JP4446432B2 - 椅子の構造物およびその組み付け方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、座や背凭れなどの椅子の表皮材の張設構造およびその支持フレームへの組み付け方法に関する。さらに詳述すると、本発明は、表皮材の芯材への取り付け構造を改良した椅子の表皮材の張設構造およびその組み付け方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10に示すように、脚を構成するパイプフレーム101に座102が直接取り付けられる椅子103が知られている。座102は、図11に示すように、形状が変わらない板材から成る芯材104と、芯材104に載せられるクッション105と、クッション105を覆って芯材104の外側から裏側に回り込んでタッカ(ステープル)106により止着される表皮材107とを備えている。座102は、パイプフレーム101に溶接された受け金具108の上に載置されてねじ止めされる。
【0003】
この座102では、表皮材107の端末107aを芯材104の裏側でタッカ止めしているので、端末107aがほつれたり切断面が見えたりして美観を損ねてしまう。このため、この端末107aを覆い隠す裏板や布地や被覆部材などの別部材109を芯材104の裏側に取り付けるようにしている(特開2001−95652参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−95652
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した座102では、表皮材107の止め付けにタッカ106を使用しているので、製造時の自動化が困難であると共に、座102を分別廃棄する際に1本ずつ抜かなければならず分別作業が煩雑になってしまう。また、表皮材107の端末107aを隠すために別部材109を使用しているので、取り付けのための工数を要してしまうと共に部品点数が多くなってしまう。
【0006】
さらに、芯材104の形状が変わらないので、図10に示すように座102が前垂れ部110を有している場合は、表皮材107を前垂れ部110の形状に合わせて張らなければならず、皺が生じ易いことから取り付け作業が困難である。
【0007】
また、一部が湾曲した状態の芯材104にクッション105や表皮材107を取り付ける必要があり、これに応じたプレス台を用意する必要がある。
【0008】
そこで、本発明は、表皮材を芯材に容易に取り付けられると共に端末を隠す別部材を不要にできる椅子の表皮材の張設構造およびその組み付け方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するため、請求項1記載の発明は、芯材と該芯材の表側を覆う表皮材とを少なくとも備える座または背凭れ等の椅子の表皮材の張設構造において、芯材の表側または裏側に芯材を折り曲げ可能にする折曲部を設け、折り曲げる前の展開状態の芯材に表皮材を取り付けてから芯材を折曲部に沿って折り曲げると同時に表皮材を張るようにしている。
【0010】
したがって、芯材に表皮材を張ってから表皮材ごと芯材を折り曲げて表皮材の張設構造の最終的な形状に変形することができる。これにより、折り曲げる前の真っ直ぐな状態の芯材に表皮材を取り付けることができるので、表皮材を容易に皺無く張ることができるようになる。しかも、表皮材を張ってから芯材を折り曲げることにより、所望の表皮材の張設構造形状を得るようにしているので、表皮材に更に張りを出すことができる。
【0011】
また、請求項2記載の発明は、芯材の側端面に表皮材の端末が入れ込まれて固定される取付溝を備えるようにしている。
【0012】
この場合、取付溝に表皮材の端末を入れ込んで隠すことができるので、表皮材の端末を隠すための別部材を不要にできる。また、タッカを使用する必要が無いので、製造時の自動化が容易になると共に廃棄時の分別作業を不要にできる。しかも、取付溝が芯材の側端面に形成されているので、表皮材の張設構造の表面および裏面の見栄えを損ねることが無く、これらの面を意匠面として利用することができる。
【0013】
そして、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の椅子の表皮材の張設構造において、表皮材の張設構造は前垂れ部および座部を有する座であると共に、折曲部は前垂れ部と座部との間の曲部の裏側に左右方向を長手方向とした溝により形成され、尚かつ折曲溝で表側を外側にして折り曲げて曲部を曲面状にして成るようにしている。
【0014】
したがって、真っ直ぐな状態の芯材に表皮材を張ってから芯材を折り曲げて前垂れ部を形成することができるので、表皮材に皺ができないよう芯材に張る作業を容易に行うことができる。
【0015】
ここで、請求項4記載の発明は、請求項3記載の椅子の表皮材の張設構造において、前垂れ部の裏側に設けられると共に、構造物が取り付けられる支持フレームに係止可能なフックを備えるようにしている。
【0016】
したがって、表皮材の張設構造を支持フレームに固定する構造を簡易化することができる。また、表皮材を張った真っ直ぐな表皮材の張設構造のフックを支持フレームに係止し、そのまま表皮材の張設構造を曲げて前垂れ部を形成するようにできるので、表皮材の張設構造を折り曲げ作業および支持フレームへの組み付け作業を同時に容易に行うことができるようになる。
【0017】
また、請求項5記載の発明は、請求項1または2記載の椅子の表皮材の張設構造において、表皮材の張設構造は背凭れであると共に、折曲部は中央部分の表側に左右方向を長手方向として形成され、尚かつ折曲部で表側を外側にして二つ折りにして成るようにしている。
【0018】
したがって、二つ折りした後の表皮材の張設構造の表面および裏面の両方に表皮材が露出するようになるので、見栄えを良くすることができる。
【0019】
一方、請求項6記載の発明は、請求項2記載の椅子の表皮材の張設構造を支持フレームに組み付ける椅子の表皮材の張設構造の組み付け方法において、表皮材を芯材に取り付け、表皮材の張設構造物を折曲部で折り曲げて支持フレームに組み付けるようにしている。
【0020】
したがって、真っ直ぐな状態の芯材に表皮材を取り付けることができるので、表皮材に皺ができないよう芯材に張る作業を容易に行うことができるようになる。しかも、表皮材を張ってから折り曲げることにより、表皮材に張りを出すことができる。
【0021】
また、請求項7記載の発明は、請求項4記載の椅子の表皮材の張設構造を支持フレームに組み付ける椅子の表皮材の張設構造の組み付け方法において、フックを支持フレームに係止して、曲部を折り曲げながら座部を支持フレームに組み付けるようにしている。
【0022】
したがって、表皮材を張った真っ直ぐな表皮材の張設構造のフックを支持フレームに係止し、そのまま表皮材の張設構造を曲げて前垂れ部を形成するようにできるので、構造物を折り曲げ作業および支持フレームへの組み付け作業を同時に容易に行うことができるようになる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成を図面に示す最良の形態に基づいて詳細に説明する。
【0024】
図1〜図5に、本発明の椅子の表皮材の張設構造の実施形態の一例を示す。この椅子1の表皮材の張設構造2は、芯材3と該芯材3の表側を覆う表皮材4とを少なくとも備える座または背凭れ、肘掛け、ヘッドレスト等である。そして、表皮材の張設構造2は、芯材3の側端面(木端面)に形成されると共に表皮材4の端末が入れ込まれて固定される取付溝5を備えるようにしている。この取付溝5に表皮材4の端末を入れ込んで隠すことができるので、表皮材4の端末を隠すための別部材を不要にできる。
【0025】
表皮材4の端末は全周に亘って折り返されて芯材3の側端面の取付溝5に嵌め込まれている。さらに、表皮材4の端末は取付溝5の内部にホットメルト接着により固着されている。ここで使用する接着剤としては例えば熱可塑性の樹脂としている。また、この構造物2は、芯材3と表皮材4との間にクッション6を有している。本実施形態では、芯材3はポリプロピレン、表皮材4はポリエステル、クッション6はポリウレタンからそれぞれ成るものとしている。ただし、各部材の材質としてはこれらに限られないのは勿論である。
【0026】
また、この椅子1の構造物2は、芯材3の表側または裏側に芯材3を折り曲げ可能にする折曲部7を有している。本実施形態の場合、折曲部7は直線の溝を心材3に形成することで構成されており、この溝の周辺部位で芯材3を折り曲げ可能としている。
【0027】
本実施形態では、構造物2は前垂れ部8および座部9を有する座である。そして、折曲部7は前垂れ部8と座部9との間の曲部10の裏側に左右方向を長手方向として形成されている複数本の溝によって構成されている。折曲部7を構成する溝は、折り曲げ方向に開いた三角形状を成し、芯材3を部分的に薄肉部としている。この場合、裏面3b側へ折り曲げたときに溝が閉じてそれ以上の変形を防ぐので所望の形状に曲げられる。ここで、溝の形状は特に三角形に限られず、矩形でも台形でも半円形でも良いが、折り曲げたきの形を一定に保ちながら折り曲げ可能とするには三角形状、中でも二等辺三角形状の溝であることが好ましい。さらに、構造物2は、折曲溝7で表側を外側にして折り曲げて曲部10を曲面状にして成るようにしている。
【0028】
さらに、前垂れ部8の裏側にはフック11が設けられている。このフック11は、構造物2が取り付けられる支持フレーム12の一部、例えば本実施形態では、図3および図4に示すように、椅子1の前部の上部にある左右方向の前支持フレーム13に係止するようにしている。
【0029】
上述した構造物2を椅子1の支持フレーム12に組み付ける手順を以下に説明する。
【0030】
この構造物2の支持フレーム12への組み付けは、予め表皮材4をクッション材6をくるむように展開された芯材3に取り付けた後に、芯材3の先端側のフック11を前支持フレーム13に引っ掛けて折曲部7で折り曲げながら芯材3を支持フレーム12の座受け部分12sに沿って配置し、受け金具14を利用して支持フレーム12に組み付けるようにしている。すなわち、折り曲げる前の真っ直ぐな状態の芯材3にクッション6を乗せ、その上から表皮材4で包み込む。そして、この表皮材4の端末を芯材3の側端面の取付溝5に嵌め込んで接着剤で固着する。このため、平坦なプレス台を使うことが可能なので、専用装置が不要になり、コストダウンができる。尚、表皮材4の端末の先端が取付溝5から出た場合は必要に応じて切断しても良い。
【0031】
また、表皮材4を取付溝5に入れ込む際には、クッション6を適度に潰しながら入れるようにする。これにより、取付後の表皮材4に張りを持たせることができる。
【0032】
そして、構造物2は支持フレーム12に組み付けられる際に、折曲部7で折り曲げられて曲部(前垂れ部)10を形成する。このため、折り曲げる前の真っ直ぐな状態の芯材3に表皮材4を張ってから芯材3を折り曲げているので、表皮材4に皺ができないよう芯材3に張る作業を容易に行うことができるようになる。
【0033】
また、構造物2を支持フレーム12に組み付ける際には、折り曲げる前の真っ直ぐな状態の構造物2のフック11を前支持フレーム13に係止し(図3中実線、図4中一点鎖線で示す)、その状態で折曲部7で折り曲げて曲部10を形成する(図3および図4中二点鎖線で示す)。さらに、座部9を支持フレーム12の受け金具14にねじ部材17によりねじ止めする。これにより、構造物2の変形・加工と支持フレーム12への組み付けを同時に行うことができるので、作業性を高めることができる。
【0034】
ここで、受け金具14は図5に示すように支持フレーム12の座受け部分12sの下面側に固定されている。このため、受け金具14に乗せた構造物2の少なくとも芯材3の側端面3aが支持フレーム12により隠される。よって、両側の取付溝5を支持フレーム12の座受け部分12sで隠すことができるので、見栄えを更に良くすることができる。また、構造物2の前端の芯材3の取付溝5並びに表皮材4の端末は下向きに配置されるので、正面側には露呈しない。
【0035】
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述した実施形態では、折曲部7を構成する溝を曲部10の裏側(裏面3b側)に形成しているが、これには限られず曲部10の表側(表面側)に形成しても良い。そして、上述した実施形態では、構造物2は前垂れ部8を有しているため曲部10に折曲部7を有しているが、これには限られず例えば構造物2の後部が折り曲げられる形状であれば後部に折曲部7を有するようにしても良い。また、場合によっては、構造物の両側あるいは少なくとも1側に曲面部分を有しているものにも適用できる。
【0036】
さらに、上述した実施形態では、表皮材4を取付溝5に熱可塑性の接着剤により固着しているが、これには限られず各種の接着剤を使用することができる。また、上述した実施形態では表皮材4を取付溝5に接着剤により固着しているが、これには限られず各種の固着方法を適用することができる。例えば図7に示すように取付溝5に嵌合して固定される固定部材15と取付溝5との間に表皮材4を挟み込んで固定するようにしても良い。また、図8に示すように表皮材4の端末に環状の芯材16を縫合などにより取り付けて、この芯材16を取付溝5に入れ込むようにしても良い。あるいは、図示していないが超音波ウエルダを用いて表皮材4を取付溝5に入れた状態で超音波を照射して取付溝5を溶かして表皮材4を固着するようにしても良い。更には、ゴムなどを利用して摩擦で表皮材4の端末を取付溝5に嵌め込んだ状態で固定するようにしても良い。
【0037】
また、上述した実施形態では、構造物2は座としているが、これには限られず背凭れとしても良い。この場合、例えば図9に示すように、折曲部7を芯材3の中央部分の表側3cに左右方向を長手方向として形成することにより(同図(A))、構造物2を折曲部7で表側3cを外側にして二つ折りにできるようにする(同図(B))。ここで、折曲部7は1本の溝で構成され、プラスチック製の芯材3を樹脂ヒンジとして機能させる。これによれば、二つ折りした後の構造物2は、その表面および裏面の両方に表皮材4が露出するようになるので、見栄えを良くすることができる。また、構造物2が背凭れであるときに、例えば上部に曲部を有する形状である場合は、その部分の芯材3に折曲部7を形成して折り曲げて曲部を形成するようにしても良い。
【0038】
さらに、上述した実施形態では構造物2を座や背凭れとしているが、これには限られず、肘掛けや足置き等の椅子1の各種の構造物2に適用することもできる。また、椅子としても図示のようなパイプ脚から成る固定椅子に限られず、折り畳み椅子やカンチレバータイプの椅子、回転椅子、更には自動車用座席や飛行機用座席などの他、座椅子等のあらゆる椅子の構造物に適用可能である。
【0039】
また、上述した実施形態では表皮材4の端末が芯材3の側面(木端)3aに嵌め込まれて止着されているので、表皮材4のある方を表面として使用しているが、表皮材4の無い方の芯材3の裏面3bもまた表皮材4の端末が露出しないので表面として使用するようにしても良い。この場合、芯材3の裏面3bを隠す部材も必要なければ、そのまま表面としても使えるので構造物2をリバーシブルに使用することができる。
【0040】
一方、上述した実施形態では構造物2は溝から成る折曲部7を備えているが、これには限られない。例えば、薄肉部やスリット等によって屈曲可能な折曲部7を構成しても良い。また、芯材3の側面(木端)3aに取付溝5を設けてそこに表皮材4の端末を嵌め込んで固着するようにしているが、場合によっては芯材3の裏面3b側に取付溝5を設けてそこに表皮材4の端末を嵌め込むようにしても良い。更に、上述した実施形態では、構造物2は取付溝5を備えてそこに表皮材4の端末を入れ込んで固着するようにしているが、場合によっては、展開状態の芯材3に表皮材4を接着材、タッカ、電磁溶着などの止着方法によって止め付けて、その後に芯材3を折曲部7で折り曲げるようにして表皮材4を張るようにしても良い。
【0041】
また、構造物2をリバーシブルに使用可能とすることにのみ着目すれば、表皮材4の端末を嵌め込んで芯材3に固着する取付溝5を芯材3の側面(木端)3aに設ければ足りる。この場合には、芯材の側面の取付溝5部分がフレームに隠されると共に、芯材3の裏面3bも表皮材4の端末が露出しないので、芯材3の裏面3bを隠す部材も必要なければ、そのまま表面としても使える。したがって、予め前垂れ部のような曲部10が射出成形などによって形成されているような芯材を用いる場合にも、表皮材4の端末処理に伴う問題を解決することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、請求項1記載の椅子の表皮材の張設構造によれば、折り曲げる前の展開状態の芯材に表皮材を取り付けてから芯材を折曲部に沿って折り曲げると同時に表皮材4を張ることができるので、表皮材を容易に皺無く張ることができるようになり、作業性を高めることができる。しかも、表皮材を張って取り付けた状態から更に折り曲げて張力を付与できるので、表皮材により強い張りを出すことができる。また、表皮材4の取付時に平坦なプレス台を用いることができるので、曲部を有した座部の製造に曲部を有していない他の座部と同じ装置を用いることができ、コストダウンが図られる。
【0043】
また、請求項2記載の椅子の表皮材の張設構造によれば、取付溝に表皮材の端末を入れ込んで隠すことができるので、表皮材の端末を隠すための別部材を不要にできる。よって、表皮材の張設構造の部品点数および製造工程を減らすことができる。また、タッカを使用する必要が無いので、製造時の自動化が容易になると共に廃棄時の分別作業を不要にできる。しかも、取付溝が芯材の側端面に形成されているので、表皮材の張設構造の表面および裏面の見栄えを損ねることが無く、これらの面を意匠面として利用することができる。
【0044】
そして、請求項3記載の椅子の表皮材の張設構造によれば、真っ直ぐな状態の芯材に表皮材を張ってから芯材を折り曲げて前垂れ部を形成することができるので、表皮材に皺ができないよう芯材に張る作業を容易に行うことができる。
【0045】
また、請求項4記載の椅子の表皮材の張設構造によれば、フックの使用により従来使用していたねじ部材を減らすことができ、表皮材の張設構造を支持フレームに固定する構造を簡易化することができる。また、表皮材を張った真っ直ぐな表皮材の張設構造のフックを支持フレームに係止し、そのまま表皮材の張設構造を曲げて前垂れ部を形成するようにできるので、表皮材の張設構造を折り曲げ作業および支持フレームへの組み付け作業を同時に容易に行うことができるようになる。
【0046】
さらに、請求項5記載の椅子の表皮材の張設構造によれば、二つ折りした後の表皮材の張設構造の表面および裏面の両方に表皮材が露出するようになるので、見栄えを良くすることができる。
【0047】
一方、請求項6記載の椅子の表皮材の張設構造の組み付け方法によれば、真っ直ぐな状態の芯材に表皮材を取り付けることができるので、表皮材に皺ができないよう芯材に張る作業を容易に行うことができるようになる。しかも、表皮材を張ってから折り曲げることにより、表皮材に張りを出すことができる。
【0048】
また、請求項7記載の椅子の表皮材の張設構造の組み付け方法によれば、表皮材を張った真っ直ぐな表皮材の張設構造のフックを支持フレームに係止し、そのまま構造物を曲げて前垂れ部を形成するようにできるので、表皮材の張設構造を折り曲げ作業および支持フレームへの組み付け作業を同時に容易に行うことができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の椅子の表皮材の張設構造の主要部を示す中央縦断面側面図である。
【図2】 椅子の表皮材の張設構造を示す裏側から見た斜視図である。
【図3】 表皮材の張設構造を支持フレームに取り付ける状態を示す側面図である。
【図4】 表皮材の張設構造を支持フレームに取り付ける状態を示す斜視図である。
【図5】 表皮材の張設構造を支持フレームに取り付けた状態を示す縦断面側面図である。
【図6】 表皮材の張設構造の他の実施形態を支持フレームに取り付ける状態を示す斜視図である。
【図7】 表皮材の張設構造の別の実施形態を示す縦断面側面図である。
【図8】 表皮材の張設構造の更に他の実施形態を示す縦断面側面図である。
【図9】 表皮材の張設構造を背凭れとした実施形態を示す中央縦断面側面図であり、(A)は折り曲げる前、(B)は折り曲げた後を示す。
【図10】 従来の表皮材の張設構造を支持フレームに取り付ける状態を示す斜視図である。
【図11】 従来の表皮材の張設構造を示す縦断面側面図である。
【符号の説明】
1 椅子
2 表皮材の張設構造
3 芯材
4 表皮材
5 取付溝
7 折曲部
8 前垂れ部
9 座部
10 曲部
11 フック
12 支持フレーム
13 前支持フレーム(支持フレーム)
Claims (7)
- 芯材と該芯材の表側を覆う表皮材とを少なくとも備える座または背凭れ等の椅子の表皮材の張設構造において、前記芯材の表側または裏側に前記芯材を折り曲げ可能にする折曲部を設け、折り曲げる前の展開状態の前記芯材に表皮材を取り付けてから芯材を折曲部に沿って折り曲げると同時に前記表皮材を張ることを特徴とする椅子の表皮材の張設構造。
- 前記芯材の側端面に前記表皮材の端末が入れ込まれて固定される取付溝を備えることを特徴とする請求項1記載の椅子の表皮材の張設構造。
- 前記表皮材の張設構造は前垂れ部および座部を有する座であると共に、前記折曲部は前記前垂れ部と前記座部との間の曲部の裏側に左右方向を長手方向とした溝により形成され、尚かつ前記折曲溝で表側を外側にして折り曲げて前記曲部を曲面状にして成ることを特徴とする請求項1または2記載の椅子の表皮材の張設構造。
- 前記前垂れ部の裏側に設けられると共に、前記表皮材の張設構造が取り付けられる支持フレームに係止可能なフックを備えることを特徴とする請求項3記載の椅子の表皮材の張設構造。
- 前記表皮材の張設構造は背凭れであると共に、前記折曲部は中央部分の表側に左右方向を長手方向として形成され、尚かつ前記折曲部で表側を外側にして二つ折りにして成ることを特徴とする請求項1または2記載の椅子の表皮材の張設構造。
- 請求項2記載の椅子の表皮材の張設構造を支持フレームに組み付ける椅子の表皮材の張設構造の組み付け方法において、前記表皮材を前記芯材に取り付け、前記表皮材の張設構造を前記折曲部で折り曲げて前記支持フレームに組み付けることを特徴とする椅子の表皮材の張設構造の組み付け方法。
- 請求項4記載の椅子の表皮材の張設構造を支持フレームに組み付ける椅子の表皮材の張設構造の組み付け方法において、前記フックを前記支持フレームに係止して、前記曲部を折り曲げながら前記座部を前記支持フレームに組み付けることを特徴とする椅子の表皮材の張設構造の組み付け方法。
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