JP4435004B2 - ミシンの補給時期報知装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ミシンの補給時期報知装置に関し、特にミシンの摺動部にグリスや潤滑油を補給する時期を、作業者に報知するようにしたものに関する。
従来、一般的に、ミシンの針棒上下駆動機構や針振り機構、更には回転釜を駆動する釜駆動機構等においては、往復移動する摺動軸や回転駆動される回転軸を軸受けメタルで支持する場合、摺動軸や回転軸がスムーズに移動又は回転できるように、縫製に供した時間が所定時間に達する毎に、或いは定期的に、摺動軸や回転軸と軸受けメタルとの間にグリスや潤滑油等の潤滑材を補給することで、これら摺動軸や回転軸の焼け付きを防止するようにしている。
例えば、特許文献1のミシンのグリース供給装置は、縫製処理が実行されている縫製中における上軸の回転数を検出し、その上軸の回転数が所定回転数(例えば、100万回)に達したときに、制御装置によりソレノイドが駆動され、グリースシリンダ内のグリースが押し出されて、パイプを介して摺動部に自動的に供給されるようにしてある。
特開2002−35463号公報 (第5〜6頁、図1)
前述したように、特許文献1に記載のミシンのグリース供給装置においては、縫製中における上軸の回転数だけを検出し、その回転数が所定回数に達する毎に、グリースシリンダ内のグリースを自動的に押し出して摺動部にグリースを補給するようにしてあるが、ミシンの使用条件として、上軸の回転数以外に、環境温度や縫製速度、更には縫製に要した時間的な割合、つまり縫製稼働率等を参照していないため、グリースの消費量を正確に把握できないことになる。
それ故、グリース補給対象の摺動部によっては、グリースの消費量が少なく、グリースがグリース溜めに多量に残っているにも関わらず、補給時期になると、更に補給するようになり、グリース漏れが生じ、縫製に供する布地に余分なグリースが落ちて汚れるという問題がある。一方、グリースの消費量が多い場合には、グリース溜めにグリースが無い状態にも関わらず、次回の補給時期まで無給油で縫製運転する場合が起こり、焼け付きにより摺動軸や回転軸が損傷するという問題がある。
請求項1のミシンの補給時期報知装置は、ミシンの摺動部に潤滑材を補給する補給時期を報知する補給時期報知装置において、ミシンの標準的使用条件と標準的使用条件でミシンを使用した場合に摺動部に補給する標準的補給時期とを対応させた標準補給情報を予め記憶した補給情報記憶手段と、ミシンの実際の使用条件を第1の時間の経過ごとに検知する使用条件検知手段と、使用条件検知手段により検知された実際の使用条件を順次記憶する記憶手段と、第1の時間よりも長い第2の時間が設定され、縫製作業の累計時間が第2の時間に到達する度に、記憶手段に複数記憶された実際使用条件から実際使用条件の平均値を算出し、標準使用条件に対する実際使用条件の平均値の度合いに応じて、標準補給時期に対する補正補給時期を演算により求める補給補正手段と、ミシンにより縫製が実行された縫製時間を累計した縫製累計時間であって、潤滑材の最新の補給時点以降の縫製累計時間を検知する累計時間検知手段と、累計時間検知手段で検知された縫製累計時間が補給補正手段で求められた補正補給時期に達する毎に補給を促す補給報知手段とを備えたものである。
ミシンにより縫製が実行される毎に、累計時間検知手段により縫製時間が累計される。一方、ミシンの実際の使用条件が第1の時間の経過ごとに使用条件検知手段により検出され、記憶手段により、使用条件検知手段で検知された実際の使用条件が順次記憶されるので、縫製作業の累計時間が第2の時間に到達する度に、補給補正手段により、記憶手段に複数記憶された実際使用条件から実際使用条件の平均値が算出され、標準使用条件に対する実際使用条件の平均値の度合いに応じて、標準補給時期に対する補正補給時期が演算され、累計時間検知手段で検知された縫製累計時間が補給補正手段で求められた補正補給時期に達した場合、補給報知手段により補給を促すように報知が行われる。このとき、作業者が手動操作で潤滑材を補給する。
請求項2のミシンの補給時期報知装置は、請求項1の発明において、前記ミシンの使用条件は縫製中の最高縫製速度を含み、使用条件検知手段は縫製中の最高縫製速度の検知を可能にしたものである。
請求項3のミシンの補給時期報知装置は、請求項2の発明において、前記ミシンの使用条件は環境温度を含み、使用条件検知手段は環境温度の検知を可能にしたものである。
請求項4のミシンの補給時期報知装置は、請求項3の発明において、前記ミシンの使用条件はミシンの電源ON期間に対する縫製累計時間の比率である縫製稼働率を含み、使用条件検知手段は縫製稼働率の検知を可能にしたものである。
請求項5のミシンの補給時期報知装置は、請求項4の発明において、前記ミシンの使用条件は起動停止スイッチによる起動回数を含み、使用条件検知手段は起動回数の検知を可能にしたものである。
請求項のミシンの補給時期報知装置は、請求項1〜の何れかの発明において、前記ミシンの摺動部は針棒上下機構と針振り機構と釜機構の何れかの補給対象摺動部であり、補給情報記憶手段は補給対象摺動部毎の標準補給情報を記憶しているものである。
請求項1の発明によれば、ミシンの摺動部に潤滑材を補給する補給時期を報知する補給時期報知装置において、補給情報記憶手段と、使用条件検知手段と、記憶手段と、補給補正手段と、累計時間検知手段と、補給報知手段とを備え、標準使用条件に対する実際使用条件の平均値の度合いに応じて、標準補給時期に対する補正補給時期が求められ、縫製累計時間が補正補給時期に達した場合に、補給を促すように報知されるので、摺動部における潤滑材の補給時期が使用条件の平均値に応じて精度良く求められ、摺動部に対する潤滑材の補給を適切な時期に適宜手動操作で行うことができる。また、縫製作業の累計時間が第2の時間に到達する度に、標準補給時期に対する補正補給時期を演算により求めるので、補正補給時期を定期的に繰り返して補正演算することができる。
それ故、摺動軸や回転軸の焼け付きによる破損を確実に防止することができるだけでなく、縫製に供する布地が余分なグリースにより汚れることを確実に防止することができる。しかも、手動操作で潤滑材を適宜補給するようにしたので、潤滑材の無駄を解消することができるとともに、自動補給装置を設ける場合に比べて、ミシンを安価に製作することができる。
請求項2の発明によれば、前記ミシンの使用条件は縫製中の最高縫製速度を含み、使用条件検知手段は縫製中の最高縫製速度の検知を可能にしたので、縫製中の最高縫製速度をパラメータとして使用条件に含めることで、補正補給時期をその最高縫製速度に基づいて、潤滑材の実際的な消費量に関連付けて精度良く求めることができる。その他請求項1と同様の効果を奏する。
請求項3の発明によれば、前記ミシンの使用条件は環境温度を含み、使用条件検知手段は環境温度の検知を可能にしたので、縫製中の環境温度をパラメータとして使用条件に含めることで、補正補給時期をその環境温度に基づいて、潤滑材の実際的な消費量に関連付けて精度良く求めることができる。その他請求項2と同様の効果を奏する。
請求項4の発明によれば、前記ミシンの使用条件はミシンの電源ON期間に対する縫製累計時間の比率である縫製稼働率を含み、使用条件検知手段は縫製稼働率の検知を可能にしたので、縫製稼働率をパラメータとして使用条件に含めることで、補正補給時期をその縫製稼働率に基づいて、潤滑材の実際的な消費量に関連付けて精度良く求めることができる。その他請求項3と同様の効果を奏する。
請求項5の発明によれば、前記ミシンの使用条件は起動停止スイッチによる起動回数を含み、使用条件検知手段は起動回数の検知を可能にしたので、縫製を実行する起動回数をパラメータとして使用条件に含めることで、補正補給時期をその起動回数に基づいて、潤滑材の実際的な消費量に関連付けて精度良く求めることができる。その他請求項4と同様の効果を奏する。
請求項の発明によれば、前記ミシンの摺動部は針棒上下機構と針振り機構と釜機構の何れかの補給対象摺動部であり、補給情報記憶手段は補給対象摺動部毎の標準補給情報を記憶しているので、これらミシンにおける何れかの補給対象摺動部に対する補正補給時期を補正演算により求めることができる。その他請求項1〜の何れかと同様の効果を奏する。
本実施例のミシンの補給時期報知装置は、最高縫製速度と環境温度と縫製稼働率と起動回数とをパラメータとする使用条件により、標準補給時期に対する補正補給時期を精度良く求めるようにし、その補正補給時期に達する毎にアラームするようにしてある。
図1に示すように、電子ミシン1は、図示を省略するが、下軸により回転駆動される回転釜等の糸輪捕捉器を有するベッド部2と、そのベッド部2の右端部に立設された脚柱部3と、その脚柱部3の上端から左方に延びるアーム部4等を有する。アーム部2内に左右方向向きに配設された主軸(図示略)はミシン機枠に回転可能に支持され、頭部5には、図示を省略するが、主軸に連結させて針棒6を上下駆動させる針棒上下動機構、針振り駆動機構により針棒6を左右に揺動させる針振り機構、天秤7を駆動する天秤駆動機構等が配設されている。
そこで、頭部5には、図2に示すように、矢印G1で示す天秤支えの回動軸に対する第1グリス補給部と、矢印G2で示すクランクロッド8の案内上下動部材に対する第2グリス補給部と、矢印G3で示す針棒下メタルの上下動軸受けに対する第3グリス補給部と、矢印G4で示す押え棒下メタルの上下動軸受けに対する第4グリス補給部が夫々設けられ、これら複数のグリス補給部G1〜G4の各々に、作業者がグリスチューブを用いて手動でグリス(これが潤滑材に相当する)を補給するようになっている。
また、ベッド部2には、図3に示すように、矢印G5で示す送り軸の軸受け部に対する第5グリス補給部と、矢印G6で示す送り台の水平揺動部に対する第6グリス補給部と、矢印G7で示す送り台の上下揺動部に対する第7グリス補給部が夫々設けられ、これら複数のグリス補給部G5〜G7の各々にも、作業者がグリスチューブを用いて手動でグリスを補給するようになっている。
次に、電子ミシン1の制御系について、図4のブロック図に基づいて説明する。
制御装置10は、入力インターフェース11と、CPU12とROM13及びRAM14と電気的に書換え可能な不揮発性のフラッシュメモリ15等を含むマイクロコンピュータと、出力インターフェース16と、これらを相互に接続するデータバス等のバス17と、駆動回路18〜19等を有する。
入力インターフェース11には、起動停止スイッチ21と、タッチパネルを前面に備えた操作パネル22と、主軸の回転位置を検出する回転位置検出センサ23と、電子ミシン1が設置されている室内の環境温度を検出するデジタル式の環境温度計24等が電気的に接続されている。操作パネル22には、液晶ディスプレイからなる表示部22aと、速度設定キー等を有するキー類22bと、表示ランプ類22c等が設けられている。
出力インターフェース16には、主軸を回転駆動させるミシンモータ25の為の駆動回路18と、ブザー26を鳴動させる為の駆動回路19と、操作パネル22に有する表示部22a(液晶ディスプレイ)を駆動させる為のディスプレイコントローラ20等が接続されている。
ROM13には、各種の駆動機構を駆動制御するとともに、実用模様を選択する模様選択制御や各種の表示制御を含む縫製制御プログラムに加えて、後述する本願特有の補給時期報知制御の制御プログラム等が予め格納されている。ROM13には、更に、補給情報テーブルを格納する補給情報メモリ13a(これが補給情報記憶手段に相当する)が設けられている。
この補給情報メモリ13aには、前述した複数のグリス補給部G1〜G7の各々について、標準使用条件と、標準補給時期ASTとを対応させた補給情報テーブルが予め格納されている。例えば、図2に示す第1グリス補給部G1に関して説明する。
図5に示すように、標準最高速度VST「4000回転/分」と、標準環境温度TST「20 °C」 と、標準稼働率WST「20 %」 と、標準起動回数NST「140回」 からなる4つのパラメータを有する標準使用条件と、標準補給時期AST 「3000時間」とを対応させた補給情報テーブルが格納されている。但し、ここに記載した標準的な数値は、例えばとして説明する説明上の数値である。
ここで、標準最高速度VST「4000回転/分」は、作業者が通常の縫製に際して電子ミシン1を運転する場合に用いる一般的な最高速度Vであり、この最高速度Vが速い程グリスの消費量が多くなる一方、最高速度が遅い程グリスの消費量は少なくなる。また、標準環境温度TST「20 °C」 は、電子ミシン1が設置されている設置場所における一般的な室内温度であり、この環境温度Tが高い程グリスの粘性が低くなってグリスの消費量が多くなる一方、環境温度Tが低い程グリスの粘性が高くなってグリスの消費量は少なくなる。
また、標準稼働率WST「20 %」 は、作業者が通常の縫製に際して電子ミシン1を運転する場合の一般的な稼働率であり、この稼働率Wが大きくなる程グリスの消費量が多くなる一方、稼働率Wが小さくなる程グリスの消費量は少なくなる。更に、標準起動回数NST「140回」 は、作業者が通常の縫製に際して電子ミシン1を運転する場合の一般的な起動回数であり、この起動回数Nが大きくなる程グリスの消費量が多くなる一方、起動回数Nが小さくなる程グリスの消費量は少なくなる。
RAM14には、縫製に供する模様に関してROM13から読み込まれた模様データを記憶する縫製データメモリと、CPU12で演算処理した演算結果を一時的に記憶する各種のメモリ、ポインタ、カウンタ等が必要に応じて設けられている。
フラッシュメモリ15(これが記憶手段に相当する)には、前述した複数のグリス補給部G1〜G7の各々について、図6に示す検知情報テーブルが記憶可能になっている。この検知情報テーブルについて説明すると、図6に示すように、前述した4種類の使用条件(実際最高速度V、実際環境温度T、実際稼働率W、実際起動回数N)を検知する毎に、これら使用条件情報と検知回数とを対応付けて格納する検知情報テーブルが格納されるようになっている。
このフラッシュメモリ15は電気的に書き換え可能であるため、後述する補給時期報知制御により使用条件が検知される毎に、使用条件情報が随時追加して格納可能である。更に、フラッシュメモリ15は、電源スイッチがONされる回数をカウントする電源ON回数カウント値C(これが縫製作業の累計時間に相当する)を、電源スイッチがOFF状態であっても記憶保持する。但し、この電源ON回数カウント値Cは、製造メーカーから出荷される出荷時点において、リセットされて「0」に設定されている。
次に、制御装置10で実行される補給時期報知制御のルーチンについて、図7のフローチャートに基づいて説明する。但し、図中の符号Si(i=10、11、12、・・・)は各ステップである。但し、この制御中に用いる電源ONタイマと稼働時間タイマは、図示しないが、制御装置10内で計時処理されるソフト的な計時用タイマである。
また、作業者は、縫製処理を実行するに際して、操作パネル22において、必要なキーを操作して最高縫製速度Vを予め設定するようになっている。それ故、制御装置10は操作パネル22に設定された最高縫製速度Vとなるように、縫製中における主軸の回転速度を制御する。
電子ミシン1に電源が投入されるとこの制御が開始され、先ず電源ON回数カウント値Cが1つインクリメントされ(S10)、電源ONタイマの計時動作が開始される(S11)。次に、起動停止スイッチ21がONされるまでS12が繰り返して実行され、縫製が開始されるのを待機している。起動停止スイッチ21がONされて、縫製が開始された場合(S12:Yes )、起動回数Nが1つインクリメントされ(S13)、稼働時間タイマの計時動作が開始される(S14)。
次に、起動停止スイッチ21がOFFされた場合には(S15:Yes )、稼働時間タイマの計時動作が停止され(S16)、電源ONタイマの計時時間に基づいて、電源ONタイマの計時動作が開始されてから、4つの使用条件を読み込むように決められた1時間おきの所定タイミングでない場合には(S17:No)、S12〜S17が繰り返して実行される。それ故、1時間おきの所定タイミングに達するまでに縫製処理が実行される毎に、稼働時間タイマの計時時間が順々に累積される。
ところで、電源ONタイマによる計時時間に基づいて、1時間おきの所定タイミング(これが第1の時間に相当する)に達した場合(S17:Yes )、電源ONタイマによる計時時間に対する稼働時間の割合、つまり稼働率Wが演算される(S18)。次に、予め設定された最高速度Vと、環境温度計24からの環境温度Tと、起動回数Nとが読み込まれ(S19)、これら読み込まれた数値に基づいて、「実際最高速度V」と「実際環境温度T」と「実際稼働率W」と「実際起動回数N」とが夫々フラッシュメモリ15の検知情報テーブルに、検知回数に対応付けて記憶される(S20)。
次に、電源ON回数カウント値Cに基づいて、電源ON回数カウント値Cが予め設定された所定回数Dに達していない場合には(S21:No)、S12〜S21が繰り返して実行される。ここで、1日のうち、午前の仕事開始時と午後の仕事開始時と夕方の休憩後に夫々電源スイッチがONされる場合には、1週間(5労働日)分に相当する数値「15」を設定しておけば、フラッシュメモリ15の検知情報テーブルには、1週間に亙って1時間おきに検知された実際的な多数の使用条件情報が記憶される。
ところで、電源ON回数カウント値Cが所定回数D(これが第2の時間に相当する)に達した場合には(S21:Yes )、フラッシュメモリ15の検知情報テーブルに記憶された多数の実際的な使用条件情報の平均値が演算で求められる(S22)。
即ち、全ての実際最高速度Vの合計を検知回数Mで割算した平均最高速度VAVが求められ、全ての実際環境温度Tの合計を検知回数Mで割算した平均環境温度TAVが求められ、全ての実際稼働率Wの合計を検知回数Mで割算した平均稼働率WAVが求められ、全ての実際起動回数Nの合計を検知回数Mで割算した平均起動回数NAVが求められる。
次に、このようにして求められた使用条件の各平均値に基づいて、標準補給時期ASTに対する実際使用条件の平均値の度合いに応じて、標準補給時期ASTに対する補正補給時期HCOが図示の演算式により求められる(S23)。
即ち、平均最高速度VAVが標準最高速度VSTよりも大きい場合、平均環境温度TAVが標準環境温度TSTよりも大きい場合、平均稼働率WAVが標準稼働率WSTよりも大きい場合、標準起動回数NSTが平均起動回数NAVよりも大きい場合に、補正補給時期HCOは標準補給時期ASTよりも短くなる。
一方、平均最高速度VAVが標準最高速度VSTよりも小さい場合、平均環境温度TAVが標準環境温度TSTよりも小さい場合、平均稼働率WAVが標準稼働率WSTよりも小さい場合、標準起動回数NSTが平均起動回数NAVよりも小さい場合に、補正補給時期HCOは標準補給時期ASTよりも長くなる。
次に、このようにして求められた補正補給時期HCOが稼働時間タイマの計時時間に基づく縫製累積時間に達していない場合には(S24:No)、S12〜S24が繰り返して実行される。しかし、縫製累積時間が補正補給時期HCO以上に達した場合には(S24:Yes )、アラーム処理が実行され(S25)、電源ONタイマと、稼働時間タイマと、電源ON回数カウント値Cとが夫々クリアされ(S26)、S10以降が繰り返して実行される。
ところで、アラーム処理は、操作パネル22に有する表示部22aに、警告メッセージ「グリスを補給して下さい」を表示させるようにしてもよく、ブザー26をサイレンのように鳴動させるようにしてもよい。また、スピーカを装備している場合には、そのスピーカにより補給を行う旨を音声メッセージで出力するようにしてもよい。
ここで、操作パネル22やデジタル式環境温度計24及び補給時期報知制御の特にS17等から使用条件検知手段が構成され、補給時期報知制御の特にS22,S23等から補給補正手段が構成され、補給時期報知制御の特にS24等から累計時間検知手段が構成され、補給時期報知制御の特にS25等から補給報知手段が構成されている。
次に、補給時期報知の作動について説明する。ここでは、第1グリス補給部G1におけるグリス補給について説明する。
この第1グリス補給部G1に関する補給情報テーブルには、図5に示すように、標準使用条件と標準補給時期ASTとが予め設定されている。そこで、図6に示すように、例えば、10月20日において、電子ミシン1による労働時間が8時間であり、その日の1時間毎の「実際最高速度V」と「実際環境温度T」と「実際稼働率W」と「実際起動回数N」は図6に示す内容である。
この場合、8時間分(検知回数1〜8)の平均最高速度VAVは「3075」 であり、平均環境温度TAVは「19.7」であり、平均稼働率WAVは「42.8」であり、平均起動回数NAVは「119.5」 であるので、標準補給時期AST「3000 時間」 に対する補正補給時期HCOは、約「1575時間」 である。
それ故、実際の使用条件に鑑みて補正された補正補給時期HCOが経過したときに、つまり実際の使用条件が標準的使用条件よりも厳しい場合には、予め設定された標準補給時期ASTよりも早い時期にアラームにより補給が促されるので、補給対象の各グリス補給部G1〜G7に、適宜グリスを手動で補給することができる。
一方、実際の使用条件が標準的使用条件よりも厳しくない場合には、補正補給時期HCOが標準補給時期ASTよりも長くなり、予め設定された標準補給時期ASTよりも遅い時期にアラームにより補給が促され。この場合にも、補給対象の各グリス補給部G1〜G7に、適宜グリスを手動で補給することができる。
このように、最高速度Vと環境温度Tと稼働率Wと起動回数Nの4つのパラメータを有する標準使用条件に対する実際使用条件の平均値の度合いに応じて、標準補給時期ASTに対する補正補給時期HCOが求められ、縫製累計時間が補正補給時期HCOに達した場合に、補給を促すようにアラームにより報知されるので、摺動部におけるグリスの補給時期が実際の使用条件に応じて精度良く求められ、摺動部に対する潤滑材の補給を適切な時期に適宜手動で行うことができる。
その結果、アーム部4やベッド部2における摺動軸や回転軸の焼け付きによる破損を確実に防止することができるだけでなく、縫製に供する布地が余分なグリスにより汚れるのを確実に防止することができる。しかも、手動操作でグリスを適宜補給するようにしたので、グリスの無駄を解消することができるとともに、自動補給装置を設ける場合に比べて、電子ミシン1を安価に製作することができる。
また、電源ON回数カウント値Cの所定回数Dが「15」であって、例えば1週間という所定期間毎に補正補給時期HCOを演算により求めるので、標準補給時期ASTに対する実際の使用条件に応じた補正補給時期HCOを、定期的に繰り返して補正演算することができる。
また、電子ミシン1の摺動部は針棒上下機構と針振り機構と釜機構の何れかの補給対象摺動部であり、フラッシュメモリ15にこれら複数の補給対象摺動部毎の標準補給情報を記憶しているので、これら電子ミシン1における何れかの補給対象摺動部に対する補正補給時期HCOを補正演算により求めることができる。
次に、前記実施の形態の変更形態について説明する。
1〕前述した起動回数Nに代えて、各縫製処理毎の稼働時間の平均値を求め、この平均稼働時間を用いるようにしてもよい。即ち、平均稼働時間が長い場合には、電子ミシン1が長時間に亙って連続運転されているので、平均稼働時間が短い場合に比べて、グリスの消費が多くなるため、使用条件として採用することができる。
2〕設定最高速度Vに代えて、主軸の回転位置を検出する回転位置検出センサ23からの検出信号(パルス信号)を用いて主軸の最高回転速度Vを求め、この最高回転速度Vを用いるようにしてもよい。
3〕補給時期報知制御において、電子ミシン1の使用条件に応じた補正補給時期HCOを、例えば、電源ON回数カウント値Cの所定回数Dが「15」であって、1週間という所定期間毎に実行するようにしたが、それ以外に、例えば2週間経過する毎に、或いは1カ月経過する毎等、それ以外の所定期間であってもよい。また、電源ON期間が所定時間経過する毎に実行するようにしてもよい。
4〕電源スイッチのオン/OFFに関係なく時間を計時する24時間タイマ(所謂、万年カレンダ)を構築し、前記補給時期報知制御のS10を削除し、S21において、その24時間タイマに基づいて所定期間の経過を判定するように構成してもよい。
5〕電子ミシン1の使用条件として、図8に示すように、標準使用条件として、標準最高速度VSTだけを含み、この標準使用条件と標準補給時期ASTとを対応付けた補給情報テーブルを記憶するようにしてもよい。この場合、電子ミシン1の使用条件は縫製中の最高縫製速度Vを含むので、縫製中の最高縫製速度Vをパラメータとして使用条件に含めることで、補正補給時期をその最高縫製速度Vに基づいて、グリスの実際的な消費量に関連付けて精度良く求めることができる。
6〕電子ミシン1の使用条件として、図9に示すように、標準使用条件として、標準最高速度VSTに加えて、標準環境温度TSTを含み、この標準使用条件と標準補給時期ASTとを対応付けた補給情報テーブルを記憶するようにしてもよい。この場合、電子ミシン1の使用条件は最高速度Vと環境温度Tとを含むので、追加的に縫製中の環境温度Tをパラメータとして使用条件に含めることで、補正補給時期を最高速度Vと環境温度Tとに基づいて、グリスの実際的な消費量に関連付けて精度良く求めることができる。
7〕電子ミシン1の使用条件として、図10に示すように、標準使用条件として、標準最高速度VSTに加えて、標準環境温度TSTと標準稼働率WSTとを含み、この標準使用条件と標準補給時期ASTとを対応付けた補給情報テーブルを記憶するようにしてもよい。この場合、電子ミシン1の使用条件は最高速度Vと環境温度Tと稼働率Wとを含むので、最高速度Vに加えて縫製中の環境温度Tや稼働率Wをパラメータとして使用条件に含めることで、補正補給時期を最高速度Vと環境温度Tと稼働率Wとに基づいて、グリスの実際的な消費量に関連付けて精度良く求めることができる。
8〕前述した実施例においては、複数のグリス補給部G1〜G7にグリスを補給する場合について説明したが、潤滑オイルを補給するように構成したミシンの場合には、その潤滑オイルの補給時期を報知する場合にも本発明を適用することができる。
9〕本発明は以上説明した実施例に限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施例に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの変更形態をも包含するものである。
本発明の実施例に係る電子ミシンの正面図である。 アーム部の先端部である頭部の斜視図である。 ベッド部の斜視図である。 電子ミシンの制御系のブロック図である。 補給情報テーブルに設定されたデータを示す図表である。 検知情報テーブルに設定されたデータを示す図表である。 補給時期報知制御のフローチャートである。 変更形態に係る図5相当図である。 変更形態に係る図5相当図である。 変更形態に係る図5相当図である。
1 電子ミシン
21 起動停止スイッチ
G1 グリス補給部
G2 グリス補給部
G3 グリス補給部
G4 グリス補給部
G5 グリス補給部
G6 グリス補給部
G7 グリス補給部

Claims (6)

  1. ミシンの摺動部に潤滑材を補給する補給時期を報知する補給時期報知装置において、
    前記ミシンの標準的使用条件と前記標準的使用条件でミシンを使用した場合に前記摺動部に補給する標準的補給時期とを対応させた標準補給情報を予め記憶した補給情報記憶手段と、
    前記ミシンの実際の使用条件を第1の時間の経過ごとに検知する使用条件検知手段と、
    前記使用条件検知手段により検知された実際の使用条件を順次記憶する記憶手段と、
    前記第1の時間よりも長い第2の時間が設定され、縫製作業の累計時間が第2の時間に到達する度に、前記記憶手段に複数記憶された実際使用条件から実際使用条件の平均値を算出し、前記標準使用条件に対する前記実際使用条件の平均値の度合いに応じて、前記標準補給時期に対する補正補給時期を演算により求める補給補正手段と、
    前記ミシンにより縫製が実行された縫製時間を累計した縫製累計時間であって、潤滑材の最新の補給時点以降の縫製累計時間を検知する累計時間検知手段と、
    前記累計時間検知手段で検知された縫製累計時間が前記補給補正手段で求められた補正補給時期に達する毎に補給を促す補給報知手段と、
    を備えたことを特徴とするミシンの補給時期報知装置。
  2. 前記ミシンの使用条件は縫製中の最高縫製速度を含み、前記使用条件検知手段は縫製中の最高縫製速度を検知可能であることを特徴とする請求項1に記載のミシンの補給時期報知装置。
  3. 前記ミシンの使用条件は環境温度を含み、前記使用条件検知手段は前記環境温度を検知可能であることを特徴とする請求項2に記載のミシンの補給時期報知装置。
  4. 前記ミシンの使用条件は前記ミシンの電源ON期間に対する縫製累計時間の比率である縫製稼働率を含み、前記使用条件検知手段は前記縫製稼働率を検知可能であることを特徴とする請求項3に記載のミシンの補給時期報知装置。
  5. 前記ミシンの使用条件は起動停止スイッチによる起動回数を含み、前記使用条件検知手段は前記起動回数を検知可能であることを特徴とする請求項4に記載のミシンの補給時期報知装置。
  6. 前記ミシンの摺動部は針棒上下機構と針振り機構と釜機構の何れかの補給対象摺動部であり、前記補給情報記憶手段は前記補給対象摺動部毎の前記標準補給情報を記憶していることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のミシンの補給時期報知装置。
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