JP4451159B2 - 液体柔軟剤組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、衣類やカーテン等の繊維製品に用いられる液体柔軟剤組成物に関する。詳しくは、本発明は、防臭効果の高い液体柔軟剤組成物に関する。
従来から柔軟剤には長鎖アルキル基を有する4級アンモニウム塩や3級アミンの酸塩などが用いられている。それらの柔軟剤で処理した衣類は、着用している間に、体臭、タバコ臭、焼肉臭などの不快臭を付着してしまう場合がある。従って、これらの不快臭を抑制することが多いに望まれている。
そこで、最近、繊維製品の衛生や、付着した不快臭を消臭する観点から、抗菌性化合物を柔軟剤組成物に配合する試みがなされている。例えば特許文献1には、柔軟基剤として水不溶性の4級アンモニウム塩、抗菌剤として水溶性の4級アンモニウム塩であるジデシルジメチルアンモニウムクロリド、及び樹木油蒸留物を配合した柔軟剤組成物が開示されている。また、特許文献2には、特定比率のモノエステル体、ジエステル体、トリエステル体の4級アンモニウム塩とトリクロサンなどの抗菌性化合物との組み合わせが開示されている。
しかしながら、これらの組成物は抗菌効果は高いが、抗菌活性が強力すぎるため、肌が弱い場合には不安を覚える場合がある。また、防臭効果は不十分であった。なお、これらの特許文献には、防臭効果が高い香料については全く記載されていない。
特許文献3には、特定比率のモノエステル体、ジエステル体、トリエステル体の4級アンモニウム塩を含む柔軟剤組成物例が開示されている。しかしながら、夏場に汗をかく場合など菌が繁殖しやすい条件下での不快臭の抑制効果は不十分であった。
特表平10−512015号公報 特開2001−336065号公報 特開2001−181972号公報
従って、本発明の課題は、抗菌剤を用いることなく、防臭効果を発揮する柔軟剤組成物を提供することにある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、下記A成分及びB成分を、A/B=5〜50の質量比で含有する液体柔軟剤組成物:
A成分:以下の(a)、(b)及び(c)の混合物:
(a):分子内にエステル基を1つ含む第4級アンモニウム塩;
(b):分子内にエステル基を2つ含む第4級アンモニウム塩;
(c):分子内にエステル基を3つ含む第4級アンモニウム塩;
ここで、(a)〜(c)は以下の質量比を満たし、
(a)/[(a)+(b)+(c)]=0.15〜0.98、
(b)/[(a)+(b)+(c)]=0.01〜0.6、
(c)/[(a)+(b)+(c)]=0.001〜0.3、
B成分:アンブロキサン、イソイースーパー、インドール、γ-ウンデカラクトン、エチルバニリン、カシュメラン、バクダノール、ヘリオトロピン、ベルトフィックス及びラズベリーケトンから成る群から選ばれる1種又は2種以上の香料を、香料組成物の全質量に対して15%〜70%含有する香料組成物を提供する。
本発明によれば、抗菌剤を用いることなく、高い防臭効果を発揮することができる液体柔軟剤組成物が得られる。本発明によればまた、防臭効果の持続性の高い組成物を得ることができる。本発明の組成物はまた、菌の増殖に由来する不快臭だけでなく、タバコ臭、焼肉臭など、菌の増殖に由来しない不快臭についても抑制することができる。本発明の組成物は特に、衣類に使用した場合、当該衣類を着用している間、高い防臭効果を発揮することができる。
A成分
本発明で用いられる(a)は、分子内にエステル基を1つ含む第4級アンモニウム塩であり、下記一般式(1)で示される。
Figure 0004451159
一般式(1)中、R1は総炭素数12〜26で、エステル基を1つ含む直鎖または分岐のアルキル基またはアルケニル基であり、R2はメチル基、エチル基または炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基を表わす。X-は柔軟剤適合アニオンを示す。例えば、CH3SO4 -、C2H5SO4 -、Cl-、Br-等があげられる。一般式(1)中、R2は、互いに同一であっても、異なっていてもよい。(a)としては、以下の一般式(2)で表される化合物が好ましい。
Figure 0004451159
一般式(2)中、R3は直鎖または分岐の炭素数9〜23のアルキル基またはアルケニル基を表わす。R3としては、直鎖の炭素数13〜21のアルキル基またはアルケニル基が好ましい。具体的には、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸およびエライジン酸などの脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基であることが好ましい。
本発明で用いられる(b)は、分子内にエステル基を2つ含む第4級アンモニウム塩であり、下記一般式(3)で示される。
Figure 0004451159
一般式(3)中、R1、R2及びX-は一般式(1)におけるのと同じ意味を表わす。R1は互いに同一であっても、異なっていてもよい。R2もまた互いに同一であっても、異なっていてもよい。(b)としては、以下の一般式(4)で表される化合物が好ましい。
Figure 0004451159
一般式(4)中、R3は一般式(2)におけるのと同じ意味を表わす。R3は互いに同一であっても、異なっていてもよい。一般式(4)において、R3としては、直鎖の炭素数13〜21のアルキル基またはアルケニル基が好ましい。具体的には、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸およびエライジン酸などの脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基であることが好ましい。一般式(4)におけるR3は、一般式(2)におけるR3と、互いに同一であっても異なっていてもよい。
(c)成分は分子内にエステル基を3つ含む第4級アンモニウム塩であり、一般式(5)で示される。
Figure 0004451159
一般式(5)中、R1、R2及びX-は一般式(1)におけるのと同じ意味を表わす。R1は互いに同一であっても、異なっていてもよい。(c)としては、以下の一般式(6)で表される化合物が好ましい。
Figure 0004451159
一般式(6)中、R3は一般式(2)におけるのと同じ意味を表わす。R3は互いに同一であっても、異なっていてもよい。一般式(6)において、R3としては、直鎖の炭素数13〜21のアルキル基またはアルケニル基が好ましい。具体的には、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸およびエライジン酸などの脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基であることが好ましい。一般式(6)におけるR3は、一般式(2)又は一般式(4)におけるR3と、互いに同一であっても異なっていてもよい。
(a)〜(c)を構成するR3は、炭素数10〜24の脂肪酸からカルボキシル基を除いた残基であり、飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸、直鎖脂肪酸、分岐脂肪酸のいずれから誘導される基である。不飽和脂肪酸の場合、シス体とトランス体が存在するが、その質量比率はシス/トランス=25/75〜80/20が好ましく、更には40/60〜80/20が特に好ましい。R3のもととなる脂肪酸は以下のものが例示できる。ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、部分水添パーム油脂肪酸(ヨウ素化10〜60)、部分水添牛脂脂肪酸(ヨウ素化10〜60)などが挙げられる。オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、ステアリン酸が好ましい。中でも好ましいのは、植物由来のステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、オレイン酸、エライジン酸を所定量組み合わせ、飽和/不飽和比率が95/5〜50/50(wt/wt)、シス/トランス体の質量比が40/60〜80/20、炭素数18の比率が60質量%以上であり、炭素数20脂肪酸を2質量%以下、炭素数22脂肪酸を1質量%以下となるように調整した脂肪酸組成を用いることが好ましい。
(a)〜(c)の化合物は、上記脂肪酸組成物、または脂肪酸メチルエステル組成物とトリエタノールアミンとの縮合反応、続いてジメチル硫酸などの4級化試薬による4級化反応により合成することができる。
本発明において、(a)〜(c)は特定の質量比で存在することが必須であるが、質量比の調整は以下の(i)〜(iii)の方法で行うことができる:(i)(a)〜(c)を別々に合成し、それを所定量組み合わせて行う方法;(ii)トリエタノールアミンと脂肪酸または脂肪酸メチルエステルを特定モル比率で反応させ、ついで合成した反応生成物を一般的に使用される4級化剤で4級化し、(a)〜(c)が所定量含まれるように合成した反応生成物を使用する方法;及び(iii)(a)〜(c)を含有する4級アンモニウム塩組成物を室温又は高温保存下で加水分解させ、本特許で請求の比率に調整したものを用いる方法。(iii)の場合には、室温又は高温保存後に、組成物のpHを酸性にしてさらに低温保存することにより加水分解の進行を抑制することができる。
好ましくは上記(ii)の方法であり、なかでもトリエタノールアミンと脂肪酸メチルエステルをモル比で1:0.5〜1:1.7で反応させることが好ましい。また得られたエステルアミン(トリエタノールアミンと脂肪酸メチルエステルの反応縮合物)に対して、0.9〜0.99倍モルのジメチル硫酸で4級化することが好ましい。なお、この際、4級化の反応は60〜100℃の範囲で行うことが好ましい。
本発明において、(a)〜(c)は特定の質量比で含まれる。
(a)/[(a)+(b)+(c)]は、0.25〜0.98、好ましくは0.25〜0.98、より好ましくは0.5〜0.98である。
(b)/[(a)+(b)+(c)]は0.01〜0.6、好ましくは0.01〜0.6である。
(c)/[(a)+(b)+(c)]は0.001〜0.3、好ましくは0.001〜0.2である。この範囲内にあると、良好な柔軟性を発揮できると共に、不快臭の発生を抑制する効果が高くなるので好ましい。
更に特に、(a)〜(c)が以下の質量比であるのが好ましい。
(a)/[(a)+(b)+(c)]=0.50〜0.55、
(b)/[(a)+(b)+(c)]=0.40〜0.6、
(c)/[(a)+(b)+(c)]=0.05〜0.2。
本発明のB成分は、アンブロキサン、イソイースーパー、インドール、γ-ウンデカラクトン、エチルバニリン、カシュメラン、バクダノール、ヘリオトロピン、ベルトフィックス及びラズベリーケトンから成る群から選ばれる1種又は2種以上の香料を、香料組成物の全質量に対して15%〜70%、好ましくは25〜70質量%、より好ましくは30〜65質量%含有する香料組成物である。この範囲内にあると、防臭効果が特に優れるので好ましい。なお、全香料組成物における上記特定香料の含有量が70質量%を超えると、特定の香気が強くなりすぎてしまう点で好ましくない。
香料成分は防臭効果およびその持続性に対して大きく影響を及ぼす。本発明で使用する特定の香料は、持続性が高いため、長時間にわたって衣類上に香りを残すことが可能であるので好ましい。
A成分は、本発明の柔軟剤組成物中に0.1〜50質量%配合されるのが好ましい。より好ましくは0.1〜30質量%である。さらに好ましくは10〜25質量%である。
B成分は、本発明の柔軟剤組成物中に0.01〜5質量%配合されるのが好ましい。より好ましくは0.1〜3質量%である。さらに好ましくは0.2〜2質量%である。
本発明におけるA成分とB成分との質量比は、A/B=5〜50、好ましくは10〜40である。この範囲内にあると、不快臭の発生を抑制する効果が高くなるので好ましい。
更に本発明においては、C成分として金属キレート剤を用いることができる。本発明の液体柔軟剤組成物に金属キレート剤を配合することにより、菌の繁殖抑制効果が大きくなるので好ましい。このような金属キレート剤としては、ヒドロキシエタンジホスホン酸(ライオン(株)フェリオックスCY−115)、エチレンジアミンテトラホスフォニックアシッド(モンサント社Dequest2041)、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸(エチドロン酸:デクエスト2010)、D-2000、D-2066などのホスホン酸系キレート剤、エチレンジアミン四酢酸、ニトリロトリ酢酸、クエン酸、コハク酸、カプトカテキュ酸、トリポリリン酸、エチレンジアミンジコハク酸、メチルグリシンジ酢酸、イミノジコハク酸、ヒドロキシイミノジコハク酸、アスパラギン酸、ポリグリオキシ酸、ポリアスパラギン酸、ポリアクリル酸、アクリル酸マレイン酸共重合体(ポリマーの分子量は任意)およびそれらのナトリウム等の塩などのキレート剤を用いることができるが、なかでも、エチレンジアミン四酢酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、クエン酸、コハク酸が好ましい。配合量は、0.0001〜1質量%であるのが好ましく、0.001〜0.5質量%であるのがより好ましく、0.01〜0.1質量%であるのが更に好ましい。配合量が少なすぎるとその効果が弱くなり、多すぎると製造コストが高くなる点で好ましくない。
更に本発明においては、D成分として水不溶性シリコーンを含むことができる。本発明においてD成分は、特にA成分及びB成分の衣類への吸着性をさらに増大する効果を有するので好ましい。
本発明において水不溶性シリコーンとは、25℃において、水1Lに対して10g以下の溶解度を持つシリコーンを指す。水不溶性であれば、変性、未変性いずれのシリコーンも用いることができるが、未変性ジメチルシリコーン、アミノ変性シリコーン、アミノ・ポリエーテル変性シリコーン、アミド変性シリコーン、アミド・ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルキル・ポリエーテル変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーンから選ばれるシリコーンが好ましく、ポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーンがより好ましい。
変性シリコーンの場合、シロキサン骨格に対する各種変性基の変性部位は、側鎖の部分でも、主鎖を部分的に分断しているものなどいずれでも良いが、側鎖に変性基を有するものがより好ましい。また、いずれの場合も主鎖の最末端はメチル基、ヒドロキシル基、水素原子であることが好ましい。
本発明で用いことのできる水不溶性シリコーンは、商業的に入手できるものを使用することができる。例えば、東レ・ダウ・コーニング・シリコーン株式会社から、商品名SH3772、SH3775、DC2501、DC2502、DC2503、DC580、AMS−C30、SF8417、BY16−837、BY16―878で販売されているもの、日本ユニカー株式会社から、ABN SILWET FZ−F1−009−54、ABN SILWET FZ−2222で販売されているものなどを用いることができる。
本発明の液体柔軟剤組成物が上記D成分を含有する場合、A成分及びB成分の衣類への吸着性をさらに増大させる点及び経済的観点から、本発明の液体柔軟剤組成物中に好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは0.3〜15質量%、更に好ましくは1〜10質量%配合するのが好ましい。
更に本発明の柔軟剤組成物には、機能付与、製造性向上、保存安定性向上などの目的で、必要に応じて繊維用柔軟剤組成物に配合される公知の成分を本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。これらの成分としては、例えば非イオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、両性活性剤、無機又は有機の塩類、酸化防止剤、植物水抽出物、植物精油、紫外線吸収剤、溶剤、抗菌剤、pH調整剤、色素等が挙げられる。
非イオン界面活性剤は、主に分散性、粘度安定性を向上する目的で使用し、具体的にはアルコール又はアミン又は脂肪酸のアルキレンオキシド付加物を用いることができる。炭素鎖部分は、分岐していても直鎖でもよく、不飽和があってもよい。また、炭素鎖に分布があってもよい。炭素鎖は短鎖でも長鎖でも構わないが、好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは8〜18である。炭素鎖が直鎖である場合には炭素数6〜14のものが好ましく,より好ましくは8〜12、最も好ましくは8〜10である。炭素鎖が分岐鎖である場合には、炭素数6〜18のものが好ましく、より好ましくは9〜18、最も好ましくは13である。原料としては、エクソン化学製エクサール、BASF社製LUTENSOLシリーズ、協和発酵工業製オキソコール、HoechstAG社製GENAPOLシリーズ、Shell社製DOBANOLシリーズなどを使用することができる。また、特にアルコールのアルキレンオキシド付加物の場合には1級アルコールでも2級アルコールでも使用できるが1級アルコールを用いたほうが仕上げ剤組成物の分散性が良好である。炭素数が13のアルコールは、例えばドデセンを原料に製造されるが、その出発原料としてはブチレンでもプロピレンでもよい。一方、炭素鎖が不飽和基を含む場合には、炭素数は18であるものが特に好ましく、不飽和基の立体異性体構造は、シス体又はトランス体であっても、両者の混合物であってもよいが、特にシス体/トランス体の比率が25/75〜100/0(質量比)であることが好ましい。アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド(EO)が好ましいが、エチレンオキサイドとともにプロピレンオキサイド(PO)またはブチレンオキサイド(BO)を付加したものであってもよい。EOの平均付加モル数としては10〜100モルが好適であり、より好ましくは20〜80モル、特に好ましくは30〜60モルである。また、EOとともに付加するPO又はBOの平均付加モル数としては1〜5が好適であり、より好ましくは1〜3モルである。この際、EOを付加した後、PO又はBOを付加しても、あるいはPO又はBOを付加した後、EOを付加してもよい。
より具体的には、例えばノニルアルコールの平均EO9PO1付加物、一級イソノニルアルコールの平均EO40モル付加物、一級イソデシルアルコールの平均EO20モル付加物、ラウリルアルコールの平均EO20モル付加物、一級イソへキサデシルアルコールの平均EO60モル付加物、一級イソトリデシルアルコールの平均EO40モル付加物、トリデシルアルコールの平均EO50モル付加物、牛脂アルキルアミンの平均EO60付加物、牛脂アルキルアミンの平均EO60付加物、オレイルアミンの平均EO50付加物、ラウリン酸の平均EO20モル付加物などが挙げられる。日本エマルジョン製エマレックスシリーズ、三洋化成製エマルミンシリーズ、ライオン化学製TDAシリーズ、エソミンシリーズ、日本触媒製ソフタノールシリーズ、BASF社製LUTESOLシリーズなどを使用することができる。非イオン界面活性剤の配合量は、組成物全体に対して0〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%である。
本発明の柔軟剤組成物が上記界面活性剤を含有する場合、組成物の分散安定性を良好にする点から、本発明の柔軟剤組成物中に好ましくは0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%配合するのが好ましい。
無機又は有機の塩類は、主に組成物の粘度を下げる目的で使用し、具体的には、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸マグネシウム、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、グリコール酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、グリコール酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、グリコール酸カリウム、乳酸ナトリウムなどが挙げられ、好ましくは、塩化カルシウム、塩化マグネシウムである。塩類の配合量は、組成物全体に対して、好ましくは0〜3質量%、より好ましくは0〜2質量%、更に好ましくは0〜1質量%である。本発明の組成物の粘度は、使用性の点で1〜1000mPa・sであるのが好ましく、1〜100mPa・sであるのがより好ましい。なお、この場合、粘度は、B形粘度計により25℃において測定した値である。
酸化防止剤は、主に長期保存条件下での安定性を良好な状態に保つために使用し、具体的には、亜硫酸ナトリウム、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、三級ブチルヒドロキノン、没食子酸エステル、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、クエン酸イソプロピル、アスコルビン酸、アスコルビン酸パルミテート、4,5−ジヒドロキシ−m−ベンゼンスルホン酸塩、天然トコフェロールやこれらの混合物などが挙げられ、酸化防止剤の配合量は、組成物全体に対して、好ましくは0〜1質量%である。
本発明では、植物水抽出物、植物精油も併用できる。具体的には、植物の水抽出物は、シソ科植物、タデ科植物、バラ科植物、ヒノキ科植物、フツモモ(フトモモ)科植物、マメ科植物、モウセンゴケ科植物、モクセイ科植物、モクレン科植物、キク科植物などからの抽出物が挙げられ、植物精油としては、アニス油、バジル油、セロリシード油、シナモン油、ユーカリ油、ゼラニウム油、ジンジャー油、ローレル油、ラバンジン油、レモン油、レモングラス油、リセアキュベバ油、ライム油、マンダリン油、オレンジ油、ピメント油、ローズマリー油、サンダル油、ユズ油等が上げられる。上記植物水抽出物及び植物精油は、それぞれ1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができるし、植物水抽出物と植物精油とを併用することもできる。
本発明で使用できる溶剤としては、具体的には、未変性エチルアルコール、変性エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソプロピレングリコール、ヘキシレングリコールなどが挙げられ、溶剤の配合量は、組成物全体に対して、好ましくは0〜30質量%である。
防腐剤は、主に長期保存中の防腐性を保つために使用することができ、具体的には、イソチアゾロン系の有機硫黄化合物、ベンズイソチアゾロン系の有機硫黄化合物、安息香酸類、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオールなどが挙げられる。イソチアゾロン系の有機硫黄化合物の例としては、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−n−ブチル−3−イソチアゾロン、2−ベンジル−3−イソチアゾロン、2−フェニル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4,5−ジクロロイソチアゾロン、5−クロロ−2−メチル−3−イソチアゾロン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、およびそれらの混合物があげられる。より好ましい防腐剤は、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物であり、さらに好ましくは約77%の5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オンと約23%の2−メチル-4−イソチアゾリン−3−オンとの水溶性混合物である。また、ベンズイソチアゾリン系の有機硫黄化合物の例としては、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4,5−トリメチレン−4−イソチアゾリン−3−オンなどがあげられ、類縁化合物としてジチオ−2,2−ビス(ベンズメチルアミド)なども使用できそれらを任意の混合比で使用することができる。このうち1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンが特に好ましい。安息香酸類の例としては、安息香酸又はその塩、パラヒドロキシ安息香酸又はその塩、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、パラオキシ安息香酸ベンジル等を挙げることができ、防腐剤の配合量は、組成物全体に対して、好ましくは0〜1質量%である。
pH調整剤は、任意の無機または有機の酸およびアルカリを使用することができ、具体的には、例えば塩酸、硫酸、リン酸、ジメチル硫酸、ジエチル硫酸、メチル硫酸、エチル硫酸、安息香酸、パラトルエンスルホン酸、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸などのカルボン酸、アクリル酸などの高分子アクリル酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸、トリポリリン酸、フィチン酸、エチレンジアミン四酢酸、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、ジメチルアミン、N−メチルエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(2−シアノエチル)アミン、N−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロパンジアミン、2,3−ジヒドロキシ−N,N−ジメチルプロピルアミン、N,N−ジ(2−ヒドロキシエチル)プロパンジアミン等の短鎖アミン化合物または、それらのアルキレンオキシド付加物、窒素に連結する炭素数が8〜36の長鎖アミン化合物またはそれらのアルキレンオキシド付加物など、及び上記記載の塩を用いることができる。また、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属珪酸塩なども使用することができる。これらの中でも、塩酸、硫酸、ジメチル硫酸、メチル硫酸、水酸化ナトリウム、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンがより好ましい。本発明の柔軟剤組成物のpHは好ましくは1.5〜5.5、より好ましくはpH2〜4である。pHがこのような範囲内にあると、衣料用柔軟剤組成物に通常配合される香料の変質が生ずることなく、防腐力も保持できるので好ましい。
色素は、主に防臭剤組成物の外観を向上する目的で使用し、具体的には、酸性染料、直接染料、塩基性染料、反応性染料及び媒染・酸性媒染染料から選ばれる水溶性染料の1種または2種以上を添加することができる。添加できる染料の具体例は、染料便覧(有機合成化学協会編,昭和45年7月20日発行,丸善株式会社)等に記載されている。本発明の防臭剤組成物の色素の配合量は、組成物全体に対して、好ましくは0〜100ppmである。
本発明の組成物の好ましい配合例としては、以下のものがあげられる:
A成分の(a)〜(c)として、一般式(2)、(4)及び(6)におけるR3がオレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エライジン酸からカルボキシル基を除いた残基である化合物を含有し、
ここで、(a)〜(c)が以下の質量比を満たし、
(a)/[(a)+(b)+(c)]=0.25〜0.55、
(b)/[(a)+(b)+(c)]=0.35〜0.6、
(c)/[(a)+(b)+(c)]=0.01〜0.2、
B成分として、アンブロキサン、イソイースーパー、インドール、γ-ウンデカラクトン、エチルバニリン、カシュメラン、バクダノール、ヘリオトロピン、ベルトフィックス及びラズベリーケトンを、香料組成物の全質量に対して30%〜65%含有する香料組成物を含有する液体柔軟剤組成物であって、
A/B=15〜20(質量比)である該組成物が好ましい。
更に、C成分として、エチレンジアミン4酢酸・4Naを0.01〜0.1質量%を含有するのが好ましい
さらに、D成分として、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、ポリオキシアルキレン化合物とを反応させることにより得られる化合物を1〜5質量%を含有する組成物が特に好ましい。
本発明の組成物の調整方法については特に制限がなく、種々の方法を用いることができるが、特に特開平2−68137号、特開平10−237762号公報、特開平5−310660号公報、特開平5−310661号公報、特開平5−310662号公報に記載されている方法が好ましい。具体的には、1)本発明のA及びB成分、必要によりC,D成分、並びにその他の油溶性成分をプレミックスしてから油相を作成し、この油相に水相の一部を添加するか、あるいは水相の一部に該油相を添加して、カチオン界面活性剤の液晶相を形成させ、次いで該液晶相と残りの水相とを混合して液晶相を転相させる方法、2)上記油相と水相とを一括で混合し、乳化、分散する方法などにより調製することができる。その他の任意成分は、水溶性の高いものは水相、水溶性の低いものは油相に入れることが好ましい。粘度コントロール剤である塩類は、製造時のどの段階に何回に分けて入れても構わない。いずれの場合も、水中油型乳化物の状態で本発明の組成物が得られる。また、本発明の組成物において、油相の平均粒径が、好ましくは0.01μm〜10μm、より好ましくは0.05〜5μm、更に好ましくは0.1〜1μmとなるように、混合装置の攪拌力、剪断力を加えることが好ましい。このような範囲にあると、分散安定性の面等が良好であるので好ましい。
本発明の組成物は、衣料製品を洗濯する際、例えば洗濯機、好ましくは家庭用洗濯機を使用する場合、すすぎ後に添加することにより簡便な防臭柔軟剤として使用することができる。水量に対し、A成分が好ましくは5〜100ppm、より好ましくは20〜100ppmとなる量で、本発明の組成物を水に添加して使用するのが好ましい。
本発明の仕上げ剤組成物を封入するための容器としてはいかなるものも使用できるが、特に特開2002−327375号公報に示されている本体容器、詰替え容器が特に好ましい。
以上、本発明の組成物に含まれる任意成分の説明に関して列挙した書籍、文献の全ては引用により、本明細書の開示の一部とみなされるものとする。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
[実施例1〜16及び比較例1〜6]
下記成分を表1に示す種類・量の組合せで用い、更に下記共通成分を加え柔軟剤組成物を製造した。なお、残部は水である。この後、下記方法で試布を調整し、柔軟性及び防臭性を評価した。結果は表1に併記する。
4級アンモニウム塩組成物の調製((a)〜(c)混合物)
1.4級アンモニウム塩組成物(1)の調製
1−1.メチルエステルの合成
オレイン酸メチル75質量%、リノール酸メチル16質量%およびステアリン酸メチル9質量%よりなるパーム脂肪酸メチル(ライオン株式会社、パステルM182、分子量296)2.5kgと市販の安定化ニッケル触媒2.5g(0.1質量%/脂肪酸メチル)を4Lのオートクレーブに仕込み、窒素ガス置換を3回行った。ついで、回転数を800rpmにあわせ、温度185℃で約77Lの水素ガスを導入した。導入した水素が完全に消費されたら、冷却し、濾過助剤を使用して触媒を除き、水素添加したパーム脂肪酸メチルを得た。けん化価より求めた分子量は297であった。GCから求めた脂肪酸メチル組成は、ステアリン酸メチル36質量%、エライジン酸メチル(トランス体)36質量%、オレイン酸メチル(シス体)28質量%、リノール酸メチル0質量%であり、不飽和脂肪酸メチルエステルのトランス/シス比率は57/43(質量比)であった。尚、不飽和アルキル基は、GCにより次の方法で測定した。
機種 :Hitachi FID ガスクロG-3000カラム:GLサイエンス TC-70(0.25mm I.Dx30)
温度 :カラム150℃ → 230℃,昇温速度10℃/min、インジェクター&デイテクタ-240℃カラム圧力:1.0kgf/cm2
1−2.アルカノールアミンエステルとそのカチオンの合成
上記1−1で調製した水素添加したパーム脂肪酸メチル489g(1.65モル)にステアリン酸メチル137g(0.46モル)とパルミチン酸メチル156g(0.58モル)を混合した脂肪酸メチルエステル(不飽和脂肪酸メチル/飽和脂肪酸メチルの質量比40/60)と、トリエタノールアミン250g(1.67モル)、酸化マグネシウム0.51g、14%水酸化ナトリウム水溶液3.69gを攪拌器、冷却器、温度計および窒素導入管を備えた2Lの4つ口フラスコに入れ、窒素置換を行った後窒素を0.52L/minの流量で流しておいた。1.5℃/minの速度で190℃まで昇温して、6時間反応させた。未反応メチルエステルが1質量%以下であることを確認し、反応を停止した。得られた生成物から触媒由来である脂肪酸塩をろ過除去し、中間体のアルカノールアミンエステルを得た。アミン価を測定し、分子量を求めると582であった。
得られたアルカノールアミンエステル270g(0.46モル)を温度計,滴下ロート,冷却機を備えた4つ口フラスコに入れ窒素置換した。次いで85℃に加熱し、ジメチル硫酸57.4g(0.45モル)を1時間にわたり滴下した。滴下終了後、温度を90℃に保ち、1時間攪拌した。反応終了後、約62gの未変性エタノール(日本エタノール(株))を滴下しながら冷却し、エタノール溶液を調製し、最後にフェリオックスCY−115(ライオン(株))と、ジブチルヒドロキシトルエン(住友化学工業(株))をそれぞれ100ppmの濃度になるように添加した。得られた反応生成物には(a)成分:モノエステルアンモニウム塩/(b)成分:ジエステルアンモニウム塩/(c)成分:トリエステルアンモニウム塩が28/53/19(質量比)で含まれていた。このエタノール溶液中には、4級化されていないモノエステルアミンとジエステルアミンとトリエステルアミンが9.0質量%含まれており、その比率は1/9/90(質量比)で存在していた。さらに副生成物として、両性化合物が2.0質量%含まれていた。
2.4級アンモニウム塩組成物(2)の調製
2−1.メチルエステルの合成
オレイン酸メチル75質量%、リノール酸メチル16質量%およびステアリン酸メチル9質量%よりなるパーム脂肪酸メチル(ライオン株式会社、パステルM182、分子量296)2.5kgと市販の安定化ニッケル触媒1.9g(0.075質量%/脂肪酸メチル)を4Lのオートクレーブに仕込み、窒素ガス置換を3回行った。ついで、回転数を800rpmにあわせ、温度185℃で約40Lの水素ガスを導入した。導入した水素が完全に消費されたら、冷却し、濾過助剤を使用して触媒を除き、水素添加したパーム脂肪酸メチルを得た。けん化価より求めた分子量は297であった。GCから求めた脂肪酸メチル組成は、ステアリン酸メチル14質量%、エライジン酸メチル(トランス体)26質量%、オレイン酸メチル(シス体)60質量%、リノール酸メチル0質量%であり、不飽和脂肪酸メチルエステルのトランス/シス比率は30/70(質量比)であった。尚、不飽和アルキル基は、GCにより次の方法で測定した。
機種 :Hitachi FID ガスクロG-3000カラム:GLサイエンス TC-70(0.25mm I.Dx30)
温度 :カラム150℃ → 230℃,昇温速度10℃/min、インジェクター&デイテクタ-240℃カラム圧力:1.0kgf/cm2
2−2.アルカノールアミンエステルとそのカチオンの合成
上記2−1で調製した水素添加したパーム脂肪酸メチル489g(1.65モル)にステアリン酸メチル352g(1.18モル)を混合した脂肪酸メチルエステル(不飽和脂肪酸メチル/飽和脂肪酸メチルの質量比50/50)と、トリエタノールアミン468g(3.14モル)、酸化マグネシウム0.65g、14%水酸化ナトリウム水溶液4.68gを攪拌器、冷却器、温度計および窒素導入管を備えた2Lの4つ口フラスコに入れ、窒素置換を行った後窒素を0.52L/minの流量で流しておいた。1.5℃/minの速度で190℃まで昇温して、6時間反応させた。未反応メチルエステルが1質量%以下であることを確認し、反応を停止した。得られた生成物から触媒由来である脂肪酸塩をろ過除去し、中間体のアルカノールアミンエステルを得た。
得られたアルカノールアミンエステル300gを温度計,滴下ロート,冷却機を備えた4つ口フラスコに入れ窒素置換した。次いで85℃に加熱し、アルカノールアミンエステルに対して0.98倍モルのジメチル硫酸を1時間にわたり滴下した。滴下終了後、温度を90℃に保ち、1時間攪拌した。反応終了後、エタノールを滴下しながら冷却し、固形分85質量%のエタノール溶液を調製し、最後にフェリオックスCY−115(ライオン(株))と、ジブチルヒドロキシトルエン(住友化学工業(株))をそれぞれ100ppmの濃度になるように添加した。得られた反応生成物にはモノエステルアンモニウム塩/ジエステルアンモニウム塩/トリエステルアンモニウム塩が53/41/6(質量比)で含まれていた。
3.4級アンモニウム塩組成物(3)の調製
上記1−2で調製した4級アンモニウム塩59gにイオン交換水41gを加えて、水分散液を調製した。これを60℃で2週間放置し、(a)〜(c)成分が所定量含まれる4級アンモニウム塩組成物を調製した。これをねじ付きガラス瓶に密閉し、2週間放置後のモノエステルアンモニウム塩/ジエステルアンモニウム塩/トリエステルアンモニウム塩が55/41/4(質量比)で含まれていた。
4.4級アンモニウム塩組成物(4)の調製
アルカノールアミンエステルとそのカチオンの合成
上記1−2で調製した水素添加したパーム脂肪酸メチル489g(1.65モル)と、トリエタノールアミン98g(0.66モル)、酸化マグネシウム0.29g、14%水酸化ナトリウム水溶液2.1gを攪拌器、冷却器、温度計および窒素導入管を備えた2Lの4つ口フラスコに入れ、窒素置換を行った後窒素を0.52L/minの流量で流しておいた。1.5℃/minの速度で190℃まで昇温して、6時間反応させた。未反応メチルエステルが1%以下であることを確認し、反応を停止した。得られた生成物から触媒由来である脂肪酸塩をろ過除去し、中間体のアルカノールアミンエステルを得た。
得られたアルカノールアミンエステル300gを温度計,滴下ロート,冷却機を備えた4つ口フラスコに入れ窒素置換した。次いで85℃に加熱し、アルカノールアミンエステルに対して0.98倍モルのジメチル硫酸を1時間にわたり滴下した。滴下終了後、温度を90℃に保ち、1時間攪拌した。反応終了後、エタノールを滴下しながら冷却し、固形分85%のエタノール溶液を調製し、最後にフェリオックスCY−115(ライオン(株))と、ジブチルヒドロキシトルエン(住友化学工業(株))をそれぞれ100ppmの濃度になるように添加した。得られた反応生成物にはモノエステルアンモニウム塩/ジエステルアンモニウム塩/トリエステルアンモニウム塩が12/54/34(質量比)で含まれていた。
B成分
香料組成物B−1〜B−5を表2に記載した。
C成分
C−1:エチレンジアミン4酢酸・4Na(ディゾルビンE−39 アクゾ社)
C−2:エチレンジアミン4酢酸・3Na(中部キレスト(株))
C−3:ヒドロキシエタンジホスホン酸(ライオン(株)フェリオックスCY−115)
C−4:コハク酸・2Na((株)日本触媒製)
実施例1〜3、6〜10及び13〜16並びに比較例2〜6に、組成物の全質量に対してC−1を0.05質量%添加した。
実施例4に、組成物の全質量に対してC−2を0.05質量%添加した。
実施例5に、組成物の全質量に対してC−3を0.05質量%添加した。
実施例11に、組成物の全質量に対してC−1を0.01質量%添加した。
実施例12に、組成物の全質量に対してC−1を0.10質量%添加した。
D成分
D−1:DC580(東レ・ダウコーニング・シリコーン(株))
D−2:合成シリコーン
実施例14に、組成物の全質量に対してD−2を2.0質量%添加した。
実施例15に、組成物の全質量に対してD−1を4.0質量%添加した。
実施例16に、組成物の全質量に対してD−2を4.0質量%添加した。
比較例5に、組成物の全質量に対してD−2を2.0質量%添加した。
なお、D−2は次の様に合成した。すなわち、攪拌装置、凝縮機、温度計および窒素挿入口を備えた1Lの4つ口フラスコに、下記式で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを100g、イソプロピルアルコールを50g、ポリオキシアルキレン化合物を11g、白金系触媒を0.2g、2%酢酸ナトリウムのイソプロピルアルコール溶液を0.3g投入して、これらを窒素雰囲気下、90℃で3時間反応させた。反応終了後、溶媒を減圧留去することによりD−2を得た。
Figure 0004451159
共通成分
ラウリルアルコールの平均EO20モル付加物:1質量%
トリデシルアルコールの平均EO50モル付加物:1質量%
塩化カルシウム((株)トクヤマ製):0.3質量%
エチレングリコール(三菱化学製):3質量%
色素(C.I.Acid Blue 112(日本化薬(株)製 カヤノールミーリングウルトラスカイSE)):0.0005質量%




















Figure 0004451159

















Figure 0004451159
柔軟処理方法
二槽式洗濯機CW−C30A1(三菱電機製)を用いて、市販綿Tシャツ11枚(計約1.5Kg)の布類を処理した。洗濯仕上工程は、洗浄10分、脱水1分、ためすすぎ3分、脱水1分、ためすすぎ3分、脱水1分、仕上処理3分、脱水1分であり、洗浄、すすぎ、仕上処理の際はいずれも30L、25℃の水を用いた。洗浄時には、市販洗剤「トップ」(ライオン製)を15g/30Lの濃度で使用した。仕上処理時には、水量30リットルに対して、実施例、比較例の柔軟剤組成物を10グラムの濃度になるように加えた。この後、25℃、45%RHの雰囲気下で24hrつり干し乾燥した。
柔軟性の試験方法
柔軟性の評価は、柔軟剤組成物を非使用とした以外は上記と同様に仕上たシャツを対照として専門パネラー10人による官能一対比較を以下に示す基準で行った。10人のパネラーの平均値0.1未満を×、0.1以上0.7未満を△、0.7以上1.4未満を○、1.4以上を◎として評価した。
(評点)
+2:対照よりはっきり柔らかい
+1:対照よりやや柔らかい
0 :対照とほぼ同じ
−1:対照の方がやや柔らかい
−2:対照の方がはっきり柔らかい
防臭性の試験方法
防臭性の評価は、上記柔軟処理法で得られたTシャツをすべて左右に半裁し、比較例1の組成物を加えて仕上げたシャツの左半身部分(対照)と、実施例1の組成物を加えて仕上げたシャツの右半身部分とを組み合わせて再び元のシャツ形状となるように縫合したものを2組、左右が逆のものを2組用意した。成人男子(28〜38才)計4名を被験者とし、これらのTシャツを着用させ、1日間通常の生活をおくってもらった後、衣料を回収し、臭気強度を判定した。汗臭評価は表3の基準に従い5名の評価者が各々のシャツの臭気を評価した。更に翌日には同一の被験者4名が、それぞれ前日と左右が逆になっているシャツを同様に着用し、判定を実施した。着用者延べ8名×評価者5名、計40件の評点を平均し、0.5未満を×、0.5以上1.0未満を△、1以上1.5未満を○、1.5以上2.0未満を◎、2.0以上を●として、○以上を合格とした。同様の試験を対照を固定して、実施例2〜16、比較例2〜7についても実施した。
(評点)
+3:対照の方が非常に臭い
+2: 〃 かなり臭い
+1: 〃 やや臭い
0:対照と同等程度である
−1:対照よりやや臭い
−2: 〃 かなり臭い
−3: 〃 非常に臭い

Claims (7)

  1. 下記A成分及びB成分を、A/B=5〜50の質量比で含有する液体柔軟剤組成物:
    A成分:以下の(a)、(b)及び(c)の混合物:
    (a):分子内にエステル基を1つ含む第4級アンモニウム塩;
    (b):分子内にエステル基を2つ含む第4級アンモニウム塩;
    (c):分子内にエステル基を3つ含む第4級アンモニウム塩;
    ここで、(a)〜(c)は以下の質量比を満たし、
    (a)/[(a)+(b)+(c)]=0.15〜0.98、
    (b)/[(a)+(b)+(c)]=0.01〜0.6、
    (c)/[(a)+(b)+(c)]=0.001〜0.3、
    B成分:アンブロキサン、イソイースーパー、インドール、γ-ウンデカラクトン、エチルバニリン、カシュメラン、バクダノール、ヘリオトロピン、ベルトフィックス及びラズベリーケトンから成る群から選ばれる1種又は2種以上の香料を、香料組成物の全質量に対して30%〜70%含有する香料組成物。
  2. (a)〜(c)の質量比が、
    (a)/[(a)+(b)+(c)]=0.25〜0.98、
    (b)/[(a)+(b)+(c)]=0.01〜0.6、
    (c)/[(a)+(b)+(c)]=0.001〜0.2
    であることを特徴とする請求項1に記載の液体柔軟剤組成物。
  3. 更にC成分として、金属キレート剤を含有する請求項1又は2記載の液体柔軟剤組成物。
  4. 更にD成分として、水不溶性シリコーンを含有する請求項1〜3のいずれか1項記載の液体柔軟剤組成物。
  5. 下記A成分及びB成分を、A/B=15〜20の質量比で含有する液体柔軟剤組成物:
    A成分:以下の(a)、(b)及び(c)の混合物:
    (a):分子内にエステル基を1つ含む第4級アンモニウム塩として、下記式(2)で表される化合物;
    (b):分子内にエステル基を2つ含む第4級アンモニウム塩として、下記式(4)で表される化合物;
    (c):分子内にエステル基を3つ含む第4級アンモニウム塩として、下記式(6)で表される化合物;
    Figure 0004451159

    Figure 0004451159

    Figure 0004451159
    (式(2)、(4)及び(6)中、R3はオレイン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エライジン酸からカルボキシル基を除いた残基のいずれかである。)
    ここで、(a)〜(c)は以下の質量比を満たし、
    (a)/[(a)+(b)+(c)]=0.25〜0.55、
    (b)/[(a)+(b)+(c)]=0.35〜0.6、
    (c)/[(a)+(b)+(c)]=0.01〜0.2、
    B成分:アンブロキサン、イソイースーパー、インドール、γ-ウンデカラクトン、エチルバニリン、カシュメラン、バクダノール、ヘリオトロピン、ベルトフィックス及びラズベリーケトンを、香料組成物の全質量に対して30%〜65%含有する香料組成物。
  6. 更にC成分として、エチレンジアミン4酢酸・4Naを組成物の全質量を基準として0.01〜0.1質量%含有する請求項記載の液体柔軟剤組成物。
  7. 更にD成分として、オルガノハイドロジェンポリシロキサンと、ポリオキシアルキレン化合物とを反応させることにより得られる化合物を1〜5質量%を含有する請求項5又は6記載の液体柔軟剤組成物。
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