JP4432506B2 - カラーフィルタ用感放射線性組成物とその調製法、カラーフィルタおよびカラー液晶表示装置 - Google Patents
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Description
このようなカラーフィルタを具備する液晶表示素子には高輝度化が求められており、そのためカラーフィルタについても近年ますます高い光透過率が要求されている。
また近年、デジタルビデオカメラやハイビジョンテレビ等の普及に伴って、カラー液晶表示素子に、冬の海のような深い青や真っ赤な夕日を表示できるような高い色濃度に対する要求も高まってきている。そして、このような高い色濃度を表示するには、黒色表示部の「黒さ」がはっきりと表示されていないと、輪郭がぼけたメリハリのない画面となってしまうため、高い色濃度と同時に、高いコントラスト比を有する画素ないし着色層が求められている。
このような要求に対しては、例えば特許文献3に開示されているように、特に赤色画素に用いられる顔料としてC.I.ピグメントレッド254が効果的であることが知られている。しかし、この顔料を含む感放射線性組成物を使用すると、画素上に異物が発生して、製品歩留まりが低下するという問題があった。
そこで、近年における高い光透過率およびコントラスト比の要求を満たし、かつ画素上の異物が十分少ない赤色画素を形成できるカラーフィルタ用感放射線性組成物の開発が強く求められている。
(A)顔料
本発明における顔料は、カラーインデックス(C.I.;The Society of Dyers and
Colourists 社発行。以下同様。)におけるC.I.ピグメントレッド175を含むものである。
本発明における顔料は、場合により他の顔料をさらに含むことができる。
前記他の顔料としては、特に限定されるものでないが、カラーフィルタには高純度で高透過性の発色と耐熱性が求められることから、有機顔料が好ましい。
他の有機顔料としては、例えば、カラーインデックスにおいてピグメントに分類されている化合物、具体的には、下記のようなカラーインデックス(C.I.)番号が付されているものを挙げることができる。
前記他の有機顔料は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明において、C.I.ピグメントレッド175および他の顔料は、必要に応じて、再結晶法、再沈殿法、溶剤洗浄法、昇華法、真空加熱法や、これらの組み合わせ等により精製して使用することができる。
また、本発明において使用される顔料の二次粒子の粒径分布(以下、単に「粒径分布」という。)は、(平均粒径±100)nmに入る二次粒子が全体の70重量%以上、好ましくは80重量%以上であることが望ましい。
前記ウレタン結合は、一般に、式R−NH−COO−R'(但し、RおよびR’は脂肪族、脂環族または芳香族の1価または多価の有機基であり、該多価の有機基はさらに別のウレタン結合を有する基あるいは他の基に結合している。)で表され、ウレタン系分散剤中の親油性基および/または親水性基に存在することができ、またウレタン系分散剤の主鎖および/または側鎖に存在することができ、さらにウレタン系分散剤中に1個以上存在することができる。ウレタン結合がウレタン系分散剤中に2個以上存在するとき、各ウレタン結合は同一でも異なってもよい。
前記ジイソシアナート類としては、例えば、ベンゼン−1,3−ジイソシアナート、ベンゼン−1,4−ジイソシアナート等のベンゼンジイソシアナート類;トルエン−2,4−ジイソシアナート、トルエン−2,5−ジイソシアナート、トルエン−2,6−ジイソシアナート、トルエン−3,5−ジイソシアナート等のトルエンジイソシアナート類;1,2−キシレン−3,5−ジイソシアナート、1,2−キシレン−3,6−ジイソシアナート、1,3−キシレン−2,4−ジイソシアナート、1,3−キシレン−2,5−ジイソシアナート、1,3−キシレン−4,6−ジイソシアナート、1,4−キシレン−2,5−ジイソシアナート、1,4−キシレン−2,6−ジイソシアナート等のキシレンジイソシアナート類等の他の芳香族ジイソシアナート類を挙げることができる。
これらのジイソシアナート類およびトリイソシアナート類は、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
これらの片末端に水酸基を有するポリエステル類および両末端に水酸基を有するポリエステル類は、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
このようなウレタン系分散剤の具体例としては、商品名で、例えば、EFKA(エフカーケミカルズビーブイ(EFKA)社製)、Disperbyk(ビックケミー(BYK)社製)、ディスパロン(楠本化成(株)製)等のシリーズのものを挙げることができる。
本発明におけるウレタン系分散剤のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により測定したポリスチレン換算重量平均分子量は、通常、5,000〜50,000、好ましくは7,000〜20,000である。
前記ウレタン系分散剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、顔料分散液を調製する際に使用される溶媒としては、例えば、本発明におけるカラーフィルタ用感放射線性組成物について後述する溶媒と同様のものを挙げることができる。
顔料分散液を調製する際の溶媒の使用量は、顔料100重量部に対して、通常、500〜1,000重量部、好ましくは700〜900重量部である。
この場合、ビーズの充填率は、通常、ミル容量の50〜80%であり、顔料混合液の注入量は、通常、ミル容量の20〜50%程度である。また処理時間は、通常、2〜50時間、好ましくは2〜25時間である。
また、ロールミルを用いて顔料分散液を調製する際には、例えば、3本ロールミルや2本ロールミル等を使用し、顔料混合液を、好ましくは冷却水等で冷却しながら処理することにより実施することができる。
この場合、ロール間隔は10μm以下であることが好ましく、剪断力は、通常、108 dyn/秒程度である。また処理時間は、通常、2〜50時間、好ましくは2〜25時間である。
このようにして調製された顔料分散液中の顔料の平均粒径および粒径分布は、動的光散乱法により測定することができる。
本発明におけるアルカリ可溶性樹脂としては、(A)顔料に対してバインダーとして作用し、かつカラーフィルタを製造する際に、その現像工程において用いられる現像液、好ましくはアルカリ現像液に対して可溶性を有するものであれば、特に限定されるものではないが、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基、スルホン酸等の酸性官能基を有する重合性不飽和単量体と他の共重合可能な不飽和単量体(以下、「共重合性不飽和単量体」という。)との共重合体を挙げることができる。
(メタ)アクリル酸、クロトン酸、α−クロルアクリル酸、けい皮酸等の不飽和モノカルボン酸類;
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、メサコン酸等の不飽和ジカルボン酸またはその無水物類;
3価以上の不飽和多価カルボン酸またはその無水物類;
こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕、フタル酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕等の2価以上の多価カルボン酸のモノ〔(メタ)アクリロイロキシアルキル〕エステル類;
ω−カルボキシポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレート等の両末端にカルボキシル基と水酸基とを有するポリマーのモノ(メタ)アクリレート類
等を挙げることができる。
前記カルボキシル基含有不飽和単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
これらのフェノール性水酸基を有する重合性不飽和単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
また、スルホン酸基を有する重合性不飽和単量体としては、例えば、イソプレンスルホン酸、p−スチレンスルホン酸等を挙げることができる。
これらのスルホン酸基を有する重合性不飽和単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
ポリスチレン、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ−n−ブチル(メタ)アクリレート、ポリシロキサン等の重合体分子鎖の片末端に(メタ)アクリロイル基を有するマクロモノマー(以下、単に「マクロモノマー」という。)類:
N−フェニルマレイミド、N−o−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−m−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−p−ヒドロキシフェニルマレイミド、N−o−メチルフェニルマレイミド、N−m−メチルフェニルマレイミド、N−p−メチルフェニルマレイミド、N−o−メトキシフェニルマレイミド、N−m−メトキシフェニルマレイミド、N−p−メトキシフェニルマレイミド等のN−(置換)アリールマレイミドや、N−シクロヘキシルマレイミド等のN−位置換マレイミド類;
インデン、1−メチルインデン等のインデン類;
グリシジル(メタ)アクリレート等の不飽和カルボン酸グリシジルエステル類;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;
ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、アリルグリシジルエーテル等の他の不飽和エーテル類;
(メタ)アクリロニトリル、α−クロロアクリロニトリル、シアン化ビニリデン等のシアン化ビニル化合物;
(メタ)アクリルアミド、α−クロロアクリルアミド、N−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド類;
1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の脂肪族共役ジエン類
等を挙げることができる。
これらの共重合性不飽和単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
カルボキシル基含有共重合体としては、(a)カルボキシル基含有不飽和単量体と、(b)ポリスチレンマクロモノマー、ポリメチル(メタ)アクリレートマクロモノマー、N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレートおよびグリセロール(メタ)アクリレートの群から選ばれる少なくとも1種とを含有し、場合により(c)スチレン、メチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレートおよびフェニル(メタ)アクリレートの群から選ばれる少なくとも1種をさらに含有する単量体混合物の共重合体(以下、「カルボキシル基含有共重合体(I)」という。)が好ましく、
(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕/N−フェニルマレイミド/スチレン/アリル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕/N−フェニルマレイミド/ベンジル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、
(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕/N−シクロヘキシルマレイミド/スチレン/アリル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕/N−シクロヘキシルマレイミド/ベンジル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、
(メタ)アクリル酸/こはく酸モノ〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕/N−フェニルマレイミド/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、
(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/ポリメチル(メタ)アクリレートマクロモノマー/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/フェニル(メタ)アクリレート共重合体
(メタ)アクリル酸/ポリスチレンマクロモノマー/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/ポリメチル(メタ)アクリレートマクロモノマー/2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート/ベンジル(メタ)アクリレート共重合体、
(メタ)アクリル酸/N−フェニルマレイミド/ベンジル(メタ)アクリレート/スチレン共重合体、
(メタ)アクリル酸/N−フェニルマレイミド/ベンジル(メタ)アクリレート/グリセロールモノ(メタ)アクリレート/スチレン共重合体
等を挙げることができる。
また、本発明におけるアルカリ可溶性樹脂のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC、溶出溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」という。)は、好ましくは3,000〜60,000、さらに好ましくは5,000〜25,000である。
このような特定のMwあるいはMnを有するアルカリ可溶性樹脂を使用することによって、現像性に優れた感放射線性組成物が得られ、それによりシャープなパターンエッジを有する画素を形成することができるとともに、現像時に未露光部の基板上および遮光層上に残渣、地汚れ、膜残り等が発生し難くなる。
また、本発明におけるアルカリ可溶性樹脂のMwとMnの比(Mw/Mn)は、通常、1〜5、好ましくは1〜4である。
本発明において、アルカリ可溶性樹脂は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における多官能性単量体は、2個以上の重合性不飽和結合を有する単量体である。
このような多官能性単量体としては、例えば、
エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;
ジエチレングリコール以上のポリエチレングリコール、ジプロピレングリコール以上のポリプロピレングリコール等のポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;
グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール等の3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類やそれらのジカルボン酸変性物;
ポリエステル、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキド樹脂、シリコーン樹脂、スピラン樹脂等のオリゴ(メタ)アクリレート類;
両末端に水酸基を有するポリ−1,3−ブタジエン、両末端に水酸基を有するポリイソプレン、両末端に水酸基を有するポリカプロラクトン等の両末端に水酸基を有する重合体のジ(メタ)アクリレート類や、
トリス〔2−(メタ)アクリロイロキシエチル〕フォスフェート
等を挙げることができる。
前記単官能性単量体としては、例えば、前記(B)アルカリ可溶性樹脂について例示したカルボキシル基含有不飽和単量体、共重合性不飽和単量体や、N−ビニルサクシンイミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルフタルイミド、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、N−ビニルピロール、N−ビニルピロリジン、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルイミダゾリジン、N−ビニルインドール、N−ビニルインドリン、N−ビニルベンズイミダゾ−ル、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピペリジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルモルフォリン、N−ビニルフェノキサジン等のN−ビニル含窒素複素環式化合物;N−(メタ)アクリロイルモルフォリンのほか、市販品として、M−5300、M−5400、M−5600(商品名、東亞合成(株)製)等を挙げることができる。
これらの単官能性単量体は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明における感放射線性ラジカル発生剤(以下、単に「ラジカル発生剤」という。)は、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等の放射線の露光により、前記(C)多官能性単量体および場合により使用される単官能性単量体の重合を開始しうるラジカルを発生する化合物である。
このようなラジカル発生剤としては、例えば、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾイン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、α−ジケトン系化合物、多核キノン系化合物、キサントン系化合物、ジアゾ系化合物等を挙げることができる。
本発明において、ラジカル発生剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができるが、本発明におけるラジカル発生剤としては、アセトフェノン系化合物、ビイミダゾール系化合物およびトリアジン系化合物の群から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
前記アセトフェノン系化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記ビイミダゾール系化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明においては、ラジカル発生剤としてビイミダゾール系化合物を用いる場合、下記する水素供与体を併用することが、感度をさらに改良することができる点で好ましい。
ここでいう「水素供与体」とは、露光によりビイミダゾール系化合物から発生したラジカルに対して、水素原子を供与することができる化合物を意味する。
本発明における水素供与体としては、下記で定義するメルカプタン系化合物、アミン系化合物等が好ましい。
前記アミン系化合物は、ベンゼン環あるいは複素環を母核とし、該母核に直接結合したアミノ基を1個以上、好ましくは1〜3個、さらに好ましくは1〜2個有する化合物(以下、「アミン系水素供与体」という。)からなる。
なお、これらの水素供与体は、メルカプト基とアミノ基とを同時に有することもできる。
メルカプタン系水素供与体は、ベンゼン環あるいは複素環をそれぞれ1個以上有することができ、またベンゼン環と複素環との両者を有することができ、これらの環を2個以上有する場合、縮合環を形成しても形成しなくてもよい。
また、メルカプタン系水素供与体は、メルカプト基を2個以上有する場合、少なくとも1個の遊離メルカプト基が残存する限りでは、残りのメルカプト基の1個以上がアルキル、アラルキルまたはアリール基で置換されていてもよく、さらには少なくとも1個の遊離メルカプト基が残存する限りでは、2個の硫黄原子がアルキレン基等の2価の有機基を介在して結合した構造単位、あるいは2個の硫黄原子がジスルフィドの形で結合した構造単位を有することができる。
さらに、メルカプタン系水素供与体は、メルカプト基以外の箇所で、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換アルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、置換フェノキシカルボニル基、ニトリル基等によって置換されていてもよい。
これらのメルカプタン系水素供与体のうち、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾオキサゾールが好ましく、特に2−メルカプトベンゾチアゾールが好ましい。
また、アミン系水素供与体は、アミノ基の1個以上がアルキル基または置換アルキル基で置換されてもよく、またアミノ基以外の箇所で、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、置換アルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、置換フェノキシカルボニル基、ニトリル基等によって置換されていてもよい。
これらのアミン系水素供与体のうち、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましく、特に4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが好ましい。
なお、アミン系水素供与体は、ビイミダゾール系化合物以外のラジカル発生剤の場合においても、増感剤としての作用を有するものである。
メルカプタン系水素供与体とアミン系水素供与体との組み合わせの具体例としては、2−メルカプトベンゾチアゾール/4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾチアゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾオキサゾール/4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾオキサゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等を挙げることができ、さらに好ましい組み合わせは、2−メルカプトベンゾチアゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、2−メルカプトベンゾオキサゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンであり、特に好ましい組み合わせは、2−メルカプトベンゾチアゾール/4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンである。
メルカプタン系水素供与体とアミン系水素供与体との組み合わせにおけるメルカプタン系水素供与体とアミン系水素供与体との重量比は、通常、1:1〜1:4、好ましくは1:1〜1:3である。
前記トリアジン系化合物は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
本発明のカラーフィルタ用感放射線性組成物は、上記(A)〜(D)成分を含有するものであるが、必要に応じて他の添加剤をさらに含有することもできる。
前記他の添加剤としては、例えば、ガラス、アルミナ等の充填剤;ポリビニルアルコール、ポリ(フロオロアルキルアクリレート)類等の高分子化合物;ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤等の界面活性剤;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロイロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等の密着促進剤;2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止剤;2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン類等の紫外線吸収剤;ポリアクリル酸ナトリウム等の凝集防止剤等を挙げることができる。
本発明のカラーフィルタ用感放射線性組成物は、前記(A)〜(D)成分、および任意的に加えられる他の添加剤を含有するものであるが、通常、溶媒を配合して液状組成物として調製される。
前記溶媒としては、感放射線性組成物を構成する(A)〜(D)成分や他の添加剤成分を分散または溶解し、かつこれらの成分と反応せず、適度の揮発性を有するものである限り、適宜に選択して使用することができる。
プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等の(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等の他のエーテル類;
メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等のケトン類;
ジアセトンアルコール(即ち、4−ヒドロキシ−4−メチルペンタン−2−オン)、4−ヒドロキシ−4−メチルヘキサン−2−オン等のケトアルコール類;
2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒドロキシ−3−メチルブタン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、エトキシ酢酸エチル、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸i−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸i−ブチル、ぎ酸n−ペンチル、酢酸i−ペンチル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、酪酸i−プロピル、酪酸n−ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸n−プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸エチル等の他のエステル類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類
等を挙げることができる。
前記溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
前記高沸点溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
次に、本発明のカラーフィルタ用感放射線性組成物を用いて、本発明のカラーフィルタを形成する方法について説明する。
カラーフィルタを形成する方法は、通常、少なくとも下記(1)〜(4)の工程を含んでいる。
(1)基板上に本発明のカラーフィルタ用感放射線性組成物の塗膜を形成する工程。
(2)前記塗膜の少なくとも一部に露光する工程。
(3)露光後の塗膜を現像する工程。
(4)現像後の塗膜を熱処理(以下、「ポストベーク」という。)する工程。
以下、これらの工程について順次説明する。
先ず、基板の表面上に、必要に応じて、画素を形成する部分を区画するように遮光層を形成して、この基板上に、本発明のカラーフィルタ用感放射線性組成物の液状組成物を塗布したのち、プレベークを行って溶媒を蒸発させ、塗膜を形成することができる。
この工程で使用される基板としては、例えば、ガラス、シリコン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリエーテルスルホンのほか、環状オレフィンの開環重合体やその水素添加物等を挙げることができる。
また、これらの基板には、所望により、シランカップリング剤等による薬品処理、プラズマ処理、イオンプレーティング、スパッタリング、気相反応法、真空蒸着等の適宜の前処理を施しておくこともできる。
液状組成物を基板に塗布する際には、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布法を採用することができる。
プレベークの条件は、通常、70〜110℃で2〜4分程度である。
塗布厚さは、溶媒除去後の膜厚として、通常、0.1〜10μm、好ましくは0.2〜8.0μm、特に好ましくは0.2〜6.0μmである。
その後、形成された塗膜に、例えば適当なパターンを有するフォトマスクを介して露光する。
この工程に使用される放射線としては、例えば、可視光線、紫外線、遠紫外線、電子線、X線等を使用することができるが、波長が190〜450nmの範囲にある放射線が好ましい。
放射線の露光量は、通常、10〜10,000J/m2 である。
その後、好ましくはアルカリ現像液を用いて現像して、塗膜の未露光部を溶解除去する。
前記アルカリ現像液としては、例えば、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、コリン、1,8−ジアザビシクロ−[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ−[4.3.0]−5−ノネン等の水溶液が好ましい。
前記アルカリ現像液には、例えばメタノール、エタノール等の水溶性有機溶剤や界面活性剤等を適量添加することもできる。なお、アルカリ現像後は、通常、水洗する。
現像処理法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、ディップ(浸漬)現像法、パドル(液盛り)現像法等を適用することができる。
現像条件は、常温で5〜300秒程度が好ましい。
その後、ポストベークすることにより、カラーフィルタ用感放射線性組成物の硬化物からなる赤色の画素パターンが所定の配列で配置された基板を得ることができる。
ポストベークの条件は、180〜230℃で20〜40分程度が好ましい。
このようにして形成された画素の膜厚は、通常、0.5〜5.0μm、好ましくは1.5〜3.0μmである。
なお、本発明においては、各色の画素パターンの形成順は、前記した順序に限られるものではない。
本発明のカラーフィルタは、本発明のカラーフィルタ用感放射線性組成物から形成された赤色画素を有するものである。
本発明のカラーフィルタにおける赤色画素は、光透過率およびコントラスト比が高く、膜厚1.60μmにおいて、コントラスト比を500以上、好ましくは1,000以上とすることができる。
しかも、本発明のカラーフィルタにおける赤色画素は、形成された画素上に異物発生がないかあるいは極めて少ないものとなる。
このように500以上の高いコントラスト比を有し、しかも形成された画素上に異物発生のない赤色画素を有するカラーフィルタは、従来のカラーフィルタ用感放射線性組成物では実現不可能であったものである。
本発明のカラー液晶表示装置は、本発明のカラーフィルタを具備するものである。
本発明のカラー液晶表示装置は、適宜の構造をとることができる。例えば、カラーフィルタを、薄膜トランジスター(TFT)が配置された駆動用基板とは別の基板上に形成し、駆動用基板とカラーフィルタを形成した基板とが、液晶層を介して対向した構造をとることができ、さらに薄膜トランジスター(TFT)が配置された駆動用基板の表面上にカラーフィルタを形成した基板と、ITO(錫をドープした酸化インジュウム)電極を形成した基板とが、液晶層を介して対向した構造をとることもできる。後者の構造は、開口率を格段に向上させることができ、明るく高精細な液晶表示素子が得られるという利点を有する。
合成例1
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1重量部およびジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込み、引き続きメタクリル酸15重量部、N−フェニルマレイミド25重量部、ベンジルメタクリレート35重量部、グリセロールモノメタクリレート10重量部、スチレン15重量部およびα−メチルスチレンダイマー(連鎖移動剤)2.5重量部を仕込んで、窒素置換したのち、ゆるやかに攪拌しつつ、反応溶液を80℃に昇温し、この温度を保持して3時間重合した。その後、反応溶液を100℃に昇温して、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.5重量部を追加し、さらに1時間重合を継続することにより、樹脂溶液(固形分濃度=33.1重量%)を得た。得られた樹脂は、Mw=30,000、Mn=10,000であった。この樹脂を「樹脂(B−1)」とする。
冷却管、攪拌機を備えたフラスコに、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2.7重量部およびジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート200重量部を仕込み、引き続きメタクリル酸15重量部、ω−カルボキシポリカプロラクトンモノアクリレート10重量部、N−フェニルマレイミド18.75重量部、ベンジルメタクリレート35重量部、グリセロールモノメタクリレート10重量部、スチレン11.25重量部およびα−メチルスチレンダイマー(連鎖移動剤)5重量部を仕込んで、窒素置換したのち、ゆるやかに攪拌しつつ、反応溶液を80℃に昇温し、この温度を保持して3時間重合した。その後、反応溶液を100℃に昇温して、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.3重量部を追加し、さらに1時間重合を継続することにより、樹脂溶液(固形分濃度=33.0重量%)を得た。得られた樹脂は、Mw=15,000、Mn=7,000であった。この樹脂を「樹脂(B−2)」とする。
(A)顔料としてC.I.ピグメントレッド175とC.I.ピグメントレッド254との50/50(重量比)混合物40重量部、分散剤としてEFKA−47を10重量部、および溶媒として3−エトキシプロピオン酸エチル100重量部からなる混合液を、ダイヤモンドファインミル(商品名、三菱マテリアル(株)製のビーズミル、ビーズ直径1.0mm)により12時間混合・分散して、顔料分散液を調製した。
得られた顔料分散液について、顔料の平均粒径を動的光散乱法により測定したところ、140nmであった。
次いで、この基板を室温に冷却したのち、高圧水銀ランプを用い、フォトマスクを介して、塗膜に365nm、405nmおよび436nmの各波長を含む放射線を5,000J/m2 の露光量で露光した。その後、この基板を23℃の0.04重量%水酸化カリウム水溶液からなる現像液に1分間浸漬して、現像したのち、超純水で洗浄して風乾し、さらに250℃で30分間ポストベークを行って、基板上に赤色のストライプ状画素パターンを形成した。この画素の膜厚は1.60μmであった。
形成された画素パターンを光学顕微鏡にて観察したところ、画素上に異物は認められなかった。
また、画素の色度をカラーアナライザーTC−1800M(東京電色(株)製)にて評価したところ、(x,y,Y)=(0.650,0.340,20.0)であった。
コントラスト比の評価
得られた基板を2枚の偏向板で挟み、背面側から蛍光灯(波長範囲380〜780nm)で照射しつつ前面側の偏向板を回転させ、透過する光強度の最大値と最小値を測定し、その最大値を最小値で割った値として、コントラスト比を評価したところ、1,800と高い値を示した。
実施例1において、(A)顔料としてC.I.ピグメントレッド175を40重量部、分散剤としてBYK−2001を10重量部使用した以外は、実施例1と同様にして、液状組成物(R2)を調製した。
得られた顔料分散液について、顔料の平均粒径を動的光散乱法により測定したところ、140nmであった。
また、液状組成物(R2)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に膜厚1.60μmの赤色のストライプ状画素パターンを形成して評価を行った。
その結果、画素上に異物は認められなかった。また画素の色度は、(x,y,Y)=(0.650,0.345,19.0)であり、コントラスト比は2,500と高い値を示した。
実施例1において、(A)顔料としてC.I.ピグメントレッド175とC.I.ピグメントレッド254との40/60(重量比)混合物40重量部、(B)アルカリ可溶性樹脂として樹脂(B−2)70重量部を使用し、顔料分散液を調製する際の混合・分散処理を4時間行った以外は、実施例1と同様にして、液状組成物(R3)を調製した。
得られた顔料分散液について、顔料の平均粒径を動的光散乱法により測定したところ、250nmであった。
また、液状組成物(R3)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に膜厚1.60μmの赤色のストライプ状画素パターンを形成して評価を行った。
その結果、画素上に異物は認められなかった。また画素の色度は、(x,y,Y)=(0.650,0.338,18.0)であり、コントラスト比は500と高い値を示した。
実施例1において、(A)顔料としてC.I.ピグメントレッド175とC.I.ピグメントレッド177との80/20(重量比)混合物40重量部、(B)アルカリ可溶性樹脂として樹脂(B−2)70重量部を使用し、分散剤としてBYK−2000を10重量部使用して、顔料分散液を調製する際の混合・分散処理を16時間行った以外は、実施例1と同様にして、液状組成物(R4)を調製した。
得られた顔料分散液について、顔料の平均粒径を動的光散乱法により測定したところ、80nmであった。
また、液状組成物(R4)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に膜厚1.60μmの赤色のストライプ状画素パターンを形成して評価を行った。
その結果、画素上に異物は認められなかった。また画素の色度は、(x,y,Y)=(0.650,0.342,18.0)であり、コントラスト比は2,200と高い値を示した。
実施例1において、(A)顔料としてC.I.ピグメントレッド175とC.I.ピグメントレッド177との35/65(重量比)混合物40重量部、分散剤としてBYK−165を10重量部を使用し、顔料分散液を調製する際の混合・分散処理を8時間行った以外は、実施例1と同様にして、液状組成物(R5)を調製した。
得られた顔料分散液について、顔料の平均粒径を動的光散乱法により測定したところ、200nmであった。
また、液状組成物(R5)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に膜厚1.60μmの赤色のストライプ状画素パターンを形成して評価を行った。
その結果、画素上に異物は認められなかった。また画素の色度は、(x,y,Y)=(0.650,0.323,16.0)であり、コントラスト比は1,000と高い値を示した。
実施例1において、(A)顔料としてC.I.ピグメントレッド175とC.I.ピグメントレッド254との15/85(重量比)混合物40重量部を使用し、分散剤としてBYK−2001を10重量部使用した以外は、実施例1と同様にして、液状組成物(r1)を調製した。
得られた顔料分散液について、顔料の平均粒径を動的光散乱法により測定したところ、140nmであった。
また、液状組成物(r1)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に膜厚1.60μmの赤色のストライプ状画素パターンを形成して評価を行った。
その結果、画素の色度は、(x,y,Y)=(0.650,0.336,19.0)であり、コントラスト比は940と高い値を示したが、画素上の異物の数が、100μm×100μmの範囲に平均20個と多く、カラーフィルタとしては使用不可能であった。
実施例1において、(A)顔料としてC.I.ピグメントレッド254を40重量部、分散剤としてBYK−2000を10重量部使用し、顔料分散液を調製する際の混合・分散処理を16時間行った以外は、実施例1と同様にして、液状組成物(r2)を調製した。
得られた顔料分散液について、顔料の平均粒径を動的光散乱法により測定したところ、100nmであった。
また、液状組成物(r2)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に膜厚1.60μmの赤色のストライプ状画素パターンを形成して評価を行った。
その結果、画素の色度は、(x,y,Y)=(0.650,0.335,18.0)であり、コントラスト比は1,500と高い値を示したが、画素上の異物の数が、100μm×100μmの範囲に平均80個と多く、カラーフィルタとしては使用不可能であった。
実施例1において、(A)顔料としてC.I.ピグメントレッド208を40重量部、分散剤としてSOLSPERSE24000を10重量部使用した以外は、実施例1と同様にして、液状組成物(r3)を調製した。
得られた顔料分散液について、顔料の平均粒径を動的光散乱法により測定したところ、140nmであった。
また、液状組成物(r3)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に膜厚1.60μmの赤色のストライプ状画素パターンを形成して評価を行った。
その結果、画素上に異物は認められなかったが、画素の色度は、(x,y,Y)=(0.650,0.306,12.5)であり、コントラスト比は250と低い値を示した。
実施例2において、顔料分散液を調製する際の混合・分散処理を30分間行った以外は、実施例2と同様にして、液状組成物(r4)を調製した。
得られた顔料分散液について、顔料の平均粒径を動的光散乱法により測定したところ、400nmであった。
また、液状組成物(r4)を用いた以外は、実施例1と同様にして、基板上に膜厚1.60μmの赤色のストライプ状画素パターンを形成して評価を行った。
その結果、画素上に異物は認められなかったが、画素の色度は、(x,y,Y)=(0.650,0.343,15.0)であり、コントラスト比は350と低い値を示した。
Claims (5)
- (A)顔料、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体および(D)感放射線性ラジカル発生剤を含有する感放射線性組成物であって、(A)顔料がC.I.ピグメントレッド175を35重量%以上含み、かつ(A)顔料の平均粒径r(単位nm)が50≦r≦300であることを特徴とするカラーフィルタ用感放射線性組成物。
- (A)顔料がさらにC.I.ピグメントイエロー83、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントレッド177およびC.I.ピグメントレッド254の群から選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1に記載のカラーフィルタ用感放射線性組成物。
- C.I.ピグメントレッド175を35重量%以上含み、平均粒径が300nmを越える(A)顔料を粉砕しつつ混合・分散して得られる顔料分散液を、(B)アルカリ可溶性樹脂、(C)多官能性単量体および(D)感放射線性ラジカル発生剤と混合することを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ用感放射線性組成物の調製法。
- 請求項1または請求項2に記載のカラーフィルタ用感放射線性組成物から形成された赤色画素を有するカラーフィルタ。
- 請求項4に記載のカラーフィルタを具備するカラー液晶表示装置。
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