JP4454387B2 - 蒸着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、真空雰囲気または不活性ガス雰囲気中で、たとえば有機ELディスプレイなどの画像表示部を製造するための蒸着装置に関するものである。
近年、ディスプレイの薄型化が進み、この種のディスプレイとしては、液晶ディスプレイの実用化が非常に進んでいる。この液晶画面については、バックライトを必要とするもので、視野範囲、消費電力などの点で難点があり、最近、自発光性の有機EL方式のディスプレイが注目されている。
ところで、有機ELディスプレイの基本構造は、ガラス基板上に、陽極(透明電極)を配置し、この上に、ホール輸送層および発光層が順番に配置され、さらに陰極が配置されたものであり、少なくとも前記発光層については、有機材料が蒸着により形成されている。
そして、基板上に蒸着により薄膜を形成する場合、真空容器内に有機材料の蒸発源を配置しておき、真空状態で蒸発源を加熱し、その蒸気を同じく真空容器内に配置された基板の表面に付着させることにより薄膜が形成されていた。
ところで、ディスプレイの大型化が促進され、また小型のものでも大型のガラス基板からダイシングして製造されることから、大型のガラス基板にも有機材料を均一に蒸着させることが重要となる。蒸発材料粒子などの希薄流体は、放出孔から放出されると、余弦則に従って広がってガラス基板表面に蒸着され、蒸着面の中央部で蒸着量が厚くなる傾向にある。
特許文献1には、一端側に移送部(小径管)が接続された放出部(大径管)に形成する放出孔の径を、一端側を小径に、他端側を大径に形成している。
また特許文献2は、蒸着室内で、回転式ウェハテーブルの下方に、2つの蒸着源を旋回移動式蒸着ボートを介して移動可能に配置したもので、ウェハテーブルに支持されるウェハの中心からずれた位置に蒸着源を移動させるようにしたものである。これにより、蒸着源から放出させた蒸発材料を、ウェハを回転させつつその表面に均一に蒸着させることができる
特開2002−249868 特開2002−167664(図2)
しかしながら、特許文献1では、被蒸着部材の蒸着面積が小さい場合には問題がないが、蒸着面積が大きくなるに従って放出部の長さが長尺となり、放出孔の径を変化させるだけでは、蒸発材料を均等に放出させることが困難となるおそれがある。
また特許文献2では、被蒸着部材は吸着具により保持されるが、被蒸着部材の蒸着面積が大きくなり、かつ回転されるとなると、被蒸着部材を保持・回転させる機構が大きくなるとともに、回転時の被蒸着部材の精度が要求され、設計の負担が増えることになる。
本発明は上記問題点を解決して、被蒸着材の広い被蒸着面に、より均一に蒸着可能な蒸着装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、蒸発された蒸発材料を被蒸着部材に付着させる蒸着装置において、前記被蒸着部材に対向して配置される蒸発材料通路出口に連通して、内部に拡散空間を有する放出用容器を設け、前記放出用容器の被蒸着部材側の所定位置に複数の放出孔を穿設し、放出用容器の拡散空間に、蒸発材料通路出口に対向して蒸発材料粒子を反射する反射部材を設け、放出容器を蒸発材料通路出口の中心を通る回転軸心周りに回転させる容器回転手段を設けたものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の構成において、反射部材に、蒸発材料通路出口に対向する中心部から外周側に向って、単位面積当りの開口面積が拡大するように配置された複数の調整用透孔を穿設したものである。
請求項3記載の発明は、蒸発された蒸発材料を被蒸着部材に付着させる蒸着装置において、前記被蒸着部材に対向して配置される蒸発材料通路出口に連通して、内部に拡散空間を有する放出用容器を設け、前記放出用容器の被蒸着部材側の所定位置に複数の放出孔を穿設し、放出用容器の拡散空間に、蒸発材料通路出口側の空間部と放出孔側の空間部とを区画し多数の透孔を有する分散透過板を配置し、前記分散透過板の蒸発材料通路出口に対向する部位に、蒸発材料粒子を反射する反射部を設け、放出容器を蒸発材料通路出口の中心を通る回転軸心周りに回転させる容器回転手段を設けたものである。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の構成において、反射部に、蒸発材料通路出口に対向する中心部から外周側に向って、単位面積当りの開口面積が拡大される配置された複数の調整用透孔を穿設したものである。
請求項5記載の発明は、請求項1または3記載の構成において、蒸発材料通路に、蒸発材料の流れを緩衝する緩衝部材を設けたものである。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の構成において、緩衝部材は、所定間隔をあけて配置されて多数の透孔が形成された複数の緩衝板からなり、これら緩衝板は、それぞれの透孔が位置ずれするように配置されたものである。
請求項1記載の発明によれば、反射部材により反射させて拡散し、蒸発材料通路出口と反対側の放出容器の内面に達する蒸発材料の密度を低減することができる。したがって、蒸発材料粒子の密度が集中するために、蒸発材料通路出口の反対側の放出容器の内面に放出孔を形成できないという制限を受けるところ、反射部材により放出孔の形成位置の制限がなくなる。これにより、蒸発材料粒子を被蒸着面に均一に蒸着させることができる任意位置に放出孔を穿設配置することができ、各放出孔から放出される蒸発材料を均等化して、より均一な蒸着膜厚を実現することができる。
請求項2記載の発明によれば、反射部材は、調整用透孔により中央部で蒸発材料粒子の透過率が小さく、外周部で大きくすることで、蒸発材料通路出口の反対側の蒸発材料粒子の密度を、他の拡散空間の部位と均等化することができる。これにより各放出孔から放出される蒸発材料をさらに均一化して、均一な厚みの蒸着膜の形成に寄与することができる。
請求項3記載の発明によれば、蒸発材料通路出口から空間部に放出された蒸発材料粒子が、放出用容器の内面と分散透過板とに反射されつつ拡散し、さらに分散透過板の透孔を介して放出孔側の空間部に通過しつつ拡散され、蒸発材料粒子の密度が均一化されて、旋回移動する放出孔から放出することができる。また分散透過板の反射部により、放出孔の形成位置の制限がなくなって、蒸発材料粒子を被蒸着面に均一に蒸着させるように放出孔を穿設配置することができ、蒸発材料を被蒸着面に均一な膜厚で蒸着させることができる。
請求項4記載の発明によれば、反射部に穿設した調整用透孔により、反射部の中央部で蒸発材料粒子の透過率が少なく、外周部で透過率を多くすることができ、反射部の放出孔側の空間部における蒸発材料粒子の密度をさらに均一化することができ、被蒸着面に均一な厚みの蒸着膜を形成することができる。
請求項5記載の発明によれば、蒸発材料通路に緩衝部材を設けたので、蒸発材料通路に蒸発材料が急速に流入することがあっても、これを緩衝して蒸発材料の流速を均一化することができ、被蒸着面への膜厚制御を適正に行うことができる。
請求項6記載の発明によれば、複数の緩衝板に多数の透孔を位置ずれして配置することにより、急速に流入する蒸発材料の緩衝効果が高い。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
[実施の形態1の基本構造
図1,図2に示すように、蒸着用容器2内に、真空雰囲気中で被蒸着部材であるガラス基板Wの表面(下面)に、たとえば有機EL材料を蒸着する蒸着室1が設けられており、蒸着用容器2には、図示しない真空ユニットにより真空雰囲気にされる真空ポート4Aと、被蒸着材であるガラス基板Wを出し入れ可能なゲートバルブ(仕切弁)付きの基板交換ポート4Bとが形成されている。蒸着用容器2の上部にはガラス基板Wを保持するワーク保持具3が設けられており、ワーク保持具3に保持されたガラス基板Wの下面(被蒸着面)に下方から蒸発材料を蒸着するアップブロータイプに構成されている。
蒸着用容器2の下部には蒸発室5を形成する蒸発用容器6が設けられ、蒸発用容器6内に材料を加熱して蒸発させる加熱用電熱線(加熱手段)8aを有する容器載置台8に材料収納容器7が収容されている。この蒸発用容器6には、材料収納容器7を交換するためのゲートバルブ(仕切弁)付きの容器交換ポート9と、図示しない真空ユニットにより真空雰囲気にされる真空ポート10が設けられている。また蒸発用容器6には、上部に蒸発材料を放出・閉止または流量調整可能な開閉弁12を介して接続部材11が接続され蒸発材料通路13が形成されている。
接続部材11は、蒸発用容器6に接続された固定管体11Aと、この固定管体11Aに回転継手11Bを介して回転自在に接続された回転管体11Cとで構成されており、回転管体11Cは蒸着容器2の底部の開口部に回転軸受14を介して接続されるとともに、蒸着室1内に突出された上端部に放出用容器15が固定されて回転管体11Cの回転軸心Oを中心に回転自在に支持されている。
放出用容器15は、平面視が矩形(または円形や多角形であってもよい)の箱体形で内部に拡散空間16が形成され、底部中央部に貫設固定された回転管体11Cに蒸発材料通路13の出口13aが開口されている。また放出用容器15でガラス基板Wに対向する上面板15aには、中央部(蒸発材料通路13の出口13aの対向部位)を除く外周部の所定の対称位置に複数の放出孔17が穿設されている。
この蒸着用容器2には、放出用容器13を回転駆動する容器回転装置(容器回転手段)21が設けられている。この容器回転装置21は、蒸着室1内で回転管体11Cに固定された従動プーリ(歯付きプーリ)21aと、蒸着用容器13の底板に軸受を介して回転自在に貫通支持された駆動軸21bを回転駆動する回転駆動装置(電動モータ)21cと、前記駆動軸21bに取り付けられた駆動プーリ(歯付きプーリ)21dと、駆動プーリ21dと従動プーリ21aとに巻張されたベルト(タイミングベルト)21eとで構成されている。
またこの回転管体11Cに設けられたスリップリング11Dを介して放出用容器15および回転管体11Cの加熱用電熱線(加熱手段)18に電源が供給され、蒸発材料の付着を防止している。
上記構成において、蒸発室5内で加熱用電熱線8aにより材料収納容器13内の材料が加熱され蒸発されると、蒸発材料通路13の出口13aから放出用容器15の拡散空間16に導入される。この拡散空間では、蒸発材料粒子が放出用容器15の内面に反射して効果的に拡散され、各放出孔17から均一に放出されるとともに、容器回転装置21により放出用容器15が回転軸心Oを中心に回転されることから、一定位置から放出されるのに比較して、蒸発材料粒子が各放出孔17から効果的に分散され、ガラス基板Wの表面に均一に蒸着される。
[実施の形態1]
この実施の形態1は、実施の形態1の基本構造において、放出用容器内に反射部材を設けたもので、図3〜図5を参照して説明する。なお、実施の形態1の基本構造と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
放出用容器15には、蒸発材料通路13の出口13aと放出用容器15の上面板15aとの間(中間部)で、出口13aの対向位置に、出口13aとの間に所定距離をあけて反射面板(反射部材)31A〜31Cを設けたもので、図3(a)〜(c)に示す第1例では、反射面板31Aは、蒸発材料通路13の出口13aの開口面よりやや大きい円板形状に形成され、複数の脚部材32により支持されている。
また図4(a)〜(c)に示す第2例は、出口13aの開口面の数倍(2〜4倍)の大きい径の大径の反射面板31Bに形成され、複数の脚部材32により支持されている。
さらに図5(a)〜(c)に示す第3例は、開口面の数倍(2〜4倍)の大きい径の大径の反射面板31Cで、かつ多数の調整用透孔33が穿設されたものである。反射面板31Cは複数の脚部材32により支持されるとともに、調整用透孔33は蒸発材料通路13の出口13aに対向する中心部から外周側に向って、単位面積当りの前記調整用透孔33の開口面積が順次拡大されるように形成されている。
また第1例〜第3例とも、放出用容器15の上面板15aに形成された複数の放出孔17は、中央部(反射面板31A〜31Cの蒸発材料通路13の出口13aの反対面)を含めて所定位置に穿設されている。
実施の形態1の基本構造においては、蒸発材料通路13の出口13aから拡散空間16に放出された蒸発材料粒子は、蒸発材料粒子の密度が出口13aの回転軸心O上に集中するため、この部位に放出孔17を形成すると、他の部位の放出孔17に比べて多量の蒸発材料粒子が放出され、出口13aの対向部位に放出孔17を形成できないという制限を受ける。しかし、この実施の形態1では、反射部材31A〜31Cにより、蒸発材料通路13の出口13aから放出された高密度の蒸発材料粒子を反射させることで、出口13aに対向する部位に形成された放出孔17からの蒸発材料粒子の放出量を制限することができる。つまり拡散空間16を放出用容器15の内壁面で反射し迂回された蒸発材粒子が、出口13aに対向する部位に形成された放出孔17に達するため、他の放出孔17と同等の条件になるので、放出孔17の形成位置の制限がなくなり、放出用容器15の上面板15aに形成する放出孔17を任意位置に穿設配置するとともに、容器回転装置21により放出容器15を回転軸心O周りに回転させることにより、蒸発材料粒子をガラス基板Wの被蒸着面に均一に蒸着させることができる。
また第3例の反射面板31Cによれば、中央部を通過する蒸発材料粒子の透過率が小さく、外周側ほど調整用透孔33を介して蒸発材料粒子の透過率を大きくすることで、反射面板31Cによる蒸発材料通路13の出口13aの反対側における蒸発材料粒子の密度を、他の拡散空間16の部位と均一化することができ、各放出孔17から放出される蒸発材料粒子量を均一化するとともに、容器回転装置21により放出容器15を回転軸心O周りに回転させることにより放出された蒸発材料粒子量を効果的に拡散し、ガラス基板Wの表面に均一な厚みの蒸着膜を形成することができる。
実施の形態2
この実施の形態2は、実施の形態1の基本構造において、放出用容器15内の分散空間を区画する反射部材を設けたもので、図6および図7を参照して説明する。なお、先の実施の形態と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
放出用容器15の拡散空間16には、拡散空間16を上下、すなわち放出孔17が形成された上面板15a側の上部空間16uと、蒸発材料通路13の出口13a側の下部空間16dとに区画する分散透過板(反射部材)41A,41Bが設けられている。
第1例の分散透過板41Aは、図6(a)〜(c)に示すように、出口13aに対向する部位に出口13aの開口面の数倍(2〜4倍)の大きい径の反射部42Aが形成され、この反射部42Aは調整用透孔43を有しない板状に形成されている。反射部42A以外の分散透過板41Aには、一定ピッチで均一に調整用透孔43が形成されたいわゆるパンチングメタル状に形成されている。
第2例の分散透過板41Bは、図7(a)〜(c)に示すように、出口13aに対向する部位に出口13aの開口面の数倍(2〜4倍)の大きい径の反射部42Bが形成され、この反射部42Bに調整用透孔44が形成されている。これら調整用透孔44は、蒸発材料通路13の出口13aに対向する回転軸心Oから外周側に向って、単位面積当りの前記調整用透孔44の開口面積が順次拡大されるように形成されている。反射部42B以外の分散透過板41Bには、一定ピッチで調整用透孔43が多数形成されたいわゆるパンチングメタル状に形成されている。
上記実施の形態2によれば、放出用容器15の拡散空間16に上部空間16uと下部空間16dとに区画する分散透過板41A,41Bを設けたので、蒸発材料通路13の出口13aから放出された蒸発材料粒子は、下部空間16dで分散透過板41Aと放出用容器15の内面に反射されつつ透孔43を介して上部空間16uに導入され拡散される。また蒸発材料通路13の出口13aに対向する部位は反射部42A,42Bにより蒸発材料粒子の透過が制限されるので、上部空間16u内で蒸発材料粒子の密度がより均一化される。このように均一な密度で蒸発材料粒子を保持した上部空間16u内から放出孔17を介して蒸発材料粒子をガラス基板Wに向って均一に放出するとともに、容器回転装置21により放出容器15を回転軸心O周りに回転させるので、放出孔17から均等に放出された蒸発材料粒子をガラス基板Wの表面に蒸着させて均一な膜厚の蒸着膜を形成することができる。
また第2例によれば、反射部42Bで中央部で通過する蒸発材料粒子の透過率を少なくするとともに、外周側ほど調整用透孔44を介して通過する蒸発材料粒子の透過率を多くすることで、反射部42Bの上部空間16u側における蒸発材料粒子の密度を他の拡散空間16の部位と均等化し、各放出孔17からの蒸発材料粒子の放出量を均一化することができるとともに、容器回転装置21により放出容器15を回転軸心O周りに回転させることで、放出された蒸発材料粒子を効果的に拡散してガラス基板Wの表面に均一な厚みの蒸着膜を形成することができる。
実施の形態3
この実施の形態3は、実施の形態1または2における蒸着装置において、図8および図9に示すように、ガラス基板Wに対向して配置される蒸発材料通路13の出口13aに連通して、内部に拡散空間16を有する放出用容器15を設け、前記放出用容器15の被蒸着部材側の所定位置に複数の放出孔17を穿設し、前記蒸発材料通路13に単数または複数の緩衝板(緩衝部材)81A,81Bを配置したものである。なお、実施の形態1および2と同一部材には同一符号を付して説明を省略する。
すなわち、蒸発用容器6から開閉弁12を介して放出容器16に連通する接続部材11,11Eにより形成される蒸発材料通路13に、単数または複数(図では2枚)の緩衝板81A,81Bを所定間隔をあけて配置されている。前記緩衝板81A,81Bは、多数の透孔82A,82Bがそれぞれ形成されたパンチングメタル状に形成されるが、できれば図示したように、透孔82A,82Bが位置ずれして形成されるほうが緩衝効果が高く、図9では上段の緩衝板81Aの透孔82Aは外周部に多く分布され、下段の緩衝板81Bの透孔82Bは中央部に多く分布されて緩衝効果を向上させている。
これは、ガラス基板Wの交換時などで蒸発材料を放出しないまま加熱を続けていると、蒸発用容器6内の気圧が上昇する。この高圧の状態で開閉弁12を開放すると、一気に蒸発材料が蒸発材料通路13、放出用容器15を介して蒸着用容器2に放出され、ガラス基板Wへの膜厚制御が困難になるという問題がある。このため、緩衝板81A,81Bを蒸発材料通路13に配置することで、蒸発材料の高速流を効果的に緩衝してガラス基板Wに蒸着される膜厚を良好に制御することができる。
なお、緩衝板81A,81Bの透孔82A,82Bは、たとえば均等に分布させた同一形状のものでもよく、緩衝板81A,81Bを回転して透孔82A,82Bを位置ずれさせることにより、同様の作用効果を奏することができる。
本発明に係る蒸着装置の実施の形態1の基本構造を示す全体縦断面図である。 同蒸着室の放出容器を示す斜視図である。 (a)〜(c)は本発明に係る蒸着装置の実施の形態1の第1例を示し、(a)は放出容器を示す分解斜視図、(b)は反射板の平面図、(c)は反射板の配置部の側面断面図である。 (a)〜(c)は本発明に係る蒸着装置の実施の形態1の第2例を示し、(a)は放出容器を示す分解斜視図、(b)は反射板の平面図、(c)は反射板の配置部の側面断面図である。 (a)〜(c)は本発明に係る蒸着装置の実施の形態1の第3例を示し、(a)は放出容器を示す分解斜視図、(b)は反射板の平面図、(c)は反射板の配置部の側面断面図である。 (a)〜(c)は本発明に係る蒸着装置の実施の形態2の第1例を示し、(a)は放出容器を示す分解斜視図、(b)は反射板の平面図、(c)は反射板の配置部の側面断面図である。 (a)〜(c)は本発明に係る蒸着装置の実施の形態2の第2例を示し、(a)は放出容器を示す分解斜視図、(b)は反射板の平面図、(c)は反射板の配置部の側面断面図である。 本発明に係る蒸着装置の実施の形態3を示し、緩衝板を実施の形態1に設けた全体縦断面図である。 緩衝板を示す蒸発材料通路の説明図である。
O 回転軸
ガラス基板
1 蒸着室
2 蒸着用容器
5 蒸発室
7 材料収納容器
11C 回転管体
11E 固定管体
13 蒸発材料通路
13a 出口
15 放出用容器
16 拡散空間
16u 上部空間
16d 下部空間
17 放出孔
21 容器回転装置
31A 反射面板
31B 反射面板
31C 反射面板
33 調整用透孔
41A,71A 分散透過板
41B,71B 分散透過板
42A,42B 反射部
43 透孔
44 調整用透
1A,81B 緩衝板
82A,82B 透孔

Claims (6)

  1. 蒸発された蒸発材料を被蒸着部材に付着させる蒸着装置において、
    前記被蒸着部材に対向して配置される蒸発材料通路出口に連通して、内部に拡散空間を有する放出用容器を設け、
    前記放出用容器の被蒸着部材側の所定位置に複数の放出孔を穿設し、
    放出用容器の拡散空間に、蒸発材料通路出口に対向して蒸発材料粒子を反射する反射部材を設け、
    放出容器を蒸発材料通路出口の中心を通る回転軸心周りに回転させる容器回転手段を設けた
    ことを特徴とする蒸着装置。
  2. 反射部材に、蒸発材料通路出口に対向する中心部から外周側に向って、単位面積当りの開口面積が拡大するように配置された複数の調整用透孔を穿設した
    ことを特徴とする請求項1記載の蒸着装置。
  3. 蒸発された蒸発材料を被蒸着部材に付着させる蒸着装置において、
    前記被蒸着部材に対向して配置される蒸発材料通路出口に連通して、内部に拡散空間を有する放出用容器を設け、
    前記放出用容器の被蒸着部材側の所定位置に複数の放出孔を穿設し、
    放出用容器の拡散空間に、蒸発材料通路出口側の空間部と放出孔側の空間部とを区画し多数の透孔を有する分散透過板を配置し、
    前記分散透過板の蒸発材料通路出口に対向する部位に、蒸発材料粒子を反射する反射部を設け、
    放出容器を蒸発材料通路出口の中心を通る回転軸心周りに回転させる容器回転手段を設けた
    ことを特徴とする蒸着装置。
  4. 反射部に、蒸発材料通路出口に対向する中心部から外周側に向って、単位面積当りの開口面積が拡大される配置された複数の調整用透孔を穿設した
    ことを特徴とする請求項3記載の蒸着装置。
  5. 蒸発材料通路に、蒸発材料の流れを緩衝する緩衝部材を設けた
    ことを特徴とする請求項1または3記載の蒸着装置。
  6. 緩衝部材は、所定間隔をあけて配置されて多数の透孔が形成された複数の緩衝板からなり、これら緩衝板は、それぞれの透孔が位置ずれするように配置された
    ことを特徴とする請求項5記載の蒸着装置。
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