JP4439672B2 - 表面改質無機系微粒子および無機系微粒子の表面改質方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面が有機金属化合物で改質された無機系微粒子と、効率よく、かつ高い付着率で有機金属化合物を無機系微粒子の表面に導入する表面改質方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
成形用樹脂組成物においては、成形品の機械的強度を高める等の目的で充填剤として無機系微粒子が配合されている。このとき、無機系微粒子は、そのままでは有機成分である樹脂とは馴染まず、有機樹脂に対する密着性や分散性に欠けるので、無機系微粒子を有機金属化合物に接触させて無機系微粒子の表面を改質することが行われる。このような有機金属化合物としては、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミネート系カップリング剤等の各種カップリング剤が知られている。
【0003】
他方、塗膜やプラスチックフィルムに紫外線吸収性を付与するために、塗料や造膜組成物に酸化チタン等の紫外線吸収性微粒子を配合することも行われているが、酸化チタン等は、その光触媒作用によりマトリックスの樹脂成分を劣化させるという問題があるので、この光触媒作用を抑制するために、酸化チタン等の無機系微粒子を、シランカップリング剤で表面処理したり、シリコーンや各種金属アルコキシド等の有機金属化合物で表面処理したりしている。
各種の有機鎖を有するシラン系化合物がこれまでに開発されてきたため、シランカップリング剤としては、有機樹脂の種類に応じて馴染みの良い有機鎖を選ぶことが出来るようになっている。そこで、シランカップリング剤による表面改質方法では、シランカップリング剤の種類を選択することにより、有機樹脂に対する親和性の極めて良い表面改質無機系微粒子を配合することが出来るようになっている。
【0004】
しかし、無機系微粒子の表面改質には以下のような問題がある。
すなわち、無機系微粒子の表面をシランカップリング剤で効率的に処理するためには溶媒成分としての水や触媒成分としての酢酸、塩酸等を必要とするが、酸化亜鉛等の化学的耐性が低い酸化物ではこれら水や酢酸、塩酸等を使用しての効率的な表面処理を行い難い。他方、表面処理工程やその後の乾燥工程等で無機系微粒子同士の2次凝集が起き易いと言う問題もあった。無機系微粒子が微細であると、特に粒子径0.1μm以下であると、この2次凝集が顕著に起きる。さらに、前述のようにして表面改質したにもかかわらず、表面改質無機系微粒子を添加した塗膜の耐久性が低い等、表面改質効果の持続性にも問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、表面改質効果の持続性に優れた表面改質無機系微粒子を提供するとともに、この優れた表面改質無機系微粒子を表面処理工程やその後の乾燥工程等での2次凝集を起きさせることなく、かつ、前記水や酢酸、塩酸等を少なく使用しても効率的な表面処理を行い得る無機系微粒子の表面改質方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明者は、従来の表面改質方法で得られた表面改質無機系微粒子を種々の面から詳しく調査した。その結果、従来の表面改質方法では無機系微粒子の表面に対する有機金属化合物の付着量が十分でないことが、表面改質効果の持続性を損ない、また、表面処理工程やその後の乾燥工程等での2次凝集を起きさせている原因であることが分かった。そこで、無機系微粒子の表面に対する有機金属化合物の付着量を高める表面改質方法の開発を目指し、その条件につき、種々検討し、実験を重ねた結果、表面処理工程において、無機系微粒子と有機金属化合物の混合物を加圧下雰囲気に曝せば良いことを見出し、本発明を完成した。
【0007】
したがって、本発明にかかる、無機系微粒子の表面改質方法は、無機系微粒子に有機金属化合物を接触させて無機系微粒子の表面を改質する方法において、前記無機系微粒子と前記有機金属化合物を含む混合物を加圧下雰囲気に曝す工程を含むことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施形態】
以下では、まず、本発明にかかる無機系微粒子の表面改質方法に用いる材料を説明し、そののち、表面方法について述べる。
〔無機系微粒子〕
本発明で用いられる無機系微粒子としては、金属、金属硫化物等の金属カルコゲン化物、金属(水)酸化物、金属の炭化物、窒化物、酸窒化物等を挙げることができる。これらのうちでも、金属(水)酸化物が好ましく、熱的安定性、化学的安定性が高く、工業的に入手し易い。
【0009】
上記金属(水)酸化物としては、TiO2 、ZnO、CeO2 、Fe2 O3 等の紫外線遮蔽性金属(水)酸化物や、Sn(IV) 含有酸化インジウム(ITO)などのIn系(水)酸化物;Sb(V)含有酸化スズ等のスズ系(水)酸化物;Cd2 SnO2 、In含有酸化亜鉛等の亜鉛系(水)酸化物、アンチモン酸亜鉛等のアンチモン系(水)酸化物;FeO、Fe3 O4 、VO2 、V2 O5 、WO3 、ReO3 、IrO2 、RuO2 等の導電性(水)酸化物等の熱線遮蔽性金属(水)酸化物等を挙げることができる。これらの金属(水)酸化物は、産業上、優れた透明性の膜形成材料等が得られるため好ましく、In系(水)酸化物、スズ系(水)酸化物、亜鉛系(水)酸化物、アンチモン系(水)酸化物等が、可視光透過性が高く、熱線を選択的に遮蔽でき、工業的に入手し易いため、特に好ましい。
【0010】
本発明で用いられる無機系微粒子は、種々開発された機能性を有する無機系微粒子であってもよく、たとえば、以下の▲1▼〜▲4▼に挙げる微粒子を挙げることができる。
▲1▼ 紫外線吸収機能、熱線吸収または反射機能などの光選択遮断機能、蛍光機能、燐光機能などの発光機能、エレクトロクロミック機能などの光透過・遮蔽調節機能を有する無機系微粒子。
▲2▼ 帯電防止機能、導電機能、電磁遮蔽機能などの電気的機能を有する無機系微粒子。
【0011】
▲3▼ 光触媒機能を有する無機系微粒子。
▲4▼ 強磁性体などの磁気機能を有する無機系微粒子。
本発明で用いられる無機系微粒子は、X線回折学的に結晶性であることが好ましく、この場合は機能性が高い。
本発明で用いられる無機系微粒子の粒子径は、透明性の観点から、好ましくは0.1μm以下であり、さらに好ましくは0.05μm以下、最も好ましくは0.03μm以下である。粒子径は種々の定義によって規定されるが、本発明では、たとえば、分散粒径Ddを挙げることができる。分散粒径Ddは、動的光散乱法により測定された平均粒径である。したがって、本発明で用いられる無機系微粒子の分散粒径Ddは、好ましくは0.1μm以下であり、透明性の高い組成物を得るためには、さらに好ましくは0.05μm以下、特に好ましくは0.03μm以下である。1次粒子径としては、たとえば、X線回折法による結晶子サイズ測定で得られる回折ピークのうちの3強線に関して、ウイルソン法によって求めた結晶子径Dwを挙げることもできる。したがって、本発明で用いられる無機系微粒子の結晶子径Dwは、透明性に優れる点で好ましくは0.05μm以下、さらに好ましくは0.03μm以下、特に好ましくは0.020μm以下である。
【0012】
本発明で用いられる無機系微粒子としては、表面改質の前後で粒子径の2次凝集が抑制された微粒子が好ましく、無機系微粒子の1次粒子径が0.1μm以下であると、表面改質による処理効果が顕著に出現する。
〔表面処理剤たる有機金属化合物〕
本発明で用いられる有機金属化合物は、無機系微粒子の分散性および耐候性を向上させるための改質剤として作用する。本発明では、有機金属化合物は、分散性のさらなる向上のために、他の分散剤と併用することが出来る。
本発明で用いられる有機金属化合物は、たとえば、下記一般式(1)で示される化合物、または、この化合物の(部分)加水分解(縮合)物である。
【0013】
Ym MXn (1)
(但し、Yは有機官能基、Mは金属原子、Xは加水分解性基、m+n=σ(σはMの原子価)、mは0または1〜(σ―1)のいずれかの整数、nは1〜σのいずれかの整数である。)
上記一般式(1)において、Yとしては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基およびアシル基から選ばれる少なくとも1種の置換されていても良い基であることが好ましい。
上記一般式(1)において、Xとしては、ハロゲン原子、OR基(但し、Rは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基およびアシル基から選ばれる少なくとも1種の置換されていても良い基である。)およびNH2 基から選ばれる少なくとも1種の置換されていても良い基であることが好ましい。上記OR基のRとしては、アルキル基が工業的に入手し易く、炭素数1〜20のアルキル基が好ましい。Rにはエトキシエキトシエチル基等の置換されたアルキル基も含まれる。
【0014】
上記一般式(1)において、Mとしては、2価の金属原子が化学結合し易い点で好ましく、チタン、アルミニウム、ケイ素およびジルコニウムから選ばれる少なくとも1種の金属原子がさらに好ましく、無機系微粒子との反応性が特に高く、取扱い易く、工業的に入手し易い。
Mがアルミニウムである有機金属化合物としては、たとえば、アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリ−n−ブトキシド、アルミニウムトリ−sec−ブトキシド、アルミニウムトリ−tert−ブトキシド、モノsecブトキシアルミニウムジイソプロピレート、アルミニウムトリエトキシエトキシエトキシド、アルミニウムフェノキシド等のアルミニウムアルコキシドや、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムアルキルアセトアセテート、ジイソプロポキシアルミニウムモノメタクリレート、アルミニウムステアレートオキサイドトリマー、イソプロポキシアルミニウムアルキルアセトアセテートモノ(ジオクチルホスフェート)等の各種アルミニウム系カップリング剤等を例示される。
【0015】
Mがチタンである有機金属化合物としては、たとえば、チタニウムn−ブトキシド、チタニウムテトラ−tert−ブトキシド、チタニウムテトラ−sec−ブトキシド、チタニウムテトラエトキシド、チタニウムテトライソプロポキシド、チタニウムテトラ2−エチルヘキソキシド、チタニウムテトライソブトキシド、チタニウムラクテート、チタニウムテトラメトキシド、チタニウムテトラ(メトキシプロポキシド)、チタニウムテトラ(メチルフェノキシド)、チタニウムテトラn−ノニロキシド、チタニウムテトラn−ブトキシド、チタニウムテトラステアリロキシド、チタニウムビス(トリエタノールアミン)−ジイソプロポキシド等のチタニウムアルコキシドや、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、テトラオクニルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート等の各種チタン系カップリング剤等が例示される。
【0016】
Mがケイ素である有機金属化合物としては、たとえば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のシリコンアルコキシドや、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン等のビニル系シランカップリング剤;N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N,N’−ビス〔3−(トリメトキシシリル)プロピル〕エチレンジアミン等のアミノ系シランカップリング剤;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エボキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ系シランカップリング剤;3−クロロプロピルトリメトキシシラン等のクロル系シランカップリング剤;3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のメタクリロキシ系シランカップリング剤;3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト系シランカップリング剤;N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン等のケチミン系シランカップリング剤;N−〔2−(ビニルベンジルアミノ)エチル〕−3−アミノプロピルトリメトキシシラン・塩酸塩等のカチオン系シランカップリング剤;メチルトリメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、ヒドロキシエチルトリメトキシシラン等のアルキル系シランカップリング剤;γ−ユレイドプロピルトリエトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等の各種シランカップリング剤等が例示される。
【0017】
Mがジルコニウムである有機金属化合物としては、たとえば、ジルコニウムテトラn−ブトキシド、ジルコニウムテトラtert−ブトキシド、ジルコニウムテトラ2−エチルヘキソキシド、ジルコニウムテトライソブトキシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムテトラn−プロポキシド、ジルコニウムテトラ(2−メチル−2−ブトキシド)等のジルコニウムアルコキシドや、ジルコニウムジn−ブトキシド(ビス−2,4−ペンタンジオネート)、ジルコニウムトリn−ブトキシドペンタンジオネート、ジルコニウムジメタクリレートジブトキシド等の各種ジルコニウム化合物等が例示される。
【0018】
本発明で用いられる有機金属化合物には、上記金属アルコキシドの誘導体である、(部分)加水分解(縮合)物も含まれる。たとえば、金属アルコキシドが部分的に加水分解縮合してなる、線状、環状の3量体をはじめとする、線状(分岐鎖を含むものを含む)環状の加水分解縮合物が挙げられる。加水分解縮合物の市販品の一例としては、アルミニウムトリイソプロポキシドの3量体である環状アルミニウムオキサイドイソプロピレート、ポリ(ジブチルチタネート)等を挙げることができる。
〔表面改質方法〕
本発明にかかる無機系微粒子の表面処理方法は、前述の無機系微粒子と前述の有機金属化合物を含む混合物を、加圧下雰囲気に曝す工程を含むことを特徴とする。
【0019】
無機系微粒子と有機金属化合物の混合は、乾式法、湿式法のいずれもよい。
乾式法としては、例えば、無機系微粒子を攪拌しながら、有機金属化合物のみか有機金属化合物と溶媒とを含む溶液を噴霧する流動床法や、有機金属化合物のみか有機金属化合物と溶媒とを含む溶液を無機系微粒子にスプレーしたのち高速攪拌器中で攪拌するスプレー法等を挙げることができる。
湿式法としては、例えば、無機系微粒子を溶媒中に懸濁させ、有機金属化合物を添加混合する方法等を挙げることができる。
上記乾式法および湿式法で用いられる溶媒としては、有機溶媒が好ましく、たとえば、アルコール類、ケトン類、脂肪族および芳香族のカルボン酸エステル類、エーテル類、エーテルエステル類、脂肪族および芳香族の炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類のほか、鉱物油、植物油、ワックス油、シリコーン油等を挙げることができる。
【0020】
汎用性の点から好ましい溶媒としては、常圧に於ける沸点が40℃〜250℃である、アルコール類、脂肪族および芳香族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、芳香族および脂肪族カルボン酸エステル類、ケトン類、(環状)エーテル類、エーテルエステル類、水から選ばれる1種または2種以上の混合溶媒である。
上記有機溶媒としては、たとえば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、エチレングリコールブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールエチルエーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブタノール、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、トルエン、キシレン、ベンゼン、シクロヘキサン、n−ヘキサン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン等を挙げることができる。
【0021】
無機系微粒子と有機金属化合物との配合割合については、無機系微粒子の粒子径および表面積と表面改質の目的にもよるが、一般的には、有機金属化合物中の金属原子の無機系微粒子中の金属総原子数に対するモル比が0.1%以上であり、0.1〜50%であることが好ましく、1〜20%であることがさらに好ましい。
本発明にかかる無機系微粒子の表面改質方法では、無機系微粒子と有機金属化合物の混合物に溶媒成分として水を含有していてもよいがこの場合の水の含有量は、有機金属化合物に対する重量比で1倍以下であることが好ましく、0.5倍以下であるとさらに好ましく、0.2以下であると特に好ましい。
【0022】
湿式法では、懸濁体中の無機系微粒子濃度は、一般的には、1〜80%が好ましいが、生産性を高める上では5wt%以上がさらに好ましく、均一に表面改質する上では50wt%以下がさらに好ましい。0.1μm以下の粒子では5〜20wt%が好ましい。
この場合、無機系微粒子、有機金属化合物および溶媒成分からなる懸濁体全体に対し、水の量が10wt%以下であることが好ましく、5wt%以下がさらに好ましく、2wt%以下がより好ましく、1wt%以下が特に好ましく、0.5wt%以下が最も好ましい。
【0023】
湿式法での表面改質処理は、無機系微粒子と有機金属化合物を攪拌下で混合しつつ行うことが好ましく、この場合の攪拌動力は、10kw/m3 以下であることが好ましい。攪拌動力は、1kw/m3 以下であることがより好ましく、0.01〜1kw/m3 であることが最も好ましい。攪拌動力が高すぎると表面処理過程で無機系微粒子が2次凝集を起こすおそれがある。
本発明において、無機系微粒子と有機金属化合物の混合物を、加圧下雰囲気に曝す方法としては、たとえば、密閉反応器を使用して、▲1▼前記混合物を、常圧における溶媒の沸点以上の温度に加熱する方法、▲2▼密閉反応器にガスを導入して気相圧で前記混合物を加圧する方法、等を挙げることかできる。乾式法では方法▲2▼が採用し易く、湿式法では方法▲1▼、▲2▼のいずれも採用できる。ここに、上記密閉反応器としては、汎用の圧力容器が使える。上記▲1▼の方法においては、溶媒成分として、水よりも沸点が低く、水と共沸する有機溶媒を水に加えることによって、加熱温度を下げることが出来る。
【0024】
加圧下雰囲気における気相部圧は、大気圧が1kg/cm2 であるとして、絶対圧1.5kg/cm2 以上が好ましく、3kg/cm2 以上がさらに好ましく、5kg/cm2 以上が最も好ましい。上記気相部圧の上限は、300kg/cm2 以下が好ましく、100kg/cm2 以下がさらに好ましく、10kg/cm2 以下が最も好ましい。
加圧雰囲気における温度は、通常10℃以上であり、好ましくは50℃以上、さらに好ましくは110℃以上、特に好ましくは150℃以上である。温度の上限は、好ましくは300℃以下、さらに好ましくは250℃以下、最も好ましくは200℃以下である。なお、湿式法の場合の温度としては、溶媒の常圧沸点より高い温度が好ましい。
【0025】
上記加圧下雰囲気を保つ時間については、特に限定はないが、1秒間以上が好ましい。
〔表面改質無機系微粒子〕
上記のようにして表面改質された無機系微粒子は、必要に応じ処理反応系から濃縮乾固や遠心分離で溶媒を除去したのち、乾燥することにより、粉体または分散体として取り扱うことが出来る。しかし、湿式法で得られる懸濁体は、たとえば、そのままあるいは濃縮や溶媒置換して溶媒分散体や可塑剤分散体として使用することもできる。
【0026】
本発明にかかる表面改質無機系微粒子は、無機系微粒子の表面に有機金属化合物を付着させてなる表面改質無機系微粒子において、前記有機金属化合物中の金属原子の前記無機系微粒子中の金属総原子数に対するモル比が0.1%以上であることを特徴とし、好ましくは、単分散度が20以下である。
単分散度とは、分散粒径/1次粒子径で示され、ここで、1次粒子径とはX線回折学的には、結晶の場合は結晶子径(Dw)であり、非晶質である場合は比表面積径で定義される。
前記モル比、すなわち、有機金属化合物の付着量は、表面改質無機系微粒子の粉末を蛍光X線分析によって求められる。なお、有機金属化合物と無機系微粒子の金属成分が同じ場合は、有機金属化合物を構成する炭素や窒素等の元素の元素分析を表面改質の前後の微粒子で行い、その結果から算出した。上記表面改質方法で得られた表面改質無機系微粒子の場合は、下記の単離操作を行った上で、有機金属化合物の付着量が測定される。
【0027】
表面改質無機系微粒子の単離操作:
表面改質後の溶媒懸濁体を遠心分離し、微粒子濃度が50重量%以上のケーキを得た後、このケーキの重量の10倍量の懸濁体と同じ溶媒に再分散させ、再度、遠心分離した。得られたケーキをこのケーキの重量の10倍量のアセトンに再分散させ、再度、遠心分離して、100℃で真空乾燥を12時間行って、表面改質無機系微粒子を単離する。
有機金属化合物の付着量は、0.2%以上が好ましく、0.4%以上がさらに好ましく、1%以上が最も好ましい。
【0028】
表面改質無機系微粒子の1次粒子径は、0.1μm以下が好ましく、分散粒径は、0.2μm以下が好ましく、0.1μm以下がさらに好ましい。表面改質無機系微粒子の単分散度は、2以下が好ましく、10以下がさらに好ましく、5以下がより好ましく、3以下が最も好ましい。
表面改質無機系微粒子は、バインダー成分を加えて成膜用組成物としたり、マトリクス成分を加えて成形用組成物としたりすることが出来る。
本発明にかかる表面改質無機系微粒子は以下に示す▲1▼〜▲3▼の特性を有する。
▲1▼ 微粒子の組成、構造、機能等が化学的、熱的作用で損なわれにくく、化学的および熱的な安定性が高い。たとえば、ZnO系微粒子は、通常、耐酸性が低いが、表面処理されることによって耐酸性が向上する。熱線遮蔽性の金属酸化物である、SbでドープされたSnO2 系微粒子、SnでドープされたIn2 O3 系微粒子、InでドープされたZnO系微粒子では、酸化雰囲気下で加熱すると熱線遮蔽性が低下するが、表面処理されることによって耐熱酸化性が高まり、熱線遮蔽性が加熱によって損なわれにくくなる。
【0029】
▲2▼ 分散安定性に優れる。
▲3▼ 微粒子固有の性質である(光)触媒活性が抑制され、その結果、経時的ゲル化が起きにくく、耐候性が改善する。
【0030】
【実施例】
以下に、本発明の実施例および比較例を併せて示すが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。なお、以下では、「%」は「重量%」を意味し、「部」は「重量部」を意味する。
以下の実施例および比較例における評価は次の手法により行った。
<分散性>
溶媒分散体について、動的光散乱式粒径分布測定装置を用い、分散粒径として平均粒径Ddを測定し、以下の基準で評価した。
【0031】
○:Dd<0.1μm
△:0.1≦Dd<0.2μm
×:Dd≧0.2μm
<耐候性>
JIS B 7753−93に記載のサンシャインカーボンアーク灯式耐光性および耐候性試験機を用いて、促進耐候性試験を行なった。初期200時間後を基準にして、さらに、500hr試験後の塗工品の透明性(ヘイズ値)の変化から、下記の評価基準にしたがって、評価した。
【0032】
A:ヘイズ変化が3%未満
B:ヘイズ変化が3%以上10%未満
C:ヘイズ変化が10%以上
ヘイズの測定には、濁度計(日本電色工業社製、NDH−1001 DP)を用いた。
−実施例1(1)−
添加槽、攪拌機、圧力計、温度計を備えた密閉型反応釜に、ZnO微粒子(結晶子径Dw=13nm)含有量10%のn−ブタノール懸濁体1000部を仕込み、気相雰囲気を窒素に置換した後、攪拌(攪拌所要動力:0.2kw/m3 )しながら、有機金属化合物としてのデシルトリメトキシシランを20%含有するn−ブタノール溶液32部を添加した。その後、反応釜内の温度を110℃に昇温し、気相圧(絶対圧)1.8kg/cm2 で2時間保持することにより、表面処理されたZnO微粒子のn−ブタノール懸濁体を得た。このn−ブタノール懸濁体に遠心分離操作と真空乾燥を施すことにより、実施例1(1)の表面改質ZnO微粒子粉末を得た。
【0033】
得られた表面改質ZnO微粒子粉末10部をトルエン40部に添加混合し、ホモジナイザーで10分間処理することにより、無機系微粒子のトルエン分散体を得た。この分散体におけるZnO微粒子の分散性を評価した結果は表1に示すとおりである。
また、得られた表面改質ZnO微粒子粉末10部にアクリル樹脂バインダー溶液(固形分50%、水酸基価50/固形分、溶媒:トルエン)20部、トルエン20部を混合し、ホモジナイザーで10分間処理することにより塗料化し、これに、硬化剤として、ヘキサメチレンジイシソアネート(旭化成工業(株)製デュラネートTPA100)1.6部を添加し、30分攪拌後に、ガラス板に乾燥膜厚が8μmとなるよう塗布し、100℃2分乾燥、40℃24時間エージングを行うことにより、表面改質ZnO微粒子を分散含有させた塗膜をガラス板上に形成して、この塗膜の耐候性を評価した結果を表1に示す。
【0034】
−実施例1(2)〜1(6)−
懸濁体温度と気相部圧力を表1のように変更したほかは、実施例1(1)と同様にして、実施例1(2)〜1(6)の表面改質ZnO微粒子粉末を得て、それぞれの分散性と塗膜耐候性を評価した結果を表1に示す。
なお、このとき、実施例1(5)では、50℃に昇温したところで窒素を圧入しさらに昇温することにより、懸濁体の温度を62℃、気相圧を7kg/cm2 に調製するようにした。また、実施例1(6)では、溶媒としてのn−ブタノールを2−ブトキシエタノールに変えるようにした。
【0035】
−比較例1−
冷却凝縮器、添加槽、攪拌機、圧力計、温度計を備えた、反応釜に、ZnO微粒子含有量10wt%のn−ブタノール懸濁体1000部を仕込み、気相雰囲気を窒素に置換したのち、攪拌(攪拌所要動力 0.2kw/m3 )しながら、有機金属化合物として、デシルトリメトキシシランを20wt%含有するn−ブタノール溶液70部を添加した。その後、常温のままで、反応釜内を温度110℃に昇温し、この常圧(気相圧(絶対圧)1.0kg/cm2 )雰囲気下での加熱状態を2時間保持することにより、表面処理されたZnO微粒子のn−ブタノール懸濁体を得た。得られた懸濁体から、実施例1(1)と同様にして表面改質ZnO微粒子粉末を得たのち、実施例1(1)と同様にしてその分散性と塗膜耐候性を評価した。その結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
−実施例2(1)〜2(6)−
表2に示す無機系微粒子、溶媒および有機金属化合物を用い、表2に示す表面処理条件で、実施例1(1)と同様にして表面処理を行うことにより6種の懸濁体を得て、これらの懸濁体に対し実施例1(1)と同様の粉末化処理を施すことにより、実施例2(1)〜2(6)の表面改質無機系微粒子粉末を得て、これらのトルエンへの分散性を評価した。これらの結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】
【発明の効果】
本発明にかかる無機系微粒子は、表面処理効果が高くて分散安定性に極めて優れる。
本発明にかかる無機系微粒子の表面改質方法は、表面改質効果の高い表面改質無機系微粒子を容易に得させる。そして、ZnOのような化学的耐性に劣る無機系微粒子に対しても効果的に表面改質を施すことが出来る。
Claims (4)
- 無機系微粒子に有機金属化合物を接触させて無機系微粒子の表面を改質する方法において、前記無機系微粒子と前記有機金属化合物を含む混合物を加圧下雰囲気に曝す工程を含むことを特徴とする、無機系微粒子の表面改質方法。
- 前記混合物が溶媒成分として水を含む混合物であり、その水含有量が有機金属化合物に対する重量比で1倍以下である、請求項1に記載の無機系微粒子の表面改質方法。
- 前記混合物が、溶媒成分として水よりも沸点が低く水と共沸する溶媒をも含む請求項1または2に記載の無機系微粒子の表面改質方法。
- 前記加圧下雰囲気が、前記混合物をその溶媒成分の常圧における沸点よりも高い温度に加熱することで作られる、請求項1から3までのいずれかに記載の無機系微粒子の表面改質方法。
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