JP4445908B2 - ベニヤ単板の巻取り処理方法及びベニヤ単板の巻取り処理装置 - Google Patents

ベニヤ単板の巻取り処理方法及びベニヤ単板の巻取り処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、ベニヤ単板の巻取り処理方法及びベニヤ単板の巻取り処理装置の改良に関するものである。
従来、ベニヤレースから削成されたベニヤ単板(以下、単に単板と称す)を省力的に処理する技術として、例えば特許文献1に開示される如く、直前に外周が真円状となるまで非帯状の単板を削成し終えた原木から(又は既知の通り、予め別途に外周を真円状に粗剥き成形して成る原木から)、所定の厚さを有する帯状の単板を削成するベニヤレースの後位に、線材供給機構付の巻取り装置を備え、移送コンベアを介して、ベニヤレースから巻取り装置へ単板を移送すると共に、線材供給機構から供給される線材を単板の外周側に位置させて、線材と一緒に単板を巻取り軸に巻取る巻取り処理が公知であり、必要に応じては、特許文献2に開示される如く、ベニヤレースと巻取り装置の間に、単板を単板繊維と平行方向で、且つ板面に対して垂直方向に切断する切断装置を備えて、削成された帯状の単板を所定の定尺長さ毎に定尺切断した後に、同様に巻取ることによって、移送速度の誤差等に起因する単板のシワや裂断の発生を回避する巻取り処理も既に公知である。
また、斯様な巻取り処理を実施するに際しては、単板の巻取りに先立って、線材の先端を巻取り装置の巻取り軸に供給・係止させる必要が生じるが、線材の供給・係止を省力的に行う技術としては、例えば特許文献3に開示される如く、巻取り軸の適宜位置に線材と係合する係合部を設けると共に、線材供給機構の線材供給ノズルを、移送コンベア内の空間へ固定的(移送コンベアに対して)に備え、移送コンベアの下方に収納した線材の先端を、圧縮空気によって巻取り軸の係合部に向けて風送し、該係合部に線材の先端を係合させて順次繰り出す形態の技術、或は例えば特許文献4に開示される如く、巻取り軸の後位に、線材供給機構の線材供給ノズルを、上下移動及び前後移動自在に備えると共に、当初、巻取り軸の後位上方に位置させた線材供給ノズルを介して、巻取り軸の上側から、移送コンベア上に設けられた単板の通路を遮るように線材の先端を供給し、次いで、線材の先端が単板の通路を遮る状態を維持しつつ、線材供給ノズルを巻取り軸の下方まで下降・前進させ、更に移送される単板の先端によって、線材の先端側を巻取り軸に巻付けさせて順次繰り出す形態の技術などが公知である。
因に、前記特許文献3に開示される技術は、全体的な構造が比較的簡単であると共に、線材の先端を巻取り軸の係合部に係合させるよう供給するに際して、必ずしも移送コンベア等を停止させる必要がないなどの利点を有する反面、巻取りが一段落する都度、ヒータ等を用いて線材を一旦切断しなければ、非帯状の単板等の巻取りに不向きな単板を、移送コンベアを介して巻取り装置の後位へ移送・排出することができない難点を有する。逆に特許文献4に開示される技術は、全体的な構造が些か複雑化する難点を有する反面、必要に応じて、巻取り軸と一緒に線材供給機構を移送コンベアの上方へ暫時離隔させ、巻取りに不向きな単板を、移送コンベアを介して巻取り装置の後位へ移送・排出した後に、巻取り軸と一緒に線材供給機構を再び移送コンベアの巻取り位置へ下降・復帰させることにより、先に巻き取った単板の周囲に別の単板を重ねて巻取り処理することが可能である利点を有するのが特徴である。
特公平4−17768号公報 特公平4−17769号公報 特公平2−26565号公報 特開平11−193151号公報
ところで、述上の如く外周が真円状である原木から所定の厚さを有する帯状の単板を削成すると、帯状の単板の先端側及び後端側には、少なくとも原木外周の一周分弱の長さに亘って、厚さが所要の厚さ(一般的には、所定の厚さの90%前後が薄い方の許容誤差範囲であるが、90%前後に限定するものではなく、必要に応じて、任意に規定して差支えない)に満たない楔状の部分が必ず付随することになるが、該楔状の部分は後の処理工程に於て種々の弊害の原因となる欠陥があり、特に、先端側については、円滑な巻取りを阻害する誘因となるので問題であった。即ち、通常先端側は徐々に厚さが厚くなる楔状であって、最先端部は極薄い脆弱な形態であるから、移送や巻付けに伴って空気抵抗の影響を受けると、折れ曲ったりシワになったりし易く、巻取り軸へ一様に円滑に巻付かない傾向があるので、結果的に、巻始めの姿勢を悪化させて以降の円滑な巻取りを阻害する誘因となる。而も予め別途に外周を真円状に粗剥き成形して成る原木を、再剥きする際に、回転中心の把持位置に誤差が生じた場合には、薄い脆弱な部分が不均一に一層長く削成されるので、述上の如き弊害が誘発される確率は一段と多くなる。更に徐々に厚さが薄くなる後端側についても、巻取りとは逆の巻戻し時に於て、最先端部が折れ曲ったりシワになったりして、円滑な移送を阻害する誘因となり易い。更にその他にも、例えば巻き取った単板を、そのまま巻戻して乾燥機に入れ乾燥処理する場合には、前記楔状の部分の乾燥が無駄となる弊害が発生したり、或は例えば前記楔状の部分が誤って製品(合板・単板積層材等)に混入され、厚さが不均等な製品が作成される弊害が発生する虞もある。
そこで、従前の単板処理工程に於ては、移送コンベアの側方に作業者を配し、先端側又は先端側及び後端側に付随する、作業者が目測した厚さが所要の厚さに満たない楔状の部分を、都度手で裂き千切って移送コンベア上から除去する作業を実施することにより、少なくとも巻取り処理を円滑化させる処置も一部で採られてはいるが、斯様な対処方式は、単に省力化を阻害するのみならず、目測による除去位置の決定と、手による不正確な裂き千切りとが、除去の過不足を招来するので、後で単板の端部を正確に切断成形することが必要であって、結果的に、少なからぬ頻度の過剰な切断が不可避であるから、単板歩留りを低下させる悪因となっている。
本発明は前記従来の問題・弊害の発生や、従前の対処方式の欠点を解消すべく開発したものであって、具体的には、有効な処理方法として、外周が真円状である原木から所定の厚さを有する帯状の単板を削成するベニヤレースに関連させて備えた移送コンベアを介して、削成された単板をベニヤレースの後位に備えた巻取り装置へ移送すると共に、巻取り装置に付設した線材供給機構から供給する線材を単板の外周側に位置させて、線材と一緒に単板を巻取り軸に巻取る単板の巻取り処理方法であって、単板を単板繊維と平行方向で、且つ板面に対して垂直方向に切断すべく、ベニヤレースと巻取り装置の間に備えた単板検知機構を具備する切断装置を用いて、少なくとも削成された単板の先端側の厚さが所要の厚さに達した位置を切断箇所として切断し、更に切断装置の位置乃至は切断装置よりも後位の適宜位置を境として、移送コンベアの単板移送方向上手側と単板移送方向下手側とを個別に駆動可能に分離して備えると共に、移送コンベアの上手側と下手側とに適時暫定的に速度差を設けることによって、先行する単板と後続する単板との間に、所望幅の間隔を生じさせ、該間隔が巻取り位置にある巻取り軸の位置に至った際に、巻取り軸に対する線材の供給を行うことにより、少なくとも先端側については所要の厚さを有する単板のみを、線材と一緒に巻取るようにしたことを特徴とする単板の巻取り処理方法(請求項1)と、削成された単板の後端側の厚さが所要の厚さに満たなくなった位置を切断箇所として、単板を切断装置によって切断すると共に、分離した移送コンベアの上手側と下手側とに適時暫定的に速度差を設け、切断された先行する単板と後続する単板との間に、所望幅の間隔を生じさせ、該間隔が巻取り位置にある巻取り軸の位置に至った際に、巻取り軸又は巻取り軸及び線材供給機構の線材供給部材を移送コンベアの上方へ離隔させることにより、後端側についても所要の厚さを有する単板のみを、線材と一緒に巻取るようにして成る請求項1記載の単板の巻取り処理方法(請求項2)と、切断された先行する単板の重心位置が下手側の移送コンベアに移乗されており、而も後続する単板の重心位置が下手側の移乗コンベアに移乗されていない状態に於て、上手側の移送コンベア又は上手側の移送コンベア及びベニヤレースの駆動を暫時休止させることにより、移送コンベアの上手側と下手側とに速度差を設け、先行する単板と後続する単板との間に、所望幅の間隔を生じさせて成る請求項1又は請求項2記載の単板の巻取り処理方法(請求項3)と、切断された先行する単板の重心位置が下手側の移送コンベアに移乗されており、而も後続する単板の重心位置が下手側の移乗コンベアに移乗されていない状態に於て、下手側の移送コンベアの速度を暫時増速させることにより、移送コンベアの上手側と下手側とに速度差を設け、先行する単板と後続する単板との間に、所望幅の間隔を生じさせて成る請求項1又は請求項2記載の単板の巻取り処理方法(請求項4)とを提案する。
そして更に、前記処理方法の実施に用いる処理装置として、外周が真円状である原木から所定の厚さを有する帯状の単板を削成するベニヤレースの後位に備えられた線材供給機構付の巻取り装置と、ベニヤレースから削成された単板を、巻取り装置へ移送する移送コンベアとを少なくとも備え、線材供給機構から供給される線材を単板の外周側に位置させて、線材と一緒に単板を巻取り軸に巻取る単板の巻取り処理装置であって、ベニヤレースと巻取り装置の間に、単板検知機構を具備して単板を単板繊維と平行方向で、且つ板面に対して垂直方向に切断する切断装置を備えると共に、切断装置の位置乃至は切断装置よりも後位の適宜位置を境として、前記移送コンベアを単板移送方向上手側と単板移送方向下手側とに分離して夫々個別に駆動可能に備え、更に前記単板検知機構の検知信号に基づき、少なくとも削成された単板の先端側の厚さが所要の厚さに達した位置を切断箇所として、単板を切断するよう切断装置の作動を制御する制御機能と、切断された先行する単板と後続する単板との間に、所望幅の間隔が生じるよう、移送コンベアの上手側と下手側とに適時暫定的に速度差を設けるべく、移送コンベアの作動を上下各別に制御する制御機能と、前記所望幅の間隔が巻取り位置にある巻取り軸の位置に至った際に、巻取り軸に対する線材の供給を行うよう、線材供給機構の作動を制御する制御機能とを有する作動制御装置を備えて成り、少なくとも先端側については所要の厚さを有する単板のみを、線材と一緒に巻取るようにしたことを特徴とする単板の巻取り処理装置(請求項5)と、削成された単板の後端側の厚さが所要の厚さに満たなくなった位置を切断箇所として、単板を切断するよう切断装置の作動を制御する制御機能と、後端側に於ても、切断された先行する単板と後続する単板との間に、所望幅の間隔が生じるよう、分離した移送コンベアの上手側と下手側とに適時暫定的に速度差を設けるべく、移送コンベアの作動を上下各別に制御する制御機能と、前記所望幅の間隔が巻取り位置にある巻取り軸の位置に至った際に、巻取り軸又は巻取り軸及び線材供給機構の線材供給部材を移送コンベアの上方へ離隔させるに足る処置期間を確保するよう、少なくとも下手側の移送コンベアの駆動を暫時休止させるか又は減速させる制御機能とを追加兼備した作動制御装置を備え、後端側についても所要の厚さを有する単板のみを、線材と一緒に巻取り得るようにして成る請求項5記載の単板の巻取り処理装置(請求項6)と、切断された先行する単板の重心位置が下手側の移送コンベアに移乗されており、而も後続する単板の重心位置が下手側の移乗コンベアに移乗されていない状態に於て、上手側の移送コンベア又は上手側の移送コンベア及びベニヤレースの駆動を暫時休止させることにより、移送コンベアの上手側と下手側とに速度差を設けるよう、移送コンベアの作動を上下各別に制御する制御機能を有する作動制御装置を備えて成る請求項5又は請求項6記載の単板の巻取り処理装置(請求項7)と、切断された先行する単板の重心位置が下手側の移送コンベアに移乗されており、而も後続する単板の重心位置が下手側の移乗コンベアに移乗されていない状態に於て、下手側の移送コンベアの速度を暫時増速させることにより、移送コンベアの上手側と下手側とに速度差を設けるよう、移送コンベアの作動を上下各別に制御する制御機能を有する作動制御装置を備えて成る請求項5又は請求項6記載の単板の巻取り処理装置(請求項8)とを提案する。
前記請求項1に係る単板の巻取り処理方法によれば、少なくとも帯状の単板の先端側に付随する厚さが所要の厚さに満たない楔状の部分を過不足なく切断して、該先行する楔状の部分と後続する正常な単板との間に所望幅の間隔を生じさせ、該間隔を利用して、巻取り軸に対する線材の供給を行い、少なくとも先端側については所要の厚さを有する単板のみを、線材と一緒に巻取るようにしたものであるから、省力的に終始円滑な巻取り処理が行い得るのは勿論のこと、先端側の楔状の部分を無駄に乾燥したり、先端側の楔状の部分を誤って製品に混入させたり、或は先端側の単板歩留りを低下させるなどの諸弊害の発生を予防することが可能となる。また前記請求項2に係る単板の巻取り処理方法によれば、帯状の単板の後端側に付随する厚さが所要の厚さに満たない楔状の部分についても過不足なく切断して、該後続する楔状の部分と先行する正常な単板との間に所望幅の間隔を生じさせ、該間隔を利用して、少なくとも巻取り軸を移送コンベアの上方へ離隔させることにより、後端側についても所要の厚さを有する単板のみを、線材と一緒に巻取るようにしたものであるから、後端側の楔状の部分を無駄に乾燥したり、後端側の楔状の部分を誤って製品に混入させたり、或は後端側の単板歩留りを低下させるなどの諸弊害の発生を予防することも可能になると共に、巻戻し時に於ける円滑な移送も可能となる。更に前記請求項3又は請求項4に係る単板の巻取り処理方法によれば、前記所望幅の間隔を容易に生じさせることができる。また更に、前記請求項1に係る単板の巻取り処理方法の実施には、前記請求項5に係る単板の巻取り処理装置を、前記請求項2に係る単板の巻取り処理方法の実施には、前記請求項6に係る単板の巻取り処理装置を、前記請求項3に係る単板の巻取り処理方法の実施には、前記請求項7に係る単板の巻取り処理装置を、前記請求項4に係る単板の巻取り処理方法の実施には、前記請求項8に係る単板の巻取り処理装置を夫々用いることができる。
以下、本発明を図面に例示した実施の一例と共に更に詳述するが、実施に用いる機器類の形式・態様について、予め言及すると、単板の削成に用いるベニヤレースとしては、図面に例示した形式に限るものではなく、要は外周が真円状である原木から所定の厚さを有する帯状の単板を削成することができるものであれば、従来公知のあらゆる形式のベニヤレースを用いることができ、該ベニヤレースに関連させて備える移送コンベアの形態についても、要は単板移送方向上手側と下手側とが夫々個別に駆動可能であれば、その他の形態について格別な制約はない。また単板を切断する切断装置についても、図面に例示した形式に限るものではなく、要は単板を単板繊維と平行方向で、且つ板面に対して垂直方向に切断することができるものであれば、既存する種々の形式の切断装置を用いて差支えなく、該切断装置に具備する単板検知機構についても、要は検知する単板の厚さが所要の厚さに至った際に、単板検知信号を発信できるものであれば、その形式について特に制約はない。また更に巻取り装置についても、付設する線材供給機構の形式を含めて、要は線材を単板の外周側に位置させて、線材と一緒に単板を巻取り軸に巻取ることができるものであれば、従来公知の種々の形式にて差支えない。
図1は、本発明に係る単板の巻取り処理装置の側面概略説明図であり、図2乃至図11は、図1に例示した単板の巻取り処理装置の動作説明図であるが、より詳細には、図2乃至図6は巻始めの動作説明図、図7は巻取り中の動作説明図、図8乃至図11は巻終りの動作説明図である。図中Aは、公知の外周駆動式のベニヤレースであって、外周が真円状である原木1から所定の厚さを有する帯状の単板2を削成する。
Bは、ベニヤレースAに関連させて備えられた移送コンベアであり、後述する切断装置Cの位置を境として、単板移送方向上手側B1と単板移送方向下手側B2とに分離されると共に、サーボモータ・クラッチ&ブレーキ付モータ等の適宜の駆動源3a・3bを介して、夫々個別に駆動可能に備えられており、後述する作動制御装置Eの制御を得て、単板2を図示矢印方向へ移送すると共に、適時、先行する単板2と後続する単板2との間に所望幅の間隔α(少なくとも後述する巻取り装置に付設した線材供給機構を介して、巻取り軸に線材を供給・係止させるに足る間隔、副次的には巻取り軸又は巻取り軸及び線材供給機構の線材供給ノズルを移送コンベアの上方へ離隔させるに足る間隔)を生じさせる。
Cは、公知のロータリー式の切断装置であって、単板2の厚さが所要の厚さに至った場合(薄い方から厚い方へ至る時と厚い方から薄い方へ至る時のいずれに於ても)に、後述する作動制御装置Eへ単板検知信号を発する単板検知器を少なくとも一個(望ましくは、単板移送方向と直交方向に複数個並べて)具備する公知の単板検知機構C1、後述する作動制御装置Eの制御を得て、前記上手側の移送コンベアB1と同じ駆動源3aを介して(又は図示しない別の駆動源を介して)、上手側の移送コンベアB1と同調する速度で図示矢印方向へ駆動されるアンビルロール4、ロール状の刃物保持具5aによって保持されると共に、後述する作動制御装置Eの制御を得て、適時、サーボモータ・クラッチ&ブレーキ付モータ等の適宜の駆動源6を介して、図示矢印方向へ間歇的に回動させられる切断刃5等を以って構成されており、少なくとも単板2の先端側の厚さが所要の厚さに達した位置を切断箇所として、単板2を単板繊維と平行方向で、且つ板面に対して垂直方向に切断する。
Dは、先記特許文献4に開示された公知の巻取り装置であって、線材12及び圧縮空気の送給孔(図示省略)を有し、後述する作動制御装置Eの制御を得て、始動時のみ開閉弁11を介して圧縮空気を放出することにより、送給孔から圧縮空気と一緒に線材12の先端を適宜長さ繰出すと共に、同じく作動制御装置Eの制御を得て、異方向へ複合的に動作する複合式(例えば流体シリンダ同士、リンク機構同士、クランク機構同士の組合せの如く、同種の機構の組合せ、或は例えば流体シリンダとリンク機構との組合せ、カム機構とリンク機構との組合せの如く、異種の機構の組合せのいずれの複合であっても差支えない)の作動機構10を介して、図示矢印で示す如く、実線で示す位置と点線で示す位置との間を複合的に移動せしめられる線材供給部材である線材供給ノズル9を、単板移送方向と直交方向に複数個並べて具備する線材供給機構D1、前記複数個の線材供給ノズル9が介入し得る複数条の溝7aを有し、前記下手側の移送コンベアB2の駆動源3bを介して(より好ましくは、図示しない別の駆動源を介して)、下手側の移送コンベアB2と同調する速度で図示矢印方向へ駆動される支持ロール7、随時、点線で示した支持ロール7上の巻取り位置へ供給可能に、且つ支持ロール7上の巻取り位置から取出し可能に配設された巻取り軸8等を以って構成されており、線材供給機構D1から供給される線材12を単板2の外周側に位置させて、線材12と一緒に単板2を巻取り軸8に巻取る。
Eは、作動制御装置であって、前記各機器類の作動を以下の如く制御する。先ず移送コンベアBについて、原則的には、駆動源3a・3bを介して、上手側の移送コンベアB1と下手側の移送コンベアB2とを、ベニヤレースAの単板削成速度に同調する速度で駆動させるが、少なくとも単板2の先端側の切断箇所(厚さが所要の厚さに達した位置)が切断装置Cによって切断された直後には、例外的に、上手側の移送コンベアB1の駆動を(好ましくは、ベニヤレースAの駆動をも)暫時休止させるよう制御する。また切断装置Cについては、少なくとも単板2の先端側の切断箇所が単板検知機構C1によって検知されると、該単板検知機構C1の単板検知信号に基づき(必要に応じては、適宜の遅延制御を行うか、或は移送コンベアB1等に係止した図示しない回転検知器の回転信号を併用して)、切断刃5が前記切断箇所を切断するよう、駆動源6及び刃物保持具5aを介して回転させる。そして、切断刃5は、図1に実線で示した待機位置まで回転させてから、次の切断に備えて待機させるよう制御する。而して、アンビルロール4は上手側の移送コンベアB1の休止に追従するが、上手側の移送コンベアB1の駆動源とは別の駆動源を備える場合には、好ましくは、上手側の移送コンベアB1に倣って駆動を暫時休止させるよう制御する。更に巻取り装置Dについては、先行する単板2と後続する単板2との間に生じた所望幅の間隔αが、巻取り位置にある巻取り軸8の位置に至った際に、巻取り軸8に対する線材12の供給を行うよう制御する。より詳細には、当初、線材供給ノズル9を図1に実線で示した待機位置に待機させた状態に於て、開閉弁11を暫時開放することにより、線材供給ノズル9の送給孔から圧縮空気と一緒に線材12の先端を、巻取り位置に位置させた巻取り軸8の上側から、下手側の移送コンベアB2上にある単板の通路を遮るように適宜長さ繰出し、次いで線材12の先端が単板の通路を遮る状態を維持しつつ、作動機構10を介して、線材供給ノズル9を図1に点線で示した巻取り軸8の下方の供給位置まで下降・前進させるよう制御する。
尚、少なくとも前記形式の線材供給ノズルを供給位置まで下降・前進させる期間については、図4・図5に示す如く、移送コンベア(上手側の移送コンベア及び下手側の移送コンベア)と、切断装置のアンビルロールの駆動を(望ましくは、ベニヤレースの駆動をも)暫時休止させるか、又は極端に減速させるよう制御するのが好ましく、休止(又は減速)に伴って見かけ的に作業性が低下する弱点は、先行する単板と後続する単板との間隔を過剰に広くする必要がなくなることによって補填されるので実損は少ない。また制御回路の表示は省略したが、前記作動制御装置は、巻取りの完了時に、線材を切断すべく、線材供給ノズルに内蔵した電熱ヒータ(図示省略)を作動させる制御機能も併せて有する。
本発明の請求項1に係る単板の巻取り処理方法は、例えば述上の如く構成した単板の巻取り処理装置を用いて実施することができ、図1乃至図7を参照して順に説明する。図1に示す如く、ベニヤレースAによって原木1から削成された単板2が、移送コンベアBを介して切断装置Cへ移送され、単板2の先端側の厚さが所要の厚さに達した切断箇所が到来したことを、切断装置Cの単板検知機構C1が検知して、作動制御装置Eに単板検知信号を発すると、作動制御装置Eは、図2に示す如く、切断刃5が前記切断箇所を切断するよう、駆動源6及び刃物保持具5aを介して回転させ、而も切断直後には、図3に示す如く、ベニヤレースA、上手側の移送コンベアB1及びアンビルロール4の駆動を暫時休止させるよう制御するので、先行する単板2と後続する単板2との間には、所望幅の間隔αが生じることになる。尚、切断刃5は、そのまま継続して回転させた後に、所定の待機位置に於て待機させる。
次に、適当な時期に、巻取り軸8を支持ロール7上の巻取り位置へ供給すると共に、前記所望幅の間隔αが巻取り位置にある巻取り軸8の位置に至った際には、作動制御装置Eが、図4に示す如く、ベニヤレースA、移送コンベアB及びアンビルロール4の駆動を暫時休止させた後に、開閉弁11を暫時開放することにより、線材供給ノズル9の送給孔から圧縮空気と一緒に線材12の先端を、巻取り位置に位置させた巻取り軸8の上側から、下手側の移送コンベアB2上にある単板の通路を遮るように適宜長さ繰出すよう制御し、更に図5に示す如く、線材12の先端が単板の通路を遮る状態を維持しつつ、作動機構10を介して、線材供給ノズル9を巻取り軸8の下方の供給位置まで下降・前進させるよう制御するので、線材12の先端が遮る状態はそのまま維持される。因に、図3からも明らかな如く、先行する単板(図示例にあっては、先端側の楔状の部分)が通過する前に、巻取り軸を巻取り位置へ供給しても、線材を供給しない限り、先行する単板が巻取り軸に巻取られる虞はないので、実用的に格別支障ないが、巻取り軸の巻取り位置への供給時期は、先行する単板が通過する前に限るものではなく、先行する単板が通過した後であっても差支えない。
そして、やがて作動制御装置Eの制御により、図6に示す如く、ベニヤレースA、移送コンベアB及びアンビルロール4の駆動が再開されると、先行する単板2(先端側の楔状の部分)が移送コンベアB2の後位斜め下方へ排出されると共に、後続する単板2の先端が単板の通路を遮っている線材12の先端を巻取り軸8に巻込みながら、線材供給ノズル9の送給孔から供給される線材12によって巻取り軸8の外周に案内されるので、図7に示す如く、少なくとも先端側については、所望通り所要の厚さを有する単板2のみが、線材12と一緒に巻取り軸8に巻取られ、巻玉13に形成されることになる。
尚、圧縮空気の送給は当初のみで足り、その後は、巻取りに伴って線材が自動的に引出される態様で差支えないが、巻取り軸の外周へ円滑に単板を案内するには、線材に適度の張力を付与するのが好ましく、図示は省略したが、必要に応じては、「ベニヤ単板の巻取り方法」(特開2002−28903号公報)に開示される如く、線材の供給路の途中に、線材の引出しに拘わる制動力が可変可能な制動部材を備え、巻玉の径の増大化に対応させて、線材の張力を漸増させる構成を採るようにすると有効である。
次に、本発明の請求項2に係る単板の巻取り処理方法は、先述した単板の巻取り処理装置の作動制御装置に、削成された単板の後端側の厚さが所要の厚さに満たなくなった位置を切断箇所として、単板を切断するよう切断装置の作動を制御する制御機能と、後端側に於ても、切断された先行する単板と後続する単板との間に、所望幅の間隔が生じるよう、分離した移送コンベアの上手側と下手側とに適時暫定的に速度差を設けるべく、移送コンベアの作動を上下各別に制御する制御機能と、前記所望幅の間隔が巻取り位置にある巻取り軸の位置に至った際に、巻取り軸又は巻取り軸及び線材供給機構の線材供給部材を移送コンベアの上方へ離隔させるに足る処置期間を確保するよう、少なくとも下手側の移送コンベアの駆動を暫時休止させるか又は減速させる制御機能とを追加兼備させることによって、支障なく実施することができ、図8乃至図11を参照して順に説明する。
図8に示す如く、ベニヤレースAによって原木1から削成された後に、移送コンベアBを介して切断装置Cへ移送される単板2の後端側の厚さが所要の厚さに満たなくなった切断箇所が到来したことを、切断装置Cの単板検知機構C1が検知して、作動制御装置Eに単板検知信号を発すると、作動制御装置Eは、切断刃5が前記切断箇所を切断するよう、駆動源6及び刃物保持具5aを介して回転させ、而も切断直後には、図9に示す如く、ベニヤレースA、上手側の移送コンベアB1及びアンビルロール4の駆動を暫時休止させるよう制御するので、先行する単板2と後続する単板2(後端側の楔状の部分)との間には、所望幅の間隔β(先述した先端側の場合と同じ幅の間隔である必要はなく、巻取り軸と線材供給ノズルとを移送コンベアの上方へ離隔させる際に、後続する単板が支障となる虞のない間隔で足りるから、先端側の場合に比べて狭くて差支えない)が生じることになる。尚、切断刃5は、そのまま継続して回転させた後に、所定の待機位置に於て待機させる。またベニヤレースAは次の原木の切削に備えさせる。
次いで、前記所望幅の間隔βが巻取り位置にある巻取り軸8の位置に至った際には、作動制御装置Eが、図10に示す如く、少なくとも下手側の移送コンベアB2の駆動を暫時休止させるか又は減速させるよう制御すると共に、巻取り軸8(巻玉13を形成済)と線材供給ノズル9とを移送コンベアBの上方へ離隔させるよう制御するので、後端側についても、所望通り所要の厚さを有する単板2のみが、線材12と一緒に巻取り軸8に巻取られることになる。尚、線材12は巻玉13の外周へ幾分余分に巻付けた後に、線材供給ノズル9に内蔵した電熱ヒータ(図示省略)を作動させて切断すればよいが、好ましくは、支持ロール7の駆動源を、移送コンベアB2の駆動源3bとは別途に備え、支持ロール7を暫時余分に回転させて、巻玉13の外周へ線材12を適数回余分に巻付けてから切断するようにすれば、線材12による巻玉13の強固な拘束が図りうるので有益である。
そして、作動制御装置Eの制御により、巻取り軸8(巻玉13を形成済)と線材供給ノズル9とを移送コンベアBの上方へ離隔させた後に、下手側の移送コンベアB2の駆動を通常通り再開させれば、図11に示す如く、後続する単板2(後端側の楔状の部分)が、移送コンベアB2の後位斜め下方へ排出される。そこで、次の原木1をベニヤレースAに供給すると共に、別の巻取り軸8を巻取り装置Dに準備して、同様の巻取り処理に備える。以下、同様の動作の繰返しによって、常に所望通りの巻取り処理が実施できる。
尚、前記実施例の如く、線材供給機構D1の線材供給部材(線材供給ノズル9)を移送コンベアBの上方側へ上下移動及び前後移動自在に備えて、該線材供給部材(線材供給ノズル9)を、巻取り軸8と共に移送コンベアBの上方へ離隔させる構成を採った場合に限っては、図12に示す如く、線材12を切断せずに、巻取り軸8(巻玉13を形成済)と線材供給ノズル9とを図示した位置に於て暫時待機させるよう制御した後に、下手側の移送コンベアB2の駆動を通常通り再開させて、後続する単板2(後端側の楔状の部分)を、移送コンベアB2の後位斜め下方へ排出し、更に次の原木1をベニヤレースAに供給すると共に、図1乃至図3に示した順序で、次の原木1から削成された単板2の先端側の適宜位置を切断して、先行する単板2(先端側の楔状の部分)と後続する単板2との間に所望幅の間隔αを生じさせ、次いで図13に示す如く、前記間隔αが巻取り軸8の位置に至った際に、巻取り軸8(巻玉13を形成済)を再び巻取り位置へ、また線材供給ノズル9を再び供給位置へ、夫々復帰させるよう制御することによって、先に形成した巻玉13の外周へ、次の原木1から削成された所要の厚さを有する単板2を重ねて巻取り処理することも可能である。
また一方、本発明に係る単板の巻取り処理方法の実施に用いる巻取り装置としては、前記実施例の如く線材供給部材を移動自在に備えた線材供給機構付の形式に限るものではなく、例えば図14に示した例は、特許文献3に開示される形式の線材供給機構付の巻取り装置であって、針状体等の線材の係合部(図示省略)を適宜位置に設けて成る巻取り軸8aを、適時巻取り位置へ供給可能に備えると共に、前記実施例と同じ線材供給ノズル9を、支持ロール7の前位斜め下方へ固定的に備え、作動制御装置E1の制御によって、先行する単板2(先端側の楔状の部分)と後続する単板2との間に設けられた所望幅の間隔γが、巻取り位置にある巻取り軸8aの位置に至った際に、開閉弁11を暫時開放して、線材供給ノズル9の送給孔から圧縮空気と一緒に線材12の先端を、巻取り軸8aの係合部に向けて供給し、該係合部と線材12の係合を図ることにより、所望通り所要の厚さを有する単板2のみを、線材12によって巻取り軸8aの外周に案内しつつ、線材12と一緒に巻取り軸8aに巻取処理することができる。
そして而も、図示は省略したが、やがて先行する単板と後続する単板(後端側の楔状の部分)との間に設けられた所望幅の間隔が、巻取り位置にある巻取り軸(巻玉を形成済)の位置に至った際には、作動制御装置の制御によって、少なくとも下手側の移送コンベアの駆動を暫時休止させるか又は減速させると共に、線材供給ノズルに内蔵した電熱ヒータを作動させて線材を切断し、更に巻取り軸を移送コンベアの上方へ離隔させた後に、下手側の移送コンベアの駆動を通常通り再開させれば、後続する単板(後端側の楔状の部分)を、移送コンベアの後位斜め下方へ排出することができ、後端側についても、所望通り所要の厚さを有する単板のみを、巻取処理することが可能である。尚、線材の切断態様については、前記実施例の場合と同様であって、支持ロールの駆動源を、移送コンベアの駆動源とは別途に備えて、巻玉の外周へ線材を適数回余分に巻付けてから切断するようにすれば、巻玉の拘束が強固となるので有益である。
因に、前記図14に示した形式の線材供給機構付の巻取り装置は、先述した一般的な利点・難点に加えて、線材供給ノズルを固定的に備えることなどから、先記図1に示した形式の線材供給機構付の巻取り装置を用いる際に必要な間隔(α)に比べて、間隔(γ)がより狭くても、巻取り軸の係合部に対する線材の係合が可能である長所を有する。
また、前記各実施例に於ては、単板の切断箇所が切断装置によって切断された直後、即ち、実質的に、切断された先行する単板の重心位置が下手側の移送コンベアに移乗されており、而も後続する単板の重心位置が下手側の移乗コンベアに移乗されていない状態に於て、少なくとも上手側の移送コンベア(好ましくは、ベニヤレースも)の駆動を暫時休止させることにより、移送コンベアの上手側と下手側とに速度差を設けるようにしたので、先行する単板と後続する単板との間隔を任意に設定することが可能であって、本発明の実施に好適であるが、移送コンベアの上手側と下手側とに速度差を設ける手段としては、必ずしも斯様な手段に限定するものではなく、他に、例えば切断された先行する単板の重心位置が下手側の移送コンベアに移乗されており、而も後続する単板の重心位置が下手側の移乗コンベアに移乗されていない状態に於て、下手側の移送コンベアの速度を暫時増速させることにより、移送コンベアの上手側と下手側とに速度差を設ける手段であっても、所望幅の間隔が比較的狭くて足りる場合などには支障なく適用可能であり、要は先行する単板と後続する単板の間に所望幅の間隔が生じるよう速度差を設ければ差支えない。
また、前記各実施例の如く、切断装置の位置を境として、移送コンベアを単板移送方向上手側と単板移送方向下手側とに分離して夫々個別に駆動可能に備える構成とすれば、切断位置の前後にある各単板の所在位置が明確に判別できるので、速度差を設けるのに至便ではあるが、移送コンベアの分離箇所としては、必ずしも切断装置の位置に限るものではなく、図示は省略したが、切断装置よりも後位の位置であっても差支えない。
また、先記各実施例に於ては、ベニヤレースから削成された帯状の単板を、帯状のまま巻取り処理する態様を例示したが、必要に応じては、例えば特許文献2に開示される如く、或はその他の公知文献に開示される如く、切断装置に定尺切断信号を発信する適宜の機器を追加配備し、切断装置によって帯状の単板を所定長さ毎に定尺切断してから巻取り処理する態様を採っても差支えなく、切断装置の切断形態が、単板を単板繊維と平行方向で、且つ板面に対して垂直方向に切断する形態であるから、単板歩留りに格別悪影響を及ぼす虞はない。
また、先記単板検知機構は、帯状の単板の先端側と後端側とに限って、作動制御装置に単板検知信号を発信すれば足り、それ以外の中程部分については、実質的に休止状態で支障ないので、必要に応じては、単板の中程部分が通過している期間中だけ、単板に当接する検知ロール等の検知具を、単板から暫定的に上昇離隔させ、上方に於て待機させる構成を採っても差支えなく、単板に内在するヤニ類が検知具に付着・蓄積して、厚さ検知精度を劣化させる不具合の発生割合を著しく低減させ得るので有効である。
また、先記各実施例に於ては、巻取り位置を一箇所とする構成を採ったが、必要に応じては、複数個所の巻取り位置を前後に分けて設ける構成を採っても差支えなく、同じ厚さの単板を、異なる巻取り位置に於て適時巻き取る形態の他に、原木の性状に対応させて削成した異なる厚さの単板を、別々の巻取り位置に於て個別に巻き取る形態で実施することも可能であり、先述の如く重ねて巻取りする場合などにも好都合である。
従前に於ては、予め別途に原木の外周を真円状に粗剥き成形する際に、真円度が粗雑であると、削成される帯状の単板の先端側に所望の厚さを有しない不要部分が不均一に長く混在することとなって、巻取り処理が煩雑化・困難化することから、外周に剥き残し箇所が生じないよう、原木の全長に亘って真円度を可及的に向上させる傾向があったが、斯様に真円度を向上させた場合には、原木を再剥きする際に、回転中心の把持位置に若干でも誤差が生じると、直ちに歩留りの低下が惹起される不都合があった。ところが、本発明に係る巻取り処理方法によれば、たとえ帯状の単板の先端側に所望の厚さを有しない不要部分が不均一に長く混在しても、巻取り処理が煩雑化・困難化する虞はないから、原木外周の真円度は従前に比べて粗雑であっても差支えなく、而も真円度が粗雑な範囲に粗剥きを留めておけば、仮に原木を再剥きする際に、回転中心の把持位置に若干の誤差が生じたとしても、歩留りの低下が惹起される虞は殆どないから、総じて、従前に比べて前処理が簡易化できると共に、再剥きする際の回転中心の把持誤差に起因する歩留りの低下をも軽減することができるので有益であり、これらの点からしても、本発明の産業上の利用性は甚だ優れたものである。
本発明に係る単板の巻取り処理装置の側面概略説明図である。 図1に例示した単板の巻取り処理装置の動作説明図である。 図1に例示した単板の巻取り処理装置の動作説明図である。 図1に例示した単板の巻取り処理装置の動作説明図である。 図1に例示した単板の巻取り処理装置の動作説明図である。 図1に例示した単板の巻取り処理装置の動作説明図である。 図1に例示した単板の巻取り処理装置の動作説明図である。 図1に例示した単板の巻取り処理装置の動作説明図である。 図1に例示した単板の巻取り処理装置の動作説明図である。 図1に例示した単板の巻取り処理装置の動作説明図である。 図1に例示した単板の巻取り処理装置の動作説明図である。 図1に例示した単板の巻取り処理装置の異なる態様の動作説明図である。 図1に例示した単板の巻取り処理装置の異なる態様の動作説明図である。 巻取り処理装置の他の実施例の側面概略説明図である。
符号の説明
A :ベニヤレース
B :移送コンベア
B1 :上手側の移送コンベア
B2 :下手側の移送コンベア
C :切断装置
C1 :単板検知機構
D :巻取り装置
D1・D2 :線材供給機構
E・E1 :作動制御装置
α・β・γ :先行する単板と後続する単板との間に生じさせた所望幅の間隔
1 :原木
2 :単板
4 :アンビルロール
5 :切断刃
7 :支持ロール
8・8a :巻取り軸
9 :線材供給ノズル
10 :作動機構
12 :線材
13 :巻玉

Claims (8)

  1. 外周が真円状である原木から所定の厚さを有する帯状のベニヤ単板を削成するベニヤレースに関連させて備えた移送コンベアを介して、削成されたベニヤ単板をベニヤレースの後位に備えた巻取り装置へ移送すると共に、巻取り装置に付設した線材供給機構から供給する線材をベニヤ単板の外周側に位置させて、線材と一緒にベニヤ単板を巻取り軸に巻取るベニヤ単板の巻取り処理方法であって、ベニヤ単板を単板繊維と平行方向で、且つ板面に対して垂直方向に切断すべく、ベニヤレースと巻取り装置の間に備えた単板検知機構を具備する切断装置を用いて、少なくとも削成されたベニヤ単板の先端側の厚さが所要の厚さに達した位置を切断箇所として切断し、更に切断装置の位置乃至は切断装置よりも後位の適宜位置を境として、移送コンベアの単板移送方向上手側と単板移送方向下手側とを個別に駆動可能に分離して備えると共に、移送コンベアの上手側と下手側とに適時暫定的に速度差を設けることによって、先行するベニヤ単板と後続するベニヤ単板との間に、所望幅の間隔を生じさせ、該間隔が巻取り位置にある巻取り軸の位置に至った際に、巻取り軸に対する線材の供給を行うことにより、少なくとも先端側については所要の厚さを有するベニヤ単板のみを、線材と一緒に巻取るようにしたことを特徴とするベニヤ単板の巻取り処理方法。
  2. 削成されたベニヤ単板の後端側の厚さが所要の厚さに満たなくなった位置を切断箇所として、ベニヤ単板を切断装置によって切断すると共に、分離した移送コンベアの上手側と下手側とに適時暫定的に速度差を設け、切断された先行するベニヤ単板と後続するベニヤ単板との間に、所望幅の間隔を生じさせ、該間隔が巻取り位置にある巻取り軸の位置に至った際に、巻取り軸又は巻取り軸及び線材供給機構の線材供給部材を移送コンベアの上方へ離隔させることにより、後端側についても所要の厚さを有するベニヤ単板のみを、線材と一緒に巻取るようにして成る請求項1記載のベニヤ単板の巻取り処理方法。
  3. 切断された先行するベニヤ単板の重心位置が下手側の移送コンベアに移乗されており、而も後続するベニヤ単板の重心位置が下手側の移乗コンベアに移乗されていない状態に於て、上手側の移送コンベア又は上手側の移送コンベア及びベニヤレースの駆動を暫時休止させることにより、移送コンベアの上手側と下手側とに速度差を設け、先行するベニヤ単板と後続するベニヤ単板との間に、所望幅の間隔を生じさせて成る請求項1又は請求項2記載のベニヤ単板の巻取り処理方法。
  4. 切断された先行するベニヤ単板の重心位置が下手側の移送コンベアに移乗されており、而も後続するベニヤ単板の重心位置が下手側の移乗コンベアに移乗されていない状態に於て、下手側の移送コンベアの速度を暫時増速させることにより、移送コンベアの上手側と下手側とに速度差を設け、先行するベニヤ単板と後続するベニヤ単板との間に、所望幅の間隔を生じさせて成る請求項1又は請求項2記載のベニヤ単板の巻取り処理方法。
  5. 外周が真円状である原木から所定の厚さを有する帯状のベニヤ単板を削成するベニヤレースの後位に備えられた線材供給機構付の巻取り装置と、ベニヤレースから削成されたベニヤ単板を、巻取り装置へ移送する移送コンベアとを少なくとも備え、線材供給機構から供給される線材をベニヤ単板の外周側に位置させて、線材と一緒にベニヤ単板を巻取り軸に巻取るベニヤ単板の巻取り処理装置であって、ベニヤレースと巻取り装置の間に、単板検知機構を具備してベニヤ単板を単板繊維と平行方向で、且つ板面に対して垂直方向に切断する切断装置を備えると共に、切断装置の位置乃至は切断装置よりも後位の適宜位置を境として、前記移送コンベアを単板移送方向上手側と単板移送方向下手側とに分離して夫々個別に駆動可能に備え、更に前記単板検知機構の検知信号に基づき、少なくとも削成されたベニヤ単板の先端側の厚さが所要の厚さに達した位置を切断箇所として、ベニヤ単板を切断するよう切断装置の作動を制御する制御機能と、切断された先行するベニヤ単板と後続するベニヤ単板との間に、所望幅の間隔が生じるよう、移送コンベアの上手側と下手側とに適時暫定的に速度差を設けるべく、移送コンベアの作動を上下各別に制御する制御機能と、前記所望幅の間隔が巻取り位置にある巻取り軸の位置に至った際に、巻取り軸に対する線材の供給を行うよう、線材供給機構の作動を制御する制御機能とを有する作動制御装置を備えて成り、少なくとも先端側については所要の厚さを有するベニヤ単板のみを、線材と一緒に巻取るようにしたことを特徴とするベニヤ単板の巻取り処理装置。
  6. 削成されたベニヤ単板の後端側の厚さが所要の厚さに満たなくなった位置を切断箇所として、ベニヤ単板を切断するよう切断装置の作動を制御する制御機能と、後端側に於ても、切断された先行するベニヤ単板と後続するベニヤ単板との間に、所望幅の間隔が生じるよう、分離した移送コンベアの上手側と下手側とに適時暫定的に速度差を設けるべく、移送コンベアの作動を上下各別に制御する制御機能と、前記所望幅の間隔が巻取り位置にある巻取り軸の位置に至った際に、巻取り軸又は巻取り軸及び線材供給機構の線材供給部材を移送コンベアの上方へ離隔させるに足る処置期間を確保するよう、少なくとも下手側の移送コンベアの駆動を暫時休止させるか又は減速させる制御機能とを追加兼備した作動制御装置を備え、後端側についても所要の厚さを有するベニヤ単板のみを、線材と一緒に巻取り得るようにして成る請求項5記載のベニヤ単板の巻取り処理装置。
  7. 切断された先行するベニヤ単板の重心位置が下手側の移送コンベアに移乗されており、而も後続するベニヤ単板の重心位置が下手側の移乗コンベアに移乗されていない状態に於て、上手側の移送コンベア又は上手側の移送コンベア及びベニヤレースの駆動を暫時休止させることにより、移送コンベアの上手側と下手側とに速度差を設けるよう、移送コンベアの作動を上下各別に制御する制御機能を有する作動制御装置を備えて成る請求項5又は請求項6記載のベニヤ単板の巻取り処理装置。
  8. 切断された先行するベニヤ単板の重心位置が下手側の移送コンベアに移乗されており、而も後続するベニヤ単板の重心位置が下手側の移乗コンベアに移乗されていない状態に於て、下手側の移送コンベアの速度を暫時増速させることにより、移送コンベアの上手側と下手側とに速度差を設けるよう、移送コンベアの作動を上下各別に制御する制御機能を有する作動制御装置を備えて成る請求項5又は請求項6記載のベニヤ単板の巻取り処理装置。
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