JP4445604B2 - 固体撮像装置及び固体撮像装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子内視鏡等に設けられる小型の固体撮像装置及び固体撮像装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、細長の挿入部を体腔内に挿入することにより、体腔内臓器等を観察したり、必要に応じて処置具チャンネル内に挿通した処置具を用いて各種治療処置の行える医療用の内視鏡が広く利用されている。また、工業分野においても、ボイラ,タービン,エンジン,化学プラントなどの内部の傷や腐蝕などを観察したり検査することのできる工業用内視鏡が広く利用されている。
【0003】
前記内視鏡としては、例えば挿入部の先端部に電荷結合素子(CCDと略記)などの固体撮像素子や電子部品を設けた固体撮像装置が内蔵され、この固体撮像装置で光電変換した信号を信号ケーブル伝送し、信号処理手段を介してモニタ装置にカラー表示するようにした電子内視鏡が用いられている。
【0004】
内視鏡においては、狭く曲がりくねった管腔内に挿入されるため挿入部の細径化が望まれている。そして、電子内視鏡では、小回りがきき、操作性の良い内視鏡を実現するため固体撮像装置の小型、小径化が望まれていた。
【0005】
例えば、電子内視鏡の先端部に配置される固体撮像装置として、特開平5−115436号公報には高密度化又は小型化を達成するため、外形サイズを大きくせずに可撓性基板の実装面積を拡大できるようにした固体撮像装置が示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記特開平5−115436号公報に示されている固体撮像装置では、固体撮像素子の受光面上に透明部材が接着され、受光面の片側に形成されたパッド部に配置された突起電極を介して可撓性基板のインナーリードが接続され、その透明部材の周辺部及び固体撮像素子と可撓性基板のインナーリードとの接続部分を封止樹脂で封止して構成されている。このため、固体撮像素子と可撓性基板のインナーリードとの接続部及びインナーリードの屈曲部を覆う封止樹脂によって形成された封止固定部の範囲が広範になることによって、固体撮像装置の小型化が阻まれていた。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、全体の構成を小型にした固体撮像装置及び前記固体撮像装置の製造方法を提供することを目的にしている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の一態様による固体撮像装置は、電気信号の授受を行うための電気接点部を備えた固体撮像素子と、この電気接点部に接続される箔状のリードを突出させた帯状のフレキシブル回路基板とを有し、前記リードと前記電気接点部との電気的接続部を封止樹脂によって封止して構成される固体撮像装置であって、
前記フレキシブル回路基板の少なくとも前記リード側の幅寸法を、前記固体撮像素子の幅寸法及び前記フレキシブル回路基板の基端側幅寸法より小さく形成するための切り欠き部を設けている。
この構成によれば、電気的接続部等を封止樹脂で覆う際、フレキシブル回路基板のリード側に設けた封止樹脂の範囲が狭まる。このことにより、封止樹脂で形成される封止固定部の大きさが小さくなる。
【0009】
本発明の別の態様による固体撮像装置は、電気信号の授受を行うための電気接点部を備えた固体撮像素子と、この電気接点部に接続される箔状のリードを突出させた帯状のフレキシブル回路基板と、前記リードと前記電気接点部との電気的接続部を封止樹脂にて封止して構成される固体撮像装置において、前記フレキシブル回路基板端面より突出するリードが形成されている基板端面を、その周辺部より内側に落とし込んで形成している。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係る固体撮像装置の1構成例を説明する図である。なお、図1(a)は固体撮像装置を正面から見たときの図、図1(b)は固体撮像装置を側面からみたときの図、図1(c)は固体撮像装置を下方から見たときの図である。
【0011】
図1(a),(b),(c)に示すように本実施形態の固体撮像装置1は、前面に受光部2aを備え、この受光部2aの図中下側に所定の間隔で配列されたボンディングパッド上に電気接点部としてAu等で形成した突起電極2bを配置した固体撮像素子2と、この固体撮像素子2の受光部2aを覆うように、例えば紫外線硬化型等の透明な接着剤によって貼り付けられた光学部材である略直方体形状のカバーガラス3と、前記突起電極2bに接続される箔状の接続リード4aを端部から突出させたフレキシブル回路基板(以下FPCとも略記する)4と、前記突起電極2bと前記接続リード4aとの電気的接続部等を覆うように塗布された封止樹脂5で形成される封止固定部6とで主に構成されている。
【0012】
前記FPC4は、電気絶縁性のポリイミドよりなるキャリアテープ基材4b上に銅箔等の金属箔4cを接着し、この金属箔4cをフォトリソグラフィ技術により所望のリードパターンに形成したものであり、多数の接続リード4aや図示しないランド、固体撮像装置検査用のテストパッド(不図示)が形成されている。なお、このFPC4上の実装される電子部品や信号線が接続されるリードやランドを除いた部分には、ショートを防止するためのオーバーコートが施されている。
【0013】
前記FPC4の先端部より突出している接続リード4aは、前記固体撮像素子2に列状に配置されている突起電極2bに略同一ピッチであり、それぞれの接続リード4aはTAB接続によって前記突起電極2bを介して固体撮像素子2に電気的に接続されている。
【0014】
前記接続リード4aを突起電極2bに接続したFPC4は、接続リード4aに屈曲部を設けて、前記固体撮像素子2の基端面より後方側に延出されている。この固体撮像素子2の後方側に延出しているFPC4のキャリアテープ基材4bを有する先端部には、この先端部幅寸法Bを、前記FPC4の基端側幅寸法C及び前記固体撮像素子2の幅寸法Aよりも幅狭にする切り欠き部(以下、切欠部と記載)7が設けられている。
【0015】
そして、前記FPC4の屈曲部を折り曲げた状態で保持固定する目的及び前記突起電極2bと接続リード4aとの電気的接続部を絶縁封止固定する目的で、前記電気的接続部及び屈曲部を含むように、前記カバーガラス3の下面から前記キャリアテープ基材4bの設けられているFPC4の先端部にかけて封止樹脂5として例えば、黒色のエポキシ系の接着剤を塗布して封止固定部6が形成されている。
【0016】
この封止樹脂5をカバーガラス3の下面から前記FPC4の先端部にかけて塗布した際、前記固体撮像素子2の突起電極2bに接続される接続リード4aが突出しているFPC4の先端部の幅寸法(B寸法)が、FPC4の基端側幅寸法(C寸法)及び固体撮像素子2の幅寸法(A寸法)よりも小さく形成されているため、この部分に塗布する封止樹脂5の塗布範囲を幅狭にしてもFPC4の固体撮像素子2への固定を確実に行える。このため、このとき形成される封止固定部6の角部に実線で示すように大きな半径Rの曲面部を形成することによって、切欠部7が設けられていない幅広のFPC4の先端部に破線で示すように形成される小さな半径rの曲面部を設けた封止固定部に比べて小さな封止固定部6が形成される。
【0017】
このように、インナーリードの突出しているFPCの先端部の幅寸法を、FPCの基端側幅寸法及び固体撮像素子の幅寸法よりも小さくする切欠部を設けたことにより、電気的接続部及び屈曲部を含むカバーガラスの下面からFPCの先端部にかけて封止樹脂を塗布して封止固定部を形成したとき、この封止固定部の大きさを切欠部を設けた分だけ小さくして固体撮像装置の小型化を図ることができる。
【0018】
また、FPCのキャリアテープ基材を備えた先端部までを封止樹脂で覆ったことにより、リードの屈曲部が強固に固定されるので、FPCの基端側に負荷が加えられた時、前記接続部及びインナーリード屈曲部に直接負荷が掛かり難くなって、破損の少ない、耐久性の高い固体撮像装置を提供することができる。
【0019】
なお、前記電気的接続部及び屈曲部を含むように封止樹脂5をカバーガラス3の下面から前記FPC4の先端部にかけて塗布して封止固定部6を設けたとき、角部に半径Rの曲面部を形成する代わりに、封止固定部6の角部に直線状のカット面を形成したり、また、図2に示すような逃げ部8を形作ることによって固体撮像装置1の更なる小型化を図ることができる。
【0020】
また、前記FPC4を折り曲げることなく形成するため、図3(a),(b)に示すように前記固体撮像素子2に対して平行にFPC4を延出させるように接続して封止固定部6を設けるようにしてもよい。
【0021】
図4は本発明の第2実施形態に係る固体撮像装置の他の構成例を説明する図である。なお、図4(a)は固体撮像装置を正面から見たときの図、図4(b)は固体撮像装置を側面からみたときの図、図4(c)は固体撮像装置を下方から見たときの図である。
【0022】
本実施形態においては、接続リード4aが突出しているFPC4の先端部先端面4dを固体撮像素子から離間させることなく、図4(b),(c)に示すように固体撮像素子2と重なるように配置している。
【0023】
つまり、FPC4のキャリアテープ基材4bが設けられている先端部の一部が固体撮像素子2に重なった状態に配置され、この状態で、図4(a),(b),(c)に示すようにカバーガラス3の基端面から固体撮像素子2の基端面にかけて封止樹脂5を塗布して封止固定部6を設けて固体撮像装置1Aを構成している。その他の構成は前記第1実施形態と同様であり、同部材には同符合を付して説明を省略する。
【0024】
このように、FPCのキャリアテープ基材先端部の一部を固体撮像素子に重ねて配置し、この状態で封止樹脂を塗布して封止固定部を形成したことにより、固体撮像素子の後方側に延出するFPCの長さ寸法の短縮を図って、固体撮像装置の全長の短縮化を図ることができる。
【0025】
また、FPCのキャリアテープ基材先端部を固体撮像素子に重ね合わせた状態にして、封止樹脂によってFPCの先端部を固体撮像素子に一体的に固定したことにより、フレキシブル回路基板のキャリアテープ基材を樹脂によって覆う範囲が大きくなり、FPCの固定強度を大幅に向上させることができる。
【0026】
このことにより、例えば、FPC4の基端側に負荷が加えられた場合でも、前記電気的接続部及び屈曲部等に直接負荷がかかることがなくなるので、負荷が原因の破損がなくなって、高耐久性の固体撮像装置が得られる。その他の作用及び効果は前記第1実施形態と同様である。
【0027】
図5は本発明の第3実施形態に係る固体撮像装置の別の構成例を説明する図である。
【0028】
本実施形態においては、図5に示すようにFPC4Aは、キャリアテープ基材4bの一面側及び他面側の両面にそれぞれ金属箔が設けられ、リード11、リード12を形成している。
【0029】
そして、前記リード11が設けられている一面側にはIC13及びコンデンサ14等の電子部品が搭載されており、前記リード11、IC13及びコンデンサ14は前記リード12とスルーホールやビアホールを介して電気的に接続されている。なお、FPC4A上にフリップチップ実装されたIC13は封止樹脂15によって絶縁状態で封止固定される。
【0030】
このIC13及びコンデンサ14等の電子部品を搭載したFPC4Aは、先端部から突出するリード12を前記固体撮像素子2にTAB接続によって電気的に接続されている。そして、カバーガラス3の基端面から固体撮像素子2の基端面にかけて封止樹脂5を塗布して、電気的接続部及び屈曲部等を覆う封止固定部6が形成して固体撮像装置1Bを構成している。このとき、前記FPC4Aが角度θだけ傾くように封止固定部6が設けられている。その他の構成は上述した実施形態と同様であり、同部材には同符合を付して説明を省略する。
【0031】
このように、固体撮像素子の後方側に延出するように屈曲させたFPCを角度θだけ傾けて配置させることによってさらに固体撮像装置の全長の短縮化を図ることができる。このことにより、固体撮像素子の後方スペースをより有効活用して固体撮像装置の小型化を図れる。
【0032】
また、予めICや電子部品を実装したFPCを固体撮像素子に電気的に接続することで、電子部品等をキャリアテープ基材上に実装するときの半田付けやリフローによる熱によって固体撮像素子を劣化させることを防止することができる。このことによって、耐久性の高い固体撮像装置を提供することができる。
【0033】
なお、図6に示すようにIC13が実装される部分のキャリアテープ基材4bに開口部16を形成し、この開口部16内にリード11を接続リードとして突出させ、ボールバンプ17を介してTAB実装し、実装後に電気的接続部を封止樹脂18にて封止する構成にしてもよい。
【0034】
ここで、図7及び図8を参照して上述のように構成した例えば固体撮像装置1Bを実際に配設した撮像ユニット30の構成を簡単に説明する。
本実施形態で説明する撮像ユニットは、図7で示す内視鏡システムを構成する電子内視鏡20の挿入部21の先端部22に配設されるものである。
【0035】
図に示すように内視鏡システムは、電子内視鏡20と、この電子内視鏡20に照明光を供給する光源装置91と、映像信号処理回路や駆動回路を内蔵したビデオプロセッサ92と、このビデオプロセッサ92に接続されて内視鏡画像を表示するモニタ93、内視鏡画像を記録するVTRデッキ94、内視鏡画像をプリントアウトするビデオプリンタ95やビデオディスク96等の周辺機器とで構成されている。
【0036】
前記電子内視鏡20は、体腔内に挿入される細長な挿入部21と、この挿入部21の基端側に設けられた操作部25と、この操作部25の側部から延出するユニバーサルコード26とで主に構成されている。
【0037】
前記挿入部21は、先端側に位置する硬質部材で形成された先端部22と、複数の湾曲駒を連接した湾曲自在な湾曲部23と、細長で可撓性を有する可撓管部24とで形成されている。なお、前記ユニバーサルコード26の基端部には前記光源装置91に接続される照明用コネクタ97が設けられており、この照明用コネクタ97には前記ビデオプロセッサ92に着脱自在なカメラケーブル98が着脱自在に取り付けられるようになっている。
【0038】
前記先端部22には図示しない照明レンズユニット及び対物レンズユニットが配設されており、この照明レンズユニットには挿入部21内を挿通するライトガイドファイバの先端面が臨まれ、前記対物レンズユニットには前記固体撮像装置1Bが後述するように構成された撮像ユニットが配設されている。
【0039】
なお、光源装置91から出射された照明光は、前記ライトガイドファイバを伝送されて、照明レンズユニットを通して観察部位に向かって照射されるようになっている。また、前記対物レンズユニットを通して固体撮像装置1の固体撮像素子2に結像されて光電変換された画像信号は前記ビデオプロセッサ92に伝送され映像信号に変換される。さらに、前記先端部22には、前記対物レンズユニットの最先端に配置されている第1レンズ(不図示)の外表面を洗浄するための水を送液するとともに、この第1レンズの外表面に付着した水滴を除去あるいは体腔内に送気するためのノズル(不図示)が設けられている。
【0040】
図8(a),(b)に示すように前記固体撮像装置1Bを構成するカバーガラス3の前面には保護ガラス31が接着剤にて接着固定されている。この保護ガラス31には光学絞り32を介在させた固体撮像素子枠33が接着固定されている。
【0041】
そして、前記固体撮像装置1Bを構成するFPC4Aのリード12には前後2列に信号線接続ランド(図示せず)が形成されており、それぞれの信号線接続ランドには信号ケーブル40を構成する複数の信号線41が接続されている。
【0042】
なお、後方側の信号線接続ランドに接続される信号線41の芯線部分及びその近傍は絶縁テープ46にて覆われている。このことにより、前方側の信号線接続ランドに接続される信号線41と、前記後方側の信号線接続ランドに接続された信号線41とのショートが防止される。また、前記信号線41の内、前記固体撮像装置1B及びIC13を駆動動作させるための信号線41はコンデンサ14等の電子部品に直接接続されている。
【0043】
また、前記信号ケーブル40は、例えば同軸線と単純線とにより構成されており、同軸線に設けられているシールド線42は一括してFPC4AのGNDランド4eに接続されている。
【0044】
さらに、これら複数の信号線41,…,41は、前記信号ケーブル40の外皮43及びシールド44の先端部にて熱収縮性の結束チューブ45で結束されている。このことにより、信号線41が信号ケーブル40の基端側に引き込まれることが防止されて、撮像ユニットの破損・画像不良の発生を防止する。符号49は前記信号ケーブル40を保護するための保護チューブである。
【0045】
又、前記固体撮像装置1B及び信号線41の接続部である電装部とを覆うように第1、第2、第3の補強樹脂51、52、53を施すとともに、前記固体撮像素子枠33の外形3面に内接するように補強枠54を接着固定し、更にこの補強枠を絶縁チューブ55によって被覆して撮像ユニット30が構成されている。
【0046】
なお、図9に示すように前記撮像ユニット30の小型化に支障のない場合、カバーガラス3の下面から前記キャリアテープ基材4bの設けられているFPC4の先端部にかけて封止樹脂5を塗布して電気的接続部と屈曲部とを覆うとともに、この封止樹脂5を固体撮像素子2とこの固体撮像素子2上に貼り合わされたカバーガラス3との側部全周に施すことにより、固体撮像素子2及び固体撮像素子2の受光部2aへの風塵・熱・湿気等の侵入を防止することができる。このことにより、画像不良の発生し難い、耐久性に優れた固体撮像装置が提供される。
【0047】
ところで、特開平8−306898号公報にはテープキャリア基材に固体撮像素子と光学ガラスとを取り付けた後、所定の位置にてテープキャリア基材を切断・切除して構成される固体撮像装置が示されている。また、特開平5−115436号公報にはテープキャリア基材上に電子部品やリード線を接続する技術が示されている。
【0048】
しかしながら、前記特開平8−306898号公報に示されているキャリアテープ基材を所定の位置にて切断・切除した固体撮像装置を撮像ユニット内に組み込む際、この固体撮像装置の周囲には例えば補強部材が配設されたり、電子部品や信号線が接続されるようになっている。また、この固体撮像装置では固体撮像素子とは反対側に延出されているキャリアテープ基材の基端部には検査装置のプローブ等が接続されるテスト端子が設けられていた。このキャリアテープ基材は、固体撮像素子幅と略同一幅で、リードが基材上に一方向に配列されていた。このため、このキャリアテープ基材を切断する位置をリードが存在しない領域にすることによって、切断端面にリードが露出・突出することはなかったが、一方向にのみリードを延出させていたのでキャリアテープ基材の幅寸法が必要以上に幅広になって固体撮像装置を小型化することを妨げていた。
【0049】
一方、前記特開平5−115436号公報に示すように電子部品を実装した可撓性基板を折り曲げ形成した場合、可撓性基板端に露出しているリードが固体撮像素子に接触することや、周囲に配置されている補強部材や電子部品、あるいは信号線に接触するおそれがあり、万一接触すると画像不良を引き起こしてしまう。
【0050】
このため、基板端に設けられているリードが周囲の部材に電気的に接触することを確実に防止してかつ小型化を可能にしたFPCを備えて、画像不良を引き起こすことを防止した小型の固体撮像装置が望まれていた。
【0051】
図10及び図11はFPCの構成例に係り、図10はFPCのキャリアテープ基材上に形成されたリード、ランド部及びテスト端子の構成を示す説明図、図11は所定形状に切断したFPCを撮像ユニット内に配置した状態を示す図である。
【0052】
図10に示すように本実施形態の固体撮像装置100を構成するFPC4Bのキャリアテープ基材4b上に形成されるリード101は、固体撮像素子2に接続される先端部先端面4dより突出する複数の接続リード4aと、信号線や電子部品の接点部が接続される例えば長方形状に形成された複数の接続ランド部102とを有し、さらに、各接続ランド部102から基端部に一方向に配列されている固体撮像装置100のテスト端子103,…,103に向けて延長リード104が導出されている。
【0053】
また、このFPC4Bを構成するキャリアテープ基材4bには、検査終了後に、このキャリアテープ基材4bを容易に切断することを可能にする切断ガイド溝105が形成されており、キャリアテープ基材4bを破線で示すように切断することによって図11に示す所定形状のFPC4Bを備えた固体撮像装置100が得られるようになっている。
【0054】
つまり、本実施形態においては固体撮像装置100の小型化を図るため、FPC4Bの所定形状は予め設定されており、この形状に対応するように、前記リード101及び接続ランド部102を形成するとともに、前記一方向に配列されているテスト端子103へ導かれる延長リード104をこのキャリアテープ基材4bを所望の形状に切断したときの基端面にあたる部分及び側面にあたる部分を通過するように配置している。
【0055】
そして、前記側面に当たる部分より延出される延長リード104が配置されている部分には、破線に示したキャリアテープ基材切断端面よりも内側に一面部106を有する開口部107を設けている。
【0056】
このため、前記固体撮像装置100のキャリアテープ基材4bを破線及び切断ガイド溝105に沿って切断して所定形状のFPC4Bを形成したとき、この基材切断面より突出した突出リード108が形成される。そして、これら突出リード108を、開口部107の基材切断面より内側に位置する一面部106に沿って切断及び切除する。このことによって、このキャリアテープ基材4b上に形成されている延長リード104の端部がキャリアテープ基材切断端面より突出することなく、即ち前記延長リード104が形成されていないキャリアテープ基材切断端面より内側に位置する。
【0057】
このように構成された固体撮像装置100を、図11に示すように金属製の補強枠109を配設した撮像ユニット110内に配置する。このとき、たとえ、前記キャリアテープ基材切断端面が前記補強枠109に内接するように配置した場合でも前記テスト端子103側に延出された前記延長リード104の基端部がキャリアテープ基材切断端面より凹んだ位置に形成されている一面部106に位置しているので補強枠109に電気的に接触することはない。
【0058】
このように、FPCを構成するキャリアテープ基材を所定形状に切断処理することによって、キャリアテープ基材端面からリードが露出或いは突出しない構成にしたことによって、封止樹脂で覆うことなく他部材との電気的接触を防止することができる。
【0059】
このことにより、固体撮像装置を構成するキャリアテープ基材を補強枠に当接させて配置することによって小型化を図った、画像不良の発生し難い撮像ユニットを提供することが可能になる。
【0060】
ところで、特開平5−115435号公報には固体撮像素子の後方側に延出されたFPC上に電子部品を実装する技術が示されている。しかし、この技術では、固体撮像素子とFPC上に形成されているリードとの電気的接触を防止するために絶縁板を設けていた。したがって、絶縁板の分だけ固体撮像装置が大きくなるという不具合があった。
【0061】
また、固体撮像装置を小型化するため、FPC両面にリードを配線し、両面に電子部品を実装するようにしたものがある。しかし、リードを回路基板両面に形成することによりその分FPCが厚くなり固体撮像装置が大きくなってしまう。そして、FPC上には電子部品を実装するための接続用ランドが形成されているので、両面に形成したそれぞれのリードとリードとを電気的に接続するためにスルーホール等を設ける必要があるのでその分FPCが高価になるという問題があった。
このため、小型化し、かつ画像不良の発生し難い安価な固体撮像装置が望まれていた。
【0062】
図12及び図13は固体撮像装置の他の構成に係り、図12は固体撮像素子に2つのFPCを配置した構成例を説明する図、図13は撮像ユニットの他の構成例を示す図である。なお、図12(a)は2つのFPCの配置構成を示す図、図12(b)は第1FPCの構成を説明する図、図12(c)は第2FPCの構成を説明する図である。
【0063】
図12(a)に示すように本実施形態の固体撮像装置120は、固体撮像素子2と、この固体撮像素子2の前面に形成されている受光部2aを覆うカバーガラス3と、前記受光部2aの上下側に列状に形成された図示しないボンディングパッドに接続された第1FPC121及び第2FPC122と、前記カバーガラス3上下側面から固体撮像素子2及びFPC121、122との接続部及びFPC121、122の先端部を覆う封止樹脂123とにより構成されている。
【0064】
前記第1FPC121及び第2FPC122は、キャリアテープ基材4bの一面側に銅箔等の金属箔4cを接着し、フォトリソグラフィ技術により所望のリードパターンを形成して、多数のリード124やランド125,126、そして固体撮像装置検査用のテスト端子(図示せず)等で構成されている。
【0065】
図12(b)に示すように前記第1FPC121に形成されているリード124は、実装される電子部品の接続電極に対応しており、この第1FPC121を構成するキャリアテープ基材4bには前記電子部品の接続電極が他面側から前記リード124に電気的に接触することを可能にする略長方形形状の開口127が形成されている。この開口127の基端側から延出するリード124は信号線を接続する信号線接続ランド125として使用される。
【0066】
一方、図12(c)に示すように前記第2FPC122には信号線が接続される信号線接続ランド126がキャリアテープ基材4bの一面側長手方向に複数形成されている。
【0067】
図13に示すようにこの固体撮像装置120のカバーガラス3には保護ガラス128が接合され光学絞り129とともに、固体撮像素子枠130に接着固定されている。なお、前記保護ガラス128から第1FPC121、第2FPC122の先端部にかけては第1の補強樹脂131が施されている。
【0068】
前記第1FPC121の開口127によって他面側からも露出した状態になっているリード124には電子部品132が半田等により電気的に接合されている。
【0069】
なお、本実施形態において、この電子部品132は、予めIC133が実装されたセラミックやガラスエポキシ製の回路基板134上に実装されたものである。
【0070】
また、前記第1FPC121の信号線接続ランド125には複数の信号線135が接続され、第2FPC122の信号線接続ランド126にも信号線135が接続される。そして、これら信号線135及び回路基板134が接続された前記固体撮像装置120は、第2、3の補強樹脂136、137にて覆われ、さらにその周囲を絶縁チューブ138にて被覆されている。
【0071】
上述したように、第1FPC121を構成するキャリアテープ基材4bの一面(表面)に形成されたリード124は、このキャリアテープ基材4bに設けられた開口127によって他面(裏面)からも露出して構成される。このため、キャリアテープ基材4bの一面に形成されたリード124に対して電子部品132をリード124が形成されていない他面側から実装することが可能にしている。
【0072】
また、他面側から実装される電子部品に対して一面側から半田こて等を用いて実装作業を行える。
【0073】
なお、図12(b)に示すように、電子部品の接続電極に対応しない位置に配線されているリード124aは、キャリアテープ基材4bによって覆われている。つまり、開口の開口面積を最小限に抑えることで、開口の形成されていないキャリアテープ基材上にリードを配線することが可能になっている。
【0074】
このように、フレキシブル回路基板を構成するキャリアテープ基材の一面側に形成されているリードに対して、このキャリアテープ基材の他面側から電気的接触を可能にする、即ち他面側からリードを露出させるようにキャリアテープ基材に開口部を形成したことにより、キャリアテープ基材の他面側から一面側に形成されているリードに電子部品や回路基板を直接実装することができる。
【0075】
このことにより、キャリアテープ基材の他面側にリードを形成する必要がなくなるので、フレキシブル回路基板を薄く形成することができる。よって、固体撮像装置の小型化を図れる。また、一面側のリードと他面側のリードとを接続するためのスルーホール等及び他面側に設けていた接続用ランドが不要になるので安価なフレキシブル回路基板を提供して固体撮像装置の低価格化を図れる。
【0076】
また、キャリアテープ基材の他面側に実装する電子部品に対して、一面側から半田こて等を用いて実装作業を行えるので、組立作業性を大幅に向上させることができる。
【0077】
さらに、開口部の面積を最小限に抑えることで、開口部以外のキャリアテープ基材上にリードを効率よく配線することができる。このことによって、リード配線を高密度化することが可能になり、フレキシブル回路基板の小型化を図れる。
なお、開口に配線されるリードをキャリアテープ基材で覆うことで、前記ワードが他のリード若しくは電子部品の接続電極とショートすることを防止することができる。
【0078】
また、絶縁部材より形成されるキャリアテープ基材を、固体撮像素子とリードとの間に配置することによって、キャリアテープ基材が絶縁材となることにより、新たにリードと固体撮像素子との間に絶縁部材を設ける必要がなくなり、固体撮像装置の小型化を図ることができるとともに、画像不良の発生を防止することができる。
【0079】
ところで、撮像ユニットは、故障或いは破損した際、分解、修理する必要がある。前記撮像ユニットの故障原因の多くは信号線の断線であり、固体撮像装置自体が故障の主原因となるケースは少ない。
【0080】
つまり、撮像ユニットを分解・修理する場合は、固体撮像装置以外の部品を取り替えることになるが、その際固体撮像装置を破損させないように取り出す必要があり、特に強度の最も弱いFPCのリードに傷をつけないよう作業を行う必要がある。
【0081】
このため、分解修理作業時等にFPCのリードに傷をつけないように作業を行え、かつ小型化を可能にする固体撮像装置が望まれていた。
【0082】
図14ないし図16は固体撮像装置の別の構成に係り、図14は固体撮像素子に2つのFPCを配置した他の構成例を説明する図、図15は固体撮像素子のまた他の構成例を説明する図、図16は撮像ユニットの他の構成例を示す図である。図14(a)は上面図、図14(b)は側面図、図15(a)は側面図、図15(b)は背面図である。
【0083】
図14(a)、(b)に示すように固体撮像装置140は、一組のFPC141を備え、このFPC141には他面側からリード142全体を露出させる開口143が形成されている。
【0084】
そして、図15(a),(b)に示すように前記固体撮像装置140を構成する前記FPC141のリード142は前記開口143の基端側で切断されている。このため、複数のリード142が1本ずつ突出した状態になっている。また、前記FPC141の先端部と固体撮像素子2とには封止樹脂123が施され、この後例えばシリコン系の接合樹脂144によって固体撮像素子2の裏面側に接続基板145が接合されている。
【0085】
このとき、1本ずつ突出したリード142は、前記接続基板145の側面に形成されている溝形状の端面スルーホール146内に半田によって接合固定されている。
【0086】
また、この接続基板145には、前記端面スルーホール146と電気的に接続されたスルーホール147が形成されており、このスルーホール147内には予めリードピン148が配置され、半田より溶融温度の高いろう材を用いたロー付によって接合固定されている。
【0087】
そして、図16に示すように前記リードピン148にはそれぞれ電子部品151やIC152が搭載され、信号線153が接続された回路基板150或いは信号線154が接続されており、前記固体撮像装置140、前記接続基板145及び前記回路基板150を覆うように封止樹脂155が補強枠156内に充填され、絶縁チューブ157に被覆されて撮像ユニット158を構成している。
【0088】
上述のように構成された撮像ユニット158を分解修理する場合、まず、絶縁チューブ157及び補強枠156を取り除く。次に、封止樹脂155を刃物や治工具等を使用して取り除く。このとき、たとえ作業者が力加減を誤ったとしてもリード142は接続基板145の端面スルーホール146内に半田によって固定されて配置されているので、治工具の先端がリード142に直接接触して破損することが防止される。
【0089】
そして、前記リード142は、封止樹脂155を取り除いた後、端面スルーホール146内の半田を溶融させることによって容易に接続基板145から取り外すことができる。そして、固体撮像装置140と接続基板145は、シリコン系の接合樹脂144により接合されているので、各々を容易に剥がすことができる。
【0090】
図17ないし図19を参照して固体撮像装置の小型化のさらに他の構成例を説明する図であり、図17は撮像ユニット別の構成例を示す図、図18は固体撮像装置を説明する図、図19は回路基板ユニットを説明する図である。なお、図18(a)は側面図、図18(b)は上面図、図19(a)は上面図、図19(b)は側面図である。
図17に示すように本実施形態の本実施形態の撮像ユニット160は、固体撮像装置161に回路基板ユニット170を接続する構成になっている。
【0091】
図18(a),(b)に示すように固体撮像装置161は、カバーガラス3を接合した固体撮像素子2と、この固体撮像素子2に接続されて複数のリード162を配列したFPC163と、封止樹脂166で主に構成されており、このリード162が形成されているキャリアテープ基材164の中途部には前記リード162が他端側からも露出するように開口165が設けられている。
【0092】
一方、図19(a),(b)に示すように回路基板ユニット170は、コンデンサ173等の電子部品を搭載した第1回路基板171と、IC174を搭載した第2回路基板172とを一体にして構成されている。
【0093】
前記第1回路基板171及び第2回路基板172の一面側端面には一体に構成されたとき、同一方向に突出するリードピン175が複数配置されている。また、第1回路基板171及び第2回路基板172の他端面には端面スルーホール176が複数形成されている。この端面スルーホール176には接続ピン177が配置されるようになっており、この接続ピン177を両回路基板171,172に接続固定することによって、両回路基板171,172を同一投影面積内に配置できるようになっている。
【0094】
前記第1回路基板171の反実装面側には前記開口165に配置されているリード162に接続される接続ランド178が列状に配列されていて、この接続ランド178の基端側に前記リードピン175がロー付固定されている。
【0095】
なお、前記第2の回路基板172にも同様にリードピン175がロー付固定されて突出している。また、前記第2の回路基板172に搭載されているIC174の上には電気的接触を防止する絶縁テープ179が配置されている。
【0096】
前記第1、第2の回路基板171,172とは搭載した電子部品同士を向かい合わせて配置されるようになっており、前記接続ピン177及び回路基板171,172との間には接合樹脂181や補強樹脂180が充填されて一体的な回路基板ユニット170を構成している。
【0097】
また、前記補強樹脂180が接続ピン177や基板側面或いは基端側からはみ出ることを防止するため、型等を利用して充填形成されている。符号166は封止固定部である
このように構成された固体撮像装置161は、前記図17に示すように固体撮像装置161の前面に接合した保護ガラス181を固体撮像素子枠182内に接着固定して配置される。
【0098】
一方、前記固体撮像装置161と回路基板ユニット170とは前記リード162と接続ランド178とを半田等で電気的に接合する。また、前記リードピン175には信号線183を半田等で電気的に接続し、その後、この固体撮像装置161と回路基板ユニット170とを第1の補強樹脂184で封止した後、第1の絶縁チューブ185で被覆し、更に第2の補強樹脂186で封止して、補強枠187及び第2の絶縁チューブ188で被覆している。
【0099】
一方、前記固体撮像素子枠182の先端側には、対物レンズユニット190が配置され、この対物レンズユニット190の第1、第2対物レンズ191、192はYAGレーザー等の特定波長域分光を吸収カットする吸入カットフィルタによって構成されている。このことにより、レーザー光を吸収して熱エネルギーが高くなることよって、第1、第2対物レンズ191、192間の空間が対物レンズユニット外界の温度変化に影響され難くして結露の発生を防止することがでる。このことによって、画像不良が発生しにくい撮像ユニット160を提供することができる。
【0100】
このように、第1、第2回路基板の端面に形成した端面スルーホールに接続ピンを配置することによって、双方の回路基板の位置出しを容易かつ正確に行うことができるので、組立性が大幅に向上するばかりでなく、双方の回路基板を確実に一方の回路基板の略投影面積内に収めて回路基板ユニットの小型化を図ることができる。
【0101】
また、撮像ユニットを分解・修理する際、信号線をリードピンから取り外す必要がある。このとき、信号線は、リードピンに半田固定されているのに対し、リードピンは第1、第2の回路基板に半田よりも高温で溶融するろう材によってロー付固定されている。このため、信号線を取り外すためにリードピンを加熱した場合、半田がろう材より速やかに溶融してリードピンが第1、第2の回路基板から脱落することを防止することができる。
【0102】
このことによって、撮像ユニットの故障原因が信号線の断線の場合、固体撮像装置と回路基板ユニットとの周囲の補強樹脂を取り除くことなく、信号線を接続し直すことで撮像ユニットを再生させることが可能になるので、リペア性に優れた撮像ユニットを提供することができる。
【0103】
なお、前記回路基板ユニット170を図20に示すように、第1、第2回路基板171,172を前記固体撮像素子2に対して略平行に接続して固体撮像装置161Aを構成するようにしてもよい。このとき、リードピン175は、前記第1の回路基板の裏面にロー付によって固定する。
【0104】
また、図21に示すように回路基板201の両面にコンデンサ173やIC174等の電子部品をそれぞれ配置する一方、前記回路基板201の側面にリードピン175をロー付固定して固体撮像装置200を構成するようにしてもよい。なお、このとき、固体撮像素子2の裏面には、コンデンサ173とのショートを防止する絶縁テープ202を貼付しておく。
【0105】
このように、1枚の回路基板の両面に電子部品を実装して、固体撮像装置を構成することによって、接続される回路基板ユニットの長さを短縮して撮像ユニットの小型化を図ることができる。
【0106】
なお、本発明は、以上述べた実施形態のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
【0107】
[付記]
以上詳述したような本発明の上記実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができる。
【0108】
(1)電気信号の授受を行うための電気接点部を備えた固体撮像素子と、この電気接点部に接続される箔状のリードを突出させた帯状のフレキシブル回路基板とを有し、
前記リードと前記電気接点部との電気的接続部を封止樹脂によって封止して構成される固体撮像装置において、
前記電気的接続部を設ける際、前記フレキシブル回路基板の少なくとも前記リード側の幅寸法を、前記固体撮像素子の幅寸法及び前記フレキシブル回路基板の基端側幅寸法より小さく形成するための切り欠き部を設けたことを特徴とする固体撮像装置。
【0109】
(2)電気信号の授受を行うための電気接点部を備えた固体撮像素子と、箔状のリードが少なくとも一面側に形成されたキャリアテープ基材からなるフレキシブル回路基板と、このフレキシブル回路基板先端部より突出したリードと前記固体撮像素子の電気接点部を覆う封止樹脂とで構成される固体撮像装置において、
前記フレキシブル回路基板の先端部の幅寸法を、前記固体撮像素子の幅寸法及び前記フレキシブル回路基板の基端側幅寸法よりも幅狭である固体撮像装置。
【0110】
(3)前記切欠部は、前記固体撮像素子近傍に位置するフレキシブル回路基板の先端部又は前記固体撮像素子に重なって配置される先端部の幅寸法を幅狭にする付記1又は付記2記載の固体撮像装置。
【0111】
(4)前記フレキシブル回路基板に、予め電子部品が実装されている付記1又は付記2記載の固体撮像装置。
【0112】
(5) 電気信号の授受を行うための電気接点部を備えた固体撮像素子と、この電気接点部に接続される箔状のリードを突出させた帯状のフレキシブル回路基板とを有し、
前記リードと前記電気接点部との電気的接続部を封止樹脂によって封止して構成される固体撮像装置において、
前記フレキシブル回路基板に形成したリードの先端部を、この回路基板端面より突出することを防止するとき、
前記リードが形成されている基板端面を、その周辺基板端面より内側に落とし込んで形成した固体撮像装置。
【0113】
(6) 電気信号の授受を行うための電気接点部を備えた固体撮像素子と、この電気接点部に接続される箔状のリードを突出させた帯状のフレキシブル回路基板とを有し、
前記リードと前記電気接点部との電気的接続部を封止樹脂によって封止して構成される固体撮像装置において、
前記フレキシブル回路基板に形成したリードの先端部を、この回路基板端面より突出することを防止するとき、
一面部がその周辺基板端面より内側に位置する凹部を形成し、この凹部の一面部に回路基板端面より突出することを防止するリードの端面部を配置した固体撮像装置。
【0114】
(7)電気信号の授受を行うための電気接点部を備えた固体撮像素子と、この電気接点部に接続される箔状のリードを突出させた帯状のフレキシブル回路基板とを有し、
前記リードと前記電気接点部との電気的接続部を封止樹脂によって封止して構成される固体撮像装置において、
前記箔状のリードがフレキシブル回路基板を構成するキャリアテープ基材の一面側に形成し、
このキャリアテープ基材に、前記リードに他面側から電気的に接触することを可能にする開口部を設けた固体撮像装置。
【0115】
(8)前記開口部の形成位置を、搭載される電子部品若しくは回路基板に形成された接続電極部に一致させて設けた付記7記載の固体撮像装置。
【0116】
(9)前記固体撮像素子と前記箔状のリードとの間に、キャリアテープ基材を配置した付記7記載の固体撮像装置。
【0117】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、封止樹脂によって形成される封止固定部をできるだけ小さくして全体の構成を小型にした固体撮像装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る固体撮像装置の1構成例を説明する図
【図2】封止固定部の他の構成例を示す図
【図3】固体撮像素子とFPCとの他の接続例を示す図
【図4】本発明の第2実施形態に係る固体撮像装置の他の構成例を説明する図
【図5】本発明の第3実施形態に係る固体撮像装置の別の構成例を説明する図
【図6】ICとキャリアテープ基材に形成されているリードとの実装例を示す図
【図7】内視鏡システムの構成を説明する図
【図8】撮像ユニットの構成例を説明する図
【図9】固体撮像素子のまた別の構成例を説明する図
【図10】図10及び図11はFPCの構成例に係り、図10はFPCのキャリアテープ基材上に形成されたリード、ランド部及びテスト端子の構成を示す説明図
【図11】所定形状に切断したFPCを撮像ユニット内に配置した状態を示す図
【図12】図12及び図13は固体撮像装置の他の構成に係り、図12は固体撮像素子に2つのFPCを配置した構成例を説明する図
【図13】撮像ユニットの他の構成例を示す図
【図14】図14ないし図16は固体撮像装置の別の構成に係り、図14は固体撮像素子に2つのFPCを配置した他の構成例を説明する図
【図15】固体撮像素子のまた他の構成例を説明する図
【図16】撮像ユニットの他の構成例を示す図
【図17】17ないし図19を参照して固体撮像装置の小型化のさらに他の構成例を説明する図であり、図17は撮像ユニット別の構成例を示す図
【図18】固体撮像装置を説明する図
【図19】回路基板ユニットを説明する図
【図20】固体撮像装置と回路基板ユニットの位置関係が異なるときの構成例を示す図
【図21】固体撮像装置に回路基板を1つだけ設けた回路基板ユニットを設けた構成を示す図
【符号の説明】
1…固体撮像装置
2…固体撮像素子
2b…突起電極
4…フレキシブル回路基板(FPC)
4a…接続リード
5…封止樹脂
6…封止固定部
Claims (5)
- 電気信号の授受を行うための電気接点部を備えた固体撮像素子と、キャリアテープ基材の一面側に形成されている箔状のリードを端面から突出した接続リードが折り曲げられて前記電気接点部と接続された帯状のフレキシブル回路基板と、前記接続リードと前記電気接点部との電気的接続部を封止する封止樹脂と、を有する固体撮像装置において、
前記キャリアテープ基材の他面側から前記リードに電気的に接触することを可能にする前記キャリアテープ基材に設けた開口と、を有することを特徴とする固体撮像装置。 - 電子部品を搭載した回路基板をさらに有し、
前記キャリアテープ基材に設けた開口内の前記リードと、前記回路基板の接続部とが、接続されていることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。 - 前記キャリアテープ基材に設けた開口の位置が、前記回路基板に搭載された前記電子部品または前記回路基板の接続部と一致していることを特徴とする請求項2に記載の固体撮像装置。
- 前記電気接点部と接続されない端面から突出したリードが形成されていた前記キャリアテープ基材の端面が、その周辺部よりも凹んだ位置に形成されており、前記接続されない接続リードが前記端面に沿って切除されていることを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
- 電気信号の授受を行うための電気接点部を備えた固体撮像素子と、キャリアテープ基材の一面側に形成されている箔状のリードを端面から突出した接続リードが折り曲げられて前記電気接点部と接続された帯状のフレキシブル回路基板と、前記接続リードと前記電気接点部との電気的接続部を封止する封止樹脂と、を有する固体撮像装置の製造方法において、
前記固体撮像素子の検査を行うためのテスト端子が基端部側に形成された延設リードと、を有する前記フレキシブル回路基板の前記テスト端子に検査装置を接続し前記固体撮像素子の検査を行う検査工程と、
前記キャリアテープ基材に設けられた開口部において前記延設リードを切断する切断工程と、
前記開口部の端面から突出した前記延設リードを前記端面に沿って切除する切除工程と、を具備することを特徴とする固体撮像装置の製造方法。
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