JP4450447B2 - センサリングのフランジ部加工方法 - Google Patents

センサリングのフランジ部加工方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転検出用センサリングのフランジ部加工方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、センサリングは、自動車車軸等の回転部材の回転検出のために用いられ、回転部材の段差状部分に圧入嵌合される。センサリングの圧入方向先端は回転部材のストッパ面に突き当てられ、これによりセンサリングの軸方向位置決めがなされる。
【0003】
ところで、回転部材の段差状部分において、嵌合面とストッパ面との間にはバイトのノーズ半径に相当するアール面が存在する。センサリング先端がストッパ面に突き当たる前にアール面に当たってしまうと、センサリングの軸方向位置や平面度が安定しなくなる。
【0004】
そこで、本出願人は以前、アール面を回避し得るフランジ部を設けたセンサリング及びその製造方法を提案した(特願平10-56771号、以下先願という)。これによればフランジ部が確実にストッパ面に当たるため、センサリングの軸方向位置、平面度が極めて安定するようになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、先願においてフランジ部を折曲加工する場合、その折曲部のコーナー内側に金型の傾斜面を設けるが、この傾斜面が比較的大きい場合、センサリング円筒部の嵌合面の精度が悪化するなどの問題があった。即ち、傾斜面が比較的大きいと折曲がダレ気味に行われ、フランジ部付近で嵌合面の直線性が損なわれ、フランジ部内周のC面も丸くなってしまう。
【0006】
この対策として傾斜面をなくすことも考えられるが、こうすると折曲が鍛造状態で行われ、成形荷重の増加や型強度不足等を招く。
【0007】
また、C面を機械加工して平面にする方法もあるが、これだとコストアップにつながる。先願のセンサリングはプレス加工だけで容易に作れることが特徴だからである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、センサリングが、回転部材の外周に圧入嵌合される円筒部と、その円筒部の圧入方向後端に形成され径方向外側に延出するセンシング部と、上記円筒部の圧入方向前端部を圧入方向前側に至るにつれ拡径するように径方向外側に折曲してなり上記円筒部の圧入時に上記回転部材の外周に形成された段差状部分に突き当てられるフランジ部とを有し、上記フランジ部を形成するに際して、上記円筒部を径方向外側から移動型にて保持すると共に、上記円筒部の上端部を上記移動型から上方に突出させ、その突出する上端部を、上型パンチで上方から押圧し径方向外側に折曲し、該上型パンチと上記移動型との間に挟み上記フランジ部加工するセンサリングのフランジ部加工方法において、上記上型パンチの下部に上記円筒部に挿入される小径部を設け、その小径部の上部に上記小径部よりも大径の大径部を設け、その大径部の下面と上記小径部の外周面との接続部に、上方に至るにつれ拡径され上記フランジ部を成形するためのC面を設け、そのC面よりも径方向外側の大径部の下面に、全周に沿うリング状の突起部を設け、上記移動型に、上記円筒部の外周を保持するための内周面と、その内周面から径方向外側に延出すると共に上記上型パンチの大径部の下面に平行な上面とを設け、それら内周面と上面との接続部に、上方に至るにつれ拡径され材料を逃がすボリュームを上記上型パンチのC面との間に確保するためのテーパ状の傾斜面を形成し、上記フランジ部の加工時に、上記円筒部の上端部を、上記上型パンチの大径部のC面と下面とで下方に押圧して径方向外側に折曲させると共に、その折曲されて径方向外側に逃げる上端部を上記突起部で径方向外側から拘束し上記上型パンチのC面に押し付けるものである。
【0009】
これによれば、フランジ部の過剰な径方向移動が防止されるため、嵌合面の精度悪化を防止することができる。
【0012】
ここで、上記フランジ部の加工前に、上記円筒部が上記移動型により径方向外側から保持されると共に上記移動型とこれより径方向外側に位置する固定部材との間に上記上型パンチの下降と連動してバックアップ部材が摺動挿入されるのが好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0014】
図1、図2に示すように、センサリング1は、ここでは回転部材である自動車車軸のハブ2に同軸に取り付けられる。ハブ2は軸心Cを中心とする略円筒状に形成され、その外周部が段差状に形成されてそれぞれ嵌合面3及びストッパ面4が形成されている。嵌合面3は所定の外径を有する円周面で、軸心Cを中心とし、軸方向に所定長さ延出される。またストッパ面4は、嵌合面3に垂直で、且つこれから連続して径方向外側に延出する円環状平面である。嵌合面3とストッパ面4とは機械切削加工によって高精度に形成されるが、互いの面3,4同士の接続部には、バイトのノーズ半径に相当するアール面5が形成されることとなる。
【0015】
センサリング1は、全体として円環状に形成されると共に、嵌合面3の外周側に図1の上方から圧入嵌合され、その圧入時にストッパ面4に突き当てられてハブ2に対する軸方向の相対位置が規定されている。即ち、センサリング1は、嵌合面3に圧入嵌合される円筒部6と、円筒部6の圧入方向前端部を径方向外側に折曲してなり、円筒部6の圧入時にストッパ面4に当接されるフランジ部7とを一体に有する。
【0016】
また、センサリング1は、その圧入方向後端部が径方向外側に断面コ字状に折り返され、これにより円筒部6の圧入方向後端から径方向外側に延出するセンシング部8と、センシング部8の外周端から圧入方向前方に延出する外周リング部9とが一体に形成される。これら各部は所定厚さの金属製板材、ここではSPHC材を後述の方法で適宜プレス加工、折曲げ成形等することにより形成される。
【0017】
センシング部8は、回転検出のために用いられる部分で、これには全周に亘り等ピッチで複数の矩形孔10がピアス加工されている。このセンシング部8に対向して、図1でいえばセンシング部8の上方且つ近傍に、磁気センサ等の近接センサを設置することで、矩形孔10間のウェブ11(歯)を検出し、ハブ2の回転を検出することができる。
【0018】
図3に詳しく示すように、矩形孔10は、その径方向内側の端面12が円筒部6の外周面13の位置に略一致され、その径方向外側の端面14が外周リング部9の内周面15の位置に略一致される。即ち、矩形孔10の径方向の幅Wrは外周面13及び内周面15の間隔とほぼ同等とされ、径方向内側端面12と円筒部外周面13との間隔Wr1 、及び径方向外側端面14と外周リング部内周面15との間隔Wr2 はそれぞれ微小な値(ここでは0.2mm 以下)とされている。
【0019】
このように矩形孔10の幅Wrは外周面13及び内周面15の間隔とほぼ同等とされる。矩形孔10の径方向内側及び外側に若干肉を残しているので剛性を向上できる。なお矩形孔10は径方向の幅Wrが周方向の幅Whより長い長方形状である。ウェブ11の周方向の幅Wsと矩形孔10の周方向の幅Whとの比は0.75以下である。
【0020】
ここで、外周リング部9がないとすると、ウェブ11(歯)が円筒部6から櫛状に突出し、センシング部8の剛性が極めて弱くなる。ここでは外周リング部9を設けたので、ウェブ11同士を連結し、センシング部8の剛性を高め、センシング部8の平面度を極めて安定させることができる。なお外周リング部9の軸方向ないし圧入方向長さは円筒部6のそれよりもかなり短い。
【0021】
一方、図1、図2に示すように、フランジ部7は、センサリング1の軸方向に対し全体としてハ字状に傾斜される。そしてセンサリング1の圧入後は、ハブ2のアール面5を避け、アール面5の径方向外側の位置でストッパ面4に当接する。ここでフランジ部7の圧入方向最前端には微小な径方向長さを有する当接面16が全周に亘り形成される。つまりフランジ部7は、この円環状当接面16によりストッパ面4に面接触される。フランジ部7の内周面は断面直線状のC面17とされ、後述の方法によりプレス成形される。このC面17によりアール面5を避けることができ、逆にいえばC面17の寸法C1 ,C2 (図12参照)はアール面5を避け得る大きさの値とされる。
【0022】
このように、フランジ部7を設けたことで、センサリング1をアール面5を避けて確実にストッパ面4に当接させることができ、これによってセンサリング1の軸方向位置を正確とし、センシング部8を予め予定された位置に正確に位置付けることができる。
【0023】
また、圧入が高荷重又は衝撃的に行われた場合でも、円筒部6の圧入方向前端部がフランジ部7により高剛性化されているため、ストッパ面4に突き当たったときの同部の変形が防止できる。これによりセンサリング1の軸方向長さHpの短縮を防止し、センサリング1、特にストッパ面4に対するセンシング部8の軸方向位置を正確化、安定化できると共に、センサリング1特にセンシング部8の平面度を良好に保つことができる。
【0024】
そして、フランジ部7によりセンサリング1全体の剛性も増すことができ、圧入中のセンシング部8の変形も防止できる。
【0025】
さらに、当接面16を設けたことで、接触面積を増し衝突時の荷重分散を図れ、変形のさらなる防止を図れると共に、センシング部8の軸方向位置をより正確化、安定化し、平面度も一層良好に保つことができる。この当接面16のセンシング部8を基準とした平面度は後述のプレス成形により容易に高精度が保たれる。
【0026】
かかるセンサリング1は後述の方法により板材で一体に形成される。このため、軽量にもかかわらず高剛性となり、圧入時、使用時の変形が確実に防止できる。
【0027】
次に、かかるセンサリング1の製造方法について説明する。
【0028】
図4により製造の手順を簡単に説明する。先ず(a) 図に示すように、板材18を成形することにより、円筒部6、センシング部8及び外周リング部9を一体に形成した素材19を製作する。次に(b) 図に示すように、ピアス加工を行って、矩形孔10aを一つおきに半数だけ加工する。次に(c) 図に示すように残りの矩形孔10bをピアス加工する。そして最後に(d) 図に示すように、フランジ部7を曲げ成形してセンサリング1を完成する。
【0029】
図5は素材19の製造方法を示す。(a) 図に示すように、中厚(1〜4mm程度)の板材18からなる円形のブランク材20を、(b) 図に示すように絞り加工し、次いでこの加工品の底部21を(c) 図に示す如くピアス加工によって打抜くと共に、フランジ部22を断面U字状に折り返す。この後、(d) 図に示すように、バーリング、しごき加工によって断面直線状の円筒部6を成形し、最後に(e) 図に示すように、リストライク加工によって、断面U字状のフランジ部22を断面コ字状に矯正する。これによってセンシング部8及び外周リング部9が形成され、素材19が完成する。後に明らかとなるが、この素材19においては軸方向の全長にわたりフランジの内外径を高精度に成形する必要がある。さらに、フランジ部7の成形時に成形荷重を低く抑えるためには、嵌合面フランジの軸方向高さも高精度に成形する必要がある。
【0030】
次に、このように製作された素材19を図6に示す第1金型23にセットし、2段階に分けてピアス加工する。
【0031】
図6に示すように、第1金型23は、固定型である下型24と昇降型である上型25とを有する。下型24はその上面に固定されたダイ26を有し、ダイ26の上面にはネストプレート27が固定される。上型25の下面部にはパンチ固定部28が形成され、パンチ固定部28には矩形孔10をピアス加工するためのピアスパンチ29が周方向に並べて固定される。また上型25にはガイドポスト30が下向きに固定され、これに押え型31が昇降自在に支持されている。
【0032】
図7にも示すように、素材19は、センシング部8を下にしてダイ26上に載置される。このとき円筒部6がネストプレート27に嵌合され、これによって素材19の芯決めがなされる。
【0033】
ピアスパンチ29は、加工すべき矩形孔10の半数しか設けられず、その周方向間隔は矩形孔10の周方向ピッチP(図3参照)の2倍とされる。これによってピアスパンチ29は、一度の加工で矩形孔10を一つおきに形成することになる。ピアスパンチ29は矩形孔10と同形状の断面長方形とされ、ダイ26にも打抜き後のピアスパンチ29を挿入させるべく、同様の断面形状を有するパンチ穴32が同数設けられる(図8参照)。パンチ穴32は下型24の落し穴33に連通されており、これら穴32,33を通じて抜きカスが落下排出される。
【0034】
上型25に対する押え型31の通常の相対位置を規定すべくストッパボルト65が設けられる。ストッパボルト65はそのネジ部34によって上型25に固定される。ストッパボルト65の外周側には付勢部材であるコイルスプリング35が嵌合される。押え型31はストッパボルト65の頭部36とコイルスプリング35とに挟まれて通常上型25に対し同一相対位置に保持され、上型25と連動する。ただし上型25が下降して押え型31が下方に突き当たれば、コイルスプリング35が逃げとなり、上型25が下降していても押え型31の下降が停止する。この時スプリングにより発生する圧縮力は、センシング部8をダイス26に密着させる。さらに、打ち抜き終了後は、ストリッパー力として、ピアスパンチ29と打ち抜き後のセンシング部8との分離を容易にする。
【0035】
図7、図9に詳しく示すように、押え型31の内周部には、下方に突出する押え部37が一体に形成されている。押え部37は、押え型31の下降時に、円筒部6、センシング部8及び外周リング部9によって囲まれた空間38に嵌合され、上方からセンシング部8を押さえ付けるようになっている。即ち、押え部37の内周面39と外周面40、及び円筒部の外周面13と外周リング部9の内周面15は、互いが摺接できるよう高精度に成形されている。また押え部37の下部外周面には、外周リング部9との干渉を避けるための切欠部42が設けられる。
【0036】
一方、図8に詳しく示すように、ダイ26には、その上面上に出没可能なネストピン43が内蔵されている。ネストピン43はダイ26に設けられたピン穴44に収容され、これに案内されながら昇降できると共に、内蔵のスプリング45(図6参照)によって上方に付勢され、通常は上端部がダイ26上に突出するようになっている。
【0037】
ネストピン43の上端は屋根形状の尖頭状に形成される。またピン穴44は、パンチ穴32と同じ径方向位置であって、且つパンチ穴32の周方向中間位置、つまり隣り合うパンチ穴32からそれぞれ1ピッチ(P)だけ離れた周方向位置に位置される。ピン穴44はパンチ穴32より径方向内側及び外側に長い長穴とされ、それら径方向内側及び外側の端部は丸められている。これらネストピン43、ピン穴44及びスプリング45は全周のうちの数箇所に等間隔で配設される。またネストピン43の周方向の幅はピアスパンチ29より僅かに小さくされる。
【0038】
図9に示すように、押え型31の押え部37には、ピアスパンチ29及びネストピン43を挿入させるための矩形溝46,47が縦方向に沿って設けられる。一方の矩形溝46はピアスパンチ29用、他方の矩形溝47はネストピン43用である。特にピアスパンチ用矩形溝46は、図7に示すように、その三面でピアスパンチ29を摺動案内できるようになっている。そして矩形溝46の径方向外側の側面48は外周リング部9の内周面15とほぼ同位置に位置され、これによりピアスパンチ29を、円筒部の外周面13と協同して正確に摺動案内することができる。このような構成を採用したことで、矩形孔10の周りを押え部37で確実に抑え、矩形孔10の幅Wrを外周面13及び内周面15の間隔とほぼ同等にすることができる。
【0039】
この第1金型23を用いたピアス加工(第1工程)は以下の手順で行う。図6に示すように、先ず、前述のようにセンシング部8を下にして素材19をダイ26上にセットする。このときネストピン43がセンシング部8に押し下げられ、ピン穴44内に完全に収容される。次に、上型25を下降させ、これに連動して押え型31を下降させる。すると押え型31の押え部37が、円筒部6、センシング部8及び外周リング部9に囲まれた空間38に嵌合され、同時に上方からセンシング部8を押さえ付ける。これによって素材19が三方向から保持される。この時点で押え型31が停止し、上型25のオーバーストロークがコイルスプリング35によって吸収されるが、その停止後も上型25の下降は続行し、やがてピアスパンチ29が全数のうちの半分の矩形孔10を同時に明けることとなる。こうして図4(b) に示す最初の加工品、即ち半ピアス加工品49が出来上がる。
【0040】
この後、上型25を上昇させると、まず押え型31がコイルスプリング35から作用されるストリッパ力により静止してセンシング部8を下方に押さえ付けつつ、ピアスパンチ29が上昇して加工済みの矩形孔10から引き抜かれる。次に、押え部37が空間38から外れると共に半ピアス加工品49がネストピン43に押し上げられ、半ピアス加工品49は、ネストプレート27に嵌合されたままダイ26上面から離れるいわゆる浮き上がった状態となる。よってこの状態で半ピアス加工品49を1ピッチ周方向にずらすと、突出状態にあるネストピン43が加工済の矩形孔10に入り込んで半ピアス加工品49が落下し、ダイ26上に再セットされる。こうして半ピアス加工品49を簡単に再セットでき、同時に極めて正確に周方向に位置決めできる。そしてネストピン43の上端が尖頭状なので挿入が確実且つ容易となる。
【0041】
ピアスパンチ29の下方ではまだ矩形孔10が加工されてない。そこで前記同様に上型25を下降させれば、ピアスパンチ29が下降して残りの矩形孔10を明けることができる。こうして図4(c) に示す孔付き加工品50が出来上がる。この後上型25を上昇させ、孔付き加工品50を取り出す。これによってピアス加工工程が終了する。
【0042】
次に、このように製作された孔付き加工品50に対し、こんどは円筒部6を折曲加工し、フランジ部7を成形する。ここではまず先願にかかる方法を説明し、本願にかかる方法は後述する。先願では図10に示すような第2金型51を用いていた。なお図は中心線Cxを境に右側が上型上昇時、左側が上型下降時の状態を示す。
【0043】
図10に示すように、第2金型51は、固定型である下型52と昇降型である上型53とを有する。下型52はその上面に固定された下型ライザー54を有し、下型ライザー54の上面には固定パンチ55が固定される。上型53の下面部には、その軸心側に上型パンチ56が、その外周側に全体としてリング状の弾性部材57がそれぞれ下方に突出して固定される。また下型52上にはネストピン58が昇降自在に設けられる。さらに下型52上には径方向に移動可能な移動型59が設けられる。
【0044】
下型ライザー54はその上面部が段差状に加工され、軸心部に円柱状に盛り上がる凸部60が形成されている。固定パンチ55はこの凸部60と同一外径のリング状とされ、凸部60上に同軸で載置固定される。固定パンチ55はその着座を安定させるべく底部が内周側に突出する断面L字状とされ、孔付き加工品50の載置部分となる上部が、孔付き加工品50と同等の径方向の幅を有する。ネストピン58は固定パンチ55の上部内周面61に摺動可能であり、通常は中心線Cxの右側に示すように、固定パンチ55の上方に突出するような位置に保持される。
【0045】
即ち、ネストピン58にはその下方に突出するピン軸62が設けられる。ピン軸62は、下型52及び下型ライザー54に形成された中心穴63に挿通され、図示しない付勢手段によって上方に付勢されると共に、図示しないストッパ手段によって上昇が一定位置で規制される。これによってネストピン58も、上方に付勢されつつ通常は上述の位置で静止することができる。
【0046】
移動型59は、固定パンチ55を取り囲む円筒状に形成されると共に、周方向に複数に分割され(ここでは2分割)それぞれ径方向に移動することができる。この移動はアクチュエータであるシリンダ64によって径方向外方から行われる。移動型59は、下型ライザー54の凸部60の外周側の上面上を摺動する。このため、その上面と移動型59の下面にはスライダ66,67がそれぞれ貼設され、摺動がスムーズにできるようになっている。移動型59の上部には押え部68が径方向内側に突出して形成される。
【0047】
孔付き加工品50の第2金型51へのセットの際は、移動型59が径方向外側に予め移動され、この状態で孔付き加工品50がセンシング部8を下にして固定パンチ55上に載置される。このとき円筒部6がネストピン58に嵌合され、これによって孔付き加工品50の芯決めがなされる。この後、図示するように移動型59が径方向内側に移動され、その押え部68が、外周リング部9を避けながら円筒部6を径方向外側から保持する。このとき円筒部6の中間の一部が押え部68とネストピン58によって適度な荷重で挟み付けられる。こうして孔付き加工品50の保持が完了する。このとき円筒部6の上端部が、移動型59の押え部68の上面80の位置より僅かに上方に突出される。
【0048】
弾性部材57は、ウレタンゴム等の弾性材料からなり、下型52とリングプレート75との間に挟まれてボルト76で下型52に固定される。特にボルト76がネジ部77の長さ以上下型52に入らないため、弾性部材57は中心線Cxの右側に示す如く通常時に自然長が確保されている。
【0049】
上型パンチ56は、外周面が段差状に形成された円柱状とされ、その上部が大径部69、下部が小径部70となっている。小径部70は、ネストピン58も同様だが、その外径が孔付き加工品50の円筒部6の内径と等しくされ、円筒部内周面71に摺接可能である。特に大径部69の下面72は軸方向に垂直な平面で、押え部68の上面80と平行な水平面である。図12に示すように、大径部69の下面72と、小径部70の外周面73との接続部にはC面74が形成される。これは上述のセンサリング1のC面17を成形するためのものである。
【0050】
また、図12に示すように、移動型59においては、押え部68の内周面79と上面80との接続部に、全周としてはテーパ状の傾斜面81が形成されている。ここでC面74は径方向、高さ方向(軸方向)にそれぞれ幅C1 、高さC2 を有し、且つC1 =C2 とされているため、径方向、高さ方向に対しそれぞれ45°ずつ傾けられているが、傾斜面81は、このC面74の方向に対し軸方向に近付けられている。特に、傾斜面81の径方向の幅WdrはC面74の径方向の幅C1 の約1/2 とされ、傾斜面81の高さWdhはC面74の高さC2 以上とされる。小径部70の外周面73と押え部68の内周面79との間隔は、円筒部6の板厚Tと等しくされる。
【0051】
さて、孔付き加工品50の保持完了後、上型53を下降させると、図10の中心線Cxの左側に示すように、上型パンチ56の小径部70が孔付き加工品50の円筒部6内に挿入される。このとき小径部70の下端の外周端縁が面取りされているので、円筒部6に引っ掛かることなく挿入は容易且つ確実である。また挿入後は小径部70の外周面73が円筒部内周面71上を摺動する。
【0052】
次に、小径部70がネストピン58に突き当たってネストピン58を押し下げる。このときネストピン58が孔付き加工品50の下方に外れても、小径部70が円筒部6に嵌合されているので孔付き加工品50の芯ずれが防止される。
【0053】
この後、リングプレート75が移動型59に当たり、弾性部材57が軸方向に若干圧縮され、このときの反発力で移動型59が下方に押し付けられ、移動型59の上下方向、径方向のずれが防止される。上型53の下降につれ、ボルト76の下端部がリングプレート75から突出されていくが、この突出部分は移動型59に設けられた逃げ穴78内に挿入されていく。
【0054】
次に、円筒部6の上端部が、上型パンチ56のC面74及び下面72に押圧され、且つこれらと移動型59の傾斜面81及び上面80との間に挟まれ、径方向外側に折曲加工される。つまり移動型59はダイの役割も果たす。この加工はネストピン58が下型ライザー54に当接する下死点まで続行され、下死点到達となれば所望の形状のフランジ部7が成形される。こうしてセンサリング1が完成し、後は上型53を上昇させ、移動型59を径方向外側に移動させてセンサリング1を取り外せばよい。
【0055】
この折曲加工について詳しく述べる。図11(a) は、円筒部6の突出長Hmが比較的長く、傾斜面81がC面74と同じ大きさ、方向のC面とされた場合の例である。また図11(b) は、円筒部6の突出長Hmが比較的短く、傾斜面81は図11(a) と同様の場合の例である。さらに図11(c) は、円筒部6の突出長Hmが比較的短く、且つ傾斜面81が、前述の如く、C面74の方向に対し軸方向に近付けられた場合の例である。
【0056】
図11(a) の例の場合、上型パンチ56の下降につれ、先ず、円筒部6の上端面82及び内周面71の交差位置にある角部83が、C面74に突き当たる。そしてこの角部83がC面74上を滑っていき、これとともに傾斜面81の下端位置より上方にある被折曲部84が径方向外側に折曲げ成形されていく。この過程で、被折曲部84は、その加工長さが比較的長いためカーリングされていく。そしてこのカーリング部分が下面72を滑っていく。最終段階でカーリング部分の上面が下面72で潰され、上述の当接面16が成形されるが、このとき下面72と上面80との間でカーリングを矯正しなければならない。このような過程を経るため、成形には比較的高い成形荷重を要する。
【0057】
しかし、図11(b) の例の場合、突出長Hmが比較的短いので、被折曲部84をカーリングさせることなくC面74に沿って直線状のまま折曲げ成形でき、さらには、角部83を最終段階で下面72で潰して当接面16を成形できる。このため成形は前例よりは低荷重で行える。
【0058】
ところが、角部83を潰す段階で被折曲部84が太ろうとする。このときこの例だとC面74と傾斜面81との間に十分なボリュームがなく、いわゆる密閉鍛造状態が形成されてしまう。圧縮の度合いによっては材料が下方に移動し、センシング部8に変形をもたらしてしまう。これらにより、成形荷重がやはり大きく、センシング部8の平面度悪化、移動型59の変形等の不具合が生じてしまう。特に移動型59はその構造上高荷重を与えることができず、改善は必須である。
【0059】
よって、ここでは図11(c) のようにする。こうするとC面74と傾斜面81との間に十分なボリュームを確保でき、このボリューム内で材料を逃がすことによって、いわゆる密閉鍛造状態を免れることができる。そしてこれによって上述の不具合を解消することができる。傾斜面81のWdr、Wdhの値はこのような観点から定められたものである。
【0060】
この先願の製造方法によれば、矩形孔10のピアス加工を2段階にしたこと、傾斜面81を形成したことなどにより、センサリング製造時の成形荷重を低く抑えられ、製造が容易となる。また、製造装置(第1金型23、第2金型51、及びこれらに付随する駆動装置等)自体の小型化、低コスト化等も図れ、製造コストの低廉化が図れる。
【0061】
また、ネストピン43の採用により、矩形孔10の円周方向のピッチ誤差を極めて少なくでき、製造誤差を低く抑えることができる。またネストピン43の周囲を押え型31で確実に押えられるので、材料の変形を防止できる。ここでダイ26のピン穴44のある位置では穴間ピッチが半分となり、型破損が起き易いが、ピン穴44の形状を上述の如く工夫したことで型破損が未然に防げる。
【0062】
ところで、この先願の製造方法は以下のような問題点を含んでいる。即ち、図13に示すように、傾斜面81が比較的大きい場合、折曲過程で材料が下面72及び上面80の隙間90に径方向外側に逃げ過ぎてしまい、完成品の折曲が傾斜面81の下端位置付近から開始され、その下端位置から上方のAの部分で材料がパンチ外周面73から浮いてしまう。そしてこれにより円筒部6の嵌合面、即ち、P位置より下方の内周面71の精度が悪化する問題がある。円筒部6は、フランジ部7側の略半分部分のみ嵌合させる場合もあり、この場合フランジ部7付近で精度が出てないと嵌合長が短くなり、相手方への嵌合が不確実となる。
【0063】
また、これと同時に領域Bの如く材料のC面74からの浮き上がりも生じ、リング1のC面17が一定の所望形状に出来上がらないため、場合によっては機械切削加工が必要となってくる。これではプレス加工のみで一体成形できる本製造方法の利点が減失されてしまう。一方、傾斜面81をなくすと、上述のような密閉鍛造状態が生じ、成形荷重増加や型強度不足等を招く。このように、先願のフランジ部加工方法では、フランジ部7の内周側形状がいわゆるダレた形状となることがあり、問題であった。
【0064】
そこで、本願の加工方法では、図14及び15に示すように、上型パンチの下面72に突起部91を設け、この突起部91でフランジ部7を径方向外側から拘束しつつ加工するようにした。こうすると折曲過程で径方向外側に広がろうとする材料が突起部91に当たり、径方向外側に逃げ過ぎることがなく、代わりに材料を外周面73及びC面74に押し付けられ、所望形状が安定して得られるようになる。
【0065】
加えて、本願では、図15にも示すように、傾斜面92の大きさを、密閉鍛造状態を生じさせぬ範囲で最小の大きさとした。具体的には、本願の傾斜面92の軸方向に対する角度θは先願の傾斜面81の角度θ0 と等しくし、Wdr、Wdhは先願より小さくした。これにより折曲開始位置をフランジ部7側に引き上げることができ、円筒部内周面71の直線状部分を突起部91のみの場合に比べ最大限安定して確保できるようになる。
【0066】
こうして加工されたフランジ部7では、当接面16が確実に成形され、且つ下面72、上面80及び突起部91との間に僅かな隙間92,93,94ができるだけである。
【0067】
突起部91は上型パンチ156に一体に設けられ、下面72全周に沿うリング状とされると共に、その内周側面は軸方向に沿う断面直線状とされる。しかしながら突起部の変形例は種々考えられ、例えば別体で作ることもできる。
【0068】
本願では第2金型が図16の如く構成されている。なお図中、中心線Cxを境に右側が上型上死点、左側が上型下死点の状態を示す。
【0069】
図示するように、第2金型151は、固定型である下型152と昇降型である上型153とを有する。下型152は固定プレート154を有し、固定プレート154の上面軸心側に固定パンチ155が固定される。上型153の下面部には、図18にも示すように、その軸心側に四角形状のプレート176を介して上型パンチ156が下方に突出して固定され、プレート176の外周側に平板状のバックアップ部材157が下方に突出して固定される。先願にあったネストピン58は廃止した。下型152上には径方向に移動可能な移動型159が設けられる。移動型159は固定プレート154に設けられたスライダ156a上をスライドする。
【0070】
固定パンチ155は上部が開放された有底円筒状とされ、その円筒部158の上に孔付き加工品50を載置させる。円筒部158の径方向厚さは孔付き加工品50の径方向寸法と等しい。
【0071】
移動型159の構成、動作は先願とほぼ同様である。即ち、図19にも示すように、移動型159はその内周部が固定パンチ155を取り囲む円筒状に形成され、周方向に複数に分割され(ここでは2分割)てそれぞれが径方向に移動できる。移動はアクチュエータである複数のシリンダ164(ここではエアシリンダ)によって径方向外方から行われる。移動型159の上部には押え部168が径方向内側に突出して形成される。
【0072】
移動型159の径方向外側であってシリンダ164と干渉しない複数の周方向位置に、固定部材たるバックアップブロック180が設けられる。バックアップブロック180は固定プレート154上に固定される。図17に示すように、バックアップブロック180からガイドポスト181が一体的に突出され、ガイドポスト181は移動型159の内部に埋設されたガイドブッシュ182に挿入される。これにより移動型159が正確に案内移動されるようになる。
【0073】
特に図16の左側に示すように、バックアップ部材157の下部は、上型下降時にバックアップブロック180と移動型159との間に摺動挿入可能な挿入部183となっている。挿入部183には切欠184が設けられ、シリンダ164のロッド185を避け得るようになっている。
【0074】
上型パンチ156の構成は先願同様で、異なるのは突起部91が設けられた点のみである。移動型159のフランジ部成形部分も傾斜面92を除き、先願同様である。よってここでは図中同一部分に同一符合を付し、説明を省略する。なお先願の弾性部材57を廃止した関係上、これに対応する逃げ穴78は設けられていない。
【0075】
この第2金型151におけるフランジ部加工方法は次の如きである。まず、図16の右側に示すように、移動型159を径方向外側に移動しておき、孔付き加工品50をセンシング部8を下にして固定パンチ155上に載せる。このときネストピン58がないのでズレ落ちぬよう注意する。先願方法ではネストピン58に嵌合して芯決めしていたが、この行程が割と面倒であった。本願方法では多少注意を要するものの載せるだけなのでセットが容易である。またこの直後移動型159で保持するので、ズレ落ちる可能性のある時間はごく短時間であり、特に問題はない。
【0076】
こうして孔付き加工品50をセットしたら移動型159を径方向内側に移動し、孔付き加工品50を外周側から保持する。このとき押え部168が実質的な保持部分となる。孔付き加工品50のフランジ成形が終了するまでの間、シリンダ164に圧力をかけ、成形時に移動型159が開くのを防止する。
【0077】
次に、上型153を下降させると、上型パンチ156とバックアップ部材157とが互いに連動して下降する。図16の左側及び図19に示すように、最初にバックアップ部材157の挿入部183がバックアップブロック180と移動型159との間に摺動挿入される。これにより移動型159が完全に拘束され、フランジ成形時の反力を受けても一切径方向外側へは移動できなくなる。
【0078】
次いで、上型パンチ156の小径部70が孔付き加工品50の円筒部6内に摺動挿入され、上型パンチ156のC面74及び下面72が円筒部6の上端部を押圧し、移動型159の傾斜面92及び上面80との間で挟んで径方向外側に折曲加工する。こうしてセンサリング1が完成し、後は上型153を上昇させ、移動型159を径方向外側に移動させてセンサリング1を取り外す。
【0079】
このように、本加工方法では、バックアップ部材157とバックアップブロック180とにより、フランジ部加工時の移動型159の型開き(径方向外側への移動)を防止する点も大きな特徴となっている。バックアップ部材157の挿入部183は正確に摺動挿入される必要があるため、寸法精度が厳密に管理され、移動型159の外周面及びバックアップブロック180の内周面に正確に摺接できるようになっている。なおこれら摺接面は全て軸方向に平行である。
【0080】
先願ではシリンダ力に加え弾性部材57の弾発力を利用して移動型159の拘束を行っていたが、これだと上方から押圧するだけなので拘束力に欠ける。本願ではバックアップ部材157をくさび状に打ち込むようにするため、完全な拘束が行え、型移動が完全に防止できる。
【0081】
以上、本発明の実施の形態を述べたが、本発明は上記実施の形態に限られず種々の実施形態を採り得る。例えば本発明は、図20の如く径方向内側に折曲形成されたフランジ部7を加工する場合にも適用できる。この場合は移動型、バックアップ部材及び固定部材等がセンサリング内周側に位置されることになる。
【0082】
【発明の効果】
本発明は次の如き優れた効果を発揮する。
【0083】
(1) センサリングのフランジ部付近の嵌合面精度を良好に保てる。
【0084】
(2) センサリングのC面加工に際し、機械加工が不要となる。
【0085】
(3) フランジ部加工時の移動型の移動を完全に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】センサリングの取付状態を示す縦断面図である。
【図2】センサリングを示す斜視図である。
【図3】センサリングを示し、上段が平面図、下段が縦断正面図である。
【図4】センサリングの製造工程を示し、(a) 図は素材を示す斜視図、(b) 図は半ピアス加工品を示す斜視図、(c) 図は孔付き加工品を示す斜視図、(d) 図はセンサリングを示す斜視図である。
【図5】 (a) 図乃至(e) 図はそれぞれ素材の成形方法を説明するための縦断面図である。
【図6】第1金型を示す縦断面図で、中心線を含む異なる平面の断面を示している。
【図7】第1金型にセットされた素材の周辺を示す拡大縦断面図である。
【図8】第1金型のダイ及びネストピンを示す斜視図である。
【図9】押え型を示す斜視図である。
【図10】先願の第2金型を示す縦断面図である。
【図11】 (a) 図乃至(c) 図はそれぞれフランジ部の加工の様子を示す拡大縦断面図である。
【図12】先願の第2金型のC面及び傾斜面周辺の拡大縦断面図である。
【図13】フランジ部付近のダレ形状を示す拡大縦断面図である。
【図14】本願に係るフランジ部の加工の様子を示す拡大縦断面図である。
【図15】本願の第2金型のC面及び傾斜面周辺の拡大縦断面図である。
【図16】本願の第2金型を示す縦断面図である。
【図17】移動型及びバックアップブロックを示す拡大縦断面図である。
【図18】上型側の構成を概略的に示す平面図である。
【図19】バックアップ部材の挿入時の様子を概略的に示す平面図である。
【図20】本願発明の応用例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 センサリング
6 円筒部
7 フランジ部
72 下面
73 外周面
74 C面
91 突起部
156 上型パンチ
157 バックアップ部材
159 移動型
180 バックアップブロック

Claims (2)

  1. センサリングが、回転部材の外周に圧入嵌合される円筒部と、その円筒部の圧入方向後端に形成され径方向外側に延出するセンシング部と、上記円筒部の圧入方向前端部を圧入方向前側に至るにつれ拡径するように径方向外側に折曲してなり上記円筒部の圧入時に上記回転部材の外周に形成された段差状部分に突き当てられるフランジ部とを有し、
    上記フランジ部を形成するに際して、上記円筒部を径方向外側から移動型にて保持すると共に、上記円筒部の上端部を上記移動型から上方に突出させ、その突出する上端部を、上型パンチで上方から押圧し径方向外側に折曲し、該上型パンチと上記移動型との間に挟み上記フランジ部加工するセンサリングのフランジ部加工方法において
    上記上型パンチの下部に上記円筒部に挿入される小径部を設け、その小径部の上部に上記小径部よりも大径の大径部を設け、その大径部の下面と上記小径部の外周面との接続部に、上方に至るにつれ拡径され上記フランジ部を成形するためのC面を設け、そのC面よりも径方向外側の大径部の下面に、全周に沿うリング状の突起部を設け、
    上記移動型に、上記円筒部の外周を保持するための内周面と、その内周面から径方向外側に延出すると共に上記上型パンチの大径部の下面に平行な上面とを設け、それら内周面と上面との接続部に、上方に至るにつれ拡径され材料を逃がすボリュームを上記上型パンチのC面との間に確保するためのテーパ状の傾斜面を形成し、
    上記フランジ部の加工時に、上記円筒部の上端部を、上記上型パンチの大径部のC面と下面とで下方に押圧して径方向外側に折曲させると共に、その折曲されて径方向外側に逃げる上端部を上記突起部で径方向外側から拘束し上記上型パンチのC面に押し付けることを特徴とするセンサリングのフランジ部加工方法。
  2. 上記フランジ部の加工前に、上記円筒部が上記移動型により径方向外側から保持されると共に上記移動型とこれより径方向外側に位置する固定部材との間に上記上型パンチの下降と連動してバックアップ部材が摺動挿入される請求項1記載のセンサリングのフランジ部加工方法。
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