挿入部22における各ストレート部22bは、先端の第1ストレート部が10mm、第2ストレート部が10.1mm、第3のストレート部が10.25mm、第4のストレート部が10.33mmの外径に設定され、受圧鍔26は第4のストレート部と略同様の10.4mmの外径に形成され、10mmの穿孔Bに対して受圧鍔26が内部に進入するまで打ち込むことでシール状態に固定化することができるようになっている。
上記逆支弁25は、抜け止め挿入部22の先端に設けたストレート筒の先端開口を開閉する弁体25aにスプリング25bで閉弁方向の弾性を付勢して形成され、抜け止め挿入部22の先端側内部に全長が収まる配置になっている。
前記グラウト剤注入軸部23は、6.9mm程度の外径となるストレート部分23aの後端にグラウト剤の注入ポンプを接続するためのニップルや円錐面30が設けられ、このストレート部分23aの長さL1は、受圧鍔26の例えば2mmの厚みを含めて4mmから50mmの長さ、好ましくはストレート部分23aの直径R1の三倍程度の長さに設定され、従来のプラグにおけるグラウト剤注入軸部のストレート部分よりも長くなっている。
また、グラウト剤注入軸部23の上記折り取り可能部29は、グラウト剤注入軸部23の受圧鍔26に近接した位置に環状の切削溝29aを施し、切削溝29aと内部の注入路24間の肉厚が最も薄くなっている部分を作ることによって形成されている。
上記第2の実施の形態の注入プラグ21を穿孔Bに打ち込むために用いる打ち込み工具Cは、所定長さを有する円軸状でグラウト剤注入軸部23に外嵌する部分が円筒部C2となり、この打ち込み工具Cは硬質の金属材料を用い、円筒部C2は内径がグラウト剤注入軸部23に嵌合し、外径が受圧鍔26の外径と等しいかそれよりも小径になっている。
また、円筒部C2の先端側は焼き入れ等の硬化処理を施し、耐久性を向上させると共に、打ち込み使用により先端に変形が発生した場合は、これを切削除去して繰り返し使用ができるように、円筒部C2はグラウト剤注入軸部23よりも長くなっている。
この第2の実施の形態の注入プラグ21は、上記のような構成であり、図面は注入プラグ21を斜めに設けた穿孔Bに対する使用状態を示している。
コンクリート構造物Aの内部に発生したクラック等の空隙をグラウト剤の注入によって埋めるには、図6のように、コンクリート構造物Aに外面からクラックに達する穿孔Bを電動やハンマー式のドリルで斜めに穿設し、コンクリート構造物Aの外面側から穿孔Bの開口部分に注入プラグ21の抜け止め挿入部22の先端を臨ませ、グラウト剤注入軸部23に外嵌した打ち込み工具Cをハンマー等の工具で叩くことにより、受圧鍔26で打撃力を受けることで抜け止め挿入部22とこれに続く受圧鍔26を穿孔B内に打ち込み、取付け用凹溝28のシール材27を穿孔B内に位置させることにより、穿孔Bの開口端側を密閉する。
上記注入プラグ21の打ち込みにおいて、使用する打ち込み工具Cは外径が受圧鍔26の外径と等しいかそれよりも小径になっているので、図6(a)のように、打ち込み工具Cを穿孔B内に進入させることができ、これにより、注入プラグ21の抜け止め挿入部22を穿孔B内の奥の方にまで打ち込むことができ、シール材27を穿孔B内に位置させることで、穿孔Bに対して確実なシール状態が得られることになる。
この後、打ち込み工具Cを抜き取ったグラウト剤注入軸部23のニップルや円錐面30にグラウト剤の注入ポンプを接続し、この注入ポンプでグラウト剤を押し出すと、逆止弁25が開弁して注入路24から穿孔Bを通ってクラックにグラウト剤が流入し、クラックと穿孔Bにグラウト剤が注入されると、注入ポンプを取外すようにすればよく、グラウト剤は逆止弁25の閉弁により注入プラグ21から漏れることがなく、クラックと穿孔Bを埋めたグラウト剤が硬化すれば、コンクリート構造物Aの外面にグラウト剤注入軸部23が突出している場合は、径方向から打撃して折り取り可能部29から折り取り、また、グラウト剤注入軸部23が穿孔B内に収まっていればそのままとし、図6(b)のように、穿孔の開口部分を充填材で埋めればクラックの補修が完了する。
第1の実施の形態のグラウト剤の注入プラグを示す斜視図 同上の注入プラグを示す縦断正面図 (a)は同上の注入プラグを斜めの穿孔に打ち込んだ状態を示す縦断正面図、(b)は打ち込んだ注入プラグに折れ曲がりが生じた状態を示す縦断正面図 第2の実施の形態のグラウト剤の注入プラグを示す斜視図 同上の注入プラグを示す縦断正面図 (a)は同上の注入プラグを斜めの穿孔に打ち込んだ状態を示す縦断正面図、(b)は打ち込んだ注入プラグのグラウト剤注入軸部を折り取ったクラックの補修が完了時の状態を示す縦断正面図 従来の6mm孔用注入プラグを斜めの穿孔に打ち込んだ状態を示す縦断正面図 従来の10mm孔用注入プラグを斜めの穿孔に打ち込んだ状態を示す縦断正面図
符号の説明
11 注入プラグ
11a プラグ本体
12 抜け止め挿入部
13 グラウト剤注入軸部
14 注入路
15 逆止弁
16 受圧鍔
17 シール材
18 凹溝
19 折り取り可能部
20 円錐面
21 注入プラグ
21a プラグ本体
22 抜け止め挿入部
23 グラウト剤注入軸部
24 注入路
25 逆止弁
26 受圧鍔
27 シール材
28 凹溝
29 折り取り可能部
30 円錐面

Claims (3)

  1. プラグ本体が穿孔への抜け止め挿入部とその後端側に連ねたグラウト剤注入軸部とで形成され、このプラグ本体を軸方向に貫通するグラウト剤の注入路内に逆止弁を組み込んだグラウト剤の注入プラグと、この注入プラグを穿孔に打ち込むための打ち込み工具と、からなり
    前記注入プラグは、前記プラグ本体の外周面で抜け止め挿入部とグラウト剤注入軸部が連なる部分の位置に、グラウト剤注入軸部に外嵌した打ち込み工具の先端を受ける受圧鍔と、この受圧鍔に対して抜け止め挿入部側に位置するシール材取付け用凹溝とを有し、前記シール材取付け用凹溝の溝底部分にグラウト剤注入軸部の折り取り可能部を有し、前記グラウト剤注入軸部のストレート部分受圧鍔の厚みを含めて4mmから50mmの長さであり
    かつ前記打ち込み工具は、注入プラグのグラウト剤注入軸部に外嵌し、その打撃により受圧鍔を介して注入プラグを穿孔に打ち込むための円筒部を有し、この円筒部の外径が受圧鍔の外径と等しいかそれよりも小径であることを特徴とするグラウト剤の注入プラグと打ち込み工具のセット
  2. プラグ本体が穿孔への抜け止め挿入部とその後端側に連ねたグラウト剤注入軸部とで形成され、このプラグ本体を軸方向に貫通するグラウト剤の注入路内に逆止弁を組み込んだグラウト剤の注入プラグと、この注入プラグを穿孔に打ち込むための打ち込み工具と、からなり
    前記プラグ本体、外周面で抜け止め挿入部とグラウト剤注入軸部が連なる部分の位置に、グラウト剤注入軸部に外嵌した打ち込み工具の先端を受ける受圧鍔と、この受圧鍔に対して抜け止め挿入部側に位置するシール材取付け用凹溝とを有し、前記グラウト剤注入軸部の受圧鍔に近接する位置にグラウト剤注入軸部の折り取り可能部を有し、前記受圧鍔の外径は、抜け止め挿入部の最大外径に対して等しいかそれよりも小径であり、前記グラウト剤注入軸部のストレート部分は、受圧鍔の厚みを含めて4mmから50mmの長さであり
    かつ前記打ち込み工具は、注入プラグのグラウト剤注入軸部に外嵌し、その打撃により受圧鍔を介して注入プラグを穿孔に打ち込むための円筒部を有し、この円筒部の外径が受圧鍔の外径と等しいかそれよりも小径であることを特徴とするグラウト剤の注入プラグと打ち込み工具のセット
  3. 請求項1又は2に記載の注入プラグと打ち込み工具とを用いるクラックの補修方法であって、
    コンクリート構造物に外面からクラックに達する穿孔を穿ち、
    この穿孔の開口部分に注入プラグの抜け止め挿入部を臨ませ、
    注入プラグのグラウト剤注入軸部に打ち込み工具の円筒部を外嵌させ、
    打ち込み工具を打撃することにより抜け止め挿入部を穿孔内に打ち込んで穿孔に注入プラグを取り付け、
    打ち込み工具をグラウト剤注入軸部から抜き取り、
    グラウト剤を注入プラグの注入路から穿孔を経てクラック内に注入させるクラックの補修方法。
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