JP4440721B2 - 給湯システム - Google Patents

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Description

本発明は、給湯システムに関する。詳しくは、コージェネレーションシステム(熱電併給システム)やソーラーシステムで利用する給湯システムであり、貯湯槽に貯湯しておいた温水を利用して給湯するシステムに関する。特に、貯湯槽に貯湯しておいた温水を加熱しないで利用する運転状態から、貯湯槽に貯湯しておいた温水を給湯器で加熱して利用する運転状態に切換わる時の給湯温度の変化を抑制する技術に関する。
発電熱や太陽熱で加熱した温水を貯湯槽に貯湯しておき、貯湯槽に貯湯しておいた温水を必要な時に温水利用箇所に供給する給湯システムが開発されている。この給湯システムでは、貯湯槽に貯湯しておいた温水を使い尽くしてしまった後も給湯できるように、貯湯槽の下流に給湯器を配置している。また温水利用箇所が必要とする温度(給湯設定温度)の温水に調温するために、貯湯槽から送り出した温水と水道水を混合して給湯設定温度に調温する混合器が利用される。通常は、上流から下流に向けて、貯湯槽、混合器、給湯器の順で配置される。
貯湯槽内に、給湯設定温度以上の温水が貯湯されている状態では、混合器で混合水の温度を給湯設定温度に調温する。このときの運転を蓄熱利用運転とする。蓄熱利用運転時は、給湯器の加熱部で加熱運転が行われず、給湯設定温度に調温された温水が給湯器を素通りして給湯利用箇所に給湯される。貯湯槽に貯湯しておいた温水の大部分を使い尽くし、貯湯槽に貯湯しておいた温水の温度が給湯設定温度以下に低下すると、給湯器の加熱部が加熱運転を開始し、給湯器によって給湯設定温度に加熱した温水を給湯利用箇所に給湯する。このときの運転を給湯器利用運転とする。貯湯槽に貯湯しておいた温水を使い尽くすと、貯湯槽から送り出される温水の温度は水道水温度まで低下する。貯湯槽からは温水が送り出されることもあれば、冷水が送り出されることもある。
通常の給湯器は貯湯槽と組合せて用いることがなく、水道水を給湯設定温度に加熱して給湯する。通常の給湯器による給湯温度は、最初は水道水温度であり、その後に時間とともに給湯設定温度に上昇する。利用者はその温度変化を承知しており、給湯設定温度に安定するのを待って温水を利用し始める。
貯湯槽に貯湯しておいた温水を利用する給湯システムでは、蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わる際に、利用者が温水を連続して利用している。このため、蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わる時の給湯温度の変動を抑制する技術が必要とされる。
混合器で給湯設定温度に調温して給湯する状態から、給湯器で給湯設定温度に加熱して給湯する状態へ切換える時に、給湯温度の変動を抑制する技術が特許文献1に記載されている。特許文献1の技術では、混合器の出口で混合水の温度をモニタする。混合水温度が給湯設定温度に維持できなくなり、この給湯設定温度より低温となった温水が給湯器の加熱部の入口に到達する時に加熱を開始する。このことによって、混合器で給湯設定温度に調温して給湯する蓄熱利用運転から、給湯器で給湯設定温度に加熱して給湯する給湯器利用運転に切換える際の給湯温度の変化を抑制しようとしている。
特開2003−42542号公報
水道水温度の日内変動はほとんどないが、一年を通じてみれば、外気温の変動に伴って水道水温度も変動する。冬季は0℃程度まで低下することがあり、夏季は30℃程度まで上昇することがある。
蓄熱利用運転時は、貯湯槽が給湯設定温度以上の温水を貯湯しており、ミキシングユニットでこの温水と水道水を混合し、温度低下させて給湯を行なう。蓄熱利用運転の場合は、水道水温度がたとえ30℃であっても給湯設定温度以下であれば給湯設定温度での給湯が可能である。
給湯器利用運転時は、貯湯槽に貯湯している給湯設定温度より低温の温水か、この温水より低温の水道水を給湯器で加熱し、温度上昇させて給湯を行なう。給湯器利用運転の場合は、給水される水道水温度が冬季で低温であれば、給湯器の加熱量を増加させることによって給湯設定温度まで昇温させて給湯することが可能である。しかし、給水される水道水温度が夏季で高温であると、水道水を給湯器の最小加熱量で加熱したとしても、給湯設定温度より高温となる場合がある。これは特に、給湯流量が少量である場合に起こりやすい。従って、蓄熱利用運転時の給湯温度は給湯設定温度であるのに対し、給湯器利用運転時の給湯温度は給湯設定温度より高温である場合がある。このような場合、蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わる時に、給湯温度が急に上昇してしまう。給湯中に給湯温度が急に上昇すれば、利用者は不快感を覚える。
特許文献1の技術では、上記の不具合を想定しておらず、この不具合に対して何ら策が講じられていない。
本発明では、水道水温度が高めのときであっても、蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わる時の給湯温度の変動を抑制することができる給湯システムを提供することを目的とする。
本発明の給湯システムは、温水を貯湯しておいて送り出す貯湯槽と、貯湯槽が送り出した温水と水道水を混合して混合水温度指令手段が指令する指令温度に調温した混合水を送り出す混合器と、混合器が送り出した混合水を必要に応じて加熱して給湯設定温度に調温した温水を温水利用箇所に給湯する給湯器とを備えている。この給湯システムは、さらに、給湯器の最小加熱量における定常温度上昇幅を算出する手段と、水道水温度に定常温度上昇幅を加えた第1温度が給湯設定温度以上のときに混合器に指令する指令温度を第1温度とする混合水温度指令手段を備えている。
この明細書では、温水が給湯器の加熱部で加熱されたことによって上昇する温度のことを温水温度上昇幅という。加熱開始時に加熱部内の下流位置にあった温水が送り出されるタイミングでは温水温度上昇幅が小さく、その後に経過時間とともに増大し、加熱開始時に加熱部よりも上流位置にあった水が送り出されるようになると、温水温度上昇幅が最大となり、以後はその温水温度上昇幅に維持される。また、加熱開始時に加熱部よりも上流位置にあった水が送り出されるようになったときの温水温度上昇幅を定常温度上昇幅という。加熱開始後に30秒経過して温度上昇幅が30℃となり、以後は30℃の温水温度上昇幅が維持されれば、定常温度上昇幅は30℃ということになる。例えば、15℃の温度の水が給湯器に送り込まれ、加熱開始直後の出湯温度が15℃であり、30秒後に45℃の温水が出湯するようになり、以後は45℃の温水を出湯し続ける場合には、温度上昇の変化速度は1℃/1secであり、定常温度上昇幅は30℃ということになる。
外気温が高い夏季は、水道水温度も高めになり、30℃を超えることがある。貯湯槽が給湯設定温度以上の温水を貯湯しており、蓄熱利用運転を行なっているときは、混合器で、貯湯槽が貯湯する温水と水道水とを混合し、温度低下させて給湯を行なう。このため、蓄熱利用運転中は、水道水温度が給湯設定温度以下であれば給湯設定温度での給湯が可能である。一方、貯湯槽に貯湯していた温水が給湯設定温度より低温となると、この低温の温水または水道水を給湯器で加熱して給湯する給湯器利用運転に切換わる。このため、給湯器利用運転中は、水道水温度が高温であると、給湯器の最小加熱量で加熱しても、給湯設定温度より高温でしか給湯できないことがある。蓄熱利用運転時には給湯設定温度で給湯し、給湯器利用運転に切換わる時に急に給湯温度が上昇することが起こり得る。給湯中に急に給湯温度が上昇すれば、利用者に不快感を与えることとなる。
本発明の給湯システムでは、給湯器の最小加熱量における定常温度上昇幅を算出し、水道水を給湯器の最小加熱量で加熱したときの給湯温度(第1温度)を算出する。そして、算出した給湯温度と給湯設定温度とを比較する。算出した給湯温度が給湯設定温度より高温となる場合には、給湯設定温度を、算出した給湯温度として温度制御する。本発明の給湯システムでは、給湯器利用運転時の給湯温度が給湯設定温度より高温となることが予測されたときは、蓄熱利用運転時の給湯温度を、水道水を給湯器の最小加熱量で加熱したときの給湯温度に揃える。これによれば、蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わっても、蓄熱利用運転時の給湯温度と給湯器利用運転時の給湯温度が等しいため、給湯温度の変動はない。
利用者にとって、給湯中に急に給湯温度が変動することは不快である。給湯温度が給湯設定温度と多少異なっていても、給湯温度が安定していれば良好な使用感が得られる。本発明の給湯システムによれば、蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わるときの給湯温度の急な上昇をなくし、安定化することによって、使用感の向上を実現することができる。
本発明の別の給湯システムは、温水を貯湯しておいて送り出す貯湯槽と、貯湯槽が送り出した温水と水道水を混合して混合水温度指令手段が指令する指令温度に調温した混合水を送り出す混合器と、混合器が送り出した混合水を必要に応じて加熱して給湯設定温度に調温した温水を温水利用箇所に給湯する給湯器とを備えている。この給湯システムは、さらに、給湯器の最小加熱量における定常温度上昇幅を算出する手段と、水道水温度に定常温度上昇幅を加えた第1温度が給湯設定温度以上のときに貯湯槽に貯湯している温水温度が第1温度以上の間に、混合器に指令する指令温度を給湯設定温度から第1温度まで上昇させる混合水温度指令手段を備えている。
本発明の給湯システムでは、給湯器の最小加熱量における定常温度上昇幅を算出し、水道水を給湯器の最小加熱量で加熱したときの給湯温度(第1温度)を算出する。そして、算出した給湯温度と給湯設定温度とを比較する。算出した給湯温度が給湯設定温度より高温となる場合には、蓄熱利用運転中で蓄熱が充足している間に、給湯設定温度から、算出した給湯温度まで給湯温度を徐々に上昇させる。従来の給湯システムは、蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わる時に給湯温度が急に温度上昇するのに比して、本発明の給湯システムでは、蓄熱利用運転の開始時は給湯設定温度で給湯し、蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わるまでに、蓄熱利用運転時の給湯温度が給湯器利用運転時の給湯温度まで徐々に上昇する。蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わるときの給湯温度の急な上昇をなくし、安定化することによって、使用感の向上を実現することができる。蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わるまでに、利用者に不快感を与えることなく、給湯温度を緩やかに変動させることができる。
また、本発明の給湯システムでは、蓄熱利用運転の開始時は給湯設定温度で給湯し、徐々に給湯温度を昇温させる。蓄熱利用運転の開始時から給湯設定温度より高温で給湯する場合に比して、エネルギーの消費量を抑制することができる。
以下、本発明の好適な実施形態を説明する。
(形態1)
貯湯されている温水を利用して給湯を開始した直後であって給湯温度検出手段が検出する温度が上昇中である間に、ミキシングユニットと給湯器の熱交換器の出口近傍の間の配管の容量を算出する。
(形態2)
貯湯槽の上部に設置されている上部サーミスタが第1所定温度を計測したタイミングで、給湯器の給湯用熱交換器に供給される水の流量を積算し始める。
(形態3)
貯湯槽の上部に設置されている上部サーミスタが第2所定温度を計測したタイミングで、ミキシングユニットの出口温度を低下させ始める。
(形態4)
積算流量が切換準備水量に達したタイミングで、給湯器に運転開始指令を指令する。
(第1実施例)
本発明の給湯システムを具現化した第1実施例を図面を参照しながら説明する。本実施例は、本発明に係る給湯システムを組み込んだコージェネレーションシステムである。図1は本実施例に係る給湯システムを組み込んだコージェネレーションシステムの系統図である。
本実施例のコージェネレーションシステムは、図1に示すように、発電ユニット110と給湯システム10等を備えている。
発電ユニット110は、改質器112、燃料電池114、熱交換器116、118、熱媒放熱器120、熱媒三方弁122、それらを接続する経路等を備えている。
改質器112には、バーナ131が設けられている。バーナ131が作動して熱を発生すると、改質器112は炭化水素系のガスから水素ガスを生成する。熱交換器116を燃焼ガス経路126が通過している。燃焼ガス経路126の一端は改質器112に接続され、他端は外部に開放されている。燃焼ガス経路126は、熱交換器116にバーナ131が発生する燃焼ガスを導き、熱交換によって温度が低下した燃焼ガスを外部に排出する。熱交換器116には、循環経路128も通過している。循環経路128は、循環復路128aと、循環往路128bから構成されており、給湯システム10と接続される。循環経路128が給湯システム10にどのように接続されているのかについては、後述にて詳細に説明する。循環経路128は温水を流通させる。循環経路128を流れる温水は、熱交換器116を通過することによって燃焼ガス経路126を流れる燃焼ガスによって加熱され、温度が上昇する。
燃料電池114は複数のセルを有している。燃料電池114と改質器112は水素ガス供給経路121によって接続されている。改質器114で生成された水素ガスは、水素ガス供給経路121を流れて燃料電池114に供給される。燃料電池114は、改質器112から供給された水素ガスと、空気中の酸素とを反応させて発電を行なう。燃料電池114は発電すると発電熱を発生する。
熱媒循環経路124は、燃料電池114、熱交換器118、リザーブタンク125、熱媒ポンプ127、熱媒三方弁122を通って燃料電池114に戻る循環経路を形成している。熱媒循環経路124の燃料電池114の下流側には、熱媒温度センサ117が装着されている。熱媒温度センサ117は、熱媒循環経路124を流れる熱媒の温度を検出する。熱媒温度センサ117の検出信号は、給湯システム10に装着されているコントローラ21に出力される。
熱媒三方弁122は、1つの入口122aと、2つの出口122b,122cを備えている。熱媒三方弁122は、入口122aと出口122bを連通させるか、入口122aと出口122cを連通させるかを切換える。
熱媒三方弁122の出口122bと、熱媒循環経路124の熱媒三方弁122の出口122cの下流側とを接続する冷却経路129が設けられている。熱媒循環経路124と冷却経路129は熱媒としての純水を流通させる。冷却経路129の途中には熱媒放熱器120が装着されている。熱媒放熱器120に隣接して熱媒冷却ファン119が設けられている。熱媒冷却ファン119を運転すると、空気が熱媒放熱器120に吹付けられ、冷却経路129を流れる熱媒が冷却される。
改質器112、燃料電池114、バーナ131、熱媒三方弁122、熱媒ポンプ127、熱媒冷却ファン119は、コントローラ21によって制御される。
燃料電池114が作動すると、熱媒三方弁122の入口122aと出口122cが連通されるとともに、熱媒ポンプ127が運転される。熱媒ポンプ127が運転されると、熱媒循環経路124を熱媒が循環する。熱媒循環経路124を熱媒が循環することにより、燃料電池114から発電熱が回収される。熱媒によって回収された発電熱は、熱媒とともに熱交換器118まで運ばれ、循環経路128を流れる温水を加熱する。循環経路128については後述する。
熱媒温度センサ117が検出した熱媒温度が高くなりすぎると、熱媒三方弁122の入口122aと出口122bが連通される。また、同時に熱媒冷却ファン119が運転される。熱媒三方弁122の入口122aと出口122bが連通されると、熱媒は冷却経路129に流入し、熱媒放熱器120を通過する。熱媒は、熱媒放熱器120を通過することによって冷却される。熱媒放熱器120は、熱媒冷却ファン119から空気が吹付けられることにより、高い効率で熱を放熱する。熱媒の温度が低下すると、熱媒三方弁122の入口122aと出口122cが再び連通される。このような熱媒三方弁122の切換えが繰返されることにより、熱媒の温度は、所定範囲内に維持される。
給湯システム10は、貯湯槽20、給湯器22、ミキシングユニット(混合器)24、これらを連通する複数の経路、コントローラ21等を備えている。
貯湯槽20の底部には、貯湯槽20に水道水を給水する給水経路26が接続されている。給水経路26の入口26aの近傍には、減圧弁28が装着されている。給水経路26の減圧弁28の下流側とミキシングユニット24の給水入口24aは、ミキシングユニット給水経路30によって接続されている。減圧弁28は、貯湯槽20とミキシングユニット24への給水圧力を調整する。貯湯槽20内の温水が減少したり、ミキシングユニット24の給水入口24aが開いたりすると、減圧弁28の下流側圧力が低下する。減圧弁28は、下流側圧力が低下すると開き、その圧力を所定の調圧値に維持しようとする。このため、貯湯槽20内の温水が減少したり、ミキシングユニット24の給水入口24aが開いたりすると、それらに水道水が給水される。
貯湯槽20には、調圧値に調圧された水が貯められる。貯湯槽20は、調圧値に耐えられる耐圧容器で形成されている。貯湯槽20の上部には出口部20aが設けられており、さらにその上にリリーフ弁31が装着されている。リリーフ弁31の開弁圧力は、減圧弁28の調圧値よりも僅かに大きく設定されている。減圧弁28の調圧が不能になった場合には、リリーフ弁31が開き、貯湯槽20内の圧力が耐圧々力を超えるのを防止する。リリーフ弁31には、圧力開放経路32の一端32aが接続されている。圧力開放経路32の他端32bは貯湯槽20の外部に開放されている。
貯湯槽20の底部と、圧力開放経路32の他端32b近傍を接続する排水経路33が設けられている。排水経路33の途中には排水弁34が装着されている。排水弁34は手動で開閉することができる。排水弁34を開くと、貯湯槽20内の水が排水経路33と開放経路32を通って外部に排水される。
貯湯槽20は、発電ユニット110の循環経路128(循環復路128a、循環往路128b)と接続されている。詳しくは、循環復路128aが貯湯槽20の上部に接続され、循環往路128bが貯湯槽20の下部に接続されている。これによって、貯湯槽20と発電ユニット110との間の循環経路が形成されている。循環往路128bの途中には循環ポンプ40が装着されている。循環復路128aに復路サーミスタ45が取付けられ、循環往路128bに往路サーミスタ44が取付けられている。復路サーミスタ45は循環復路128a内の温水の温度を検出し、往路サーミスタ44は循環往路128b内の温水の温度を検出する。復路サーミスタ45と往路サーミスタ44の検出信号はコントローラ21に出力される。
循環ポンプ40が作動すると、貯湯槽20の底部から温水が吸出される。貯湯槽20から吸出された温水は、循環往路128bを流れてから発電ユニット110の熱交換器118、116を通過することによって加熱されて温度が上昇する。温度が上昇した温水は、循環復路128を流れて貯湯槽20の上部に戻される。このように、貯湯槽20の底部から吸出された温水が、発電ユニット110の熱交換器118、116によって加熱されてさらに高温になり、貯湯槽20の上部に戻される循環が行われることにより、貯湯槽20に高温の温水が貯えられる。貯湯槽20内の温度が低い状態から、貯湯槽20に発電ユニット110からの高温の温水が戻されると、貯湯槽20の上部に高温の温水が戻されることから、冷水層の上部に高温層が積層した状態(以下、「温度成層」と言う)が形成される。高温層よりも深い部分の水の温度は急激に低下する。発電中に、貯湯槽20の底部から低温の温水が吸出され、上部に高温の温水が戻され続けると、高温層は低温層と交じり合うことなく、低温層の厚さ(深さ)は次第に小さくなり、高温層の厚さ(深さ)は次第に大きくなる。貯湯槽20にフルに蓄熱された状態では、貯湯槽20の全体に高温の温水が貯まった状態になる。温度成層が形成されることにより、貯湯槽20にフルに蓄熱が行われていなくても、貯湯槽20の最上部に設けられている出口部20aからは、高温の温水が送り出される。一方、貯湯槽20の温水が利用されると、貯湯槽20の上部の高温の温水が吸出され、底部から水道水が入水すると、高温層の厚さ(深さ)は次第に小さくなり、低温層の厚さ(深さ)は次第に大きくなる。貯湯槽20内の温水を使い切ると、貯湯槽20内は水道水で満たされた状態となる。
コントローラ21は、CPU、ROM、RAM等を備えており、CPUがROMに格納されている制御プログラムを処理することにより、給湯システム10を制御する。RAMには、コントローラ21に入力される各種信号や、CPUが処理を実行する過程で生成される種々のデータが一時的に記憶される。コントローラ21にはリモコン23が接続されている。リモコン23には、給湯システム10を操作するためのスイッチやボタン、給湯システム10の動作状態を表示する液晶表示器等が設けられている。
貯湯槽20の上部から5リットルの箇所に上部サーミスタ35が取付けられ、下部に下部サーミスタ36が取付けられている。上部サーミスタ35と下部サーミスタ36は、貯湯槽20内の温度を検出する。上部サーミスタ35と下部サーミスタ36の検出信号は、コントローラ21に出力される。
ミキシングユニット24は、温水入口24c、混合水出口24b、第1流量センサ67、温水サーミスタ50、給水サーミスタ48、混合水サーミスタ54、ハイカットサーミスタ55、および既に説明した給水入口24aを有している。貯湯槽20の出口部20aとミキシングユニット24の温水入口24cは、温水経路42によって接続されている。第1流量センサ67は、混合水出口24bから流出する混合水の流量を検出する。温水サーミスタ50は、温水入口24cに流入する温水の温度を検出する。給水サーミスタ48は、給水入口24aに流入する水道水の温度を検出する。混合水サーミスタ54とハイカットサーミスタ55は、混合水出口24bから流出する混合水の温度を検出する。第1流量センサ67、温水サーミスタ50、給水サーミスタ48、混合水サーミスタ54、ハイカットサーミスタ55の検出信号は、コントローラ21に出力される。
コントローラ21は、混合水サーミスタ54の検出信号を用いて、温水入口24c側の開度と、給水入口24a側の開度を変化させる。温水入口24c側の開度と、給水入口24a側の開度を変化させると、貯湯槽20からの温水と、水道水(冷水)とのミキシング割合が調整される。貯湯槽20からの温水と水道水とのミキシング割合が調整されると、混合水出口24bから流出する温水の温度が所定値に維持される。
コントローラ21とミキシングユニット24を組合せて用いることによって、混合水サーミスタ54で計測される混合水の温度は、コントローラ21が指令する温度に調整される。
コントローラ21は、ハイカットサーミスタ55によって温水が前記所定値を大きくオーバーしたことが検出された場合(すなわち、混合水サーミスタ54、あるいはミキシングユニット24が故障した可能性が高い場合)に、温水入口24cを閉じる。温水入口24cが閉じると、前記所定値を大きくオーバーした温度の温水が、給湯器22に供給されてしまうのが防止される。
ミキシングユニット24の混合水出口24bと給湯器22のバーナ熱交換器52(後述する)は、温水経路51によって接続されている。温水経路51には、第2流量センサ47が装着されている。第2流量センサ47の検出信号は、コントローラ21に出力される。
給湯器22は、バーナ熱交換器52,60、バーナ56,57、追焚き熱交換器58、補給水弁59、シスターン61等を備えている。バーナ熱交換器52には、温水経路51を経由してミキシングユニット24から温水が流入する。ガス燃焼式のバーナ56はバーナ熱交換器52を加熱する。バーナ56は、コントローラ21から点火の指示を受けると、プリパージ動作を行った後に燃焼を開始する。プリパージに要する時間は、燃焼用ファンのサイズや回転数、バーナ56,57の燃焼ガスがバーナ熱交換器52,60を通過して装置外へ排気される部分の容量等から設定され、予めコントローラ21に記憶されている。プリパージには通常数秒を要し、本実施例のバーナ熱交換器56では、プリパージに係る時間は1.5秒である。
バーナ熱交換器52の下流側と給湯栓64は給湯栓経路63によって接続されている。給湯栓64は、浴室、洗面所、台所等に配置されている(図1では、これら複数の給湯栓64を1つで代表している)。給湯栓経路63には給湯サーミスタ65が装着されている。給湯サーミスタ65はバーナ熱交換器52から流出する温水の温度を検出する。給湯サーミスタ65の検出信号はコントローラ21に出力される。
給湯器22内の温水経路51の途中から、シスターン入水経路62が分岐している。シスターン入水経路62の開放端はシスターン61の上部に差し込まれている。シスターン入水経路62の途中には補給水弁59が設けられている。補給水弁59はコントローラ21によって制御され、内蔵しているソレノイドが駆動されることによって開閉する。補給水弁59が開かれると、ミキシングユニット24からの温水がシスターン61に供給される。
シスターン61内には水位電極66が装着されている。水位電極66は、棒状のハイレベルスイッチ66aとローレベルスイッチ66bを有している。ハイレベルスイッチ66aの下端はシスターン61のハイレベル水位に位置している。ローレベルスイッチ66bの下端はシスターン61のローレベル水位に位置している。ハイレベルスイッチ66aとローレベルスイッチ66bは、水に触れていると検出信号をコントローラ21に出力する。コントローラ21は、水位電極66からの検出信号によって、シスターン61の水位がハイレベル水位を超えているか、ハイレベル水位とローレベル水位の間にあるか、ローレベル水位よりも低いかを判別する。シスターン61として適正なのは、水位がハイレベルとローレベルの間に位置している状態である。コントローラ21は、水位電極66からの水位検出信号に基づいて補給水弁59を開閉制御し、シスターン61の水位を適正範囲に維持する。
シスターン61の底部には、シスターン出水経路68の一端が接続されている。シスターン出水経路68の途中には暖房ポンプ69が装着されている。暖房ポンプ69はコントローラ21によって制御される。シスターン出水経路68の他端はバーナ上流経路71と低温水経路70とに分岐している。バーナ上流経路71はシスターン出水経路68とバーナ熱交換器60の上流側とを接続している。バーナ上流経路71には、内部を流れる温水の温度を検出する暖房低温サーミスタ72が装着されている。暖房低温サーミスタ72の検出信号はコントローラ21に出力される。
ガス燃焼式のバーナ57はバーナ熱交換器60を加熱する。バーナ熱交換器60の下流とシスターン61は高温水経路73によって接続されている。高温水経路73には、上流側から順に、暖房高温サーミスタ74、暖房端末熱動弁75、暖房端末機76が装着されている。
暖房高温サーミスタ74は、高温水経路73を流れる温水の温度を検出する。暖房高温サーミスタ74の検出信号はコントローラ21に出力される。
暖房端末機76は、熱交換器76bと、操作スイッチ76aと、電動ファン(図示省略)を備えている。熱交換器76bは、高温水経路73を流れる温水と空気との間で熱交換を行なう。操作スイッチ76aは暖房端末熱動弁75とコントローラ21に接続されている。
暖房端末熱動弁75は、膨張エレメントと、膨張エレメントと機械的に連結された開閉弁を内蔵している。暖房端末機76の操作スイッチ76aがオンにされると、暖房端末熱動弁75の膨張エレメントに通電が行われる。通電された膨張エレメントは高温になって膨張する。膨張した膨張エレメントは開閉弁を駆動し、これによって暖房端末熱動弁75が開かれる。また、操作スイッチ76aがオンにされると、コントローラ21は、暖房ポンプ69を作動させる。このように、操作スイッチ76aがオンにされたことによって、暖房端末熱動弁75が開かれるとともに、暖房ポンプ69が作動すると、シスターン61から温水が吸出される。コントローラ21は、暖房低温サーミスタ72と暖房高温サーミスタ74が検出した温水温度に基づいて、バーナ57を制御し、バーナ熱交換器60から流出する温水の温度を所定範囲に維持する。暖房端末機76の電動ファンは、操作スイッチ76aがオンにされると回転し、熱交換器76bに空気を吹付ける。熱交換器76bに吹付けられた空気は、熱交換器76bを介して温水と熱交換を行って暖められる。暖められた空気は暖房端末機76から吹出し、部屋を暖房する。熱交換器76bで空気と熱交換を行なうことによって、温水の温度は低下する。温度が低下した温水は高温水経路73を流れてシスターン61に戻る。
高温水経路73の暖房高温サーミスタ74の下流側と、高温水経路73のシスターン61への入口部の上流側とは追焚き経路77によって接続されている。追焚き経路77は追焚き熱交換器58を通過している。追焚き経路77の追焚き熱交換器58の上流側には追焚き熱動弁78が装着されている。追焚き熱動弁78はコントローラ21によって制御される。
浴槽79には吸出口79aと供給口79bが設けられている。吸出口79aと供給口79bは風呂循環経路80によって接続されている。風呂循環経路80は追焚き熱交換器58を通過している。上述したように、追焚き経路77も追焚き熱交換器58を通過している。このため、追焚き熱交換器58では、風呂循環経路80と追焚き経路77との間で熱交換が行われる。風呂循環経路80の追焚き熱交換器58の上流側には、風呂水位センサ81、風呂循環ポンプ82、風呂水流スイッチ84が装着されている。風呂循環ポンプ82はコントローラ21によって制御される。風呂水位センサ81、湯張り量センサ83、風呂水流スイッチ84は、コントローラ21に検出信号を出力する。風呂水位センサ81は水圧を検出する。コントローラ21は、風呂水位センサ81が検出した水圧から、浴槽79に張られている湯の水位を推定する。風呂水流スイッチ84は風呂循環経路80を水が流れるとオンになる。
風呂循環経路80の風呂水位センサ81の上流側には、浴槽79から吸出された温水の温度を検出する風呂サーミスタ85が装着されている。風呂サーミスタ85の検出信号はコントローラ21に出力される。
バーナ57と暖房ポンプ69が作動している状態で追焚き熱動弁78が開くと、温水が追焚き経路77に流入して追焚き熱交換器58を通過する。風呂循環ポンプ82が作動すると、温水が浴槽79の吸出口79aから吸出され、風呂循環経路80を流れて再び供給口79bから浴槽79に戻る循環が行われる。風呂循環経路80を流れる温水は、追焚き熱交換器58で追焚き経路77を流れる温水によって加熱され、浴槽79の湯が追焚きされる。
給湯栓経路63の途中と、風呂循環経路80の風呂循環ポンプ82の下流側とを接続する湯張り経路25が設けられている。湯張り経路25には、ソレノイド駆動タイプの注湯弁27と、湯張り量センサ83が装着されている。注湯弁27は、コントローラ21によって制御され、湯張り経路25を開閉する。湯張り量センサ83は、湯張り経路25を流れる水量を検出することにより、浴槽79への湯張りの際に、それがどの程度行われたかを推定する。湯張り量センサ83はコントローラ21に検出信号を出力する。
浴槽79に湯を張るときには、注湯弁27が開かれる。注湯弁27が開かれると、温水が給湯栓経路63から湯張り経路25を経て風呂循環経路80に流入する。風呂循環経路80に流入した温水は、吸出口79aと供給口79bから浴槽79に供給され、浴槽79を湯張りする。このときには、風呂循環ポンプ82は駆動されず、湯張り経路25に加わっている水圧によって浴槽79への湯張りが行われる。
三方弁86は、Aポート86a、Bポート86b、Cポート86cを備えている。三方弁86は、コントローラ21に制御されて、Aポート86aとCポート86cを連通させるか、Bポート86bとCポート86cを連通させるかを切換える。
シスターン出水経路68と三方弁86のCポート86cは、低温水経路70によって接続されている。低温水経路70の途中には、低温サーミスタ94、床暖房熱動弁90、床暖房機91が設けられている。低温サーミスタ94は、低温水経路70を流れる温水の温度を検出する。低温サーミスタ94の検出信号はコントローラ21に出力される。床暖房熱動弁90はコントローラ21によって制御される。床暖房機91は、低温水経路70を流れる温水によって床を暖める。
高温水経路73の暖房端末熱動弁75の上流側と、低温水経路70の床暖房機91の下流側とは、バイパス経路92によって接続されている。バイパス経路92の途中にはバイパス熱動弁93が装着されている。バイパス熱動弁93はコントローラ21によって開閉制御される。
床暖房を行なう場合には、床暖房熱動弁90が開かれ、温水が床暖房機91に導かれる。導かれた温水は、床暖房機91を暖める。床暖房を行なわない場合には、床暖房熱動弁90が閉じられる。
低温水戻り経路87が設けられており、三方弁86のBポート86bと、高温水経路73の暖房端末機76の下流側とを接続している。低温水戻り経路87には、低温戻りサーミスタ89が装着されている。低温戻りサーミスタ89は、低温水戻り経路87を流れる温水の温度を検出する。低温戻りサーミスタ89の検出信号はコントローラ21に出力される。
三方弁86のAポート86aと、低温水戻り経路87の途中とを接続する貯湯槽経路88が設けられている。貯湯槽経路88には、貯湯槽20の上部を通過する熱交換部88aが形成されている。
コントローラ21は、低温戻りサーミスタ89と上部サーミスタ35が検出した温度を比較し、その結果によって三方弁86を切換える。具体的には、低温戻りサーミスタ89が検出した温度よりも上部サーミスタ35が検出した温度の方が低い場合には、三方弁86のBポート86bとCポート86cが連通するように切換える。Bポート86bとCポート86cを連通すると、低温水経路70からの温水は、貯湯槽経路88をバイパスし、低温水戻り経路87と高温水経路73を流れてシスターン61に戻る。シスターン61に戻った温水は、再びシスターン出水経路68に吸込まれる。低温戻りサーミスタ89が検出した温度よりも上部サーミスタ35が検出した温度の方が高い場合には、三方弁86のAポート86aとCポート86cが連通される。Aポート86aとCポート86cが連通すると、低温水経路70からの温水は、貯湯槽経路88を流れる。貯湯槽経路88を流れる温水は、熱交換部88aで貯湯槽20の上部に貯められている温水によって加熱され、温度が上昇する。温度が上昇した温水は、低温水戻り経路87と高温水経路73を流れてシスターン61に戻される。すなわち、貯湯槽20の上部に貯められている温水が貯湯槽経路88の熱交換部88aを加熱することができる場合にのみ、貯湯槽経路88に温水が導かれる。
給湯システム10における温水の調温制御処理について、図2から図4に示すフローチャートを用いて説明する。なお、以下で用いる符号は図1で用いた符合に準ずる。
図2に示すように、最初のステップS10で給湯器22内の第2流量センサ47が検出する流量x(リットル/min)が2.7(リットル/min)以上となると、給湯栓64が開かれたとみなされ、ステップS12に進む。
ステップS12では、上部サーミスタ検出温度b(℃)が切換温度a(℃)以上であるか否かを判別する。切換温度a(℃)は、リモコン23の操作によって設定された給湯設定温度c(℃)に、切換補正量d(℃)を加えた温度である。切換補正量d(℃)は給湯設定温度c(℃)および流量x(リットル/min)に応じて設定する。切換補正量d(℃)は給湯設定温度c(℃)や流量x(リットル/min)に依存せず、一定としてもよい。本実施例では、切換補正量d(℃)=1.0(℃)として、〔a(℃)=c(℃)+1.0(℃)〕として計算する。上部サーミスタ検出温度b(℃)が切換温度a(℃)以上であれば(ステップS12でYESであれば)、蓄熱量は充足しており、蓄熱利用運転が可能であるとみなされ、ステップS14に進む。上部サーミスタ検出温度b(℃)が切換温度a(℃)を下回っていれば(ステップS12でNOであれば)、蓄熱利用状態の継続が困難であるとみなされ、ステップS24に進む。
ステップS14では、混合水サーミスタ54の検出温度h(℃)が、給湯設定温度c(℃)となるように、ミキシングユニット24における温水の調温を開始する。蓄熱利用運転では、ミキシングユニット24の混合水の出口温度である混合水サーミスタ検出温度h(℃)によって給湯温度を制御する。
ステップS16の処理Aに進み、ミキシングユニット24と給湯器22間の配管容量の算出を行なう。ステップS16の処理Aについては図4を用いて後述する。ステップS16の処理Aが終了すると、ステップS18に進む。
ステップS18に進み、バーナ56が最小加熱量で燃焼したときの、バーナ熱交換器52を通過する温水の昇温e(℃)を算出する。昇温e(℃)は、〔e(℃)=最小加熱量(kJ/h)/(x(リットル/min)×温水の比熱(kJ/リットル・℃))〕の式で求めることができる。
温水が加熱部で加熱されたことによって上昇する温度のことを温水温度上昇幅という。そして、加熱開始時に加熱部よりも上流位置にあった水が送り出されるようになったときの温水温度上昇幅を定常温度上昇幅という。上記の昇温e(℃)は、最小加熱量での定常温度上昇幅である。
本実施例の給湯器22の最小加熱量は約15687(kJ/h)である。温水の比熱は4.19(kj/リットル・℃)である。例えば流量が3(リットル/min)であれば、〔3(リットル/min)=180(リットル/h)〕であるから、昇温e(℃)は、〔15687/(180×4.19)=20.8(℃)〕となる。この場合、給湯器22のバーナ56を最小加熱量で燃焼したとき、温水は加熱されて20.8(℃)温度上昇すると推定される。昇温e(℃)を算出した後、ステップS20に進む。
ステップS20では、給水サーミスタ検出温度k(℃)に昇温e(℃)を加えた温度が、給湯設定温度c(℃)を上回るか否かを判別する。〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕が給湯設定温度c(℃)を上回るとき(ステップS20でYESであるとき)、バーナ56が最小加熱量で燃焼しても、給湯設定温度c(℃)を上回る温度で給湯されてしまうとみなされて、図3に示す処理Bに進む。処理Bについては後述する。〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕が給湯設定温度c(℃)以下であるとき(ステップS20でNOであるとき)、給湯設定温度c(℃)での給湯が可能であるみなされてステップS22に進む。
ステップS22では、上部サーミスタ検出温度b(℃)が、切換温度a(℃)を下回るまで監視する。上部サーミスタ検出温度b(℃)が切換温度a(℃)を下回れば(ステップS22でYESとなれば)、蓄熱利用状態の継続が困難であるとみなされ、ステップS24に進む。
ステップS24では、第2流量センサ47で検出される流量x(リットル/min)の積算を開始する。積算した流量は、積算流量y1(リットル)として記憶される。
ステップS26に進み、切換準備水量V(リットル)を算出する。切換準備水量V(リットル)は、ミキシングユニット24の混合水サーミスタ54の取付位置から給湯器22の給湯サーミスタ65の取付位置までの配管容量s(リットル)から、プリパージ相当容量(リットル)を減じることで算出される。配管容量s(リットル)はステップS12の処理Aにおいて算出される。ステップS12の処理Aについては、図4を用いて後述する。プリパージ相当容量(リットル)は、バーナ56のプリパージ動作中にバーナ熱交換器52を通過する温水の量であり、バーナ熱交換器52を通過する温水の流量にプリパージ時間を乗じることで算出する。例えば流量が3(リットル/min)であり、プリパージ時間が1.5(sec)であれば、プリパージ相当容量は、〔3×1.5/60=0.075(リットル)〕である。
ステップS28では、混合水サーミスタ54で検出される温度が、目標温度{図5(B)参照、図5については後述する}となるように温水を調温する。目標温度は、給湯設定温度c(℃)からバーナ56の燃焼直後における温水の温度上昇幅を減じた温度である。積算流量y1(リットル)が熱交換器容量W(リットル)未満のときは(ステップS28でYESのときは)ステップS30に進み、目標温度を〔給湯設定温度c(℃)−昇温e(℃)×積算流量y1(リットル)/熱交換器容量W(リットル)〕とする。積算流量y1(リットル)が熱交換器容量W(リットル)以上のときは(ステップS28でNOのときは)ステップS32に進み、目標温度を〔給湯設定温度c(℃)−昇温e(℃)〕とする。熱交換器容量W(リットル)はバーナ熱交換器52の配管長さおよび配管断面積に依存する量であり、運転を開始する以前に予めコントローラ21にプログラミングされている。目標温度は、給湯設定温度c(℃)から徐々に低下していき、積算流量y1(リットル)が熱交換器容量W(リットル)に達した時点で〔給湯設定温度c(℃)−昇温e(℃)〕まで低下し、それ以降は積算流量y1(リットル)の増加によらず〔給湯設定温度c(℃)−昇温e(℃)〕の値をとる。以後、この〔給湯設定温度c(℃)−昇温e(℃)で算出される値を混合設定温度j(℃)とする。
ステップS34では、積算流量y1(リットル)が切換準備水量V(リットル)を上回るか否かを判別する。積算流量y1(リットル)が切換準備水量V(リットル)以下であれば(ステップS34でNOであれば)、給湯器利用運転への切換えのための準備動作が終了していないと判断し、ステップS28からステップS34を繰返す。積算流量y1(リットル)が切換準備水量V(リットル)を超えていれば(ステップS34でYESであれば)、給湯器利用運転への切換えのための準備動作が終了したと判断し、ステップS36に進む。
ステップS36では、バーナ56を着火する。バーナ56はプリパージ動作をした後、燃焼を開始する。加熱開始時は、貯湯槽20内の温水を最大限に利用するため、バーナ56を最小加熱量で燃焼させる。
ステップS38に進み、給湯サーミスタ65の検出温度f(℃)が給湯設定温度c(℃)となるように、バーナ56によって加熱して調温する。蓄熱利用運転時においては、混合水サーミスタ54の検出温度h(℃)が給湯設定温度c(℃)となるように制御していたが、給湯器利用運転に切換わった後は、給湯サーミスタ65の検出温度f(℃)が給湯設定温度c(℃)となるように制御する。
ステップS40では、上部サーミスタ検出温度b(℃)が、混合設定温度j(℃)を下回るか否かを監視する。上部サーミスタ検出温度b(℃)が混合設定温度j(℃)未満となると(ステップS40でYESとなると)、貯湯槽20内の利用可能な温水の残存量が僅か(約5リットル)であり、さらに貯湯槽20から温水を送り出すと、程なく急激な温度低下が起こり得るとみなされ、ステップS42に進む。
ステップS42では、混合水サーミスタ検出温度h(℃)が1.0(℃/sec)ずつ低下するようにミキシングユニット24の混合比が制御されて調温される。この1.0(℃/sec)という変化速度は、給湯器22の加熱量の最大変化速度による温水温度上昇幅の変化速度以下の変化速度である。従って、混合水の温度が1.0(℃/sec)の変化速度で低下すれば、給湯器22の加熱量を最大変化速度で増大させることで、貯湯槽20が送り出す温水の温度低下を補償することができる。貯湯槽20からミキシングユニット24に送り出された温水は、ミキシングユニット24において1.0(℃/sec)の変化速度で緩やかに温度低下して給湯器22へ送り出され、バーナ熱交換器52を通過する間に給湯設定温度c(℃)に調温されて給湯される。
ステップS44では、第2流量センサ47で検出される流量x(リットル/min)の積算を開始する。積算した流量は、積算流量y2(リットル)として記憶される。
ステップS46では、積算流量y2(リットル)が、配管容量s(リットル)から熱交換器容量W(リットル)を減じた値(ミキシングユニット24の混合水サーミスタ54の取付位置から給湯器22のバーナ熱交換器52の入口の手前までの配管容量に相当する)を上回るか否かを判別する。積算流量y2(リットル)が〔配管容量s(リットル)−熱交換器容量W(リットル)〕の値(リットル)以下であれば(ステップS46でNOであれば)、混合水サーミスタ検出温度h(℃)が検出する温度を1.0(℃/sec)ずつ低下させ始めたときの温水が、まだバーナ熱交換器52の入口に達していないと判断する。積算流量y2(リットル)が〔配管容量s(リットル)−熱交換器容量W(リットル)〕の値(リットル)を超えていれば(ステップS46でYESであれば)、混合水サーミスタ検出温度h(℃)が検出する温度を1.0(℃/sec)ずつ低下させ始めたときの温水が、バーナ熱交換器52の入口に達したと判断し、ステップS48に進む。
ステップS48では、給湯器22の加熱量をQ(J/sec)ずつ増大させる。即ち、1.0(℃/sec)の変化速度で温度低下させ始めた混合水がバーナ熱交換器52に侵入したタイミングで、給湯器22が加熱量をQ(J/sec)ずつ増大し始める。給湯器22の加熱量の変化速度Q(J/sec)による温水温度上昇幅の変化速度は、1.0(℃/sec)の変化速度以上の変化速度である。
給湯が継続されると、混合水サーミスタ検出温度h(℃)は水道水の温度まで低下する。混合水サーミスタ検出温度h(℃)が水道水の温度まで低下しているか否かに関らず、ステップS50で流量x(リットル/min)が2.0(リットル/min)以下となったら(YESとなったら)、給湯栓64が閉じられたとみなされ、ステップS52に進んで給湯器22の燃焼を停止させ、処理を終了する。
ステップS20で、給水サーミスタ検出温度k(℃)にステップS18で算出した昇温e(℃)を加えた〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕が、給湯設定温度c(℃)を上回るとき(YESであるとき)、バーナ56が最小加熱量で燃焼しても、給湯設定温度c(℃)を上回る温度で給湯されてしまうとみなされて、図3に示す処理BのステップS62に進む。処理Bについて、図3を用いて説明する。
給湯器利用運転時の給湯温度は、給湯設定温度c(℃)を超え、給水サーミスタ検出温度k(℃)に昇温e(℃)を加えた〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕となることが予測される。蓄熱利用運転時の給湯温度は給湯設定温度c(℃)であり、給湯器利用運転時の給湯温度は、給湯設定温度c(℃)より高温の〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕であると、蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わる時、給湯温度が急に上昇することが予測される。従って、ステップS62では、ミキシングユニット24において、混合水サーミスタ検出温度h(℃)が〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕となるように調温する。蓄熱利用運転の開始直後から、給湯器利用運転時の給湯温度で給湯することによって、蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わる時、給湯温度が急に上昇することを防止する。
ステップS64に進み、上部サーミスタ検出温度b(℃)が、〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕を下回るか否かを判別する。上部サーミスタ検出温度b(℃)が〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕を下回ると(ステップS64でYESとなると)、混合水サーミスタ検出温度h(℃)が〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕を維持できなくなり、蓄熱利用状態の継続が困難であるとみなされ、ステップS66に進む。
ステップS66では、第2流量センサ47で検出される流量x(リットル/min)の積算を開始する。積算した流量は、積算流量y3(リットル)として記憶され、ステップS68に進む。ステップS68では、切換準備水量V(リットル)を算出する。
ステップS70に進み、混合水サーミスタ54で検出される温度h(℃)が、目標温度{図5(B)参照、図5については後述する}となるように温水を調温する。目標温度は給水サーミスタ検出温度k(℃)であり、この温度k(℃)は水道水温度である。積算流量y3(リットル)が熱交換器容量W(リットル)未満のときは(ステップS70でYESのときは)ステップS72に進み、目標温度を〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)−昇温e(℃)×積算流量y3(リットル)/熱交換器容量W(リットル)〕とする。積算流量y3(リットル)が熱交換器容量W(リットル)以上のときは(ステップS70でNOのときは)ステップS74に進み、目標温度を給水サーミスタ検出温度k(℃)とする。目標温度は、〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕から徐々に低下していき、積算流量y3(リットル)が熱交換器容量W(リットル)に達した時点で給水サーミスタ検出温度k(℃)まで低下する。それ以降は積算流量y3(リットル)の増加によらず給水サーミスタ検出温度k(℃)の値をとる。即ち、ミキシングユニット24の温水入口24cを全閉し、給水入口24aを全開して水道水のみを給湯に利用する。
ステップS76では、積算流量y3(リットル)が、切換準備水量V(リットル)を上回るか否かを判別する。積算流量y3(リットル)が切換準備水量V(リットル)以下であれば(ステップS76でNOであれば)、給湯器利用運転への切換えのための準備動作が終了していないと判断し、ステップS70からステップS76を繰返す。積算流量y3(リットル)が切換準備水量V(リットル)を超えていれば(ステップS76でYESであれば)、給湯器利用運転への切換えのための準備動作が終了したと判断し、ステップS78に進む。
ステップS78では、バーナ56を着火する。バーナ56はプリパージ動作をした後、最小加熱量で燃焼させる。ステップS80で流量x(リットル/min)が2.0(リットル/min)以下となるまで(YESとなるまで)、終始バーナ56を最小加熱量で燃焼させる。流量x(リットル/min)が2.0(リットル/min)以下となると(ステップS80でYESとなると)給湯栓64が閉じられたとみなされ、ステップS82に進んで給湯器22の燃焼を停止させ、処理を終了する。
ステップS14からステップS36の処理による作用効果について、特に図5と図6を用いて説明する。図5(A)はバーナ熱交換器52内で加熱される温水の昇温履歴を示したグラフであり、図5(B)はミキシングユニット24で調温される温水の温度履歴を示したグラフであり、図5(C)は実際に給湯される温水の温度履歴を示したグラフである。図6は混合水サーミスタ54の検出温度h(℃)の推移を示したグラフである。
本実施例では、貯湯槽20内に切換温度a(℃)〔給湯設定温度c(℃)+1.0(℃)〕以上の温水が貯湯されているとき、貯湯槽24からの温水を、ミキシングユニット24において給湯設定温度c(℃)に調温して給湯する(ステップS14)。
この状態のまま給湯を継続すると、やがて貯湯槽24内の温水が使い尽くされ、貯湯槽20からミキシングユニット24に送り込まれる温水の温度が急激に低下する。この場合、混合水サーミスタ54の検出温度h(℃)は、図6に1点鎖線で示したグラフのように急な傾きで水道水の温度まで低下する。この場合の温水温度の変化速度は、給湯器22の加熱運転開始時の温度上昇幅の変化速度に比して大きい。従って、貯湯槽20から切換温度a(℃)を下回った温度の温水がミキシングユニット24に送り込まれてしまうと、その後の温水の温度低下を補償することができず、一時的に給湯温度が不安定となる。
蓄熱利用状態から給湯器利用状態に切換えるとき、給湯器22を点火させると、給湯器22内を通過する温水は加熱され、温度上昇する。給湯器22が点火したときに、バーナ熱交換器52内に存在していた温水は、十分な加熱がされないまま給湯されるため、その温水の温度上昇はステップS18で算出される昇温e(℃)よりも小さい。例えば給湯器22が点火したときにバーナ熱交換器52内の下流側に存在している温水は、ほとんど加熱されることなく送り出される。また給湯器22が点火したときにバーナ熱交換器52内の上流側に存在している温水は、ある程度加熱されてから送り出される。一方、給湯器22が点火した後に、バーナ熱交換器52へ供給された温水は、十分に加熱されてから給湯されるため、ステップS18で算出される昇温e(℃)だけ温度上昇する。上記の昇温の履歴は、図5(A)に示すように積算流量に対して一定の傾きで昇温が増加する部分と、積算流量によらず昇温が一定である部分とで表現される。
本実施例では、給湯器22を点火させる前に、給湯器22の上流側のミキシングユニット24で、図5(B)に示す温度履歴で調温しておく(ステップS28からステップS32)。この調温を開始するタイミングは、貯湯槽20上部に設けられている上部サーミスタ54が切換温度a(℃)を下回ったタイミング(ステップS22でYESとなった時、図6の時刻t1の時)である。この時、貯湯槽20内の上部と、貯湯槽20とミキシングユニット24との間の配管内には、切換温度a(℃)以上の温度の温水が残存している。図6に直線で示したグラフのように、混合水サーミスタ54で切換温度a(℃)を下回る温度を検出する前に、ミキシングユニット24において温水の温度を低下させるため、図6の1点鎖線で示したグラフの傾きより緩やかな傾きで温度低下させることが可能となっている。
切換準備水量Vの温水が流れ、プリパージ時間が経過したとき、即ちミキシングユニット24の混合水出口24bから給湯器22の出口までの配管容量に相当する温水が流れたとき(ステップS34)、ミキシングユニット24が温度を下げ始めたときに送り出された温水はバーナ熱交換器52の出口まで到達し、ミキシングユニット24が温度を下げ終わったときに送り出された温水はバーナ熱交換器52の入口まで到達している。このときバーナ56は燃焼を開始し、給湯器22内を通過する温水を加熱する。加熱された温水はバーナ56の加熱によって図5(A)に示す履歴で昇温する。温水はミキシングユニット24で、給湯設定温度c(℃)からこの昇温履歴を差し引いた温度{図5(B)に示す}に調温されており、またこのように調温された温水が給湯器22にちょうど到達するタイミングで給湯器22が点火される関係に設定されていることにより、蓄熱利用状態から給湯器利用状態に切換わる時も、図5(C)に示すように給湯温度は不安定になることなく、給湯設定温度c(℃)で給湯される。給湯設定温度c(℃)より高温の温水が給湯されたり、給湯設定温度c(℃)より低温の温水が給湯されたりすることを抑制し、給湯温度を安定化させることができる。
ステップS40からステップS42の処理による作用効果について、特に図5と図6を用いて説明する。
本実施例では、給湯器利用状態であり、貯湯槽20内に、給湯設定温度c(℃)から給湯器22の最小加熱量での定常温度上昇幅{昇温e(℃)}を減じて得られる混合設定温度j(℃)〔給湯設定温度c(℃)−昇温e(℃)〕以上の温水が貯湯されているとき、貯湯槽24からの温水を、ミキシングユニット24において混合設定温度j(℃)に調温して給湯器22に送り出し、最小加熱量で加熱して給湯する。
この状態のまま給湯を継続すると、やがて貯湯槽20内の温水が使い尽くされ、貯湯槽20からミキシングユニット24に送り込まれる温水の温度が急激に低下する。この場合、混合水サーミスタ54の検出温度h(℃)は、図6に2点鎖線で示したグラフのように急な傾きで水道水の温度まで低下する。この場合の温水温度の変化速度は、給湯器22の加熱量を最大速度で増大させたときの給湯器22による温度上昇幅の変化速度に比して大きいことが多い。特に、冬季で水道水の温度が低いときでは、給湯器22へ送り出される水の温度低下速度は顕著となり、給湯器22での加熱力の調整が追いつかず、温水の温度低下を補償できず、一時的に給湯温度が不安定となりやすい。
本実施例では、貯湯槽20内の温水が使い尽くされてしまう前に、給湯器22の上流側のミキシングユニット24で、1.0(℃/sec)の温度低下速度となるように調温しておく(ステップS42)。この調温を開始するタイミングは、貯湯槽20上部に設けられている上部サーミスタ54が混合設定温度j(℃)を下回ったタイミング(ステップS40でYESとなった時、図6の時刻t2の時)である。この時、貯湯槽20内の上部と、貯湯槽20とミキシングユニット24との間の配管内には、混合設定温度j(℃)以上の温度の温水が残存している。図6に直線で示したグラフのように、混合水サーミスタ54で混合設定温度j(℃)を下回る温度を検出する前に、ミキシングユニット24において温水の温度を低下させるため、図6の2点鎖線で示したグラフの傾きより緩やかな傾きで温度低下させることが可能となっている。貯湯槽20からの温水を、このような緩やかな温度低下速度となるように調温して利用することによって、温度低下を給湯器22によって補償することができ、給湯温度の安定を確保することができるため、貯湯槽20内の温水を最大限に利用することが可能となる。
1.0(℃/sec)の温度低下速度は、給湯器22の加熱量の変化速度Q(J/sec)による温水温度上昇幅の変化速度以下の変化速度である。本実施例では、1.0(℃/sec)の変化速度で温度低下させ始めた混合水がバーナ熱交換器52に侵入したとき(ステップS46でYESとなったとき)、給湯器22が加熱量をQ(J/sec)ずつ増大し始める。このことによって、混合水の温度低下を給湯器の加熱量で補償し、給湯温度を維持することができる。
上記のように、本実施例の給湯システム10では、貯湯槽20が送り出す温水の温度が給湯設定温度以下に低下したのをきっかけに給湯器22の加熱運転に切換えるのではなく、貯湯槽20が送り出す温水の温度が給湯設定温度となった時(図6の時刻t1)に、給湯器22の加熱運転に切換える準備を始める。給湯器22の加熱運転開始時の温水温度上昇幅の時間に対する変化速度を予め記憶しておき、その変化速度に合わせて混合水温度が低下するように混合比を制御し始める。貯湯槽20が給湯設定温度以上の温水を送り出している段階で混合水温度を低下させるために、給湯器22による温水温度上昇幅の変化速度に対応するように緩やかに混合水の温度を低下させることができる。給湯器22に入水する混合水温度が時間的に経過する変化速度と、加熱運転開始後の給湯器による温度上昇幅の時間に対する変化速度を一致させており、温度低下をし始めたときの温水が給湯器22のバーナ熱交換器52の出口に到達し、温度低下をし終えたときの温水が給湯器22のバーナ熱交換器52の入口に到達したときにバーナ56が燃焼を開始する。このため、このときの温水はバーナ熱交換器52内を通過する間に、加熱運転開始後の給湯器による温度上昇幅の時間に対する変化速度で加熱され、給湯温度は不安定になることなく、給湯設定温度で給湯される。給湯器22に入水する混合水温度が時間的に低下することを給湯器22による加熱で補償することができ、給湯温度が変化することを抑制できる。
本実施例の給湯システム10は、貯湯槽20に貯湯している温水温度が給湯設定温度から給湯器22の最小加熱量における定常温度上昇幅を減じた温度となったとき(図6の時刻t2)に、ミキシングユニット24に指令する指令温度を低下させ始める。給湯器22の加熱量を最大速度で増大させたときの給湯器22による温水温度上昇幅の時間に対する変化速度を予め記憶しておき、その変化速度以下の変化速度で混合水温度が低下するように混合比を制御する。貯湯槽20が給湯設定温度から給湯器22の最小加熱量における定常温度上昇幅を減じた温度以上の温水を送り出している段階で混合水温度を低下させるために、給湯器22の加熱量を最大速度で増大させたときの給湯器22による温水温度上昇幅の時間に対する変化速度以下の変化速度で緩やかに混合水の温度を低下させることができる。給湯器22に入水する混合水温度が時間的に変化することを給湯器22の加熱量を増大させることで十分に補償することができ、給湯温度が変化することを抑制できる。
即ち、本実施例の給湯システム10では、貯湯槽20に貯湯しておいてミキシングユニット24に送り出した温水の温度が指令温度より低下してしまう前から、混合水の温度を低下させ始める。貯湯槽20にまだ指令温度より高温の温水が貯湯されている間に混合水の温度を低下させ始めるために、混合水温度の変化速度を小さくすることができる。貯湯槽20の温水を使い尽くしてしまうのではなく、まだ温水が利用可能なうちから混合水の温度を低下させ始め、緩やかに低下させることによって、給湯器22に送り込まれる温水の温度低下を給湯器22の加熱量で補償することが可能となる。ミキシングユニット24で給湯設定温度に調温して給湯する状態から、給湯器22で給湯設定温度に加熱して給湯する状態へ切換える際と、貯湯槽20内に残存している温水を給湯器22で加熱して利用する状態から、貯湯槽20内の温水を全て使い尽くして、水道水を給湯器22で加熱して利用する状態へ切換える際に生じる給湯器22への入水温度の急激な変化を避け、給湯温度を安定化することができる。
図2のステップS18からステップS20の処理と図3のステップS60からステップS78の処理による作用効果について説明する。
外気温が高い夏季は、水道水温度も高めになり、30℃を超えることがある。貯湯槽20が給湯設定温度以上の温水を貯湯しており、蓄熱利用運転を行なっているときは、ミキシングユニット24で貯湯槽20が貯湯する温水と水道水とを混合し、温度低下させて給湯を行なう。このため、蓄熱利用運転中は、水道水温度が給湯設定温度以下であれば給湯設定温度での給湯が可能である。一方、貯湯槽20内の蓄熱を使い尽くし、蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わった後では、水道水を給湯器22で加熱し、温度上昇させて給湯を行なう。このため、給湯器利用運転中は、給湯流量が少量であり、給水される水道水温度が高温であると、給湯器22の最小加熱量で加熱したとしても、給湯設定温度より高温の温水が給湯されてしまう場合がある。水道水温度と給湯設定温度の差が、給湯器の定常温度上昇幅より小さい場合、給湯設定温度での給湯は不可能である。このような場合では、蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わる時、給湯温度が急に上昇する不具合が発生することが予測される。蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わるときに給湯温度が急に上昇すれば、利用者に不快感を与えることとなる。
本実施例では、蓄熱利用運転中に、給湯器22を最小加熱量で燃焼させたときに加熱される温水の昇温e(℃)を算出する(ステップS18)。そして、水道水を給水して最小加熱量で加熱したときの〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕を算出し、その〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕が給湯設定温度c(℃)を上回るか否かを判別する(ステップS20)。〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕が給湯設定温度c(℃)以下であれば、給湯器22の加熱量を増加することによって水道水を給湯設定温度c(℃)に加熱して給湯することができる。〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕が給湯設定温度c(℃)を上回るようであれば、水道水を給湯器22の最小加熱量で加熱しても、給湯設定温度c(℃)を上回る温度の温水が給湯されることとなる。例えば、水道水温度が30(℃)であり、給湯器22の最小加熱量が約15687(kJ/h)であり、流量が少なめの3(リットル/min)であれば、水道水を最小加熱量で加熱すると、給湯温度は〔30+15687/(180×4.19)=50.8(℃)〕となる。このときの給湯設定温度が40(℃)であれば、給湯設定温度より10.8(℃)高い温度の温水が給湯されることが予測される。
本実施例では、〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕が給湯設定温度c(℃)を上回るとき(ステップS20でYESのとき)、混合水サーミスタ検出温度h(℃)が、水道水を給水して最小加熱量で加熱したときの温度である〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕となるように調温を開始する(ステップS62)。水道水を給湯器22の最小加熱量で加熱したとき、給湯設定温度より高温となることが予測された場合、そのときの給湯温度を算出し、蓄熱利用運転の開始直後から、給湯温度をその算出した給湯温度とする。これによって、蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わるときの給湯温度の変化をなくし、安定化することができる。
混合水サーミスタ検出温度h(℃)が上昇するように調温する間に、貯湯槽20内の温水温度は低下し、やがて上部サーミスタ検出温度b(℃)は〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕を維持できなくなる(ステップS64)。上部サーミスタ検出温度b(℃)が〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕を維持できなくなると、程なく混合水サーミスタ検出温度h(℃)が〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕を維持できなくなるため、維持できなくなる前のこのタイミングで給湯器利用運転への切換準備を開始する。
給湯器22を点火させる前に、給湯器22の上流側のミキシングユニット24で、図5(B)に示す温度履歴で調温しておく(ステップS70からステップS74)。この時、貯湯槽20内の上部と、貯湯槽20とミキシングユニット24との間の配管内には、〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕以上の温度の温水が残存している。混合水サーミスタ54で〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕を下回る温度を検出する前に、ミキシングユニット24において温水の温度を低下させるため、緩やかに温度低下させることができる。
切換準備水量Vの温水が流れ、プリパージ時間が経過したとき、即ちミキシングユニット24の混合水出口24bから給湯器22の出口までの配管容量に相当する温水が流れたとき(ステップS76)、ミキシングユニット24が温度を下げ始めたときに送り出された温水はバーナ熱交換器52の出口まで到達し、ミキシングユニット24が給水サーミスタ検出温度k(℃)(水道水温度)まで温度を下げ終わったときに送り出された水はバーナ熱交換器52の入口まで到達している。このときバーナ56は最小加熱量で燃焼を開始し、給湯器22内を通過する温水(水)を加熱する。加熱された温水はバーナ56の加熱によって図5(A)に示す履歴で昇温する。温水はミキシングユニット24で、〔給湯サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕からこの昇温履歴を差し引いた温度{図5(B)に示す}に調温されており、またこのように調温された温水が給湯器22にちょうど到達するタイミングで給湯器22が点火される関係に設定されていることにより、蓄熱利用状態から給湯器利用状態に切換わる時も、図5(C)に示すように給湯温度は不安定になることなく給湯される。
図2に示すステップS16の処理Aについて、図4を用いて説明する。図4に示すように、ステップS90で蓄熱利用運転を行っている最中に、ステップS92で給湯サーミスタ65が検出する温度f(℃)が給湯設定温度のc(℃)近傍で安定しているか否かを判別する。給湯サーミスタ検出温度f(℃)が安定していれば(ステップS92でYESであれば)図2のステップS16に進む。給湯サーミスタ検出温度f(℃)が低温であるか、温度上昇中であって不安定であるとき(ステップS92でNOであるとき)、ステップS94に進み、混合水サーミスタ54の検出温度h(℃)が給湯設定温度c(℃)の近似値である温度i(℃)に達したか否かを判別する。〔h=i(≒c)〕となったら(ステップS94でYESとなったら)、ステップS96に進み、給湯サーミスタ65の検出温度f(℃)が給湯設定温度c(℃)の近似値である温度i(℃)に達したか否かを判別する。〔f=i(≒c)〕となったら(ステップS96でYESとなったら)、ステップS98に進み、混合水サーミスタ54の検出温度h(℃)が給湯設定温度c(℃)の近似値に達してから、給湯サーミスタ65の検出温度f(℃)が給湯設定温度c(℃)の近似値に達するのに要した時間q(min)を計時する。計時された時間q(min)は、ミキシングユニット24を通過した温水が給湯器22を通過するのに要した時間である。
給湯開始時の温水経路42の流量は、第2流量センサ47で測定される温水経路51の流量x(リットル)に等しい。そこで、ステップS100では、ミキシングユニット24と給湯器22間の配管容量s(リットル)を算出する。ミキシングユニット24と給湯器22間の配管容量s(リットル)は、〔s(リットル)=x(リットル/min)×q(min)〕の式で求めることができる。例えば流量が10(リットル/min)、計時された時間が0.5(min)であれば、配管容量s(リットル)は、〔10×0.5=5(リットル)〕となる。配管容量s(リットル)の算出後は、図2のステップS18に進む。
混合水サーミスタ54と給湯サーミスタ65は同一経路上にあり、給湯器22が運転しておらず、経路内の温水が温度上昇中であるとき、経路の上流側の混合水サーミスタ54の検出温度h(℃)が給湯設定温度c(℃)に近い温度まで上昇してから、下流側の給湯サーミスタ65の検出温度f(℃)が給湯設定温度c(℃)に近い温度まで上昇するまでに、タイムラグが生じる。このタイムラグは、ミキシングユニット24と給湯器22との間の配管の容量s(リットル)によって生じるものである。従って、このタイムラグとこのときの流量x(リットル/min)から、ミキシングユニット24と給湯器22の間の配管容量s(リットル)を算出することができる。
従来であれば、この配管容量s(リットル)は施工状態によって異なってくるため、制御に利用することができなかった。しかし、本実施例では給湯システム10に既存のサーミスタやセンサを利用して、給湯システム10の運転中に配管容量s(リットル)を算出することができる。これによって、図2の処理の説明で述べたように、ミキシングユニット24で、給湯器22に加熱されて温度上昇する分{昇温e(℃)}を差し引いた温度{混合設定温度j(℃)}に調温しておいた温水が給湯器22に到達するタイミングを捕えることができる。
もしこのタイミングより早く給湯器22を点火させてしまうと、給湯設定温度c(℃)の温度の温水が給湯器22で加熱されてしまい、給湯設定温度c(℃)よりさらに加熱された高温の温水が給湯されてしまう恐れがある。あるいは、もしこのタイミングより給湯器22を点火させるのが遅れてしまうと、給湯設定温度c(℃)より低温に調温された温水が給湯器22で加熱されることなく給湯されてしまい、給湯温度が大きく低下して快適な使用感を損なう。
ミキシングユニット24と給湯器22の間の配管容量s(リットル)を調温制御に利用することによって、給湯温度をさらに安定化させることができる。
(第2実施例)
本発明を具現化した第2実施例について図7を用いて説明する。第2実施例は、第1実施例と同様に、本発明に係る給湯システムを組み込んだコージェネレーションシステムである。本実施例のコージェネレーションシステムの構成は第1実施例と同様である。本実施例と第1実施例は、調温制御処理の一部が異なっている。ここではこの相違点について説明し、それ以外の説明を割愛する。第1実施例と同様の部分については、共通する符号を用いる。
図2のステップS20で、給水サーミスタ検出温度k(℃)にステップS18で算出した昇温e(℃)を加えた〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕が、給湯設定温度c(℃)を上回るとき(YESであるとき)、バーナ56が最小加熱量で燃焼しても、給湯設定温度c(℃)を上回る温度で給湯されてしまうとみなされて、図7に示す処理B以降のステップS160に進む。
給湯器利用運転時の給湯温度は、給湯設定温度c(℃)を超え、給水サーミスタ検出温度k(℃)に昇温e(℃)を加えた〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕となることが予測される。従って、ステップS160では、上部サーミスタ検出温度b(℃)が、〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕より5.0(℃)高い温度を下回るまで監視する。この〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)+5.0(℃)〕を下回った(ステップS160でYESとなった)タイミングで、ステップS162に進む。
ステップS162では、ミキシングユニット24において、混合水サーミスタ検出温度h(℃)が〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕となるまで混合水サーミスタ検出温度h(℃)を0.1(℃/sec)ずつ昇温するように調温し、ステップS164に進む。貯湯槽20の温水温度が〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕より5.0(℃)高いうちから混合水サーミスタ検出温度h(℃)を昇温させ始めるため、混合水サーミスタ検出温度h(℃)を給湯設定温度c(℃)から〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕まで徐々に上昇させることができる。蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わるまでに、蓄熱利用運転時の給湯温度を給湯器利用運転時の給湯温度まで徐々に上昇させることによって、切換え時の給湯温度の変動を抑制することができる。
ステップS164からステップS182は、第1実施例で説明した図3のステップS64からステップS82と同様であるため、ここでは説明を省略する。
本実施例では、〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕が給湯設定温度c(℃)を上回るとき(ステップS20でYESのとき)、貯湯槽20内の温水温度が、水道水を給水して最小加熱量で加熱したときの〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕より十分に高いときに(ステップS160)、混合水サーミスタ検出温度h(℃)が〔給水サーミスタ検出温度k(℃)+昇温e(℃)〕となるまで、混合水サーミスタ検出温度h(℃)がゆっくり上昇するように調温を開始する(ステップS162)。水道水を給湯器22の最小加熱量で加熱したとき、給湯設定温度より高温となることが予測された場合、そのときの給湯温度を算出し、蓄熱利用運転中で蓄熱が充足している間に、給湯温度をその算出した給湯温度まで徐々に上昇させる。蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わる時の給湯温度の変動をなくし、安定化することができる。蓄熱利用運転から給湯器利用運転に切換わるまでに、給湯温度を緩やかに上昇させることから、利用者に不快感を与えることなく給湯温度を変動させることができる。蓄熱利用運転の開始直後から、給湯設定温度より高温で給湯する第1実施例の場合に比して、消費する熱量を抑えることができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
第1実施例に係る給湯システムを組み込んだコージェネレーションシステムの系統図。 第1実施例に係る調温制御処理のフローチャート(1)。 第1実施例に係る調温制御処理のフローチャート(2)。 第1実施例に係る調温制御処理のフローチャート(3)。 第1実施例に係る給湯システム内の温水の温度履歴を示したグラフ。 第1実施例に係る混合水の温度推移を示したグラフ。 第2実施例に係る調温制御処理のフローチャート。
符号の説明
10:給湯システム
20:貯湯槽、20a:出口部
21:コントローラ
22:給湯器
23:リモコン
24:ミキシングユニット、24a:給水入口、24b:混合水出口24c:温水入口
25:湯張り経路
26:給水経路、26a:入口
27:注湯弁
28:減圧弁
30:ミキシングユニット給水経路
31:リリーフ弁
32:圧力開放経路、32a:一端、32b:他端
33:排水経路
34:排水弁
35:上部サーミスタ
36:下部サーミスタ
40:循環ポンプ
42:温水経路
44:往路サーミスタ
45:復路サーミスタ
47:第2流量センサ
48:給水サーミスタ
50:温水サーミスタ
51:温水経路
52:バーナ熱交換器
54:混合水サーミスタ
55:ハイカットサーミスタ
56、57:バーナ
58:追焚き熱交換器
59:補給水弁
60:バーナ熱交換器
61:シスターン
62:シスターン入水経路
63:給湯栓経路
64:給湯栓
65:給湯サーミスタ
66:水位電極、66a:ハイレベルスイッチ、66b:ローレベルスイッチ
67:第1流量センサ
68:シスターン出水経路
69:暖房ポンプ
70:低温水経路
71:バーナ上流経路
72:暖房低温サーミスタ
73:高温水経路
74:暖房高温サーミスタ
75:暖房端末熱動弁
76:暖房端末機、76a:操作スイッチ、76b:熱交換器
77:追焚き経路
78:追焚き熱動弁
79:浴槽、79a:吸出口、79b:供給口
80:風呂循環経路
81:風呂水位センサ
82:風呂循環ポンプ
83:湯張り量センサ
84:風呂水流スイッチ
85:風呂サーミスタ
86:三方弁、86a:Aポート、86b:Bポート、86c:Cポート
87:低温水戻り経路
88:貯湯槽経路、88a:熱交換部
89:低温戻りサーミスタ
90:床暖房熱動弁
91:床暖房機
92:バイパス経路
93:バイパス熱動弁
94:低温サーミスタ
110:発電ユニット
112:改質器
114:燃料電池
116:熱交換器
117:熱媒温度センサ
118:熱交換器
119:熱媒冷却ファン
120:熱媒放熱器
121:水素ガス供給経路
122:熱媒三方弁、122a:入口、122b:出口、122c:出口
124:熱媒循環経路
125:リザーブタンク
126:燃焼ガス経路
127:熱媒ポンプ
128:循環経路、128a:循環復路、128b:循環往路
129:冷却経路
131:バーナ

Claims (2)

  1. 温水を貯湯しておいて送り出す貯湯槽と、
    貯湯槽が送り出した温水と水道水を混合し、混合水温度指令手段が指令する指令温度に調温した混合水を送り出す混合器と、
    混合器が送り出した混合水を必要に応じて加熱して給湯設定温度に調温した温水を温水利用箇所に給湯する給湯器と、
    給湯器の最小加熱量における定常温度上昇幅を算出する手段と、
    水道水温度に定常温度上昇幅を加えた第1温度が給湯設定温度以上のとき、混合器に指令する指令温度を第1温度とする混合水温度指令手段と、
    を備えていることを特徴とする給湯システム。
  2. 温水を貯湯しておいて送り出す貯湯槽と、
    貯湯槽が送り出した温水と水道水を混合し、混合水温度指令手段が指令する指令温度に調温した混合水を送り出す混合器と、
    混合器が送り出した混合水を必要に応じて加熱して給湯設定温度に調温した温水を温水利用箇所に給湯する給湯器と、
    給湯器の最小加熱量における定常温度上昇幅を算出する手段と、
    水道水温度に定常温度上昇幅を加えた第1温度が給湯設定温度以上のとき、貯湯槽に貯湯している温水温度が第1温度以上の間に、混合器に指令する指令温度を給湯設定温度から第1温度まで上昇させる混合水温度指令手段と、
    を備えていることを特徴とする給湯システム。
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