JP2019207174A - 原子力発電プラント - Google Patents

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克紀 浜田
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佳彦 石井
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Abstract

【課題】水素によって原子炉格納容器の内部の圧力が上昇することを抑制することができる原子力発電プラントを提供する。【解決手段】原子力発電プラント1は、原子炉格納容器2と、冷却水15aが充填された冷却プール15を有し、原子炉格納容器を冷却する冷却機構10と、を備えている。また、原子力発電プラント1は、原子炉格納容器2の気相部2a、8aと冷却機構10の冷却プール15とを連通する気体放出配管18と、気体放出配管18に設けられ、水蒸気と水素を透過し、放射性物質を透過させないフィルタ19と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、静的な冷却系からなる冷却機構を備えた原子力発電プラントに関する。
原子力発電プラントは、事故が発生してもその事故を収束させるために多様な安全系設備を備えている。沸騰水型軽水炉(BWR)では、原子炉停止後も原子炉圧力容器に内蔵された炉心で発生する熱を除去する必要がある。例えば、原子炉圧力容器を内包する原子炉格納容器内で、原子炉圧力容器に接続された蒸気配管が破断する冷却材喪失事故(LOCA)が発生した場合、蒸気配管の破断口から原子炉格納容器のドライウェルに流出する蒸気を、サプレッションチェンバーに導いて冷却し、凝縮させている。これにより、破断口から放出された水蒸気を原子炉格納容器の内部に閉じ込めると共に、水蒸気が放出されることによる原子炉格納容器内の圧力が上昇することを抑制している。
しかしながら、サプレッションチェンバーで水蒸気を凝縮させることで、サプレッションチェンバー内の水の温度が上昇する。そして、サプレッションチェンバー内の水の温度が上昇することで、飽和水蒸気圧も上昇し、原子炉格納容器の圧力も上昇する。そのため、一般的な原子力発電プラントでは、残留熱除去系(RHR)の機能の一部として、サプレッションチェンバー内の水をポンプで熱交換機に送り、熱交換機を通して原子炉格納容器の外部に放熱させた後、再びサプレッションチェンバーに戻すことが行われている。
近年では、原子力発電プラント内の全交流電源が喪失する事故を想定し、運転員の操作が必要なく、ポンプなどの動的機器や電源を必要としないで熱を除去する静的な安全系設備が求められている。
静的な安全系設備としては、例えば、特許文献1に記載されているようなものがある。特許文献1には、原子炉原子炉格納容器と、原子炉原子炉格納容器内部に設置された原子炉原子炉圧力容器と、原子炉原子炉格納容器の下部に設置され、原子炉原子炉格納容器内の圧力上昇を抑制するサプレッションプールと、を備えた原子力発電プラントが記載されている。また、特許文献1に記載された原子力発電プラントは、生体遮蔽壁と、原子炉原子炉格納容器と生体遮蔽壁との空間に冷却水を貯留する外周プールと、原子炉原子炉圧力容器から原子炉原子炉格納容器の外側に引き出された蒸気供給配管と、を備えている。そして、特許文献1に記載された原子力発電プラントは、蒸気供給配管の下流側に接続され、外周プール中に設置した蒸気凝縮熱交換器と、一端側が蒸気凝縮熱交換器の下流側に接続され、他端側がサプレッションプールに接続された凝縮水放出配管とを備えている。
特開2015−194416号公報
また、蒸気配管が破断した場合、水蒸気だけでなく水素が原子炉格納容器内に放出されるおそれがある。しかしながら、水素は凝縮できないため、特許文献1に記載された技術では、漏れ出た水素により原子炉格納容器の内部の圧力が上昇する、という問題を有していた。
本目的は、上記の問題点を考慮し、水素によって原子炉格納容器の内部の圧力が上昇することを抑制することができる原子力発電プラントを提供することにある。
上記課題を解決し、目的を達成するため、原子力発電プラントは、原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器と、冷却水が充填された冷却プールを有し、原子炉格納容器を冷却する冷却機構と、を備えている。また、原子力発電プラントは、原子炉格納容器の気相部と冷却機構の冷却プールとを連通する気体放出配管と、気体放出配管に設けられ、水蒸気と水素を透過し、放射性物質を透過させないフィルタと、を備えている。
上記構成の原子力発電プラントによれば、水素によって原子炉格納容器の内部の圧力が上昇することを抑制することができる。
第1の実施の形態例にかかる原子力発電プラントを示す概略構成図である。 第1の実施の形態例にかかる原子力発電プラントの気体放出配管の気体流入部を示す斜視図である。 第2の実施の形態例にかかる原子力発電プラントを示す概略構成図である。 第3の実施の形態例にかかる原子力発電プラントを示す概略構成図である。 第4の実施の形態例にかかる原子力発電プラントを示す概略構成図である。
以下、実施の形態例にかかる原子力発電プラントについて、図1〜図5を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
1.第1の実施の形態例
1−1.原子力発電プラントの構成例
まず、第1の実施の形態例(以下、「本例」という。)にかかる原子力発電プラントの構成について、図1及び図2を参照して説明する。
図1は、本例の原子力発電プラントを示す概略構成図である。
本例では、原子力プラントとして、改良型沸騰水型軽水炉(Advanced Boiling Water Reactor:ABWR)が適用される。図1に示すように、原子力発電プラント1は、原子炉格納容器2と、原子炉圧力容器3と、炉心4と、隔離壁5と、ペデスタル7と、サプレッションチェンバー8と、冷却機構10等を備えている。また、原子力発電プラント1は、気体放出配管18、静的触媒式水素再結合装置17を備えている。
原子炉圧力容器3は、ステンレス鋼等の鋼材により略円筒型に形成されている。そして、原子炉圧力容器3の内部には、複数の燃料集合体が装荷された炉心4が配置されている。さらに、原子炉圧力容器3の内部には、原子炉冷却材及び減速材として炉水3aが給水されている。また、原子炉圧力容器3には、主蒸気配管12や不図示の吸水配管が接続されている。主蒸気配管12には、主蒸気隔離弁12aが設けられている。そして、原子炉圧力容器3は、ペデスタル7に支持されて原子炉格納容器2内に収容されている。
本例の原子炉格納容器2は、熱伝導率がコンクリートよりも高い鋼製により形成されている。また、原子炉格納容器2は、気密性を有するように円筒状に形成されている。そして、原子炉格納容器2内には、原子炉圧力容器3や、サプレッションチェンバー8が格納されている。
さらに、原子炉格納容器2の内部空間は、原子炉圧力容器3を支持するペデスタル7と、気密壁であるダイヤフラム・フロア6により区分けされている。具体的には、原子炉格納容器2の内部空間は、ダイヤフラム・フロア6によって、気相部である上部ドライウェル2aと、下部ドライウェル2b及びサプレッションチェンバー8に区分けされる。上部ドライウェル2aは、ダイヤフラム・フロア6よりも上方の空間であり、下部ドライウェル2b及びサプレッションチェンバー8は、ダイヤフラム・フロア6よりも下方の空間である。
ペデスタル7は、略円筒状に形成されている。また、ペデスタル7は、原子炉格納容器2の底部に形成された床面から上方に向けて立設されている。ペデスタル7の上端部は、ダイヤフラム・フロア6に接合され、原子炉圧力容器3を支持する。
ペデスタル7は、原子炉格納容器2の内部空間におけるダイヤフラム・フロア6よりの下方の空間を、下部ドライウェル2bとサプレッションチェンバー8に区分けする。ペデスタル7と原子炉格納容器2の壁面の空間がサプレッションチェンバー8となる。サプレッションチェンバー8には、原子炉格納容器2内の圧力を抑制するための圧力抑制水8bが充填されている。そして、サプレッションチェンバー8の圧力抑制水8bの上部には、気相部となる上部空間部8aが形成される。
また、ダイヤフラム・フロア6には、ベント管11が設けられている。ベント管11は、サプレッションチェンバー8と上部ドライウェル2aとを連通する。ベント管11の一端は、上部ドライウェル2aに開口しており、ベント管11の他端は、サプレッションチェンバー8に充填された圧力抑制水8b内で開口している。
緊急時には、上部ドライウェル2a内の水蒸気がベント管11を通過し、サプレッションチェンバー8の圧力抑制水8bに向けて放出される。そして、放出された水蒸気は、サプレッションチェンバー8の圧力抑制水8bによって冷却され凝縮される。
さらに、ペデスタル7の上端部には、真空破壊弁14が設けられている。真空破壊弁14は、サプレッションチェンバー8における上部空間部8aと、下部ドライウェル2bとを開閉可能に連通している。真空破壊弁14は、通常時では、閉じられている。そして、サプレッションチェンバー8の圧力が下部ドライウェル2bの圧力よりも高くなった場合には、真空破壊弁14が開く。そして、サプレッションチェンバー8の上部空間部8aの気体が真空破壊弁14を介して下部ドライウェル2bに放出される。
また、原子炉格納容器2の内部は、空気を窒素に置換することで酸素を排除している。これにより、水素爆発の発生を防止している。
隔離壁5は、原子炉格納容器2の外壁を囲むようにして原子炉格納容器2の外壁と間隔を空けて設置されている。隔離壁5は、例えば、放射線を遮蔽するコンクリートにより形成されている。そして、隔離壁5と原子炉格納容器2との間には、静的な冷却機構10が形成される。そして、冷却機構10は、隔離壁5と原子炉格納容器2の外壁によって内部空間の気体が漏洩しない密閉構造を有している。
冷却機構10は、冷却水15aが充填された冷却プール15と、冷却プール15における冷却水15aの上方に形成された冷却気相部16とを有している。冷却気相部16には、通常時では、空気が存在する。また、冷却気相部16には、静的触媒式水素再結合装置17が配置される。静的触媒式水素再結合装置17は、水素を、冷却気相部16に初期雰囲気に存在する空気に含まれている酸素と再結合させる。そして、静的触媒式水素再結合装置17は、水素を水蒸気にする。
また、隔離壁5の上端部、すなわち冷却機構10には、排気ライン13が接続されている。排気ライン13は、冷却気相部16と原子炉建屋の外部とを連通する。そして、冷却気相部16内の水蒸気は、排気ライン13を通過して、外部に放出される。
また、冷却プール15は、原子炉格納容器2の外壁を間に挟んでサプレッションチェンバー8に隣接している。そのため、冷却プール15によりサプレッションチェンバー8を効率良く冷却することができる。そして、冷却プール15とサプレッションチェンバー8は、気体放出配管18を介して連通している。
気体放出配管18は、気体放出部18aと、気体流入部18bと、配管部18cとを有している。気体放出部18aは、気体放出配管18の一端部に形成された開口部である。また、気体流入部18bは、気体放出配管18の他端部に形成された開口部である。そして、配管部18cは、気体放出部18aと気体流入部18bとを接続する。
気体放出部18aは、冷却プール15の冷却水15a内に配置される。また、気体流入部18bは、サプレッションチェンバー8の上部空間部8aに配置される。そして、配管部18cは、サプレッションチェンバー8の上部空間部8aを通り、原子炉格納容器2の外壁を貫通している。そして、配管部18cは、原子炉格納容器2の外壁から冷却気相部16を通り、冷却プール15の冷却水15a内に延在する。
なお、配管部18cが延在する向きは、上述した例に限定されるものではない。例えば、配管部18cをサプレッションチェンバー8の上部空間部8aから圧力抑制水8b内を通し、冷却プール15の冷却水15a内に延在させてもよい。
また、気体放出部18aは、冷却プール15の底面付近に配置することが望ましい。これにより、気体放出部18aから放出される水蒸気や水素からなる気体S2によって冷却プール15の冷却水15aを撹拌させることができる。その結果、冷却プール15の冷却水15aの温度が層をなす温度成層化を防止でき、冷却プール15による原子炉格納容器2の除熱能力を高めることができる。
さらに、気体流入部18bは、サプレッションチェンバー8の上部空間部8aの上部に配置することが望ましい。これにより、気体流入部18bがサプレッションチェンバー8の圧力抑制水8b内に水没することを防ぐことができる。また、気体流入部18bには、フィルタ19が設けられている。
図2は、気体放出配管18の気体流入部18bを示す斜視図である。
図2に示すように、気体流入部18bには、フィルタ19と、起動弁19aが設けられている。起動弁19aは、フィルタ19よりも気体流入部18bの開口側に配置されている。起動弁19aは、例えば、所定の圧力で開放するラプチャディスクや安全弁等により構成されている。そのため、起動弁19aは、開放動作の際に電源や運転員の操作が不要である。これにより、弁操作やポンプ操作等に起因する起動不具合を排除することができ、電源や運転員の操作ないしで、原子炉格納容器2を減圧することができる。
フィルタ19は、気体流入部18bの通路を塞ぐように配置されている。そして、フィルタ19は、水素や水蒸気を透過させ、放射性物質を透過させない。ここで、透過させる水素や水蒸気の分子径は、0.3nmであり、炉内で発生する核***生成部であり、かつ放射性物質でもあるヨウ素やセシウム、放射性希ガス(主にクリプトンやキセノン)の分子径は、0.3nmよりも大きい。そのため、フィルタ19は、例えば、所定の分子径よりも小さい気体を選択的に透過する分子ふるいの原理を利用する分子ふるい膜により構成される。
なお、改良型沸騰水型軽水炉の場合、原子炉格納容器2内の気体は、窒素に置換されている。そのため、分子ふるい膜で気体を選択的に透過する場合、クリプトンやキセノンと分子径の近い窒素は透過しない可能性がある。しかしながら、原子炉格納容器2を減圧させる観点では、窒素がフィルタ19を透過しなくても問題はない。
このような構成を有するフィルタ19としては、例えば、ポリイミドを主成分とした高分子膜、窒化ケイ素を主成分としたセラミック膜、炭素を主成分とした酸化グラフェン膜等の分子ふるいにより気体の分離が可能な膜が用いられる。なお、フィルタ19としては、上述したものに限定されるものではなく、炉内で発生する核***生成物を透過させず、水素と水蒸気を透過させる膜であればよい。
1−2.原子力発電プラントにおける事故発生時の冷却動作
次に、上述した構成を有する原子力発電プラント1における事故発生時の原子炉格納容器2の冷却動作について説明する。なお、主蒸気配管12に大破断(大LOCA)が発生した場合について説明する。
図1に示すように、主蒸気配管12に破断が発生した場合、原子炉圧力容器3で発生した水蒸気が主蒸気配管12の破断口K1から流出する。そのため、原子炉圧力容器3の炉水3aの水位及び圧力が低下する。また、主蒸気配管12に設けられた主蒸気隔離弁12aは、主蒸気配管12を通過する水蒸気の流量を示す信号により、閉じられる。そして、水蒸気やその他の放射性物質が原子炉格納容器2の外部に流出することを防止する。
また、主蒸気隔離弁12aが閉じられたことを示す信号により、スクラム信号が発生する。そして、このスクラム信号により、全ての制御棒が炉心4に挿入されることで原子炉が停止する。
なお、原子炉が停止した後も、原子炉圧力容器3内では崩壊熱が発生する。そして、定格熱出力の数%以下と小さく、かつ時間と共に指数関数的に減少するものの、この崩壊熱によって水蒸気が発生し続ける。そのため、原子炉圧力容器3内の炉水3aも減少する。このため、原子炉圧力容器3内の水位を維持することで、炉心4を継続的に冷却する必要がある。さらに、炉心4で発生する水蒸気を凝縮させることで、原子炉格納容器2の圧力の上昇を緩和させて、原子炉格納容器2から崩壊熱を除去する必要がある。
まず、発生する水蒸気の凝縮について説明する。
主蒸気配管12の破断口K1から上部ドライウェル2aに流入した水蒸気は、ベント管11を通って、サプレッションチェンバー8の圧力抑制水8b内に流入する。そして、圧力抑制水8b内に流入した気体S1に含まれる水蒸気は、圧力抑制水8bによって凝縮されて水に戻される。これにより、発生した水蒸気によって原子炉格納容器2内の圧力が上昇することを抑制することができる。
次に、原子炉圧力容器3内の炉水3aの水位の維持及び原子炉格納容器2からの除熱について説明する。
大LOCAが発生した場合でも、外部電源もしくは非常用電源が利用できる場合には、非常時炉心冷却系(ECCS)によって原子炉圧力容器3内に注水が行われる。これにより、炉水3aの水位を炉心4よりも上方に維持することができ、炉心4を継続的に冷却することができる。
また、水蒸気を凝縮させることでサプレッションチェンバー8の圧力抑制水8bの温度が上昇する。しかしながら、残留熱除去系(RHR)によりサプレッションチェンバー8の圧力抑制水8bを冷却し、原子炉格納容器2の除熱が行われる。また、RHRを用いて、原子炉格納容器2内の空間へ冷却水を注水することで原子炉格納容器2を冷却することができる。これにより、大LOCAを安全に収束させることができる。
なお、外部電源もしくは非常用電源を利用できない場合には、上述したRHRの除熱機能を使用することができない。そのため、サプレッションチェンバー8の圧力抑制水8bの水温が上昇すると共に、原子炉格納容器2の圧力が上昇する可能性がある。さらに、ECCSによる注水が失敗した場合、核燃料から放出される放射性物質を外部に漏らさないために設けられた燃料被覆管が高温となり、損傷する可能性がある。そして、水や水蒸気が高温となった燃料被覆管に含まれるジルカイロが反応した場合、水素が発生する。発生した水素は、水蒸気と共に破断口K1から上部ドライウェル2aに流出する。さらに、水素は、水蒸気と共にベント管11を通り、サプレッションチェンバー8にも流入する。
はお、本例の原子力発電プラント1は、上述した電源が喪失した事故を想定し、静的に原子炉格納容器2を冷却することができる。次に、静的に原子炉格納容器2の冷却する動作について説明する。
サプレッションチェンバー8の圧力抑制水8bの水温が上昇すると、圧力抑制水8bの熱は、原子炉格納容器2の外壁を介して、冷却機構10における冷却プール15の冷却水15aに放熱される。これにより、サプレッションチェンバー8の圧力抑制水8bが冷却されると共に、冷却プール15の冷却水15aが加熱される。
また、サプレッションチェンバー8の上部空間部8aの圧力が上昇し、所定の圧力に達すると、気体放出配管18の気体流入部18bに設けた起動弁19a(図2参照)が開放される。また、冷却気相部16は、排気ライン13を介して原子炉建屋の外部に接続されているため、冷却機構10の冷却気相部16の圧力は大気圧に等しい。そのため、サプレッションチェンバー8の上部空間部8aの圧力が冷却気相部16の圧力よりも高いため、上部空間部8aの気体がフィルタ19及び気体放出配管18を介して冷却プール15の冷却水15aに放出される。
なお、上部空間部8aの気体に含まれている放射性物質は、フィルタ19により遮断される。そのため、気体放出配管18の気体放出部18aから放出される気体S2は、水蒸気及び水素を含み、放射性物質は含まない。その結果、放射性物質が原子炉格納容器2の外部に漏れ出ることを防ぐことができる。
気体放出配管18から冷却水15aに放出された気体S2に含まれる水蒸気は、冷却プール15の冷却水15a内に直接放出される。そして、気体S2に含まれる水蒸気は、冷却プール15の冷却水15a内で冷却されて、凝縮する。この凝縮に伴い発生する凝縮熱により、冷却プール15の冷却水15aが加熱される。
また、水蒸気に直接接触した状態で冷却水15aは加熱されるため、壁面や配管などからの伝熱による加熱よりも冷却水15aの加熱効率を向上させることができる。そのため、冷却プール15の冷却水15aは、大気圧化での飽和温度である100℃に早期に達し、沸騰する。
冷却水15aが沸騰することで、原子炉格納容器2の外壁を介した冷却水15aからサプレッションチェンバー8の圧力抑制水8bへの伝熱形態が、対流熱伝達から沸騰熱伝達に移行する。沸騰熱伝達は、対流熱伝達よりも熱伝達率が10倍以上に大きい。そのため、冷却水15aによる熱伝達効率が向上し、原子炉格納容器2を効率良く除熱することができる。
なお、冷却水15aに放出される気体S2には、水素も含まれる。そして、水素は、凝縮されないため、冷却プール15から冷却気相部16に移動する。冷却気相部16に移動した水素は、静的触媒式水素再結合装置17によって冷却気相部16に初期雰囲気に存在する酸素と結合され、水蒸気となる。そして、水蒸気は、排気ライン13を介して原子炉建屋の外部に放出される。これにより、水素爆発が発生することを防止することができる。なお、放出された水素や水蒸気が原子炉建屋に再流入しないようにするため、排気ライン13は、水素や水蒸気を原子炉建屋の外部環境に放出できることが好ましい。
また、本例では、冷却気相部16に静的触媒式水素再結合装置17を配置した例を説明したが、これに限定されるものではない。静的触媒式水素再結合装置17は、排気ライン13に設置してもよい。なお、冷却気相部16は、冷却水15aから発生する水蒸気で満たされる。そのため、静的触媒式水素再結合装置17を設けなくても水素爆発が発生する確率は小さい。
このように、本例の原子力発電プラント1によれば、運転員による弁操作やポンプ起動のような動的な方法を用いることなく、冷却機構10を用いた完全に静的な方法で原子炉格納容器2の冷却を行うことができる。さらに、冷却水15aを効率良く加熱し、早期に沸騰させることができ、原子炉格納容器2の除熱効果を高めることができる。
また、気体放出配管18を介して水蒸気と共に発生した水素を原子炉格納容器2の外部に放出することができるため、原子炉格納容器2の圧力が水素によって上昇することを抑制することができる。また、水素と水蒸気を透過させて、放射性物質を透過させないフィルタ19により、放射性物質が原子炉格納容器2から外部に漏れ出ることを防止することができる。その結果、安全性の高い原子力発電プラント1を提供することができる。
2.第2の実施の形態例
次に、第2の実施の形態例にかかる原子力発電プラントについて図3を参照して説明する。
図3は、第2の実施の形態例にかかる原子力発電プラントを示す概略構成図である。
この第2の実施の形態例にかかる原子力発電プラントが、第1の実施の形態例にかかる原子力発電プラント1と異なる点は、原子力格納容器、静的な冷却機構及び気体放出配管の構成である。そのため、ここでは、原子力格納容器、冷却機構及び気体放出配管について説明し、第1の実施の形態例にかかる原子力発電プラントと共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明は省略する。
図3に示すように、原子力発電プラント20は、原子炉格納容器2Bと、原子炉圧力容器3と、炉心4と、ペデスタル7と、サプレッションチェンバー8と、冷却機構21と、気体放出配管28等を備えている。
原子炉格納容器2Bは、原子炉圧力容器3、ペデスタル7及びサプレッションチェンバー8を格納している。また、原子炉格納容器2Bは、例えば、放射線を遮断するコンクリートにより形成されている。また、原子炉格納容器2Bの上部には、格納容器上蓋2cが設けられている。
冷却機構21は、原子炉格納容器2Bよりも上方に設置されている。また、冷却機構21は、不図示の原子炉建屋の他の区画に対して内部の気体が漏洩しない密閉構造を有している。冷却機構21は、冷却水22aが充填された冷却プール22と、冷却プール22における冷却水22aの上方に形成された冷却気相部23とを有している。冷却プール22に充填された冷却水22aの水面位置は、原子炉格納容器2Bよりも高い位置に存在している。
また、冷却機構21には、排気ライン27が接続されている。排気ライン27の一端部は、冷却機構21の冷却気相部23に接続されており、排気ライン27の他端部は、原子炉建屋の外部に延在している。そのため、排気ライン27は、冷却気相部23と、原子炉建屋の外部とを連通する。そして、冷却気相部23内の水蒸気は、排気ライン27を通過して、外部に放出される。さらに、冷却気相部23には、静的触媒式水素再結合装置17が配置されている。
また、冷却機構21は、冷却プール22に配置された熱交換器24と、凝縮水放出配管25と、気体供給配管26とを有している。凝縮水放出配管25の一端部は、熱交換器24の下端部に接続されている。また、凝縮水放出配管25の他端部は、サプレッションチェンバー8の圧力抑制水8b内に配置されている。
気体供給配管26の一端部は、原子炉格納容器2Bの格納容器上蓋2cを貫通し、上部ドライウェル2aに配置されている。また、気体供給配管26の他端部は、熱交換器24の上端部に接続されている。
上部ドライウェル2a内の気体は、気体供給配管26を通り熱交換器24に供給される。そして、熱交換器24に供給された気体に含まれる水蒸気は、熱交換器24を通過することで凝縮される。凝縮された水蒸気は、凝縮水放出配管25を通ってサプレッションチェンバー8の圧力抑制水8bに放出される。
また、気体放出配管28は、気体放出部28aと、気体流入部28bと、配管部28cとを有している。気体放出部28aは、気体放出配管28の一端部に形成された開口部である。また、気体流入部28bは、気体放出配管28の他端部に形成された開口部である。そして、配管部28cは、気体放出部28aと気体流入部28bとを接続する。
気体放出部28aは、冷却プール22の冷却水22a内に配置される。また、気体流入部28bは、サプレッションチェンバー8の上部空間部8aに配置される。これにより、サプレッションチェンバー8の上部空間部8aと冷却プール22は、気体放出配管28によって連通する。また、気体流入部28bには、フィルタ19と不図示の起動弁が設けられる。
上述したように、冷却プール22に充填された冷却水22aの水面位置は、原子炉格納容器2Bよりも高い位置に存在している。そのため、通常運転時などにおいてサプレッションチェンバー8の上部空間部8aの圧力が大気圧程度である場合、気体放出配管28を通り、フィルタ19に冷却プール22の冷却水22aが逆流する可能性がある。そのため、気体放出配管28の配管部28cには、逆流防止部28dが設けられている。
逆流防止部28dは、冷却プール22の冷却水22aの水面位置よりも十分に高い位置に配置されている。これにより、冷却水22aが気体放出配管28を通ってフィルタ19に逆流することを防ぐことができる。なお、逆流防止部28dを設ける代わりに、配管部28cに逆止弁を設けてもよい。
次に、上述した構成を有する第2の実施の形態例にかかる原子力発電プラント20における事故(大LOCA)発生時の冷却動作について説明する。
大LOCAが発生した場合、上部ドライウェル2aの圧力は、サプレッションチェンバー8の圧力よりも高くなる。そのため、上部ドライウェル2a内の気体は、気体供給配管26を通り熱交換器24に供給される。そして、熱交換器24に供給された気体に含まれる水蒸気は、熱交換器24を通過することで凝縮される。凝縮された水蒸気は、凝縮水放出配管25を通ってサプレッションチェンバー8の圧力抑制水8bに戻る。
また、サプレッションチェンバー8のサプレッションチェンバー8の上部空間部8aの圧力が上昇し、所定の圧力に達すると、気体放出配管28の気体流入部28bに設けた起動弁が開放される。そのため、サプレッションチェンバー8の上部空間部8a内の気体は、フィルタ19及び気体放出配管28を通り、冷却プール22の冷却水22aに放出される。
そして、冷却プール22の冷却水22aは、気体放出配管28の気体放出部28aから放出された気体により、加熱されて早期に沸騰する。これにより、冷却水22aによる熱伝達効率が向上し、熱交換器24を通る気体を効率良く除熱することができる。
さらに、気体放出配管28から放出された気体に含まれる水素は、冷却プール22から冷却気相部23に移動する。冷却気相部23に移動した水素は、静的触媒式水素再結合装置17によって冷却気相部23に初期雰囲気に存在する酸素と結合され、水蒸気となる。そして、冷却機構21に接続された排気ライン27から水蒸気が外部に放出される。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる原子力発電プラント1と同様であるため、それらの説明は省略する。このような構成を有する原子力発電プラント20によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる原子力発電プラント1と同様の作用効果を得ることができる。
3.第3の実施の形態例
次に、第3の実施の形態例にかかる原子力発電プラントについて図4を参照して説明する。
図4は、第3の実施の形態例にかかる原子力発電プラントを示す概略構成図である。
この第3の実施の形態例にかかる原子力発電プラントが、第1の実施の形態例にかかる原子力発電プラント1と異なる点は、原子力格納容器、静的な冷却機構及び気体放出配管の構成である。そのため、ここでは、原子力格納容器、冷却機構及び気体放出配管について説明し、第1の実施の形態例にかかる原子力発電プラントと共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明は省略する。
図4に示すように、原子力発電プラント30は、原子炉格納容器2Bと、原子炉圧力容器3と、炉心4と、ペデスタル7と、サプレッションチェンバー8と、冷却機構31と、気体放出配管38等を備えている。
原子炉格納容器2Bは、第2の実施の形態例にかかる原子炉格納容器2Bと同一の構成を有している。そして、原子炉格納容器2Bの上部には、格納容器上蓋2cが設けられている。なお、格納容器上蓋2cは、熱伝導率がコンクリートよりも高い鋼製により形成されている。
冷却機構31は、原子炉格納容器2Bの上部に配置されており、一部が格納容器上蓋2cに接触している。冷却機構31は、冷却水32aが充填された冷却プール32と、冷却プール32における冷却水32aの上方に形成された冷却気相部33とを有している。冷却気相部33には、静的触媒式水素再結合装置17が配置されている。
また、冷却機構31には、排気ライン37が接続されている。排気ライン37の一端部は、冷却機構31の冷却気相部33に接続されており、排気ライン37の他端部は、原子炉建屋の外部に延在している。そのため、排気ライン37は、冷却気相部33と、原子炉建屋の外部とを連通する。そして、冷却気相部33内の水蒸気は、排気ライン37を通過して、外部に放出される。
冷却プール32は、底面部の一部が原子炉格納容器2Bの格納容器上蓋2cにより形成されている。そのため、冷却プール32に充填された冷却水32aは、格納容器上蓋2cに直接接触する。そして、冷却機構31は、格納容器上蓋2cを介して原子炉格納容器2Bの上部ドライウェルを直接冷却している。
また、気体放出配管38は、気体放出部38aと、気体流入部38bと、配管部38cとを有している。気体放出部38aは、冷却プール32の冷却水32a内に配置される。また、気体流入部38bは、サプレッションチェンバー8の上部空間部8aに配置される。これにより、サプレッションチェンバー8の上部空間部8aと冷却プール32は、気体放出配管38によって連通する。また、気体流入部38bには、フィルタ19と不図示の起動弁が設けられる。
上述したように、冷却プール32に充填された冷却水32aの水面位置は、原子炉格納容器2Bよりも高い位置に存在している。そのため、第3の実施の形態例にかかる気体放出配管38の配管部38cには、第2の実施の形態例にかかる気体放出配管28と同様に、逆流防止部38dが設けられている。
逆流防止部38dは、冷却プール32の冷却水32aの水面位置よりも十分に高い位置に配置されている。これにより、冷却水32aが気体放出配管38を通ってフィルタ19に逆流することを防ぐことができる。なお、逆流防止部38dを設ける代わりに、配管部38cに逆止弁を設けてもよい。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる原子力発電プラント1と同様であるため、それらの説明は省略する。このような構成を有する原子力発電プラント30によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる原子力発電プラント1と同様の作用効果を得ることができる。
4.第4の実施の形態例
次に、第4の実施の形態例にかかる原子力発電プラントについて図5を参照して説明する。
図5は、第4の実施の形態例にかかる原子力発電プラントを示す概略構成図である。
この第4の実施の形態例にかかる原子力発電プラントが、第1の実施の形態例にかかる原子力発電プラント1と異なる点は、気体放出配管の気体流入部の位置である。そのため、ここでは、気体放出配管について説明し、第1の実施の形態例にかかる原子力発電プラントと共通する部分には、同一の符号を付して重複した説明は省略する。
図5に示すように、気体放出配管18の気体流入部18bは、原子炉格納容器2の上部ドライウェル2aに配置されている。そのため、上部ドライウェル2aと冷却プール15の冷却水15aは、気体放出配管18を介して連通する。また、気体流入部18bには、フィルタ19と、不図示の起動弁が設けられている。炉心4で発生した水素や水蒸気により、上部ドライウェル2aの圧力が所定の圧力に達すると、起動弁が開き、上部ドライウェル2a内の気体は、フィルタ19及び気体放出配管18を通り、冷却プール15の冷却水15aに放出される。
大LOCA等が発生した場合、上部ドライウェル2aの圧力は、サプレッションチェンバー8の上部空間部8aの圧力よりも高くなる。そのため、気体流入部18bを上部空間部8aに配置した場合よりも、上部ドライウェル2aに気体流入部18bを配置したほうが、フィルタ19及び気体放出配管18を通る水素及び水蒸気の量が多い。そのため、第4の実施の形態例にかかる原子力発電プラント40では、第1の実施の形態例にかかる原子力発電プラント1よりも早期に冷却プール15の冷却水15aを沸騰させることができる。その結果、第1の実施の形態例にかかる原子力発電プラント1よりも冷却効果を向上させることができ、さらに水素による原子炉格納容器2内の圧力上昇を抑制することができる。
また、気体流入部18bをダイヤフラム・フロア6よりも上方の上部ドライウェル2aに配置することで、気体流入部18bがサプレッションチェンバー8の圧力抑制水8bに水没することを防ぐことができる。
なお、第2の実施の形態例にかかる気体放出配管28の気体流入部28bや、第3の実施の形態例にかかる気体放出配管38の気体流入部38bにおいても、第4の実施の形態例にかかる気体放出配管18と同様に、上部ドライウェル2aに配置してもよい。
その他の構成は、第1の実施の形態例にかかる原子力発電プラント1と同様であるため、それらの説明は省略する。このような構成を有する原子力発電プラント40によっても、上述した第1の実施の形態例にかかる原子力発電プラント1と同様の作用効果を得ることができる。
なお、本発明は上述しかつ図面に示した実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施が可能である。
例えば、上述した第1の実施の形態例、第2の実施の形態例及び第3の実施の形態例にかかる原子力発電プラント1、20、30では、気体放出配管に起動弁を設けた例を説明したが、これに限定されるものではなく、起動弁を設けなくてもよい。
1、20、30、40…原子力発電プラント、 2、2B…原子炉格納容器、 2a…上部ドライウェル(気相部)、 2b…下部ドライウェル、 2c…格納容器上蓋、 3…原子炉圧力容器、 3a…炉水、 4…炉心、 5…隔離壁、 6…ダイヤフラム・フロア、 7…ペデスタル、 8…サプレッションチェンバー、 8a…上部空間部(気相部)、 8b…圧力抑制水、 10、21、31…冷却機構、 11…ベント管、 12…主蒸気配管、 12a…主蒸気隔離弁、 13、27…排気ライン、 14…真空破壊弁、 15、22、32…冷却プール、 15a、22a、32a…冷却水、 16、23、33…冷却気相部、 17…静的触媒式水素再結合装置、 18、28、38…気体放出配管、 18a…気体放出部、 18b…気体流入部、 18c…配管部、 19…フィルタ、 19a…起動弁、 24…熱交換器、 25…凝縮水放出配管、 26…気体供給配管

Claims (7)

  1. 原子炉圧力容器を格納する原子炉格納容器と、
    冷却水が充填された冷却プールを有し、前記原子炉格納容器を冷却する冷却機構と、
    前記原子炉格納容器の気相部と前記冷却機構の前記冷却プールとを連通する気体放出配管と、
    前記気体放出配管に設けられ、水蒸気と水素を透過し、放射性物質を透過させないフィルタと、
    を備えた原子力発電プラント。
  2. 前記原子炉格納容器の外壁を囲むようにして、前記原子炉格納容器の外壁と間隔を空けて設定された隔離壁をさらに備え、
    前記冷却機構は、前記原子炉格納容器と前記隔離壁との間に形成される
    請求項1に記載の原子力発電プラント。
  3. 前記原子炉格納容器の中に格納され、前記原子炉格納容器の圧力を抑制するサプレッションチェンバーをさらに備え、
    前記冷却機構の前記冷却プールは、前記原子炉格納容器の外壁を介して前記サプレッションチェンバーに隣接する
    請求項2に記載の原子力発電プラント。
  4. 前記冷却機構は、
    前記冷却プールに配置された熱交換器と、
    前記熱交換器と前記原子炉格納容器とを接続し、前記熱交換器に前記原子炉格納容器の気体を供給する気体供給配管と、
    前記熱交換器と前記原子炉格納容器とを接続し、前記熱交換器により凝縮された水蒸気を前記原子炉格納容器に放出する凝縮水放出配管と、を有する
    請求項1に記載の原子力発電プラント。
  5. 前記冷却機構は、前記原子炉格納容器の上部に設置され、
    前記冷却プールの底面部の一部は、前記原子炉格納容器の上部に設置された格納容器上蓋により形成される
    請求項1に記載の原子力発電プラント。
  6. 前記気体放出配管は、その一端部に形成された気体放出部と、他端部に形成された気体流入部と、前記気体放出部と前記気体流入部とを接続する配管部と、を有し、
    前記フィルタは、前記気体流入部に配置され、
    前記気体流入部には、所定の圧力で開放する起動弁が設けられる
    請求項1に記載の原子力発電プラント。
  7. 前記冷却機構は、内部空間の気体が漏洩しない密閉構造を有しており、
    前記冷却機構には、前記内部空間と原子炉建屋の外側とを連通する排気ラインが接続される
    請求項1に記載の原子力発電プラント。
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