JP4433153B2 - ラミネートフィルムの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明はラミネートフィルムの製造方法に関する。詳しくは各種ガスの遮蔽に優れた接着剤を用いた内容物の保存を目的とした食品や医薬品などの包装材料に使用されるラミネートフィルムの製造方法に関する。
近年、包装材料としてその強度、商品保護性、作業適性、印刷等による宣伝効果等の理由から、異種のポリマー材料を組み合わせた複合フレキシブルフィルムが主流になってきている。このような複合フィルムは一般には、商品保護の役割を有する外層となる熱可塑性プラスチックフィルム層などとシーラント層となる熱可塑性プラスチックフィルム層などからなり、これらの貼り合わせには、積層フィルム層に接着剤を塗布してシーラント層を接着させるドライラミネート法や、必要に応じて積層フィルム層にアンカーコート剤を塗布し溶融したシーラント層となるプラスチックフィルムを圧着してフィルム状に積層させる押出しラミネート法が行なわれている。また、これらの方法で使用する接着剤は、接着性能が高い点から、一般には水酸基等の活性水素基を有する主剤とイソシアネート基を有する硬化剤からなる二液型ポリウレタン系接着剤が主流となっている。
しかしながら従来のポリウレタン系接着剤は、それ自身ではガスバリア性能を有していないことから包装材料にガスバリア性が要求される場合にはポリ塩化ビニリデン(PVDC)コート層やポリビニルアルコール(PVA)コート層、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)フィルム層、メタキシリレンアジパミドフィルム層、アルミナやシリカなどを蒸着した無機蒸着フィルム層などの各種ガスバリア層を別途積層させる必要があった。中でもPVDCのコーティングフィルムは、酸素・水蒸気に対するバリア性の高い積層フィルムとして知られており、種々の食品包装材料として一般に広く使用されている。しかしPVDCを用いた包装材料は、昨今ダイオキシン発生の原因となっていることから、他の材料への移行が強く望まれている。一方ガスバリア性を有するポリウレタン樹脂およびこれを含むガスバリアフィルム(特許文献1参照。)、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーを用いたガスバリア性積層延伸フィルム(特許文献2参照。)、層状粘土鉱物を用いることによりガスバリア性を向上させるポリウレタン複合材料(特許文献3参照。)が開示されている。しかしこれらはフィルム間の接着性までは有していないことから、従来より用いられているガスバリアフィルム層と同様の使用に留まらざるを得ない。よって包装材料にガスバリア性が要求される場合には、従来の通常フィルムに対してこれらガスバリアフィルム層を積層し、なおかつガスバリアフィルム層の両面に新たな接着剤の塗布が必要となってしまうことから、積層フィルムの製造コストやラミネートにおける作業工程で不利を被るばかりでなく、昨今問題視されている廃棄物の増大化による環境への影響が懸念されることは必然である。よって、コストおよび(ダイオキシン問題や廃棄物増大)など環境の両面から包装材料において、ガスバリア性能と接着性能を両立させた樹脂の開発が切望されていた。
特開2001−98047号公報 特開平7−112518号公報 特開平10−168305号公報
本発明の課題は、上記問題点を解決し、経済性及び製造工程での作業性が有利な、ガスバリア性を有し、接着力が良好なラミネートフィルムの製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、少なくとも基材、接着剤層、シーラント層から成るラミネートフィルムの製造方法において、その接着剤層をガスバリア性接着剤とする製造方法が、ガスバリア性を有し、接着性に優れたラミネートフィルムを経済的、かつ作業性が有利な製造方法であることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、少なくとも基材、接着剤層、シーラント層から成るラミネートフィルムの製造方法において、該接着剤層を形成するポリウレタン樹脂組成物が、活性水素含有化合物を主成分とする成分(A)および有機ポリイソシアネート化合物を主成分とする成分(B)より成る2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物であって、(A)および(B)の反応により形成されるポリウレタン樹脂硬化物中に(1)式に示される骨格構造が20重量%以上含有されることを特徴とするラミネートフィルムの製造方法に関するものである。
本発明のラミネートフィルムの製造方法は、少なくとも基材、接着剤層、シーラント層から成るラミネートフィルムの接着剤層をガスバリア性接着剤とすることにより接着剤層やアンカーコート層を別途設けなくてもよいので、経済的、かつ作業性が有利である。得られたラミネートフィルムは、ガスバリア性を有し、接着性に優れており、非ハロゲン系ガスバリア材料として様々な用途に応用される。
本発明のラミネートフィルム製造方法において、接着剤層を形成する2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物は、活性水素含有化合物を主成分とする成分(A)および有機ポリイソシアネート化合物を主成分とする成分(B)より成るものであり、(A)および(B)の反応により形成されるポリウレタン樹脂硬化物中に前述の(1)式に示される骨格構造が20重量%以上含有されることを特徴としている。該樹脂硬化物を利用して接着剤層を形成する際に、樹脂硬化物中に上記(1)式の骨格構造が高いレベルで含有されることにより、高いガスバリア性と良好な接着性が発現する。以下に、2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を形成する活性水素含有化合物と有機ポリイソシアネート化合物について説明する。
本発明における2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物において、活性水素含有化合物は、ポリアミンのアルキレンオキシド付加物、アミド基含有ポリオール、ポリイソシアネート化合物のポリオール付加物、およびポリオールから選ばれる少なくとも1種の化合物である。これらは、脂肪族化合物、脂環族化合物、芳香脂肪族化合物、および芳香族化合物のいずれであってもよく、使用用途およびその用途における要求性能に応じて適宜選択することが可能であるが、より高いガスバリア性と良好な接着性の発現を考慮した場合には芳香族部位または脂環族部位を分子内に含む活性水素含有化合物が好ましく、上記(1)式の骨格構造を分子内に含む活性水素含有化合物がより好ましい。また活性水素含有化合物は、末端官能基としてアミノ基および/または水酸基を有し、化合物中の活性水素の総数が2以上であるが、高いガスバリア性と良好な接着性の発現を考慮した場合には活性水素の総数は3以上が好ましく、4以上がさらに好ましい。
前記ポリアミンとしては、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、エタノールアミン、プロパノールアミン等の脂肪族ポリアミン、1,3−または1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン等の脂環族ポリアミン、m−またはp−キシリレンジアミン、1,3−または1,4−テトラメチルキシリレンジアミン等の芳香脂肪族ポリアミン、2,4−または2,6−トリレンジアミン、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジアミノジフェニルメタン等の芳香族ポリアミンが例示できる。
前記アミド基含有ポリオールとしては、ヒドロキシアルキルアミド等が例示できる。
前記ポリイソシアネート化合物としては、m−またはp−フェニレンジイソシアネート、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、1,5−または2,6−ナフタレンジイソシアネート等の芳香族ポリイソシアネート、m−またはp−キシリレンジイソシアネート、1,3−または1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ポリイソシアネート、1,3−または1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−または1,4−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環族ポリイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ポリイソシアネート、更に、前記芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネート、脂肪族ポリイソシアネートのビュレット体、アロハネート体、ウレトジオン体、イソシアヌレート体などが例示できる。
前記ポリオールとしてはエチレングリコール、1,2−または1,3−プロパンジオール、1,3−または1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の脂肪族ポリオール、1,3−または1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ポリオール、m−またはp−キシリレングリコール等の芳香脂肪族ポリオールが例示できる。
前記ポリアミンのアルキレンオキシド付加物は、アルキレンオキシドの炭素数がいずれであっても高いガスバリア性および接着性を発現するが、高いガスバリア性と良好な接着性の発現を考慮した場合にはアルキレンオキシドの炭素数を2〜4とすることが好ましい。また前記ポリアミンとアルキレンオキシドとの反応モル比については、いずれであってもガスバリア性を発現するが、高いガスバリア性と良好な接着性の発現を考慮した場合にはモル比([アルキレンオキシド]/[ポリアミン])が2〜16の範囲であることが好ましい。
前記ポリイソシアネート化合物に付加させるポリオールは、前記ポリオールのいずれを用いてもよく、反応当量比についてもいずれであっても高いガスバリア性および接着性を発現するが、より高いガスバリア性と良好な接着性の発現を考慮した場合には当量比([ポリオール]/[ポリイソシアネート化合物])が2〜20の範囲であることが好ましい。反応方法としては、前記構成成分の添加順序として特に制限はなく、各成分の全量を逐次または同時に混合し、あるいは必要に応じて反応途中に適宜、ポリイソシアネート化合物を再添加することなど、従来本分野にて用いられている種々の方法を採用することができる。また反応時には、必要に応じて有機溶剤を用いることができる。有機溶剤としては、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が例示できる。これらの有機溶媒は、単独または二種類以上組み合わせて使用できる。さらに反応時には、必要に応じて反応促進剤としては、公知の有機金属化合物(鉛または錫化合物)、3級アミンなどが使用できる。
さらに、柔軟性や耐衝撃性、耐湿熱性などの諸性能を向上させるため、前記活性水素含有化合物は単独または適切な割合で混合した混合物として使用することができる。
前記活性水素含有化合物は、より高いガスバリア性と良好な接着性の発現を考慮した場合には、芳香脂肪族ポリアミンのアルキレンオキシド付加物、芳香脂肪族ポリイソシアネート化合物のポリオール付加物および芳香脂肪族ポリオールが好ましく、芳香脂肪族ポリアミンのアルキレンオキシド付加物がより好ましい。
本発明における2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物において、有機ポリイソシアネート化合物は、(a)多官能イソシアネート化合物および(b)多官能アルコールの反応生成物、または(a)多官能イソシアネート化合物、(b)多官能アルコール、および(c)多官能アミンおよび/または多官能カルボン酸の反応生成物であって、末端に2以上のイソシアネート基を有するものである。これらは脂肪族化合物、脂環族化合物、芳香脂肪族化合物および芳香族化合物のいずれであってもよく、使用用途およびその用途における要求性能に応じて適宜選択することが可能であるが、より高いガスバリア性と良好な接着性の発現を考慮した場合には、芳香族部位または脂環族部位を分子内に含む有機ポリイソシアネート化合物が好ましく、上記(1)式の骨格構造を分子内に含む有機ポリイソシアネート化合物がより好ましい。成分(a)および(b)の、または成分(a)、(b)、および(c)の反応当量比は、いずれであっても高いガスバリア性および接着性を発現するが、より高いガスバリア性と良好な接着性の発現を考慮した場合には当量比([成分(a)]/[成分(b)]または[成分(a)]/[成分(b)+成分(c)])が2〜30であることが好ましい。
有機ポリイソシアネート化合物を生成させる反応方法としては、前記構成成分の添加順序として特に制限はなく、各成分の全量を逐次または同時に混合し、あるいは必要に応じて反応途中に適宜、多官能イソシアネート化合物を再添加することなど、従来本分野にて用いられている種々の方法を採用することができる。また反応時には、必要に応じて有機溶媒を用いることができる。有機溶媒としては、トルエン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロソルブアセテート、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が例示できる。これらの有機溶媒は、単独または二種類以上組み合わせて使用できる。さらに反応時には、必要に応じて反応促進剤としては、公知の有機金属化合物(鉛または錫化合物)、3級アミンなどが使用できる。(a)および(b)の反応生成物中、または(a)、(b)、および(c)の反応生成物中に過剰の未反応成分(a)が存在した場合には、薄膜蒸留、抽出等既存の方法により反応生成物中から除去することができる。
成分(a)である多官能イソシアネート化合物としては、m−またはp−フェニレンジイソシアネート、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、1,5−または2,6−ナフタレンジイソシアネート等の芳香族多官能イソシアネート化合物、m−またはp−キシリレンジイソシアネート、1,3−または1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香脂肪族多官能イソシアネート化合物、1,3−または1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−または1,4−ビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環族多官能イソシアネート化合物、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族多官能イソシアネート化合物、更に、前記芳香族多官能イソシアネート化合物、芳香脂肪族多官能イソシアネート化合物、脂環族多官能イソシアネート化合物、および脂肪族多官能イソシアネート化合物のビュレット体、アロハネート体、ウレトジオン体、イソシアヌレート体などが例示できる。
成分(b)は、炭素数2〜10の多官能アルコールより選ばれる少なくとも1つの多官能アルコールであって、使用用途およびその用途における要求性能に応じて適宜選択することが可能である。多官能アルコールとしては、エチレングリコール、1,2−または1,3−プロパンジオール、1,3−または1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の脂肪族ポリオール、1,3−または1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族ポリオール、m−またはp−キシリレングリコール等の芳香脂肪族ポリオールが例示できる。
成分(c)は、芳香族多官能アミン、芳香脂肪族多官能アミン、脂環族多官能アミン、脂肪族多官能アミン、脂肪族アルカノールアミン、芳香族多官能カルボン酸、脂環族多官能カルボン酸、および脂肪族多官能カルボン酸から選ばれる少なくとも1つの化合物であって、使用用途およびその用途における要求性能に応じて適宜選択することが可能である。
芳香族多官能アミンとしては2,4−または2,6−トリレンジアミン、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジアミノジフェニルメタン等、芳香脂肪族多官能アミンとしてはm−またはp−キシリレンジアミン、1,3−または1,4−テトラメチルキシリレンジアミン等、脂環族多官能アミンとしては、1,3−または1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、4,4’−、2,4’−または2,2’−ジシクロヘキシルメタンジアミン、イソホロンジアミン、ノルボルナンジアミン等、脂肪族多官能アミンとしてはエチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等、脂肪族アルカノールアミンとしてはエタノールアミン、プロパノールアミン等が例示できる。芳香族多官能カルボン酸としては、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、パラフェニレンジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等、脂環族多官能カルボン酸としては1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等、脂肪族多官能カルボン酸としてはマロン酸、コハク酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等が例示できる。
有機ポリイソシアネート化合物として利用する際に、より高いガスバリア性と良好な接着性の発現を考慮した場合、成分(a)である多官能イソシアネート化合物は、キシリレンジイソシアネート、およびキシリレンジイソシアネートより誘導される化合物であるビュレット体、アロハネート体、ウレトジオン体、イソシアヌレート体から選ばれる少なくとも1つの化合物であることが好ましく、キシリレンジイソシアネートがより好ましい。
本発明における2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物は、前記成分(A)および(B)の反応により形成される樹脂硬化物中に前述の(1)式に示される骨格構造が20重量%以上含有されており、好ましくは25重量%以上、さらに好ましくは30重量%以上である。該樹脂硬化物中に(1)式に示される骨格構造が20重量%以上含有されることにより、高いガスバリア性と良好な接着性を発現することが可能となる。
本発明におけるポリウレタン樹脂熱硬化物は、23℃、60%RHにおける樹脂の酸素透過率が、厚み5μmにおいて、200ml/m・day・MPa以下、厚み4μmにおいて、250ml/m・day・MPa以下、厚み3μmにおいて333ml/m・day・MPa以下である。したがって、酸素透過係数は1.0ml・mm/m2・day・MPa以下であり、ガスバリア性は非常に高い。本発明はラミネート製造時の、コーターの版の深さで、ラミネートフィルムの膜厚を制御することが可能であり、膜厚の厚みで酸素透過率が決定される。
本発明における2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を構成する成分(A)および(B)の配合割合については、一般に活性水素含有化合物を主成分とする成分と有機ポリイソシアネート化合物を主成分とする成分との反応により2液硬化型ポリウレタン樹脂硬化物を作製する場合の標準的な配合範囲であってよい。具体的には、成分(A)に含まれる活性水素含有化合物中の水酸基数およびアミノ基数の合計に対する成分(B)に含まれる有機ポリイソシアネート化合物中のイソシアネート基数の比が0.8〜2.0、好ましくは0.9〜1.7の範囲である。
本発明の製造方法で作製したラミネートフィルムは、ラミネート直後に300mm/minの剥離速度でT型剥離をした場合のフィルム材料間の初期粘着力が30 g/15mm以上であることが好ましく、40 g/15mm以上であることがより好ましく、50 g/15mm以上であることが特に好ましい。この粘着性が十分でない場合、ラミネートフィルムのトンネリングやフィルムを巻き取る際の巻きズレなどの問題が発生する。
高い粘着性の発現を考慮した場合には、前記有機ポリイソシアネート化合物が、(a)多官能イソシアネート化合物および(b)多官能アルコールの反応生成物、または(a)多官能イソシアネート化合物、(b)多官能アルコール、および(c)多官能アミンおよび/または多官能カルボン酸の反応生成物であり、該生成物中のオリゴマーの平均分子量を高くしたものであることが好ましい。
本発明における2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物には各種フィルム材料(基材)に塗布時の表面の湿潤を助けるために、必要に応じてシリコンあるいはアクリル系化合物といった湿潤剤を添加しても良い。適切な湿潤剤としては、ビックケミー社から入手しうるBYK331、BYK333、BYK348、BYK381などがある。これらを添加する場合には、接着剤の全重量を基準として0.01重量%〜2.0重量%の範囲が好ましい。
本発明における2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物には各種フィルム材料(基材)に塗布直後の各種フィルム材料に対する粘着性を向上させるために、必要に応じてキシレン樹脂、テルペン樹脂、フェノール樹脂、ロジン樹脂などの粘着付与剤を添加しても良い。これらを添加する場合には、接着剤の全重量を基準として0.01重量%〜5.0重量%の範囲が好ましい。
また、本発明における2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物により形成される接着剤層のガスバリア性、耐衝撃性、耐熱性などの諸性能を向上させるために、接着剤の中にシリカ、アルミナ、マイカ、タルク、アルミニウムフレーク、ガラスフレークなどの無機フィラーを添加しても良い。
フィルムの透明性を考慮した場合には、このような無機フィラーが平板状であることが好ましい。これらを添加する場合には、接着剤の全重量を基準として0.01重量%〜10.0重量%の範囲が好ましい。
さらに、本発明における2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物により形成される接着剤層のプラスチックフィルム、金属箔、紙などの各種フィルム材料に対する接着性を向上させるために、接着剤の中にシランカップリング剤、チタンカップリング剤などのカップリング剤を添加しても良い。これらを添加する場合には、接着剤の全重量を基準として0.01重量%〜5.0重量%の範囲が好ましい。
本発明の製造方法おいてラミネートされ得るフィルム材料(基材)としては、例えば低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン系フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルム、ナイロン6、ナイロン6,6、メタキシレンアジパミド(N-MXD6)などのポリアミド系フィルム、ポリアクリロニトリル系フィルム、ポリ(メタ)アクリル系フィルム、ポリスチレン系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)系フィルム、ポリビニルアルコール系フィルム、カートンなどの紙類、アルミや銅などの金属箔、およびこれらの材料にポリ塩化ビニリデン(PVDC)樹脂やポリビニルアルコール樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物系樹脂、アクリル系樹脂などの各種ポリマーによるコーティングを施したフィルム、シリカ、アルミナ、アルミなどの各種無機化合物あるいは金属を蒸着させたフィルム、無機フィラーなどを分散させたフィルム、酸素捕捉機能を付与したフィルムなどが使用できる。また、コーティングする各種ポリマーについても無機フィラーを分散させることができる。無機フィラーとしては、シリカ、アルミナ、マイカ、タルク、アルミニウムフレーク、ガラスフレークなどが挙げられるが、モンモリロナイトなどの層状珪酸塩が好ましく、またその分散方法としては例えば押出混錬法や樹脂溶液への混合分散法など従来公知の方法が使用できる。酸素捕捉機能を付与させる方法としては、例えば、ヒンダードフェノール類、ビタミンC、ビタミンE、有機燐化合物、没食子酸、ピロガロール等の酸素と反応する低分子有機化合物や、コバルト、マンガン、ニッケル、鉄、銅等の遷移金属化合物等を含む組成物を少なくとも一部に使用する方法等が挙げられる。
これらのフィルム材料(基材)の厚さとしては10〜300μm程度、好ましくは10〜100μm程度が実用的であり、プラスチックフィルムの場合は一軸ないし二軸方向に延伸されているものでもよい。
これらのフィルム材料(基材)の表面には、膜切れやはじきなどの欠陥のない接着層が形成されるように必要に応じて火炎処理やコロナ放電処理などの各種表面処理が実施されることが望ましい。このような処理は各種フィルム材料に対する接着層の良好な接着を促進する。また、フィルム材料の表面に適切な表面処理がなされた後で、必要に応じて印刷層を設けることもできる。印刷層を設ける際には、グラビア印刷機、フレキソ印刷機、オフセット印刷機等の従来のポリマーフィルムへの印刷に用いられてきた一般的な印刷設備が同様に適用され得る。また、印刷層を形成するインキについても、アゾ系、フタロシアニン系などの顔料、ロジン、ポリアミド樹脂、ポリウレタンなどの樹脂、メタノール、酢酸エチル、メチルエチルケトンなどの溶剤等から形成される従来のポリマーフィルムへの印刷層に用いられてきたインキが同様に適用され得る。
シーラント層となる可撓性ポリマーフィルム層については、良好なヒートシール性の発現を考慮し、ポリエチレンフィルムやポリプロピレンフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系フィルムを選択することが好ましい。これらのフィルムの厚さは、10〜300μm程度、好ましくは10〜100μm程度が実用的であり、フィルムの表面には火炎処理やコロナ放電処理などの各種表面処理が実施されていてもよい。
本発明における2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を各種フィルム材料等に塗布、乾燥、貼り合わせ、熱処理した後の接着層の厚さは0.1〜100μm、好ましくは0.5〜10μmが実用的である。0.1μm未満では十分なガスバリア性および接着性が発揮し難く、一方100μmを超えると均一な厚みの接着層を形成することが困難になる。
本発明における2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を使用して、各種フィルム材料をラミネートする場合には、ドライラミネート、ノンソルベントラミネート、押出しラミネート等公知のラミネート法を用いることが可能である。
本発明における2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を含む接着剤をフィルム材料に塗布し、ラミネートする場合には、接着剤層となるポリウレタン樹脂硬化反応物を得るのに十分な2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物の濃度および温度で実施されるが、これは開始材料およびラミネート方法の選択により変化し得る。すなわち、2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物の濃度は選択した材料の種類およびモル比、ラミネート方法などにより、溶剤を用いない場合から、ある種の適切な有機溶剤を用いて希釈する場合までの様々な状態をとり得る。
本発明のラミネート製造において使用する接着剤の適切な有機溶剤としては、トルエン、キシレンなどのような芳香族炭化水素、酢酸エチルなどのようなエステル、アセトンなどのケトンが挙げられるが酢酸エチル、アセトンなどの比較的低沸点の溶剤が好ましい。これらの溶剤は単独或いは混合して使用しても良い。接着剤の固形分濃度は、ラミネート製造時の粘度と関係するが、約20%から50%の範囲である。20%未満だと塗布量が少なくなり、酸素バリア性が低下する。塗布量が50%を超えるとポットライフが短くなり、作業性が悪くなる。
本発明のラミネート製造において使用する接着剤の粘度はザーンカップ(No3)で測定する。ザーンカップ(No.3)粘度が5〜30秒(25℃)の範囲となるような濃度で希釈され得る。ザーンカップ(No.3)粘度が5秒以下では接着剤が被塗物に十分塗布されず、ロールの汚染などの原因となる。またザーンカップ(No.3)粘度が30秒以上では、接着剤がロールに十分移行せず、均一な接着層を形成するのは困難となる。たとえばドライラミネートではザーンカップ(No.3)粘度はその使用中に10〜30秒(25℃)であることが好ましい。
また、溶剤を使用した場合には塗布後の溶媒乾燥温度は室温から約140℃までの様々なものであってよいが、溶剤の沸点に近く、被塗物への影響が及ばない温度が望ましい。乾燥温度が室温以下ではラミネートフィルム中に溶剤が残存し、接着不良や臭気の原因となる。また乾燥温度が140℃以上では、ポリマーフィルムの軟化などにより、良好な外観のラミネートフィルムを得るのが困難となる。例えば接着剤組成物を延伸ポリプロピレンフィルムに塗布する際は、40〜120℃が望ましい。
接着剤組成物を基材に塗布する際の塗装形式としては、ロール塗布やスプレー塗布、エアナイフ塗布、浸漬、はけ塗りなどの一般的に使用される塗装形式のいずれも使用され得る。ロール塗布またはスプレー塗布が好ましい。例えば、ポリウレタン系接着剤成分をポリマーフィルムに塗布し、ラミネートする場合と同様のロールコートあるいはスプレー技術および設備が適用され得る。
続いて、各ラミネート方法での具体的な操作について説明する。ドライラミネート法の場合には、基材となるフィルム材料に本発明のラミネート用接着剤をグラビアロールなどのロールにより塗布後、溶剤を乾燥させ直ちにその表面に新たなフィルム材料をニップロールにより貼り合わせることによりラミネートフィルムを得ることができる。グラビアロールの版(深さや線数)は、所定の膜厚を得るために、接着剤の固形分濃度を考慮して選択される。
ニップロールにより貼り合せる場合、ニップロールは室温〜120℃に加熱して貼り合せることができるが、40〜100℃が望ましい。
この場合、ラミネート後に必要に応じて30℃〜60℃で一定時間のエージングを行ない、硬化反応を完了することが望ましい。一定時間のエージングを行なうことにより、十分な反応率でポリウレタン樹脂硬化反応物が形成され、高いガスバリア性が発現する。エージングが室温以下もしくはエージングなしでは、接着層の反応率が低く、十分なガスバリア性及び接着力が得られない。また60℃以上のエージングはポリマーフィルムのブロッキングや添加剤の溶出などの問題が起こり得る。
また、ノンソルベントラミネート法の場合には、基材となるフィルム材料に予め40℃〜100℃程度に加熱しておいた本発明における2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を40℃〜120℃に加熱したグラビアロールなどのロールにより塗布後、直ちにその表面に新たなフィルム材料を貼り合わせることによりラミネートフィルムを得ることができる。この場合もドライラミネート法の場合と同様にラミネート後に必要に応じて一定時間のエージングを行うことが望ましい。
押出しラミネート法の場合には、基材となるフィルム材料に接着補助剤(アンカーコート剤)として本発明の主成分である活性水素含有化合物を主成分とする成分および有機ポリイソシアネート化合物を主成分とする成分の有機溶剤による希釈溶液をグラビアロールなどのロールにより塗布し、30℃〜140℃で溶剤の乾燥、硬化反応を行なった後に、押出し機により溶融させたポリマー材料をラミネートすることによりラミネートフィルムを得ることができる。溶融させるポリマー材料としては低密度ポリエチレン樹脂や直線状低密度ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂などのポリオレフィン系樹脂が好ましい。
これらのラミネート法およびその他の一般的に使用されうるラミネート法は必要に応じて組み合わせることも可能であり、用途や形態に応じてラミネートフィルムの層構成は変化し得る。
本発明における2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物は各種フィルム材料に対する好適な接着性能に加え、高いガスバリア性を有する事を特徴としており、低湿度条件から高湿度条件に至る広い範囲において高いガスバリア性を示す。このことから、本発明における2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を使用したラミネートフィルムは、PVDCコート層やポリビニルアルコール(PVA)コート層、エチレン‐ビニルアルコール共重合体(EVOH)フィルム層、メタキシリレンアジパミドフィルム層、アルミナやシリカなどを蒸着した無機蒸着フィルム層などの一般に使用されているガスバリア性材料を使用することなく非常に高いレベルのガスバリア性が発現する。さらに、これら従来のガスバリア性材料とシーラント材料とを貼り合せる接着剤として併用することにより、得られるフィルムのガスバリア性を著しく向上させることもできる。
また、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)系フィルム、ポリビニルアルコール系フィルム、ポリビニルアルコールコートフィルム、無機フィラーを分散させたポリビニルアルコールコートフィルム、メタキシリレンアジパミド(N-MXD6)フィルムなどのガスバリア性フィルムは、高湿度条件下では、そのガスバリア性が低下するという欠点があるが、本発明における2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を使用して、これらのガスバリア性フィルムを含むラミネートフィルムを作製すると、この欠点を解消することができる。
さらに、本発明におけるポリウレタン樹脂硬化物は、靭性、耐湿熱性に優れることから、耐衝撃性、耐煮沸処理性、耐レトルト処理性などに優れたガスバリア性ラミネートフィルムが得られる。
本発明により製造したラミネートフィルムは食品や医薬品などの保護を目的とする多層包装材料として使用することができる。多層包装材料として使用する場合には、内容物や使用環境、使用形態に応じてその層構成は変化し得る。すなわち、本発明により製造したラミネートフィルムをそのまま多層包装材料として使用することもできるし、必要に応じて酸素吸収層や熱可塑性樹脂フィルム層、紙層、金属箔層などを本発明により製造したラミネートフィルムにさらにラミネートさせることもできる。この際、本発明における2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物を用いてラミネートさせても良いし、他の接着剤やアンカーコート剤を用いてラミネートさせても良い。
本発明で得られるラミネートフィルムを使用して製造する軟包装用袋等からなる包装用袋について説明する。かかる軟包装用袋等からなる包装用袋は、前記多層包装材料を使用し、そのヒートシール性樹脂層の面を対向して重ね合わせ、しかる後、その周辺端部をヒートシールしてシール部を形成して製造することができる。その製袋方法としては、例えば、前記多層包装材料を折り曲げるかあるいは重ね合わせて、その内層の面を対向させ、更にその周辺端部を、例えば、側面シール型、二方シール型、三方シール型、四方シール型、封筒貼りシール型、合掌貼りシール型(ピローシール型)、ひだ付シール型、平底シール型、角底シール型、ガゼット型、その他等のヒートシール形態によりヒートシールする方法が挙げられる。包装用袋は内容物や使用環境、使用形態に応じて種々の形態をとり得る。その他、例えば、自立性包装用袋(スタンディングパウチ)等も可能である。ヒートシールの方法としては、例えば、バーシール、回転ロールシール、ベルトシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール等の公知の方法で行うことができる。
本発明で得られるラミネートフィルムにその開口部から内容物を充填し、しかる後、その開口部をヒートシールすることで、本発明の包装用袋を使用した包装製品を製造することができる。充填できる内容物としては、米菓、豆菓子、ナッツ類、ビスケット・クッキー、ウェハース菓子、マシュマロ、パイ、半生ケーキ、キャンディ、スナック菓子などの菓子類、パン、スナックめん、即席めん、乾めん、パスタ、無菌包装米飯、ぞうすい、おかゆ、包装もち、シリアルフーズなどのステープル類、漬物、煮豆、納豆、味噌、凍豆腐、豆腐、なめ茸、こんにゃく、山菜加工品、ジャム類、ピーナッツクリーム、サラダ類、冷凍野菜、ポテト加工品などの農産加工品、ハム類、ベーコン、ソーセージ類、チキン加工品、コンビーフ類などの畜産加工品、魚肉ハム・ソーセージ、水産練製品、かまぼこ、のり、佃煮、かつおぶし、塩辛、スモークサーモン、辛子明太子などの水産加工品、桃、みかん、パイナップル、りんご、洋ナシ、さくらんぼなどの果肉類、コーン、アスパラガス、マッシュルーム、玉ねぎ、人参、大根、じゃがいもなどの野菜類、ハンバーグ、ミートボール、水産フライ、ギョーザ、コロッケなどを代表とする冷凍惣菜、チルド惣菜などの調理済食品、バター、マーガリン、チーズ、クリーム、インスタントクリーミーパウダー、育児用調整粉乳などの乳製品、液体調味料、レトルトカレー、ペットフードなどの食品類が挙げられる。また、タバコ、使い捨てカイロ、医薬品、化粧品などの包装材料としても使用され得る。
以下に本発明の実施例を紹介するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。
<有機ポリイソシアネート化合物>
反応容器に5モルのメタキシリレンジイソシアネートを仕込んだ。窒素気流下80℃に昇温し、1モルのジエチレングリコールを1時間かけて滴下した。滴下終了後80℃で2時間攪拌した後、0.03m2の薄膜蒸留装置を用い、真空度1.0Torr、蒸留温度180℃、供給速度5g/minの条件により残存メタキシリレンジイソシアネートの割合0.5重量%である有機ポリイソシアネート化合物を得た。
<活性水素含有化合物>
反応容器にメタキシリレンジアミン1モルを仕込んだ。窒素気流下50℃に昇温し、4モルのエチレンオキシドを5時間かけて滴下した。滴下終了後100℃で5時間攪拌し活性水素含有化合物を得た。
また、ガスバリア性、ラミネート強度等の評価方法は以下の通りである。
〈酸素透過係数 (ml・mm/m・day・MPa)〉
酸素透過率測定装置(モダンコントロール社製、OX-TRAN10/50A)を使用して、ラミネートフィルムの酸素透過率を23℃、相対湿度60%の条件下で測定した。
〈外観〉
ラミネートフィルムの外観を目視で判定した。○:良好、△:やや不良、×:不良
〈ラミネート強度 (g/15mm)〉
JISK-6854に指定されている方法を用い、ラミネートフィルムのラミネート強度をT型剥離試験により300mm/minの剥離速度で測定した。
〈残留溶剤量 (mg/m2)〉
ラミネートフィルムを25cm×1cm長方形200枚を三角フラスコに入れ、80℃30分加熱後でのフラスコ内空気のGC分析により溶剤濃度を測定した。
<実施例1>
活性水素含有化合物を100重量部および有機ポリイソシアネート化合物を401重量部含む酢酸エチル溶液(固形分濃度;35重量%)を作製し、そこにアクリル系湿潤剤(ビック・ケミー社製;BYK381)を0.02重量部加え、よく攪拌し、接着剤を得た。ザーンカップ粘度は15秒である。
この接着剤を厚み20μmの延伸ポリプロピレンフィルムに100線/cm深さ100μmグラビアロールを使用して塗布し、60℃(入り口付近)〜90℃(出口付近)の乾燥オーブンで乾燥させた後、厚み40μmの無延伸ポリプロピレンフィルムを70℃に加熱したニップロールにより貼り合わせ、巻取り速度83m/minで巻取り、ロールを40℃で4日間エージングすることによりラミネートフィルムAを得た。得られたラミネート体についてそのガスバリア性、ラミネート強度を評価した。結果を表1に示す。接着剤層(ポリウレタン樹脂硬化物)中の(1)式の骨格構造の含有率は48.0重量%であった。結果を表1に示す。
<実施例2>
厚み20μmの延伸ポリプロピレンフィルムの代わりに厚み12μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを用いた以外は実施例1と同様の方法で作製した。結果を表1に示す。
<実施例3>
厚み20μmの延伸ポリプロピレンフィルムの代わりに厚み15μmの延伸ナイロンフィルムを用いた以外は実施例1と同様の方法で作製した。結果を表1に示す。

Claims (7)

  1. 少なくとも基材、接着剤層、シーラント層から成るラミネートフィルムの製造方法において、該接着剤層を形成するポリウレタン樹脂組成物が、下記活性水素含有化合物を主成分とする成分(A)および下記有機ポリイソシアネート化合物を主成分とする(B)より成る2液硬化型ポリウレタン樹脂組成物であって、(A)および(B)の反応により形成されるポリウレタン樹脂硬化物中に(1)式に示される骨格構造が20重量%以上含有されることを特徴とするラミネートフィルムの製造方法。
    活性水素化合物: 芳香脂肪族ポリアミンにアルキレンオキシドを付加させてなる活性水素化合物
    有機ポリイソシアネート化合物: 脂肪族ポリオール、脂環族ポリオール、芳香脂肪族ポリオールより選ばれる少なくとも一種類である炭素数2〜10の化合物と、m−キシリレンジイソシアネートとを反応させてなる有機ポリイソシアネート化合物

  2. 前記接着剤が酸素透過係数1.0ml・mm/m・day・MPa(23℃60%RH)以下の酸素バリア性を有するガスバリア性接着剤である、請求項1記載のラミネートフィルムの製造方法。
  3. 前記ガスバリア性接着剤を溶剤で希釈してドライラミネート法により製造する請求項1記載のラミネートフィルムの製造方法。
  4. 前記ガスバリア性接着剤のザーンカップ(No.3)粘度が10秒〜30秒(25℃)である請求項3記載のラミネートフィルムの製造方法。
  5. 前記ガスバリア性接着剤の溶剤を40℃〜120℃で乾燥することを特徴とする請求項3記載のラミネートフィルムの製造方法。
  6. 前記ドライラミネート法において、ニップロールを40℃〜100℃に加熱することを特徴とする請求項3記載のラミネートフィルムの製造方法。
  7. ラミネート後、30℃〜60℃でエージング処理を行う請求項3〜6のいずれかに記載のラミネートフィルムの製造方法。
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