JP4452515B2 - 立体模様装飾体 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば密領域及び粗領域を有するグラデーションのモアレ模様(干渉縞)を立体的に現出することができる立体模様装飾体に関する。
従来、上述の立体模様装飾体としては、例えば透明基板の表面に、透明性を有する多数の独立した凸状集光素が一定の微細なピッチにて規則正しい配列状態に印刷又は形成し、透明基板の裏面に、表面の凸状集光素と同形状で同配列状態又は異形状で同配列状態の多数の着色画素を印刷又は形成し、着色画素の視認サイズが大幅に変化するように表面の凸状集光素に対し交差角をずらせた特許文献1の点描画模様の装飾体と、
透明性シートの一面に、所定のピッチで繰り返された第1の模様を有する第1のパターン部を設け、前記透明性シートの他面に、前記第1の模様と相似形状又は所定のピッチで繰り返された第2の模様を用いて形成されたモアレ模様(干渉縞)を有する第2のパターン部を設けた特許文献2の装飾シートと、
透明性媒体の表裏に、所定ピッチで繰り返された基本構成要素を有する少なくとも2つのパターン層を備え、この少なくとも2つのパターン層が重ね合わされる領域において、少なくとも一つのパターン層が基本構成要素の少なくとも一部の大きさを変化させて得られるグラデーションモチーフ(図柄)を有する特許文献3の装飾表示体とがある。
しかし、上述の特許文献1,2は、凸状集光素及び着色画素と、第1及び第2の模様とを所定のピッチで規則正しく配列しているので、何れの方向から見てもモアレ模様が略同一に変化するが、模様密度の変化や色の濃淡が無く、見る方向及び角度によって、模様密度及び色の濃度が密状態と粗状態とに変化するようなグラデーションのモアレ模様を立体的に現出する効果が得られない。且つ、特許文献3は、グラデーションのモアレ模様を、透明性媒体の表裏両面に形成した2つのパターン層を構成する基本構成要素の大きさを変化させることにより現出するが、2つのパターン層の角度を交差することによるモアレ模様の変化が見られず、凸レンズにより模様を立体的に浮き上がらせるような効果もなく、透明性媒体の屈折率が小さいため、密領域及び粗領域を有するグラデーションのモアレ模様を立体的に現出することができないという問題点を有している。
特許第3338860号公報 特許第3131771号公報 特開2002−103900号公報
この発明は上記問題に鑑み、装飾体表面に付設した模様及び凸レンズをモアレ模様が現出する角度に変位させて、密領域に向けて徐々に密状態となるように配列し、粗領域に向けて徐々に粗状態となるように配列することにより、密領域及び粗領域を有するグラデーションのモアレ模様(干渉縞)を立体的に現出することができる立体模様装飾体の提供を目的とする。
この発明は、透明又は不透明な装飾体の表面に、光を反射する鏡面状の反射層を印刷し、上記反射層の表面全体に、所望の色に着色されたドット状を有する第1層の模様を所定のピッチ間隔でパターン印刷し、上記反射層及び第1層の模様を含む表面全体に、上記第1層の模様と異なる色に着色されたドット状を有する第2層の模様を上記第1層の模様と同一のピッチ間隔及びパターンで印刷し、上記反射層及び各模様を含む表面全体に、側面から見て半球形状断面を有する透明なドット状の凸レンズを上記各模様と同一のピッチ間隔及びパターンで印刷し、上記第1層の模様のパターンに対し上記第2層の模様のパターン全体を面方向に角度θ1に変位させて印刷し、上記第1層の模様のパターンに対し上記凸レンズのパターン全体を面方向に角度θ2に変位させて印刷し、上記各模様と凸レンズを、上記装飾体の左側表面に設定した上記各模様と凸レンズが重なり合うように印刷された密領域から、該装飾体の右側表面に設定した上記各模様と凸レンズが重なり合わないように印刷された粗領域に向けて隣り合う間隔が徐々に広くなるように配列し、上記密領域から粗領域に向けて上記各模様と凸レンズの重なり合う部分が徐々に少なくなり、該粗領域にて上記各模様と凸レンズが重なり合わないように配列した立体模様装飾体であることを特徴とする。
また、この発明は、透明又は不透明な装飾体の表面に、光を反射する鏡面状の反射層を印刷し、上記反射層の表面全体に、所望の色に着色されたドット状を有する模様を所定のピッチ間隔でパターン印刷し、上記反射層及び模様を含む表面全体に、側面から見て半球形状断面を有する透明なドット状の凸レンズを上記模様と同一のピッチ間隔及びパターンで印刷し、上記模様のパターンに対し上記凸レンズのパターン全体を面方向に角度θ1に変位させて印刷し、上記模様と凸レンズを、上記装飾体の左側表面に設定した上記模様と凸レンズが重なり合うように印刷された密領域から、該装飾体の右側表面に設定した上記模様と凸レンズが重なり合わないように印刷された粗領域に向けて隣り合う間隔が徐々に広くなるように配列し、上記密領域から粗領域に向けて上記模様と凸レンズの重なり合う部分が徐々に少なくなり、該粗領域にて上記模様と凸レンズが重なり合わないように配列した立体模様装飾体であることを特徴とする。
上述の装飾体は、例えば合成樹脂やガラス等の透明又は半透明な材質で構成することができるが、モアレ模様が現出され、模様が認識可能であれば半透明及び着色な材質でもよい。その合成樹脂としては、例えばポリエチレンやポリプロピレン、ポリエステル、アクリル、ナイロン、塩化ビニル等を用いることができる。且つ、シート状の装飾体を用いる場合、例えば略1mm以下の肉厚で、柔軟性を有する塩化ビニル製のシートを用いるのが好ましい。また、プレート状の装飾体を用いる場合、耐候性及び強度の点において柔軟不可な硬さを有するアクリル製のプレートを用いるのが好ましく、例えば略1mm〜略2mmの範囲に含まれる肉厚のプレートを用いるが、略1mm以下及び略2mm以上の肉厚を有するプレートを用いてもよい。
また、複数層又は単一層の模様は、後述する凸レンズと略同一パターンに配列すると共に、密領域に向けて徐々に密集及び近接する密状態に配列し、粗領域に向けて徐々に離間及び分離する粗状態に配列している。その模様を付設する方法として、例えばブラックやレッド、オレンジ等の所望の色に着色されたインキで微細なドット状に印刷(スクリーン印刷やシルク印刷等)するか、転写印刷や蒸着印刷する等して一体的に設けることもできる。
また、凸レンズは、上述の模様と略同一パターンに配列すると共に、密領域に向けて徐々に密集及び近接する密状態に配列し、粗領域に向けて徐々に離間及び分離する粗状態に配列している。且つ、例えば略半球形状断面や略楕円形状断面等の所定の屈折率を有する凸状レンズ形態に、上述の装飾体と略同一又は略同等の透光性を有する透明な合成樹脂やインクで構成することができるが、ドット状の模様が認識可能であれば半透明及び着色された合成樹脂やインクで構成することもできる。その凸レンズを付設する方法として、例えば透光性を有するインキで微細なドット状に印刷(スクリーン印刷やシルク印刷等)するか、プレス加工で形成する等して一体的に設けることができる。なお、印刷する場合、上述のような凸状レンズ形態に保つのに適した粘度及び表面張力を有する合成樹脂やインキを用いるのが好ましい。予め凸レンズが印刷又は形成されたシートやフィルムを一体的に貼り合わせることもできる。
また、密領域から粗領域に向けて徐々に粗状態となるようなグラデーションのモアレ模様を現出する場合、模様及び凸レンズの各パターンを、例えば略1度〜略10度の範囲に含まれるような角度に変位又は交差するが、略2度や略4度、略6度、略8度等の角度に変位又は交差するのが好ましい。且つ、略1度以下及び略10度以上の角度に変位又は交差して、現出するモアレ模様を変更することもできる。且つ、模様及び凸レンズは、例えば略円形や略楕円形、略三角形、略四角形、略菱形、略星形、略雲形等の略同一又は異なるような所望する形状に形成することができる。
つまり、装飾体表面の反射層上に印刷された模様と凸レンズの重なり合う部分が、装飾体の左側表面に設定された密領域から該装飾体の右側表面に設定された粗領域に向けて徐々に少なくなり、該粗領域にて模様と凸レンズが重なり合わないようになるので、密領域から粗領域に向けて模様密度及び色の濃度が徐々に薄くなるようなグラデーションのモアレ模様が現出される。また、立体模様装飾体を表面側から見たとき、その見る方向及び角度によって模様が凸レンズにより様々な方向に屈折し、様々な大きさに変形及び変倍される。且つ、模様及び凸レンズが織り成すモアレ模様が密状態と粗状態とに立体的に変化する。
実施の形態として、上記装飾体を、柔軟性を有するシート又は柔軟不可な硬さを有するプレートで構成することができる。また凸レンズを、密領域から粗領域に向けて徐々に低くなるように配列することができる。つまり、模様及び凸レンズのピッチ間隔(中心間)が一定していても、密領域に向けて徐々に間隔が狭くなる密状態に配列し、粗領域に向けて間隔が広くなる粗状態に配列しているので、互いに密集又は近接する密領域と、離間又は分離する粗領域との間で模様密度及び色の濃度が変化するようなグラデーションのモアレ模様を現出することができる。
また、上記模様及び凸レンズの少なくとも一方を、略同等又は異なる大きさに形成することもできる。つまり、模様及び凸レンズの位置関係が方向に変位又は交差しているため、略同等の大きさであっても、見る方向及び角度によってモアレ模様が様々に変化する。且つ、模様及び凸レンズの何れか一方を大きく、他方を小さくすると、大きさによるズレが生じ、モアレ模様が様々に変化する。
この発明によれば、立体模様装飾体を表面側から見たとき、その見る方向及び角度によって複数層又は単一層の模様が凸レンズにより様々な方向に屈折され、様々な大きさに変形及び変倍されるので、特許文献3の装飾表示体よりも、屈折率が大きく、模様が立体的に浮き上がって見える。且つ、特許文献1,2の装飾体及び装飾シートよりも、模様及び凸レンズが織り成すモアレ模様が密状態と粗状態とに立体的に変化するため、モアレ模様の模様密度及び色の濃度が密領域と粗領域との間で変化するようなグラデーションのモアレ模様を現出することができる。
この発明は、密領域及び粗領域を有するグラデーションのモアレ模様(干渉縞)を立体的に現出するという目的を、装飾体表面に付設した模様及び凸レンズをモアレ模様が現出する角度に変位させて、該模様と凸レンズとを模様密度及び色の濃度が変化するようなグラデーションに配列することで実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は、密領域と粗領域との間で模様密度及び色の濃度が変化するようなグラデーションのモアレ模様を立体的に現出するシート状の立体模様装飾体を示し、図1及び図2に於いて、このシート状の立体模様装飾体1は、柔軟性を有する不透明な合成樹脂で形成したシート状装飾体2の略表面全体(又は一部)に、例えばアルミニウムやその他の金属等を略均一にコーティング(又は塗布、蒸着等)して鏡面状の反射層2aを形成し、その反射層2aの略表面全体(又は一部)に、所望の色に着色(実施例では黄色)したドット状を有する第1層の模様4a…を連続して印刷又は形成し、シート状装飾体2表面に設定した密領域(左側)から粗領域(右側)に向けて徐々に粗状態となるようなパターンBaに配列している。
且つ、反射層2a及び模様4a…を含む略表面全体(又は一部)に、模様4a…と異なる色に着色(実施例では赤色)したドット状を有する第2層の模様4b…を連続して印刷又は形成し、シート状装飾体2表面に設定した密領域(左側)から粗領域(右側)に向けて徐々に粗状態となるような上述のパターンBaと略同一のパターンBbに配列して、異なる色の模様4a,4bを、シート状装飾体2表面に複数層付設している。
なお、反射層2aを形成せず、模様4a,4bを、シート状装飾体2表面に直接的に付設することもできる。また、模様4a,4bの層数(実施例では2層)を、例えば3層、4層等の複数層に変更することもできる。且つ、第1層の模様4a…と、第2層の模様4b…との配色を、例えば青色や緑色、黄色、茶色、白色、橙色等の所望する色の組合せに変更することもできる。
且つ、反射層2a及び模様4a…、模様4b…を含む略表面全体(又は一部)に、略半球形状断面を有する透明なドット状の凸レンズ3…を連続して直接的に印刷又は形成し、シート状装飾体2表面に設定した密領域(左側)から粗領域(右側)に向けて徐々に粗状態となるような上述のパターンBa,Bbと略同一のパターンAに配列している。実施例では、凸レンズ3及び模様4a,4bを略同等又は略同一の大きさに形成しているが、何れか一つ又は複数を異なる大きさに形成してもよい。
且つ、模様4a…のパターンBaと、模様4b…のパターンBbとをモアレ模様が現出する角度θ1に変位(又は交差)し、後述する凸レンズ3…のパターンAを、模様4a…のパターンBaに対してモアレ模様が現出する角度θ2に変位(又は交差)して、凸レンズ3…及び模様4a…、模様4b…の位置関係を方向に変位させ、シート状装飾体2表面に設定した密領域に向けて徐々に密状態となるように配列し、その密領域から遠くなる部分に設定した粗領域に向けて徐々に粗状態となるようなグラデーションに配列して、密領域から粗領域に向けて徐々に模様密度及び色の濃度が薄くなるようなモアレ模様を現出する。なお、上述の角度θ1,θ2を、例えば略1度〜略10度の範囲に含まれるような角度に変位するが、略2度や略4度、略6度、略8度等の角度に変位するのが好ましい。且つ、角度θ1,θ2を略1度以下及び略10度以上の角度に変更するか、角度θ1,θ2の何れか一方を鋭角度に設定し、他方を鈍角度に設定することもできる。
且つ、シート状装飾体2の略裏面全体に、シート状装飾体2の貼着状態を維持するのに必要な粘着力を有する粘着剤2bを略均一に塗布し、粘着剤2bの貼着面側に、柔軟性を有するシート状の台紙2c(剥離紙)を貼付している。立体模様装飾体1を平面状や曲面状の表示部(例えば略球形状や略円筒形状等の立体形状を有する部分)に貼着する場合、台紙2cを剥離して、粘着剤2bの粘着力を利用して固定する。また、上述の粘着剤2bの代わりに、例えばマグネットや面ファスナー等の固定手段で固定することもできる。
上述の模様4a,4bは、図1、図4、図5にも示すように、表面側から見て略円形状(略丸形状を含む)の模様4a…を、所望の色に着色したインクを反射層2aの略表面全体にスクリーン印刷し、反射層2a表面に沿って所定のピッチ間隔Pで連続して形成している。且つ、模様4aと略同一形状及び略同一サイズ(大きさ)の模様4b…を、模様4a…と異なる色に着色したインクを反射層2a及び模様4a…の表面にスクリーン印刷し、その反射層2a及び模様4a…の表面に沿って所定のピッチ間隔Pで連続して形成している。
且つ、第1層の模様4a…と、第2層の模様4b…とを、シート状装飾体2の密領域から粗領域に向けて外径が順又は徐々に小さくなるように形成すると共に、表面から見て密領域に向けて徐々に密集及び近接する密状態となるように配列し、粗領域に向けて徐々に離間及び分離する粗状態となるように配列している。且つ、模様4a…及び模様4b…の間隔Wa,Wb,Wcを、密領域から粗領域に向けて順又は徐々に広くなるように設定している。なお、凸レンズ3及び模様4a,4bは、例えば略楕円形や略三角形、略四角形、略菱形、略星形、略雲形等の略同一又は異なるような所望する形状に形成することができる。
前述の凸レンズ3…は、図1、図3にも示すように、透光性を有する透明な合成樹脂のインクを上述の反射層2a及び模様4a…、模様4b…を含む略表面全体に直接的にスクリーン印刷して、模様4a,4bと略同一形状及び略同一サイズ(大きさ)で、表面側から見て略丸形状(略丸形状を含む)の凸レンズ3…を、反射層2a及び模様4a…の表面、模様4b…の表面に沿って所定のピッチ間隔Pで連続して形成すると共に、所定の屈折率を有する略半球形状断面の凸状レンズ形態に形成する。且つ、インキは、凸状レンズ形態に保つのに適した粘度及び表面張力を有している。
つまり、凸レンズ3…を、シート状装飾体2の密領域から粗領域に向けて外径が順又は徐々に小さくなるように形成すると共に、表面から見て密領域に向けて徐々に間隔が狭くなるような密状態(密集及び近接する状態)に配列し、粗領域に向けて徐々に間隔が広くなるような粗状態(離間及び分離する状態)に配列している。且つ、凸レンズ3…の高さHa,Hb,Hcを、密領域から粗領域に向けて順又は徐々に低くなるように設定し、凸レンズ3…の間隔Wa,Wb,Wcを、密領域から粗領域に向けて順又は徐々に広くなるように設定している。
また、凸レンズ3及び模様4a,4bを、柔軟不可な硬さを有する透明又は不透明な合成樹脂で形成したプレート状装飾体の略表面全体(又は一部)に付設することもできる。
図示実施例は上記の如く構成するものにして、以下、シート状の立体模様装飾体1による立体的なモアレ模様(干渉縞)の現出方法を説明する。
つまり、立体模様装飾体1を表面側から見たとき、図1、図2にも示すように、凸レンズ3と模様4a,4bとが略完全に重なり合った部分では、左右上下の何れの方向から見ても模様4a,4bの略全体を認識することができるが、凸レンズ3と、模様4a,4bの一方又は両方とが略半径分変位(略1/2)した状態に重なり合った部分では、右斜め方向から見たとき模様4a,4bの一方又は両方を認識することができず、左斜め方向から見たとき模様4a,4bの一方又は両方の略半分を認識することができるので、見る方向によって模様4a,4bの一方又は両方が視認可能であったり、視認不可能であったりすることがある。
且つ、凸レンズ3と、模様4a,4bの一方又は両方とが略完全に重なり合った部分から遠く離れた部分では、右斜め方向から見たとき模様4a,4bの一方又は両方を認識することが不可能であり、左斜め方向から見たとき模様4a,4bの一方又は両方の一部だけしか認識することができず、立体模様装飾体1の表面側を正面から見たとき、その見る方向及び角度によって凸レンズ3及び模様4a,4bが織り成すモアレ模様が立体的に変化する。
且つ、図5、図6にも示すように、凸レンズ3及び模様4a,4bを、密領域に向けて徐々に密状態となるように配列し、粗領域に向けて徐々に粗状態となるように配列して、パターンA及びパターンBa,Bbをモアレ模様が現出する角度θ1,θ2に変位及び交差しているので、密領域と粗領域との間で、凸レンズ3及び模様4a,4bが織り成すモアレ模様の模様密度及び色の濃度が変化するだけでなく、密領域から粗領域に向けて斑点状の模様間隔が徐々に広くなり、徐々に薄く且つ大きくなるようなグラデーションのモアレ模様が現出される。
以上のように、立体模様装飾体1を表面側から見たとき、その見る方向及び角度によって、シート状装飾体2表面に印刷した第1層の模様4a…及び第2層の模様4b…が凸レンズ3…により様々な方向に屈折され、様々な大きさに変形及び変倍されるので、特許文献3の装飾表示体よりも、屈折率が大きく、模様4a…及び模様4b…が立体的に浮き上がって見える。且つ、特許文献1,2の装飾体及び装飾シートよりも、凸レンズ3及び模様4a,4bが織り成すモアレ模様が密状態と粗状態とに立体的に変化するため、モアレ模様の模様密度及び色の濃度が密領域と粗領域との間で変化するようなグラデーションのモアレ模様を現出することができる。
図7は、凸レンズ3…の高さHa,Hb,Hc及び大きさを略同一に形成した立体模様装飾体1の他の例を示し、凸レンズ3…及び模様4a…、模様4b…の間隔Wa,Wb,Wcを、シート状装飾体2の密領域に向けて順又は徐々に間隔が狭くなるように設定し、粗領域に向けて順又は徐々に間隔が広くなるように設定して、密領域から粗領域に向けて間隔及び密度が粗状態となるようなグラデーションに配列している。つまり、パターンAとパターンBa,Bbとをモアレ模様が現出する角度θ1,θ2に変位又は交差しているので、凸レンズ3…の高さ及び大きさが略同一であっても、見る方向及び角度によってモアレ模様が様々に立体的に変化し、密領域から粗領域に向けて徐々に模様密度及び色の濃度が薄くなるようなグラデーションのモアレ模様が現出されるため、前述の実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
図8は、凸レンズ3…を異なる大きさに形成した立体模様装飾体1のその他の例を示し、凸レンズ3…を、シート状装飾体2表面に設定した密領域から粗領域に向けて徐々に小さくなるように配列している。つまり、凸レンズ3…及び模様4a…、模様4b…のピッチ間隔Pが一定していても、パターンAとパターンBa,Bbとをモアレ模様が現出する角度θ1,θ2に変位又は交差しているので、見る方向及び角度によってモアレ模様が様々に立体的に変化し、上述の実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。また、模様4a,4bの一方又は両方を異なる大きさに形成し、密領域から粗領域に向けて徐々に小さくなるように配列してもよい。
図9、図10は、シート状装飾体2の略表面全体(又は一部)に印刷した単一層の模様4a…表面に、凸レンズ3…を直接印刷又は形成した立体模様装飾体1のその他の例を示し、シート状装飾体2の略表面全体(又は一部)に鏡面状の反射層2aを形成し、その反射層2aの略表面全体(又は一部)に、所望の色に着色(実施例では黄色)したドット状の模様4a…を反射層2a表面に沿って所定のピッチ間隔Pで連続して印刷又は形成し、シート状装飾体2の密領域から粗領域に向けて順又は徐々に粗状態となるようなグラデーションのパターンBaに配列する。且つ、反射層2a及び模様4a…を含む略表面全体に、略半球形状断面を有する透明なドット状の凸レンズ3…を反射層2a及び模様4a…の表面に沿って所定のピッチ間隔Pで連続して直接的に印刷又は形成し、シート状装飾体2の密領域から粗領域に向けて順又は徐々に粗状態となるようなパターンAに配列する。なお、模様4a…のパターンBaの代わりに、模様4b…のパターンBbを配列してもよい。
且つ、パターンAとパターンBaとを面方向に対してモアレ模様が現出する角度θ1変位又は交差して、シート状装飾体2の表面に設定した密領域に向けて徐々に密状態となるように配列し、その密領域から遠くなる部分に設定した粗領域に向けて徐々に粗状態となるようなグラデーションに配列して、密領域から粗領域に向けて徐々に模様密度及び色の濃度が薄くなるようなモアレ模様を現出する。つまり、凸レンズ3…及び模様4a…をシート状装飾体2の表面側に形成しているが、見る方向及び角度によってモアレ模様が様々に立体的に変化し、密領域から粗領域に向けて徐々に模様密度及び色の濃度が薄くなるようなグラデーションのモアレ模様が現出されるため、前述の実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。なお、凸レンズ3…を略同一高さに形成するか、異なる大きさに形成する等してもよい。また、凸レンズ3…及び模様4a…、模様4b…の何れか一つ又は複数を異なる大きさに形成してもよい。
なお、本発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではなく、例えば凸レンズ3…及び模様4a…、模様4b…を、装飾体2の中心部から外周部に向けて径方向に順又は徐々に粗状態となるようなグラデーションに配列するか、略球形状や略円筒形状等の立体形状を有する装飾体2の内外周面にも形成することも可能である。
模様を複数層印刷した立体模様装飾体を示す縦断面図。 凸レンズ及び各層の模様の変位状態を示す拡大平面図。 凸レンズの配列状態を示す平面図。 第1層の模様の配列状態を示す平面図。 第2層の模様の配列状態を示す平面図。 立体模様装飾体が現出するモアレ模様を示す平面図。 凸レンズを略同一高さに形成した立体模様装飾体の他の例を示す縦断面図。 凸レンズを異なる大きさに形成した立体模様装飾体のその他の例を示す縦断面図。 模様を単一層印刷した立体模様装飾体のその他の例を示す縦断面図。 凸レンズ及び模様の変位状態を示す拡大平面図。
1…立体模様装飾体
2…シート状装飾体
3…凸レンズ
4a,4b…模様
A…パターン
Ba,Bb…パターン
θ1,θ2…角度

Claims (6)

  1. 透明又は不透明な装飾体の表面に、光を反射する鏡面状の反射層を印刷し、
    上記反射層の表面全体に、所望の色に着色されたドット状を有する第1層の模様を所定のピッチ間隔でパターン印刷し、
    上記反射層及び第1層の模様を含む表面全体に、上記第1層の模様と異なる色に着色されたドット状を有する第2層の模様を上記第1層の模様と同一のピッチ間隔及びパターンで印刷し、
    上記反射層及び各模様を含む表面全体に、側面から見て半球形状断面を有する透明なドット状の凸レンズを上記各模様と同一のピッチ間隔及びパターンで印刷し、
    上記第1層の模様のパターンに対し上記第2層の模様のパターン全体を面方向に角度θ1に変位させて印刷し、
    上記第1層の模様のパターンに対し上記凸レンズのパターン全体を面方向に角度θ2に変位させて印刷し、
    上記各模様と凸レンズを、上記装飾体の左側表面に設定した上記各模様と凸レンズが重なり合うように印刷された密領域から、該装飾体の右側表面に設定した上記各模様と凸レンズが重なり合わないように印刷された粗領域に向けて隣り合う間隔が徐々に広くなるように配列し、
    上記密領域から粗領域に向けて上記各模様と凸レンズの重なり合う部分が徐々に少なくなり、該粗領域にて上記各模様と凸レンズが重なり合わないように配列した
    立体模様装飾体。
  2. 透明又は不透明な装飾体の表面に、光を反射する鏡面状の反射層を印刷し、
    上記反射層の表面全体に、所望の色に着色されたドット状を有する模様を所定のピッチ間隔でパターン印刷し、
    上記反射層及び模様を含む表面全体に、側面から見て半球形状断面を有する透明なドット状の凸レンズを上記模様と同一のピッチ間隔及びパターンで印刷し、
    上記模様のパターンに対し上記凸レンズのパターン全体を面方向に角度θ1に変位させて印刷し、
    上記模様と凸レンズを、上記装飾体の左側表面に設定した上記模様と凸レンズが重なり合うように印刷された密領域から、該装飾体の右側表面に設定した上記模様と凸レンズが重なり合わないように印刷された粗領域に向けて隣り合う間隔が徐々に広くなるように配列し、
    上記密領域から粗領域に向けて上記模様と凸レンズの重なり合う部分が徐々に少なくなり、該粗領域にて上記模様と凸レンズが重なり合わないように配列した
    立体模様装飾体。
  3. 上記装飾体を、柔軟性を有するシート又は柔軟不可な硬さを有するプレートで構成した
    請求項1又は2記載の立体模様装飾体。
  4. 上記模様及び凸レンズの少なくとも一方を、上記密領域から粗領域に向けて徐々に小さくなるように配列した
    請求項1又は2記載の立体模様装飾体。
  5. 上記凸レンズを、上記密領域から粗領域に向けて徐々に低くなるように配列した
    請求項1又は2記載の立体模様装飾体。
  6. 上記模様及び凸レンズの少なくとも一方を、略同等又は異なる大きさに形成した
    請求項1又は2記載の立体模様装飾体。
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