JP4438461B2 - 自動車のサスペンションクロスメンバ - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の車輪を支持するサスペンションクロスメンバにおいて、このサスペンションクロスメンバに発泡材を充填する技術に属す。
従来、例えば、下記特許文献1記載のように、自動車のサスペンションクロスメンバ(特許文献1のサブフレームに相当)を構成するメンバに発泡材を充填する技術は知られており、この特許文献1によれば、このような構成により、車体構造との間で生じる共振を防止している。
特開平04−90974号公報
ところで、従来のようにサスペンションクロスメンバに発泡材を充填する場合、発泡材自体の価格や発泡材を充填する製造コストの点を考慮すると、サスペンションクロスメンバの全てのメンバに発泡材を充填するよりも、サスペンションクロスメンバの適所に発泡材を充填することが望ましい。
特に、サスペンションクロスメンバは、車輪からの振動が車体構造に伝達されるのを抑制して静粛さを高めたり、あるいはサスペンション自体の剛性を高めて操安性を確保させるために、比較的剛性が高い方が好ましいとされているが、一方では、車両が障害物に衝突した場合には、サスペンションクロスメンバが衝突による衝撃を吸収して、車両全体の衝撃低減を図ることも要求されている。
しかしながら、従来においては、サスペンションクロスメンバに関して、発泡材を適所に充填することで、剛性アップを図りつつ、衝突時における衝撃吸収性を向上することはできなかった。
本発明は、以上のような課題に勘案してなされたもので、その目的は、左右一対のサイドメンバ部とクロスメンバ部と、これらの連結部分から上方に延設される左右一対の縦メンバ部とから成り、車輪を支持する車両のサスペンションクロスメンバにおいて、各サイドメンバ部の所定部分のみに、発泡材を充填させた発泡材充填部を設けることで、サスペンションクロスメンバの車幅方向の剛性を高めて操安性を向上しつつ、車両の衝突時におけるサイドメンバ部による車両前後方向の衝撃吸収性を高めて、衝撃低減を図ることにある。
このような目的を達成するために、本発明の請求項1記載の発明においては、車両の左右において車両前後方向に延設される一対のサイドメンバ部と、車幅方向に延設され、一対の該サイドメンバ部の車部同士を連結させるクロスメンバ部と、該サイドメンバ部と該クロスメンバ部との連結部あるいはその近傍から上方に向かって延設される左右一対の縦メンバ部とを備え、各サイドメンバ部の車両後側端部及び各縦メンバ部の上端部において車体フレームと連結されるとともに、サスペンションのロアアームを介して車輪を支持する自動車のサスペンションクロスメンバにおいて、上記サイドメンバ部、上記クロスメンバ部、及び上記縦メンバ部はそれぞれ、該各部の延設方向に沿って延びる内部空間を有しており、上記サイドメンバ部における上記クロスメンバ部連結部には、上記ロアアームを支持するべく車両前後方向に並んで配設される、前側ロアアーム支持部と後側ロアアーム支持部とが設けられており、上記ロアアームは、上記前側ロアアーム支持部から車幅方向外側に向かって延びる横辺部と、上記後側ロアアーム支持部から車両前側に向かって車幅方向外側に延びて上記横辺部に接続される傾斜辺部とで構成されて、車両平面視で略A字状をなすとともに、その車幅方向外側端部にて上記車両の車輪を回動可能に支持するように構成されており、上記サイドメンバ部には、上記クロスメンバ部との連結部にて、該サイドメンバ部の内部空間とクロスメンバ部の内部空間とに跨って発泡材を連続的に充填してなる発泡材充填部が、上記前側ロアアーム支持部を車幅方向内側から覆うように形成されており、上記サイドメンバ部における上記後側ロアアーム支持部が形成される部分には、発泡材を充填させない発泡材非充填部が形成されていることを特徴とする。
このような構成により、サイドメンバ部とクロスメンバ部との連結部及びその近傍に発泡材充填部を設けることによって、車体フレームに連結されたサイドメンバ部とクロスメンバ部との連結強度を高めることができ、これにより、サスペンションクロスメンバの車幅方向の剛性を向上できる。また、車体フレームと連結されるサイドメンバ部他端部近傍に発泡材非充填部を設けることによって、車両の衝突時におけるサイドメンバ部による車両前後方向の衝撃吸収性を高めることができ、衝突時の衝撃を確実に低減できる。
また、車体フレームと連結されるサイドメンバ部他端部近傍に発泡材非充填部を設けることによって、車両の衝突時におけるサイドメンバ部による車両前後方向の衝撃吸収性を高めて、衝突時の衝撃を確実に低減できる。
請求項記載の発明は、請求項1において、上記サイドメンバ部の発泡材非充填部に車両前後方向の変形を許容可能な衝撃吸収部を設けたことを備えたことを特徴とする。
このような構成によって、サイドメンバ部による車両前後方向の衝撃吸収性を更に高めることができ、より確実に衝撃低減できる。
請求項記載の発明は、請求項1において、上記サイドメンバ部の上記発泡材充填部と上記発泡材非充填部とは、該サイドメンバ部の内部を前方側と後方側とに区画する補強用の隔壁により、分けられることを特徴とする。
このような構成により、既存の補強用隔壁を利用して、発泡材充填部に容易に発泡材を充填できるため、容易に構成できる。
請求項4記載の発明は、請求項1において、上記連結部の発泡材充填部は、上記サイドメンバ部における上記クロスメンバ部との連結部において該クロスメンバの延長線上に設けられていることを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項1において、上記縦メンバ部は、その上端部が上記車体フレームに直接支持されており、上記縦メンバ部の内部には、その上端部から上記クロスメンバ部との連結部に至る範囲に、発泡材を充填してなる発泡材充填部が形成されていることを特徴とする。
このような構成により、車体フレームに連結された縦メンバ部、及びクロスメンバ部の縦メンバ部との接続部及びその近傍に発泡材充填部を設けることによって、車体フレームに連結された縦メンバ部自体の強度を向上しつつ、縦メンバとクロスメンバ部との連結強度を高めることができ、これによって、サスペンションクロスメンバの車幅方向の剛性向上が可能となる。
請求項6記載の発明は、請求項5において、上記車輪を支持するべく上記ロアアームに対向してその上側に設けられるアッパーアームをさらに備え、上記縦メンバ部の上端部には、上記アッパーアームを支持するためのアッパーアーム支持部が設けられていることを特徴とする。
以上のように、本発明に係る第1の発明においては、サイドメンバ部とクロスメンバ部との連結部及びその近傍に発泡材充填部を設けるので、車体フレームに連結されたサイドメンバ部とクロスメンバ部との連結強度が高まり、これによりサスペンションクロスメンバの車幅方向の剛性を向上できる。また、車体フレームと連結されるサイドメンバ部他端部近傍に発泡材非充填部を設けることで、車両の衝突時におけるサイドメンバ部による車両前後方向の衝撃吸収性が高まり、これによって衝突時の衝撃を確実に低減できる。
また、本発明に係る第2の発明においては、車体フレームに連結された縦メンバ部、及びクロスメンバ部の縦メンバ部との接続部近傍に発泡材充填部を設けることで、車体フレームに連結された縦メンバ部自体の強度を向上しつつ、縦メンバとクロスメンバ部との連結強度を高めて、サスペンションクロスメンバの車幅方向の剛性を向上できる。また、車体フレームと連結されるサイドメンバ部他端部近傍に発泡材非充填部を設けることによって、車両の衝突時におけるサイドメンバ部による車両前後方向の衝撃吸収性を高めて、衝突時の衝撃を確実に低減できる。
以下、本発明に係る第1の実施形態を、図面に基づいて説明する。尚、各実施形態におけるフレーム、メンバは、鋼鉄製である。
先ずは、第1の実施形態に係る車両フロント側のサスペンションクロスメンバ1の全体構成について、図1から図4までを参照して説明する。
尚、図1は、サスペンションクロスメンバ1を、車両斜め前方側から後方側を指向して見た時の斜視図であり、図2は、サスペンションクロスメンバ1の概略側面図で、図3は、このサスペンションクロスメンバ1の概略平面図、図3は、サスペンションクロスメンバ1の概略正面図である。
図1によると、サスペンションクロスメンバ1は、車両の左右において、車両前後方向に延設される一対のサイドメンバ2,2と、各サイドメンバ2,2の車両前方側端部(特許請求の範囲の一端部に相当)同士を連結し、車幅方向に延設されるクロスメンバ3とから構成される。また、この各サイドメンバ2,2とクロスメンバ3とが連結される連結部3a,3aからは、上方に向かって延設する角部(特許請求の範囲の縦メンバ部に相当)4,4が設けられている。
図2に示すように、角部4,4の上端部は、角部取付孔5,5を介したボルト5a,5a等の締結によって、車体の前部構造を形成する車体フレームの一部であり車両前後方向に延設される左右一対のフロントサイドフレーム6の下面に固定されている。サイドフレーム6は、角部4との締結位置から後方側の部分において、後方側に位置するに従って序々に下方側に傾斜する傾斜部6aが形成されており、サイドメンバ2,2の後端部(特許請求の範囲の他端部に相当)は、この傾斜部6aの下方側の下面に対して、サイドメンバ取付孔2a,2aを介したボルト2b,2b等の締結により、固定されている。
これにより、サスペンションクロスメンバ1は、フロントサイドフレーム6にしっかりと固定されることになる。
角部4,4の上端部には、前部と後部とにそれぞれアッパーアーム支持部7,・・・7が形成されており、各アッパーアーム支持部7,・・・7には、サスペンションアームとして車両外方を指向するアッパーアーム8,8が弾性ブッシュ(図示しない)を介して、所定の方向に揺動可能に支持されている(図3参照)。また、図1に示すように、サイドメンバ部2,2には、前部と後部とにそれぞれロアアーム支持部9,・・・9が形成されており、各ロアアーム支持部9,・・・9には、サスペンションアームとして車両外方を指向するロアアーム10,10が弾性ブッシュ(図示しない)を介して、所定の方向に揺動可能に支持されている(図3参照)。
図3に示すように、これらアッパーアーム8,8及びロアアーム10,10の車両外方側端部は、サポート部材11,11に連結されており、サポート部材11,11には、図示しない前輪がその外方側に回転可能に支持されている。
また、本実施形態におけるサスペンションの形態は、アッパーアーム8,8及びロアアーム10,10とも、上方から見て略A状の形態となるA型サスペンションであるが、ロアアーム10,10は、バネとダンパーから成るサスペンション緩衝装置10a,10aに連結されている。
図2、図3及び図4に示すように、エンジンやエンジンに隣接設置される変速機などから構成されるパワーユニット12は、各サイドメンバ2,2の間の空間内で、クロスメンバ3より車両後方側に、パワーユニット12の下部が、これらのメンバと離間するよう設置される。また、各サイドメンバ2,2の車両前後方向中心部付近の上面には、エンジンマウント取付孔13,・・・13が形成されており、パワーユニット12の左右に固定されたエンジンマウント14,14は、このエンジンマウント取付孔13,13に対するボルト13a,13a等の締結により、サイドメンバ2,2に固定される。
また、クロスメンバ3の左右においては、それぞれ前方側端面に、取付面が斜め上方を指向してステアリングシャフト取付部15,15が形成されている。
この取付部15,15の各取付面には、ステアリングシャフト16が取り付けられており、図示しないが、ステアリングシャフト16の左右端は、サポート部材11,11にリンクされている。また、図示しないが、車両前方から見て、ステアリングシャフト16の左側部分には、ラックアンドピニオン機構から成るステアリングギヤ機構部が設けられており、ステアリングギヤ機構部には、ステアリングバーを介して車室内のステアリングが接続されている。このような構成により、ステアリングの操作による前輪の操舵操作を可能にしている。
次に、サスペンションクロスメンバ1への発泡材の充填について、図5、図6を参照して説明する。尚、図5は、図2のA−A断面であり、図6は図2のB−B断面である。
発泡材は、硬質で高強度な発泡樹脂が用いられており、具体的にはポリウレタンやエポキシ等の樹脂で、発泡倍率を例えば3倍以下にしたものを利用する。サイドメンバ2,2、クロスメンバ3、及び角部4,4等のメンバは、プレス成形された例えば2枚の鋼板を組み合わせたり、あるいは公知のハイドロフォーミング工法等を利用することで形成されており、このためその内部には、空間が形成されている。そこで、発泡材を各メンバのこうした空間内に充填すると、メンバの重量を大きく増大させることなく、簡単にメンバの剛性アップが可能となる。こうした発泡材の充填作業は、メンバの外径に形成した発泡材の導入用の充填用孔部を介して、メンバの空間内に粘性が高い状態の発泡材を充填させ、その後の発泡材を硬化させることで行なう。
図5に示すように、クロスメンバ3の左右には、それぞれクロスメンバ3自体を補強する隔壁17,17が形成されるとともに、サイドメンバ2,2にも、サイドメンバ2,2を補強するために、隔壁18が形成されている。
このクロスメンバ3とサイドメンバ2との連結部分であって、隔壁17とサイドメンバ2の隔壁18とにより囲まれる空間に発泡材を充填させることで、連結部発泡材充填部19,19が形成されている。一方、クロスメンバ3の長手方向中間部近傍においては、空間に発泡材を充填させない中間部発泡材非充填部20が形成されており、また、サイドメンバの隔壁18より後方側の空間(後側のロアアーム支持部9,9も含む)においても、空間に発泡材を充填させないサイドメンバ発泡材非充填部21,21が形成されている。
また、図6に示すように、第1の実施形態においては、角部3,3の内部空間に発泡材は充填させない。(特許請求項の範囲記載の縦メンバ部の発泡材充填部に相当)
次に、第1の実施形態による作用及び効果を説明する。
以上のような構成により、連結部発泡材充填部19,19によって、クロスメンバ3とサイドメンバ2との連結剛性を増大できるとともに、この時、サイドメンバ2,2はその後端部がフロントサイドフレーム6,6にそれぞれ固定されているため、クロスメンバ3とサイドメンバ2,2同士との全体的な剛性、主として車幅方向の剛性を向上でき、同時にサスペンションクロスメンバ1自体の振動低減による静粛さの確保など、乗り心地も向上できる。
この場合において、特に本実施形態におけるサスペンション装置は、前側のロアアーム支持部9,9から車幅方向の車両外方側にサポート部材11,11(図3参照)が位置するA型サスペンションであるため、車両の旋回走行中に車輪から伝達される車幅方向の力は、主に前側ロアアーム支持部9,9を介してクロスメンバ3に、直接的に伝達することになる。従って、本実施形態のようにクロスメンバ3及びサイドメンバ2,2によりサスペンションクロスメンバ1の車幅方向の剛性を増大させることで、旋回走行中における操安性を更に向上できる。また、こうした剛性増大とともに、発泡材の充填により、路面からロアアーム10,10及び前側のロアアーム支持部9,9を介して伝達される振動も更に低減でき、フロントサイドフレーム6,6に伝達される振動もより抑制可能となる。
また、連結部発泡材充填部19,19には、フロントサイドフレーム6,6に支持される角部4,4も連結されており、サスペンションクロスメンバ1の剛性をより増大できる。
一方、サイドメンバ発泡材非充填部21,21によって、サスペンションクロスメンバ1における車両前後方向の剛性は大きく増大されることはない。よって、車両が主に車両前後方向において衝突した時に、このサイドメンバ発泡材非充填部21,21によって、積極的に衝撃吸収を図ることができ、衝突時の衝撃低減が可能となる。
また、中間部発泡材非充填部20により、主に車両の前後方向での衝突時におけるクロスメンバ3とパワーユニット12との接触によって、パワーユニット12が車室側である後方側に変位することを防止できる。
つまり、車両の衝突時には、クロスメンバ3とクロスメンバ3の後方側に位置するパワーユニット12との離間距離が縮まりこれらが当接して、クロスメンバ3からパワーユニット12に対し、パワーユニット12を後方側に変位させようとする力が発生する。しかしながら、中間部発泡材非充填部20には、発泡材が充填されていないために、発泡材が充填されている部分に比べ変形し易く、よって、中間部発泡材非充填部20は、こうしたパワーユニット12との当接の際の変形に起因して、パワーユニット12を後方に変位させる力を低減できる。
特に、第1の実施形態によれば、上述のようにサイドメンバ発泡材非充填部21,21が形成されており、車両衝突時にはこのサイドメンバ発泡材非充填部21,21が衝撃を吸収することでその前後方向の長さが縮まる場合がある。こうした場合、サイドメンバ2,2との間にパワーユニット12が配置されているので、衝突時に、クロスメンバ3からパワーユニット12に対し、パワーユニット12を後方に変位させる力が強まる可能性がある。これに対し、中間部発泡材非充填部20の設置によりこの力を低減できるため、パワーユニット12の後方変位を積極的に防止できる。
また、ステアリングシャフト取付部15,15を、クロスメンバ3の中間部発泡材非充填部20ではなく、発泡材が充填された部分、つまり連結部発泡材充填部19,19に設けたので、ステアリングシャフト取付部15,15の剛性を増大でき、これによりステアリングシャフト16の支持剛性を高めることで操安性を向上できる。また、このような構成により、従来であれば、ステアリングシャフト取付部15,15による支持剛性を高めるために、ステアリングシャフト取付部15,15近傍のクロスメンバ3の内部空間に補強用の隔壁を設けていたが、このような補強用の隔壁を不要にできる。
(第2の実施形態)
次に、本発明に係る第2の実施形態について、図7を参照しながら説明する。
第1の実施形態では、角部4,4には、発泡材を充填しなかったが、第2の実施形態では、図7に示すように、角部4,4の内部空間にも発泡材を充填させている。
このような構成によっても、サスペンションクロスメンバ1の主として車幅方向の剛性を向上できる。
つまり、角部4,4は、フロントサイドフレーム6,6に対して直接支持されているため、角部4,4と、クロスメンバ3とに発泡材を充填することで、角部4,4同士と、クロスメンバ3との全体的な剛性、主として車幅方向の剛性向上が図れる。これによりサスペンションクロスメンバ1の車幅方向の剛性を増大でき、よって、旋回走行中における操安性向上を図ることが可能となる。
また、こうした剛性増大とともに、発泡材の充填により、路面からロアアーム10,10及び前側のロアアーム支持部9,9を介して伝達される振動も低減でき、角部4,4を介してフロントサイドフレーム6,6に伝達されるこうした振動の抑制が可能となる。
また、第1の実施形態と同様に、車両が主に車両前後方向において衝突した時に、このサイドメンバ発泡材非充填部21,21による衝突時の衝撃低減も可能となる。
また、中間部発泡材非充填部20によるパワーユニット12の車室側への変位の防止も可能となる。
また、第2の実施形態では、第1の実施形態のように連結部発泡材充填部19,19によるサスペンションクロスメンバ1の車幅方向の剛性アップも行なわれており、更なる操安性などの向上を可能としている。但し、第2の実施形態では、角部4,4によるサスペンションクロスメンバ1の車幅方向の剛性アップも行なわれているため、第1の実施形態のような連結部発泡材充填部19,19は、敢えて必要ではなく、例えば、連結部発泡材充填部19,19の内、サイドメンバ2,2の部分に対する発泡材充填を不要とし、クロスメンバ3の部分に対する発泡材充填のみとしてもよい。
(他の実施形態)
尚、以上の実施形態においては、クロスメンバ3に中間部発泡材非充填部20を設けた構成について説明したが、本発明においては、中間部発泡材非充填部20を設けないクロスメンバ3、つまり、クロスメンバ3の全長に亘って発泡材を充填した構成にも適応可能である。
また、図4に示すように、サイドメンバ発泡材非充填部21,21による衝撃吸収性を向上させるため、サイドメンバ発泡材非充填部21,21に車幅方向に延設さえるビード22,・・・22(特許請求の範囲記載の衝撃吸収部に相当)を設けてもよい。
また、以上の実施形態においては、パワーユニット12が、クロスメンバ3の後方側に位置する実施形態について説明したが、本発明は、パワーユニット12が、クロスメンバ3の前方側近傍に位置する場合にも、適応可能であり、この場合にも、操安性を向上させつつ、静粛さを確保できるとともに、衝突時の衝撃を低減できる。
尚、上記実施形態は何れも、サスペンションクロスメンバが前輪を支持する構成について述べているが、本発明はこれに限定されるものではなく、縦メンバ部に相当する部材を有するサスペンションクロスメンバが後輪を支持する構成においても適用でき、後突された際に同様の効果があることは言うまでも無い。
本発明の第1の実施形態に係るサスペンションクロスメンバ1を示す概略斜視図。 サスペンションクロスメンバ1等を示す概略側面図。 サスペンションクロスメンバ1等を示す概略正面図。 サスペンションクロスメンバ1等を示す概略平面図。 図2のA−A断面図。 図2のB−B断面図。 第2の実施形態に係る図2のB−B断面図。
1:サスペンションクロスメンバ
2:サイドメンバ(サイドメンバ部)
3:クロスメンバ(クロスメンバ部)
4:角部(縦メンバ部)
6:フロントサイドフレーム(車体フレームの一部)
12:パワーユニット
15:ステアリング取付部
19:連結部発泡材充填部(発泡材充填部)
20:中間部発泡材非充填部
21:サイドメンバ発泡材非充填部(発泡材非充填部)
22:ビード(衝撃吸収部)

Claims (6)

  1. 車両の左右において車両前後方向に延設される一対のサイドメンバ部と、車幅方向に延設され、一対の該サイドメンバ部の車部同士を連結させるクロスメンバ部と、該サイドメンバ部と該クロスメンバ部との連結部あるいはその近傍から上方に向かって延設される左右一対の縦メンバ部とを備え、各サイドメンバ部の車両後側端部及び各縦メンバ部の上端部において車体フレームと連結されるとともに、サスペンションのロアアームを介して車輪を支持する自動車のサスペンションクロスメンバにおいて、
    上記サイドメンバ部、上記クロスメンバ部、及び上記縦メンバ部はそれぞれ、該各部の延設方向に沿って延びる内部空間を有しており、
    上記サイドメンバ部における上記クロスメンバ部連結部には、上記ロアアームを支持するべく車両前後方向に並んで配設される、前側ロアアーム支持部と後側ロアアーム支持部とが設けられており、
    上記ロアアームは、上記前側ロアアーム支持部から車幅方向外側に向かって延びる横辺部と、上記後側ロアアーム支持部から車両前側に向かって車幅方向外側に延びて上記横辺部に接続される傾斜辺部とで構成されて、車両平面視で略A字状をなすとともに、その車幅方向外側端部にて上記車両の車輪を回動可能に支持するように構成されており、
    上記サイドメンバ部には、上記クロスメンバ部との連結部にて、該サイドメンバ部の内部空間とクロスメンバ部の内部空間とに跨って発泡材を連続的に充填してなる発泡材充填部が、上記前側ロアアーム支持部を車幅方向内側から覆うように形成されており、
    上記サイドメンバ部における上記後側ロアアーム支持部が形成される部分には、発泡材を充填させない発泡材非充填部が形成されていることを特徴とする自動車のサスペンションクロスメンバ。
  2. 上記サイドメンバ部の発泡材非充填部に車両前後方向の変形を許容可能な衝撃吸収部を設けたことを特徴とする請求項1記載の自動車のサスペンションクロスメンバメンバ。
  3. 上記サイドメンバ部の上記発泡材充填部と上記発泡材非充填部とは、該サイドメンバ部の内部を前方側と後方側とに区画する補強用の隔壁により、分けられることを特徴とする請求項1記載の自動車のサスペンションクロスメンバ。
  4. 上記連結部の発泡材充填部は、上記サイドメンバ部における上記クロスメンバ部との連結部において該クロスメンバ部の延長線上に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の自動車のサスペンションクロスメンバ。
  5. 上記縦メンバ部は、その上端部が上記車体フレームに直接支持されており、
    上記縦メンバ部の内部には、その上端部から上記クロスメンバ部との連結部に至る範囲に、発泡材を充填してなる発泡材充填部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の自動車のサスペンションクロスメンバ。
  6. 上記車輪を支持するべく上記ロアアームに対向してその上側に設けられるアッパーアームをさらに備え、
    上記縦メンバ部の上端部には、上記アッパーアームを支持するためのアッパーアーム支持部が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の自動車のサスペンションクロスメンバ。
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