JP4448633B2 - 移動体通信端末 - Google Patents

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  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信端末に関し、特に、CDMA(Code Division Multiple Access)通信方式を採用し、2系統のパイロット信号を用いてチャネル推定精度の向上を図った移動体通信端末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
CDMA通信方式を採用する移動体通信システムにおいては、システム容量が増加していることに鑑み、無線基地局からのトータルの送信レベルの増大を抑制することが必須となっている。そのため、受信特性の優れている同期検波が採用されており、無線基地局はパイロット信号(既知の信号)を送信している。
【0003】
無線基地局から送信されたパイロット信号は移動体通信端末で受信され、移動体通信端末はこのパイロット信号により補正すべき受信信号の位相回転量を推定(チャネル推定)し、受信信号の位相補正を行なうことで同期検波が実現されている。ここで用いられるパイロット信号としては、一般的には各移動体通信端末に割り当てられる個別の通信チャネルと、同一のコードで拡散された内挿パイロット信号がある。
【0004】
ところで、近年においては、無線基地局では、上述のごとき内挿パイロット信号の他に、通信チャネルと異なるコード(周波数は同一)で固定のデータパターン(例えばオール“0”)が拡散された外挿パイロット信号を、各移動体通信端末に共通のチャネルで送信することが採用され、受信側となる移動体通信端末において、この外挿パイロット信号を用いて上述のごとき位相回転量を推定する手法について検討されている。
【0005】
受信側の移動体通信端末においては、連続的に送信される外挿パイロット信号を用いる方が、データスロット内に周期的に埋め込まれた内挿パイロット信号を用いるよりも位相回転量の推定精度が高いことが知られており、内挿パイロット信号を用いずに外挿パイロット信号のみを用いることも考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、CDMA通信方式を採用する移動体通信システムにおいては、遠近問題を考慮する必要がある。従って、無線基地局から移動体通信端末に対する下り通信チャネルについては、TPC制御(Transmission Power Control;送信パワー制御)を行なっており、移動体通信端末が無線基地局から離れるほど送信電力が高くなる。
【0007】
したがって、個別の通信チャネルに内挿される内挿パイロット信号については、移動体通信端末が無線基地局から離れるにつれTPC制御により高い送信電力で送信されるが、外挿パイロット信号は各移動体通信端末に共通であり、いずれか一つの移動体通信端末に合わせてTPC制御を行なうことができない。即ち、内挿、外挿パイロットそれぞれにメリット,デメリットがあり単純に採用するものを選択することができない。
本発明はこのような課題に鑑み創案されたもので、外挿パイロット信号と内挿パイロット信号とを、それぞれの特徴を考慮しつつ併用することにより、チャネル推定精度を向上させ同期検波能力の向上を図った、移動体通信端末を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明の移動体通信端末は、CDMA通信方式による逆拡散処理の施された受信信号についてのキャリア信号を同期検波により再生するために、パイロット信号からデータ信号の位相回転量を推定する移動体通信端末であって、前記データ信号を含む通信チャネルの拡散コードとは異なる拡散コードで拡散された第1パイロット信号を逆拡散する第1パイロット信号逆拡散部と、前記データ信号内に挿入されて前記データ信号と同一の拡散コードで拡散された第2パイロット信号を逆拡散する第2パイロット信号逆拡散部と、該第1パイロット信号逆拡散手段にて逆拡散処理の施された信号について複素演算処理を行ない、第1演算処理結果として出力する第1複素演算部と、該第2パイロット信号逆拡散手段にて逆拡散処理の施された信号について複素演算処理を行ない、第2演算処理結果として出力する第2複素演算部と、上記の第1演算処理結果および第2演算処理結果を用いて、前記受信信号の同期検波のための位相回転量の推定結果を出力する補正量出力部と、をそなえて構成されるとともに、該補正量出力部が、前記第1演算処理結果を用いて、前記第1パイロット信号による第1受信品質指標値を測定する第1受信品質測定部と、前記第2演算処理結果を用いて、前記第2パイロット信号による第2受信品質指標値を測定する第2受信品質測定部と、前記第1演算処理結果を用いて、前記受信信号の位相補正量を算出し、第1補正量として出力する第1位相補正量算出部と、前記第2演算処理結果を用いて、前記受信信号の位相補正量を算出し、第2補正量として出力する第2位相補正量算出部と、上記の第1受信品質指標値および第2受信品質指標値に基づいて、上記の第1補正量および第2補正量に対する配分比パラメータを設定する配分比設定部と、該配分比設定部からの前記配分比パラメータにより、上記の第1補正量および第2補正量が配分された値を算出し、前記位相補正量として出力する出力部と、をそなえて構成されたことを特徴としている。
【0010】
さらに、該配分比設定部を、前記の第1受信品質指標値が第2受信品質指標値に対して相対的に劣化するに従い、前記第2補正量の配分比を前記第1補正量の配分比に対して相対的に増加させるように構成してもよい。
また、該配分比設定部を、前記第1受信品質指標値が前記第2受信品質指標値よりも大きい場合には、該第1位相補正量算出部からの第1補正量を前記位相補正量として出力すべく前記配分比パラメータを設定する一方、前記第1受信品質指標値が前記第2受信品質指標値よりも小さい場合には、該第2位相補正量算出部からの第2補正量を前記位相補正量として出力すべく前記配分比パラメータを設定することとしてもよい。
【0011】
さらに、上記の第1受信品質指標値との大小判断の対象となる第2受信品質指標値に前記受信品質指標値の種類に応じた比較マージン値が設定され、該配分比設定部を、前記の第1受信品質指標値と第2受信品質指標値に上記比較マージン値を加えた値との大小に応じた配分比パラメータを設定すべく構成してもよい。
また、上記の第1受信品質測定部および第2受信品質測定部が、前記各パイロット信号による受信品質指標値として、受信レベルを測定するように構成してもよい。
そして、上記の第1受信品質測定部および第2受信品質測定部が、前記各パイロット信号による受信品質指標値として、信号対干渉比またはビット単位の信号対雑音比を測定するように構成してもよい。
【0012】
また、好ましくは、上記の第1受信品質測定部および第2受信品質測定部が、前記各パイロット信号による受信品質指標値として、前記受信レベルとともに、前記各パイロット信号のパターンのエラー数を算出するように構成することとしてもよい。
【0013】
また、該配分比設定部が、上記の第1受信品質指標値および第2受信品質指標値の関係に対応した配分比パラメータについて記憶する参照テーブルをそなえ、上記の第1受信品質測定部および第2受信品質測定部からの各受信品質指標値をもとに、該参照テーブルを参照することにより、上述の配分比パラメータを出力制御すべく構成してもよい。
【0014】
この場合においては、該第2受信品質測定部が、所定の区間において測定された受信品質指標値データを平均することにより、前記各パイロット信号による受信品質指標値を測定すべく構成してもよい。
また、該配分比設定部が、上記の第1受信品質指標値および第2受信品質指標値に応じて、上記の第1演算処理結果および第2演算処理結果に対する干渉補正値がそれぞれ設定され、該出力部においては、前記干渉補正値により補正された各演算処理結果について、前記配分比パラメータにより配分された値を算出して、前記位相補正量として出力すべく構成してもよい。
【0015】
【発明の実施の形態】
(a)本発明の一実施形態の説明
以下、図面を参照することにより、本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかる移動体通信端末の受信系を示すブロック図であり、図2は基地局の送信系を示すブロック図であり、特に内挿パイロット信号(第2パイロット信号)及び外挿パイロット信号(第1パイロット信号)を送出する機能をそなえている。
【0016】
以下、本発明の特徴部分となる移動体通信端末の構成についての説明に先行して、移動体通信端末の受信系動作の前提となる基地局の送信系に関し、特に外挿パイロット信号および内挿パイロット信号の送信態様と送信電力制御の態様とに着目しながら説明していくこととする。
まず、図2に示す無線基地局(以下、単に基地局という場合もある)の送信系18においては、拡散コードとして外挿パイロット信号用のチャネライゼーション・コード(Channelization Code)1,基地局固有のスクランブリング・コード(Scrambling Code)2および個別の通信チャネル♯1〜♯N用のチャネライゼーション・コード(図2中は通信チャネル♯1のみを図示)3をそなえている。
【0017】
なお、上述の外挿パイロット信号用のチャネライゼーション・コード1と各通信チャネル用のチャネライゼイション・コードとは、互いに異なるものである。換言すれば、外挿パイロット信号は、各チャネル♯1〜♯Nのデータとは異なるチャネルとして送信されるようになっている。
また、5は上述のチャネライゼーション・コード1とスクランブリング・コード2とを加算する加算部、6は加算部5にて加算された拡散符号を用いて外挿パイロット信号用固定データ4について拡散処理を施してI/Q値として出力する拡散・I/Q値化部である。なお、外挿パイロット信号用固定データとしては、既知パターンのデータ(例えばオール“0”等のデータ)を用いることができる。
【0018】
さらに、9は内挿パイロット信号用の固定データ7および通信チャネル♯1のデータ(個別CHデータ♯1)8のいずれかを選択的に出力する選択部であり、この選択部9により、内挿パイロット信号用の固定データ7を通信チャネル♯1のデータ(個別CHデータ♯1)8に挿入して出力できるようになっている。
また、10は通信チャネル♯1用のチャネライゼーション・コード3とスクランブリング・コード2とを加算する加算部、11は通信チャネル♯1のデータについて拡散しI/Q値として出力する拡散・I/Q値化部である。即ち、この拡散・I/Q値化部11により、加算部10にて加算された拡散符号を用いることにより、内挿パイロット信号用の固定データ7が挿入されたデータ8について拡散処理を施して、I/Q値として出力するようになっている。
【0019】
さらに、12は移動体通信端末に対する送信電力を制御するための指示を出力するTPC部、13はTPC部12からの指示に基づき拡散・I/Q値化部11からのチャネル♯1の拡散データの送信電力(下りパワー)を制御する下りパワー制御部である。尚、ここでは通信チャネル♯1のデータについての機能部について説明したが、他の通信チャネル♯2〜♯N用に、選択部9,加算部10,拡散・I/Q値化部11,TPC部12および下りパワー制御部13に対応する図示しない機能部をそなえて構成してもよい。
【0020】
また、14I,14Qはともに加算部であり、加算部14Iは、拡散・I/Q値化部6にて拡散されたデータ(I値)とともに、パワー制御の施された各通信チャネル♯1〜♯Nのデータ(I値)を加算するものである。同様に、加算部14Qは、拡散・I/Q値化部6にて拡散されたデータ(Q値)とともに、パワー制御の施された各通信チャネル♯1〜♯Nのデータ(Q値)を加算するものである。
【0021】
さらに、15Aは加算部14Iからのデータにコサイン関数(cos)を乗算するコサイン乗算部で、15Bは加算部14Qからのデータにサイン関数(-sin)を乗算するサイン乗算部で、16はコサイン乗算部15Aおよびサイン乗算部15Bからの演算結果を加算する加算部であり、これらのコサイン乗算部15A,サイン乗算部15Bおよび加算部16により、I/Q値化されたデータをもとのベクトル情報に変換できるようになっている。
【0022】
なお、17は送信増幅・RF部であり、この送信増幅・RF部17は、ベクトル化された送信信号について増幅およびRF(Radio Frequency)信号処理を行なって、移動体通信端末に対して無線送信するものである。
ところで、上述の各通信チャネルのデータおよび外挿パイロット信号の各拡散データは、例えば図3に示すようなタイミングで送信されるようになっている。即ち、外挿パイロット信号4′と各通信チャネルの有効シンボルとは同一のタイミング(同一の伝搬路)で送信される。即ち、1フレーム単位の外挿パイロット信号と、15スロット単位の通信チャネルのデータ(TS1〜TS15)とが、互いに同期して送信できるようになっている。
【0023】
一方、内挿パイロット信号は各通信チャネル8Aのデータに周期的に挿入されるが、詳細には、それぞれの通信チャネル8Aにおける各データスロット内に時分割多重されている。換言すれば、前述の図2に示す選択部9においては、所定長のデータ単位に内挿パイロット信号用データを選択的に出力することにより、一対の内挿パイロット信号7′およびデータ部8′からなるデータスロットが構成される。
【0024】
ところで、上述の基地局の送信系18にて送信された信号は、移動体通信端末の受信系にて受信されるようになっているが、この移動体通信端末の受信系30としては、例えば図1に示すように構成されている。
ここで、この図1に示す受信系30において、19は基地局の送信系18からの送信信号を無線受信して電気信号に変換する無線受信部(Rx)、20は受信信号のパスを検出するパス検出部であって、このパス検出部20は更に、マッチドフィルタ(MF)20aおよびサーチャ20cをそなえて構成されている。
【0025】
すなわち、マッチドフィルタ20aは、無線受信部19からの受信信号のビットデータについて、外挿パイロット信号用拡散コード20bとの相関を演算するものであり、サーチャ20cは、マッチドフィルタ20aにて演算された相関値に基づいて、複数の(図1においては3つの)パスを介して受信された受信信号の受信タイミング(t1〜t3)を抽出するものである。
【0026】
また、21は外挿パイロット信号用の拡散コードを発生させる拡散コード発生器であり、22−1〜22−3はそれぞれ、サーチャ20cにて抽出された各パスにおける受信信号の受信タイミング基づいて、無線受信部19からの受信信号について、拡散コード発生器21にて発生された外挿パイロット信号用の拡散コードで逆拡散する逆拡散部である。
【0027】
具体的には、逆拡散部22−1では、パス検出部20からの受信タイミングt1に基づいて、無線受信部19からの受信信号について拡散コード発生器21にて発生された拡散コードで逆拡散し、逆拡散部2−2では受信タイミングt2で受信される受信信号について上述の拡散コードで逆拡散し、逆拡散部2−3では受信タイミングt3で受信される受信信号について上述の拡散コードで逆拡散する。
【0028】
換言すれば、上述の逆拡散部22−1〜22−3により、データ信号を含む通信チャネルの拡散コードとは異なる拡散コードで拡散された第1パイロット信号を逆拡散する第1パイロット信号逆拡散部として機能するようになっている。
また、23はチャネル推定装置であって、このチャネル推定装置23は、後述する位相補正部27−1〜27−3における位相補正量(位相回転量)を推定するものであって、特に、後述のごとくチャネル推定のために用いられるパイロット信号として外挿パイロット信号と内挿パイロット信号とを併用するようになっている。
【0029】
さらに、24は通信チャネルごとのオフセットタイミングαを設定するオフセット設定部、25は通信チャネル用の拡散コード(内挿パイロット信号およびデータ用の拡散コード)を発生する拡散コード発生器、26−1〜26−3は、オフセット設定部24にてオフセットタイミングαが付加された各受信タイミングで、無線受信部19からの受信信号について、拡散コード発生器25からの拡散コードで逆拡散する逆拡散部である。
【0030】
具体的には、逆拡散部26−1では、受信タイミングt1+αに基づいて、受信信号について通信チャネルの拡散コードで逆拡散し、逆拡散部26−2では受信タイミングt2+αに基づいて、受信信号について通信チャネルの拡散コードで逆拡散し、逆拡散部26−3では受信タイミングt2+αに基づいて、受信信号について通信チャネルの拡散コードで逆拡散する。
【0031】
したがって、上述の逆拡散部26−1〜26−3により、データ信号に挿入されてデータ信号と同一の拡散コードで拡散された第2パイロット信号を逆拡散する第2パイロット信号逆拡散部として機能する。
また、各位相補正部27−1〜27−3は、それぞれ対応する逆拡散部26−1〜26−3にて逆拡散された受信信号について、チャネル推定装置23にて推定された対応パスにおける受信信号ごとの位相回転量を用いて位相補正を行なうことにより、同期検波を実現する。
【0032】
さらに、28−1〜28−3は遅延調整部であり、各遅延調整部28−1〜28−3は、パスの経路差に基づく受信タイミングを同一タイミングのデータとすべく、位相補正部27−1〜27−3からの信号について遅延調整するものである。また、レイク合成部29は、遅延調整部28−1〜28−3にて受信タイミングを同一タイミングに調整された3つの受信信号についてレイク合成するものである。
【0033】
これにより、本実施形態にかかる移動体通信端末の受信系30においては、チャネル推定装置23において各パスにおける伝搬路(位相回転量)を推定し、位相補正部27−1〜27−3において、この位相回転量の補正を有効パス全てにつき実施して、レイク合成部29にてレイク合成しているので、受信信号のS/Nを向上させ、受信特性を改善させている。
【0034】
なお、このレイク合成された信号は、復号処理ないし誤り訂正処理等が施された後に所望の信号再生処理(例えば音声信号としての再生等)がなされるようになっている。
ところで、上述のチャネル推定装置23は、詳細には複素演算部23a,23b,チャネル推定部23c,23d,RSCP/SIR測定部23e,23f,コントローラ23gおよび推定値選択ロジック部23hをそなえて構成されている。
【0035】
ここで、複素演算部(第1複素演算部)23aは、逆拡散部22−1〜22−3からの逆拡散後の外挿パイロット信号について複素演算処理を行なうことにより、外挿パイロット信号を復調するもので、復調後の信号は第1複素演算処理結果として出力される。尚、チャネル推定部(第1位相補正量算出部)23cは、複素演算部23aからの第1複素演算処理結果を用いて、既知の位相に対する位相回転量(受信信号の位相補正量)を算出するもので、算出結果は第1補正量として後段の推定値選択ロジック部23hに出力される。
【0036】
さらに、複素演算部(第2複素演算部)23bは、逆拡散部26−1〜26−3からの逆拡散後の内挿パイロット信号について複素演算処理を行なうことにより、内挿パイロット信号を復調するもので、復調された内挿パイロット信号は第2複素演算処理結果として出力される。尚、チャネル推定部(第2位相補正量推定部)23dは、複素演算部23bからの第2複素演算処理結果を用いて、既知の位相に対する位相回転量(受信信号の位相補正量)を算出するもので、算出結果は第2補正量として後段の推定値選択ロジック部23hに出力される。
【0037】
また、上述の2つの複素演算部23a,23bは、通信中のSIR測定やハンドオーバー制御のため、ほぼ常時並行動作するようになっている。
さらに、RSCP/SIR測定部23e,23fは、それぞれのパイロット信号に対してRSCP(Received Signal Code Power;受信レベル(コードパワーと表記する場合もある))とSIR(Signal to Interference and noise power Ratio; 信号対干渉比)とを測定するものである。
【0038】
換言すれば、RSCP/SIR測定部23eは、第1パイロット信号としての外挿パイロット信号による第1受信品質指標値(受信レベルおよびSIR)を測定する第1受信品質測定部として機能し、RSCP/SIR測定部23fは、第2パイロット信号としての外挿パイロット信号による第2受信品質指標値(受信レベルおよびSIR)を測定する第2受信品質測定部として機能する。
【0039】
なお、RSCP/SIR測定部23fにおいては、所定の周期で測定された受信品質指標値データとしての受信レベルおよびSIRを平均することにより、内挿パイロット信号による受信品質指標値の測定値として用いており、これにより、内挿パイロット信号による受信品質指標値としての精度を確保している。
また、コントローラ23gは、各RSCP/SIR測定部23e,23fからの受信レベル値とSIR値とを入力されて、これらの値から外部受信環境を推定して、推定値選択ロジック部23hに対する配分比パラメータ、具体的にはチャネル推定部23cからの位相回転量(後述の式(1)におけるVcp参照),チャネル推定部23dからの位相回転量(同式におけるVdp参照)に対する配分比パラメータを設定制御するものである。即ち、このコントローラ23gは、第1受信品質指標値および第2受信品質指標値に基づいて、上述の第1補正量および第2補正量に対する配分比パラメータを設定する配分比設定部として機能する。
【0040】
また、コントローラ23gは、上述の内挿パイロット信号および外挿パイロット信号から測定される受信レベル値およびSIR値に応じて、配分比パラメータ(後述の式(1)におけるα,β参照)とともに、既知の固定的な干渉波の影響を解消するための干渉補正値(後述する式(1)のA,B参照)についてそれぞれ記憶する参照テーブル23iをそなえている。
【0041】
そして、コントローラ23gは、各RSCP/SIR測定部23e,23fからの受信レベル値とSIR値をもとに参照テーブル23iを参照することにより、上述の配分比パラメータおよび位相補正値を出力制御できるようになっている。これにより、ハードの構成や動作状況によって変化することが予想される最適な制御パラメータをメモリアクセスによって高速に取り出すことが可能である。
【0042】
また、参照テーブル23iにおいては、各パイロット信号のSIR値の範囲ないし受信レベルの範囲の組み合わせに応じて設定された最適な配分比パラメータ(後述の式(1)に示すα,β)ないし干渉補正量(同式に示すA,B)を記憶しておく。また、受信方式等の変更により状況が変わっても(例えば、符号間干渉量の増減)テーブルを変更することにより対応する。
【0043】
すなわち、例えば図7(a)に示すように、復調された外挿パイロット信号の受信品質指標値(受信パワーないしSIR)46が、復調された内挿パイロット信号の受信品質指標値(受信パワーないしSIR)47に比べて十分に(定められた比較マージン値以上)大きい場合には、コントローラ23gでは、復調された外挿パイロット信号のみを用いて位相回転量が推定されるように、配分比パラメータを設定する(図8における基地局移動局距離の範囲P参照)。
【0044】
また、図7(b)に示すように、無線基地局44と移動局45との間が遠くなり、無線基地局44によるTPCが働くことによって、復調された外挿パイロット信号の受信品質指標値(受信パワーないしSIR)48が、復調された内挿パイロット信号の受信品質指標値(受信パワーないしSIR)49に比べて十分に(定められた比較マージン値以上)小さくなった場合には、コントローラ23gでは、復調された内挿パイロット信号のみを用いて位相回転量が推定されるように、配分比パラメータを設定する(図8における基地局移動局距離の範囲R参照)。
【0045】
さらに、無線基地局44と移動局45との距離が上述の範囲PとRとの中間Qにある場合には、推定値選択ロジック部23hでは、復調された外挿パイロット信号および内挿パイロット信号の双方を用いて位相回転量を推定する。具体的には、コントローラ23gによる配分比パラメータを、復調された外挿パイロット信号の受信品質指標値が内挿パイロット信号の受信品質指標値に対して相対的に劣化するに従い、チャネル推定部23dからのチャネル推定値(第2補正量)の配分比をチャネル推定部23cからのチャネル推定値(第1補正量)の配分比に対して相対的に増加させるような設定としている。
【0046】
換言すれば、外挿パイロット信号にかかる受信品質指標値との大小判断の対象となる、内挿パイロット信号にかかる受信品質指標値に、当該受信品質指標値の種類に応じた比較マージン値が設定されて、コントローラ23gにおいては、これらの値の大小に応じた配分比パラメータが設定できるように構成されている。
ところで、推定値選択ロジック部23hは、上述のチャネル推定部23cおよびチャネル推定部23dからのチャネル推定値を入力されるとともに、コントローラ23gからの配分比パラメータないし干渉補正値とを入力されて、これらの値を用いた計算式による演算に基づき、該当するパスの位相回転量を算出するものである。
【0047】
具体的には、推定値選択ロジック部23hでは、以下の式(1)で最終的な位相回転量Vchを求める。即ち、推定値選択ロジック部23hにて各パスごとに式(1)により算出された位相回転量を位相補正部27−1〜27−3に出力して、位相補正を行なう。
Vch=α×(Vcp−A)+β×(Vdp−B) …(1)
なお、前述したように、Vcpは外挿パイロット信号に基づく位相回転量(ベクトル量、図1のチャネル推定部23cの出力)、Vdpは内挿パイロット信号に基づく位相回転量(ベクトル量、図1のチャネル推定部23dの出力)、α,βは外挿/内挿の配分を決定する配分比パラメータ、A,Bは既知の固定的な干渉に対する補正値(ベクトル量)である。
【0048】
すなわち、推定値選択ロジック部23hにおいては、干渉補正値A,Bにより補正された各演算処理処理結果(Vcp−A),(Vdp−B)について、前記配分比パラメータにより配分された値(式(1)の演算結果)を算出して、位相回転量(推定結果)として各パスに対応して出力する。
例えば、前述の図8に示す基地局移動局距離の範囲がPの場合にはαを「1」、βを「0」と設定し、範囲がRの場合にはαを「0」、βを「1」と設定し、範囲がQの場合には、外挿パイロット信号の受信品質指標値が内挿パイロット信号の受信品質指標値に対して相対的に劣化するに従い、αを「1」から「0」へ、βを「0」から「1」へと段階的ないし連続的に変化していくように設定する。
【0049】
換言すれば、推定値選択ロジック部23hは、コントローラ23gからの配分比パラメータにより、第1補正量としてのチャネル推定部23cからの算出結果と、第2補正量としてのチャネル推定部23dからの算出結果とが配分された値を算出し、位相補正量(推定結果)として出力する出力部として機能する。
さらに、上述のチャネル推定部23c,23d,RSCP/SIR測定部23e,23f,コントローラ23gおよび推定値選択ロジック部23hにより、第1演算処理結果としての複素演算処理部23aからの演算結果および第2演算処理結果としての複素演算処理部23bからの演算結果を用いて、受信信号に対する位相補正量を出力する補正量出力部として機能し、この補正量出力部としての機能については、演算回路(DSP; Digital Signal Processor)により構成することも可能である。
【0050】
ところで、図3を用いて説明したように、内挿パイロット信号7′は、通信チャネル8Aを構成する各データスロット8′内に時分割多重されている。従って、上述の図1に示すチャネル推定装置23においては、内挿パイロット信号7′のみではデータ部8′の位相誤差(データが入力されている区間における位相誤差)を直接測定することはできず、間欠的に挿入された内挿パイロット信号7′を用いて算出した位相回転量を平均して用いているにすぎない。
【0051】
つまり、以下に詳述するように、通信チャネルの信号成分が外挿パイロット信号を受信する際のノイズとして作用する場合以外は、データが入力されている区間における位相回転量を直接測定することができる外挿パイロット信号4′を用いて位相誤差を測定する方が、内挿パイロット信号のみを用いて測定する場合に比べて特性的に有利である。この場合においては、配分比パラメータにより、外挿パイロット信号の成分の比率を内挿パイロット信号の成分よりも多くして位相回転量を測定する。
【0052】
しかしながら、以下のように、TPC制御が働くことにより、通信チャネルの信号成分が外挿パイロット信号を受信する際のノイズとして作用する場合もある。このような場合においては、外挿パイロット信号のみを位相回転量の推定のために用いるよりも、内挿パイロット信号についても用いることが適切な場合もある。
【0053】
すなわち、図4に示すような無線基地局31〜36,ネットワーク(NW)制御局37,38,他ネットワーク42と接続するためのゲートウェイ局39および移動体通信端末としての移動局40,41からなる移動体通信システム43において、移動局40と移動局41とが無線基地局31と通信中であるとする。
移動局40は、無線基地局31の近辺、移動局41は、無線基地局32の近辺に位置しているものとする。各移動局40,41は、無線基地局31から送信される外挿パイロット信号を受信し、この外挿パイロット信号を用いて、無線基地局1からのデータを受信している。この場合において、無線基地局31の外挿パイロット信号からすると、無線基地局32と自局との間の通信チャネルもノイズとして認識される。
【0054】
2つの移動局40,41が同一のサービスを受けている場合、(例えば音声通信、非制限ディジタル通信、パケット等)一定のエラーレートが保証される必要がある。エラーレートが水準に達しない場合、音声品質の大幅な劣化やパケット通信システムの輻輳等を招いてしまう。
CDMAの場合、システム容量を確保するため、例えばTDMA(TimeDivision Multiple Access)等の方式のように、各チャネルに必要以上のレベルを割り当て、エラーレートを確保することはできない。そのため、通信チャネルでは、送信パワー制御によるレベルの最適化が必須となっている。ただし、外挿パイロット信号は、個別の移動体通信端末に対応した送信パワー制御の対象外であり、以下に説明する通信チャネルと外挿パイロット信号のレベル的アンバランスが生じてしまうことになる。
【0055】
図5は上述の外挿パイロット信号への干渉について説明する図である。この図5中、無線基地局31は10dBmレベルで外挿パイロット信号を送信している。移動局40および移動局41までの伝搬ロスはそれぞれ−70dB、−90dBだったとする。即ち、移動局40よりも移動局41のほうが20dB分だけ遠くにいる。この場合において、無線基地局32からの干渉(他局干渉)波の影響が、移動局40で−10dB相当、移動局41で−20dB相当だったとする。即ち、移動局41が移動局40よりも10dB分だけ無線基地局32の近くにいることになる。
【0056】
ここで、各移動局40,41のサービスのために要求されるエラーレートを維持するために必要な受信レベルが−90dBmだとすると、無線基地局31から移動局40向けの通信チャネル(DCH1)の送信レベルTx_DCH1は−10dBmとなり、無線基地局31から移動局41向けの通信チャネル(DCH2)の送信レベルTx_DCH2は+20dBmとなる。換言すれば、無線基地局31における通信チャネルDCH1,DCH2の送信レベルは、TPCにより、それぞれ−10dBm,+20dBmに制御される。
【0057】
2つの送信レベルTx_DCH1およびTx_DCH2の差30dBは、伝搬ロスと干渉の合計となっている。また、各移動局31,32が受信する外挿パイロット信号の受信レベルRx_CPICH1,Rx_CPICH1は、伝搬ロスの影響でRx_CPICH1=−60dBm、Rx_CPICH2=−80dBmとなる。
【0058】
このとき、移動局40において受信された外挿パイロット信号と各干渉波とのレベル比は、以下の式(2)〜(4)とおりとなる。
外挿パイロット信号/通信チャネル:
Rx_CPICH1/Rx_DCH1=+20dB …(2)
外挿パイロット信号/他局干渉:
Rx_CPICH1/他局干渉=−70dBm …(3)
内挿パイロット信号/他局干渉:
Rx_DCH1/他局干渉=−90dBm(TPC制御下) …(4)
また、移動局41において受信された外挿パイロット信号と各干渉波とのレベル比については、以下の式(5)〜(7)のとおりとなる。
【0059】
外挿パイロット信号/通信CH:
Rx_CPICH2/Rx_DCH2=−10dB …(5)
外挿パイロット信号/他局干渉:
Rx_CPICH2/他局干渉=−100dBm …(6)
内挿パイロット信号/他局干渉:
Rx_DCH2/他局干渉=−90dBm(TPC制御下) …(7)
この場合のように、無線基地局31においてTPCによる制御が行なわれた場合には、移動局41では基地局31からの外挿パイロット信号の受信特性が明らかに劣化し、通信チャネルのエラーレートも劣化する。
【0060】
続いて、上述のごとくTPCによって受信特性が劣化した外挿パイロット信号を用いて推定された位相回転量を用いて、位相補正を行なうことにより、受信感度が劣化することについて図6(a)〜図6(d)を用いて説明する。
まず、逆拡散タイミングは、サーチャ20c(図1参照)で検出するため、パイロット信号を認識しなくても、逆拡散は可能である。受信信号はI/Qで拡散されており、それぞれを復調(逆拡散+シンボル単位での積分)し、仮想的なI/Q平面にマッピングすると、図6(a)で示すような回転ベクトルとして表現できる。ただし、AGC(Automatic Gain Control)によりAD変換後のレベルが一定に保たれていることが前提である。
【0061】
図6(a)に示すように、パイロット信号は、フレーム中の位置が分かれば値は既知であるため、一定の回転処理(極座標演算)をすれば図6(b)のように一点に集めることは可能である。ただし実際は無線基地局と移動局のキャリア偏差や伝搬路での遅延量変動のため、受信したベクトルは回転してしまう。
ここで、パイロット信号のI/Q平面上での位置が分かり、そのベクトルの単位時間での回転量Δθ(図6(c),式(8)参照)を測定することにより、各パスにおける伝搬遅延(キャリア偏差を含む)を測定したことになる(チャネル推定)。測定された回転量Δθを用いて式(9)に示す極座標行列演算により実信号ベクトルを位相補正すれば、移動局では無線基地局とキャリアを共有したことになり、同期検波を実現することができる。
【0062】
【数1】
【0063】
ここで、θmoveは温度/フェージング/マルチパス等による位相変化、θerrorは、無線基地局と移動局のキャリア周波数偏差による位相変化、(Ri,Rq)は受信ベクトル、(Di,Dq)は実信号ベクトルである。
ところで、外挿パイロット信号のみを用いてチャネル推定を行なっている場合においては、この外挿パイロット信号の受信性能が劣化すると、チャネル推定の精度が低下し、I/Q平面状でのベクトルの回転量の補正が出来なくなり、正確な復調が困難になる。図6(d)にパイロット信号に干渉が重畳された場合にベクトル信号の変化を示す。干渉がランダムな場合、この図6(d)の中点線Aで示すような範囲に交点がばらつき、正確な回転量の測定が出来なくなる。
【0064】
すなわち、希望波強度Bと、中点線Aで示すような範囲でばらつく干渉波強度Cとの比によって得られるSIR値が、必然的に劣化する。ここで、通信チャネルを位相補正する場合、本来マッピングされている象限からずれるとエラーとなる。受信レベルが大きく、干渉が小さい場合でも、回転量の補正が不正確な場合はエラーが増加する。
【0065】
外挿パイロット信号は受信するデータと同じタイミングでのチャネル推定が可能であり、回路的に相当有利となるが、図5で説明したように、TPC(送信パワー制御)により増加した通信CH自身により、外挿パイロット信号のSIRが劣化する。つまり、感度を上げるための制御が、逆に感度を劣化させてしまう。
ところで、内挿パイロット信号は、復調する信号の前後のタイミングでしかCH推定ができない。精度を上げるためには、平均化の処理が必要であり、特性も外挿パイロット信号よりも劣る。
【0066】
しかし、外挿パイロット信号と異なって移動局での受信レベルがTPC動作に連動しているため、通信ch自身による干渉の増加はありえない。タイミング的にもずれている。さらに図4の外部干渉に対する劣化に関しても、外挿パイロット信号の場合、干渉分SIRが劣化するだけであるが、内挿パイロット信号の場合、TPC制御によるレベル増加がされ、劣化分が補正されることになる。例えば、−10dB相当の干渉により受信感度が劣化した場合、+10dBのレベルアップの制御がなされ、SIRが維持される。
【0067】
そこで、本実施形態にかかるチャネル推定装置23は、位相回転量の推定のために用いられるパイロット信号として、外挿パイロット信号と内挿パイロット信号とを併用する。即ち、上述の式(1)に基づいて位相回転量を推定することにより、TPCの条件によらずに、位相回転量の推定に対する精度を向上させ安定度を確保することができ、位相補正後の受信感度についても良好なものを確保しているのである。
【0068】
上述の構成により、本実施形態にかかる移動体通信システムにおいては、無線基地局においてそれぞれの拡散コードで拡散された通信チャネル♯1〜♯Nと外挿パイロット信号とを送信する。また、移動体通信端末(移動局)では、上述の外挿パイロット信号とともに1チャネルの通信チャネルの信号成分を受信する。
すなわち、パス検出部20にて自身の通信チャネルのレイク合成のためのパスを検出するとともに、それぞれのパスを通じて受信される信号成分の受信タイミングt1〜t3を検出し、各パスを通じた受信信号について、逆拡散部22−1〜22−3にて外挿パイロット信号用の拡散コードで逆拡散するとともに、逆拡散部26−1〜26−3において自身の通信チャネル用の拡散コードで逆拡散する。
【0069】
また、位相補正部27−1〜27−3では、逆拡散部26−1〜26−3にて逆拡散された通信チャネルの信号について、チャネル推定装置23にて推定された位相回転量を用いて位相補正を行ない、遅延調整を行なった後にレイク合成する。
ここで、チャネル推定装置23の複素演算部23aでは、逆拡散部22−1〜22−3からの逆拡散信号について、上述の式(9)に示す複素演算処理を行なうことにより、外挿パイロット信号を復調する。また、複素演算部23bでは、逆拡散部26−1〜26−3からの逆拡散信号のうちで内挿パイロット信号の信号成分について、式(9)に示す複素演算処理を行なって、内挿パイロット信号を復調する。
【0070】
さらに、RSCP/SIR測定部23eでは、上述の複素演算部23aにて復調された外挿パイロット信号を用いて受信レベルおよびSIR(外挿パイロット信号の希望波強度と復調された外挿パイロット信号の干渉波強度との比)を測定する。同様に、RSCP/SIR測定部23fでは、複素演算部23bにて復調された内挿パイロット信号を用いて受信レベルおよびSIRを測定する。
【0071】
推定値選択ロジック23hでは、上述のごとく復調された外挿パイロット信号および内挿パイロット信号を用いて算出されたチャネル推定値を入力され、これらの値を式(1)におけるVcpおよびVdpとして演算処理を行なって、各パスのチャネル推定値を位相補正部27−1〜27−3に出力する。なお、式(1)におけるパラメータとなるα,β,AおよびBについては、コントローラ23gにおいて、RSCP/SIR測定部23e,23fにて測定された受信レベルおよびSIRをもとに、参照テーブル23gを参照することにより、受信感度を最適にすることができるものを取り出して、推定値選択ロジック部23hに通知する。
【0072】
なお、実環境では、送信電力制御により通信チャネルのレベルは常に変動しており、自局の通信チャネル自体からの干渉量も状況により変化することになる。チャネル推定装置23においても、復調された外挿パイロット信号および内挿パイロット信号の状況に応じて式(1)のパラメータを修正することにより特性の改善を図っている。
【0073】
なお、位相補正部27−1〜27−3では、このようにして推定された位相回転量を用いて位相補正を行ない、受信感度を最適な状態にしている。
このように、本発明の一実施形態にかかる移動体通信端末によれば、複素演算部23a,23b,チャネル推定部23c,23d,RSCP/SIR測定部23e,23f,コントローラ23gおよび推定値選択ロジック部23hをそなえたことにより、位相回転量の推定のために用いられるパイロット信号として、外挿パイロット信号と内挿パイロット信号とを併用することにより、外挿パイロット信号への干渉の影響を小さくし、チャネル推定(位相回転量の推定)精度を向上させ安定度を確保することができるのみならず、位相補正後の受信感度についても良好なものを確保することができ、ひいては、送信パワー制御を最適化することが可能となり、無線基地局の送信レベルを下げ、システム容量を増加させることができる。
(b)その他
本発明にかかる移動体通信端末によれば、上述の本実施形態にかかる方式のほか、外挿パイロット信号、内挿パイロット信号を併用する公知のCDMA方式のベースバンド受信方式において、同様に適用することができる。
【0074】
また、上述の本実施形態にかかるチャネル推定装置23においては、式(1)を用いて位相回転量を推定しているが、本発明によればこれに限定されず、SIRや受信レベル等の条件を境界として、復調された外挿パイロット信号および内挿パイロット信号を単純に切り替えるのみで位相回転量を推定してもよく、このようにしても、両パイロット信号を比較して特性の良い面を引き出しつつ同期検波を行なうことができる。
【0075】
さらに、上述のチャネル推定装置23においては、受信品質指標値(第1受信品質指標値および第2受信品質指標値)として、受信レベルおよびSIRの組み合わせを用いているが、本発明によればこれに限定されず、単一の受信品質指標値を用いて上述の配分比パラメータを設定するようにコントローラ23gを構成してもよく、この場合においても、上述の本実施形態の場合とほぼ同様の利点がある。
【0076】
この場合においては、第1,第2受信品質測定部としては、図1の符号23e,23fに示す機能部を、単一種の受信品質指標値のみを測定する機能部として構成してもよく、また、コントローラ23gにおいては、単一種の受信品質指標値に基づく配分比パラメータを記憶する参照テーブルとして構成してもよい。
例えば、上述の単一種の受信品質指標値としては、復調されたパイロット信号の受信レベルのほかに、SIRやビット単位の信号対雑音比(Eb/Io)のほかに、復調された外挿パイロット信号および内挿パイロット信号エラー数の算出値を用いることも可能である。また、これらの各指標値について、任意に組み合わせて実施することも可能であることはいうまでもない。
【0077】
また、上述の実施形態における比較マージン値としては、絶対的な値(例えば受信レベルを受信品質指標値とした場合のデシベル値)として設定することができるが、実質的にマージン値を持たない(0dB)ように構成してもよい。受信レベル以外の値を受信品質指標値として用いた場合も同様である。
この場合においては、推定値選択ロジック部23hでは、RSCP/SIR測定部23eからの受信品質指標値が、RSCP/SIR測定部23fからの受信品質指標値よりも大きい場合には、チャネル推定部23cからのチャネル推定値を位相補正量として出力すべく配分比パラメータを設定する一方、RSCP/SIR測定部23eからの受信品質指標値が、RSCP/SIR測定部23fからの受信品質指標値よりも小さい場合には、チャネル推定部23dからのチャネル推定値を位相補正量として出力すべく配分比パラメータを設定する。
【0078】
さらに、上述の実施形態のごとく、共通パイロットとしての外挿パイロットの受信電力が小さい場合にその影響度を小さくすることに着目して制御を行なっているが、本発明によれば、特に無線基地局に近いエリアにおいて、TPCが使用されて、見かけ上受信電力が大きく見えている個別パイロットよりも外挿パイロットの影響を大きく見せることも考えられる。
また、本発明によれば、CDMA通信方式以外の通信方式を適用した移動体通信端末に対しても、適用することはもちろん可能である。
また、上述した実施形態に関わらず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することも可能である。
【0079】
また、上述のごとく開示された各実施形態によって、本願発明にかかる装置を製造することは可能である。
(c)付記
(付記1) CDMA通信方式による逆拡散処理の施された受信信号についてのキャリア信号を同期検波により再生するために、パイロット信号からデータ信号の位相回転量を推定する移動体通信端末であって、
前記データ信号を含む通信チャネルの拡散コードとは異なる拡散コードで拡散された第1パイロット信号を逆拡散する第1パイロット信号逆拡散部と、
前記データ信号内に挿入されて前記データ信号と同一の拡散コードで拡散された第2パイロット信号を逆拡散する第2パイロット信号逆拡散部と、
該第1パイロット信号逆拡散手段にて逆拡散処理の施された信号について複素演算処理を行ない、第1演算処理結果として出力する第1複素演算部と、
該第2パイロット信号逆拡散手段にて逆拡散処理の施された信号について複素演算処理を行ない、第2演算処理結果として出力する第2複素演算部と、
上記の第1演算処理結果および第2演算処理結果を用いて、前記受信信号の同期検波のための位相回転量の推定結果を出力する補正量出力部と、
をそなえて構成されたことを特徴とする、移動体通信端末。
【0080】
(付記2) 該補正量出力部が、
前記第1演算処理結果を用いて、前記第1パイロット信号による第1受信品質指標値を測定する第1受信品質測定部と、
前記第2演算処理結果を用いて、前記第2パイロット信号による第2受信品質指標値を測定する第2受信品質測定部と、
前記第1演算処理結果を用いて、前記受信信号の位相補正量を算出し、第1補正量として出力する第1位相補正量算出部と、
前記第2演算処理結果を用いて、前記受信信号の位相補正量を算出し、第2補正量として出力する第2位相補正量算出部と、
上記の第1受信品質指標値および第2受信品質指標値に基づいて、上記の第1補正量および第2補正量に対する配分比パラメータを設定する配分比設定部と、
該配分比設定部からの前記配分比パラメータにより、上記の第1補正量および第2補正量が配分された値を算出し、前記位相補正量として出力する出力部と、
をそなえて構成されたことを特徴とする、付記1記載の移動体通信端末。
【0081】
(付記3) 該配分比設定部が、前記の第1受信品質指標値が第2受信品質指標値に対して相対的に劣化するに従い、前記第2補正量の配分比を前記第1補正量の配分比に対して相対的に増加させるように構成されたことを特徴とする、付記2記載の移動体通信端末。
(付記4) 該配分比設定部が、前記第1受信品質指標値が前記第2受信品質指標値よりも大きい場合には、該第1位相補正量算出部からの第1補正量を前記位相補正量として出力すべく前記配分比パラメータを設定する一方、前記第1受信品質指標値が前記第2受信品質指標値よりも小さい場合には、該第2位相補正量算出部からの第2補正量を前記位相補正量として出力すべく前記配分比パラメータを設定することを特徴とする、付記2記載の移動体通信端末。
【0082】
(付記5) 該配分比設定部に、上記の第1受信品質指標値との大小判断の対象となる第2受信品質指標値に、前記受信品質指標値の種類に応じた比較マージン値が設定され、前記の第1受信品質指標値と第2受信品質指標値に上記比較マージン値を加えた値との大小に応じた配分比パラメータを設定すべく構成されたことを特徴とする、付記4記載の移動体通信端末。
【0083】
(付記6) 受信したパイロット信号を用いて、補正すべき受信信号の位相補正量を推定するCDMA通信用の移動体通信端末において、
異なる拡散符号で拡散され送信されたパイロット信号の双方に基づいて、前記位相補正量を推定する推定結果出力部を、
をそなえて構成されたことを特徴とする、移動体通信端末。
【0084】
(付記7) 前記異なる拡散符号で拡散されたパイロット信号は、個別通信チャネルでデータ信号送信期間外に間欠的に送信される第1パイロット信号、及び、共通チャネルで該データ信号送信期間内にも送信される第2のパイロット信号を含み、
前記推定結果出力部が、該第2のパイロット信号の受信品質が低下するにつれて、前記推定において、該第1のパイロット信号の影響度を第2のパイロット信号の影響度よりも高めるように構成されたことを
特徴とする、付記6記載の移動体通信端末。
【0085】
(付記8) 既知信号を使用してチャネル推定を行なう移動体通信システムの移動体通信端末において、
複数の移動体通信端末で共通に使用される第1の既知信号と特定の移動体通信端末で使用される第2の既知信号とを使用してチャネル推定を行なうチャネル推定部を、
そなえて構成されたことを特徴とする、移動体通信端末。
【0086】
(付記9) 前記チャネル推定部は、前記第1の既知信号の受信品質、前記第2の既知信号の受信品質に応じて、該第1の既知信号、該第2の既知信号にそれぞれ重み付けをしてチャネル推定を行なうことを特徴とする、付記8記載の移動体通信端末。
(付記10) 前記チャネル推定部は、前記第1の既知信号の受信品質、あるいは前記第2の既知信号の受信品質に応じて、該第1の既知信号、あるいは該第2の既知信号に重み付けをしてチャネル推定を行なうことを特徴とする、付記8記載の移動体通信端末。
【0087】
(付記11) 上記の第1受信品質測定部および第2受信品質測定部が、前記各パイロット信号による受信品質指標値として、受信レベルを測定するように構成されたことを特徴とする、付記2記載の移動体通信端末。
(付記12) 上記の第1受信品質測定部および第2受信品質測定部が、前記各パイロット信号による受信品質指標値として、信号対干渉比またはビット単位の信号対雑音比を測定するように構成されたことを特徴とする、付記2記載の移動体通信端末。
【0088】
(付記13) 上記の第1受信品質測定部および第2受信品質測定部が、前記各パイロット信号による受信品質指標値として、前記受信レベルとともに、前記各パイロット信号のパターンのエラー数を算出するように構成されたことを特徴とする、付記2記載の移動体通信端末。
(付記14) 該配分比設定部が、第1受信品質指標値および第2受信品質指標値の関係に対応した配分比パラメータについて記憶する参照テーブルをそなえ、上記の第1受信品質測定部および第2受信品質測定部からの各受信品質指標値をもとに、該参照テーブルを参照することにより、上述の配分比パラメータを出力制御すべく構成されたことを特徴とする、付記2〜5,11〜13のいずれか一項記載の移動体通信端末。
【0089】
(付記15) 該第2受信品質測定部が、所定の区間において測定された受信品質指標値データを平均することにより、前記各パイロット信号による受信品質指標値を測定すべく構成されたことを特徴とする、付記2〜5,11〜14のいずれか一項記載の移動体通信端末。
(付記16) 該配分比設定部が、上記の第1受信品質指標値および第2受信品質指標値に応じて、上記の第1演算処理結果および第2演算処理結果に対する干渉補正値がそれぞれ設定され、該出力部においては、前記干渉補正値により補正された各演算処理処理結果について、前記配分比パラメータにより配分された値を算出して、前記推定結果として出力すべく構成されたことを特徴とする、付記2〜5,11〜15のいずれか一項記載の移動体通信端末。
【0090】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の移動体通信端末によれば、補正量出力部により、第1演算処理結果および第2演算処理結果を用いて、受信信号に対する位相補正のための位相回転量を推定結果として出力することにより、外挿パイロット信号および内挿パイロット信号の併用により、推定精度を向上させ安定度を確保することができるのみならず、位相補正後の受信感度についても良好なものを確保することができ、ひいては、送信パワー制御を最適化することが可能となり、無線基地局の送信レベルを下げ、システム容量を増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる移動体通信端末が適用された移動体通信端末の受信系を示すブロック図である。
【図2】基地局の送信系を示すブロック図である。
【図3】外挿パイロット信号および内挿パイロット信号のタイミングを示す図である。
【図4】TPC制御の態様を説明するための移動体通信システムを示す図である。
【図5】TPC制御の態様を説明するための図である。
【図6】(a)〜(d)はいずれも、TPCによって受信特性が劣化した外挿パイロット信号を用いて推定された位相回転量を用いて同期検波を行なうことにより受信感度が劣化することについて説明する図である。
【図7】(a),(b)はともに、TPC制御に応じたコントローラによる配分比パラメータの設定態様を説明するための図である。
【図8】基地局移動局距離に応じた、復調された外挿パイロット信号および内挿パイロット信号の受信レベルを示す図である。
【符号の説明】
1,3 チャネライゼーション・コード
2 スクランブリング・コード
4 外挿パイロット信号用固定データ
4′ 外挿パイロット信号
5,10 加算部
6,11 拡散・I/Q値化部
7 内挿パイロット信号用固定データ
7′ 内挿パイロット信号
8 通信チャネル♯1のデータ
8A 通信チャネル
8′データ部
9 選択部
12 TPC部
13 下りパワー制御部
14I,14Q 加算部
15A コサイン乗算部
15B サイン乗算部
16 加算部
17 送信増幅・RF部
18 無線基地局の送信系
19 無線受信部
20 パス検出部
20a マッチドフィルタ
20b サーチャ
20c 外挿コード保持部
21 外挿パイロット信号用拡散コード発生器
22−1〜22−3 逆拡散部
23 チャネル推定装置
23a,23b 複素演算部
23c,23d チャネル推定部
23e,23f RSCP/SIR測定部
23g コントローラ
23h 推定値選択ロジック部
23i 参照テーブル
24 オフセット設定部
25 内挿パイロット信号用拡散コード発生器
26−1〜26−3 逆拡散部
27−1〜27−3 位相補正部
28−1〜28−3 遅延調整部
29 レイク合成部
30 移動体通信端末の受信系
31〜36,44 無線基地局
37,38 ネットワーク制御局
39 ゲートウェイ局
40,41,45 移動局
42 他ネットワーク
43 移動体通信システム
46〜49 受信品質指標値

Claims (10)

  1. パイロット信号を用いて受信信号の位相補正を行なうCDMA通信用の移動体通信端末において、
    ータ信号を含む通信チャネルの拡散コードとは異なる拡散コードで拡散された第1パイロット信号を逆拡散する第1パイロット信号逆拡散部と、
    前記データ信号内に挿入されて前記データ信号と同一の拡散コードで拡散された第2パイロット信号を逆拡散する第2パイロット信号逆拡散部と、
    該第1パイロット信号逆拡散にて逆拡散処理の施された信号について複素演算処理を行ない、第1演算処理結果として出力する第1複素演算部と、
    該第2パイロット信号逆拡散にて逆拡散処理の施された信号について複素演算処理を行ない、第2演算処理結果として出力する第2複素演算部と、
    上記の第1演算処理結果および第2演算処理結果を用いて、前記位相補正のための位相補正量を出力する補正量出力部と、をそなえて構成されるとともに、
    該補正量出力部が、
    前記第1演算処理結果を用いて、前記第1パイロット信号による第1受信品質指標値を測定する第1受信品質測定部と、
    前記第2演算処理結果を用いて、前記第2パイロット信号による第2受信品質指標値を測定する第2受信品質測定部と、
    前記第1演算処理結果を用いて、前記受信信号の位相補正量を算出し、第1補正量として出力する第1位相補正量算出部と、
    前記第2演算処理結果を用いて、前記受信信号の位相補正量を算出し、第2補正量として出力する第2位相補正量算出部と、
    上記の第1受信品質指標値および第2受信品質指標値に基づいて、上記の第1補正量および第2補正量に対する配分比パラメータを設定する配分比設定部と、
    該配分比設定部からの前記配分比パラメータにより、上記の第1補正量および第2補正量が配分された値を算出し、前記位相補正量として出力する出力部と、をそなえて構成されたことを特徴とする、移動体通信端末。
  2. 該配分比設定部が、前記の第1受信品質指標値が第2受信品質指標値に対して相対的に劣化するに従い、前記第2補正量の配分比を前記第1補正量の配分比に対して相対的に増加させるように構成されたことを特徴とする、請求項記載の移動体通信端末。
  3. 該配分比設定部が、前記第1受信品質指標値が前記第2受信品質指標値よりも大きい場合には、該第1位相補正量算出部からの第1補正量を前記位相補正量として出力すべく前記配分比パラメータを設定する一方、前記第1受信品質指標値が前記第2受信品質指標値よりも小さい場合には、該第2位相補正量算出部からの第2補正量を前記位相補正量として出力すべく前記配分比パラメータを設定することを特徴とする、請求項記載の移動体通信端末。
  4. 上記の第1受信品質指標値との大小判断の対象となる第2受信品質指標値に前記受信品質指標値の種類に応じた比較マージン値が設定され、該配分比設定部が、前記の第1受信品質指標値と第2受信品質指標値に上記比較マージン値を加えた値との大小に応じた配分比パラメータを設定すべく構成されたことを特徴とする、請求項記載の移動体通信端末。
  5. 上記の第1受信品質測定部および第2受信品質測定部が、前記各パイロット信号による受信品質指標値として、受信レベルを測定するように構成されたことを特徴とする、請求項1記載の移動体通信端末。
  6. 上記の第1受信品質測定部および第2受信品質測定部が、前記各パイロット信号による受信品質指標値として、信号対干渉比またはビット単位の信号対雑音比を測定するように構成されたことを特徴とする、請求項1記載の移動体通信端末。
  7. 上記の第1受信品質測定部および第2受信品質測定部が、前記各パイロット信号による受信品質指標値として、前記受信レベルとともに、前記各パイロット信号のパターンのエラー数を算出するように構成されたことを特徴とする、請求項1記載の移動体通信端末。
  8. 該配分比設定部が、上記の第1受信品質指標値および第2受信品質指標値の関係に対応した配分比パラメータについて記憶する参照テーブルをそなえ、上記の第1受信品質測定部および第2受信品質測定部からの各受信品質指標値をもとに、該参照テーブルを参照することにより、上述の配分比パラメータを出力制御すべく構成されたことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項記載の移動体通信端末。
  9. 該第2受信品質測定部が、所定の区間において測定された受信品質指標値データを平均することにより、前記各パイロット信号による受信品質指標値を測定すべく構成されたことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項記載の移動体通信端末。
  10. 該配分比設定部が、上記の第1受信品質指標値および第2受信品質指標値に応じて、上記の第1演算処理結果および第2演算処理結果に対する干渉補正値がそれぞれ設定され、該出力部においては、前記干渉補正値により補正された各演算処理結果について、前記配分比パラメータにより配分された値を算出して、前記位相補正量として出力すべく構成されたことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項記載の移動体通信端末。
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