JP4450894B2 - マクロレンズ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は一眼レフカメラ、電子スチルカメラ、ビデオカメラなどのオートフォーカスカメラに適したインナーフォーカス方式のレンズに関するものであり、特に無限遠物体から撮影倍率等倍までの広い範囲にわたり収差補正を良好に行った画角14度程度の高性能なマクロレンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、マクロレンズにおいて物体距離の範囲を拡大しようとすると、フォーカスに伴なう収差変動が増大する問題があった。
【0003】
本発明と同一出願人による特開平3−278012号公報では、光学系を物体側から順に正、負、正、負の4レンズ群により構成し、負の第2レンズ群と正の第3レンズ群とを移動し、各レンズ群のパワーや第2群、第3群の倍率負担を適切な範囲に設定することによりFナンバ2.8と大口径なマクロレンズを開示している。しかし近接能力が撮影倍率が0.5倍程度しかなかった。
【0004】
また、特開平5−323191号公報では、光学系を物体側から順に正、正、負、正の4レンズ群により構成し、無限遠から近距離へ合焦する際、正の第1レンズ群は非線形に移動し、正の第2レンズ群と負の第3レンズ群の両群間隔が拡大するように変化させ、Fナンバ4ながら無限遠から撮影倍率等倍までフォーカス可能なマクロレンズを開示している。しかし、第1レンズ群がフォーカスに際し、非線形に移動するためAF機構等の実現に問題となっていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
マクロレンズにおいて撮影倍率の範囲を拡大しようとすると、収差変動が大きくなり、これを良好に補正することが困難になる。また、近年のAFカメラに適合させるためには、フォーカス群の重量軽減および、フォーカス移動量削減が必要とされていた。
【0006】
【発明の目的】
本発明は上述した従来技術の課題に対してなされたものであり、無限遠物体から撮影倍率等倍付近にいたる広範囲な撮影領域で収差変動が少なく、AFに適したインナーフォーカス方式を採用したマクロレンズの提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、光学系を以下のように構成した。すなわち、物体側より順に正パワーの第1レンズ群L1、負パワーの第2レンズ群L2、正パワーの第3レンズ群L3、負パワーの第4レンズ群L4を有し、物体距離無限遠から近距離物体へフォーカシングする際、第1レンズ群L1は像面に対して固定であり、第2レンズ群L2は像面方向へ移動し、第3レンズ群L3は物体方向へ移動し、第4レンズ群L4は像面に対して固定であり、第2群L2の無限遠時の結像倍率をβ2∞、第2群L2の等倍時の結像倍率をβ2MODとした時、
|β2∞|>|β2MOD| (β2MOD<0)(1)
なる条件を満足することを特徴としている。
【0008】
さらに、第3群L3の等倍時の結像倍率をβ3MODとした時、
β3MOD<0(2)
なる条件を満足することを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の各群の倍率負担は、以下の原理に基づき条件化を行った。
【0010】
前置き絞りの正パワーを持つ単レンズを考えると、軸外光束に対し理想的なレンズ形状は、物体側に凹面を向けた凸メニスカス形状となる。また、この形状に入射する軸上光束の理想的な物点位置は物体側に物点がある場合である。したがって、この凸レンズは収束系となり結像倍率は負となる。
【0011】
本発明は、物体側から順に正負正負の4つの群で構成され、絞りは第2群と第3群の間に位置するため、第3群と絞りの関係は前述の前置き絞りと同じになる。したがって、第3群の倍率負担は負となることが望ましい。また、第4群は負パワーの拡大系であり正の倍率を持つため、合成系が収束系になるには、第2群は負の倍率を持つことになる。
【0012】
以下、本発明の条件式について説明する。
【0013】
条件式(1)は第2レンズ群の倍率負担を規定する。この条件は条件式(2)と相俟って上記、原理を満足するための条件である。
【0014】
条件式(1)を満足しない場合、β2∞<β2MOD、β2MODが正の符号をもつことになり、必然的にβ3MODがプラスになり軸外収差、特にコマ収差、非点収差に影響を及ぼす。
【0015】
条件式(2)は第3レンズ群の倍率負担を規定する。β3MOD>0になると第3群の物点は第3群よりも像側に位置することになり、第3群の軸上収差補正は容易になるが軸外収差の補正が困難になる。
【0016】
上記の条件を満足して、さらに良好な性能を得るためには、第4レンズ群の焦点距離をf4、物体距離無限遠時の全系の焦点距離をfとすると、以下の条件とすることが必要となる。
0.34<|f4/f|<0.54(3)
【0017】
条件式(3)の下限を越え第4レンズ群f4の焦点距離が短くなると、系をコンパクト化できるが軸上色収差、球面収差が補正過剰となるので好ましくない。また、バックフォーカスが短くなるため、一眼レフカメラに適用する場合、ミラーとの干渉を招く。また、条件式(3)の上限を越え第4レンズ群f4の焦点距離が長くなると、収差補正上有利であるが系が大型化する。また、射出瞳が物体側によるのでフランジ位置における最大画角の光線高が高くなり十分な周辺光量を確保しようとすると鏡筒を太くしなければならない。
【0018】
【実施例】
図1、5、9、13、17は本発明の数値実施例1〜5のレンズ構成図である。また、図2、3、4、6、7、8、10、11、12、14、15、16、18、19、20は本発明の数値実施例1〜5の収差図である。
【0019】
以下に、各実施例の諸元を示す。なお、各実施例とも開口絞りは第2群と3群の間に位置している。実施例の諸元表中における左端の数字は物体側からの順序を示しR(I)はレンズ面の曲率半径、D(I)はレンズ面間隔、屈折率ND,アッベ数Vdであり、fは全系の焦点距離、Fはナンバ、BFはバックフォーカス、βは撮影倍率、D(0)は物体から第1面までの距離を表わしている。
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【発明の効果】
本発明によれば、第2群、第3群の倍率負担を適切に設定することで、無限遠物体から等倍まで広範囲にわたり良好な光学性能のマクロレンズを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のレンズ構成図である。
【図2】本発明の実施例1の無限遠時の収差図である。
【図3】本発明の実施例1の撮影倍率が−0.5倍時の収差図である。
【図4】本発明の実施例1の撮影倍率が等倍時の収差図である。
【図5】本発明の実施例2のレンズ構成図である。
【図6】本発明の実施例2の無限遠時の収差図である。
【図7】本発明の実施例2の撮影倍率が−0.5倍時の収差図である。
【図8】本発明の実施例2の撮影倍率が等倍時の収差図である。
【図9】本発明の実施例3のレンズ構成図である。
【図10】本発明の実施例3の無限遠時の収差図である。
【図11】本発明の実施例3の撮影倍率が−0.5倍時の収差図である。
【図12】本発明の実施例3の撮影倍率が等倍時の収差図である。
【図13】本発明の実施例4のレンズ構成図である。
【図14】本発明の実施例4の無限遠時の収差図である。
【図15】本発明の実施例4の撮影倍率が−0.5倍時の収差図である。
【図16】本発明の実施例4の撮影倍率が等倍時の収差図である。
【図17】本発明の実施例5のレンズ構成図である。
【図18】本発明の実施例5の無限遠時の収差図である。
【図19】本発明の実施例5の撮影倍率が−0.5倍時の収差図である。
【図20】本発明の実施例5の撮影倍率が等倍時の収差図である。
【符号の説明】
L1 第1レンズ群
L2 第2レンズ群
L3 第3レンズ群
L4 第4レンズ群
R1,R2・・・・ レンズ面番号
D1,D2・・・・ レンズ面間隔番号
F Fナンバ
y’ 像高
Claims (1)
- 物体側より順に正パワーの第1レンズ群L1、負パワーの第2レンズ群L2、正パワーの第3レンズ群L3、負パワーの第4レンズ群L4を有し、物体距離無限遠から近距離物体へフォーカシングする際、第1レンズ群L1は像面に対して固定であり、第2レンズ群L2は像面方向へ移動し、第3レンズ群L3は物体方向へ移動し、第4レンズ群L4は像面に対して固定であり、第2レンズ群L2の無限遠時の結像倍率をβ2∞、第2レンズ群L2の等倍時の結像倍率をβ2MOD、第3レンズ群L3の等倍時の結像倍率をβ3MOD、第4レンズ群の焦点距離をf4、物体距離無限遠時の全系の焦点距離をfとした時、以下の条件式を満足することを特徴とするマクロレンズ。
|β2∞|>|β2MOD| (β2MOD<0) (1)
β3MOD<0 (2)
0.34<|f4/f|<0.54 (3)
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JP20239099A JP4450894B2 (ja) | 1999-07-16 | 1999-07-16 | マクロレンズ |
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Family Applications (1)
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