JP4451275B2 - 歯科用補綴物の三次元形状データの作製方法 - Google Patents

歯科用補綴物の三次元形状データの作製方法 Download PDF

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Description

本発明は、三次元計測装置を用いて、歯科用補綴物切削用ブロックを自動切削加工機により被計測物と同形状に切削加工するための歯科用補綴物の三次元形状データを作製する方法に関するものである。
一般的にインレー,クラウン,ブリッジ等の歯科用補綴物を作製する方法としては、金属材料をロストワックス鋳造法により鋳造して歯科用補綴物を作製する方法や、耐火模型上にセラミックス材料を築盛した後に真空電気炉により焼成して審美性に主眼を置いたセラミックインレー,オールセラミッククラウン等の歯科用補綴物を作製する方法等が従来より広く知られている。
しかしながら、このような従来のロストワックス鋳造法や真空電気炉による焼成等の方法により歯科用補綴物を作製する際には、殆どの工程が歯科技工士により手作業で行われるものであり、そしてこの手作業による工程も非常に細かく繁雑なものであるから、このような工程に膨大な時間と手間がかかってしまうと共に、歯科技工士の熟練度により作製される歯科用補綴物の品質の善し悪しが左右されるという問題があった。
そこで、歯科技工士による手作業に頼ることなく安定した品質の歯科用補綴物を短時間により多く作製する方法として、近年では三次元計測装置やコンピュータ等を用いてインレー,クラウン,ブリッジ等の歯科用補綴物の三次元形状データを作製し、この歯科用補綴物の三次元形状データに基づいて自動切削加工機により歯科用補綴物切削用ブロックを切削加工して歯科用補綴物を作製する歯科用CAD/CAMシステムが開発されてきた。
このような歯科用CAD/CAMシステムにおける三次元計測装置としては、例えば被計測物の保持台、保持台の回転治具、保持台回転軸の変更治具、保持台位置の変更治具とレーザー計測部により構成される装置(例えば、特許文献1参照。)が存在する。
しかしながら、このような装置は被計測物がインレーやクラウン等の1本の歯のみに適用される小型の歯科用補綴物の模型を計測して歯科用補綴物の三次元形状データを作製する場合には有効であるものの、被計測物の保持台のみが回転治具により回転する構造となっているので、ブリッジ等の複数本の歯に適用される大型の歯科用補綴物の模型や複数本の残存歯の石膏模型等の大きな被計測物を計測することができないという問題があった。
そこで、ブリッジ等の複数本の歯に適用される大型の歯科用補綴物の模型や複数本の残存歯の石膏模型等の大きな被計測物を計測して三次元形状データを作製することができる三次元計測装置として、例えば本体基盤と、回転ステージと、回転ステージの回転とは独立して所定の水平方向X及びそれと直角な水平方向Yに移動可能であり、別部材との嵌合部が設けられたXYステージと、回転ステージ及びXYステージの駆動をそれぞれ独立して制御する駆動制御手段と、XYステージの嵌合部と嵌合する被嵌合部及び被測定物との嵌合部を設けた被測定物保持手段と、回転ステージの直径方向に移動可能なRステージと、Rステージの下面に、光軸が回転ステージの回転軸と平行になるように設けられた第1のレーザー変位計と、回転軸と平行な方向に移動可能なZステージと、Zステージの側面に、回転軸14と直交するように設けられた第2のレーザー変位計とからなる装置(例えば、特許文献2参照。)や、Xθ、Yθ方向に回転するXθ、Yθステージと、これらのXθ、Yθステージをそれぞれ微駆動する第1の駆動手段と、前記Xθ、Yθステージの上でX、Y方向に移動するX、Yステージと、球面を有する被測定物を前記X、Yステージの上に固定する固定具と、前記X、Yステージをそれぞれ微駆動する第2の駆動手段と、被測定物の表面の三次元座標値を測定する光プローブと、前記第1の駆動手段と前記光プローブを制御すると共に信号を演算処理するコンピュータとを具備する装置(例えば、特許文献3参照。)等が開発された。
しかしながら、このような装置はブリッジ等の複数本の歯に適用される大型の歯科用補綴物の模型や複数本の残存歯の石膏模型等の大きな被計測物を計測して三次元形状データを作製することができるものの、装置自体が複雑でその制御が難しい上にその製造コストが高く、特に前者の装置は2つのレーザー変位計を備えているから、メンテナンスや製造コストの面で高くついてしまうという問題があった。
そこで、インレーやクラウン等の少数本の歯に適用される小型の歯科用補綴物の模型等の小さな被計測物から、ブリッジ等の多数本の歯に適用される大型の歯科用補綴物の模型や多数本の残存歯の石膏模型等の大きな被計測物まで計測することができる上に、更に被計測物の形状を計測するレーザセンサを1つとすることによりその製造コストやメンテナンスの費用を低く押えることができる三次元計測装置として、回転軸の軸心がZ軸を成す回転テーブルとその上部に設置方向を規定して被計測物装着具を設置できる載置台を固定されておりX軸方向及びY軸方向に移動自在でこの回転テーブル上に配置されているXYテーブルと少なくともZ軸上の所望の点を中心としてZ軸を含む同一平面上を回転移動できる一つのレーザセンサによりこの載置台上の被計測物装着具に装着される被計測物の形状の三次元座標を計測する計測部とを備えた三次元計測装置が開発された。
このような装置によりインレー,クラウンやブリッジ等の歯科用補綴物の模型を計測して三次元形状データを作製する方法としては、例えばワックスや合成樹脂等により形成された歯科用補綴物の模型をその支台歯等に係合する顎骨側が側方を向くようにして三次元計測装置の載置台上に設置して計測し三次元形状データを作製する方法(以下、「前者の三次元形状データの作製方法」と言う。)や、支台歯の模型や顎堤の模型に係合させた状態でワックスや合成樹脂等により形成された歯科用補綴物の模型を三次元計測装置の載置台上に設置して計測した後に、この歯科用補綴物の模型を取り外して支台歯の模型や顎堤の模型における歯科用補綴物の模型が当接していた部位を計測し、その後にそれぞれの計測値に基づいて歯科用補綴物の模型の三次元形状データを作製する方法(以下、「後者の三次元形状データの作製方法」と言う。)等が実施されている。
しかしながら、比較的高い計測精度や加工精度を必要としないインレー,クラウンやブリッジ等の歯科用補綴物の模型を計測して歯科用補綴物の三次元形状データを作製し、この歯科用補綴物の三次元形状データに基づいて自動切削加工機により歯科用補綴物切削用ブロックを切削加工して歯科用補綴物を作製する場合には、前記のそれぞれの三次元形状データの作製方法で充分であるが、歯科用補綴物の中でも非常に高い計測精度や加工精度を要求される例えば1本のインプラントフィクスチャーのみに適用されるインプラント用の歯科用補綴物を作製する場合には、前記の何れの三次元形状データの作製方法でも、要求される寸法精度の歯科用補綴物を作製することが非常に困難であるという欠点があった。
より詳細に説明すると、1本のインプラントフィクスチャーのみに適用されるインプラント用の歯科用補綴物は、顎骨に埋入されたインプラントフィクスチャーの口腔内側部分に直接又はアバットメントを介して設置されて固定されるものであり、このようなインプラント用の歯科用補綴物の顎骨側には、インプラントフィクスチャーの口腔内側部分に固定されるに際してインプラントフィクスチャーの軸心を中心として所望の回転位置に設置せしめられるように、インプラントフィクスチャーの口腔内側部分に係合される係合部位が突設及び/又は凹設されている。
このインプラント用の歯科用補綴物の顎骨側に突設及び/又は凹設されている係合部位は、断面形状が回転体以外の形状(通常、六角形の柱状又は凹状)を成す係合部を有する形状となっており、前者の三次元形状データの作製方法によりこのインプラント用の歯科用補綴物の模型の三次元形状データを作製しようとすると、計測部のレーザセンサのレーザ光が係合部の奥の方まで届かなっかったり、係合部の載置台側に位置する部位を計測する際に載置台やXYテーブルが障害となってしまったりして係合部位を正確に計測することができないという欠点があり、一方後者の三次元形状データの作製方法によりこのインプラント用の歯科用補綴物の模型の三次元形状データを作製しようとすると、歯科用補綴物の模型の係合部位側の計測値と歯科用補綴物の模型の係合部位側以外の部位の計測値とをそれぞれ二度に分けて別々に計測するから、これらの計測値に基づいて歯科用補綴物の模型の三次元形状データを作製する際に係合部位の位置が係合部位側以外の部位に対してズレた位置となった三次元形状データを作製してしまう危険性が非常に高いという欠点があるばかりか、このように僅かでもズレが生じると実際に作製された歯科用補綴物をインプラントフィクスチャーに固定しようとすると、歯科用補綴物が隣在歯と干渉してしまい、最悪の場合には作製された歯科用補綴物をインプラントフィクスチャーに固定することができずに無駄になってしまうという欠点があった。
また、インプラント用の歯科用補綴物の係合部位は通常六角形状のような角部を有する多角形状を成しているので、これを一般的な三次元計測装置のレーザセンサにより正確に計測することは非常に難しいという欠点があり、そして作製された歯科用補綴物の係合部位の三次元形状データが僅かでも実際の歯科用補綴物の模型の係合部位の形状と相違すると、この不正確な歯科用補綴物の三次元形状データに基づいて自動切削加工機により歯科用補綴物切削用ブロックを切削加工して作製された歯科用補綴物をインプラントフィクスチャーに固定する際に上手く係合できなかったり、インプラントフィクスチャーに固定された後に歯科用補綴物がガタついてしまったりする欠点もあった。
更に、前者又は後者の三次元形状データの作製方法で正確な歯科用補綴物の模型の三次元形状データを得られたとしても、この歯科用補綴物の模型の三次元形状データに基づいて歯科用補綴物を作製する自動切削加工機は、一般的には回転切削工具を用いて歯科用補綴物切削用ブロックを切削加工するものであるので、係合部位が角部を有するような形状を成している場合には、作製された三次元形状データ通りの歯科用補綴物を正確に作製することができないという欠点もあった。
特開平5−332731号公報 特開平7−181022号公報 特開2002−257511号公報
本発明は、前記従来技術の欠点を解消し、回転軸の軸心がZ軸を成す回転テーブルとその上部に設置方向を規定して被計測物装着具を設置できる載置台を固定されておりX軸方向及びY軸方向に移動自在でこの回転テーブル上に配置されているXYテーブルと少なくともZ軸上の所望の点を中心としてZ軸を含む同一平面上を回転移動できる一つのレーザセンサによりこの載置台上の被計測物装着具に装着される被計測物の形状の三次元座標を計測する計測部とを備えた三次元計測装置を用いて、歯科用補綴物切削用ブロックを自動切削加工機により被計測物と同形状に切削加工するための歯科用補綴物の三次元形状データを作製する方法であって、特に断面形状が回転体以外の形状を成す係合部を有する係合部位が顎骨側に突設及び/又は凹設されている歯科用補綴物の三次元形状データを作製するのに好適な方法を提供することを課題とする。
本発明者らは前記課題を解決すべく鋭意研究の結果、前記三次元計測装置を用いて作製された歯科用補綴物の模型の三次元形状データに基づいて、歯科用補綴物切削用ブロックを自動切削加工機により切削加工して歯科用補綴物を作製する際し、歯科用補綴物の顎骨側に突設及び/又は凹設される断面形状が回転体以外の形状を成す係合部を有する係合部位及びこの係合部位以外の部位をそれぞれ同時に切削加工するのではなく、この歯科用補綴物の模型の係合部位と略同形状の係合部位が予め形成されている歯科用補綴物切削用ブロックを用いて係合部位以外の部位のみを自動切削加工機により切削加工することにより、前記した如き三次元計測装置の計測精度の問題や自動切削加工機の加工精度の問題等を克服できることを究明した。
しかしながら、三次元計測装置を用いて作製された歯科用補綴物の模型の三次元形状データに基づいて、係合部位が予め形成されている歯科用補綴物切削用ブロックを自動切削加工機により切削加工する際し、自動切削加工機内に設置された歯科用補綴物切削用ブロックにおける予め形成された係合部位と作製された歯科用補綴物の模型の係合部以外の三次元形状データとの位置関係が歯科用補綴物の模型における係合部位と係合部位以外の部位との位置関係と正確に一致するように、自動切削加工機に歯科用補綴物の模型の係合部以外の三次元形状データを入力しなければならないので、これらの位置関係を把握しながら正確に入力するのが非常に難しいばかりか、少しでもこれらの位置関係がズレてしまうと、歯科用補綴物の模型の三次元形状データに基づいて自動切削加工機により切削加工された係合部位以外の部位と歯科用補綴物切削用ブロックに予め形成された係合部位との位置関係がズレてしまった歯科用補綴物が作製されてしまうから、例えばこのような歯科用補綴物をインプラントフィクスチャーに固定すると、隣在歯との方向性の関係がズレてしまうことにより審美性が非常に悪くなってしまったり、更にはこのような歯科用補綴物をインプラントフィクスチャーに固定する際に歯科用補綴物と隣在歯とが干渉してしまうことにより作製された歯科用補綴物をインプラントフィクスチャーに上手く係合できなかったりするという問題が生じた。
そこで、本発明者らは更に研究を重ねた結果、歯科用補綴物の模型の三次元形状データに基づいて自動切削加工機により切削加工された係合部位以外の部位の位置と歯科用補綴物切削用ブロックに予め形成された係合部位の位置とがズレないように歯科用補綴物を製作するためには、自動切削加工機内に設置される歯科用補綴物の模型の係合部位と略同形状の係合部位が予め形成されている歯科用補綴物切削用ブロックについて、その係合部位における断面形状が回転体以外の形状を成す係合部内に位置する基準となるZ軸と、このZ軸が鉛直に交差する平面上における基準となる方向とをそれぞれ予め規定し、このZ軸を基準とした歯科用補綴物の模型の係合部位以外の形状の三次元座標とこの基準となる方向とが一体を成す歯科用補綴物の三次元形状データを作製すれば、このような歯科用補綴物の三次元形状データに基づいて自動切削加工機により係合部位が予め形成されている歯科用補綴物切削用ブロックを切削加工することによって、自動切削加工機により切削加工される係合部位以外の部位と歯科用補綴物切削用ブロックに予め形成された係合部位との位置関係が、歯科用補綴物の模型における係合部位と係合部位以外の部位との位置関係とが正確に一致する歯科用補綴物を作製することができることを究明した。
そして、このような歯科用補綴物の三次元形状データを前記三次元計測装置を用いて作製するには、歯科用補綴物の模型の係合部位の係合部内に予め規定されたZ軸が、回転軸の軸心がZ軸をなす回転テーブルの回転軸と一致した状態で、歯科用補綴物の模型の係合部位の係合部の予め規定された方向を基準として回転テーブルを回転させて歯科用補綴物の模型の係合部位以外の形状の三次元座標を計測部により計測すれば、Z軸を基準とした歯科用補綴物の模型の係合部位以外の形状の三次元座標と装着部の予め規定された方向が一体を成す歯科用補綴物の三次元形状データを作製することができることを究明して本発明を完成したのである。
即ち本発明は、回転軸の軸心がZ軸を成す回転テーブルとその上部に設置方向を規定して被計測物装着具を設置できる載置台を固定されておりX軸方向及びY軸方向に移動自在で該回転テーブル上に配置されているXYテーブルと少なくとも前記Z軸上の所望の点を中心として該Z軸を含む同一平面上を回転移動できる一つのレーザセンサにより該載置台上の被計測物装着具に装着される被計測物の形状の三次元座標を計測する計測部とを備えた三次元計測装置を用いて、歯科用補綴物切削用ブロックを自動切削加工機により被計測物と同形状に切削加工するための歯科用補綴物の三次元形状データを作製する方法であって、
断面形状が回転体以外の形状を成す係合部を有する係合部位が顎骨側に突設及び/又は凹設されている被計測物となる歯科用補綴物の模型を準備する模型準備ステップと、
円柱状部と、該円柱状部の上面側に前記歯科用補綴物の模型の係合部位の係合部に係合する形状を成し該係合部内に該円柱状部の中心軸の延長線が位置するように形成されている装着部と、前記XYテーブル上の載置台上に該円柱状部の下面を載置する際に該XYテーブルの上面に対して該円柱状部の中心軸が鉛直となり且つ該装着部の予め規定された方向と前記載置台の規定された設置方向とが一致するように該載置台上に載置せしめられるように形成された載置部とから成る被計測物装着具を準備し、該被計測物装着具の装着部に該歯科用補綴物の模型の係合部位の係合部を係合させる模型設置ステップと、
該歯科用補綴物の模型付の被計測物装着具を該載置台上に載置する装着具載置ステップと、
該被計測物装着具の円柱状部の中心軸と前記Z軸とが一致するように該XYテーブルをX軸方向及び/又はY軸方向に移動させる両軸一致ステップと、
該載置台の規定された設置方向を基準に該Z軸廻りに該XYテーブルを回転させると共にレーザセンサを回転移動させることにより、該Z軸を基準とした該歯科用補綴物の模型の係合部位以外の形状の三次元座標と該装着部の予め規定された方向とを前記計測部により計測する模型計測ステップと、
を順に行うことより前記歯科用補綴物の模型の係合部位と略同形状の係合部位が予め形成されている歯科用補綴物切削用ブロックを自動切削加工機により切削加工するための歯科用補綴物の三次元形状データを作製することを特徴とする歯科用補綴物の三次元形状データの作製方法である。
そして、被計測物装着具の装着部の断面形状が、円柱状部の中心軸の延長線を中心として360度/n(但し、nは2以上の正の整数)の回転毎に全く同じ外形が繰り返して表われ且つn回の回転で形成される図形が円形ではない形状を成していれば、作製される歯科用補綴物が一般的な係合部位を有する1本のインプラントフィクスチャーのみに適用されるインプラント用の歯科用補綴物である場合にも対応することができるばかりでなく、作製される歯科用補綴物の係合部位がその中心軸廻りに著しく大きな力が作用する部分が存在しない形状となるので優れた歯科用補綴物を作製できるので好ましいことも究明したのである。
また三次元計測装置として、更に計測部により計測された被計測物の形状の三次元座標の計測値を演算処理する演算処理部を備えた三次元計測装置を用いれば、様々な態様の歯科用補綴物の三次元形状データを作製することができて好ましく、またこのような演算処理部を備えた態様の三次元計測装置において、更に演算処理部がZ軸を基準とした歯科用補綴物の模型の係合部位以外の形状の三次元座標をコンピュータの画像表示用データに変換する演算処理部であったり、演算処理部がZ軸を基準とした歯科用補綴物の模型の係合部位以外の形状の三次元座標におけるX軸及びY軸を、被計測物装着具の装着部の予め規定された方向がZ軸に直交し且つその交点を原点とするX軸とY軸とで表される座標上の所定方向となるように新たなX軸及びY軸とした三次元座標に変換する演算処理部であったり、演算処理部がZ軸を基準とした歯科用補綴物の模型の係合部位以外の形状の三次元座標に基づいて描いた線を滑らかな連続線に補正する補正機能を有する演算処理部であったりすれば、歯科用補綴物の三次元形状データに様々な加工処理を施すことができて好ましいことも究明したのである。
更に、両軸一致ステップが、
被計測物装着具の円柱状部の外周に位置する偶数の複数の点の二次元のXY座標を三次元計測装置の計測部により計測する装着具座標計測ステップと、
計測されたそれぞれの点のX軸座標の数値の合計値及びY軸座標の数値の合計値を算出し、それぞれの合計値を計測した点の数で除してZ軸を原点とした被計測物装着具の中心軸のXY座標を得た後に、被計測物装着具の中心軸の二次元のXY座標と原点との座標の差を算出し、被計測物装着具の中心軸の補正値を得る補正値算出ステップと、
この補正値に基づいて、XYテーブルをX軸方向及び/又はY軸方向に移動させることにより、被計測物装着具の円柱状部の中心軸をZ軸に一致せしめる位置補正ステップと、
から成るものであれば、経年変化等によりXYテーブルをX軸方向及び/又はY軸方向に移動させる駆動手段の移動精度が低下し、これらの駆動手段に被計測物装着具の円柱状部の中心軸とZ軸とが一致する位置へ移動するように入力しても、被計測物装着具の円柱状部の中心軸とZ軸とを容易に一致させることが困難な場合には、正確に両軸を自動的に一致させることができて好ましく、またこのような両軸一致ステップにおいて、更に装着具座標計測ステップと補正値算出ステップと位置補正ステップとを、補正値算出ステップにより算出される補正値がXYテーブルが移動可能な最小単位以下になるまで繰り返せば、被計測物装着具の円柱状部の中心軸とZ軸とをより正確に一致させることができて好ましいことも究明したのである。
本発明に係る三次元形状データの作製方法は、前記した構成より成るものであるから、断面形状が回転体以外の形状を成す係合部を有する係合部位が顎骨側に突設及び/又は凹設されている歯科用補綴物の三次元形状データを作製するのに好適であるばかりでなく、前記した既存の三次元計測装置の載置台上に載置された歯科用補綴物の模型付の被計測物装着具を計測する構成となっているから、既存の三次元計測装置に大幅な改造や加工を施すことなく歯科用補綴物の模型に対応した被計測物装着具を準備するだけで実施することができるので、断面形状が回転体以外の形状を成す係合部を有する係合部位が顎骨側に突設及び/又は凹設されている歯科用補綴物だけでなく、インレーやクラウン等の少数本の歯に適用される小型の歯科用補綴物の模型等の小さな被計測物から、ブリッジ等の多数本の歯に適用される大型の歯科用補綴物の模型や多数本の残存歯の石膏模型等の大きな被計測物まで、新規な三次元計測装置を導入することなく様々な被計測物を計測して三次元形状データを作製することができるのである。
そして、被計測物装着具の装着部の断面形状が、円柱状部の中心軸の延長線を中心として360度/n(但し、nは2以上の正の整数)の回転毎に全く同じ外形が繰り返して表われ且つn回の回転で形成される図形が円形ではない形状を成していれば、作製される歯科用補綴物が一般的な係合部位を有する1本のインプラントフィクスチャーのみに適用されるインプラント用の歯科用補綴物である場合にも対応することができるので好ましいばかりでなく、作製される歯科用補綴物の係合部位がその中心軸廻りに著しく大きな力が作用する部分が存在しない形状となるので優れた歯科用補綴物を作製できるので好ましい。
また、三次元計測装置として、更に計測部により計測された被計測物の形状の三次元座標の計測値を演算処理する演算処理部を備えた三次元計測装置を用いれば、様々な態様の歯科用補綴物の三次元形状データを作製することができて好ましいばかりか、歯科用補綴物の三次元形状データに様々な加工処理を施すことができて好ましく、またこのような演算処理部を備えた態様の三次元計測装置において、更に演算処理部がZ軸を基準とした歯科用補綴物の模型の係合部位以外の形状の三次元座標をコンピュータの画像表示用データに変換する演算処理部であれば、作製される歯科用補綴物のイメージを簡単に把握することができる上に、例えば歯科用補綴物が適用される部位の隣在歯等の画像表示用データをも入力してこの歯科用補綴物の画像と共に表示すれば、歯科用補綴物の咬合面や隣在歯との当接面等のイメージを簡単に把握することができるので、これを基に作製された歯科用補綴物の三次元形状データを好適な形状に修正したりすることができて好ましく、また演算処理部がZ軸を基準とした歯科用補綴物の模型の係合部位以外の形状の三次元座標におけるX軸及びY軸を、被計測物装着具の装着部の予め規定された方向がZ軸に直交し且つその交点を原点とするX軸とY軸とで表される座標上の所定方向となるように新たなX軸及びY軸とした三次元座標に変換する演算処理部であれば、例えば自動切削加工機内に設置された歯科用補綴物切削用ブロックの切削を行う際に、自動切削加工機が要求する三次元形状データの予め規定された方向とX軸及びY軸との位置関係が、三次元計測装置で計測された三次元座標の被計測物装着具の装着部の予め規定された方向とX軸及びY軸との位置関係と一致していない場合には、三次元計測装置において自動切削加工機の要求するデータを自動的に作製することができるため、自動切削加工機の設定作業の効率化が図れるので好ましく、更に演算処理部がZ軸を基準とした歯科用補綴物の模型の係合部位以外の形状の三次元座標に基づいて描いた線を滑らかな連続線に補正する補正機能を有する演算処理部であれば、歯科用補綴物の三次元形状データ上の係合部位以外の形状が滑らかなものとなるから、作製された歯科用補綴物を口腔内に固定した際の違和感を最小限とすることができて好ましい。
更に、両軸一致ステップが、
被計測物装着具の円柱状部の外周に位置する偶数の複数の点の二次元のXY座標を三次元計測装置の計測部により計測する装着具座標計測ステップと、
計測されたそれぞれの点のX軸座標の数値の合計値及びY軸座標の数値の合計値を算出し、それぞれの合計値を計測した点の数で除してZ軸を原点とした被計測物装着具の中心軸のXY座標を得た後に、被計測物装着具の中心軸の二次元のXY座標と原点との座標の差を算出し、被計測物装着具の中心軸の補正値を得る補正値算出ステップと、
この補正値に基づいて、XYテーブルをX軸方向及び/又はY軸方向に移動させることにより、被計測物装着具の円柱状部の中心軸をZ軸に一致せしめる位置補正ステップと、
から成るものであれば、経年変化等により三次元計測装置のXYテーブルをX軸方向及び/又はY軸方向に移動させる駆動手段の移動精度等が低下し、これらの駆動手段に被計測物装着具の円柱状部の中心軸とZ軸とが一致する位置へ移動するように入力しても被計測物装着具の円柱状部の中心軸とZ軸とを容易に一致させることが困難な場合には、正確に両軸を自動的に一致させることができて好ましいばかりか、XYテーブルをX軸方向及び/又はY軸方向に移動させる駆動手段の移動精度が低下していない三次元計測装置であっても、XYテーブルのそれぞれの駆動手段に被計測物装着具の円柱状部の中心軸とZ軸とが一致する位置へ移動するように両軸を自動的に一致させることができて好ましく、またこのような両軸一致ステップにおいて、更に装着具座標計測ステップと補正値算出ステップと位置補正ステップとを、補正値算出ステップにより算出される補正値がXYテーブルが移動可能な最小単位以下になるまで繰り返せば、被計測物装着具の円柱状部の中心軸とZ軸とをより正確に一致させることができて好ましいのである。
以下、図面により本発明に係る歯科用補綴物の三次元形状データを作製する方法について詳細に説明する。
図1は本発明に用いる三次元計測装置の1例を模式的に示す斜視説明図、図2は図1に示す三次元計測装置の載置台より被計測物装着具を取し外した状態の載置台の上部の形状を示す斜視拡大説明図、図3は図1に示す三次元計測装置の載置台より取り外された被計測物装着具の下部の形状を示す斜視拡大説明図、図4は図1に示す三次元計測装置の載置台より取り外された被計測物装着具の上部の形状を示す斜視拡大説明図、図5は被計測物装着具の円柱状部の中心軸とZ軸とが一致した状態を模式的に示す断面説明図、図6は本発明に用いる歯科用補綴物の模型の1例を示す正面説明図、図7は図6の底面説明図、図8は本発明に用いる歯科用補綴物の模型の他の例を示す正面説明図、図9は図8の底面説明図、図10は本発明により作製された歯科用補綴物の三次元形状データに基づいて切削加工される歯科用補綴物切削用ブロックの1例を示す斜視説明図である。
図面中、1は本発明方法において用いられる三次元計測装置であって、図1に示す如く回転軸の軸心がZ軸を成す回転テーブル1aとその上部に設置方向を規定して被計測物装着具2を設置できる載置台1bを固定されておりX軸方向及びY軸方向に移動自在で回転テーブル1a上に配置されているXYテーブル1cと少なくともZ軸上の所望の点を中心としてZ軸を含む同一平面上を回転移動できる一つのレーザセンサ1daにより載置台1b上の被計測物装着具2に装着される被計測物の形状の三次元座標を計測する計測部1dとを備えている。より好ましくは、一つのレーザセンサ1daはZ軸方向にも移動可能であれば、回転移動の開始高さを調整できる。
この三次元計測装置1は、計測部1dにより載置台1bの上部に設置方向を規定されて設置された被計測物装着具2に装着された被計測物の形状の三次元座標を計測し、歯科用補綴物切削用ブロックを自動切削加工機により被計測物と同形状に切削加工するための歯科用補綴物の三次元形状データを作製するために用いられる。
この三次元計測装置1を用いて被計測物の形状の三次元座標を計測するには、この三次元計測装置1の載置台1bの上部に設置された被計測物装着具2に装着された被計測物を、回転テーブル1aにより回転テーブル1aの回転軸の軸心であるZ軸廻りに回転させたり、XYテーブル1cによりX軸方向及びY軸方向に移動させたりすると共に、更には被計測物の形状の三次元座標を計測する計測部1dの一つのレーザセンサ1da自体をもZ軸上の所望の点を中心としてこのZ軸を含む同一平面上を回転移動させながら、計測部1dの一つのレーザセンサ1daにより被計測物の表面にレーザ光を照射すると共に、この被計測物の表面から反射してくるレーザ光を受光し、計測部1dによりこのレーザ光を受光した際のレーザセンサ1daの位置,レーザ光の受光角度,レーザ光の受光量や照射から受光までの時間等に基づいて被計測物の表面の各点の三次元座標を計測し、これらの複数の計測点に基に被計測物の形状の三次元座標を得るのである。
この三次元計測装置1のXYテーブル1cに固定されている載置台1bは、その上部に設置方向を規定して被計測物装着具2を設置できる形状に形成されている。例えば図3に示す如く下部に放射状に四つの係合凸条が設けられていると共にその係合凸条の一つに位置決め用の穴が穿設された被計測物装着具2を設置方向を規定して設置できるように、図2に示す如く載置台1bはその上部に前記四つの係合凸条に係合する放射状に四つの係合溝が設けられていると共に前記位置決め用の穴に嵌入する位置決め用のピンが立設されているような形状を成している。
そして、このような三次元計測装置1として、更に計測部1dにより計測された被計測物の形状の三次元座標の計測値を演算処理する演算処理部を備えた三次元計測装置を用いれば、様々な態様の歯科用補綴物の三次元形状データを作製することができて好ましいばかりか、歯科用補綴物の三次元形状データに様々な加工処理を施すことができて好ましい。
また、この演算処理部がZ軸を基準とした歯科用補綴物の模型3の係合部位3a以外の形状の三次元座標をコンピュータの画像表示用データに変換する演算処理部であれば、歯科技工士等が作製される歯科用補綴物のイメージを簡単に把握することができる上に、例えば歯科用補綴物が適用される部位の隣在歯等の画像表示用データをも入力してこの歯科用補綴物の画像と共に表示すれば、歯科用補綴物の咬合面や隣在歯との当接面等のイメージを簡単に把握することができるので、これを基に作製された歯科用補綴物の三次元形状データを好適な形状に修正したりすることができて好ましく、また演算処理部がZ軸を基準とした歯科用補綴物の模型3の係合部位3a以外の形状の三次元座標におけるX軸及びY軸を、被計測物装着具2の装着部2bの予め規定された方向がZ軸に直交し且つその交点を原点とするX軸とY軸とで表される座標上の所定方向となるように新たなX軸及びY軸とした三次元座標に変換する演算処理部であれば、例えば自動切削加工機内に設置された歯科用補綴物切削用ブロックBの切削を行う際に、自動切削加工機が要求する三次元形状データの予め規定された方向とX軸及びY軸との位置関係が、三次元計測装置1で計測された三次元座標の被計測物装着具2の装着部2bの予め規定された方向とX軸及びY軸との位置関係と一致していない場合には、三次元計測装置1において自動切削加工機の要求するデータを自動的に作製することができるため、自動切削加工機の設定作業の効率化が図れるので好ましく、更に演算処理部がZ軸を基準とした歯科用補綴物の模型3の係合部位3a以外の形状の三次元座標に基づいて描いた線を滑らかな連続線に補正する補正機能を有する演算処理部であれば、歯科用補綴物の三次元形状データ上の係合部位以外の形状が滑らかなものとなるから、作製された歯科用補綴物を口腔内に固定した際の違和感を最小限とすることができて好ましい。
この三次元計測装置1の演算処理部としては、例えば三次元計測装置1に別途内蔵された演算処理装置と表示用ディスプレーとから成るものであってもよいが、三次元計測装置1に別途接続されたコンピュータであれば、コンピュータに導入された様々なソフトウエアや接続された様々な周辺機器等と協働することができるので好ましい。
2は三次元計測装置1のXYテーブル1c上の載置台1bの上部に設置方向を規定して載置できる被計測物装着具であり、円柱状部2aと、この円柱状部2aの上面側に歯科用補綴物の模型3の係合部位3aの係合部3aaに係合する形状をなしこの係合部3aa内にこの円柱状部2aの中心軸Tの延長線が位置するように形成されている装着部2bと、XYテーブル1c上の載置台1b上にこの円柱状部2aの下面を載置する際にこのXYテーブル1cの上面に対してこの円柱状部2aの中心軸Tが鉛直となり且つこの装着部2bの予め規定された方向と載置台1bの規定された設置方向とが一致するように載置台1b上に載置せしめられるように形成された載置部2cとから成る。
この被計測物装着具2の円柱状部2aの上面側には、歯科用補綴物の模型3の係合部位3aの係合部3aaに係合する形状を成しこの係合部3aa内にこの円柱状部2aの中心軸Tの延長線が位置するように形成された装着部2bが設けられており、そしてこの装着部2bは、例えば図6及び図7に示す如く装着部2bに装着される歯科用補綴物の模型3の係合部位3aの係合部3aaが顎骨側に凹設されている場合には、図4に示す如く柱状を成すように突設されて形成されており、また例えば図8及び図9に示す如く装着部2bに装着される歯科用補綴物の模型3の係合部位3aの係合部3aaが顎骨側に突設されている場合には、図示しないが穴状を成すように凹設されて形成されている。
そして、この被計測物装着具2の装着部2bの断面形状としては、歯科用補綴物の模型3の係合部位3aの断面形状が回転体以外の形状を成す係合部3aaと係合できるような形状、即ちその断面形状が正円以外の形状を成していれば制限はないが、被計測物装着具2の装着部2bの断面形状が、円柱状部2aの中心軸Tの延長線を中心として360度/n(但し、nは2以上の正の整数)の回転毎に全く同じ外形が繰り返して表われ且つn回の回転で形成される図形が円形ではない形状、即ち図6及び図7に示す歯科用補綴物の模型3の係合部位3aの係合部3aaの如き正多角形のような形状や、図8及び図9に示す如く歯科用補綴物の模型3の係合部位3aの係合部3aaの如き正円の周囲に等間隔で円弧が突出したような形状等の回転対称な形状をなしていれば、作製される歯科用補綴物が一般的な係合部位を有する1本のインプラントフィクスチャのみに適用されるインプラント用の歯科用補綴物である場合にも対応することができるので好ましいばかりでなく、作製される歯科用補綴物の係合部位がその中心軸廻りに著しく大きな力が作用する部分が存在しない形状となるので優れた歯科用補綴物を作製できるので好ましい。
この被計測物装着具2の円柱状部2aの下面側には、XYテーブル1c上の載置台1b上にこの円柱状部2aの下面を載置する際にこのXYテーブル1cの上面に対してこの円柱状部2aの中心軸Tが鉛直となり且つこの装着部2bの予め規定された方向と載置台1bの規定された設置方向とが一致するように載置台1b上に載置せしめられるように形成された載置部2cが設けられている。この被計測物装着具2の載置部2cは、例えば図2に示す如く三次元計測装置1の載置台1bがその上部に放射状に四つの係合溝が設けられていると共にその一つの係合溝に位置決め用のピンが立設されているような形状を成している場合には、この載置台1bに予め規定された方向に載置できるように図3に示す如く放射状に四つの係合凸条が設けられていると共にその一つの係合凸条に位置決め用の穴が穿設された形状に形成されている。
3は断面形状が回転体以外の形状を成す係合部3aaを有する係合部位3aが顎骨側に突設及び/又は凹設されている被計測物となる歯科用補綴物の模型であり、歯科技工士等によってワックス,合成樹脂や石膏等の材料で形成されるものである。
この歯科用補綴物の模型3としては、少なくとも断面形状が回転体以外の形状、即ち断面形状が正円以外の形状を成す係合部3aaを有する係合部位3aが顎骨側に突設及び/又は凹設されているものであれば制限はないが、例えば図6及び図7に示す如く顎骨側に凹設された正六角形の穴状に形成されていたり、図8及び図9に示す如く顎骨側に突設された円柱状とこの円柱状の周面に等間隔に複数個設けられた半円状の凸部とで形成されていたりすれば、歯科用補綴物の模型3を被計測物装着具2に装着するに際し、複数通りの装着方向が存在するので装着作業が容易になって好ましいばかりでなく、作製される歯科用補綴物の係合部位がその中心軸廻りに著しく大きな力が作用する部分が存在しない形状となるので優れた歯科用補綴物を作製できるので好ましい。
次に、このような構成の本発明方法における三次元計測装置1等を用いて歯科用補綴物切削用ブロックBを自動切削加工機により被計測物である歯科用補綴物の模型3と同形状に切削加工するための歯科用補綴物の三次元形状データを作製する方法についてそれぞれのステップを順に追いながら説明する。
先ず、断面形状が回転体以外の形状を成す係合部3aaを有する係合部位3aが顎骨側に突設及び/又は凹設されている被計測物となる歯科用補綴物の模型3を準備する模型準備ステップを行う。この模型準備ステップは、計測に先立って歯科技工士等によりワックス,合成樹脂や石膏等の材料を用いて予め形成された歯科用補綴物の模型3を準備することによって行われる。
次に、円柱状部2aと、この円柱状部2aの上面側に歯科用補綴物の模型3の係合部位3aの係合部3aaに係合する形状を成しこの係合部3aa内にこの円柱状部2aの中心軸Tの延長線が位置するように形成されている装着部2bと、XYテーブル1c上の載置台1b上にこの円柱状部2aの下面を載置する際にこのXYテーブル1cの上面に対してこの円柱状部2aの中心軸Tが鉛直となり且つこの装着部2bの予め規定された方向と載置台1bの規定された設置方向とが一致するようにこの載置台1b上に載置せしめられるように形成された載置部2cとから成る被計測物装着具2を準備し、この被計測物装着具2の装着部2bに前記模型準備ステップにより準備された歯科用補綴物の模型3の係合部位3aの係合部3aaを係合させる模型設置ステップを行う。
次いで、前記模型設置ステップにより設置された歯科用補綴物の模型3付の被計測物装着具2を載置台1b上に載置する装着具載置ステップを行う。
この際、歯科用補綴物の模型3付の被計測物装着具2は、XYテーブル1c上の載置台1b上にこの円柱状部2aの下面を載置する際にこのXYテーブル1cの上面に対してこの円柱状部2aの中心軸Tが鉛直となり且つこの装着部2bの予め規定された方向と載置台1bの規定された設置方向とが一致するようにこの載置台1b上に載置せしめられるから、後述する模型計測ステップにおいて載置台1bの規定された設置方向を基準にZ軸廻りにXYテーブル1cを回転させることにより装着部2bの予め規定された方向を計測して、Z軸を基準とした歯科用補綴物の模型3の係合部位3a以外の形状の三次元座標と装着部2bの予め規定された方向とが一体を成す歯科用補綴物の三次元形状データを作製することができる。
次いで、被計測物装着具2の円柱状部2aの中心軸TとZ軸とが一致するようにXYテーブル1cをX軸方向及び/又はY軸方向に移動させる両軸一致ステップを行う。
この両軸一致ステップにより、図5に示す如く歯科用補綴物の模型3の係合部位3aの係合部3aa内に位置する被計測物装着具2の円柱状部2aの中心軸Tの延長線は、回転テーブル1aの回転軸の軸心であるZ軸と一致した状態となるから、後述する模型計測ステップにおいて載置台1bの規定された設置方向を基準にZ軸廻りにXYテーブル1cを回転させた際に、被計測物装着具2に設置された歯科用補綴物の模型3はその係合部位3aの係合部3aa内にあるZ軸を中心に回転させられるので、この係合部位3aの係合部3aa内にZ軸を有する歯科用補綴物の三次元形状データを作製することができる。
この両軸一致ステップを行うには、例えばXYテーブル1cをX軸方向及び/又はY軸方向に移動させる駆動手段に被計測物装着具2の円柱状部2aの中心軸TとZ軸とが一致する位置へ移動するように入力すればよいが、この両軸一致ステップが、被計測物装着具2の円柱状部2aの外周に位置する偶数の複数の点の二次元のXY座標を三次元計測装置1の計測部1dにより計測する装着具座標計測ステップと、計測されたそれぞれの点のX軸座標の数値の合計値及びY軸座標の数値の合計値を算出し、それぞれの合計値を計測した点の数で除してZ軸を原点とした被計測物装着具2の中心軸TのXY座標を得た後に、被計測物装着具2の中心軸Tの二次元のXY座標と原点との座標の差を算出し、被計測物装着具2の中心軸Tの補正値を得る補正値算出ステップと、この補正値に基づいてXYテーブル1cをX軸方向及び/又はY軸方向に移動させることにより、被計測物装着具2の円柱状部2aの中心軸TをZ軸に一致せしめる位置補正ステップとから成るものであれば、経年変化等により三次元計測装置1のXYテーブル1cをX軸方向及び/又はY軸方向に移動させる駆動手段の移動精度等が低下し、これらの駆動手段に被計測物装着具2の円柱状部2aの中心軸TとZ軸とが一致する位置へ移動するように入力しても、被計測物装着具2の円柱状部2aの中心軸TとZ軸とを容易に一致させることが困難な場合には、正確に両軸を自動的に一致させることができて好ましいばかりか、XYテーブル1cをX軸方向及び/又はY軸方向に移動させる駆動手段の移動精度が低下していない三次元計測装置1であっても、XYテーブルのそれぞれの駆動手段に被計測物装着具2の円柱状部2aの中心軸TとZ軸とが一致する位置へ移動するように別途入力することなく両軸を自動的に一致させることができて好ましい。
そして、このような両軸一致ステップにおいて、更に装着具座標計測ステップと補正値算出ステップと位置補正ステップとを、補正値算出ステップにより算出される補正値がXYテーブル1cが移動可能な最小単位以下になるまで繰り返せば、被計測物装着具2の円柱状部2aの中心軸TとZ軸とをより正確に一致させることができて好ましい。
最後に、前記装着具載置ステップにより歯科用補綴物の模型3付の被計測物装着具2が、XYテーブル1c上の載置台1b上にこの円柱状部2aの下面を載置する際にこのXYテーブル1cの上面に対してこの円柱状部2aの中心軸Tが鉛直となり且つこの装着部2bの予め規定された方向と載置台1bの規定された設置方向とが一致するようにこの載置台1b上に載置せしめられている状態で、且つ前記両軸一致ステップにより歯科用補綴物の模型3の係合部位3aの係合部3aa内に位置する被計測物装着具2の円柱状部2aの中心軸Tの延長線が、回転テーブル1aの回転軸の軸心であるZ軸と一致した状態で、載置台1bの規定された設置方向を基準にZ軸廻りにXYテーブル1cを回転させることにより、Z軸を基準とした歯科用補綴物の模型3の係合部位3a以外の形状の三次元座標と装着部2bの予め規定された方向とを前記計測部1dにより計測する模型計測ステップを行えば、歯科用補綴物の模型3の係合部位3aと略同形状の係合部位Kが予め形成されている歯科用補綴物切削用ブロックBを自動切削加工機により切削加工するための歯科用補綴物の三次元形状データを作製することができるのである。
この際、本発明方法により作製される歯科用補綴物の三次元形状データとは、具体的にはZ軸を基準とした歯科用補綴物の模型3の係合部位3a以外の形状の三次元座標と装着部2bの予め規定された方向が一体を成す歯科用補綴物の三次元形状データであり、このような歯科用補綴物の三次元形状データに基づいて自動切削加工機により歯科用補綴物の模型3の係合部位3aと略同形状の係合部位Kが予め形成されている歯科用補綴物切削用ブロックBを切削加工することによって、自動切削加工機により切削加工される係合部位K以外の部位と歯科用補綴物切削用ブロックBに予め形成された係合部位Kとの位置関係が、歯科用補綴物の模型3における係合部位3aと係合部位3a以外の部位との位置関係と正確に一致する歯科用補綴物を作製することができるのである。
次いで、このような本発明方法により作製された歯科用補綴物の三次元形状データを用いて歯科用補綴物の模型3の係合部位3aと略同形状の係合部位Kが予め形成されている歯科用補綴物切削用ブロックBを自動切削加工機により切削加工する方法について説明する。
初めに準備として、歯科用補綴物の模型3の係合部位3aと略同形状の係合部位Kが予め形成されている歯科用補綴物切削用ブロックBを予め用意する。
この歯科用補綴物切削用ブロックBとしては、例えば図10に示す如く係合部位Kが予め形成されている形状を成しており、その材質としてはチタン合金や焼成前後のセラミックやコンポジットレジン等の材料が好ましく使用される。
次に、自動切削加工機内に歯科用補綴物切削用ブロックBを設置する際の設置方向を予め設定し、この設定された設置方向を自動切削加工機の切削治具等を制御する制御手段に予め記憶させておく操作を行う。
即ち、この歯科用補綴物切削用ブロックBには、断面形状が回転体以外の形状を成す係合部位Kにおいて、係合部内に位置する基準となるZ軸及びこのZ軸が鉛直に交差する平面上における基準となる方向がそれぞれ予め規定されており、この歯科用補綴物切削用ブロックBを自動切削加工機により切削加工する際には、自動切削加工機内に設置された歯科用補綴物切削用ブロックBにおけるZ軸及び予め規定された方向と、自動切削加工機の制御手段に入力された歯科用補綴物の三次元形状データにおけるZ軸及び装着部2bの予め規定された方向とが一致した状態で切削加工することにより、自動切削加工機により切削加工される係合部位K以外の部位と歯科用補綴物切削用ブロックBに予め形成された係合部位Kとの位置関係が、歯科用補綴物の模型3における係合部位3aと係合部位3a以外の部位との位置関係と正確に一致する歯科用補綴物を作製することができるのである。
この操作は、具体的には先ず自動切削加工機内の歯科用補綴物切削用ブロックBを設置する部位に対し、歯科用補綴物切削用ブロックBにおけるZ軸及び予め規定された方向をどの方向に向けて設置させるかという設置方向を予め設定し、この設定されたこの歯科用補綴物切削用ブロックBを設置する部位に対する歯科用補綴物切削用ブロックBにおけるZ軸及び予め規定された方向、即ちこの歯科用補綴物切削用ブロックBの設置方向を自動切削加工機の切削治具等を制御する制御手段に予め記憶させることによって行われる。
この際、自動切削加工機内の歯科用補綴物切削用ブロックBを設置する部位に被計測物装着具2の装着部2bと同形状の係合部が設けられていると共に、歯科用補綴物切削用ブロックBに前記係合部に係着される係合部位Kが設けられおり、歯科用補綴物切削用ブロックBを自動切削加工機内に設置した際に予め設定された設置方向に歯科用補綴物切削用ブロックBが向くようにこれらの係合部が形成されていれば、簡単に自動切削加工機内に歯科用補綴物切削用ブロックBを予め設定された設置方向に設置することができるので好ましい。
またこの際、三次元計測装置1として更に計測部1dにより計測された被計測物の形状の三次元座標の計測値を演算処理する演算処理部を備えた三次元計測装置を用い、この演算処理部によりZ軸を基準とした歯科用補綴物の模型3の係合部位3a以外の形状の三次元座標におけるX軸及びY軸を、被計測物装着具2の装着部2bの予め規定された方向がZ軸に直交し且つその交点を原点とするX軸とY軸とで表される座標上の所定方向となるように新たなX軸及びY軸とした三次元座標に変換すれば、例えば自動切削加工機内に設置された歯科用補綴物切削用ブロックBの切削を行う際に、自動切削加工機が要求する三次元形状データの予め規定された方向とX軸及びY軸との位置関係が、三次元計測装置1で計測された三次元座標の被計測物装着具2の装着部2bの予め規定された方向とX軸及びY軸との位置関係と一致していない場合には、三次元計測装置1において自動切削加工機の要求するデータを自動的に作製することができるため、自動切削加工機の設定作業の効率化が図れるのである。
このような準備が完了した後に、先ず歯科用補綴物切削用ブロックBを自動切削加工機内に設置する操作を行う。この際、歯科用補綴物切削用ブロックBが予め設定された設置方向に向くように、歯科用補綴物切削用ブロックBを自動切削加工機内に設置する。
次に、本発明方法により作製された歯科用補綴物の三次元形状データを自動切削加工機に入力し、この入力された歯科用補綴物の三次元形状データに基づいて自動切削加工機により予め設定された設置方向に向くように自動切削加工機内に設置された歯科用補綴物切削用ブロックBを切削加工する操作を行う。
この際、歯科用補綴物切削用ブロックBの設置方向、即ち歯科用補綴物切削用ブロックBにおけるZ軸及び予め規定された方向が自動切削加工機の切削治具等を制御する制御手段に予め記憶されているから、Z軸を基準とした歯科用補綴物の模型3の係合部位3a以外の形状の三次元座標と装着部2bの予め規定された方向が一体を成す歯科用補綴物の三次元形状データを自動切削加工機に入力するだけで、自動切削加工機内に設置された歯科用補綴物切削用ブロックBにおけるZ軸及び予め規定された方向と、自動切削加工機の制御手段に入力された歯科用補綴物の三次元形状データにおけるZ軸及び装着部2bの予め規定された方向とが一致した状態で切削加工することができるので、自動切削加工機により切削加工される係合部位K以外の部位と歯科用補綴物切削用ブロックBに予め形成された係合部位Kとの位置関係が、歯科用補綴物の模型3における係合部位3aと係合部位3a以外の部位との位置関係と正確に一致する歯科用補綴物を得ることができるのである。
本発明に用いる三次元計測装置の1例を模式的に示す斜視説明図である。 図1に示す三次元計測装置の載置台より被計測物装着具を取し外した状態の載置台の上部の形状を示す斜視拡大説明図である。 図1に示す三次元計測装置の載置台より取り外された被計測物装着具の下部の形状を示す斜視拡大説明図である。 図1に示す三次元計測装置の載置台より取り外された被計測物装着具の上部の形状を示す斜視拡大説明図である。 被計測物装着具の円柱状部の中心軸とZ軸とが一致した状態を模式的に示す断面説明図である。 本発明に用いる歯科用補綴物の模型の1例を示す正面説明図である。 図6の底面説明図である。 本発明に用いる歯科用補綴物の模型の他の例を示す正面説明図である。 図8の底面説明図である。 本発明により作製された歯科用補綴物の三次元形状データに基づいて切削加工される歯科用補綴物切削用ブロックの1例を示す斜視説明図である。
符号の説明
1 三次元計測装置
1a 回転テーブル
1b 載置台
1c XYテーブル
1d 計測部
1da レーザセンサ
2 被計測物装着具
2a 円柱状部
2b 装着部
2c 載置部
3 歯科用補綴物の模型
3a 係合部位
3aa 係合部
B 歯科用補綴物切削用ブロック
K 係合部位
Z Z軸
T 中心軸

Claims (8)

  1. 回転軸の軸心がZ軸を成す回転テーブル(1a)とその上部に設置方向を規定して被計測物装着具(2)を設置できる載置台(1b)を固定されておりX軸方向及びY軸方向に移動自在で該回転テーブル(1a)上に配置されているXYテーブル(1c)と少なくとも前記Z軸上の所望の点を中心として該Z軸を含む同一平面上を回転移動できる一つのレーザセンサ(1da)により該載置台(1b)上の被計測物装着具(2)に装着される被計測物の形状の三次元座標を計測する計測部(1d)とを備えた三次元計測装置(1)を用いて、歯科用補綴物切削用ブロックを自動切削加工機により被計測物と同形状に切削加工するための歯科用補綴物の三次元形状データを作製する方法であって、
    断面形状が回転体以外の形状を成す係合部(3aa)を有する係合部位(3a)が顎骨側に突設及び/又は凹設されている被計測物となる歯科用補綴物の模型(3)を準備する模型準備ステップと、
    円柱状部(2a)と、該円柱状部(2a)の上面側に前記歯科用補綴物の模型(3)の係合部位(3a)の係合部(3aa)に係合する形状を成し該係合部(3aa)内に該円柱状部(2a)の中心軸(T)の延長線が位置するように形成されている装着部(2b)と、前記XYテーブル(1c)上の載置台(1b)上に該円柱状部(2a)の下面を載置する際に該XYテーブル(1c)の上面に対して該円柱状部(2a)の中心軸(T)が鉛直となり且つ該装着部(2b)の予め規定された方向と前記載置台(1b)の規定された設置方向とが一致するように該載置台(1b)上に載置せしめられるように形成された載置部(2c)とから成る被計測物装着具(2)を準備し、該被計測物装着具(2)の装着部(2b)に該歯科用補綴物の模型(3)の係合部位(3a)の係合部(3aa)を係合させる模型設置ステップと、
    該歯科用補綴物の模型(3)付の被計測物装着具(2)を該載置台(1b)上に載置する装着具載置ステップと、
    該被計測物装着具(2)の円柱状部(2a)の中心軸(T)と前記Z軸とが一致するように該XYテーブル(1c)をX軸方向及び/又はY軸方向に移動させる両軸一致ステップと、
    該載置台(1b)の規定された設置方向を基準に該Z軸廻りに該XYテーブル(1c)を回転させると共にレーザセンサ(1da)を回転移動させることにより、該Z軸を基準とした該歯科用補綴物の模型(3)の係合部位(3a)以外の形状の三次元座標と該装着部(2b)の予め規定された方向とを前記計測部(1d)により計測する模型計測ステップと、
    を順に行うことより前記歯科用補綴物の模型(3)の係合部位(3a)と略同形状の係合部位(K)が予め形成されている歯科用補綴物切削用ブロック(B)を自動切削加工機により切削加工するための歯科用補綴物の三次元形状データを作製することを特徴とする歯科用補綴物の三次元形状データの作製方法。
  2. 被計測物装着具(2)の装着部(2b)の断面形状が、円柱状部(2a)の中心軸(T)の延長線を中心として360度/n(但し、nは2以上の正の整数)の回転毎に全く同じ外形が繰り返して表われ且つn回の回転で形成される図形が円形ではない形状を成している請求項1に記載の歯科用補綴物の三次元形状データの作製方法。
  3. 三次元計測装置(1)として、更に計測部(1d)により計測された被計測物の形状の三次元座標の計測値を演算処理する演算処理部を備えた三次元計測装置を用いる請求項1又は2に記載の歯科用補綴物の三次元形状データの作製方法。
  4. 演算処理部が、Z軸を基準とした歯科用補綴物の模型(3)の係合部位(3a)以外の形状の三次元座標をコンピュータの画像表示用データに変換する演算処理部である請求項3に記載の歯科用補綴物の三次元形状データの作製方法。
  5. 演算処理部が、Z軸を基準とした歯科用補綴物の模型(3)の係合部位(3a)以外の形状の三次元座標におけるX軸及びY軸を、被計測物装着具(2)の装着部(2b)の予め規定された方向がZ軸に直交し且つその交点を原点とするX軸とY軸とで表される座標上の所定方向となるように新たなX軸及びY軸とした三次元座標に変換する演算処理部である請求項2又は3に記載の歯科用補綴物の三次元形状データの作製方法。
  6. 演算処理部が、Z軸を基準とした歯科用補綴物の模型(3)の係合部位(3a)以外の形状の三次元座標に基づいて描いた線を滑らかな連続線に補正する補正機能を有する演算処理部である請求項3から5までの何れか1項に記載の歯科用補綴物の三次元形状データの作製方法。
  7. 両軸一致ステップが、
    被計測物装着具(2)の円柱状部(2a)の外周に位置する偶数の複数の点の二次元のXY座標を三次元計測装置(1)の計測部(1d)により計測する装着具座標計測ステップと、
    計測されたそれぞれの点のX軸座標の数値の合計値及びY軸座標の数値の合計値を算出し、それぞれの合計値を計測した点の数で除してZ軸を原点とした被計測物装着具(2)の中心軸(T)のXY座標を得た後に、該被計測物装着具(2)の中心軸(T)の二次元のXY座標と該原点との座標の差を算出して該被計測物装着具(2)の中心軸(T)の補正値を得る補正値算出ステップと、
    該補正値に基づいて、該XYテーブル(1c)をX軸方向及び/又はY軸方向に移動させることにより、該被計測物装着具(2)の円柱状部(2a)の中心軸(T)をZ軸に一致せしめる位置補正ステップと、
    から成る請求項1から6までの何れか1項に記載の歯科用補綴物の三次元形状データの作製方法。
  8. 装着具座標計測ステップと補正値算出ステップと位置補正ステップとを、補正値算出ステップにより算出される補正値がXYテーブル(1c)が移動可能な最小単位以下になるまで繰り返す請求項7に記載の歯科用補綴物の三次元形状データの作製方法。
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