JP4434436B2 - 沸騰水型原子力発電プラントの運転方法 - Google Patents

沸騰水型原子力発電プラントの運転方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば原子炉起動時の沸騰水型原子力発電プラントの運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に沸騰水型原子力発電プラント(以下、プラントと記す)においては、主たる構成材料としてステンレス鋼やニッケル基合金を用い、また原子炉冷却材として水(以下、原子炉水と記す)を使用している。一方、原子炉特有の放射線場においては、原子炉水が放射線分解することにより酸素や過酸化水素などの酸化性物質が生成される。生成された酸化性物質は、運転中の高温において、原子炉水中に溶存し、構成材料であるステンレス鋼やニッケル基合金の応力腐食割れを引き起こす一因となっている。
【0003】
この対策のため、原子炉水中に水素を注入することにより、原子炉水中の酸化性物質の生成を抑制し、材料の電気化学的電位(腐食電位)を低減させ、応力腐食割れ発生を低減させる技術が実用化されている。この技術は、多くのプラントで主に通常運転時に適用されている。
【0004】
しかしながら、近年では、プラントの起動時ないし停止時の炉内水質環境は、過酸化水素、クロム酸、不純物イオン等の存在により、通常運転時より厳しい状態であるものが、水素注入を実施することにより水質環境が大幅に緩和されることが知られている。
【0005】
一方、原子炉水は、定期検査中に大気開放となるので、大気中の酸素が溶解し飽和することとなるが、従来、原子炉の起動時には、これも応力腐食割れ対策の一環で、復水器真空ポンプによりタービンに付設する復水器を減圧に排気した後、原子炉圧力容器を通じて気相部雰囲気を吸引する、いわゆる脱気運転が行われ、原子炉水中の酸素濃度を低減している。
【0006】
従来の水素注入運転は、その目的とする応力腐食割れの発生条件が原子炉水が高温状態になってからのものであるので、図2に示したように起動工程の後期(A)に行っている。すなわち、従来の原子炉起動工程通りに、脱気工程Bにおいて、原子炉圧力容器内が脱気され核加熱に入り、原子炉水が上昇を始めてから、または定格温度、圧力になる起動工程の後期(A)になってから、水素注入を開始することが、一般的な運転方法と考えられていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、仮に起動前や起動初期から水素注入を行うとした場合、プラント昇温昇圧中に原子炉水中に水素を注入する場合には、プラントの起動時の系統は通常時と異なるため、次の様な点が課題となっていた。
【0008】
第1は、非常用炉心冷却系統の準備確認のために、図2に(b)と(c)で示す例えば炉水180℃時や270℃時に試験運転を行われる点に関する課題である。すなわち、同系統に付帯するポンプの駆動用蒸気は主蒸気であるが、水素が注入されている原子炉水には通常に比べ多量の水素を含むので、これが圧力抑制室に排気されることにより、圧力抑制室内やこれに通じている原子炉格納容器ドライウェル内の水素濃度が上昇して可燃性ガス雰囲気となり、この可燃性ガスの爆発に対して安全性を保つことが困難となる。
【0009】
第2は、原子炉水の昇温中における原子炉水の水位調整の余剰水が原子炉冷却材浄化系から排水される点に関する課題である。すなわち、前記系統の排水先は、プラントによって主復水器か液体廃棄物処理系、或いは両者いずれか選択可能となっている。主復水器に接続可能なプラントは、水素を含んだ非凝縮性ガスは気体廃棄物処理系で水に再結合可能であるので、水素の2モルに対して1モルの酸素を有すること、例えば気体廃棄物系に酸素を注入するか、または空気流量を上昇させる等により酸素量を確保可能であるので安全に再結合処理できる。
【0010】
しかしながら、液体廃棄物処理系に接続される場合は、その接続先が廃液受けタンクであり、そこに水素ガスが滞留するおそれが有る。また、タンクの入口配管の水で満たされていない配管の頂上部は軽い水素ガスが溜まりやすい条件となっている。
【0011】
これは、何らかの要因で爆発性の雰囲気であるのでプラント安全性は万全とはいえない状況となる。すなわち、原子力発電プラントの起動工程を安全性を保って運転するには、上述の配慮事項について対処した運転方法を確立する必要がある。
【0012】
これらの原子炉の起動工程中に水素を封入可能とする原子力発電所には、プラント通常運転時の水素注入のように、復水系から水素を注入することができないので、原子炉系の水素注入点から注入される。これは、原子炉冷却材浄化系のろ過脱塩器の下流側(特に前記ブローダウン分岐下流)が最も一般的である。
【0013】
ただし、原子炉圧力容器内に封入した水素は、主蒸気ドレン弁等からの主蒸気が復水器への流入することとなるので、原子炉系外に放出する量によって水素量をその後適宜補給して原子炉水中の水素濃度を維持する。また、気体廃棄物処理系では、この水素を再結合させるために必要に応じて酸素を再結合器の上流側から注入する。
【0014】
酸素の注入方法は、通常時の様に水素注入量と一定比で流量制御すると次の点で課題が生じる。これは、起動時の特長として、主蒸気系の一時的な閉鎖や開通の繰り返し、空気抽出器の切り替えなどの流路変更が頻繁に行うこととなるので、これに伴う原子炉から流入する蒸気量ひいてはこれに含まれる水素量の変化が大きく、水素量が一時的に再結合のために注入する酸素量をともすれば超えることになる。
【0015】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、原子炉起動工程の短縮化を図ることができる沸騰水型原子力発電プラントの運転方法を提供することにある。
【0016】
また、本発明は非常用炉心冷却設備の確認運転時に最終的には原子炉格納容器内まで放出される水素ガスの安全処理の課題、及び炉水位余剰水の排出時に液体廃棄物処理系まで放出される水素ガスの滞留に対し安全処理すべき課題を解決する沸騰水型原子力発電プラントの運転方法を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、原子炉系統配管から水素を封入して原子炉水中に水素を溶け込ませる工程を有する沸騰水型原子力発電プラントの運転方法において、前記プラントを起動するにあたり、前記プラントの原子炉圧力容器に接続されている非常用炉心冷却設備の確認運転の運転期間に、前記非常用炉心冷却設備に付帯するポンプの駆動源である主蒸気が前記原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器に付設する圧力抑制室に排出され、前記主蒸気の一部が前記原子炉格納容器内のドライウェルに移行した状態の前記原子炉格納容器内雰囲気を、前記非常用炉心冷却設備の確認運転の期間またはその運転開始以降の一定期間に、前記原子炉格納容器に接続する格納容器パージ排風機により前記プラントに付設する主排気塔へ排気することを特徴とする。
【0020】
請求項の発明によれば、原子炉格納容器と圧力抑制室の気相部を格納容器パージ排風機を通じて原子炉建屋外に開放でき、隔離弁と逆止弁を別設することにより、原子炉格納容器と圧力抑制室内雰囲気を吸い込めるので、原子炉格納容器と圧力抑制室内部は極度に負圧になることがなく、空気の流入により水素濃度を希釈できる。
【0021】
請求項の発明は、前記非常用炉心冷却設備の確認運転の期間またはその運転開始以降の一定期間に、前記圧力抑制室または前記原子炉格納容器内のドライウェル或いはその両方の雰囲気を前記原子炉格納容器および前記圧力抑制室間に設置した非常用ガス処理系を通して排気することを特徴とする。
【0022】
請求項の発明によれば、格納容器パージ排風機の上流側止め弁の直前から分岐し止め弁を介して非常用ガス処理系を接続し、格納容器パージ排風機と非常用ガス処理系を各々の止め弁の開閉により流路を選択することができる。これにより、放射能を低下させる必要が生じた場合には、原子炉格納容器または圧力抑制室内雰囲気を前記流路を通してプラント外まで排気することができる。
【0023】
つまり、非常用ガス処理系により原子炉格納容器内雰囲気を強制的に換気し、プラント系外に放出する前に前記系統の放射能除去装置により原子炉格納容器内雰囲気及び圧力抑制室内雰囲気の放射能濃度を低下させた後、水素濃度を低減させることができる。
【0024】
請求項の発明は、前記非常用炉心冷却設備の確認運転の前に、前記原子炉格納容器内に窒素を封入することを特徴とする。請求項の発明によれば、窒素封入時期を非常用炉心冷却系統の確認運転の前に行うことにより、原子炉格納容器内雰囲気を活性化して、水素濃度上昇時の安全性を確保することができる。
【0025】
すなわち、原子炉建屋外に窒素供給装置を設置し、この窒素供給装置を窒素配管と隔離弁を介して原子炉格納容器に接続し、窒素を窒素供給装置から原子炉格納容器内へ供給する。窒素封入を非常用炉心冷却系統の運転の前に実施することにより、水素爆発に対する安全性を確保できる。
【0026】
請求項の発明は、前記非常用炉心冷却設備の確認運転の期間またはその運転開始以降の一定期間に、前記圧力抑制室または前記原子炉格納容器内のドライウェル或いはその両方の雰囲気を前記原子炉格納容器および前記圧力抑制室間に設置した可燃性ガス濃度制御系を通して前記雰囲気中の水素を酸素と再結合処理することを特徴とする。
【0027】
請求項の発明によれば、隔離弁,ブロワ及び再結合器を有する可燃性ガス濃度制御系を原子炉格納容器と圧力抑制室との間に連結し、可燃性ガス濃度制御系により原子炉格納容器内雰囲気の水素濃度を再結合処理し、原子炉格納容器内雰囲気の水素濃度を低下させることができる。
【0028】
請求項5の発明は、原子炉系統配管から水素を封入して原子炉水中に水素を溶け込ませる工程を有する原子力発電プラントの起動工程において、前記プラントの原子炉圧力容器に接続されている非常用炉心冷却設備の確認運転の運転期間に、前記非常用炉心冷却設備に付帯するポンプの駆動源である主蒸気が前記原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器に付設する圧力抑制室に排出され、前記主蒸気の一部が前記原子炉格納容器内ドライウェルに移行した状態の前記原子炉格納容器内雰囲気を、前記非常用炉心冷却設備の確認運転の期間またはその運転開始以降の一定期間に、前記原子炉格納容器に接続する格納容器パージ排風機又は前記原子炉格納容器および前記圧力抑制室間に設置した非常用ガス処理系により前記プラントに付設する主排気塔へ排気するとともに、前記原子炉格納容器に前記プラントの原子炉建屋内雰囲気を吸入するか、又は前記原子炉格納容器内に窒素を封入することを特徴とする。
【0031】
請求項の発明は、前記原子炉圧力容器内の温度と圧力が定格値まで上昇した後に一旦制御棒を挿入して前記原子炉圧力容器内が未臨界となり、再度前記制御棒を引抜き、核加熱が再開されて、前記原子炉圧力容器に接続した主蒸気ラインに付設するタービンバイパス弁が開く前に前記主蒸気ラインに付設する主蒸気ドレン弁を開き、その時前記原子炉圧力容器から前記主蒸気ラインを通して流出する主蒸気が前記タービンバイパス弁および前記主蒸気ドレン弁の下流側に設置した主復水器を介してその下流側に接続する気体廃棄物処理系再結合器に到達する前に前記気体廃棄物処理系再結合器の入口側に酸素を注入しておき、前記原子炉圧力容器内の雰囲気が前記気体廃棄物処理系再結合器に到達した時には前記気体廃棄物処理系再結合器に流入する全気体のモル比は水素2に対して酸素1以上となるように酸素量を制御することを特徴とする。
【0032】
請求項の発明によれば、原子炉圧力容器内が高温,高圧条件にあって、主蒸気系統の流路が閉鎖状態から開通される際の運転方法で、気体廃棄物処理系に酸素を注入する酸素注入設備を設ける。主蒸気ラインより先に酸素注入設備の弁を開にして原子炉圧力容器内気相部に滞留していた非凝縮性ガスを多量に含む蒸気を主復水器を通して気体廃棄物処理系へ小流量ずつ流す。これにより、気体廃棄物処理系における水素の高流量を防止することができる。なお、水素が気体廃棄物処理系に到達するときには再結合器に到達している必要があるので、酸素の注入は主蒸気通気開始直後が望ましい。
【0033】
請求項の発明は、前記気体廃棄物処理系再結合器の入口側に空気ブリードラインを接続し、この空気ブリードラインから空気を注入し、前記気体廃棄物処理系再結合器に流入する全気体のモル比は水素2に対して酸素1以上となるように空気量を制御することを特徴とする。
【0034】
請求項の発明によれば、原子炉圧力容器から気体廃棄物処理系に流入する水素量が少量の場合、酸素の代りに空気を注入する運転方法で、空気ブリードラインから流量調整弁を通して再結合器へ少量ずつ空気を注入することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
図1および図2により本発明に係るプラントの第1の実施の形態を説明する。図1において、符号1で示す原子炉圧力容器には主蒸気ライン2が接続され、この主蒸気ライン2には主蒸気隔離弁3、主蒸気ドレン弁4、タービンバイパス弁5および主蒸気止め弁6を有している。主蒸気ライン2の下流側は主蒸気止め弁6を介してタービン7に接続し、タービン7には主復水器8が付設している。
【0036】
主復水器8には主蒸気ドレン弁4およびタービンバイパス弁5の下流側が接続している。主復水器8で凝縮された復水は、復水ポンプ8aを通り、図示していない復水ろ過,脱塩装置により浄化されて給水となる。給水は給水加熱器10で加熱され、給水ポンプ9で昇圧されて給水ライン11を経て、原子炉圧力容器1に再び戻され、原子炉水となる。
【0037】
原子炉圧力容器1の下部には、再循環ポンプ12を有し、原子炉圧力容器1に戻る再循環ライン13が設けられている。その再循環ライン13には原子炉冷却材循環ポンプ14および原子炉冷却材浄化ろ過脱塩器15,給水加熱器16を有する原子炉冷却材浄化系17が分岐接続され、原子炉冷却材浄化系17の下流側は給水ライン11に接続されている。
【0038】
水素注入配管18は、原子炉冷却材浄化系ろ過脱塩器15の出口側に接続されており、液体廃棄物処理系排液受タンク23に排水されるCUWブローライン19の分岐の下流に位置している。
【0039】
酸素注入配管20は主復水器8の気体を抽出するための蒸気空気抽出器21の出口側と気体廃棄物処理系の再結合器22の入口側との間のラインに位置して設けられている。酸素注入配管20は酸素注入設備27に接続している。また、蒸気空気抽出器21と酸素注入配管20との間には流量調整弁29を有する空気ブリードライン28が接続されている。
【0040】
図2に示し、前述したように、従来の起動時の水素注入運転は、出力上昇過程など起動工程の後期Aに示す時期に開始されているが、本実施の形態では核加熱開始(a)の前の従来の脱気工程Bに示す時期に水素を封入しておき、脱気工程Bを省略することにある。
【0041】
図1に示したように水素注入点の位置する原子炉冷却材浄化系17は、起動期間中原子炉つまり、原子炉圧力容器1内を連続的に浄化運転しているので、水素注入配管18を通して注入した水素は系統水とともに給水ライン11を経由して原子炉圧力容器1に導かれる。水素は、水素注入配管18の弁(図示せず)を開することで、この様に原子炉圧力容器1内に簡単に封入することができる。
【0042】
原子炉圧力容器1内の水素は、一部は原子炉水中に溶け込み、また一部は原子炉圧力容器1内の気相部に滞留するが、原子炉圧力容器1は外部側と系統が閉じているので、この状態で平衡となる。主蒸気ドレン弁4などが開くと原子炉圧力容器1内の水素が主復水器8に向かって流れるが、その後、核加熱が開始されると炉心は放射能場となり、多量のエネルギーを発する。
【0043】
このエネルギーは大部分が熱となるが、一部は直接冷却材である原子炉水に吸収され、水分子の分解を促す。この結果、水素、酸素、過酸化水素などが生成するが、あらかじめ水素を封入した状態では、原子炉水の水質は還元性雰囲気であるので、酸素、過酸化水素などの酸化性化学種は還元されて水分子に戻る。
【0044】
すなわち、通常時の水素注入運転で放射線分解で生成した化学種を水素注入で再結合することと同様に、原子炉停止中の定期検査で原子炉圧力容器が開放されて溶け込んだ酸素についても十分な水素の存在により、原子炉水中の酸素量の低減が可能である。なお、水素量は核加熱開始前の封入量で不足する場合は、原子炉昇温過程であっても同じ様に原子炉冷却材浄化系17の水素注入点から注入することができる。
【0045】
本第1の実施の形態によれば、原子炉圧力容器1内への水素封入操作が、従来の起動工程の後期Aにおいて行われている原子炉の脱気運転と同目的の運転となるため、脱気工程Bを省略した原子炉の起動工程として限定することにより、工程的な時間短縮を図ることができる。
【0046】
つぎに図2および図3により本発明に係る第2の実施の形態を説明する。
図3に示すように原子炉圧力容器1には例えば、原子炉隔離時冷却系(RCIC)等の非常用炉心冷却系73が接続されており、この非常用炉心冷却系73の準備確認のため、図2に示すように例えば原子炉水の温度180℃時(b)や270℃時(c)に試験運転を行う。
【0047】
この場合、図3に示すように非常用炉心冷却系73に取り付けられている非常用炉心冷却系ポンプ31を駆動するタービン32の駆動源にはタービン32に接続する主蒸気配管33から入口弁36を開いて主蒸気を導くことになる。
【0048】
なお、主蒸気配管33には原子炉圧力容器1に接続した主蒸気ライン2を流れる主蒸気の一部が流れ込む。図3中、符号74は隔離弁で、非常用炉心冷却系ポンプ31の吐出側に取り付けられている。
【0049】
ところで、第1の実施の形態のように、水素が注入されている主蒸気には通常に比べ多量の水素を含んでいるので、これが圧力抑制室34に排気されることにより、圧力抑制室34内やこれに通じている原子炉格納容器35のドライウェル内水素濃度が上昇する。
【0050】
そこで、本実施の形態では原子炉建屋38内の雰囲気を吸気、及び換気し、水素を多量に含む可燃性ガスの爆発に対して安全を保つために原子炉格納容器35内雰囲気の水素濃度を低下させる運転を行う。すなわち、格納容器パージ排風機39により原子炉格納容器35内雰囲気を強制的に換気して原子炉格納容器35内雰囲気の水素濃度を低下させる。
【0051】
原子炉格納容器35と圧力抑制室34の気相部には主排気塔42に導かれる配管47,48が接続されており、配管47,48は各々の配管47,48に取り付けた隔離弁40,41の下流で合流して格納容器パージ排風機39に接続され、さらにその下流は主排気塔42に導かれる。原子炉格納容器35内雰囲気及び圧力抑制室34の雰囲気は、この流路で原子炉建屋38外の主排気塔42まで排気可能である。
【0052】
また、一方、原子炉格納容器35および圧力抑制室34気相部は、原子炉建屋38内にそれぞれ隔離弁43,44と逆止弁45,46を設けて開放でき、建屋38内雰囲気を吸い込めるので、内部は極度に負圧とならず、また空気の流入により水素濃度を希釈することができ、水素爆発を未然に防止できる。
【0053】
つぎに図4により本発明に係る第3の実施の形態を説明する。
本実施の形態は図4に示したように、非常用ガス処理系66により原子炉格納容器35内雰囲気を強制的に換気し、プラント系外に放出する前に非常用ガス処理系フィルタ装置68等の放射能除去装置により、原子炉格納容器35の内部雰囲気および圧力抑制室34内の雰囲気の放射能濃度を低下させた後、水素濃度を低減させることにある。
【0054】
すなわち、本実施の形態は第2の実施の形態と同様に、原子炉格納容器35と圧力抑制室34気相部の各々には配管47,48が接続されており、隔離弁40,41の下流で合流する。原子炉格納容器35側の配管47には格納容器パージ排風機39との間に止め弁49が設けられ、この止め弁49の直前で分岐し、圧力抑制室34側の配管48と接続する。配管48に取り付けた隔離弁41の下流側の他方は止め弁50を介して非常用ガス処理系66に接続される。
【0055】
しかして、本実施の形態では格納容器パージ排風機39と非常用ガス処理系66は各々止め弁49,50の開閉により流路を選択できる。非常用ガス処理系66は、例えば非常用ガス処理系排風機67と非常用処理系フィルタ装置68とフィルタ出口弁69からなり、さらにその下流は主排気塔42に導かれる。
【0056】
核加熱により生成される主蒸気には、少なくとも放射能を含むものであるが、前述の通り非常用炉心冷却系のポンプ31の駆動は主蒸気を利用しているので、原子炉格納容器または圧力抑制室内雰囲気を系外に放出するために放射能を低下させる必要が生じる場合には、格納容器35内雰囲気及び圧力抑制室34雰囲気はこの流路で原子炉建屋38外の主排気塔42まで排気可能である。
【0057】
つぎに図5により本発明に係る第4の実施の形態を説明する。
本実施の形態は図5に示したように、窒素封入時期を非常用炉心冷却系統の確認運転の前に行うことにより原子炉格納容器35内雰囲気を不活性化して、水素濃度上昇時の安全性を確保することにある。
【0058】
窒素は、例えば原子炉建屋38外部に設置した窒素供給装置51から窒素配管70により導かれ、隔離弁52を通じて、原子炉格納容器35内に供給されるので、窒素配管70に取り付けた隔離弁52を開することで窒素封入を行うことができる。
【0059】
通常、図2に示したように、原子炉起動工程の前記において原子炉圧力容器内が定格温度、圧力(例えば285℃、70.2kg/cm2)となった時点で、一旦、核反応を停止して原子炉格納容器35に人が立ち入り点検(d)が行われるので、この時までは原子炉格納容器35内雰囲気は酸素がある状態であり、点検後に窒素パージが行われる。
【0060】
図2に示したように非常用炉心冷却系ポンプ31の運転時は、例えば180℃(b)と例えば285℃(c)の様に、点検(d)の前に行われることとなるので、通常は原子炉格納容器35内は空気である。つまり、水素の発生により、着火爆発の可能性がある。
【0061】
本実施の形態によれば、窒素封入を非常用炉心冷却系統の運転前に実施することとし、これにより水素爆発に対する安全性が確保できる。なお、原子炉格納容器35に点検(d)で人が立ち入る前には原子炉格納容器35内を換気し、点検(d)後に再び同様に窒素パージを行う運転となる。
【0062】
つぎに図6により本発明に係る第5の実施の形態を説明する。
本実施の形態は、図6に示したように可燃性ガス濃度制御系61により原子炉格納容器35内雰囲気の水素濃度を再結合器64で再結合処理し、原子炉格納容器35内雰囲気の水素濃度を低下させることにある。
【0063】
原子炉格納容器35には吸引配管71が接続されており、吸引配管71に取り付けた隔離弁62の下流は、ブロワ63と再結合器64が接続されている。再結合器64の下流は隔離弁65を介して圧力抑止室34に接続されている。ブロワ63により吸引された水素を含む原子炉格納容器35内の雰囲気は、再結合器64により酸素と再結合して水となり、その接続先である圧力抑制室34に戻される。この様にして、本実施の形態によれば非常用炉心冷却系統のポンプ31運転時に発生する水素に対し、系外に放出することなく安全を確保することができる。
【0064】
つぎに図1および図7により本発明に係る第6の実施の形態を説明する。
本実施の形態は、図7に示したように液体廃棄物処理系の排液受タンク23およびその入口側の原子炉冷却材浄化系(CUW)ブローライン19を含む配管に排気ダクト24を有する発電プラントの運転方法にある。
【0065】
図1に示した原子炉冷却材浄化系17で注入された水素は、起動期間中の原子炉水昇温過程では水位調整のため原子炉冷却材浄化系ろ過脱塩器15下流で分岐するブローライン19から原子炉水が少量排水される。
【0066】
原子炉水には、水素注入が行われていることで水素が含まれているが、CUWブローライン19でオリフィス26により原子炉圧から大気圧に減圧される。これにより、溶け込んでいた水素は、液相から気相に移行し液体廃棄物処理系配管で水素ガスが発生する。
【0067】
水素は軽い気体であるがために、例えばベント配管などに代表される配管の頂上部や、その下流に接続される排液受タンク23の気相部で滞留することとなる。本実施の形態によれば水素滞留部に設けられる排気ダクト24または排気管72は例えば換気ファン25等の換気装置に接続されているため、排液受タンク23内雰囲気の水素濃度上昇を抑制することができる。
【0068】
つぎに図1により本発明に係る第7の実施の形態を説明する。
本実施の形態は、原子炉が高温、高圧条件にあって主蒸気ラインの流路が閉鎖状態から開通される際の運転方法である。酸素注入配管20を気体廃棄物処理系の再結合器22の入口側に接続し、酸素注入設備27の弁を開することで、気体廃棄物処理系に酸素を供給できる。
【0069】
一方、原子炉圧力容器1からは、主蒸気ライン2の主蒸気隔離弁3、タービンバイパス弁5を通じて主復水器8に、或いは主蒸気隔離弁3、主蒸気止め弁6、タービン7を通じて主復水器8に、また或いは主蒸気ドレン弁4を通じて主復水器8に主蒸気が流れ、注入した水素や放射性分解した水素と酸素、負圧部で漏入した微小の空気などの非凝縮成分は、蒸気式空気抽出器21により気体廃棄物処理系に導かれる。
【0070】
例えば、図2において、原子炉が定格温度、圧力に達した後、原子炉格納容器の点検(d)が行われる際には、原子炉圧力容器1は主蒸気隔離弁3が閉じられ、原子炉は閉じた系となっている。点検終了後、再度核加熱が行われ、主蒸気隔離弁3が開きタービンバイパス弁5を通じ主復水器8に主蒸気が流れ、最終的に気体廃棄物処理系に主蒸気中の非凝縮性ガスが流れ込む。
【0071】
この時の通気は、高温の原子炉圧力容器1から瞬時的には多量に蒸気が流れ、直ちにその量は低くなってバランスすることとなるが、瞬時的にはこれに含まれる非凝縮ガス中に含まれる水素も高い流量が流れるので、気体廃棄物処理系では酸素注入量をこの水素の再結合量に対応する量にしておくことが必要となる。
【0072】
本実施の形態によれば、主蒸気ドレン弁4の下流に流量を制限するオリフィス4aを設け、主蒸気ドレンラインを、他の主蒸気ライン2より先に開して、原子炉圧力容器1内気相部に滞留していた非凝縮性ガスを多量に含む蒸気を小流量ずつ流すことで、気体廃棄物処理系における水素の高流量を防ぐことができる。
【0073】
なお、この際の酸素必要量は、プラントの特性により定まり、試験等で確認されるものであるが、情報が整わない場合は気体廃棄物処理系の設計流量の範囲で酸素を注入することとなる。酸素は、少なくとも水素が気体廃棄物処理系に到達する時には、同再結合器に到達している必要があるので、その時間を考慮して注入開始時間を決定するが、安全を見る場合は主蒸気通気開始直後となる。
【0074】
つぎに図1により本発明に係る第8の実施の形態を説明する。
本実施の形態は、原子炉圧力容器から気体廃棄物処理系に流入する水素量が少量の場合に酸素の代わりに空気を注入する運転方法である。
【0075】
上述の様に、酸素の量がある程度必要な場合は、通常時の気体廃棄物処理系再結合器22の入口側酸素注入配管20が使用可能であるが、起動時はプラントを循環する一次系流量(主蒸気、給水)が小さいので、基本的には出力が上昇するまでは原子炉構造材の腐食抑制対策として必要な水素注入量は例えば通常時の数%〜2割程度と少量である。
【0076】
よって、これに対応する酸素量も通常時に比べ少量であるので、従来の酸素注入設備27を使用せず空気に含まれる約2割の酸素から再結合処理を行うものである。気体廃棄物処理系では、空気ブリードライン28が流量調整弁29を介して再結合器22入口側配管に接続されており、再結合器22に空気を流すことが可能である。流量調整弁29は、中央操作室から遠隔操作が可能である。
【0077】
本実施の形態によれば、起動時に通常時用の設備を使用する場合、従来設備ではタービン建屋内の酸素注入設備を起動させるための現場操作が伴う等、運転者への負担が増すこととなるので、その負担を軽減することができる。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、従来必要とされていた脱気工程を省略することができ、工程短縮に伴う早期の発電開始に寄与することができる。また、核加熱前の水素注入に拘わらず起動時に水素注入する原子力発電プラントの水素の発生や滞留などに対して、安全性の高い沸騰水型原子力発電プラントの運転方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る沸騰水型原子力発電プラントの運転方法の第1、第6、第7および第8の実施の形態を説明するための系統図。
【図2】従来例と本発明に係る第1、第2、第5および第7の実施の形態を説明するための水素注入工程時期を原子炉水温度と主蒸気流量の関係で示す水素注入工程比較図。
【図3】本発明に係る第2の実施の形態を説明するための系統図。
【図4】本発明に係る第3の実施の形態を説明するための系統図。
【図5】本発明に係る第4の実施の形態を説明するための系統図。
【図6】本発明に係る第5の実施の形態を説明するための系統図。
【図7】本発明に係る第6の実施の形態を説明するための系統図。
【符号の説明】
1…原子炉圧力容器、2…主蒸気ライン、3…主蒸気隔離弁、4…主蒸気ドレン弁、5…タービンバイパス弁、6…主蒸気止め弁、7…タービン、8…主復水器、9…給水ポンプ、10…給水加熱器、11…給水ライン、12…再循環ポンプ、13…再循環ライン、14…原子炉冷却材循環ポンプ、15…原子炉冷却材浄化ろ過脱塩器、16…給水加熱器、17…原子炉冷却材浄化系、18…水素注入配管、19…CUWブローライン、20…酸素注入配管、21…蒸気空気抽出器、22…再結合器、23…液体廃棄物処理系排液受タンク、24…排気ダクト、25…換気ファン、26…オリフィス、27…酸素注入設備、28…空気ブリードライン、29…流量調整弁、31…非常用炉心冷却系ポンプ、32…タービン、33…主蒸気配管、34…圧力抑制室、35…原子炉格納容器、36…入口弁、37…入口弁、38…原子炉建屋、39…格納容器パージ排風機、40…隔離弁、41…隔離弁、42…主排気塔、43…隔離弁、44…隔離弁、45…逆止弁、46…逆止弁、47…配管、48…配管、49…止め弁、50…止め弁、51…窒素供給装置、52…隔離弁、61…可燃性ガス濃度制御系、62…隔離弁、63…ブロワ、64…再結合器、65…隔離弁、66…非常用ガス処理系、67…非常用ガス処理系排風機、68…非常用ガス処理系フィルタ装置、69…フィルタ出口弁、70…窒素配管、71…吸引配管、72…排気管、73…非常用炉心冷却系、74…隔離弁。

Claims (7)

  1. 原子炉系統配管から水素を封入して原子炉水中に水素を溶け込ませる工程を有する沸騰水型原子力発電プラントの運転方法において、
    前記プラントを起動するにあたり、前記プラントの原子炉圧力容器に接続されている非常用炉心冷却設備の確認運転の運転期間に、前記非常用炉心冷却設備に付帯するポンプの駆動源である主蒸気が前記原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器に付設する圧力抑制室に排出され、前記主蒸気の一部が前記原子炉格納容器内のドライウェルに移行した状態の前記原子炉格納容器内雰囲気を、前記非常用炉心冷却設備の確認運転の期間またはその運転開始以降の一定期間に、前記原子炉格納容器に接続する格納容器パージ排風機により前記プラントに付設する主排気塔へ排気することを特徴とする沸騰水型原子力発電プラントの運転方法。
  2. 前記非常用炉心冷却設備の確認運転の期間またはその運転開始以降の一定期間に、前記圧力抑制室または前記原子炉格納容器内のドライウェル或いはその両方の雰囲気を前記原子炉格納容器および前記圧力抑制室間に設置した非常用ガス処理系を通して排気することを特徴とする請求項1記載の沸騰水型原子力発電プラントの運転方法。
  3. 前記非常用炉心冷却設備の確認運転の前に、前記原子炉格納容器内に窒素を封入することを特徴とする請求項1記載の沸騰水型原子力発電プラントの運転方法。
  4. 前記非常用炉心冷却設備の確認運転の期間またはその運転開始以降の一定期間に、前記圧力抑制室または前記原子炉格納容器内のドライウェル或いはその両方の雰囲気を前記原子炉格納容器および前記圧力抑制室間に設置した可燃性ガス濃度制御系を通して前記雰囲気中の水素を酸素と再結合処理することを特徴とする請求項1記載の沸騰水型原子力発電プラントの運転方法。
  5. 原子炉系統配管から水素を封入して原子炉水中に水素を溶け込ませる工程を有する原子力発電プラントの起動工程において、
    前記プラントの原子炉圧力容器に接続されている非常用炉心冷却設備の確認運転の運転期間に、前記非常用炉心冷却設備に付帯するポンプの駆動源である主蒸気が前記原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器に付設する圧力抑制室に排出され、前記主蒸気の一部が前記原子炉格納容器内ドライウェルに移行した状態の前記原子炉格納容器内雰囲気を、前記非常用炉心冷却設備の確認運転の期間またはその運転開始以降の一定期間に、前記原子炉格納容器に接続する格納容器パージ排風機又は前記原子炉格納容器および前記圧力抑制室間に設置した非常用ガス処理系により前記プラントに付設する主排気塔へ排気するとともに、前記原子炉格納容器に前記プラントの原子炉建屋内雰囲気を吸入するか、又は前記原子炉格納容器内に窒素を封入することを特徴とする沸騰水型原子力発電プラントの運転方法。
  6. 前記原子炉圧力容器内の温度と圧力が定格値まで上昇した後に一旦制御棒を挿入して前記原子炉圧力容器内が未臨界となり、再度前記制御棒を引抜き、核加熱が再開されて、前記原子炉圧力容器に接続した主蒸気ラインに付設するタービンバイパス弁が開く前に前記主蒸気ラインに付設する主蒸気ドレン弁を開き、その時前記原子炉圧力容器から前記主蒸気ラインを通して流出する主蒸気が前記タービンバイパス弁および前記主蒸気ドレン弁の下流側に設置した主復水器を介してその下流側に接続する気体廃棄物処理系再結合器に到達する前に前記気体廃棄物処理系再結合器の入口側に酸素を注入しておき、前記原子炉圧力容器内の雰囲気が前記気体廃棄物処理系再結合器に到達した時には前記気体廃棄物処理系再結合器に流入する全気体のモル比は水素2に対して酸素1以上となるように酸素量を制御することを特徴とする請求項1ないし5記載の沸騰水型原子力発電所の運転方法。
  7. 前記気体廃棄物処理系再結合器の入口側に空気ブリードラインを接続し、この空気ブリードラインから空気を注入し、前記気体廃棄物処理系再結合器に流入する全気体のモル比は水素2に対して酸素1以上となるように空気量を制御することを特徴とする請求項6記載の沸騰水型原子力発電所の運転方法。
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