JP4449326B2 - 気体燃料エンジン始動時燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、気筒毎に備えられた燃料噴射弁から気体燃料を供給する多気筒気体燃料エンジンの始動時において、気筒判別完了前に気体燃料の供給を実行する気体燃料エンジン始動時燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
気体燃料エンジンの始動時において、気筒判別が完了する前に全気筒に対して燃料の一斉噴射を実行することにより、早期に初爆を開始して迅速なエンジン始動を実行する始動時燃料噴射装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
又、エンジン停止時の噴射状態から再始動時におけるクランク角を推定して、始動時当初から気筒判別を完了した状態でエンジン回転に同期した気体燃料噴射を実行する始動時燃料噴射装置が知られている(例えば特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平8−4576号公報(第2頁、図3)
【特許文献2】
特開2000−282905号公報(第3−5頁、図6)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような気体燃料エンジンにおいては、気体燃料は燃料タンクから供給される高圧気体燃料を燃料供給系統にて燃料噴射弁から噴射するに適した燃圧に調整した後、燃料噴射弁に供給している。そして燃料噴射弁からは燃圧に基づいて燃焼に必要な燃料量が噴射されるように燃料噴射弁の開弁期間が制御されている。
【0006】
したがって、このような燃料噴射制御を実行するために燃料供給系統には燃圧調整用レギュレータやその他、遮断弁や圧力センサなどが設けられている。
ところで気体燃料エンジンの始動時においては気筒判別、すなわちクランク角が判明していない期間においては、各気筒の行程に対応した適切なタイミングで燃料噴射ができない。このため、前記特許文献1では、気筒判別完了前においては全気筒一斉噴射を実行する手法が採用されている。
【0007】
しかし一斉噴射が実行されると全気筒の燃料噴射弁が同時に開弁されて全気筒分の1燃焼に必要な量の気体燃料が噴射されることになり、燃料供給系統に対して急激でかつ大きな圧力変動を与えることになる。特に暖機状態での再始動では、エンジン側からの伝熱により始動前の密閉された状態にある燃料供給系統内の気体燃料は通常以上に高圧になっているため、一層急激でかつ大きな圧力変動を与えることになる。
【0008】
このような急激で大きな圧力変動が生じると燃料供給系統に強い圧力ショックを与えることになり、各種の問題を生じさせるおそれがある。例えば、燃圧調整用レギュレータにおいては急激で大きな圧力変動により、始動時に異音が発生して車両乗員に違和感を与えるおそれがある。燃料供給系統の他の機構についても、急激で大きな圧力変動により異音、その他の何らかの問題を生じさせるおそれがある。
【0009】
特許文献2では、始動時の当初から気筒判別は完了しているので、一斉噴射をしなくても、エンジン回転に同期して最初に点火燃焼が可能な気筒から燃料噴射することが可能である。しかし始動時での気筒判別はエンジン停止時の燃料噴射状態から判断しているため、エンジン停止時におけるクランクシャフトの回転振動やエンジン停止中でのクランクシャフトの回転は考慮されておらず、始動時における気筒判別は不正確なものとなりやすい。このため最初に点火燃焼が可能な気筒から燃料噴射できるとは限らず、始動時からエンジン回転に同期して特定の気筒から燃料噴射すると、かえって始動完了が遅延するおそれがある。
【0010】
本発明は、気体燃料エンジンにおける燃料供給系統における始動時の圧力変動を抑制し、かつ早期にエンジン始動を完了させることを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、気筒毎に備えられた燃料噴射弁から気体燃料を供給する多気筒気体燃料エンジンの始動時において、気筒判別完了前に気体燃料の供給を実行する気体燃料エンジン始動時燃料噴射装置であって、全気筒に対して気体燃料を一斉噴射するよりも時間的に分散した噴射形態にて気筒判別完了前に気体燃料を噴射する分散噴射手段を備えており、同分散噴射手段は、クランク角が一部の範囲にあることが特定されたタイミングを検出し、同タイミングにあるときに予め定められた特定の一の気筒に対して気体燃料を噴射することにより前記分散した噴射形態にて気体燃料の噴射を開始するものであり、前記複数の気筒は、前記クランク角が一部の範囲にあることが特定されたタイミングにあるときに最初に燃焼させることのできる点火時期がくる気筒を含む第1の気筒群と同気筒群を構成する気筒を含まない第2の気筒群とに分割されるものであり、前記特定の一の気筒は、前記第1の気筒群に含まれるものであり、前記分散噴射手段は、気筒判別完了前であって、前記特定の一の気筒に対する気体燃料噴射を実行した後、前記第1の気筒群のうちの同特定の一の気筒とは別の気筒に対して気体燃料噴射を実行するものであることを特徴とする。
【0012】
分散噴射手段は、エンジン始動時に気筒判別完了前において、全気筒に対して気体燃料を一斉噴射せずに、これよりも時間的に分散した噴射形態にて気体燃料を噴射する。このことにより気体燃料供給系統における始動時の圧力変動を抑制できる。しかも気筒判別完了前に気体燃料の供給を実行しているので、早期にエンジン始動を完了させることができる。
尚、気筒判別が完了していなくてもクランク角が一部の範囲に特定された場合には、このタイミングから前記噴射形態を実行することとしても良い。このことにより、分散して噴射する場合において、最初に点火燃焼させることができる気筒の範囲を一部の気筒に特定することができる。このため特定できた一部の気筒に対する噴射を優先させることができ、気体燃料供給系統における始動時の圧力変動を抑制できるとともに、より確実に早期のエンジン始動完了を実現することができる。
【0013】
請求項2に記載の気体燃料エンジン始動時燃料噴射装置では、請求項1において、前記分散噴射手段は、2気筒を、前記噴射形態での特定の噴射対象とすることを特徴とする。
【0014】
このように複数気筒を気筒判別完了前での気体燃料噴射の対象とすることにより、気体燃料供給系統における始動時の圧力変動を抑制できるとともに、一層早期にエンジン始動を完了させることができる。
【0015】
請求項3に記載の気体燃料エンジン始動時燃料噴射装置では、請求項1または2において、前記気体燃料エンジンは4気筒からなるとともに前記第1の気筒群は2気筒からなり、前記特定の一の気筒は同2気筒のうちの一方であり、前記別の気筒は同2気筒のうちの他方であることを特徴とする。
請求項4に記載の気体燃料エンジン始動時燃料噴射装置では、気筒毎に備えられた燃料噴射弁から気体燃料を供給する多気筒気体燃料エンジンの始動時において、気筒判別完了前に気体燃料の供給を実行する気体燃料エンジン始動時燃料噴射装置であって、全気筒に対して気体燃料を一斉噴射するよりも時間的に分散した噴射形態にて気筒判別完了前に気体燃料を噴射する分散噴射手段を備え、同分散噴射手段は、クランク角が一部の範囲にあることが特定されたタイミング検出し、同タイミングにあるときに予め定められた特定の一の気筒に対して気体燃料を噴射することにより前記分散した噴射形態での気体燃料の噴射を開始するものであり、前記複数の気筒は、前記クランク角が一部の範囲に特定されたタイミングにあるときに最初に燃焼させることのできる点火時期がくる気筒を含む気筒群Aと同気筒群を構成する気筒を含まない気筒群Bとに分割されるものであり、前記特定の一の気筒は、前記気筒群Aに含まれるものであり、前記分散噴射手段は、気筒判別完了前において前記気筒群Aに対する気体燃料噴射を実行し、気筒判別完了タイミングにおいて前記気筒群Bに対して気体燃料噴射を実行するものである
ことを特徴とする。
【0016】
時間的に分散した噴射形態としては、噴射対象気筒を複数の気筒群に分割して気筒群毎にタイミングをずらして気体燃料を噴射する手法が挙げられる。このことにより全気筒に対して気体燃料を一斉噴射するよりも噴射が時間的に分散し、圧力変動が緩和される。こうして気体燃料供給系統における始動時の圧力変動を抑制でき、かつ早期にエンジン始動を完了させることができる。尚、気筒群としては1気筒からなる気筒群でも良く、複数気筒からなる気筒群でも良い。
【0025】
請求項5に記載の気体燃料エンジン始動時燃料噴射装置では、請求項1〜4のいずれかにおいて、前記エンジンの燃料供給系統は、気体燃料を燃圧調整用レギュレータにより減圧してデリバリパイプに供給し、該デリバリパイプから各気筒毎に設けられた燃料噴射弁に気体燃料を供給するとともに、前記エンジンの停止期間は前記燃圧調整用レギュレータと前記デリバリパイプとの間を遮断していることを特徴とする。
【0026】
このような気体燃料エンジンの燃料供給系統の構成においては、エンジン停止期間、特に暖機状態でのエンジン停止期間にはデリバリパイプ内の燃圧が大きく上昇する。このため一斉噴射をすると急激で大きな圧力変動が生じることになるが、分散噴射手段が前記噴射形態にて気筒判別完了前に気体燃料を噴射することで、気体燃料供給系統における始動時の圧力変動を抑制でき、かつ早期にエンジン始動を完了させることができる。
【0027】
請求項6に記載の気体燃料エンジン始動時燃料噴射装置では、請求項5において、前記分散噴射手段は、前記噴射形態を実行することにより、前記燃圧調整用レギュレータにおけるエンジン始動時の異音を防止することを特徴とする。
【0028】
一斉噴射では特に燃圧調整用レギュレータにて異音を発生することがあるが、分散噴射手段が前記噴射形態にて気筒判別完了前に気体燃料を噴射することで、早期にエンジン始動を完了させることができるとともに、急激で大きな圧力変動が生じないので、燃圧調整用レギュレータからの異音の発生を抑制できる。したがって、車両乗員に対する違和感を防止することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]
図1は上述した発明が適用された車両駆動用の多気筒気体燃料エンジン(以下、「エンジン」と称する)2及び燃料供給系統の構成図である。エンジン2は4気筒エンジンであり、燃料としてCNG、LPGと言った気体燃料を用いる火花点火式エンジンである。尚、図1では1つの気筒4を示している。
【0030】
各気筒4にはデリバリパイプ6が配置されている。このデリバリパイプ6は、後述する経路により燃料タンク8から気体燃料を導入し、各気筒4の吸気ポート10に気体燃料を噴射する燃料噴射弁12に気体燃料を分配供給している。
【0031】
燃料タンク8は、高圧側経路としての一次側配管14と低圧側経路としての二次側配管16とを介してデリバリパイプ6に気体燃料を供給している。尚、燃料タンク8から一次側配管14への導入部分には電磁制御元弁18が設けられている。一次側配管14と二次側配管16との間には燃料遮断弁20と燃圧調整用レギュレータ22とが設けられている。二次側配管16からデリバリパイプ6への導入部にはデリバリ遮断弁24が設けられている。尚、エンジン停止期間は電磁制御元弁18、燃料遮断弁20、デリバリ遮断弁24はそれぞれ遮断される。
【0032】
燃料タンク8には、逆止弁26を有する燃料充填管28が接続されている。この燃料充填管28に設けられた充填カプラ30から気体燃料を導入することにより燃料タンク8に気体燃料を充填貯蔵させることができる。
【0033】
燃料タンク8から燃料遮断弁20への一次側配管14にはガスフィルタ32が設けられている。更にガスフィルタ32の手前には燃料タンク8に近接した位置に気体燃料の温度を検出する気体燃料温度センサ34が設けられて燃料タンク8から排出される気体燃料の温度を検出している。更に気体燃料温度センサ34に近接した位置には一次側燃圧センサ36が設けられて一次側配管14における燃圧を検出している。
【0034】
デリバリパイプ6にはデリバリ燃圧センサ38が設けられてデリバリパイプ6における燃圧を検出している。更にデリバリパイプ6にはデリバリ燃料温度センサ40が設けられて、デリバリパイプ6における気体燃料温度を検出している。
【0035】
エンジン2に対してエアクリーナを介して導入された吸入空気は、吸気配管42を介してサージタンク44に導入される。サージタンク44からは吸気マニホールド46を介して各気筒の吸気ポート10に導かれ、燃料噴射弁12から気体燃料の噴射を受けて混合気となり、吸気行程時に吸気弁48が開弁することにより、燃焼室50内に導入される。そして圧縮行程にてピストン52の上昇により混合気が圧縮され、上死点(TDC)付近で点火プラグ54にて点火されることで燃焼される。この燃焼にてピストン52を押し下げた後、排気弁56が開弁することでピストン52の上昇と共に燃焼室50内の既燃ガスを排気マニホールド58側へ排気として排出する。このようなエンジン運転において吸入空気量は吸気配管42に設けられたスロットルバルブ60により調節される。このスロットルバルブ60は電動モータ60aにて開度が調節される。この開度はスロットル開度センサ62にて検出される。又、吸入空気量はスロットルバルブ60より上流側に設けた吸入空気量センサ64により検出される。又、排気経路に設けた空燃比センサ66からは排気中の成分に基づいて空燃比が検出される。空燃比フィードバック制御時においては、前記吸入空気量センサ64による吸入空気量データと、前記空燃比センサ66による空燃比データとに基づいて、混合気が目標空燃比、例えば理論空燃比となるように、燃料噴射弁12から噴射される気体燃料噴射量が調節される。
【0036】
エンジン2のクランクシャフト2aにはエンジン回転センサ68が設けられて、一定クランク角回転毎にNEパルス信号を出力する。更に排気弁56を駆動する排気カムを備えた排気カムシャフトには気筒判別センサ70が設けられて、排気カムシャフトが連動されているクランクシャフト2aが基準クランク角となった場合に気筒判別のための気筒判別信号Gを出力している。尚、吸気弁48は、クランクシャフト2aに連動されている吸気カムシャフトに備えられた吸気カムにより駆動されるが、バルブタイミング可変装置(VVT)72により、エンジン運転状態に応じて吸気弁48の開閉タイミングの進角量が調節可能とされている。
【0037】
ECU80は、マイクロコンピュータを中心として構成されている電子制御ユニットである。このECU80は、前述した気体燃料温度センサ34、一次側燃圧センサ36、デリバリ燃圧センサ38、デリバリ燃料温度センサ40、スロットル開度センサ62、吸入空気量センサ64、空燃比センサ66、エンジン回転センサ68、気筒判別センサ70から検出データを取得している。又、これ以外にも、エンジン冷却水温センサ74、ノックセンサ76、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセル開度センサ82、イグニッションスイッチ84等から検出信号を取得している。
【0038】
そしてECU80はこれらの検出データに基づいて演算処理を行って、燃料タンク8の電磁制御元弁18、燃料遮断弁20、デリバリ遮断弁24、燃料噴射弁12、電動モータ60a、点火装置88の駆動制御を実行している。すなわち、ECU80は前述した空燃比フィードバック制御等の各制御を実行している。又、ECU80はバルブタイミング可変装置72を駆動するオイルコントロールバルブ(OCV)90の駆動制御を実行して、前述したごとく吸気弁48のバルブタイミングを調節している。
【0039】
次にECU80により実行される処理の内、始動時における燃料噴射処理について説明する。図2に始動時燃料噴射制御処理のフローチャートを示す。本処理はイグニッションスイッチ84のオン後に、エンジン回転センサ68からのNEパルス信号出力毎、あるいは短時間周期で繰り返し実行される処理である。
【0040】
本処理が開始されると、まず始動時か否かが判定される(S102)。ここではエンジン回転センサ68の検出データに基づいて、既に始動完了を判断できるレベルのエンジン回転数NEが検出されていれば始動時ではない(S102で「NO」)と判定される。しかし、未だエンジン回転数NEが始動完了を示していない場合には始動時であると判定され(S102で「YES」)、次に気筒判別が未完了か否かが判定される(S104)。
【0041】
気筒判別センサ70から排気カムシャフトの360°回転(クランク角720°回転)する毎に出力される気筒判別信号Gが検出されると、エンジン回転センサ68のNEパルス信号との関係から現在のクランク角(CA)は正確に判明する。したがって最初の気筒判別信号Gの検出が未だ無ければ気筒判別は未完了である。図3に示すごとく、前記気筒判別センサ70は、排気カムシャフト56aに設けられて1つの歯71を有するパルサ70aとこのパルサ70aの近傍に設けられたピックアップ70bとから構成されている。排気カムシャフト56aは、クランクシャフト2aの1/2の回転速度比で回転するので、気筒判別センサ70からは720°CA毎に気筒判別信号Gが出力されることになる。
【0042】
ここで気筒判別信号Gの検出が未だ生じていない場合には(S104で「YES」)、次にエンジン回転センサ68の欠歯検出前か否かが判定される(S106)。
【0043】
図4に示すごとく、エンジン回転センサ68はパルサ68aとピックアップ68bとを備えている。パルサ68aは円板状をなし中心部でクランクシャフト2aに連結しクランクシャフト2aの回転に伴って回転する。このパルサ68aの外周に対向する位置にピックアップ68bが配置されている。
【0044】
ピックアップ68bが対向しているパルサ68aの外周縁には「0〜33」の連続番号が付されている34個の突起69aが形成されている。これらの突起69aは全周が36分割された位置に、2つ分の突起が連続して欠けている状態で配置されている。パルサ68aの回転により突起69aがピックアップ68bの前を通過することにより、ピックアップ68bから回転に応じた数のNEパルス信号が出力される。したがってこのNEパルス信号は、欠歯部69b(前記2つ分の突起が欠けている部分)を除いては10°CA間隔で出力され、欠歯部69bでは30°CA間隔で出力される。ECU80は、エンジン回転センサ68からのNEパルス信号を3つカウントする毎にクランクカウンタをインクリメントしている。ただし欠歯部69bでは欠歯部69bの検出毎にクランクカウンタをインクリメントしている。そしてカウント値が「24」となる場合には「0」に戻している。このことにより「0」〜「23」の範囲でクランクカウンタのカウント値は循環して変化する。尚、気筒判別センサ70の気筒判別信号G検出タイミングに基づいて、クランクカウンタはクランク角に対応したカウント値となるように設定し直される。
【0045】
尚、クランクカウンタ、欠歯信号K(欠歯部69bでの30°CA間隔のNEパルス信号)及び気筒判別信号Gの関係は図5,6に示すごとくである。又、第1気筒#1から第4気筒#4までの気筒の点火順序は、第1気筒#1→第3気筒#3→第4気筒#4→第2気筒#2である。
【0046】
ここで欠歯部69bの検出が未だに無ければ(S106で「YES」)、このまま一旦本処理を終了する。
始動のためにスタータの駆動によるクランキングが開始されて、パルサ68aが回転開始することにより、ピックアップ68bにより欠歯部69bが検出された場合を考える。尚、第1気筒#1の圧縮TDCを基準位相(クランクカウンタ=0)として説明する。
【0047】
この場合には、ステップS106にて「NO」と判定されて、次に始動時回転非同期燃料噴射処理が実行される(S108)。この始動時回転非同期燃料噴射処理は、エンジン回転センサ68からのNEパルス信号検出毎に実行される処理であり、図7,8のフローチャートに示すごとく始動時回転非同期燃料噴射の気筒順序を決定する処理である。
【0048】
まず第2気筒#2の気体燃料噴射が完了したか否かが判定される(S202)。未だいずれの気筒に対しても燃料噴射は実行していないので(S202で「NO」)、次に今回の始動時回転非同期燃料噴射処理において最初の処理か否かが判定される(S204)。最初で有るので(S204で「YES」)、第3気筒#3に対して始動時回転非同期燃料噴射が実行される(S206)。こうして一旦本処理を終了する。
【0049】
次の実行周期では未だ第2気筒#2の気体燃料噴射が完了しておらず(S202で「NO」)、最初ではないので(S204で「NO」)、本処理の実行開始から90°CA回転しているか否かが判定される(S208)。すなわち欠歯信号Kの検出からエンジン回転センサ68のNEパルス信号をカウントしてNEパルス信号9個分のクランクシャフト2a回転がなされたか否かが判定される。クランクシャフト2aが90°CA回転するまではステップS202,S204,S208で「NO」と判定される処理が継続する。
【0050】
そしてクランクシャフト2aが90°CA回転するとステップS208にて「YES」と判定され、第2気筒#2に対して始動時回転非同期燃料噴射が実行される(S210)。こうして一旦本処理を終了する。
【0051】
次の実行周期では、第2気筒#2の燃料噴射が完了しているので(S202で「YES」)、次に気筒判別が未完了か否かが判定される(S212)。
ここで図5に示すごとく、次の点火が第1気筒#1の場合には欠歯信号K検出から120°CA回転までには気筒判別信号Gが検出されるように気筒判別センサ70とエンジン回転センサ68との位置関係が設定されているものとする。したがって欠歯信号K検出から120°CA回転した場合に気筒判別信号Gが検出されている場合には次の点火は第1気筒#1であり、気筒判別信号Gが検出されていない場合には次の点火は第4気筒#4であると判断でき、気筒判別を完了できる。したがってステップS212では欠歯信号K検出から120°CA回転したタイミング前か否かにより気筒判別完了を判定している。
【0052】
気筒判別未完了で有れば(S212で「YES」)、このまま一旦本処理を終了する。以後、欠歯信号K検出から120°CA回転したタイミングまでステップS202,S212で「YES」とされる処理が繰り返される。
【0053】
そして欠歯信号K検出から120°CA回転したタイミングとなると(S212で「NO」)、次に気筒判別の結果、次の点火は第1気筒#1か否かが判定される(S214)。
【0054】
図5に示したごとく次の点火が第1気筒#1であれば(S214で「YES」)、クランクカウンタ=「0」か否かが判定される(S216)。尚、この場合、クランクカウンタは気筒判別により「21」からカウントを開始している。
【0055】
最初は気筒判別直後であるのでクランクカウンタ=「21」であり(S216で「NO」)、このまま一旦本処理を終了する。以後、クランクカウンタ=「0」となるまで、ステップS202で「YES」、ステップS212で「NO」、ステップS214で「YES」、ステップS216で「NO」と判定される処理が繰り返される。
【0056】
そしてクランクカウンタ=「0」となると(S216で「YES」)、第4気筒#4に対して始動時回転非同期燃料噴射を実行する(S218)。そして第1気筒#1から始動時回転同期噴射を開始するように設定する(S220)。
【0057】
一方、図6に示したごとく次の点火が第4気筒#4であれば(S214で「NO」)、クランクカウンタ=「12」か否かが判定される(S222)。尚、この場合、クランクカウンタは気筒判別により「9」からカウントを開始している。
【0058】
最初は気筒判別直後であるのでクランクカウンタ=「9」であり(S222で「NO」)、このまま一旦本処理を終了する。以後、クランクカウンタ=「12」となるまで、ステップS202で「YES」、ステップS212で「NO」、ステップS214で「NO」、ステップS222で「NO」と判定される処理が繰り返される。
【0059】
そしてクランクカウンタ=「12」となると(S222で「YES」)、第1気筒#1に対して始動時回転非同期燃料噴射処理を実行する(S224)。そして第4気筒#4から始動時回転同期噴射を開始するように設定する(S226)。
【0060】
こうして、3つの気筒に対する始動時回転非同期燃料噴射処理が完了し、かつ始動時回転同期燃料噴射の開始気筒が設定(S220又はS226)されると次に始動時回転非同期燃料噴射処理の終了が設定される(S228)。このことにより本処理(図7,8)の周期的実行が停止されることになる。
【0061】
始動時燃料噴射制御処理(図2)側では、気筒判別完了後には(S104で「NO」)、始動時回転同期燃料噴射開始タイミングか否かが判定される(S110)。この始動時回転同期燃料噴射開始タイミングは前記ステップS220又ステップS226(図8)にて設定されるものである。したがって前記ステップS220又ステップS226が実行されるまでは(S110で「NO」)、このまま一旦処理を終了し、以後、ステップS102で「YES」、ステップS104,S110で「NO」と判定される処理が繰り返される。
【0062】
そして前記ステップS220又はステップS226が実行されることで始動時回転同期燃料噴射開始気筒(第1気筒#1あるいは第4気筒#4)が設定されると(S110で「YES」)、始動時回転同期燃料噴射処理が開始される(S112)。
【0063】
この始動時回転同期燃料噴射処理は、図5,6に示したごとくエンジン回転に同期して、エンジン2が始動完了するまで各気筒の吸気行程前に各吸気ポート10に始動時用の気体燃料量を燃料噴射弁12から噴射する処理である。ただし、前記ステップS220又はステップS226にて設定された始動時回転同期燃料噴射開始気筒に対する気体燃料噴射タイミングに到達するまでは噴射は禁止され、到達したタイミングから実際の気体燃料噴射が開始されることになる。
【0064】
そしてエンジン2が始動完了すれば、始動時回転同期燃料噴射処理は終了し、以後は、図5,6に示したごとく始動後の回転同期燃料噴射処理に移行する。
上述したごとく本実施の形態では気筒判別完了前において全気筒に一斉噴射を実行するのではなく、一斉噴射するよりも時間的に分散した噴射形態にて気筒判別完了前に3気筒に対して気体燃料を噴射している。このため、図5,6に示したごとく、デリバリパイプ6内の燃圧がエンジン停止時にエンジン2からの伝熱にて高温となり高圧化されていても、始動時回転非同期燃料噴射毎に次第に燃圧が低下する。従来技術のごとく気筒判別が未完の時に4気筒一斉に噴射した場合には、破線で示すごとく急激に大きな圧力変動が生じ、特に燃圧調整用レギュレータ22より下流側に強い圧力変動を生じる。しかし、本実施の形態では上述し噴射形態により燃圧低下が緩和されているので燃圧調整用レギュレータ22より下流側に強い圧力変動を生じることはない。
【0065】
更に、図5,6において気筒判別完了から270°CA回転後に最初の燃焼が生じてトルクが発生する。従来の一斉噴射の場合も気筒判別完了から270°CA回転後に最初の燃焼が生じてトルクが発生する点については同じである。尚、図6の場合に一斉噴射すると第4気筒#4については一斉噴射時が吸気行程にかかっているが、このタイミングは吸気行程の後半であり、十分に気体燃料が燃焼室50内に吸入されるとは限らず、失火のおそれがあり、確実にトルクが発生するとは言えない。
【0066】
上述した実施の形態1の構成において、始動時回転非同期燃料噴射処理(図7,8)が分散噴射手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
【0067】
(イ).エンジン始動時に気筒判別完了前においては、図5,6に示したごとく全気筒に対して気体燃料を一斉噴射せずに、3気筒を噴射対象気筒として1気筒ずつ時間的に分散した噴射形態にて気体燃料を噴射している。このことにより気体燃料供給系統における圧力変動を抑制できる。
【0068】
特に、このような圧力変動を防止できることにより燃圧調整用レギュレータ22からの異音の発生を抑制できる。したがって車両乗員に対する違和感を防止することができる。
【0069】
しかも気筒判別完了前に気体燃料の噴射を実行しているので、早期にエンジン2の始動を完了させることができる。図5,6に示したごとくトルクの発生において一斉噴射とは差がない。
【0070】
(ロ).気筒判別が完了していなくても、欠歯部69bが検出されれば、クランク角が一部の範囲(クランク角が360°異なる2つの位相位置)に特定される。このタイミングから始動時回転非同期燃料噴射を実行しているので、最初に燃焼させることができる点火時期が来る気筒を一部の気筒(ここでは第2気筒#2と第3気筒#3)に特定することができる。このため一部の気筒(第2気筒#2と第3気筒#3)に対する噴射を優先させることで、気体燃料供給系統における始動時の圧力変動を抑制できるとともに、より早期にエンジン始動を完了させることができる。
【0071】
(ハ).エンジン2の停止期間は、デリバリ遮断弁24を閉じて、燃圧調整用レギュレータ22とデリバリパイプ6との間を遮断している。このためエンジン停止期間、特に暖機状態でのエンジン停止期間にはデリバリパイプ6内の燃圧が大きく上昇する。このため始動時に一斉噴射をすると、特に燃圧調整用レギュレータ22の下流側で急激で大きな圧力変動が生じることになる。
【0072】
しかし本実施の形態では、時間的に分散した噴射形態にて気筒判別完了前に気体燃料を噴射することで、このような圧力変動についても抑制でき、前述した燃圧調整用レギュレータ22における異音等の圧力変動に伴う問題発生を防止できる。
【0073】
[実施の形態2]
本実施の形態では、全気筒同時に始動時回転非同期燃料噴射を実行するが、一度に1燃焼分の気体燃料を噴射するのではなく分割して噴射することにより、時間的に分散して噴射することを特徴とする。
【0074】
本実施の形態では、前記実施の形態1の始動時回転非同期燃料噴射処理(図7,8)の代わりに図9の始動時回転非同期燃料噴射処理が実行される点が前記実施の形態1とは異なる。始動時燃料噴射制御処理(図2)については前記実施の形態1と同じである。
【0075】
エンジン回転センサ68から欠歯信号Kが検出されると、前記始動時燃料噴射制御処理(図2)のステップS102,S104で「YES」、ステップS106で「NO」と判定されて、始動時回転非同期燃料噴射処理(図9)の処理が開始される。
【0076】
始動時回転非同期燃料噴射処理(図9)では、まず後述する始動時4分割回転非同期燃料噴射が完了しているか否かが判定される(S302)。最初は未完であるので(S302で「NO」)、次に本始動時回転非同期燃料噴射処理(図9)の実行開始からのクランクシャフト2aの回転が30°CA、60°CA、90°CA、120°CAの4回転位置のいずれかか否かが判定される(S304)。これはエンジン回転センサ68のNEパルス信号のカウントにより検出される。未だ30°CA未満で有れば(S304で「NO」)、このまま一旦本処理を終了する。以後、クランクシャフト2aが30°CA回転するまでは、ステップS302,S304で「NO」と判定される。
【0077】
クランクシャフト2aが30°CA回転すると(S304で「YES」)、全気筒に対して1回分の始動時4分割回転非同期燃料噴射が実行される(S306)。始動時4分割回転非同期燃料噴射は、始動時回転非同期燃料噴射における1燃焼分に必要な気体燃料量の1/4を1回分として噴射する処理である。この始動時4分割回転非同期燃料噴射は4回実行されることにより完了することになる。
【0078】
次の実行周期では、未だ始動時4分割回転非同期燃料噴射は完了していないので(S302で「NO」)、再度、クランクシャフト2aが30°CA、60°CA、90°CA、120°CAの4回転位置のいずれかか否かが判定される(S304)。今回は、30°CAは経過しているが、60°CAへの途中であるので(S304で「NO」)、このまま一旦本処理を終了する。
【0079】
そしてクランクシャフト2aが60°CA回転位置に到達したタイミングで(S304で「YES」)、2回目の始動時4分割回転非同期燃料噴射が実行される(S306)。更にクランクシャフト2aが90°CA回転位置に到達したタイミングで(S304で「YES」)、3回目の始動時4分割回転非同期燃料噴射が実行される(S306)。更にクランクシャフト2aが120°CA回転位置に到達したタイミングで(S304で「YES」)、4回目の始動時4分割回転非同期燃料噴射が実行される(S306)。このことにより始動時4分割回転非同期燃料噴射が完了となる。
【0080】
したがって次の実行周期では、始動時4分割回転非同期燃料噴射は完了したと判定されて(S302で「YES」)、次に気筒判別が完了したか否かが判定される(S308)。この気筒判別の完了・未完了の判定自体は前記実施の形態1のステップS104,S212にて説明したごとくであり、ここでは欠歯信号K検出から120°CA回転以後のタイミングか否かが判定される。
【0081】
4回目の始動時4分割回転非同期燃料噴射は120°CA回転位置で実行されているため、本実施の形態の場合は既に気筒判別は完了しており(S308で「YES」)、次の点火が第1気筒#1か否かが判定される(S310)。
【0082】
図10に示すごとく第1気筒#1が次の点火気筒である場合には(S310で「YES」)、第3気筒#3から始動時同期燃料噴射を開始するように設定する(S312)。又、図11に示すごとく第4気筒#4が次の点火である場合には(S310で「NO」)、第2気筒#2から始動時同期燃料噴射を開始するように設定する(S314)。
【0083】
こうして始動時回転同期燃料噴射の開始気筒が設定(S312又はS314)されると次に始動時回転非同期燃料噴射処理の終了が設定される(S316)。このことにより本処理(図9)の周期的実行は終了することになる。
【0084】
始動時燃料噴射制御処理(図2)では、気筒判別完了後には(S104で「NO」)、前記実施の形態1にて述べたごとくであり、前記ステップS312又ステップS314が実行された後に(S110で「YES」)、始動時回転同期燃料噴射処理が開始される(S112)。
【0085】
この始動時回転同期燃料噴射処理では、図10,11に示したごとく前記ステップS312又はステップS314にて設定された始動時回転同期燃料噴射開始気筒に対する気体燃料噴射タイミングに到達した後に、実際の始動時回転同期燃料噴射が開始されることになる。
【0086】
そしてエンジン2が始動完了すれば、始動時回転同期燃料噴射処理は終了する。以後は、図10,11に示したごとく始動後の回転同期燃料噴射制御に移行する。
【0087】
上述したごとく本実施の形態では気筒判別完了前において全気筒に同時に気体燃料噴射を実行するが、始動時4分割回転非同期燃料噴射により、一斉噴射するよりも時間的に分散した噴射形態にて気筒判別完了前に1燃焼分の気体燃料量を4分割して噴射している。このため、図10,11に示したごとく、デリバリパイプ6内の燃圧がエンジン2停止時にエンジン2からの伝熱にて高温となり高圧化されていても、始動時4分割回転非同期燃料噴射により次第に燃圧が低下される。
【0088】
従来技術のごとく気筒判別が未完の時に1燃焼分の気体燃料量を4気筒一斉に噴射した場合には、破線で示すごとく急激に大きな圧力変動が生じて特に燃圧調整用レギュレータ22より下流側に強い圧力変動を生じる。しかし、本実施の形態では燃圧低下が緩和されているので燃圧調整用レギュレータ22より下流側に強い圧力変動を生じることはない。
【0089】
更に、図10,11に示したごとく気筒判別完了から270°CA回転後に最初の燃焼が生じてトルクが発生する。従来の一斉噴射の場合も気筒判別完了から270°CA回転後に最初の燃焼が生じてトルクが発生する点については同じである。
【0090】
上述した実施の形態2の構成において、始動時回転非同期燃料噴射処理(図9)が分散噴射手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
【0091】
(イ).エンジン2の始動時に気筒判別完了前においては、図10,11に示したごとく全気筒に対して1燃焼分の気体燃料量を一斉噴射するのではなく、全気筒を噴射対象とするのは同じであるが1燃焼分の気体燃料量を分割噴射することにより、時間的に分散した噴射形態にて気体燃料を噴射している。このことにより気体燃料供給系統における始動時の圧力変動を抑制でき、前記実施の形態1の(イ)に述べた効果を生じる。
【0092】
(ロ).前記実施の形態1の(ハ)の効果を生じる。
[実施の形態3]
本実施の形態では、始動時回転非同期噴射は、最初に2気筒同時に噴射し、次に1気筒の噴射を実行することで時間的に分散して噴射することを特徴とする。
【0093】
本実施の形態において、始動時回転非同期燃料噴射処理(図7,8)の代わりに図12の始動時回転非同期燃料噴射処理が実行される点が前記実施の形態1とは異なる。始動時燃料噴射制御処理(図2)については前記実施の形態1と同じである。
【0094】
エンジン回転センサ68から欠歯信号Kが検出されると、前記始動時燃料噴射制御処理(図2)のステップS102,S104で「YES」、ステップS106で「NO」と判定されて、始動時回転非同期燃料噴射処理(図12)の処理が開始される。
【0095】
始動時回転非同期燃料噴射処理(図12)では、まず今回の始動時回転非同期燃料噴射処理の実行において最初の処理か否かが判定される(S402)。最初で有るので(S402で「YES」)、図13,14に示すごとく第2気筒#2と第3気筒#3との2気筒に対して始動時回転非同期燃料噴射が実行される(S404)。次に気筒判別が完了したか否かが判定される(S406)。この気筒判別の完了・未完了の判定自体は前記実施の形態1のステップS104,S212にて説明したごとくであり、ここでは欠歯信号K検出から120°CA回転以後のタイミングか否かが判定される。当初は気筒判別は未完であるので(S406で「NO」)、一旦本処理を終了する。
【0096】
次の実行周期では最初ではないので(S402で「NO」)、直ちに気筒判別が完了したか否かが判定され(S406)、気筒判別が未完であれば(S406で「NO」)、このまま一旦本処理を終了する。
【0097】
そして欠歯信号K検出から120°CA回転して気筒判別が完了すると(S406で「YES」)、気筒判別の結果に基づいて、次の点火は第1気筒#1か否かが判定される(S408)。
【0098】
次の点火が第1気筒#1であれば(S408で「YES」)、第4気筒#4に対して始動時回転非同期燃料噴射を実行する(S410)。そして第1気筒#1から始動時回転同期噴射を開始するように設定する(S412)。
【0099】
一方、次の点火が第1気筒#1ではない、すなわち第4気筒#4であれば(S408で「NO」)、第1気筒#1に対して始動時回転非同期燃料噴射を実行する(S414)。そして第4気筒#4から始動時回転同期噴射を開始するように設定する(S416)。
【0100】
こうしてステップS412又はステップS416のいずれかが行われて始動時回転同期燃料噴射の開始気筒が設定されると次に始動時回転非同期燃料噴射処理の終了が設定される(S418)。このことにより本処理(図12)の周期的実行は終了することになる。
【0101】
以後の処理は、前記実施の形態1にて述べたごとく、ステップS412又はステップS416のいずれかにて設定された気筒から燃料噴射を開始する始動時回転同期燃料噴射処理が実行され、エンジン始動後には始動後回転同期燃料噴射制御に移行する。
【0102】
上述したごとく本実施の形態では気筒判別完了前において全気筒に一斉噴射を実行するのではなく、最初は2気筒(第2気筒#2と第3気筒#3)に対して同時に噴射し、その後、気筒判別完了タイミングで第1気筒#1又は第4気筒#4にのいずれか1気筒に燃料噴射がなされる。このことにより4気筒一斉噴射よりも時間的に分散した噴射形態を実現している。
【0103】
このため、図13,14に示すごとく、デリバリパイプ6内の燃圧がエンジン停止時にエンジン2からの伝熱にて高温となり高圧化されていても、破線で示す従来技術に比較して、始動時回転非同期燃料噴射毎に次第に燃圧を低下できる。このように本実施の形態では燃圧低下が緩和されているので燃圧調整用レギュレータ22より下流側に強い圧力変動を生じることはない。
【0104】
更に、図13,14に示したごとく気筒判別完了から270°CA回転後に最初の燃焼が生じてトルクが発生する。従来の一斉噴射のばあいも気筒判別完了から270°CA回転後に最初の燃焼が生じてトルクが発生する点については同じである。
【0105】
上述した実施の形態3の構成において、始動時回転非同期燃料噴射処理(図12)が分散噴射手段としての処理に相当する。
以上説明した本実施の形態3によれば、以下の効果が得られる。
【0106】
(イ).エンジン始動時に気筒判別完了前においては、図13,14に示したごとく全気筒に対して1燃焼分の気体燃料量を一斉噴射せずに、3気筒を噴射対象気筒とすると共に、この3気筒を、2気筒と1気筒とに分けて気体燃料を噴射している。このことにより気体燃料供給系統における圧力変動を抑制できる。
【0107】
このことにより前記実施の形態1の(イ)に述べた効果を生じる。
(ロ).前記実施の形態1の(ロ)、(ハ)の効果を生じる。
[その他の実施の形態]
(a).前記実施の形態3において、気筒判別完了時に第1気筒#1と第4気筒#4との内の1気筒のみの始動時回転非同期燃料噴射を実行するのではなく、図15,16に示すごとく第1気筒#1と第4気筒#4との両方について気体燃料を噴射しても良い。この場合には、次に行われる始動時回転同期燃料噴射は、第2気筒#2又は第3気筒#3から開始することになる。
【0108】
又、前記実施の形態3において、最初の始動時回転非同期燃料噴射として第2気筒#2及び第3気筒#3について1燃焼分の気体燃料を1度に噴射するのではなく、図17,18に示すごとく2回、あるいはそれ以上に分けて、噴射しても良い。このことにより更に圧力変動を緩和することができる。
【0109】
(b).前記各実施の形態では、欠歯信号Kの検出以後に始動時回転非同期燃料噴射を実行したが、欠歯信号K開始前に各実施の形態に示したパターンで噴射を実行しても良い。
【0110】
(c).前記各実施の形態では、デリバリパイプ6の燃圧あるいは燃料温度に関係なく、時間的に分散した噴射形態にて気体燃料を噴射したが、燃圧あるいは燃料温度が暖機後の始動を示している時に時間的に分散した噴射形態にて気体燃料を噴射し、これ以外では全気筒一斉噴射を実行するようにしても良い。
【0111】
(d).前記各実施の形態では4気筒エンジンの例を示したが、本発明はこれ以外の複数気筒のエンジンにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された多気筒気体燃料エンジン及び燃料供給系統の構成説明図。
【図2】実施の形態1のECUが実行する始動時燃料噴射制御処理のフローチャート。
【図3】前記エンジンに設けられた気筒判別センサの構成説明図。
【図4】前記エンジンに設けられたエンジン回転センサの構成説明図。
【図5】実施の形態1のクランク角変化における燃料噴射タイミング及び燃圧の関係を説明するグラフ。
【図6】実施の形態1のクランク角変化における燃料噴射タイミング及び燃圧の関係を説明するグラフ。
【図7】実施の形態1のECUが実行する始動時回転非同期燃料噴射処理のフローチャート。
【図8】実施の形態1のECUが実行する始動時回転非同期燃料噴射処理のフローチャート。
【図9】実施の形態2のECUが実行する始動時回転非同期燃料噴射処理のフローチャート。
【図10】実施の形態2のクランク角変化における燃料噴射タイミング及び燃圧の関係を説明するグラフ。
【図11】実施の形態2のクランク角変化における燃料噴射タイミング及び燃圧の関係を説明するグラフ。
【図12】実施の形態3のECUが実行する始動時回転非同期燃料噴射処理のフローチャート。
【図13】実施の形態3のクランク角変化における燃料噴射タイミング及び燃圧の関係を説明するグラフ。
【図14】実施の形態3のクランク角変化における燃料噴射タイミング及び燃圧の関係を説明するグラフ。
【図15】他の実施の形態のクランク角変化における燃料噴射タイミング及び燃圧の関係を説明するグラフ。
【図16】他の実施の形態のクランク角変化における燃料噴射タイミング及び燃圧の関係を説明するグラフ。
【図17】他の実施の形態のクランク角変化における燃料噴射タイミング及び燃圧の関係を説明するグラフ。
【図18】他の実施の形態のクランク角変化における燃料噴射タイミング及び燃圧の関係を説明するグラフ。
【符号の説明】
2…エンジン、2a…クランクシャフト、4…気筒、6…デリバリパイプ、8…燃料タンク、10…吸気ポート、12…燃料噴射弁、14…一次側配管、16…二次側配管、18…電磁制御元弁、20…燃料遮断弁、22…燃圧調整用レギュレータ、24…デリバリ遮断弁、26…逆止弁、28…燃料充填管、30…充填カプラ、32…ガスフィルタ、34…気体燃料温度センサ、36…一次側燃圧センサ、38…デリバリ燃圧センサ、40…デリバリ燃料温度センサ、42…吸気配管、44…サージタンク、46…吸気マニホールド、48…吸気弁、50…燃焼室、52…ピストン、54…点火プラグ、56…排気弁、56a…排気カムシャフト、58…排気マニホールド、60…スロットルバルブ、60a…電動モータ、62…スロットル開度センサ、64…吸入空気量センサ、66…空燃比センサ、68…エンジン回転センサ、68a…パルサ、68b…ピックアップ、69a…突起、69b…欠歯部、70…気筒判別センサ、70a…パルサ、70b…ピックアップ、71…歯、72…バルブタイミング可変装置、74…エンジン冷却水温センサ、76…ノックセンサ、80…ECU、82…アクセル開度センサ、84…イグニッションスイッチ、88…点火装置、90…オイルコントロールバルブ。

Claims (6)

  1. 気筒毎に備えられた燃料噴射弁から気体燃料を供給する多気筒気体燃料エンジンの始動時において、気筒判別完了前に気体燃料の供給を実行する気体燃料エンジン始動時燃料噴射装置であって、
    全気筒に対して気体燃料を一斉噴射するよりも時間的に分散した噴射形態にて気筒判別完了前に気体燃料を噴射する分散噴射手段を備えており、
    同分散噴射手段は、クランク角が一部の範囲にあることが特定されたタイミングを検出し、同タイミングにあるときに予め定められた特定の一の気筒に対して気体燃料を噴射することにより前記分散した噴射形態にて気体燃料の噴射を開始するものであり、
    前記複数の気筒は、前記クランク角が一部の範囲にあることが特定されたタイミングにあるときに最初に燃焼させることのできる点火時期がくる気筒を含む第1の気筒群と同気筒群を構成する気筒を含まない第2の気筒群とに分割されるものであり、
    前記特定の一の気筒は、前記第1の気筒群に含まれるものであり、
    前記分散噴射手段は、気筒判別完了前であって、前記特定の一の気筒に対する気体燃料噴射を実行した後、前記第1の気筒群のうちの同特定の一の気筒とは別の気筒に対して気体燃料噴射を実行するものである
    ことを特徴とする気体燃料エンジン始動時燃料噴射装置。
  2. 請求項1において、前記分散噴射手段は、2気筒を、前記噴射形態での特定の噴射対象とする
    ことを特徴とする気体燃料エンジン始動時燃料噴射装置。
  3. 請求項1または2において、前記気体燃料エンジンは4気筒からなるとともに前記第1の気筒群は2気筒からなり、前記特定の一の気筒は同2気筒のうちの一方であり、前記別の気筒は同2気筒のうちの他方である
    ことを特徴とする気体エンジン始動時燃料噴射装置。
  4. 気筒毎に備えられた燃料噴射弁から気体燃料を供給する多気筒気体燃料エンジンの始動時において、気筒判別完了前に気体燃料の供給を実行する気体燃料エンジン始動時燃料噴射装置であって、
    全気筒に対して気体燃料を一斉噴射するよりも時間的に分散した噴射形態にて気筒判別完了前に気体燃料を噴射する分散噴射手段を備え、
    同分散噴射手段は、クランク角が一部の範囲にあることが特定されたタイミング検出し、同タイミングにあるときに予め定められた特定の一の気筒に対して気体燃料を噴射することにより前記分散した噴射形態での気体燃料の噴射を開始するものであり、
    前記複数の気筒は、前記クランク角が一部の範囲に特定されたタイミングにあるときに最初に燃焼させることのできる点火時期がくる気筒を含む気筒群Aと同気筒群を構成する気筒を含まない気筒群Bとに分割されるものであり、
    前記特定の一の気筒は、前記気筒群Aに含まれるものであり、
    前記分散噴射手段は、気筒判別完了前において前記気筒群Aに対する気体燃料噴射を実行し、気筒判別完了タイミングにおいて前記気筒群Bに対して気体燃料噴射を実行するものである
    ことを特徴とする気体燃料エンジン始動時燃料噴射装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、前記エンジンの燃料供給系統は、気体燃料を燃圧調整用レギュレータにより減圧してデリバリパイプに供給し、該デリバリパイプから各気筒毎に設けられた燃料噴射弁に気体燃料を供給するとともに、前記エンジンの停止期間は前記燃圧調整用レギュレータと前記デリバリパイプとの間を遮断している
    ことを特徴とする気体燃料エンジン始動時燃料噴射装置。
  6. 請求項5において、前記分散噴射手段は、前記噴射形態を実行することにより、前記燃圧調整用レギュレータにおけるエンジン始動時の異音を防止する
    ことを特徴とする気体燃料エンジン始動時燃料噴射装置。
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