JP4430938B2 - 新規置換ピラゾール誘導体、その製造方法およびそれらを含有する除草剤組成物 - Google Patents

新規置換ピラゾール誘導体、その製造方法およびそれらを含有する除草剤組成物 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は新規な置換ピラゾール誘導体とその製造方法およびそれ(ら)を有効成分として含有する除草剤組成物に関する。より詳しくは、本発明は、除草剤として有用な置換ピラゾール誘導体およびその製造方法、それ(ら)を有効成分として含有することを特徴とする除草剤組成物に関するものであり、化学工業ならびに農業、特に農薬の製造業の分野で有用である。
背景技術
これまで種々の除草剤が開発され、使用されている。しかしながら、防除の対象となる雑草は種類が多く、発生も長期間にわたるため、今のところ市販され使用されている数多くの除草剤の中に、効力、殺草スペクトラム、作物選択性、人体への安全性、環境への負荷などの点ですべての要求を満たすものはない。
特に重要な作物である、ムギ、トウモロコシ、ダイズ、イネ等の栽培生産においては、低薬量の施用であっても除草活性、殺草スペクトラム、残効性や作物選択性に優れた作用を発揮する除草剤が求められている。
そのような除草剤に利用できる化合物として、除草活性を有するピラゾール類はこれまで見出されていない。本出願人は、置換ピラゾール誘導体が殺菌活性を有することとその合成法について既に開示しているが、除草活性については全く記載していない(特許文献1〜3参照)。
特許文献1
特開平10−130106号公報
特許文献2
特開平10−158107号公報
特許文献3
欧州特許出願公開第00 945 437 A1号明細書
発明の開示
本発明者等は、これまでに下記の一般式(1)で示される新規な置換ピラゾール誘導体を合成して種々検討した結果、それらの誘導体は難防除性の雑草を含む幅広い雑草に対して優れた除草効果を有し、しかもいくつかの重要作物には十分な安全性を示すことを見出し、本発明を完成した。
Figure 0004430938
本発明の目的は、作物に安全で高い除草効果を示す新規化合物を提供することにある。すなわち本発明は、上記一般式(1)で示される新規な置換ピラゾール誘導体(以下、本発明化合物と記す。)およびそれを有効成分とする除草剤組成物を提供することを目的とする。
本発明の概要は、以下のとおりである。
本発明化合物は、下記一般式(1)で表される置換ピラゾール誘導体である。
Figure 0004430938
(式(1)において、
nは0または1を表わし、それぞれ独立に
基Aは水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、または以下の置換基を任意に有してもよいフェニル基を表す;
その置換基とは、同一または相異なり、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルコシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数3〜6のシクロアルキルカルボニルオキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシカルボニルオキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のジアルキルアミノカルボニルオキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のジアルキルアミノスルホニルオキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルチオ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキルチオ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルスルフィニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキルスルフィニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルスルホニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキルスルホニル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有してもよいフェニル基(該置換基は前記置換基と同じ意味を示す)、ベンゼン環上に置換基を有してもよいフェノキシ基(該置換基は前記置換基と同じ意味を示す)、またはベンゼン環上に置換基を有してもよいベンジルオキシ基(該置換基は前記置換基と同じ意味を示す)を表す。
あるいは、該置換基は、式(2)で表される基であり、
Figure 0004430938
、Rは同一または相異なり、水素原子、または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示す。
または、該置換基は、式(3)で表される基であり、
Figure 0004430938
、R、R10は同一または相異なり、水素原子、または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示す。
これらの置換基は該フェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。
また式(1)において基Dは、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、シアノ基、ハロゲン原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルチオ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルスルフィニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルスルホニル基、あるいは置換基を有してもよいフェニル基を表す(該置換基は前記置換基と同じ意味を示す)。これらの置換基は該フェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。
さらに式(1)において基Eは、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、ハロゲン原子、または置換基を有してもよいフェニル基を表す(該置換基は前記置換基と同じ意味を示す)。これらの置換基は該フェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。
式(1)において基RおよびRは、同一または相異なり、水素原子、ハロゲン原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基を表す。
また式(1)において基Rは、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシアルキル基を表す。
式(1)において基RおよびRは、同一または相異なり、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、アルキル基(炭素数が1〜4であり、枝分かれしてもよい)で置換されてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシアルキル基、シアノメチル基、置換されていてもよいアミノ基、または以下の置換基を任意に有してもよいフェニル基を表す;
その置換基とは、同一または相異なり、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ基である。これらの置換基はフェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。
あるいは基RおよびRは、ベンゼン環上に以下の置換基を有してもよいベンジル基を表す;
その置換基とは同一または相異なり、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ基である。これらの置換基は該ベンゼン環上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。
あるいは基RおよびRは、ベンゼン環上に置換基を有してもよいαまたはβフェネチル基を表す。その置換基とは、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ基である。これらの置換基は該ベンゼン基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。
あるいは基Rが基Rとともに、脂肪族の5員環または6員環を形成してもよく、該環は、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ基で置換されてもよく、かつ1個ないし2個のヘテロ原子を含んでもよい。)
本発明に係る置換ピラゾールヒドラジド誘導体は、上記式(1)のRが水素原子であり、Rが置換アミノ基−N(R11,R12)であって、下記一般式(4)で表される:
Figure 0004430938
(式(4)において、nは0または1であり、それぞれ独立に基A、D、E、R、R、およびRは上記式(1)の場合と同様の置換基を表し、
基R11およびR12は、同一または相異なり、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基、または以下の置換基を任意に有してもよいフェニル基を表す。その置換基とは、同一または相異なり、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基(以上の基は枝分かれしてもよい)、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ基である。これらの置換基は該フェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。)。
上記式(1)で表される置換ピラゾール誘導体の本発明による製造方法は、
式(5)で表されるピラゾール誘導体と式(6)で表されるハロオキシムエステル誘導体との反応から得られるピラゾール誘導体のエステル(式7)において、
Figure 0004430938
そのエステル部分を塩基の存在下で加水分解して、式(8)で表されるカルボン酸誘導体を得て、これとR−NH−Rで表されるアミンとを縮合剤の存在下で反応させることによる(式(5)〜(8)において、nは0または1であり、基Zはハロゲン原子を表し、基R13は、メチル基もしくはエチル基を表し、基A、D、E、R、R、R、RおよびRは上記式(1)の場合と同様の置換基を表す。)。
Figure 0004430938
本発明による、上記ハロオキシムエステル誘導体(式6)の製造方法は、下記(式18)で表されるハロピルビン酸エステル誘導体1当量に対し、1当量以上のヒドロキシルアミン誘導体(式19)を溶媒の存在下に作用させて得ることによる(式(18)または(19)において、nは0または1であり、基Zはハロゲン原子を表し、基R13は、メチル基もしくはエチル基を表し、R、RおよびRは上記式(1)の場合と同様の置換基を表す。)。
Figure 0004430938
本発明に係る除草剤組成物は、有効成分として、上記式(1)で示される置換ピラゾール誘導体の1種または2種以上を含有することを特徴としている。
さらに、本発明の除草剤組成物は、有効成分として、上記式(4)で示される置換ピラゾール誘導体の1種または2種以上を含有することを特徴としている。
本発明化合物は、好ましくは下記一般式(1)で表される置換ピラゾール誘導体である:
Figure 0004430938
(式(1)において、
nは0または1を表し、それぞれ独立に
基Aは、
水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、または以下の置換基を任意に有してもよい0〜5置換フェニル基(0置換は、非置換フェニル基を示す)を表す;
その置換基とは、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数1〜4のアルコキシカルボニルオキシ基、炭素数1〜4のジアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数1〜4のアルキルチオ基、炭素数1〜4のハロアルキルチオ基、炭素数1〜4のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜4のハロアルキルスルフィニル基(以上の基は直鎖でも枝分かれしてもよい)、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、N−ヒドロキシイミノ基、N−メトキシイミノ基、N,N−ジメチルアミノイミノ基、フェニル基、フェノキシ基、およびベンジルオキシ基からなる群より選ばれる、同一または相異なる基であり、
また、基Dは、水素原子、ハロゲン原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数2〜4のアルキニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜4のアルキルスルフィニル基、またはフェニル基であり、
さらに基Eは、水素原子、ハロゲン原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、またはフェニル基であり、
基RおよびRは、水素原子またはメチル基であり、
基Rは、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシアルキル基、フルオロメチル基、またはベンジル基であり、
基Rは基Rとともに、1個ないし2個のヘテロ原子を環内に含むことがあり、かつ炭素数1〜4のアルキル基で置換されてもよい脂肪族5員環または脂肪族6員環を形成するか、あるいは基Rおよび基Rはそれぞれ独立して、
基Rが、水素原子または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基であり、
基Rが、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のシアノアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基で置換されてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、フェニル基、ベンジル基、またはベンゼン環上に炭素数1〜4のアルコキシ基(枝分かれしてもよい)を有してもよいαもしくはβフェネチル基である。)。
また、上記式(1)のRが水素原子であり、Rが置換アミノ基−N(R11,R12)である本発明化合物は、下記一般式(4)で表される置換ピラゾール誘導体である。
Figure 0004430938
(式(4)において、
nは0または1を表し、それぞれ独立に
基A、D、E、R,RおよびRは上記式(1)の場合と同様の置換基を表し、
基R11およびR12は同一または相異なり、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基(以上の基は枝分かれしてもよい)である。)。
本発明に係る除草剤組成物は、好ましくは有効成分として、上記置換ピラゾールの1種または2種以上を含有することを特徴としている。
本発明の除草剤組成物は、有効成分として、上記置換ピラゾールののヒドラジド誘導体を1種または2種以上を含有することを特徴としている。
発明を実施するための形態
本発明に係る置換ピラゾール誘導体(「本発明化合物」ともいう。)は、重要作物に対し充分な安全性を示すとともに優れた除草活性を発揮する新規な化合物であり、次の一般式(1)または(4)により表される構造を有する。いずれも置換ピラゾール環およびN−オキシム酸アミドからなる共通骨格を持つ。一般式(4)で表される置換ピラゾール誘導体は、式(1)の化合物のヒドラジド誘導体である。本発明化合物は、以下に例示する基などの特定の基を有する化合物に限定されるものではない。
Figure 0004430938
なお、本発明に係る化合物の各種置換基を有する誘導体およびそれらの各種の塩(ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アルミニウム塩、亜鉛塩など)、水和物、溶媒和物、結晶多形の物質も本発明の範囲に包含される。さらに本発明の化合物に不斉炭素が含まれる場合(例えば上記式(1)または(4)において、RおよびRが相違する場合)には立体異性体が存在するが、すべての可能な異性体、および2種類以上のその異性体を任意の比率で含む混合物も、本発明の化合物に含まれる。
以下、本発明化合物(1)、(4)の構造の詳細、その製造方法、除草作用、製剤、施用法の順に説明する。
置換ピラゾール誘導体
本発明化合物は、一般式(1)に示されるように置換ピラゾール環およびN−オキシム酸アミドからなる置換ピラゾール誘導体およびそのヒドラジド誘導体(一般式(4)に示される)である。式(1)および(4)のnは、0または1のいずれかの値をとり得る。そのいずれの場合でも、本発明化合物の酸アミド(1)およびそのヒドラジド誘導体(4)の置換基A、D、E、R〜R、R11およびR12は、それぞれ独立して、水素原子の他に以下の基をとり得る。
一般式(1)の基Aは、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、または以下の置換基を任意に有してもよいフェニル基を表す。
そのフェニル基の置換基とは、同一または相異なる基であって、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルコキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数3〜6のシクロアルキルカルボニルオキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシカルボニルオキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のジアルキルアミノカルボニルオキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のジアルキルアミノスルホニルオキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルチオ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキルチオ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルスルフィニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキルスルフィニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルスルホニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキルスルホニル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、置換基を有してもよいフェニル基(該置換基は前記置換基と同じ意味を示す)、ベンゼン環上に置換基を有してもよいフェノキシ基(該置換基は前記置換基と同じ意味を示す)またはベンゼン環上に置換基を有してもよいベンジルオキシ基(該置換基は前記置換基と同じ意味を示す)を表す。
または、該フェニル基の置換基は、式(2)で表される基である。
Figure 0004430938
、Rは同一または相異なり、水素原子、または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示す。
あるいは、該フェニル基の置換基は、式(3)で表される基である。
Figure 0004430938
、R、R10は同一または相異なり、水素原子、または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示す。
これらの置換基は、該フェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。
上記の基をさらに具体的に以下に例示するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基として、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、これらの異性体基などが挙げられる。
枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基として、例えばフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ジクロロエチル基、ブロモプロピル基、これらの異性体基などが挙げられる。
炭素数3〜6のシクロアルキル基として、例えばシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基が挙げられる。
一般式(1)の基Aの内容として上記に示された「以下の置換基を任意に有してもよいフェニル基」とは、同一または相異なる置換基により該フェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換されたフェニル基である。その置換基には、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルコキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数3〜6のシクロアルキルカルボニルオキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシカルボニルオキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のジアルキルアミノカルボニルオキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のジアルキルアミノスルホニルオキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルチオ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキルチオ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルスルフィニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキルスルフィニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルスルホニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキルスルホニル基、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基などが含まれる。これらの基のうちアルキル基およびハロアルキル基については、その具体例として先に述べた基が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基として、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、これらの異性体基などが挙げられる。
枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルコキシ基として、例えばモノフルオロメトキシ基、クロロプロポキシ基、これらの異性体基などが挙げられる。
枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルカルボニルオキシ基として、例えばメチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、プロピルカルボニルオキシ基またはブチルカルボニルオキシ基などが挙げられる。
炭素数3〜6のシクロアルキルカルボニルオキシ基として、例えばシクロペンチルカルボニルオキシ基、シクロヘキシルカルボニルオキシ基などが挙げられる。
枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシカルボニルオキシ基として、例えばメトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、プロポキシカルボニルオキシ基またはブトキシカルボニルオキシ基などが挙げられる。
枝分かれしてもよい炭素数1〜4のジアルキルアミノカルボニルオキシ基として、例えばジメチルアミノカルボニルオキシ基、ジエチルアミノカルボニルオキシ基などが挙げられる。
枝分かれしてもよい炭素数1〜4のジアルキルアミノスルホニルオキシ基として、例えばジメチルアミノスルホニルオキシ基、ジエチルアミノスルホニルオキシ基などが挙げられる。
枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルチオ基として、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ブチルチオ基、これらの異性体基などが挙げられる。
枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキルチオ基として、例えばモノクロロメチルチオ基、トリフルオロメチルチオ基などが挙げられる。
枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルスルフィニル基として、例えばメチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、プロピルスルフィニル基、ブチルスルフィニル基、これらの異性体基などが挙げられる。
枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキルスルフィニル基として、例えばモノクロロメチルスルフィニル基、モノフルオロメチルスルフィニル基などが挙げられる。
枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルスルホニル基として、例えばメチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロピルスルホニル基、ブチルスルホニル基、これらの異性体基などが挙げられる。
枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキルスルホニル基として、例えばモノブロモメチルスルホニル基、モノフルオロメチルスルホニル基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
上記フェニル基上にある任意の置換基は、さらに置換基を有してもよいフェニル基(その置換基は前記置換基と同じ意味を示す)、ベンゼン環上に置換基を有してもよいフェノキシ基(置換基は前記置換基と同じ意味を示す)あるいはベンゼン環上に置換基を有してもよいベンジルオキシ基(置換基は前記置換基と同じ意味を示す)などであってもよい。このような置換フェニル基(ベンゼン環上に置換基を有する)の具体例として、次の基が例示される;メチルフェニル基、クロロフェニル基、ジクロロフェニル基、3−(1−(クロロベンジルオキシイミノ)−エチル)フェニル基、3−(ベンジルオキシ)フェニル基、3−(メチルベンジルオキシ)フェニル基、3−(クロロベンジルオキシ)フェニル基、3−(シアノベンジルオキシ)フェニル基、3−(ジメチルベンジルオキシ)フェニル基、3−(ジクロロベンジルオキシ)フェニル基、3−(ピリジルメトキシ)フェニル基、3−(ベンゾイルオキシ)フェニル基、3−(クロロベンゾイルオキシ)フェニル基、ベンジル基、フェノキシメチル基、メチルフェノキシメチル基、フェニルチオメチル基、メチルフェニルチオメチル基、1−フェノキシエチル基、1−(メチルフェノキシ)エチル基、1−フェニルチオエチル基、1−(メチルフェニルチオ)エチル基、フェノキシ基、2−メチルフェノキシ基、3−メチルフェノキシ基、4−メチルフェノキシ基、2−クロロフェノキシ基、3−クロロフェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、2−トリフルオロメチルフェノキシ基、2,5−ジメチルフェノキシ基、2,5−ジクロロフェノキシ基、2−クロロ−5−トリフルオロメチルフェノキシ基、フェニルチオ基、2−メチルフェニルチオ基、ベンジルオキシ基、2−メチルベンジルオキシ基、3−メチルベンジルオキシ基、4−メチルベンジルオキシ基、2−クロロベンジルオキシ基、3−クロロベンジルオキシ基、4−クロロベンジルオキシ基、2−トリフルオロメチルベンジルオキシ基、2,5−ジメチルベンジルオキシ基、2,5−ジクロロベンジルオキシ基、2−クロロ−5−トリフルオロメチルベンジルオキシ基、ベンジルチオ基、2−メチルベンジルチオ基、ベンジルオキシイミノメチル基、2−メチルベンジルオキシイミノメチル基、3−メチルベンジルオキシイミノメチル基、4−メチルベンジルオキシイミノメチル基などである。
上記フェニル基上にある任意の置換基として、さらに次の式(2)または(3)で表される基をとり得る。
Figure 0004430938
上式(2)において、RおよびRは、同一でも相異なってもよく、水素原子または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示す。
Figure 0004430938
上式(3)において、R、RおよびR10は、同一でも相異なってもよく、それぞれ水素原子または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示す。
これらの基(R、R、R、RおよびR10)がとり得る基として、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基の具体例は先に例示したとおりであるが、それらに限定されるものではない。
基Aとして、上記に挙げた基のうち、特に水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、トリフルオロメチル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、フェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2−クロロフェニル基、3−クロロフェニル基、4−クロロフェニル基、2−ブロモフェニル基、3−ブロモフェニル基、4−ブロモフェニル基、2,3−ジフルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,5−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,5−ジフルオロフェニル基、2,5−ジクロロフェニル基、2−フルオロ−4−クロロフェニル基、3−フルオロ−4−クロロフェニル基、4−フルオロ−2−クロロフェニル基、4−フルオロ−3−ブロモフェニル基、4−シアノフェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基、3−フルオロ−4−メチルフェニル基、4−フルオロ−3−メチルフェニル基、2−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル基、2−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル基、2−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル基、3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル基、3−フルオロ−5−トリフルオロメチルフェニル基、4−フルオロ−2−トリフルオロメチルフェニル基、4−フルオロ−3−トリフルオロメチルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、4−ヒドロキシフェニル基、4−アセチルオキシフェニル基、ジメチルアミノカルボニルオキシフェニル基、ジメチルアミノスルフィニルオキシフェニル基、4−メチルチオフェニル基、4−メチルスルフィニルフェニル基、4−トリフルオロメチルチオフェニル基、4−メトキシフェニル基、2,3−ジメトキシフェニル基、3−フルオロ−4−メトキシフェニル基、4−フルオロ−3−メトキシフェニル基、2−クロロ−4−メトキシフェニル基、3−クロロ−4−メトキシフェニル基、4−ジフルオロメトキシフェニル基、4−トリフルオロメトキシフェニル基、4−(2,1,1−トリフルオロエトキシ)フェニル基、2−ジフルオロメトキシ−4−メトキシフェニル基、3,5−ジフルオロ−4−メトキシフェニル基、4−フェニルフェニル基、3−フェノキシフェニル基、4−フェノキシフェニル基、4−ベンジルオキシフェニル基、4−(N−ヒドロキシイミノ)フェニル基、4−(N−メトキシイミノ)フェニル基、4−(N,N−ジメチルアミノキシイミノ)フェニル基などが好ましい。
一般式(1)の基Dは、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、シアノ基、ハロゲン原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルチオ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルスルフィニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルスルホニル基、または置換基を有してもよいフェニル基を表す(置換基は前記置換基と同じ意味を示す)。これらの置換基は該フェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換する基であってもよい。
炭素数2〜4のアルケニル基として、ビニル、プロペニル、ブテニル基があり、後二者の基では、二重結合に基づく異性体基が存在する。
炭素数2〜4のアルキニル基として、直鎖状でも分岐状でもよく、例えば、エチニル基、プロピニル基、ブチニル基、これらの異性体基が挙げられる。
枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基として、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基などが挙げられる。
基Dがとり得る基のうち、その他の基の具体例は、先に例示した基であってもよいが、それらに限定されるものではない。
基Dに関する上記の例示のうち、水素原子、塩素原子、メチル基、エチル基、エチニル基、トリフルオロメチル基、メチルスルフィニル基、エトキシカルボニル基、フェニル基などが好ましい。
一般式(1)の基Eは水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、ハロゲン原子、または置換基を有してもよいフェニル基を表す(置換基は前記置換基と同じ意味を示す)。これらの置換基は該フェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。これらの基は先に例示した基であってもよいが、それらの具体例に限定されるものではない。
基Eに関する上記の例示のうち、水素原子、ハロゲン原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基が好ましい。
基R,Rは、同一でも相異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基を表す。これらの基の具体例は先に例示したとおりであるが、それらに限定されるものではない。このうち基RおよびRとして、水素原子またはメチル基が好ましいが、特に基RおよびRがともに水素原子であることが好ましい。
基Rは、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシアルキル基を表す。これらの基の具体例は先に例示したとおりであるが、それらに限定されるものではない。このうち、基Rとして、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシアルキル基、フルオロメチル基またはベンジル基が好ましい。
基R、Rは同一または相異なってもよい基であって、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基で置換されてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシアルキル基、置換されていてもよいアミノ基、シアノメチル基、または次に示す基から任意に選ばれる置換基で置換された0〜5置換フェニル基を表す。その置換基とは、同一または相異なるものであって、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ基である。これらの置換基はフェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。
また基RおよびRは、ベンゼン環上に置換基を有してもよいベンジル基であってもよい。その置換基とは、同一または相異なり、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ基である。これらの置換基は該フェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。
さらに基RおよびRは、ベンゼン環上に置換基を有してもよいαおよびβフェネチル基であってもよい。その置換基とは、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ基である。これらの置換基は該フェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。
これらの例示のうち、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、ハロゲン原子、置換基を有するフェニル基の具体例については、上記に挙げた基が例示されるがこれらに限定されるものではない。
上記の置換基を有してもよいアミノ基として、例えばアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、アニリニノ基、アニシジノ基、フェネチジノ基、トルイジノ基、キシリジノ基、メトキシカルボニルアミノ基、シクロプロピルアミノ基、エチニルアミノ基などの置換アミノ基が挙げられる。
枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基で置換されてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基として、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクタニル基、ならびにこれら脂環式基が炭素数1〜4のアルキル基(枝分かれしてもよい)で置換された基などが挙げられる。
上記に挙げた例示のうち、基Rは、水素原子、メチル基またはエチル基であることが好ましい。同様に基Rは、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のシアノアルキル基、アルキル基で置換されてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基、置換基を有してもよいベンジル基、または置換基を有してもよいフェネチル基などであることが好ましい。
あるいはRがRとともに、脂肪族の5または6員環を形成してもよく、この場合環内に1個ないし2個のヘテロ原子を含んでもよい。上記の環原子となるヘテロ原子としては、例えば窒素、酸素、硫黄、リン、ヒ素などが挙げられる。また、そうした5または6員環は、炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ基で置換されてもよい
特に好ましい化合物として、RがRとともに、1個の窒素原子を含む5員環、6員環あるいは1個の窒素原子と1個の酸素原子もしくは硫黄原子とを含む6員環のような複素脂環基部分を形成している場合である(後述する実施例における表1の化合物No.118〜122など)。
一般式(1)における−N(R)部分の具体例を、RがRとともに炭素数1〜4のアルキル基などで置換されて脂肪族の5員環または6員環を形成する場合も含めて、下記に示す。下式で、Me,Et,Pr,Bu,i,t,pen,hexはそれぞれメチル、エチル、プロピル、ブチル、イソ、第3級(tertiary)、ペンチル、ヘキシルを表す。
Figure 0004430938
発明を実施するための最良の態様
一般式(1)で示される本発明の置換ピラゾール誘導体の代表例としては、後述する実施例において合成された表1の化合物No.1〜124などが挙げられる。但し、本発明の化合物はこれらのみに限定されるものではない。
上記一般式(1)において、特にRが水素原子、Rが置換アミノ基−N(R11,R12)である場合、次の一般式(4)で表される置換ピラゾール化合物のヒドラジド誘導体となる。
Figure 0004430938
上記一般式(4)において、
nは0または1であり、基A、D、EおよびR,R、Rは式(1)の場合と同様の置換基を表す。
11、R12は同一でもまたは相異なってもよく、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基、または以下の基から任意に選ばれる置換基を有してもよいフェニル基を表す。その置換基とは、同一または相異なり枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ基である。これらの置換基は該フェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。
これらの基の具体例は先に例示したとおりであるが、それらに限定されるものではない。
一般式(4)で表される前記置換ピラゾール誘導体において、好ましくは、基Aが0〜5置換フェニル基(0置換は、非置換フェニル基を示す)、基Dが、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基およびハロゲン原子からなる群より選ばれる基であり、基Eが水素原子または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基であり、基RおよびRが水素原子であり、基Rが枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基および枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコシルアルキル基からなる群より選ばれる基であり、基R11、R12は同一または相異なり、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基および枝分かれしてもよい炭素数1〜4のシアノアルキル基からなる群より選ばれる基であることが望ましい。
一般式(4)で示される本発明の置換ピラゾール誘導体の代表例としては、後述する実施例における表1の化合物No.123および124が挙げられる。但し、本発明化合物はこれらのみに限定されるものではない。
置換ピラゾール誘導体の製造方法
本発明化合物の製造方法を以下に説明する。本発明化合物(1)は下記反応工程の式に示すように、(式5)で表されるピラゾール誘導体と(式6)で表されるハロオキシムエステル誘導体(ハロピルビン酸エステルのオキシム誘導体である)とを塩基の存在下に反応させる工程(a)により(式7)で表されるエステル誘導体を得る。(式4)中Zはハロゲン原子を表し、R13はメチル基またはエチル基を表す。
Figure 0004430938
次にエステル誘導体(式7)のエステル部分を塩基で加水分解して(工程(b))、(式8)で表されるカルボン酸誘導体を得て、これとR−NH−Rで表されるアミンとを縮合剤の存在下、反応させることにより(工程(c))、本発明化合物(式1)を得ることができる。R、Rは前記と同じ意味を示す。
Figure 0004430938
(工程c)で用いられる縮合剤としては、カルボニルジイミダゾール、チオニルジイミダゾール、ジカルボキシカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド塩酸塩などが挙げられる。
また、アミンの種類によっては(式7)で表されるエステル誘導体にアミンを直接作用させることで(式1)で表される本発明化合物を合成することができる。
(式5)で表されるピラゾール誘導体と(式6)で表されるハロオキシムエステル誘導体との反応で用いる塩基は、水素化ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどの無機塩基類、またはトリエチルアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)−ウンデカ−7−エン(DBU)などの有機塩基類が挙げられる。
反応に供せられる試剤の量は、(式5)で表されるピラゾール誘導体1当量に対して、(式6)で表されるハロオキシムエステル誘導体は、約1当量〜5当量、好ましくは1当量〜3当量、塩基は約1当量〜5当量、好ましくは1当量〜3当量である。
上記反応には通常溶媒が用いられる。使用しうる溶媒としてはジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、エチレンオキシド、1,4−ジオキサンなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどの酸アミド類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、アセトニトリルなどが挙げられる。
上記反応工程(a)において反応温度および反応時間は、通常約0℃〜150℃、好ましくは10℃〜100℃、10分〜24時間である。反応終了後は通常の処理を行い、必要に応じてカラムクロマトグラフィー、再結晶などの操作により精製することによって得られる。
上記反応工程(b)の反応で用いることができる塩基として、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどが挙げられる。
反応に供せられる試剤の量は、(式7)で表されるエステル誘導体1当量に対して約1当量〜5当量、好ましくは1当量〜3当量、塩基は約1当量〜5当量、好ましくは1当量〜3当量である。
上記反応には通常水とアルコール系溶媒の混合物が用いられる。使用しうる溶媒としてはメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどが挙げられ、それぞれ水と同量の溶媒が用いられる。
反応終了後は通常の処理を行い、必要に応じてカラムクロマトグラフィー、再結晶などの操作によって反応生成物が分離される。
上記反応工程(c)において反応温度および反応時間は通常約0℃〜100℃、好ましくは10℃〜80℃、10分〜24時間である。
次に(式5)で表される置換ピラゾール環は、その置換基を有する各種ピラゾール誘導体から合成できる。以下、基D、Eが水素原子である場合または置換されているピラゾール環、Dがハロゲン原子であるピラゾール環の合成方法を説明する。
(式3)においてEが水素原子の場合、下記の(式9)で表されるα−ホルミルケトンと抱水ヒドラジンとを反応させることによって得られる(工程(d))。または(式10)で表されるエナミン誘導体と抱水ヒドラジンとを反応させることによっても得られる(工程(e))。
Figure 0004430938
反応に供せられる試剤の量は、(式9)で表されるα−ホルミルケトンまたは(式10)で表されるエナミン誘導体1当量に対して抱水ヒドラジンは約1当量〜5当量である。
上記反応には通常溶媒が用いられる。使用しうる溶媒としてはジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどの酸アミド類、メタノール、エタノールなどのアルコール類、酢酸などの有機酸、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素などが挙げられる。
上記反応工程(d)において反応温度および反応時間は、通常約0℃〜150℃、10分〜24時間である。反応終了後は通常の処理を行い、必要に応じてカラムクロマトグラフィー、再結晶などの操作により精製することによって得られる。
(式9)で表されるα−ホルミルケトンは、(式11)で表されるケトン誘導体と蟻酸エステル類HCOOR14とを塩基の存在下にクライゼン縮合(工程(f))により得られる。R14はメチル基またはエチル基を表す。
Figure 0004430938
上記の反応で用いることのできる塩基として、水素化ナトリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラートなどが挙げられる。
反応に供せられる試剤の量は、(式11)で表されるケトン誘導体1当量に対して、蟻酸エステルは約1当量〜20当量、塩基は約1当量〜2当量である。
上記反応には通常溶媒が用いられる。使用しうる溶媒としては蟻酸エステル類を溶媒として使うことが可能であるが、必要に応じてジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどのエーテル類などで希釈してもよい。
上記反応工程(f)において反応温度および反応時間は、通常約0℃〜100℃、10分〜24時間である。反応終了後は通常の処理を行い、必要に応じてカラムクロマトグラフィー、再結晶などの操作により精製することによって得られる。
また、(式10)で表されるエナミン誘導体は、(式11)で表されるケトン誘導体とN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールとを反応させる工程(g)によって得られる。
Figure 0004430938
反応に供せられる試剤の量は、(式11)で表されるケトン誘導体1当量に対して、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール1〜10当量である。
上記反応には通常溶媒が用いられる。使用しうる溶媒としてはベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどのエーテル類などが挙げられる。
上記反応工程(g)において反応温度および反応時間は、通常約0℃〜150℃、10分〜24時間である。反応終了後は通常の処理を行い、必要に応じてカラムクロマトグラフィー、再結晶などの操作により精製することによって得られる。
(式5)においてEに置換基を有する場合、(式12)で表されるジケトン誘導体に抱水ヒドラジンを反応させる工程(h)によって得ることができる。
Figure 0004430938
反応に供せられる試剤の量は、(式12)で表されるケトン誘導体1当量に対して抱水ヒドラジンは約1当量〜5当量である。
上記反応には通常溶媒が用いられる。使用しうる溶媒として、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどの酸アミド類、メタノール、エタノールなどのアルコール類、酢酸などの有機酸、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素などが挙げられる。
上記反応工程(h)において、反応温度および反応時間は、通常約0℃〜150℃、10分〜24時間である。反応終了後は通常の処理を行い、必要に応じてカラムクロマトグラフィー、再結晶などの操作により精製することによって得られる。
(式12)で表されるケトン誘導体は、(式11)で表されるケトン誘導体とカルボン酸エステル類とを塩基の存在下にクライゼン縮合(工程(i))により得られる。R15はC1−4アルキル基を示す。
Figure 0004430938
上記の反応で用いることのできる塩基として、水素化ナトリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラートなどが挙げられる。反応に供せられる試剤の量は、(式11)で表されるケトン誘導体1当量に対してカルボン酸エステルは約1当量〜20当量、塩基は約1当量〜2当量である。
上記反応には通常溶媒が用いられる。使用しうる溶媒として、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどの酸アミド類などが挙げられる。
上記反応工程(i)において反応温度および反応時間は、通常約0℃〜100℃、10分〜24時間である。反応終了後は通常の処理を行い、必要に応じてカラムクロマトグラフィー、再結晶などの操作により精製することによって得られる。
(式5)においてDとEがともに水素原子である場合、(式13)で表されるエナミン誘導体に抱水ヒドラジンを反応させる工程(j)によってDとEがともに水素原子であるピラゾール誘導体(式5)が得られる。
Figure 0004430938
反応に供せられる試剤の量は、(式13)で表されるエナミン誘導体1当量に対して、抱水ヒドラジンは約1当量〜5当量である。
上記反応には通常溶媒が用いられる。使用しうる溶媒として、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどの酸アミド類、メタノール、エタノールなどのアルコール類、酢酸などの有機酸、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素などが挙げられる。
上記反応工程(j)において反応温度および反応時間は、通常約0℃〜150℃、10分〜24時間である。反応終了後は通常の処理を行い、必要に応じてカラムクロマトグラフィー、再結晶などの操作により精製することによって得られる。
(式5)においてDが水素原子の場合、(式14)で表されるジケトン誘導体に抱水ヒドラジンを反応させる工程(k)によって得られる。
Figure 0004430938
Figure 0004430938
反応に供せられる試剤の量は、(式14)で表されるジケトン誘導体1当量に対して抱水ヒドラジンは約1当量〜5当量である。
上記反応には通常溶媒が用いられる。使用しうる溶媒として、ジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどの酸アミド類、ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素などが挙げられる。
上記反応工程(k)において反応温度および反応時間は、通常約0℃〜150℃、10分〜24時間である。反応終了後は通常の処理を行い、必要に応じてカラムクロマトグラフィー、再結晶などの操作により精製することによって得られる
(式14)で表されるジケトン誘導体は、(式15)で表されるケトン誘導体とカルボン酸エステル類とを塩基の存在下にクライゼン縮合(工程(l))により得られる。R16はC1−4アルキル基を示す。
Figure 0004430938
反応に供せられる試剤の量は、(式14)で表されるケトン誘導体1当量に対してカルボン酸エステル類が約1当量〜20当量、塩基が約1当量〜2当量である。
上記の反応で用いることのできる塩基として、水素化ナトリウム、ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラートなどが挙げられる。
上記反応には通常溶媒が用いられる。使用しうる溶媒としてはジエチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどのエーテル類、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどの酸アミド類などが挙げられる。
上記反応工程(l)において反応温度および反応時間は、通常約0℃〜100℃、10分〜24時間である。反応終了後は通常の処理を行い、生成物は必要に応じてカラムクロマトグラフィー、再結晶などの操作により精製することで得られる。
(式5)においてDがハロゲン原子(X)である場合は、(式16)で表されるピラゾール誘導体に対してハロゲン化剤を作用させる工程(m)によって得られる。Xは塩素原子,臭素原子、ヨウ原子を表す。
Figure 0004430938
反応に供せられる試剤の量は、(式16)で表されたピラゾール誘導体1当量に対してハロゲン化剤1〜10当量である。
ハロゲン化剤としては塩素ガス、N−クロロサクシンイミド、1,5−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、臭素、N−ブロモサクシンイミド、1,5−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントインなどが挙げられる。
上記反応には通常溶媒が用いられる。使用しうる溶媒として、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタンのようなハロゲン系溶媒が挙げられる。
上記反応工程(m)において反応温度および反応時間は、通常約0℃〜30℃、10分〜24時間である。反応終了後は通常の処理を行い、必要に応じてカラムクロマトグラフィー、再結晶などの操作により精製することによって得られる。
(式6)で表されるハロオキシムエステル誘導体は、(式18)で表されるハロピルビン酸エステル誘導体に(式19)で表されるヒドロキシルアミン誘導体を作用させる工程(n)によって得られる。
Figure 0004430938
反応に供せられる試剤の量は、(式18)で表されるハロピルビン酸エステル誘導体1当量に対して、(式19)で表されるヒドロキシルアミン1〜3当量、好ましくは1〜1.5当量である。
上記反応において通常の溶媒が用いられる。使用しうる溶媒としては、メタノール、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、ベンジルアルコールなどのアルコール類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類などが挙げられる。このうちメタノール、エタノール、ベンゼン、トルエンなどが好適である。
反応終了後は通常の処理を行い、得られた生成物を精製することなく次の反応に用いる。
上記反応工程において反応温度および反応時間は、通常約0℃〜150℃、好ましくは20℃〜100℃、10分〜24時間である。反応終了後は通常の処理を行い、得られた生成物を精製することなく次の反応に用いる。
本発明化合物(4)についても、上記合成経路の工程(c)において、式(8)で表されるカルボン酸誘導体と縮合させるアミン、R−NH−Rに代えて、置換基R11、R12を有する置換ヒドラジン、HNNR1112を使用することにより得ることができる。反応条件などは工程(c)に準じて行えばよい。あるいはヒドラジン誘導体の種類によっては、式(7)で表されるエステル誘導体に置換ヒドラジンを直接作用させることにより本発明化合物を合成できる場合もある。
除草作用
・殺草スペクトラム(畑)
本発明化合物のあるものは、畑地、非農耕地用の除草剤として、土壌処理、土壌混和処理、茎葉処理のいずれの処理方法においても、イヌホウズキ(Solanum nigrum)、チョウセンアサガオ(Datura stramonium)等に代表されるナス科(Solanaceae)雑草、イチビ(Abutilon theophrasti)、アメリカキンゴジカ(Sida spinosa)等に代表されるアオイ科(Malvaceae)雑草、マルバアサガオ(Ipomoea purpurea)等のアサガオ類(Ipomoea spps.)やヒルガオ類(Calystegia spps.)等に代表されるヒルガオ科(Convolvulaceae)雑草、イヌビユ(Amaranthus lividus)、アオビユ(Amaranthus retroflexus)等に代表されるヒユ科(Amaranthaceae)雑草、オナモミ(Xanthium pensylvanicum)、ブタクサ(Ambrosia artemisiaefolia)、ヒマワリ(Helianthus annuus)、ハキダメギク(Galinsoga ciliata)、セイヨウトゲアザミ(Cirsium arvense)、ノボロギク(Senecio vulgaris)、ヒメジョン(Erigeron annus)等に代表されるキク科(Compositae)雑草、イヌガラシ(Rorippa indica)、ノハラガラシ(Sinapis arvensis)、ナズナ(Capsella Bursapastoris)等に代表されるアブラナ科(Cruciferae)雑草、イヌタデ(Polygonum Blumei)、ソバカズラ(Polygonum convolvulus)等に代表されるタデ科(Polygonaceae)雑草、スベリヒユ(Portulaca oleracea)等に代表されるスベリヒユ科(Portulacaceae)雑草、シロザ(Chenopodium album)、コアカザ(Chenopodium ficifolium)、ホウキギ(Kochia scoparia)等に代表されるアカザ科(Chenopodiaceae)雑草、ハコベ(Stellaria media)等に代表されるナデシコ科(Caryophyllaceae)雑草、オオイヌノフグリ(Veronica persica)等に代表されるゴマノハグサ科(Scrophulariaceae)雑草、ツユクサ(Commelina communis)等に代表されるツユクサ科(Commelinaceae)雑草、ホトケノザ(Lamium amplexicaule)、ヒメオドリコソウ(Lamium purpureum)等に代表されるシソ科(Labiatae)雑草、コニシキソウ(Euphorbia supina)、オオニシキソウ(Euphorbia maculata)等に代表されるトウダイグサ科(Euphorbiaceae)雑草、ヤエムグラ(Galium spurium)、アカネ(Rubia akane)等に代表されるアカネ科(Rubiaceae)雑草、スミレ(Viola mandshurica)等に代表されるスミレ科(Violaceae)雑草、アメリカツノクサネム(Sesbania exaltata)、エビスグサ(Cassia obtusifolia)等に代表されるマメ科(Leguminosae)雑草等の広葉雑草、野生ソルガム(Sorgham bicolor)、オオクサキビ(Panicum dichotomiflorum)、ジョンソングラス(Sorghum halepense)、イヌビエ(Echinochloa crus−gallivar.crus−galli)、ヒメイヌビエ(Echinochloa crus−gallivar.praticola)、栽培ビエ(Echinochloa utilis)、メヒシバ(Digitaria adscendens)、カラスムギ(Avenafatua)、オヒシバ(Eleusine indica)、エノコログサ(Setaria viridis)、スズメノテッポウ(Alopecurus aegualis)、スズメノカタビラ(Poa annua)等に代表されるイネ科雑草、ハマスゲ(Cyperus rotundus,Cyperus esculentus)等に代表されるカヤツリグサ科雑草等の各種畑地雑草に対し、低薬量で高い殺草力を発揮する。
さらに、本発明化合物は、刈り取り跡、休耕畑、樹園地、牧草地、芝生地、線路端、運動場、空き地、林業地、あるいは農道、畦畔、その他の非農耕地に発生する広範囲の雑草を除草できる。
・作物選択性(畑)
しかも、本発明化合物のあるものは、イネ(Oryza sativa)、コムギ(Triticum aestivum)、オオムギ(Hordeum vulgare)、ソルガム(Sorghum bicolor)、落花生(Arachis hypogaea)、トウモロコシ(Zea mays)、大豆(Glycine max)、ワタ(Gossypium spp.)、テンサイ(Beat vulgaris)等の主要作物、ノシバ(Zoysia japonica)、コウライシバ(Zoysia matrella)等の芝、ダイコン(Raphanus sativus)、ナタネ(Brassica napus)といった花弁・蔬菜等の園芸作物に対して高い安全性を有する。
・殺草スペクトラム(水田)
本発明化合物のあるものは水田用除草剤として、湛水下の土壌処理および茎葉処理のいずれの処理方法に於いても、ヘラオモダカ(Alisma canaliculatum)、オモダカ(Sagittaria trifolia)、ウリカワ(Sagittaria pygmaea)等に代表されるオモダカ科雑草、タマガヤツリ(Cyperus difformis)、ミズガヤツリ(Cyperus serotinus)、ホタルイ(Scirpus juncoides)、クログワイ(Eleocharis kuroguwai)、マツバイ(Eleocharis acicularis)等に代表されるカヤツリグサ科雑草、アゼナ(Lindernia pyxidaria)等に代表されるゴマノハグサ科雑草、コナギ(Monochoria vaginalis)等に代表されるミズアオイ科雑草、ヒルムシロ(Potamogeton distinctus)等に代表されるヒルムシロ科雑草、セリ(Oenanthe javanica)に代表されるセリ科雑草、キカシグサ(Rotala indica)、ヒメミソハギ(Ammannia multiflora)等に代表されるミソハギ科雑草、ミゾハコベ(Elatine triandra)に代表されるミゾハコベ科雑草、タイヌビエ(Echinochloa oryzicola)、ヒメタイヌビエ(Echinochloa crus−galli var.formosensis)、イヌビエ(Echinochloa crus−galli var.crus−galli)等に代表されるイネ科雑草等、各種水田雑草に対し、低薬量で高い殺草力を発揮する。
・作物選択性(水稲)
しかも、本発明化合物は、移植水稲または直播水稲に対して問題となるような薬害を示さない。
・水生植物に対する効果
また、本発明化合物は、水路、運河、湖沼、池、貯水池等に発生するアオコ等の藻類、ホテイアオイ(Eichhornia crassipes)等の水生雑草に対しても効果を有する。
製剤
本発明の除草剤組成物は、本発明化合物の1種又は2種以上を有効成分として含有する。本発明組成物は、有効成分を固体担体、液体担体などと混合し、必要に応じてさらに界面活性剤、その他の製剤用補助剤等を添加して、一般の農薬のとり得る形態、すなわち水和剤、粉剤、粒剤、錠剤、液状濃縮剤、エアロゾル、水溶剤、乳剤、懸濁剤、フロアブル、ジャンボ剤等の形態に製剤化して用いられる。特に水田に施用する場合、後述するように除草剤組成物は水溶性高分子フィルムに被覆された被覆粒剤が好都合である。
本発明の除草剤組成物を調製するには、従来使用されている農薬製剤の方法を用いることができる。必要であればエアーミルまたはハンマーミルなどを用いて農薬活性成分を予め微粉砕しておき、担体、界面活性剤などと混合する。その際、粉剤以外においてはその剤型に応じて必要な処理を施す。例えば、粒剤の場合には、所要の成分を混合後、混捏して、一般的な農薬粒剤の造粒法により、押し出し成型機により所望の大きさに造粒する。懸濁状製剤である場合には、担体、および湿潤剤、分散剤、懸濁剤としての界面活性剤など所要の共存物質を添加した水中に活性成分を分散させ、ダイノミル、サンドグライダーなどの湿式粉砕機で粉砕後、さらに必要に応じて補助剤などを混合する方法等を挙げることができる。水溶剤、水和剤では水に溶解、混和し、乳剤では、適当な乳化剤とホモジナイザー、加圧乳化機、ダイノミルなどで混合すればよい。
・共存物質
本発明化合物を実際に施用する際には、本発明化合物それ自体で用いてもよいが、製剤化に一般的に用いられる担体、界面活性剤、溶剤のほか、有効成分の分散性あるいは他の性質を改善する目的のために、適当な補助剤(例えば増粘剤,凍結防止剤、消泡剤、防腐剤、分解防止剤、着色剤)等を配合して使用してもよい。
固体の担体、または希釈剤の例としては、植物性物質、繊維状物質、人工の可塑性粉末、粘土(例えば、カオリン、ベントナイト、白土、珪藻土、フバサミクレー)、タルクおよび無機物(軽石、硫黄粉末、活性炭、炭酸カルシウム)、化学肥料(硫安、燐安、尿素等)などの微粉末、粒状物がある。液体の担体類および希釈剤としては、水、アルコール類、ケトン類、エーテル類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、エステル類、ニトリル類、アミド類(N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド)、ハロゲン化炭化水素類などがある。
界面活性剤の例としては、アルキル硫酸エステル類、スルホン酸アルキル類、アルキルアリールスルホン酸類、アルキルアリールエーテル類、ポリエチレングリコールエーテル類、多価アルコールエステル類、糖アルコール誘導体などがある。
展着剤または分散剤の例は、カゼイン、ゼラチン、デンプン粉、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴム、アルギン酸、リグニン、ベントナイト、ポリビニルアルコール、パイン油、糖蜜および寒天などが挙げられる。
安定剤としては、イソプロピルリン酸塩混合物、燐酸トリクレジル、トルー油、エポキシ油、界面活性剤類、脂肪酸類およびそのエステル類が挙げられる。本発明の製剤は、後述するように上記の成分に加えて、他の殺菌剤、殺虫剤、除草剤、または肥料と混合して使用することもできる。
・有効成分濃度
本発明除草剤における有効成分濃度は、前述した製剤の形により種々の濃度に変化させることができる。有効成分濃度としては、例えば、水和剤に於いては、5〜90%、好ましくは10〜85%程度であり、乳剤に於いては、3〜70%、好ましくは5〜60%程度であり、粒剤に於いては、0.01〜50%、好ましくは、0.05%〜40%程度である。
用法(薬量・処理方法)
このようにして得られる水和剤、乳剤は、水で所定の濃度に希釈して懸濁あるいは乳濁液として、粒剤は、そのまま雑草の発芽前又は発芽後に撒布処理もしくは混和処理される。本発明の除草性組成物を除草剤として実際に適用するに当たっては、1ヘクタール当たり有効成分0.1g以上の適当量が施用される。
本発明化合物を除草剤の有効成分として用いる場合、その処理量は、気象条件、製剤形態、処理時期、処理方法、土壌条件、対象作物、対象雑草等によっても異なるが、通常1ヘクタール当たり10g〜8,000g、好ましくは10g〜2,000gであり、乳剤、水和剤、懸濁剤、濃厚エマルジョン、顆粒水和剤、液剤等は、通常その所定量を1ヘクタール当たり10リットル〜1,000リットルの(必要ならば展着剤等の補助剤を添加した)水で希釈して処理し、粒剤、ある種の懸濁剤、ある種の液剤等は通常なんら希釈することなくそのまま処理する。補助剤としては、前記の界面活性剤の他、ポリオキシエチレン脂肪酸(エステル)、リグニンスルホン酸塩、アビエチン酸塩、ジナフチルメタンジスルホン酸塩、クロップオイルコンセントレイト(crop oil concentrate)、大豆油、コーン油、棉実油、ヒマワリ油等の植物油等が挙げられる。・混剤化
本発明除草性組成物は、他の単一あるいは複数の植物保護剤、例えば殺菌剤、殺虫剤、除草剤、殺線虫剤、殺ダニ剤、殺バクテリア剤、植物生長調整剤、肥料、土壌改良剤等と混合して使用することもできる。
本発明化合物には、作物、観賞用植物、果樹等の有用植物に対し、生育抑制作用等の従来から用いられている植物成長調節作用を示す化合物も含めてもよい。そのための植物生育調節化合物として、エテホン、インドール酢酸、エチクロゼート、クロキシホナック、ジクロルプロップ、1−ナフチルアセトアミド、4−CAP、ベンジルアミノプリン、ホルクロルフェニュロン、ジベレリン、マレイン酸ヒドラジド、イナベンフィド、ウニコナゾール−P、クロルメコート、パクロブトラゾール、フルルプリミドール、メピコートクロリド、プロヘキサジオンカルシウム、トリネキサパックエチル、ダミノジッド、メフルイジド、イソプロチオラン、オキシン硫酸塩等が挙げられる。しかしこれらに限定されるものではない。これらのうち1種または2種以上を混合して使用する。
殺菌剤では、フサライド、フルトラニル、メプロニル、S−658、ピロキロン、トリシクラゾール、プロベナゾール、イソプロチオラン、イプロベンフォス、テクロフタラム、ベノミルなど、殺虫剤では、イソキサチオン、トリクロルフォン、プロパホス、ダイアジノン、ホルモチオン、ダイスルフォトン、ジメトエート、モノクロトフォス、アセフェート、カルボフラン、カルボスルファン、チオシクラム、カルタップ、ベンスルタップ、ベンフラカルブ、フラチオカルブ、カルバリル、ブプロフェジン、フェノブカルブ、メトールカルブ、プロポクシュア、メソミル、イミダクロプリド、ニッテンピラム、シクロプロトリン、エトフェンプロックス、シラフルオフェンなどが挙げられる。しかしこれらに限定されるものではない。これらのうち1種または2種以上を混合して使用する。
・除草剤混剤
特に、他の除草活性成分と混合使用することにより、使用薬量を減少させることが可能である。また、省力化をもたらすのみならず、混合薬剤の相乗作用による殺草スペクトラムの拡大や、より高い殺草効果も期待できる。この際、同時に複数の公知除草剤との組合せも可能である。かかる除草剤の例を以下に示す。
アトラジン(atrazine)、シアナジン(cyanazine)、ジメタメトリン(dimethametryn)、メトリブジン(metribuzin)、プロメトリン(prometryn)、シマジン(simazine)、シメトリン(simetryn)、クロルトルロン(chlortoluron)、ジウロン(diuron)、ダイムロン(daimuron)、フルオメツロン(fluometuron)、イソプロツロン(isoproturon)、リニュロン(linuron)、メタベンズチアズロン(methabenzthiazuron)、アミカルバゾン(amicarbazone)、ブロモキシニル(bromoxynil)、アイオキシニル(ioxynil)、エタルフルラリン(ethalfluralin)、ペンディメタリン(pendimethalin)、トリフルラリン(trifluralin)、アシフルオルフェン(acifluorfen)、アシフルオルフェンNa塩(acifluorfen−sodium)、ビフェノックス(bifenox)、クロメトキシニル(chlomethoxynil)、フォメサフェン(fomesafen)、ラクトフェン(lactofen)、オキサジアゾン(oxadiazon)、オキサジアルギル(oxadiargyl)、オキシフルオルフェン(oxyfluorfen)、カルフェントラゾンエチル(carfentrazone−ethyl)、フルミクロラックペンチル(flumiclorac−pentyl)、フルミオキサジン(flumioxazine)、フルチアセットメチル(fluthiacet−methyl)、スルフェントラゾン(sulfentrazone)、チジアジミン(thidiazimin)、アザフェニジン(azafenidin)、ピラフルフェンエチル(pyraflufen−ethyl)、シニドンエチル(cinidon−ethyl)、ジフェンゾコート(difenzoquat)、ジクワット(diquat)、パラコート(paraquat)、2,4−D、2,4−DB、DCPA、MCPA、MCPB、クロメプロップ(clomeprop)、クロピラリド(clopyralid)、ダイカンバ(dicamba)、ジチオピル(dithiopyr)、フルロキシピル(fluroxypyr)、メコプロップ(mecoprop)、ナプロアニリド(naploanilide)、フェノチオール(phenothiol)、キンクロラック(quinclorac)、トリクロピル(triclopyr)、チアゾピル(thiazopyr)、アセトクロール(acetochlor)、アラクロール(alachlor)、ブタクロール(butachlor)、ジエタチルエチル(diethatyl−ethyl)、メトラクロール(metolachlor)、プレチラクロール(pretilachlor)、プロパクロール(propachlor)、ベンスルフロンメチル(bensulfuron−methyl)、クロルスルフロン(chlorsulfuron)、クロリムロンエチル(chlorimuron−ethyl)、ハロスルフロンメチル(halosulfuron−methyl)、メツルフロンメチル(metsulfuron−methyl)、ニコスルフロン(nicosulfuron)、プリミスルフロンメチル(primisulfuron−methyl)、ピラゾスルフロンエチル(pyrazosulfuron−ethyl)、スルホメツロンエチル(sulfometuron−ethyl)、チフェンスルフロンメチル(thifensulfuron−methyl)、トリアスルフロン(triasulfuron)、トリベニュロンメチル(tribenuron−methyl)、オキサスルフロン(oxasulfuron)、アジムスルフロン(azimsulfuron)、クロランスラムメチル(cloransulam−methyl)、シクロスルファムロン(cyclosulfamuron)、フルメツラム(flumetsulam)、フロラスラム(florasulam)、フルピリスルフロン(flupyrsulfuron)、フラザスルフロン(flazasulfuron)、イマゾスルフロン(imazosulfuron)、メトスラム(metosulam)、ジクロスラム(diclosulam)、プロスルフロン(prosulfuron)、リムスルフロン(rimsulfuron)、トリフルスルフロンメチル(triflusulfuron−methyl)、エトキシスルフロン(ethoxysulfuron)、スルフォスルフロン(sulfosulfuron)、フルカルバゾン(flucarbazone−sodium),プロカルバゾン(procarbazone−sodium;MKH−6561)、イマザメタベンズメチル(imazamethabenz−methyl)、イマザピル(imazapyr)、イマザキン(imazaquin)、イマゼタピル(imazethapyr)、イマザメス(imazameth)、イマザモックス(imazamox)、ビスピリバックNa塩(bispyribac−sodium)、ピリミノバックメチル(pyriminobac−methyl)、ピリチオバックNa塩(pyrithiobac−sodium)、アロキシジムNa塩(alloxydim−sodium)、クレソジム(clethodim)、セトキシジム(sethoxydim)、トラルコキシジム(tralkoxydim)、テプラロキシジム(tepraloxydim)、プロホキシジム(profoxydim;BAS−625H)、ジクロホップメチル(diclofop−methyl)、フェノキサプロップ−エチル(fenoxaprop−ethyl)、フェノキサプロップ−p−エチル(fenoxaprop−p−ethyl)、フルアジホップブチル(fluazifop−buthyl)、フルアジホップ−p−ブチル(fluazifop−p−butyl)、ハロキシホップメチル(haloxyfop−methyl)、キザロホップ−p−エチル(quizalofop−p−ethyl)、シハロホップブチル(cyhalofop−butyl)、クロディナホッププロパルギル(clodinafop−propargyl)、ベンゾフェナップ(benzofenap)、クロマゾン(clomazone)、ジフルフェニカン(diflufenican)、ノルフルラゾン(norflurazone)、ピラゾレート(pyrazolate)、ピラゾキシフェン(pyrazoxyfen)、ピコリナフェン(picolinafen)、ベフルブタミド(beflubutamid)、フルルタモン(flurtamone)、イソキサフルトール(isoxaflutole)、スルコトリオン(sulcotrione)、ベンゾビシクロン(benzobicyclon)、メソトリオン(mesotrione)、グルフォシネートアンモニウム塩(glufosinate−ammonium)、グリフォセート(glyphosate)、ベンタゾン(bentazone)、ベンチオカーブ(benthiocarb)、ブロモブチド(bromobutide)、ブタミフォス(butamifos)、ブチレート(butylate)、ジメピペレート(dimepiperate)、ジメテナミド(dimethenamid)、DSMA、EPTC、エスプロカルブ(esprocarb)、イソキサベン(isoxaben)、メフェナセット(mefenacet)、モリネート(molinate)、MSMA、ピペロフォス(piperophos)、ピリブチカルブ(pyributicarb)、プロスルホカルブ(prosulfocarb)、プロパニル(propanil)、ピリデート(pyridate)、トリアレート(triallate)、カフェンストロール(cafenstrol)、フルポキサム(flupoxam)、フルフェナセット(flufenacet)、ジフルフェンゾピル(diflufenzopyr)、トリアジフラム(triaziflam)、ペントキサゾン(pentoxazone)、インダノファン(indanofan)、メトベンズロン(metobenzuron)、オキサジクロメフォン(oxaziclomefone)、フェントラザミド(fentrazamide)
上記化合物は、Farm Chemical Handbook(Meister Publishing Company)1997年度版のカタログ、SHIBUYA INDEX(8th Edition)1999年版、The Pesticide Manual(British crop protection council)12th Edition 2000年版、または、「除草剤研究総覧(博友社)」に記載されている。しかしこれらに限定されるものではない。これらのうち1種または2種以上を混合して使用する。
本発明化合物とこれらの他の除草剤などとの混合比は、混合する除草剤などの有効成分の種類などによって異なるのはもちろんであるが、重量比で通常1:0.01〜1:10である。本発明組成物を他の除草剤などと混合して用いる場合、通常、本発明化合物および上記した他の除草剤などの有効成分の各々を予め、固体担体、液体担体、界面活性剤その他の製剤用補助剤と混合して、乳剤、水和剤、懸濁剤、水溶性粒剤、水溶性粉剤、水溶液剤、顆粒水和剤等に製剤した後に混合したり、あるいは本発明化合物と上記の除草剤を混合し、それに固体担体、液体担体、界面活性剤その他の製剤用補助剤を混合して、乳剤、水和剤、懸濁剤、粒剤、濃厚エマルジョン、顆粒水和剤等に製剤したりして用いられる。これらの製剤には、有効成分として本発明化合物および他の除草剤の合計量を重量比で0.5〜80%、好ましくは、1.5〜70%含有する。
施用方法
本発明の製剤化された組成物は、そのままで、または水などにより希釈して植物体に種々の方法で施し得る。すなわち、噴霧もしくは散粉によりまたはクリーム状もしくはペースト状製剤として、蒸気の形態もしくは遅効性顆粒の形態でも施用できる。
本発明に係る除草剤組成物は、直接、植物に噴霧、撒布、塗布などして使用するか、あるいは植物の周囲の土壌、水田などに撒布、混和等して処理してもよい。例えば、水田の場合、水取り入れ口から流入水の流れに乗せる方法、畦畔から水田に滴下撒布する方法、撒布可能な状態で田植え機にセットして撒布する方法など任意の撒布方法を採用することができる。
特に水面施用除草剤組成物の場合には、水溶性の袋または水で崩壊する袋に除草組成物を詰めて包装した、本発明の一態様の被覆粒剤は、取り扱い、施用の点から好都合である。すなわち、このような水面浮上性包装体が湛水下の水田に撒布されると、良好に水面に浮遊し拡展(拡散)し、水田表面あるいは水田の中などへ農薬活性成分の均一分散を達成することができ、薬剤撒布労力の軽減、安定した効果、薬害の軽減などを図ることができる。
除草剤組成物に水面浮遊性能を持たせるには、一般に比重が1.0未満、好ましくは0.95以下であるように調整するか、炭酸塩および水溶性固体酸などの発泡剤を含有することが必要とされる。
除草組成物を水溶性の袋または水で崩壊する袋に含めた本発明の農薬製剤を施用する場合、10a当たり、3個〜20個の範囲で湛水条件の水田に直接投入する処理のみで所期の目的が達成できる。水中に投ずると、沈むことなく水面を浮遊して拡散するか、または一度沈んだ後に速やかに再浮上し水面を浮遊して拡散するか、あるいは一度沈んだ後速やかに再浮上し水面を浮上して拡散し、再度沈んで再浮上し水面を浮遊して再度拡散するといったように浮上と沈降を繰り返しながら拡散する。一般に、沈んでから浮上するタイプの浮遊性農薬製剤は、浮上が速く土壌表面に捕捉されにくい。このように本発明の製剤は、拡展性(拡散性)に優れており水田全面に一様に拡散することから、作業者は必ずしも直接水田に立ち入って均一撒布する必要がなく労力軽減を実現できる。よって、上記浮遊性剤型の除草剤組成物は、本発明の好ましい実施の一形態といえる。
実施例
次に本発明を実施例および試験例によって説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものでない。
なお、下記の説明中“部”は重量部を示す。
ピラゾール誘導体の合成
次に一般式(1)または(4)で表される本発明化合物の合成について実例を挙げて具体的に説明する。
製造例1
・2−メトキシイミノ−3−ブロモプロピオン酸エチル(上記工程(n)における式(6)で、n=0、R,R=水素原子、Z=臭素原子、R=メトキシ基、R13=エチルに相当)の合成
ブロモピルビン酸エチルエステル(純度80%)38.9g(200mmol、純度100%として計算)をエタノール100mlに溶解し、室温にてメトキシアミン塩酸塩16.6g(200mmol)を加え、2時間加熱還流した。反応終了後エタノールを留去し、残査に酢酸エチル200mlを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去すると2−メトキシイミノ−3−ブロモプロピオン酸エチルが、淡黄色の油状物として36.9g(165mmol)得た。収率は80%であった。生成物は精製することなく以下の反応に供した。
製造例2
・2−メトキシイミノ−3−((4’−メトキシフェニル)−4−メチル−ピラゾール)−1−イル−プロパン酸−N−メチルアミド((式1)において、n=0、A=4−メトキシフェニル、D=メチル、E=水素原子、R,R=水素原子、R=メチル、R=水素原子、R=メチルの化合物、No.41)の合成
(工程1)
4’−メトキシプロピオフェノン10g(60.9mmol)を蟻酸メチル100mlに溶解し、室温にて28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液15.3g(79.2mmol)を30分間かけて滴下し、同温で6時間攪拌した。反応混合物に100mlの水を加え、濃塩酸で溶液のpHを1に調整し、さらに1時間攪拌した。次に反応混合物を酢酸エチル100mlで3回抽出し有機層を飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去すると2−ホルミル−4’−メトキシプロピオフェノンを淡黄色結晶として9.8g(51.0mmol)を得た。収率は84%であった。生成物は精製することなく次の反応に供した。
(工程2)
(工程1)で合成した2−ホルミル−4’−メトキシプロピオフェノン9.8g(51.0mmol)を150mlのエタノールに溶解し、80%抱水ヒドラジン3.8g(61.2mmol)を室温にて滴下した。同温で1時間攪拌した後、2時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を留去すると3−(4’−メトキシフェニル)−4−メチルピラゾールがオレンジ色の油状物として8.4g(44.9mmol)得られた。収率は88%であった。生成物は精製することなく次の反応に供した。
(工程3)
(工程2)で合成した3−(4’−メトキシフェニル)−4−メチルピラゾール1.6g(8.5mmol)を30mlのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、室温にて炭酸カリウム1.4g(10.2mmol)、を加え、次いで上記製造例1で合成した2−メトキシイミノ−3−ブロモプロピオン酸エチル2.9g(10.2mmol)を加え、110℃で4時間加熱攪拌した。反応終了後、反応混合物を100mlの水に注加し、ジエチルエーテル50mlで3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、溶媒を留去すると100mlの三つ口フラスコ中の2−メトキシイミノ−3−((4’−メトキシフェニル)−4−メチル−ピラゾール)−1−イル−プロパン酸エチルエステル2.6g(7.4mmol)を得た。収率は87%であった。生成物は精製することなく次の反応に供した。
(工程4)
(工程3)で合成した2−メトキシイミノ−3−((4’−メトキシフェニル)−4−メチル−ピラゾール)−1−イル−プロパン酸エチルエステル1.1g(3.1mmol)にメチルアミンの40%メタノール溶液を加え、室温で4時間攪拌した。反応終了後溶媒を留去し、得られた残査を溶離液にクロロホルムを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し溶媒を留去すると2−メトキシイミノ−3−((4’−メトキシフェニル)−4−メチル−ピラゾール)−1−イル−プロパン酸−N−メチルアミド0.96g(2.9mmol)が白色結晶として得られた。収率は94%であった。
製造例3
・2−メトキシイミノ−3−((2’,6’−ジフルオロフェニル)−4−メチル−ピラゾール)−1−イル−プロパン酸−N−メチルアミド((式1)において、n=0、A=2,6−ジフルオロフェニル、D=メチル、E=水素原子、R,R=水素原子、R=メチル、R=水素原子、R=メチルの化合物、No.58)の合成
(工程1)
2,6−ジフルオロプロピオフェノン4.9g(29.0mmol)をトルエン100mlに溶解し、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール6.9g(58.0mmol)を加え、8時間加熱還流した。同温で6時間攪拌した。反応終了後、トルエンと過剰のN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールを留去すると1−(2’,6’−ジフルオロフェニル)−2−メチル−3−N,N−ジメチルアミノ−2−プロペン6.2g(27.5mmol)がオレンジ色の樹脂状物質として得られた。収率は95%であった。
(工程2)
(工程1)で合成した1−(2’,6’−ジフルオロフェニル)−2−メチル−3−N,N−ジメチルアミノ−2−プロペン6.2g(27.5mmol)を150mlのエタノールに溶解し、80%抱水ヒドラジン2.4g(37.7mmol)を室温にて滴下した。同温で1時間攪拌した後、2時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を留去すると3−(2’,6’−ジフルオロフェニル)−4−メチルピラゾールがオレンジ色の油状物として4.8g(24.7mmol)得られた。収率は85%であった。生成物は精製することなく次の反応に供した。
(工程3)
(工程2)で合成した3−(2’,6’−ジフルオロフェニル)−4−メチルピラゾール2.0g(10.0mmol)を40mlのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、室温にて炭酸カリウム1.7g(12.0mmol)、を加え、次いで製造例1で合成した2−メトキシイミノ−3−ブロモプロピオン酸エチル3.5g(12.4mmol)を加え、110℃で4時間加熱攪拌した。反応終了後、反応混合物を100mlの水に注加し、ジエチルエーテル50mlで3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒を留去すると2−メトキシイミノ−3−((2’,6’−ジフルオロフェニル)−4−メチルピラゾール)−1−イル−プロパン酸エチルエステル2.6g(7.7mmol)を得た。収率は62%であった。生成物は精製することなく次の反応に供した。
(工程4)
(工程3)で合成した2−メトキシイミノ−3−((2’,6’−ジフルオロフェニル)−4−メチルピラゾール)−1−イル−プロパン酸エチルエステル2.6g(7.7mmol)にメチルアミンの40%メタノール溶液30mlを加え、室温で4時間攪拌した。反応終了後溶媒を留去し、得られた残査を溶離液にクロロホルムを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し溶媒を留去すると2−メトキシイミノ−3−((2’,6’−ジフルオロフェニル)−4−メチル−ピラゾール)−1−イル−プロパン酸−N−メチルアミド2.0g(6.2mmol)が白色結晶として得られた。収率は81%であった。
製造例4
・3−(フェニル−4−メチル−ピラゾール)−1−イル−プロパン酸−N−シクロプロピルアミド((式1)において、n=0、A=フェニル、D=メチル、E=水素原子、R,R=水素原子、R=メチル、R=水素原子、R=シクロプロピル、化合物No.21)の合成
(工程1)
プロピオフェノン5.0g(37.3mmol)を蟻酸メチル100mlに溶解し、室温にて28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液8.6g(44.7mmol)を30分間かけて滴下し、同温で6時間攪拌した。反応混合物に100mlの水を加え、濃塩酸で溶液のpHを1に調整し、さらに1時間攪拌した。次に反応混合物を酢酸エチル100mlで3回抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄して、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒を留去すると2−ホルミルプロピオフェノンを淡黄色結晶として5.7g(35.4mmol)を得た。収率は95%であった。生成物は精製することなく次の反応に供した。
(工程2)
(工程1)で合成した2−ホルミルアセトフェノン5.7g(35.4mmol)を150mlのエタノールに溶解し、80%抱水ヒドラジン2.4g(37.7mmol)を室温にて滴下した。同温で1時間攪拌した後、2時間加熱還流した。反応終了後、反応混合物を室温まで冷却し、溶媒を留去すると3−フェニル−4−メチルピラゾールが白色結晶として5.2g(33.2mmol)得られた。収率は88%であった。生成物は精製することなく次の反応に供した。
(工程3)
(工程2)で合成した3−フェニル−4−メチルピラゾール2.0g(12.7mmol)を40mlのN,N−ジメチルホルムアミドに溶解し、室温にて炭酸カリウム2.1g(15.2mmol)、を加え、次いで製造例1で合成した2−メトキシイミノ−3−ブロモプロピオン酸エチル3.4g(15.2mmol)を加え、110℃で4時間加熱攪拌した。反応終了後、反応混合物を100mlの水に注加し、ジエチルエーテル50mlで3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒を留去すると2−メトキシイミノ−3−(フェニル−4−メチルピラゾール)−1−イル−プロパン酸エチルエステル2.9g(9.6mmol)を得た。収率は63%であった。生成物は精製することなく次の反応に供した。
(工程4)
(工程3)で合成した2−メトキシイミノ−(3−フェニル−4−メチルピラゾール)−1−イル−プロパン酸エチルエステル2.9g(9.6mmol)をエタノール20ml、水20mlの混合溶媒に溶解し、粉砕した水酸化カリウム(85%)0.5g(9.6mmol)を室温にて加え、同温で1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に濃塩酸を加えpHを1に調整し、酢酸エチル50mlで3回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後、溶媒を留去すると2−メトキシイミノ−3−(フェニル−4−メチルピラゾール)−1−イル−プロパン酸2.6g(9.5mmol)を得た。収率は99%であった。生成物は精製することなく次の反応に供した。
(工程5)
(工程4)で合成した2−メトキシイミノ−3−(フェニル−4−メチルピラゾール)−1−イル−プロパン酸2.1g(7.7mmol)をテトラヒドロフラン30mlに溶解し、室温にてカルボニルジイミダゾール1.9g(11.5mmol)を加え、同温で30分攪拌後、シクロプロピルアミン1.3g(23.1mmol)を加え同温にて2時間攪拌した。反応終了後、反応混合物を50mlの水に注加し、ジエチルエーテル50mlで3回抽出した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、ろ過後溶媒を留去した。得られた残査を溶離液にクロロホルムを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し溶媒を留去すると、3−(フェニル−4−メチル−ピラゾール)−1−イル−プロパン酸−N−シクロプロピルアミド1.0g(3.2mmol)が白色結晶として得られた。収率は42%であった。
上記の製造例2で製造された化合物41、製造例3で製造された化合物58および製造例4で製造された化合物21のほかに、表1に掲げる化合物1〜20、22〜40、41〜57、59〜124を製造例1〜4に準じて、出発物質を最終合成化合物の基を有する化合物に変えて同様の工程、操作により合成した。これらの化合物の物性値を表2に、表3にそれらのNMRスペクトルデータを示す。
表1において、Ph、Me、Et、Bn、Pr、Bu、Pen、Hex、l、c、tはそれぞれフェニル、メチル、エチル、ベンジル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、直鎖、cyclic、tertiaryを示す。
Figure 0004430938
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製剤
製剤例1
・水和剤の製造
表1の化合物(化合物番号11〜124)10部、クレー83部、ホワイトカーボン2部、リグニンスルホン酸ソーダ2部およびアルキルナフタレンスルホン酸ソーダ3部を混合粉砕して水和剤を得た。
製剤例2
・粒剤の製造
表1の化合物(化合物番号11〜124)2.5部、ベントナイト28部、タルク52部、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ2部およびリグニンスルホン酸ソーダ2部を混和し、水13.5部を加えて、混練機で練った後、造粒機を通して造粒し、次いで乾燥整粒して粒剤を得た。
製剤例3
・フロアブル剤の製造
表1の化合物(化合物番号11〜124)5部、プロピレングリコール11部、ソルポール7290P(商品名:東邦化学製)3部、トキサノンN100(商品名:三洋化成工業製)0.1部、アンチホームE−20(商品名:花王製)0.2部、クニピアF(商品名:クニピア製)1.5部、水79.2部をよく混合し、粒度が5ミクロン以下になるまで湿式粉砕して、フロアブル剤を得た。
製剤例4
・乳剤の製造
表1の化合物5部(化合物番号11〜124)をN−メチルピロリドン50.5部に溶解後、SAS 296(商品名:日本石油化学製)24.5部、ソルポール3880L(商品名:東邦化学製)20部を添加し攪拌、均一に溶解して乳剤を得た。
除草効果試験
次に、本発明の除草剤組成物の除草効果についての試験例を示すが、本発明は、以下の試験例に限定されるものではない。
試験例1
・畑茎葉処理
130cmのプラスチックポットに、畑土壌を充填して、エノコログサ、メヒシバ、シロザおよびハコベの各雑草とダイズ、コムギの各作物の種子を播種し、約1cm覆土した。播種後14日目に、製剤例1で調製した水和剤を、有効成分に関して1ha当たり1kgとなるように適量の水で希釈して、植物葉面にむらなく散布した。処理後21日目に以下の基準に従って観察評価を行った。
結果を表4に示す。
試験例2
・畑土壌処理
130cmのプラスチックポットに畑土壌を充填して、エノコログサ、メヒシバ、シロザおよびハコベの各雑草とダイズ、コムギの各作物の種子を播種し、約1cm覆土した。播種翌日に、製剤例1で調製した水和剤を、有効成分に関して1ha当たり1kgとなるように適量の水で希釈して、土壌表面にむらなく散布した。処理後21日目に以下の基準に従って観察評価を行った。
結果を表5に示す。
試験例3
・水田処理
130cmのプラスチックポットに水田土壌を詰めて代かきを行い、湛水深を4cmとした。ノビエ、コナギ、ヒメミソハギおよびホタルイの種子を播種し、2葉期のイネ(品種、コシヒカリ)を3cm植で、2本1株としてポットあたり1株ずつ移植した。移植後10日目に製剤例1で調製した水和剤を、有効成分に関して1ha当たり1kgとなるように適量の水で希釈して水面に滴下処理した。処理後21日目に以下の基準に従って観察評価を行った。
結果を表6に示す。
<評価基準>
除草活性の評価は、以下の基準に基づいている。
指数;0〜5
5:90%以上の除草効果または薬害の存在
4:70%以上90%未満の除草効果または薬害の存在
3:50%以上70%未満の除草効果または薬害の存在
2:30%以上50%未満の除草効果または薬害の存在
1:10%以上30%未満の除草効果または薬害の存在
0:0%以上10%未満の除草効果または薬害の存在
Figure 0004430938
Figure 0004430938
Figure 0004430938
表4〜6からわかるように、本発明化合物(1)または(4)を含有する除草水和剤は、畑または水田の各雑草に対し優れた除草作用を示すことが観察された。作物のコムギ、ダイズおよびイネに対してはほとんど薬害を示さず、大半が評価指数0であった。
産業上の利用の可能性
本発明の置換ピラゾール化合物は、ピラゾール誘導体とハロオキシムエステル誘導体とから合成される新規な物質であり、優れた除草作用を示す。
本発明の置換ピラゾール化合物を有効成分として含有する除草剤組成物は、高い除草効果を発揮し、広い殺草スペクトラムを有し、低薬量で施行できる。しかも作物には安全であり、農園芸用を始めとして広範な分野でこの化合物を有効成分とする除草剤として使用できる。

Claims (8)

  1. 下記一般式(1)で表される置換ピラゾール誘導体:
    Figure 0004430938
    (式(1)において、
    nは0または1を表わし、それぞれ独立に
    基Aは水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、または以下の置換基を任意に有してもよいフェニル基を表す;
    その置換基とは、同一または相異なり、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、水酸基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルコシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数3〜6のシクロアルキルカルボニルオキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシカルボニルオキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のジアルキルアミノカルボニルオキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のジアルキルアミノスルホニルオキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルチオ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキルチオ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルスルフィニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキルスルフィニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルスルホニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキルスルホニル基、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換基を有してもよいフェニル基(該置換基は前記置換基と同じ意味を示す)、ベンゼン環上に置換基を有してもよいフェノキシ基(該置換基は前記置換基と同じ意味を示す)、またはベンゼン環上に置換基を有してもよいベンジルオキシ基(該置換基は前記置換基と同じ意味を示す)を表す。
    あるいは、該置換基は、式(2)で表される基であり、
    Figure 0004430938
    6、R7は同一または相異なり、水素原子、または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示す。
    または、該置換基は、式(3)で表される基であり、
    Figure 0004430938
    8、R9、R10は同一または相異なり、水素原子、または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基を示す。
    これらの置換基は該フェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。
    また式(1)において基Dは、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、シアノ基、ハロゲン原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルチオ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルスルフィニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキルスルホニル基、または置換基を有してもよいフェニル基を表す(該置換基は前記置換基と同じ意味を示す)。これらの置換基は該フェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。
    さらに式(1)において基Eは、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、ハロゲン原子、または置換基を有してもよいフェニル基を表す(該置換基は前記置換基と同じ意味を示す)。これらの置換基は該フェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。
    式(1)において基R1およびR2は、同一または相異なり、水素原子、ハロゲン原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基を表す。
    また式(1)において基R3は、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシアルキル基を表す。
    式(1)において基R4およびR5は、同一または相異なり、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、アルキル基(炭素数が1〜4であり、枝分かれしてもよい)で置換されてもよい炭素数3〜8のシクロアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシアルキル基、シアノメチル基、置換されていてもよいアミノ基、または以下の置換基を任意に有してもよいフェニル基を表す;
    その置換基とは、同一または相異なり、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ基である。これらの置換基はフェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。
    あるいは基R4およびR5は、ベンゼン環上に以下の置換基を有してもよいベンジル基を表す;
    その置換基とは同一または相異なり、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ基である。これらの置換基は該ベンゼン環上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。
    あるいは基R4およびR5は、ベンゼン環上に置換基を有してもよいαまたはβフェネチル基を表す。その置換基とは、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ基である。これらの置換基は該ベンゼン基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。
    あるいは基R4が基R5とともに、脂肪族の5員環または6員環を形成してもよく、該環は、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ基で置換されてもよく、かつ1個ないし2個のヘテロ原子を含んでもよい。)。
  2. 上記式(1)のR4が水素原子であり、R5が置換アミノ基−N(R11,R12)であって、下記一般式(4)で表される、請求項1に記載の置換ピラゾール誘導体:
    Figure 0004430938
    (式(4)において、nは0または1であり、それぞれ独立に基A、D、E、R1、R2、およびR3は上記式(1)の場合と同様の置換基を表し、
    基R11およびR12は、同一または相異なり、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基、または以下の置換基を任意に有してもよいフェニル基を表す。その置換基とは、同一または相異なり、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基(以上の基は枝分かれしてもよい)、ハロゲン原子、シアノ基、またはニトロ基である。これらの置換基は該フェニル基上の任意の位置に0〜5個まで置換することができる。)。
  3. 有効成分として、請求項1に記載の置換ピラゾール誘導体の1種または2種以上を含有することを特徴とする除草剤組成物。
  4. 有効成分として、請求項2に記載の置換ピラゾール誘導体の1種または2種以上を含有することを特徴とする除草剤組成物。
  5. 下記一般式(1)で表される置換ピラゾール誘導体:
    Figure 0004430938
    (式(1)において、
    nは0または1を表し、それぞれ独立に
    基Aは、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、または以下の置換基を任意に有してもよい0〜5置換フェニル基(0置換は、非置換フェニル基を示す)を表す;
    その置換基とは、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のハロアルコキシ基、炭素数1〜4のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数1〜4のアルコキシカルボニルオキシ基、炭素数1〜4のジアルキルアミノカルボニルオキシ基、炭素数1〜4のアルキルチオ基、炭素数1〜4のハロアルキルチオ基、炭素数1〜4のアルキルスルフィニル基、炭素数1〜4のハロアルキルスルフィニル基(以上の基は直鎖でも枝分かれしてもよい)、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、N−ヒドロキシイミノ基、N−メトキシイミノ基、N,N−ジメチルアミノイミノ基、フェニル基、フェノキシ基、およびベンジルオキシ基からなる群より選ばれる、同一または相異なる基であり、
    また、基Dは、水素原子、ハロゲン原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、炭素数2〜4のアルキニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基、炭素数1〜4のアルキルスルフィニル基、またはフェニル基であり、
    さらに基Eは、水素原子、ハロゲン原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、またはフェニル基であり、
    基R1およびR2は、水素原子またはメチル基であり、
    基R3は、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルコキシアルキル基、フルオロメチル基、またはベンジル基であり、
    基R4は基R5とともに、1個ないし2個のヘテロ原子を環内に含むことがあり、かつ炭素数1〜4のアルキル基で置換されてもよい脂肪族5員環または脂肪族6員環を形成するか、あるいは基R4および基R5はそれぞれ独立して、
    基R4が、水素原子または枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基であり、
    基R5が、水素原子、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のハロアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のシアノアルキル基、枝分かれしてもよい炭素数1〜4のアルキル基で置換されてもよい炭素数3〜6のシクロアルキル基、炭素数2〜4のアルケニル基、炭素数2〜4のアルキニル基、フェニル基、ベンジル基、またはベンゼン環上に炭素数1〜4のアルコキシ基(枝分かれしてもよい)を有してもよいαもしくはβフェネチル基である。)。
  6. 上記式(1)のR4が水素原子であり、R5が置換アミノ基−N(R11,R12)であって、下記一般式(4)で表される、請求項に記載の置換ピラゾール誘導体:
    Figure 0004430938
    (式(4)において、
    nは0または1を表し、それぞれ独立に
    基A、D、E、R1,R2およびR3は上記式(1)の場合と同様の置換基を表し、
    基R11およびR12は同一または相異なり、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のハロアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシカルボニル基(以上の基は枝分かれしてもよい)である。)。
  7. 有効成分として、請求項に記載の置換ピラゾール誘導体の1種または2種以上を含有することを特徴とする除草剤組成物。
  8. 有効成分として、請求項に記載の置換ピラゾール誘導体の1種または2種以上を含有することを特徴とする除草剤組成物。
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