JP4434060B2 - 2成分現像剤、画像形成方法、画像形成装置 - Google Patents
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Description
形状係数(SF−2)=(キャリアの周囲の長さ)2/(キャリアの実面積)×(1/4π)×100
形状係数の標準偏差は、下記式(2)により算出される値である。
形状係数の標準偏差=((SF−2の測定値−SF−2の個数平均値)2の和/データ数)1/2
次に、本発明に用いられるキャリアに対する蛍光X線分析について説明する。
(1)測定試料 :サンプル3gを加圧して作製したペレット状測定試料
(2)X線発生部
X線管球:Rhターゲット
管電圧:40kV
管電流:95mA
フィルター:無し
(3)分光条件
波長分散方式(スリットを使用)
(4)分光結晶
鉄元素用:フッ化リチウム(LiF)結晶
カルシウム元素用:フッ化リチウム(LiF)結晶
(5)検出器
鉄元素用:シンチレーションカウンター(SC)
カルシウム元素用:ガスフロー型プロポーショナルカウンター(F−PC)
(6)試料ステージ(ゴニオメーター):2θ
鉄元素の蛍光X線強度に対するカルシウムの蛍光X線強度の比率は、カルシウム元素からのKα分析線によるNet強度(kcps)の値を、鉄元素からのKα分析線によるNet強度(kcps)の値で割った値として算出する。
(1)測定試料 :サンプル3gを加圧して作製したペレット状測定試料
(2)X線発生部
X線管球:Rhターゲット
管電圧:40kV
管電流:95mA
フィルター:無し
(3)分光条件
波長分散方式(スリットを使用)
(4)分光結晶
鉄元素用:フッ化リチウム(LiF)結晶
塩素元素用:ゲルマニウム(Ge)結晶
(5)検出器
鉄元素用:シンチレーションカウンター(SC)
塩素元素用:ガスフロー型プロポーショナルカウンター(F−PC)
(6)試料ステージ(ゴニオメーター):2θ
鉄元素の蛍光X線強度に対する塩素の蛍光X線強度の比率は、塩素元素からのKα分析線によるNet強度(kcps)の値を、鉄元素からのKα分析線によるNet強度(kcps)の値で割った値として算出する。
フェライト粒子は、以下のような工程により作製できるが、これに限定されるものではない。尚、本発明でいうフェライトとは、鉄を含有する磁性酸化物を総称しており、例えば、MxOy・Fe2O3の化学式(ここでx=1または2、y=1〜3の整数、Mは1〜3価の金属)で示されるスピネル型フェライトなどがその代表である。
塩素元素含有化合物としては、塩素元素を含む金属が挙げられる。具体例としてはMgCl2、ZnCl2、MnCl2、FeCl2、FeCl3などを挙げることができる。
キャリアは、フェライト粒子上に樹脂被覆層を設けたものである。被覆用の樹脂組成としては、特に限定は無いが、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂、シリコン系樹脂、エステル系樹脂或いはフッ素含有重合体系樹脂等が用いられる。
次に、本発明に係るトナーの製造方法について説明する。
乳化会合法は、樹脂粒子を水系媒体中で塩析/融着させて調製する方法である。この方法としては、特に限定されるものではないが、例えば、特開平5−265252号公報や特開平6−329947号公報、特開平9−15904号公報に示す方法を挙げることができる。即ち、樹脂粒子と着色剤などの構成材料の分散粒子、或いは樹脂及び着色剤等より構成される粒子を複数以上塩析、凝集、融着させる方法、特に水中に、これらを乳化剤を用いて分散した後に、臨界凝集濃度以上の凝集剤を加え塩析させると同時に、形成された重合体自体のガラス転移点温度以上で加熱融着させて融着粒子を形成しつつ徐々に粒径を成長させ、目的の粒径となったところで水を多量に加えて粒径成長を停止し、更に加熱、攪拌しながら粒子表面を平滑にして形状を制御し、その粒子を含水状態のまま流動状態で加熱乾燥することにより、本発明に係るトナーを形成することができる。
(1)離型剤をラジカル重合性単量体に溶解或いは分散する溶解/分散工程
(2)樹脂粒子の分散液を調製するための重合工程
(3)水系媒体中で樹脂粒子と着色剤粒子を融着させて着色粒子(会合粒子)を得る融着工程
(4)着色粒子の分散液を冷却する冷却工程
(5)冷却された着色粒子の分散液から当該着色粒子を固液分離し、当該着色粒子から界面活性剤などを除去する洗浄工程
(6)洗浄処理された着色粒子を乾燥する乾燥工程
必要に応じ
(7)乾燥処理された着色粒子に外添剤を添加する工程が含まれていてもよい。
この工程は、ラジカル重合性単量体に離型剤を溶解或いは分散させて、当該離型剤のラジカル重合性単量体溶液を調製する工程である。
この重合工程の好適な一例においては、界面活性剤を含有した水系媒体中に、前記離型剤を溶解或いは分散含有したラジカル重合性単量体溶液を添加し、機械的エネルギーを加えて液滴を形成させ、次いで水溶性のラジカル重合開始剤からのラジカルにより当該液滴中において重合反応を進行させる。尚、前記水系媒体中に、核粒子として樹脂粒子を添加しておいても良い。
前記融着工程における融着の方法としては、重合工程により得られた樹脂粒子(着色または非着色の樹脂粒子)を用いた塩析/融着法が好ましい。また、当該融着工程においては、樹脂粒子や着色剤粒子とともに、離型剤粒子や荷電制御剤などの内添剤粒子なども融着させることができる。
この工程は、前記着色粒子の分散液を冷却処理(急冷処理)する工程である。冷却処理条件としては、1〜20℃/minの冷却速度で冷却する。冷却処理方法としては特に限定されるものではなく、反応容器の外部より冷媒を導入して冷却する方法や、冷水を直接反応系に投入して冷却する方法を例示することができる。
この固液分離・洗浄工程では、上記の工程で所定温度まで冷却された着色粒子の分散液から当該着色粒子を固液分離する固液分離処理と、固液分離されたトナーケーキ(ウエット状態にある着色粒子をケーキ状に凝集させた集合物)から界面活性剤や塩析剤などの付着物を除去する洗浄処理とが施される。ここに、濾過処理方法としては、遠心分離法、ヌッチェ等を使用して行う減圧濾過法、フィルタープレス等を使用して行う濾過法など特に限定されるものではない。
この工程は、洗浄処理されたトナーケーキを乾燥処理し、乾燥された着色粒子を得る工程である。この工程で使用される乾燥機としては、スプレードライヤー、真空凍結乾燥機、減圧乾燥機などを挙げることができ、静置棚乾燥機、移動式棚乾燥機、流動層乾燥機、回転式乾燥機、攪拌式乾燥機などを使用することが好ましい。乾燥された着色粒子の水分は、5質量%以下であることが好ましく、更に好ましくは2質量%以下とされる。尚、乾燥処理された着色粒子同士が、弱い粒子間引力で凝集している場合には、当該凝集体を解砕処理してもよい。ここに、解砕処理装置としては、ジェットミル、ヘンシェルミキサー、コーヒーミル、フードプロセッサー等の機械式の解砕装置を使用することができる。
この工程は、乾燥された着色粒子に必要に応じ外添剤を混合し、トナーを作製する工程である。
結着樹脂を構成する重合性単量体としては公知のものを使用することができる。具体的には、スチレンとアクリル酸或いはメタクリル酸誘導体と、イオン性解離基を有するものを組み合わせて用いることが好ましい。
本発明に用いられる着色剤は、公知の無機または有機着色剤を使用することができる。尚、これらの着色剤は必要に応じて単独もしくは2つ以上を選択併用しても良い。また、着色剤の添加量はトナー全体に対して1〜30質量%、好ましくは2〜20質量%の範囲に設定するのが良い。
本発明に用いられる離型剤は、公知の化合物を用いることができる。離型剤はトナー全体に対して1〜15質量%、好ましくは3〜12質量%含有すると、良好な結果を得ることができる。
本発明に係るトナーには、必要に応じて荷電制御剤を添加することができる。荷電制御剤としては、公知の化合物を用いることができる。
本発明に係るトナーは、流動性、帯電性の改良及びクリーニング性の向上などの目的で、いわゆる外添剤を着色粒子に混合して使用してもよい。これら外添剤としては特に限定されるものではなく、種々の無機粒子、有機粒子及び滑剤を使用することができる。
本発明の2成分現像剤は、モノ黒のトナー画像形成、或いはカラーのトナー画像形成に用いられる。
本発明に係るキャリアとトナーを有する2成分現像剤を担持している現像スリーブを回転し、感光体表面に形成されている静電潜像を、該2成分現像剤のトナーで現像する現像工程(手段)を有する画像形成方法(画像形成装置)である。
〈フェライト粒子1の作製〉
1.スラリー作製工程
Fe2O3=60モル%、MgO=40モル%を配合した原料に、CaCO3を1質量%、MgCl2を0.2質量%を混合し、粉砕・混合機で原料の粉砕を行った。
上記で粉砕した粉砕物に接着剤(ポリビニウアルコール)と水を加えて、60質量%のスラリー液とした後、湿式ボールミルでさらに粉砕しスラリー化し分散液を作製した。このスラリー化した分散液を、スプレイドライヤーを用い、スプレー・乾燥して、個数平均粒径約60μmの造粒粒子を作製した。
上記の造粒粒子を、乾燥炉にて、大気雰囲気のもと、1150℃で焼成して、フェライト粒子を作製した。
焼成したフェライト粒子を解粒し、ふるいで大粒径と小粒径のものを除き、個数平均粒径が約50μmのフェライト粒子を得た。
このフェライト粒子を磁選機を通して、非磁性或いは弱磁性の粒子を除去し「フェライト粒子1」を作製した。
「フェライト粒子1」の作製で用いたCaCO3を1質量%、MgCl2を0.2質量%を、表1に記載のごとく変更した以外は同様にして、「フェライト粒子2〜11」を作製した。
前記で得られた各フェライト粒子100質量部と、シクロヘキシルメタクリレート/メチルメタクリレート(共重合比5/5)の共重合体樹脂微粒子を5質量%とを、攪拌羽根付き高速攪拌混合機に投入し、120℃で30分間攪拌混合して機械的衝撃力の作用を使用してフェライト粒子の表面上に樹脂の被覆層を形成してキャリアを得た。得られたキャリアを「キャリア1〜11」とする。
〈トナーAの作製〉
(着色粒子Aの作製)
第1段重合(ミニエマルジョン重合)
スチレン 175g
n−ブチルアクリレート 60g
メタクリル酸 15g
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 7g
からなる単量体混合液を攪拌装置を取り付けた反応容器に入れ、そこにペンタエリスリトールテトラベヘン酸エステル100gを添加し、70℃に加温し溶解して単量体溶液を調製した。
上記のようにして得られた「樹脂粒子1の分散液」に過硫酸カリウム12gをイオン交換水220gに溶解させた開始剤溶液を添加し、80℃の温度条件下に
スチレン 320g
n−ブチルアクリレート 100g
メタクリル酸 35g
n−オクチル−3−メルカプトプロピオネート 7.5g
からなる単量体混合液を1時間かけて滴下した。滴下終了後、2時間にわたり加熱攪拌することにより重合を行った。その後、28℃まで冷却し「樹脂粒子2の分散液」を得た。
ドデシル硫酸ナトリウム90gをイオン交換水1600gに攪拌溶解し溶液を調製した。この溶液を攪拌しながら、カーボンブラック「リーガル330R」(キャボット社製)400.0gを徐々に添加し、次いで、機械式分散機「クリアミックス」(エム・テクニック社製)を用いて分散処理して着色剤粒子分散液を調製した。この分散液中の着色剤粒子の粒子径を電気泳動光散乱光度計「ELS−800」(大塚電子社製)を用いて測定したところ、110nmであった。
樹脂粒子2の分散液 2000g
イオン交換水 670g
着色剤粒子分散液 400g
上記液を、温度センサ、冷却管、窒素導入装置、攪拌装置を取り付けた5Lの反応容器に入れ、攪拌し、液温を30℃に調整した後、この溶液に5Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを10に調整した。
上記で得られた「着色粒子A」に、疎水性シリカ(数平均一次粒子径=12nm)を1質量%、疎水性二酸化チタン(数平均一次粒子径=20nm)を0.3質量%添加し、「ヘンシェルミキサー」(三井三池化工社製)で10分間混合し、「トナーA」を作製した。尚、体積基準におけるメディアン粒径(D50)は「着色粒子A」と同じ、5.0μmであった。同様な手順で、「着色粒子B」より「トナーB」を、着色粒子CよりトナーCをを作製した。「トナーB」と「トナーC」の体積基準におけるメディアン粒径(D50)はそれぞれ3.0μm、7.0μmであった。
「トナーA」の作製において、体積基準におけるメディアン粒径(D50)が5.0μmになった時点で粒子成長を停止させたものを、体積基準におけるメディアン粒径(D50)が8.0μmになった時点で粒子成長を停止させた以外は同様にして、「トナーD」を作製した。「トナーD」の体積基準におけるメディアン粒径(D50)は8.0μmであった。
上記で作製した各キャリアと各トナーを、表2の組み合わせでトナーの濃度が5質量%になるよう低速混合機を用い混合して「2成分現像剤1〜14」を作製した。尚、得られた「2成分現像剤1〜9」を「実施例1〜9」、「2成分現像剤10〜14」を「比較例1〜5」とする。
評価は、上記で作製した「実施例1〜9」と「比較例1〜5」を「Sitios7075」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)に順次装填し、50万枚プリントを行った。
画像かぶりは、印字されていないプリント用紙(白紙)の濃度を20カ所、画像濃度を測定し、その平均値を白紙濃度とし、次に、無地画像のプリントがなされたプリント用紙の白地部分を同様に20カ所、画像濃度を測定し平均濃度を算出し、その平均濃度から前記白紙濃度を引いた値をかぶり濃度として評価した。測定は反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)を用いて行った。
◎:画像かぶり濃度が、0.003以下で良好
○:画像かぶり濃度が、0.006以下で実用上問題ないレベル
△:画像かぶり濃度が、0.010以下で実用上やや問題となるレベル
×:画像かぶり濃度が、0.010より大きく実用上問題となるレベル。
写真画像の再現性は、プリントした写真画像のハーフトーン部(オリジナル(原稿)の反射画像濃度が0.70)の濃度を反射濃度計「RD−918」(マクベス社製)で測定し、更に、倍率10倍のルーペを用いて網点の再現具合を目視観察により評価した。
◎:反射濃度が0.80±0.03以内で、網点のつぶれや欠落が観察されない
○:反射濃度は0.80±0.03以内で、1〜3個の網点つぶれや欠落が確認されたが目視で見る分には全く問題のないレベル
△:反射濃度が0.80±0.03から外れ、ぼやけやきつい感じを受ける仕上がりになった
×:網点つぶれや欠落が3個以上確認され、目視で画像欠陥の確認できる仕上がり。
帯電量の測定は、ブローオフ帯電量測定装置「TBー200」(東芝ケミカル社製)を用いて行った。
帯電量は、−16.0〜−22.0μC/gが好ましい。
逆帯電性トナーの存在比率は、粉体帯電量分布測定装置「E−spart analyzer」(ホソカワミクロン社製)を用い、帯電量分布を測定し、その結果ら求めた。
◎:逆帯電性トナーの存在比率が、1質量%未満
○:逆帯電性トナーの存在比率が、5質量%未満
×:逆帯電性トナーの存在比率が、5質量%以上。
帯電量変動は、前記帯電量の測定で得られた初期と50万枚プリント後の帯電量の差を帯電量の変動として評価した。
帯電量変動は、少ないほど良く、±2.0μC/gが好ましい。
201 任意の一方向
202 2本の直線
203 フェレ径
300 撮影写真
Claims (5)
- トナーとキャリアとからなる2成分現像剤において、該トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤とを有し、体積基準におけるメディアン粒径(D50)が3.0〜7.0μmであり、該キャリアは、フェライト粒子上に樹脂を被覆した層を有し、個数平均粒子径が20〜70μm、蛍光X線分析による鉄元素の蛍光X線強度とカルシウム元素の蛍光X線強度の比(Ca/Fe)が4.0×10−3〜5.0×10−2で、鉄元素の蛍光X線強度と塩素元素の蛍光X線強度の比(Cl/Fe)が5.0×10 −5 〜1.0×10 −3 であることを特徴とする2成分現像剤。
- 前記キャリアは、蛍光X線分析による鉄元素の蛍光X線強度とカルシウム元素の蛍光X線強度の比(Ca/Fe)が6.0×10−3〜2.0×10−2であることを特徴とする請求項1に記載の2成分現像剤。
- 前記キャリアは、形状係数が1.05〜1.40、且つ形状係数の標準偏差値が0.005〜0.060であることを特徴とする請求項1又は2に記載の2成分現像剤。
- 電子写真感光体を帯電する帯電工程、帯電された電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する露光工程、静電潜像を請求項1〜3の何れか1項に記載の2成分現像剤により現像してトナー像を形成する現像工程、トナー像を中間転写体を介して或いは介さずに記録材に転写する転写工程と、を有することを特徴とする画像形成方法。
- 電子写真感光体を帯電する帯電手段、帯電された電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する露光手段、前記電子写真感光体上に形成された静電潜像を請求項1〜3の何れか1項に記載の2成分現像剤により現像してトナー像を形成する現像手段、前記現像手段により形成されたトナー像を記録材に転写する転写手段と、を有することを特徴とする画像形成装置。
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