JP4431063B2 - エンジン - Google Patents
エンジン Download PDFInfo
- Publication number
- JP4431063B2 JP4431063B2 JP2005021525A JP2005021525A JP4431063B2 JP 4431063 B2 JP4431063 B2 JP 4431063B2 JP 2005021525 A JP2005021525 A JP 2005021525A JP 2005021525 A JP2005021525 A JP 2005021525A JP 4431063 B2 JP4431063 B2 JP 4431063B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- gear
- oil
- interlocking
- engine
- crank
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)
Description
この種のエンジンでは、調時伝動ギヤトレインがギヤケース内に収容されているため、ギヤトレインのギヤでオイルパン内のオイルを掻き上げることがなく、これに起因するオイルの劣化等を防止することができる利点がある。
《問題》 傾斜運転時に、ギヤケース内のオイルをギヤで掻き上げるおそれがある。
エンジン運転中、シリンダブロックの前後端部のうち、調時伝動ギヤトレインのある端部に向けて、エンジンが大きく下り傾斜すると、オイルパン内のオイルがオイル流出孔からギヤケース内に流入し、調時伝動ギヤトレインの最下ギヤがギヤケース内のオイルに浸漬され、ギヤケース内のオイルをギヤで掻き上げるおそれがある。この場合、オイルに多量の空気が混入し、潤滑部がオイル切れとなる、オイルを掻き上げる抵抗で馬力ロスが大きくなる、オイル温度の上昇によってオイルが劣化する等の問題が生じる。
図3に例示するように、シリンダブロック(1)の下部にオイルパン(2)を配置し、クランク軸(3)の架設方向を前後方向として、シリンダブロック(1)の前後端部のうち、いずれか一端部に調時伝動ギヤトレイン(4)を配置し、この調時伝動ギヤトレイン(4)をギヤケース(5)内に収容した、エンジンにおいて、
このギヤケース(5)の底部(6)をオイル流出孔(7)でオイルパン(2)に連通させるに当たり、
図1に例示するように、調時伝動ギヤトレイン(4)の構成ギヤのうち、最も低い最下ギヤ(10)の下方をその周方向に沿うオイル浸漬防止壁(11)で覆い、
図1に例示するように、クランク軸(3)と平行な向きに見て、クランクギヤ(12)を最下ギヤ(10)とし、クランクギヤ(12)にその左上から連動ギヤ(13)を噛み合わせた観察状態で、クランクギヤ(12)を反時計廻り(8)とし、オイル浸漬防止壁(11)を、クランクギヤ(12)の下半部に沿う下円弧部(11a)と、クランクギヤ(12)の右上部に沿う右上円弧部(11b)とで構成し、右上円弧部(11b)は下円弧部(11a)の反時計廻り(8)側の終端から反時計廻り(8)方向に導出し、右上円弧部(11b)の導出端と下円弧部(11a)の始端との間に開口(14)を設け、この開口(14)から連動ギヤ(13)をクランクギヤ(12)との噛み合い箇所(9)に侵入させた、ことを特徴とするエンジン。
《効果》 大きな傾斜が生じない通常運転時に、ギヤケース内のオイルをギヤで掻き上げる不具合がない。
図3に例示するように、ギヤケース(5)の底部(6)をオイル流出孔(7)でオイルパン(2)に連通させたため、大きな傾斜が生じない通常運転時には、ギヤケース(5)内のオイルは、オイル流出孔(7)からオイルパン(2)に流れ込み、ギヤケース(5)内にオイルが溜まらず、ギヤケース(5)内のオイルをギヤで掻き上げる不具合がない。このため、この不具合に起因する潤滑部のオイル切れ、馬力ロス、オイル劣化等の問題が生じない。
エンジン運転中、シリンダブロック(1)の前後端部のうち、調時伝動ギヤトレイン(4)側の端部に向けて、エンジンが大きく下り傾斜すると、オイルパン(2)内のオイル(8)がオイル流出孔(7)からギヤケース(5)内に流入することあるが、本発明では、図1に例示するように、調時伝動ギヤトレイン(4)の構成ギヤのうち、最も低い最下ギヤ(10)の下方をその周方向に沿うオイル浸漬防止壁(11)で覆ったため、最下ギヤ(10)がオイルに浸漬する不具合が解消され、ギヤケース(5)内のオイルを最下ギヤ(10)で掻き上げる不具合を解消することができる。このため、この不具合に起因する潤滑部のオイル切れ、馬力ロス、オイル劣化等の問題が生じない。
連動ギヤ(13)の伝動下流側にある連動軸からの駆動反力により、クランクギヤ(12)と連動ギヤ(13)との噛み合い箇所(9)には、強い力がかかる。しかし、本発明では、この噛み合い箇所(9)に十分なオイルを供給することにより、この噛み合い箇所(9)の損傷を抑制することができる。すなわち、本発明では、図1に例示するように、オイル浸漬防止壁(11)を、クランクギヤ(12)の下半部に沿う下円弧部(11a)と、クランクギヤ(12)の右上部に沿う右上円弧部(11b)とで構成し、右上円弧部(11b)は下円弧部(11a)の反時計廻り(8)方向の終端から反時計廻り(8)方向に導出し、右上円弧部(11b)の導出端と下円弧部(11a)の始端との間に開口(14)を設け、この開口(14)から連動ギヤ(13)をクランクギヤ(12)との噛み合い箇所(9)に侵入させた。このため、開口(14)の上方から落下してくるオイルは、開口(14)からオイル浸漬防止壁(11)内に流入し、クランクギヤ(12)の回転で下円弧部(11a)に沿って掻き上げられ、右上円弧部(11b)で案内され、噛み合い箇所(9)の回転上手側付近に跳ねかけられる。このため、クランクギヤ(12)と連動ギヤ(13)との噛み合い箇所(9)に、十分なオイルが供給され、この噛み合い箇所(9)の損傷を抑制することができる。
請求項1に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 クランクギヤと連動ギヤとの噛み合い箇所の損傷を抑制する機能が顕在化する。
図1に例示するように、連動ギヤ(13)の伝動下手側で動弁カム軸(15)と燃料噴射カム軸(16)とを連動する場合、動弁カム軸(15)と燃料噴射カム軸(16)の両方からの強い駆動反力により、クランクギヤ(12)と連動ギヤ(13)との噛み合い箇所(9)には、特別に強い力がかかる。このため、本発明をこのようなエンジンに適用すると、クランクギヤ(12)と連動ギヤ(13)との噛み合い箇所(9)の損傷を抑制する機能が顕在化する。
請求項1に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 クランクギヤと連動ギヤとの噛み合い箇所(9)の損傷を抑制する機能が顕在化する。
燃料噴射カム軸(16)に代えて、コモンレールの燃料サプライポンプの入力軸を連動する場合にも、動弁カム軸(16)と燃料サプライポンプの入力軸の両方からの強い駆動反力により、クランクギヤ(12)と連動ギヤ(13)との噛み合い箇所(9)には、特別に強い力がかかる。このため、本発明をこのようなエンジンに適用すると、クランクギヤ(12)と連動ギヤ(13)との噛み合い箇所(9)の損傷を抑制する機能が顕在化する。
請求項2または請求項3に係る発明の効果に加え、次の効果を奏する。
《効果》 クランクギヤと連動ギヤとの噛み合わせ箇所の損傷を抑制する機能がより顕在化する。
図1に例示するように、連動ギヤ(13)の伝動下手側でバランサ軸(17)(18)も連動する場合には、このバランサ軸(17)(18)からの駆動反力も加わり、クランクギヤ(12)と連動ギヤ(13)との噛み合い箇所(9)には、より強い力がかかる。このため、本発明をこのようなエンジンに適用すると、クランクギヤ(12)と連動ギヤ(13)との噛み合い箇所(9)の損傷を抑制する機能がより顕在化する。
図3に示すように、シリンダブロック(1)の上部にシリンダヘッド(19)を組み付け、シリンダヘッド(19)の上部にヘッドカバー(20)を組み付けている。シリンダブロック(1)の下部にはオイルパン(2)を配置している。クランク軸(3)の架設方向を前後方向として、シリンダブロック(1)の前後端部のうち、前端部に、冷却ファン(21)とこれを連動する巻き掛け伝動装置(22)と水ポンプ(23)とを配置している。また、シリンダブロック(1)の後端部に、調時伝動ギヤトレイン(4)を配置し、この調時伝動ギヤトレイン(4)をギヤケース(5)内に収容している。この調時伝動ギヤトレイン(4)は、シリンダブロック(1)の前端部に配置してもよい。
図3に示すように、ギヤケース(5)は、シリンダブロック(1)の後端部の窪み(24)と、フライホイルケース(25)とで構成されている。窪み(24)は、シリンダブロック(1)の後端から前方向に凹入され、内部に調時伝動ギヤトレイン(4)を収容している。フライホイルケース(25)は、後向きに開口した椀型で、内部にフライホイル(26)を収容するとともに、窪み(24)をその後方から覆っている。
図1に示すように、クランク軸(3)と平行な向きで、エンジンを後側から見て、クランク軸(3)にクランクギヤ(12)を取り付け、このクランクギヤ(12)にその左上から連動ギヤ(13)を噛み合わせ、この連動ギヤ(13)を動弁カム軸(15)に取り付けている。動弁カム軸(15)には、連動ギヤ(13)と同芯で、動弁カム軸(13)の前方に積層させた伝動ギヤ(27)を取り付けている。伝動ギヤ(24)にはその右横からアイドルギヤ(28)を噛み合わせ、このアイドルギヤ(28)をアイドルギヤ軸(29)に遊転自在に取り付けている。アイドルギヤ(28)にはその右上から燃料噴射カムギヤ(30)を噛み合わせ、この燃料噴射カムギヤ(30)を燃料噴射カム軸(16)に取り付けている。
ギヤケース(5)の底部(6)をオイル流出孔(7)でオイルパン(2)に連通させるに当たり、図1に示すように、調時伝動ギヤトレイン(4)の構成ギヤのうち、最も低い最下ギヤ(10)の下方をその周方向に沿うオイル浸漬防止壁(11)で覆っている。すなわち、クランク軸(3)と平行な向きに見て、クランクギヤ(12)を最下ギヤ(10)とし、クランクギヤ(12)にその左上から連動ギヤ(13)を噛み合わせた観察状態(この実施形態では、後方からの観察状態)で、クランクギヤ(12)を反時計廻り(8)とし、オイル浸漬防止壁(11)を、クランクギヤ(12)の下半部に沿う下円弧部(11a)と、クランクギヤ(12)の右上部に沿う右上円弧部(11b)とで構成し、右上円弧部(11b)は下円弧部(11a)の反時計廻り(8)側の終端から反時計廻り(8)方向に導出し、右上円弧部(11b)の導出端と下円弧部(11a)の始端との間に開口(14)を設け、この開口(14)から連動ギヤ(13)をクランクギヤ(12)との噛み合い箇所(9)に侵入させている。
(2) オイルパン
(3) クランク軸
(4) 調時伝動ギヤトレイン
(5) ギヤケース
(6) 底部
(7) オイル流出孔
(8) 反時計廻り
(9) 噛み合い箇所
(10) 最下ギヤ
(11) オイル浸漬防止壁
(11a) 下円弧部
(11b) 右上円弧部
(12) クランクギヤ
(13) 連動ギヤ
(14) 開口
(15) 動弁カム軸
(16) 燃料噴射カム軸
(17) バランサ軸
(18) バランサ軸
Claims (4)
- シリンダブロック(1)の下部にオイルパン(2)を配置し、クランク軸(3)の架設方向を前後方向として、シリンダブロック(1)の前後端部のうち、いずれか一端部に調時伝動ギヤトレイン(4)を配置し、この調時伝動ギヤトレイン(4)をギヤケース(5)内に収容した、エンジンにおいて、
このギヤケース(5)の底部(6)をオイル流出孔(7)でオイルパン(2)に連通させるに当たり、
調時伝動ギヤトレイン(4)の構成ギヤのうち、最も低い最下ギヤ(10)の下方をその周方向に沿うオイル浸漬防止壁(11)で覆い、
クランク軸(3)と平行な向きに見て、クランクギヤ(12)を最下ギヤ(10)とし、クランクギヤ(12)にその左上から連動ギヤ(13)を噛み合わせた観察状態で、クランクギヤ(12)を反時計廻り(8)とし、オイル浸漬防止壁(11)を、クランクギヤ(12)の下半部に沿う下円弧部(11a)と、クランクギヤ(12)の右上部に沿う右上円弧部(11b)とで構成し、右上円弧部(11b)は下円弧部(11a)の反時計廻り(8)側の終端から反時計廻り(8)方向に導出し、右上円弧部(11b)の導出端と下円弧部(11a)の始端との間に開口(14)を設け、この開口(14)から連動ギヤ(13)をクランクギヤ(12)との噛み合い箇所(9)に侵入させた、ことを特徴とするエンジン。 - 請求項1に記載したエンジンにおいて、
連動ギヤ(13)の伝動下手側で動弁カム軸(15)と燃料噴射カム軸(16)とを連動する、ことを特徴とするエンジン。 - 請求項2に記載したエンジンにおいて、
燃料噴射カム軸(16)に代えて、コモンレールの燃料サプライポンプの入力軸を連動することを特徴とするエンジン。 - 請求項2または請求項3に記載したエンジンにおいて、
連動ギヤ(13)の伝動下手側でバランサ軸(17)(18)も連動する、ことを特徴とするエンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005021525A JP4431063B2 (ja) | 2005-01-28 | 2005-01-28 | エンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005021525A JP4431063B2 (ja) | 2005-01-28 | 2005-01-28 | エンジン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006207492A JP2006207492A (ja) | 2006-08-10 |
JP4431063B2 true JP4431063B2 (ja) | 2010-03-10 |
Family
ID=36964620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005021525A Active JP4431063B2 (ja) | 2005-01-28 | 2005-01-28 | エンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4431063B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7240915B2 (ja) * | 2019-03-20 | 2023-03-16 | 本田技研工業株式会社 | 内燃機関構造 |
-
2005
- 2005-01-28 JP JP2005021525A patent/JP4431063B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2006207492A (ja) | 2006-08-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US20070272196A1 (en) | Lubricating system for a vehicle power unit | |
CA2718097C (en) | Outboard motor | |
JP4647420B2 (ja) | エンジン用ジェネレータ冷却構造 | |
JP4270343B2 (ja) | ローラベアリングの潤滑構造 | |
JP4719624B2 (ja) | 船外機 | |
JP4431063B2 (ja) | エンジン | |
JP2011064116A (ja) | 多気筒内燃機関 | |
JP2010249010A (ja) | 船外機用エンジン | |
JP2008175137A (ja) | エンジンのバランサー装置 | |
EP2154340A1 (en) | Internal Combustion Engine | |
JP4262546B2 (ja) | エンジンにおけるチェーンの潤滑構造 | |
US7779727B2 (en) | Power unit case configured to house both an engine and a transmission, and power unit including same | |
JP4391914B2 (ja) | エンジン | |
JP4797852B2 (ja) | 自動二輪車のエンジン | |
JP2009024618A (ja) | エンジン | |
JP4339007B2 (ja) | ミッションギア機構における潤滑装置 | |
JP4467916B2 (ja) | 内燃機関のブリーザ装置 | |
JP4540647B2 (ja) | 内燃機関のスタータモータ取付構造 | |
JP2009281177A (ja) | 内燃機関 | |
JP2004108236A (ja) | 4サイクルエンジンのオイルポンプ | |
JP4810288B2 (ja) | 車両用変速機の潤滑装置 | |
JP2003002291A (ja) | 船外機におけるドライブシャフトの潤滑構造 | |
JP6061752B2 (ja) | 内燃機関 | |
JP4919429B2 (ja) | 内燃機関における動力取出し装置 | |
JP6025666B2 (ja) | エンジン |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070328 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090817 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090825 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20091023 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20091215 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20091218 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121225 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4431063 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131225 Year of fee payment: 4 |