JP4446584B2 - 光ファイバケーブルの固定方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、橋梁、建物等の構造物に生じる歪の分布を測定するために、歪検知用の光ファイバケーブルを構造物に固定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバの応用技術として地盤、橋梁、トンネル等に生ずる歪を監視するシステムが提案されている。この方法は、橋梁等の対象物に、光ファイバのみで構成された光ファイバケーブル或いは光ファイバを金属製の鞘材内に収容した形態の光ファイバケーブルを取り付けておき、その一端から光ファイバ中におけるブリルアン散乱光を測定することで光ファイバ中に生じる長手方向歪の分布を測定し、これによって対象物に生じた変動を検出しようとするものである。現在までのところ、光ファイバケーブルの対象物への取付に当たっては、光ファイバケーブルをなるべくたるまないように対象物に沿わせ、一定間隔の位置にクランプなどの固定治具によって固定する方法や、全長を接着剤や粘着テープによって固定する方法が用いられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、光ファイバによる歪検出は、対象物の歪に応じて光ファイバ中に長手方向の歪が生じていることが必要であるが、単に光ファイバケーブルをたるまないように対象物に沿わせて固定した場合には、厳密には光ファイバに微少なたるみが生じており、そのため、そのたるみの範囲内では対象物に生じた伸び歪を検出できず、ある程度以上の大きい伸び歪しか検出できなかった。また、対象物の圧縮歪は全く検出することができなかった。
【0004】
これらの問題を解決するには、光ファイバケーブルを対象物に取り付ける際に、光ファイバケーブルに予め適当な長手方向の弾性伸び歪を付与しておき、その状態で対象物に固定することが考えられ、これによって、対象物に生じる微少な伸び歪を検出できるばかりでなく、圧縮歪をも検出できる。
【0005】
ところが、光ファイバケーブルを、その長手方向に均一な弾性伸び歪を与えた状態で対象物に固定し、長期間に亘ってその状態を保持することはきわめて困難であるという問題が生じた。すなわち、光ファイバケーブルを所望の弾性伸び歪を与えた状態で対象物に固定するには、その光ファイバケーブルに所望の張力を付与して所望の弾性伸び歪を生じさせた状態で対象物に沿わせ、その状態を保持したままで、一定間隔の位置を押え治具によって対象物に押し付けて固定する方法や、全長を接着剤や粘着テープによって対象物に固定する方法を採ったとき、押え治具を用いる場合には、光ファイバケーブルを対象物に押し付けて固定するように押え治具を対象物に固定する際の微妙な押し付け方や押し付け圧の不均一さが生じるため、固定後の光ファイバケーブルにおける初期弾性伸び歪の均一性の確保に多大な手数を要する。また、接着剤や粘着テープによって固定する方法では、固定後の光ファイバケーブルの初期弾性伸び歪は均一となっているが、時間経過と共に接着剤や粘着剤の劣化やクリープが進み、光ファイバケーブルのゆるみや脱落を来たし、特に屋外ではこの現象が顕著に生じ、長期間の使用には適さないという問題が生じた。更に、光ファイバを金属製の鞘材内に収容した形態の光ファイバケーブルを用いる場合には、押え治具による取付でも時間経過と共に金属鞘材や押え治具の応力緩和が進み、押え治具による締付け力が低下しうる点にも状況に応じた配慮を要する。また、降雨や、結露水分による締付界面のすべりや、治具との異種金属接触腐食作用による接触部腐食を生じさせないための造作にもコストがかかる。
【0006】
金属鞘材を用いた光ファイバケーブルを金属製の対象物に対して確実に固定する方法としては溶接法を用いることが考えられる。しかしながら、溶接法を用いると、対象物の表面が溶融したり、少なからぬ熱影響を受けるため、重要構造物である橋梁や建築物には適用が認められていない。また、対象物に既に防食塗装が施されている場合には、溶接の熱影響が及ぶ広範囲に亘る塗膜除去と事後の修復に多大な手数を要する。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みなされたもので、光ファイバケーブルを、長手方向の弾性伸び歪を均一に付与した状態で取付対象の構造物に対して固定することができると共に長期間に亘ってその状態を維持することの可能な光ファイバケーブルの固定方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、光ファイバケーブルを、所望の弾性伸び歪を生じさせる張力をかけた状態で、取り付けるべき構造物の表面に当接ないし近接させ、該張力をかけたままで該ケーブルの外周の半周ないし全周を、その近傍の構造物表面共々、骨材入反応硬化性樹脂基組成物で覆装したのち該樹脂基組成物を硬化させることにより、構造物表面を支持面として固定することを特徴とし、更に、前記樹脂基組成物の覆装幅を光ファイバケーブルの太さの3〜30倍としたことを特徴とするものである。この構成としたことにより、光ファイバケーブル及び構造物表面に樹脂基組成物を塗布して覆装する際、その組成物は流動性を有しているため、光ファイバケーブルに余計な外力を加えることなく、従って、光ファイバケーブルに均一に生じさせている長手方向の弾性伸び歪を変化させることなく、その樹脂基組成物を容易に塗布して被覆層を形成することができ、その後の硬化時には配合している骨材が硬化収縮を抑制し、樹脂基組成物は塗布した状態のままで硬化し、この点からも光ファイバケーブルに余計な外力が加わることがない。かくして、光ファイバケーブルを硬化被覆層によって、均一な弾性伸び歪を付与した状態のままで構造物表面に固定できる。また、その被覆層は光ファイバケーブルの外周の半分以上に接着するため光ファイバケーブルに対する接着面積が大きく、覆装幅が光ファイバケーブルの太さの3〜30倍であるので被覆層の構造物表面に対する接着面積も大きく、このため、光ファイバケーブルを構造物表面に対して大きい強度で固定しており、しかも、硬化した組成物に配合している骨材が樹脂基組成物のクリープを抑制するので被覆層にクリープを生じることもなく、このため、光ファイバケーブルは長期間に亘って、初期の取付状態のまま、すわなち均一な弾性伸び歪を付与した状態のままで構造物表面に固定された状態を維持する。かくして、長期間に亘って正確に構造物の歪検出を行うことができる。因に、樹脂基組成物の接着力は一般的に100kg/cm2 程度あり、現用の金属鞘管径2mm、外周長約6mmの外周全周を被覆したとすると長さ100mmを被覆することにより600kgの長手方向応力に耐える事となるのである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に用いる光ファイバケーブルは、ブリルアン散乱光を測定することで長手方向歪の分布を測定可能な光ファイバを備えたものであれば、その構造は任意であり、例えば、光ファイバのみで構成されるものでもよいが、その光ファイバを金属製の鞘材で覆装し、適当な間隔でかしめるなどして光ファイバを鞘材に固定した構成のものが好ましい。この構成の光ファイバケーブルを用いると、金属製の鞘材が内部の光ファイバを良好に保護するので、光ファイバケーブルの取付作業時及び長期間の使用中において光ファイバの損傷を防止することができるという利点が得られる。
【0010】
光ファイバケーブルを取り付ける対象の構造物は、橋梁、トンネル、建物等、歪測定を必要とされるものであれば任意であり、また、その表面材質も、骨材入反応硬化性樹脂基組成物を接着可能なものであれば任意である。
【0011】
本発明に使用する反応硬化性樹脂基組成物は、塗布時には適度な流動性を備え且つ硬化させた時には光ファイバケーブル及び構造物に強固に接着するものであれば任意であるが、長期間に亘って劣化することなく使用することができるよう長期耐久性を備えたものが好ましい。また、この樹脂基組成物は光ファイバケーブル並びに構造体を覆ってそれを保護することができるよう、防食性を備えたものが好ましい。更に、この樹脂基組成物は、光ファイバケーブルを覆装するように塗布する際に、所望長さの塗布作業を完了するのに要する適当な時間内は流動性を保っていることが、塗布作業を容易に行うことができるので好ましく、また、硬化に当たっては徐々に硬化して行く特性を備えているのが、光ファイバケーブルに不均一な外力を加えることなく硬化して光ファイバケーブルを構造物に固定できるので、好ましい。従って、樹脂基組成物は、塗布後直ちに硬化してしまうものではなく、硬化あるいは半硬化に少なくとも1時間以上要するものが好ましい。これらの特性を備えた樹脂基組成物の具体例としては、エポキシ樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料、ポリエステル樹脂塗料等の樹脂塗料を挙げることができる。また、その他にも、シリコン樹脂塗料、ビニルエステル樹脂等を挙げることができる。
【0012】
樹脂基組成物の中に配合する骨材は、塗布した樹脂基組成物の中に光ファイバケーブルをほぼ埋め込むことができるように厚塗りすることを可能にするための増粘に寄与すると共に樹脂基組成物の硬化時の収縮及び長期間使用時のクリープを抑制するものであり、その材質としては、例えば、滑石、石灰石、珪石、アルミナなどの粉粒体、雲母フレーク、ガラスフレーク、ガラスファイバ、セラミックファイバ等を挙げることができる(この他、通常の塗料に体質顔料として、あるいは、防食、耐光、着色などの目的で配合されているカオリナイト、チタンホワイト、カーボンブラック、などの微粉末も適宜併用されてよい)。また、骨材が上記した機能を良好に果たすため、その大きさ(中位粒度)は、0.1〜1mm程度とすることが好ましく、骨材と樹脂基組成物との混合物中における骨材の割合は10〜50体積%程度とすることが好ましい。このような骨材を配合した反応硬化性樹脂基組成物の具体例としては、市販されている厚膜型塗料、超厚膜型塗料を挙げることができるので、これらを適宜選択して使用すればよく、特に、防食性に優れ、大きい接着力を長期間維持できる超厚膜型エポキシ樹脂塗料が好ましい。
【0013】
光ファイバケーブルを取り付ける対象の構造物表面は、塗装されたものであっても、塗装の無いものであってよいが、光ファイバケーブルの構造物表面への固定強度を高めて歪測定精度を向上させる上からは、塗装の無い表面、例えば、塗膜などの無いむき出しの鋼材表面とすることが好ましい。このようなむき出しの鋼材表面は、防食処理を施しておく必要があるが、本発明に用いる樹脂基組成物として防食性を備えたものを用いると、その樹脂基組成物で光ファイバケーブルを鋼材表面に固定した状態では、樹脂基組成物が鋼材表面を覆う防食膜を形成する。従って、むき出しの鋼材表面の防食処理と光ファイバケーブルの固定とを同時に行うことができ、工程を簡略化できる。なお、構造物表面に光ファイバケーブルを樹脂基組成物によって固定する前に、その構造物表面、例えば、むき出しの鋼材表面には必要に応じ、下地処理、プライマー施工、下塗り、中塗り等を施しても良い。
【0014】
また、塗装された状態の構造物表面に光ファイバケーブルを固定する場合には、その固定に用いる樹脂基組成物として、構造物表面の既設塗装皮膜に対して接着性の良い材料(例えば、既設の塗膜がエポキシ系であれば、樹脂基組成物もエポキシ系塗料)を選択し、塗装の塗り重ねのように、既設の塗膜表面を目荒しし、脱脂などの処理をした後に、樹脂基組成物を塗布することにより、樹脂基組成物を構造物表面に良好に接着させて光ファイバケーブルを固定することができる。
【0015】
次に、構造物に対して光ファイバケーブルを固定する方法を図面を参照して説明する。図1は構造物に対して光ファイバケーブルを固定する状態を示す概略斜視図、図2(a)は図1のA−A矢視概略断面図、図2(b)は、図2(a)と同一部分を、光ファイバケーブルを、骨材を配合した反応硬化性樹脂基組成物で覆装した状態で示す概略断面図、図2(c)は(b)の変形例を示す概略断面図である。図1、図2において、1は歪検出の対象物となる構造物であり、ここでは1例としてH形鋼を示している。2は光ファイバケーブルである。この光ファイバケーブルを構造物1の表面の所望の取付領域Bに固定するに当たっては、まず、光ファイバケーブル2をガイドローラ5、5によって構造物1の取付領域Bの表面に沿って且つその表面に当接ないし近接させて配置すると共に、ガイドローラ5、5の外側で光ファイバケーブルを固定クランプ3及び移動クランプ4で把持する。そして、移動クランプ4を駆動機構(図示せず)によって矢印Cで示す方向に移動させ、固定クランプ3と移動クランプ4の間の光ファイバケーブル2に張力を付与し長手方向の弾性伸び歪を生じさせる。
【0016】
ここで、光ファイバケーブル2に生じさせる長手方向の弾性伸び歪は、光ファイバケーブルを構成する部材(光ファイバケーブルが光ファイバのみで構成される場合は光ファイバ、光ファイバと鞘体で構成される場合は光ファイバと鞘体)のそれぞれが、弾性を有する範囲内で伸びを生じ、これによってそれらの内部に引張応力を生じ、日中や夏期において光ファイバケーブルが加熱されて熱膨張しようとした際に、その熱応力を上記引張応力が吸収して光ファイバケーブルを構成する各部材にたるみを生じさせることがないように(引張応力が残存するように)選定する。具体的には、光ファイバケーブル2に付与しておく弾性伸び歪を、光ファイバ自体の伸び歪が0.05〜1.0%の範囲となるように選定することが好ましい。0.05%以上の伸び歪が付与されていれば、前記温度差等の日常的変化によるたるみが十分に打ち消されるからである。又、伸び歪を1.0%以内に留めることで、光ファイバケーブルを取り付けている構造物の歪に由来する伸び歪を測定するための伸び代も十分に残せるからである(因みに、光ファイバ自体の伸び限界は1.5〜2%程度である)。光ファイバケーブル2は、光ファイバのみで構成されている場合もあるが、鞘体などの他部材と複合されていることが多く、光ファイバが鞘体等の他部材に引張り状態で固定されている場合には上記0.05%が光ファイバケーブルでは0.01%で済むことがあり、逆に、他部材に余長を付けて固定されている場合には、通常の余長のレベルとの関係で、上記1.0%が光ファイバケーブルでは1.2%に相当することもある。即ち、光ファイバケーブル2に付与しておく伸び歪としては、0.01〜1.2%が好ましい範囲となる。
【0017】
移動クランプ4を移動させて光ファイバケーブル2に長手方向の弾性伸び歪を生じさせる際において弾性伸び歪を所望の値とするための制御方法としては、光ファイバケーブル2がたるみの無い状態となった後における移動クランプ4の移動量(光ファイバケーブル2の伸び歪に相当)を測定しながら、光ファイバケーブル2に所望の弾性伸び歪を生じるまで移動クランプ4を移動させる方法(伸び歪量制御方式)、光ファイバケーブル2の弾性伸びと張力の関係を予め測定しておき、光ファイバケーブル2に加わる張力を適当なテンションメータで測定しながら、その張力が所望の弾性伸び歪を生じさせる張力になるように移動クランプ4の移動位置を制御する方法(張力制御方式)、光ファイバケーブル2に張力をかけ、その時の光ファイバ内の歪分布を、光ファイバの一端からその光ファイバ中におけるブリルアン散乱光を測定することによって測定し、固定しようとする部位の歪が所定値になるように制御する方法(歪実測方式)等を挙げることができる。
【0018】
光ファイバケーブル2を、所望の張力をかけた状態で構造物1の表面に当接ないし近接させた後、その状態で、図2(b)又は図2(c)に示すように、光ファイバケーブル2を、その近傍の構造物表面共々、骨材を配合した反応硬化性樹脂基組成物で覆装して被覆層8を形成し、その後その被覆層8を硬化させることにより、構造物表面を支持面として固定する。ここで、骨材を配合した反応硬化性樹脂基組成物は、光ファイバケーブル2を覆装する際には流動状であるので、光ファイバケーブル2の覆装作業時に光ファイバケーブル2に無理な力を加えることなく容易に且つ均等に光ファイバケーブル2に沿って塗布することができる。また、その後の硬化時には配合している骨材が樹脂基組成物の収縮を抑制するので、被覆物8はほとんど収縮することなく硬化し、光ファイバケーブル2を構造物1の表面に固定する。このため、光ファイバケーブル2は、構造物1への固定作業時に余計な外力を受けるということがなく、従って、光ファイバケーブル2を、予め付与している均一な弾性伸び歪を維持した状態のまま、構造物1に固定できる。
【0019】
光ファイバケーブル2を樹脂基組成物の被覆層8で覆装する範囲は、図2(c)に示すように、光ファイバケーブル2の外周の一部を露出させた形態でもよいが、図2(b)に示すように、光ファイバケーブル2の全周を完全に覆う形態とした方が、光ファイバケーブル2の構造物1に対する固定力を大きくできるばかりでなく光ファイバケーブル2を被覆層8で保護できるので、好ましい。図2(c)に示すように、光ファイバケーブル2の外周の一部を露出させる場合には、光ファイバケーブル2を確実に拘束するよう、光ファイバケーブル2の外周の半分以上の領域を被覆層8で覆装しておく。
【0020】
樹脂基組成物の被覆層8による構造1表面の覆装幅wは、大きいほど被覆層8の構造体表面に対する接着力を大きくできるので好ましいが、或る程度まで大きくするとそれ以上に接着力を増加させる必要はなくなる。このため、覆装幅wは、光ファイバケーブル2の太さ(外径)の3〜30倍とする
【0021】
図2(b)に示すように、光ファイバケーブル2の全周を樹脂基組成物の被覆層8で覆装する場合、その光ファイバケーブル部分のかぶり厚さtは、あまり薄いと、被覆層8をかぶせた意味がなくなるので、或る程度厚くする必要があるが、或る程度の厚さを確保しておけば、それ以上に厚くしても、光ファイバケーブル2の接着力向上及び光ファイバケーブル2の保護向上にはあまり寄与しなくなる。そこで、このかぶり厚さtは光ファイバケーブル2の太さの0.1〜2.0倍程度とすることが好ましい。
【0022】
光ファイバケーブル2の長手方向において、光ファイバケーブル2を樹脂基組成物の被覆層8で覆装する範囲は、構造物1の取付領域B内に位置する光ファイバケーブル2の全長とすることが好ましいが、光ファイバケーブル2が構造物1と一体に変形するように光ファイバケーブル2を構造物に接着させることができれば、長手方向に適当な間隔を開けた領域のみとしてもよい。前述のように、樹脂基組成物の接着力は十分大きく、断続被覆においても十分張力を保持する事ができる。
【0023】
光ファイバケーブル2を樹脂基組成物の被覆層8で覆装して構造物1に固定するに先立って、必要に応じ、光ファイバケーブル2を構造物1表面に適当な手段を用いて仮止めしてもよい。仮止めは、光ファイバケーブル2を樹脂基組成物の被覆層8で覆装する際に、光ファイバケーブル2を構造物1表面に接触ないし近接させておくためであり、例えば、光ファイバケーブル2を構造物1の垂直な面に水平に取り付ける場合とか、天井面に取り付ける場合のように、光ファイバケーブル2が自重で下方に湾曲する恐れのある場合に用いるのが好ましい。仮止めに使用する手段は、張力を掛けた状態の光ファイバケーブル2を仮止めする際に、その光ファイバケーブル2に余計な外力を加えて伸び歪を不均一にすることのないような手段を用いることが好ましく、具体的には、シアノアクリレート系瞬間接着剤や、エポキシ系瞬間接着剤等の瞬間接着剤、或いは、アルミ粘着テープやステンレス粘着テープ等の粘着テープ等を挙げることができる。これらの仮止め手段は、光ファイバケーブル2を樹脂基組成物で覆装しながら除去してもよいし、差し支えなければ、そのまま残し、樹脂基組成物による被覆層8内に埋め込んでも良い。
【0024】
光ファイバケーブル2の構造物1表面への固定は、構造物1表面の光ファイバケーブル取付領域Bの長さが短い時には、上記した方法でその取付領域Bの全長を一気に行うが、取付領域Bが長い場合には、その全長に亘って一気に行う必要はなく、一端から一定区間ごとに逐次行えば良い。その際、一つの区間で光ファイバケーブル2を樹脂基組成物の被覆層8で固定した後、隣接の区間の固定動作に移行する方法を採っても良いし、光ファイバケーブル2の仮止めのみを複数の区間について逐次実施してゆき、適当数の区間の仮止めを行った後、それらの区間について樹脂基組成物を塗布して被覆層8を形成し、その被覆層8を硬化させて光ファイバケーブルの固定を行う方法を採用してもよい。
【0025】
以上のようにして、構造物1表面に固定された光ファイバケーブル2は、光ファイバケーブル2に均一に所望の弾性伸び歪を付与した状態のままで、樹脂基組成物による被覆層8によって構造物1の表面に固定される。その樹脂基組成物の被覆層8は、光ファイバケーブル2の外周及び構造物1表面に対して広い面積で接着しているため、光ファイバケーブル2の構造物1表面に対する接着力が大きい。このため、構造物1に伸び歪或いは縮み歪が生じた時には、光ファイバケーブル2はその構造物1と一体になって歪むこととなり、光ファイバケーブル2には、構造物1に生じた伸び歪或いは縮み歪に正確に対応した伸び歪或いは縮み歪が生じる。このため、この光ファイバケーブル2の一端から、その光ファイバケーブル2中におけるブリルアン散乱光を測定して長手方向歪の分布を測定することで構造物1に生じている歪を正確に検出することができる。また、この光ファイバケーブル2は構造物1の表面に固定された状態で長期間に亘って歪測定に使用されるが、硬化した被覆層8に配合している骨材が樹脂基組成物のクリープを抑制するので、光ファイバケーブル2は長期間に亘って、初期の取付状態のまま、すわなち均一な弾性伸び歪を付与した状態のままで構造物表面に固定された状態に維持される。このため、長期間に亘って正確に構造物の歪検出を行うことができる。また、維持、保全の観点でも、本方法は光ファイバケーブル2の半周ないしは全周を被覆層8内に埋め込んでいるため、従来の方法に比較し光ファイバケーブル2の露出がはるかに少ないか、或いは光ファイバケーブル2が全く露出しておらず、このため、光ファイバケーブル2が被覆層8で保護され、例えば、過失による光ファイバケーブルの切断、変形、小動物による損傷、転動物体の接触やかみこみによる光ファイバケーブルの変形などを避けることができ、実用上のメリットも大きい。
【0026】
【実施例】
〔実施例1〕
光ファイバケーブルとしてインコロイ被覆光ファイバ(インコロイ管外径2mm)を用意し、また、その光ファイバケーブルを取り付ける対象の構造物として、高さ200mm、幅100mm、長さ7m、ウェブ厚3.2mm、フランジ厚6.0mmの一般構造用H形鋼を用意した。そして、そのH形鋼の長手方向に、図1に示す形態で、光ファイバケーブル2を張り、その張力をテンションメータを用いて、光ファイバケーブル2に0.5%の長手方向弾性伸び歪が生じる張力(約30kg)に設定し、その状態で、H形鋼に沿わせた光ファイバケーブル全長に、超厚膜型エポキシ樹脂塗料ナプコバリアー2M(関西ペイント株式会社製)を、図2(b)に示す形状の被覆層を形成するように塗布し、24時間その状態に保持して被覆層を硬化させた。その後、光ファイバケーブル2から固定クランプ3及び移動クランプ4を外し、3日間養生した。形成した被覆層の最大厚みは3mm、幅wは20mmであった。
【0027】
〔比較例1〕
実施例1と同一のH形鋼に、同一の光ファイバケーブル2を同一の張力を掛けた状態で沿わせ、H形鋼に沿わせた光ファイバケーブル全長にシアノアクリレート系瞬間接着剤アルテコM(株式会社アルファ技研製)を塗布して接着させ、30分後に光ファイバケーブル2から固定クランプ3及び移動クランプ4を外した。
【0028】
〔比較例2〕
実施例1と同一のH形鋼に、同一の光ファイバケーブル2を同一の張力を掛けた状態で沿わせ、1mおきに図3に示す押え治具10を当て、シャコ万(図示せず)にて固定し、固定後、直ちに光ファイバケーブル2から固定クランプ3及び移動クランプ4を外した。
【0029】
以上のようにして作成した実施例1及び比較例1、2の試験体における光ファイバケーブル2について、それぞれの初期歪率を、安藤電気株式会社製の光ファイバ歪/損失アナライザーAQ8602、AQ8602Bを用い、各々1mピッチ(測定点a〜g)にて測定した。測定に際しては、各H形鋼に通常の歪ゲージも取り付けておき、歪が生じていないことを確認した後に行った。
測定結果を表1に示す。なお、表中の歪率の単位は%である。
【0030】
【表1】
Figure 0004446584
【0031】
表1から明らかなように、比較例2では初期の歪率にかなりのばらつきが見られた。これは、押え治具10を光ファイバケーブル2に当てシャコ万で固定する際の微妙な押し付け方や押し付け圧の変化により、光ファイバケーブル2に不均一な外力が作用し、伸び歪の不均一さが生じたためであると思われる。一方、実施例1及び比較例1は初期の歪率が設定値に近く、ばらつきが少なかった。これは、光ファイバケーブルを超厚膜型エポキシ樹脂塗料(実施例1)又はシアノアクリレート系瞬間接着剤(比較例1)で固定したため、その固定時に光ファイバケーブルに余計な外力が加わらず、このため、光ファイバケーブルは初期に付与された均一な伸び歪を保ったままで固定されたためと思われる。
【0032】
次に、実施例1及び比較例2、3の試験体を屋外にて3ヶ月放置した後、同様の測定を行った。その結果を、表2に示す。
【0033】
【表2】
Figure 0004446584
【0034】
表2より明かなように、実施例1では歪率の変化が全く生じていなかった。従って、この光ファイバケーブルを用いてH形鋼の歪を正確に測定可能である。一方、比較例1では光ファイバケーブルがH形鋼よりはがれ落ちており、もはや歪測定は不能であった。また、比較例2ではH形鋼に歪が発生していないにも係わらず、歪率計測値の低下が見られた。これは、押え治具10でH形鋼に押し付けられている光ファイバケーブル2の鞘材が、時間経過と共にクリープのような現象を起こし、押え治具10による固定力が低下して滑りを生じ、光ファイバケーブルに初期に与えていた弾性伸び歪が減少したためと思われる。従って、この状態では光ファイバケーブルを用いてH形鋼の歪を測定しようとしても、大きい誤差が生じてしまう。このように、比較例1、2では長期間使用した場合には、H形鋼の歪測定ができなくなるか、或いは測定誤差が大きくなる。これに対し、実施例1では長期間に亘って良好な歪測定が可能であることを確認できた。更に、比較例1、2では、H形鋼の、光ファイバケーブル固定部周辺に腐食が見られたが、実施例1ではそのような腐食は見られなかった。従って、実施例1では光ファイバ固定に用いた被覆層が防食作用をも果たしており、別途に防食処理をする必要がないことも確認できた。
【0035】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明方法によれば、歪を測定すべき構造物表面に光ファイバケーブルを、均一な長手方向の弾性伸び歪を付与した状態で強固に固定することができると共にその状態を長期間に亘って維持することができる。このため、本発明方法によって光ファイバケーブルを構造物に固定しておくと、構造物に長手方向の伸び歪、圧縮歪のいずれが生じた時にも、その伸び歪、圧縮歪に対応して光ファイバケーブルにも長手方向の伸び歪、圧縮歪が生じ、従ってその光ファイバケーブル内の歪分布を測定することで、構造物に生じた歪を測定することができ、長期間に亘って構造物に発生する歪を高精度で測定することができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】構造物に対して光ファイバケーブルを固定する状態を示す概略斜視図
【図2】(a)は図1のA−A矢視概略断面図
(b)は、(a)と同一部分を、光ファイバケーブルを樹脂基組成物で覆装した状態で示す概略断面図
(c)は(b)の変形例を示す概略断面図
【図3】比較例2における光ファイバケーブルの固定状態を示す概略断面図
【符号の説明】
1 構造物
2 光ファイバケーブル
3 固定クランプ
4 移動クランプ
5 ガイドローラ
8 被覆層
10 押え治具

Claims (3)

  1. 構造物に生じる歪の分布を測定するために、歪検知用の光ファイバケーブルを、張力をかけたままの状態で構造物に固定する方法であって、所望の長手方向弾性伸び歪を生じさせる張力をかけた状態の光ファイバケーブルを当該構造物の表面に当接ないし近接させ、該張力をかけたままで該ケーブルの外周の半周ないし全周を、その近傍の構造物表面共々、骨材入反応硬化性樹脂基組成物で覆装したのち該樹脂基組成物を硬化させることにより、構造物表面を支持面として固定することを特徴とし、更に、前記樹脂基組成物の覆装幅を光ファイバケーブルの太さの3〜30倍としたことを特徴とする光ファイバケーブルの固定方法。
  2. 前記光ファイバケーブルの全周を前記樹脂基組成物で覆装すると共に、その光ファイバケーブル部分のかぶり厚さを光ファイバケーブルの太さの0.1〜2.0倍とする、請求項1記載の光ファイバケーブルの固定方法。
  3. 前記骨材入反応硬化性樹脂基組成物における骨材の体積割合を、10〜50%とする、請求項1又は2記載の光ファイバケーブルの固定方法。
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