JP4430901B2 - 光結合装置 - Google Patents

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Description

本発明は、光ファイバ、光導波路と半導体レーザ、フォトディテクタにおける光結合装置に関するものである。
近年、LSIの高速化・微細化に伴う配線遅延や信号減衰の問題を解決するために、LSIに光配線を導入する例が知られており(例えば、特許文献1参照)、マイクロレンズなどの集光光学系を介してファイバとLD/PDを結合する方法も知られ(例えば、特許文献2参照)、さらに、発光素子と受光素子を光結合する幾つかの方法が知られている(例えば、特許文献3、4および5参照)。
特開2000−332301公報 特開2001−185752公報 特開平05−190890号公報 特開平05−121778号公報 特開平07−202255号公報
電気配線を備えたLSI上に半導体レーザ(LD)や発光ダイオード(LED)などの発光素子、フォトダイオード(PD)などの受光素子、光ファイバやポリマー導波路などの導波路を設けて、光によって信号を伝達する光配線の検討が進んでいる。
発光素子、受光素子、導波路からなる光配線の光結合部では、基幹系の光通信技術を応用するため、発光・受光素子と導波路との精密な位置合わせ精度を要求する(位置ずれ許容度が低い)。
バンプを用いた電気配線が数10μmの精度で位置合わせするのに対して、LDと単一モード光ファイバの位置合わせは一般に数μmの精度を要求され、精度に約1桁の開きがある。そのため光配線を用いると実装コストが増加する。
LSIに光配線を導入した例として、特許文献1が報告されている。この特許文献1の図1に示されているのは、光導波路端を45度に加工して導波光を90度曲げ、LSIチップにハンダバンプ接続された面型光素子と光結合させる光結合構造である。
LSIチップ自体は、プリント基板にハンダバンプで電気的に接続されており、光導波路と光素子との位置合わせ精度は、LSIチップとプリント基板の位置合わせを行う半田バンプの電気配線用位置精度で決まる。
光素子と光導波路を近接させれば光学接続用位置合わせ精度を緩和することができるが、それでも半田バンプの位置精度管理は光配線がない場合に比べて厳しくなる。
この構造では導波路と光素子が離れているので漏れ光が存在し、多チャネルの導波路と光素子が近接配置されていると、導波光のクロストークが生じやすい。また、光素子と導波路の位置ずれがあった場合にはそれを緩和する機構がなく、光結合効率が劣化しやすい。また、光導波路と光素子間に空隙があるため、外部からごみ等が混入した場合に光効率が劣化するため、耐環境性が良くない。
特許文献1の図2では、光素子にレンズを設けて光素子に入出力する光をコリメート化することで、光素子と導波路の位置ずれで光結合効率が劣化しない構造を設けているが、光導波路と光素子間に空隙がある点は変わらず、チャネル間のクロストークや耐環境性の問題がある。
さらにマイクロレンズなどの集光光学系を介してファイバとLD/PDを結合する方法が特許文献2に報告されている。この特許文献2の図4では、光素子に設けられたマイクロレンズと導波路に設けられたマイクロレンズにより、光素子と光導波路を光結合している。
前記特許文献1と同じく、光素子はTABパッケージ(前記LSIチップに相当)に対して集積化されているので、導波路と光素子の位置合わせ精度は、半田バンプで接続されたTABパッケージとプリント基板の精度で決まる。
1対のレンズによるコリメート光で光接続されているので、光接続精度は緩くなるが、光素子と導波路の両方にマイクロレンズを設けているため、レンズコストが増加する。光導波路と光素子間に空隙があるので、やはりチャネル間のクロストークや耐環境性の問題がある。
以上のように、LSIに光素子を集積化して光接続を行う場合、バンプ接続による電気配線の位置合わせ精度よりも、光配線の位置合わせ精度が高くなるので、光配線の位置合わせ精度を緩和するためレンズ構造をもうける必要があり、これが光配線のコスト増加の原因になっていた。
光配線が使われるためには、LSIの電気配線であるバンプ接続の位置合わせ精度でも、光配線コスト(光結合構造のコスト)が低く、チャネル間光クロストークを抑制した低コストの光結合構造が望ましい。
一方、光リレー素子では、発光素子と受光素子との1対1光結合構造が知られている。特許文献3の図1では貫通穴を介して発光素子と受光素子を光結合している。
また、特許文献4の図2では、透明樹脂を介して発光素子と受光素子を光結合している。さらに、特許文献4の図1では、透光性物質を混入させた導電性接着剤で発光素子と受光素子を電気的かつ光的に結合している。
いずれの構造も、簡便な光結合を行っているが、LSI上に配した光素子と導波路の位置合わせ精度を満たすものではないし、個別のチャネルをクロストークなしに接続することを考慮していない。またバンプ接続されるLSIに設けられた光素子を導波路と光結合するという場合には適用できない(バンプ工程との互換性がない)。
以上、従来の光結合の問題は、発光・受光素子と導波路間の位置ずれ許容度、チャネル間の光のクロストーク、光結合効率、光結合構造の簡易さ、バンプ工程との互換性の4点である。
そこで本発明の目的は、上記の問題点を解決するために、チャネル間の光のクロストークを減らした、バンプ工程と互換で簡易な光結合装置を提供することにある。
前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明では、光を入出力する開口を有する2つの光素子の開口の間に弾性及び接着性を有する光透過性のボールを設け、夫々の前記開口を前記ボールと接着させることより前記開口同士を光結合させる光結合装置を特徴とする。
請求項2記載の発明では、光を入出力する開口を有する2つの光素子の開口の間に弾性及び熱可塑性を有する光透過性のボールを設け、夫々の前記開口を前記ボールと固着させることにより前記開口同士を光結合させる光結合装置を特徴とする
求項記載の発明では、前記ボールがボール中心から外縁に向かう半径方向に対して屈折率が減少する請求項1又は2の光結合装置を特徴とする。
請求項記載の発明では、前記ボールがボール中心を占めるコアとボール外縁を占めるシェルの2重構造を採り、シェルの屈折率がコアの屈折率より低い請求項記載の光結合装置を主要な特徴とする。
請求項記載の発明では、光素子の開口周辺に濡れ性制御膜を設け、開口部に設けられたボールが前記濡れ性制御膜と濡れ性が悪い請求項1又は2記載の光結合装置を主要な特徴とする。
請求項記載の発明では、前記濡れ性制御膜が疎水性樹脂からなり、前記ボールが親水性でかつ接着性の樹脂からなる請求項記載の光結合装置を最も主要な特徴とする。
求項記載の発明では、前記ボールの接触により光結合した前記光素子の前記開口と前記ボールの接触部の周辺を、前記ボールより屈折率の小さい接着性の遮光部材で被った請求項1又は2記載の光結合装置を主要な特徴とする。
本発明によれば、ボールを介した接触で光素子の開口同士を光結合することで、光結合構造のチャネル間の光のクロストークを減らして構造を簡易化しているので、低コストで、高信頼の光配線を実現できる。
また、弾性を持つボールを押し付けることで、光結合構造の光結合の確実性を上げたので、高信頼の光配線を実現できる。
また、接着性を有するボールを用いることで、光結合構造を固定しているので、信頼性の高い光配線を実現できる。
また、熱可塑性を有するボールを用いることで、光結合構造を固定しているので、信頼性の高い光配線を実現できる。
また、中心から外縁に向かう半径方向に対して屈折率が減少するボールを用いることで、光結合効率を向上させているので、高効率な光配線を実現できる。
また、屈折率の高いコアと屈折率の低いシェルの二重構造を採ったボールを用いることで、光結合構造をさらに簡易化しているので、低コストの光配線を実現できる。
また、開口周辺に設けた濡れ性制御膜とボールの濡れ性を悪くすることで、ボール構造の製造を容易化しているので、低コストの光配線を実現できる。
また、前記濡れ性制御膜を疎水性樹脂、前記ボールを親水性でかつ接着性の樹脂にすることで、ボールの製造を容易にしているので、低コストの光配線を実現できる
また、光素子の開口とボールの接触部の周辺を、ボールより屈折率の小さい接着性の遮光部材で被い、光素子と光結合構造の簡単な遮光と固定を行うことで、チャネル間の光のクロストークをさらに減少させかつ機械強度が高くなるので、ノイズが少なく振動など機械的な信頼性の高い光伝送を実現できる。
以下、図面により本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明による光結合装置の第1の実施の形態の光ファイバの部分的な構成を示す断面図である。図2は本発明による光結合装置の第1の実施の形態の基板を示す概略図である。
図3は本発明による光結合装置の第1の実施の形態の基板上にガラスボールを搭載した状態を示す概略図である。図4は図1、図2および図3の光ファイバ、基板およびガラスボールを組み立てた状態で示す本発明による光結合装置の第1の実施の形態の概略図である。
図1ないし図4において、本実施の形態は、シングルモード光ファイバと垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)という2つの光素子を結合させるもので、各々の光入出力を行う開口に当たるのは、光ファイバのコア層の端とVCSELの発光端(共振器端)である。
まず、図1のように、光を導波するコア層2と、光を閉じ込めるクラッド層3からなる光ファイバ1の端に20μm角の伝播光に対して透明な接着パッド4を設ける。コア径は通常数μmサイズである。
次に、GaAs基板7上に作成した20μm角のVCSEL6の発光端に20μm角の透明な接着パッド5を設ける(図2)。VCSEL6側の接着パッド5に直径30μmのガラス(SiO)ボール8を置いて接着する(図3)。
ガラスボール8上に接着パッド4付きの光ファイバ1を近接させ、接着する(図4)。この状態で、VCSEL6と光ファイバ1が、接着パッド4、5とボール8の接触を介して光学的に結合され、VCSEL6から放射された光は、伝播光aのように直接、または伝播光bのように屈折率差により反射されて光ファイバ1に入射する。
光ファイバ1とVCSEL6を単に近接させただけでは、VCSEL6から放射状に光が発するだけなので光結合効率が悪いが、本実施形態のボール結合を用いれば、ボール8が導波路の役目をするので光利用効率が向上し、VCSEL6と光ファイバ1間距離が一定化され、環境温度変化による収縮の影響を受けにくくなる。
また、ボール8を接触させないボールレンズ結合や、マイクロレンズを用いた光結合と比較すると、光結合効率は劣るが、逆に位置合わせ精度が低くて済むため、実装コストの点で有利である。
この光結合装置では、光を入出力する開口9および10を有する、2つの光素子1、7の開口9および10の間に光透過性のボール8を設け、このボール8を介した接触により開口9および10同士を光結合させるように構成されている。
ここで言う光素子とは、発光素子、受光素子、光導波路、光ファイバであって、光を入出力する開口とは、発光素子の発光を行う開口部、受光素子の受光を行う開口部、導波路端、光ファイバ端などを意味する。光結合装置は、発光素子対受光素子の開口同士、発光素子と導波路の開口同士、受光素子と導波路の開口同士、あるいは導波路の開口同士を光学的に結合する。
本実施の形態の構成を、発光素子と導波路の開口同士を接続する例で説明する。発光素子と導波路以外の光素子同士の組み合わせでも同じ効果が得られる。発光素子の開口と導波路の開口は、近接して対向させ、両開口間に光透過性のボール8を配し、発光素子と導波路の両方の開口がボールに接触している。
開口と接触しているボール8の屈折率は周辺の空気よりも高く、ボールは発光素子から発した光を閉じ込め、発光素子から導波路へ光を導く短い導波路の役目をする。出射側の開口からボール8に入射した光は、ボール8と外部の空気との屈折率差による屈折または反射によって、他方の開口へ導波される。
ボール8を介して光接続されるため、発光素子と導波路の間に間隙がなく、開口の対が複数ある多チャネルの場合も、空間を伝播させて開口同士を接続するのに比べてチャネル間クロストークは少ない。発光素子と導波路との間隔は、LSIのバンプ接続のようにボールの直径で規定される。
バンプ接続の工程に耐えられる耐熱性をボール8に与えておけば、電気接続であるバンプ接続と、光接続であるボール接続を同じ実装工程で行うこともできる。周辺との屈折率差で導波光を閉じ込めているため、ボール8自体は完全な球である必要はなく、ボールの製造精度を緩めることができる。
図5は本発明による光結合装置の第2の実施の形態を組み立てられた状態で示す概略図である。本実施の形態は、第1の実施の形態の光結合装置Aのボール周辺を、ボール8より屈折率の小さい遮光性の接着剤11で封止したものである。
図に示すような漏れ光や外乱光は遮光性接着剤11で吸収されるので、VCSEL6と光ファイバ1を多チャネル化した場合に、光のクロストークが少なく、周囲の光環境に影響されにくい利点が生じる。
ボール8と遮光性接着剤11との屈折率差は、ボール8と空気との屈折率差に比べて小さくなるので、ボール8内への光の閉じ込めは弱くなるが、光クロストークや外乱光の影響を受けない効果の方が重要な場合には、この構造を選べばよい。
図6は本発明による光結合装置の第3の実施の形態を組み立てられた状態で示す概略図である。本実施の形態の光結合装置Aは、第1の実施の形態のボール8を、屈折率の高いコアと屈折率の低いシェルの2層からなるガラスボール12で置き換えたものである。
SiONからなる直径30μmのガラスボール12が、気相成長で形成できる。2層構造のガラスボール12は、作成ガスであるシランと窒素の濃度を形成途中で切り換えることでコア12aとシェル12bのSiONの組成を変え、コア12aとシェル12bの屈折率差を設けることで得られる。
単に2段階の組成切り換えしか必要ではないので、低コストで2層構造ボール12を形成できる。ボール12がボール中心を占めるコア12aとボール外縁を占めるシェル12bの2重構造をとり、シェル12bの屈折率がコアの屈折率より低いことを特徴とする。
ボール12を2層構造にすることで、第1の実施の形態と同じように、VCSEL6から発した光は、伝播光aのような反射なしの経路、またはシェル12b側面での反射を伴う伝播光bの経路、さらにコア12aとシェル12bの屈折率差で生じる屈折を伴う伝播光cの経路で、光ファイバに入射される。均一屈折率のボールに比べてレンズ効果が高く、VCSEL6から光ファイバ1への光結合効率が向上する。
図7は本発明による光結合装置の第4の実施の形態を組み立てられた状態で示す概略図である。本実施の形態の光結合装置Aは、第1の実施の形態のボール8を、ボール中心で屈折率が高く、周辺で屈折率の低いGRIN構造を持つ樹脂ボール13で置き換えたものである。
樹脂ボール13を構成する樹脂材料は高分子の一種であるデンドリマーであり、弾性を有している。デンドリマーは分子鎖が広がる球形構造を持ち、分子鎖を段階的に成長させられるため、屈折率を中央から周辺に対して順に変化させることができるため、GRIN構造のボールを形成する材料に向いている。
ボールが熱可塑性であれば、ボールを加熱することでボールが軟化し、開口の形に合わせて変形する。軟化した状態で開口とボールを密着させられる。開口とボールを位置合わせする手順は微動による方法が使える。微動させる前に加熱してボールを軟化させておけば、ボールと開口の接触時に互いにストレスがかからず、より望ましい。
屈折率が連続的に変化するGRIN構造は、光閉じ込めの効果は高いが、屈折率分布を設けるのが難しい。ボールを2層構造にして、中心を高屈折率、周囲を低屈折率にすると、GRIN構造よりは光閉じ込めは弱まるが、低コストで光結合効率を向上させられる。
屈折率が連続に変化するGRIN構造を有することで、VCSELから発した光は、伝播光aまたは伝播光dのように屈折率分布によって光が曲がりながら光ファイバに入射する。GRIN構造は製造コストは多少高めになるが、均一の屈折率構造や2層構造に比べてさらにレンズ効果が高く、VCSEL6と光ファイバ1との光結合効率を高めることができる。
また弾性を有するため、環境温度の変化により光ファイバ1とVCSEL6が若干ずれても、樹脂の弾性によって、接着を維持しながら光結合を維持できる。
弾性を有するボールを用いれば、光素子を支持する材料の熱膨張などにより、ボールを介して接続される光素子同士の距離が変わっても、その距離変動が弾性を有するボールの変形する範囲であれば、光素子の開口とボールの接触を保つことができる。
ボール内部にボール中心から外縁に向かう半径方向に対して減少する屈折率分布(graded index(GRIN)構造)を設ければ、ボールに入射した光が中心を通る直線上に集光されるため、ボールを介した光結合の光結合効率が増加する。
光素子の開口とボールの接触部の周辺を接着剤で被うことで、光素子同士が固定され機械強度が向上する。またボールから漏洩した光が遮光性の接着剤で吸収されるので、チャネル間のクロストークがさらに減少し、外乱光の影響も受けなくなる。
図8は本発明による光結合装置の第5の実施の形態を作成する第1の段階を示す概略図である。図9は本発明による光結合装置の第5の実施の形態を作成する第2の段階を示す概略図である。図10は本発明による光結合装置の第5の実施の形態を作成する第3の段階を示す概略図である。
図11は本発明による光結合装置の第5の実施の形態を作成する第4の段階を示す概略図である。図12は図8ないし図11の段階を経て完成した本発明による光結合装置の第5の実施の形態を示す概略図である。
図8ないし図12において、本実施の形態の光結合装置Aは、PDアレー14とLDアレー15を光結合するものである。接着パッド4を用いて樹脂ボール8を接続する点は第1の実施の形態と同じであるが、とくにボール8の配置方法に関して記述する。
まずSi基板に設けられた20μm径のメサ型SiGe製PDアレー14の開口部に、20μm径の接着パッド5を設ける(図8)。次に、直径30μmの透明性でかつ弾性を持った樹脂ボール8をPDアレー14上に散布する(図9)。
すると、接着パッド4の寸法が樹脂ボール8より小さいため、散布した樹脂ボール8は、接着パッド4上に1つしか残らず、接着されなかった樹脂ボール8を除去すると、図10のように、PDごとに樹脂ボール8が自動的に配置される。
GaAs基板に対して直径20μmの複数のVCSEL6を設けたLDアレーに、各々のVCSELの開口に直径20μmの接着パッド4を設けておく(図11上部)。次にLDアレー15を、樹脂ボール8が接着された開口同士がずれるように、チップマウンタでPDアレー14に近づける。
このとき、マウンタの絶対精度は、相対精度に比べて数倍悪い。例えば絶対精度±10μmとすると、相対精度は±3μm程度となる。LDとPDの開口同士の所望の位置ずれを10μmとすると、絶対精度は0.20μmの範囲となる。図11の矢印の方向に、絶対精度分のずれ±10μmと相対精度分のずれ±3μmを加算した±13μmの範囲で微動させると、必ずどこかでLDアレー15の接着パッド4とボール8が接触するため、接着が生じる。いったん接着が起これば、樹脂の弾性のために、図12のように自己整合的にPDアレー14とLDアレー15が位置合わせされる。
さらに樹脂が熱可塑性を伴うとすれば、微動の前に加熱して軟化させておくことで弾性係数が下がるため、樹脂ボール8と接着パッド4のずれが大きくなっても接着面にかかる力が減少して、樹脂ボール8とLDアレー15側の接着パッド4が剥がれにくくなる。
微動後に冷却すれば、樹脂ボール8を構成する樹脂の表面張力によりまた球形に近づこうとするため、やはり図12のように自己整合的にPDアレー14とLDアレー15が位置合わせされる。
接触によりボールと光素子の開口同士を光結合させたとき、ボールが光素子の開口とずれないように固定しておく必要がある。単純に2つの光素子同士を押し付け合うことでもボールを固定できるが、光素子の開口に接着パッドを設けて、ボールと開口を接着で固定する。
ボールと開口が接着剤により固定されていても、ボール自身が弾性を持つため、光素子間の距離が変動しても固定部以外が変形することで、距離変動に対応できる。
開口とボールを位置合わせする手順の例を示す。通常、LSIチップの位置合わせ装置は、一般に絶対位置精度に対して相対位置精度の方が高い。まず結合させる2つの発光素子の開口に、印刷あるいはフォトリソグラフィーを用いて接着パッドを設けておく。次にチップマウンタなどで予め一方の発光素子の開口にボールを設けておく。
ボールを設けていない方の発光素子をボールに対向して近接させ、開口中心同士を位置合わせし、対向方向と垂直に微動させると、微動の途中でボールと開口に設けられた接着パッドが接触して接着する。いったんボールとパッドが接着すれば、ボールの弾性変形の範囲内であれば微動させても接触状態が保持される。
例えば、x方向への位置合わせを例にとると、x方向の位置合わせ装置の絶対精度をxa、相対精度をxb、合わせるべき開口の中心位置をxo、ボールの弾性変形の最大値をxeとすると、一般にxa>xbの条件が成り立つ。ボールは光素子の開口のいずれかに固定されているものとする。
まず開口の中心を合わせた時、装置の特性から|x−xo|<xaとなる。このずれた位置から±xaの範囲で光素子同士を微動すると、どこかで開口中心同士が合った状態が生じ、ボールと開口が接着又は密着する。
ボールの弾性変形をxe>2xaが成り立つようにボールの材料を選択すれば、ボールを介した開口同士の接触が可能になる。この微動を用いた方法で位置合わせを行えば、不必要にxaの精度を高めずに済むので、位置合わせに関する装置コストを減らせる。
図13は本発明による光結合装置の第6の実施の形態を作成する第1の段階を示す概略図である。図14は本発明による光結合装置の第6の実施の形態を作成する第2の段階を示す概略図である。
図15は本発明による光結合装置の第6の実施の形態を作成する第3の段階を示す概略図である。図16は図13ないし図15の段階を経て完成した本発明による光結合装置の第6の実施の形態を示す概略図である。
図13ないし図16において、本実施の形態は、光素子(ここではPDアレー)の開口部に対するボールの形成に関して説明する。光結合に関しては第5の実施の形態と共通であるため詳しくは述べない。
Si基板7上にPDを設けたPDアレー14(図13)の、PDの開口部周辺に濡れ性制御膜16であるポリイミド膜をパターニングで設ける(図14)。さらに開口と濡れ性制御膜16の一部にかけて、透明な親水性樹脂であるアクリル接着剤17をパターニングする(図15)。
アクリル接着剤は熱可塑性なので、いったん加熱すると、図16に示すように、表面張力の効果で、濡れ性制御膜16との接触が少なくなるボール形状へ変形する。結局、PDの開口上にボールを設けた構造が得られる。
光結合装置の光素子の開口に接着剤をパターニングして前記ボールの直径以下である寸法の接着パッドを設ける。次に接着パッド周辺に複数個のボールを流し込む。
このとき開口に設けられたボールの直径以下である接着パッドの上には、ボールが1つしか乗らないので、この後に接着パッド上に残らないボールを除去すれば、開口に設けられた接着パッドの上には必ずボールが1つだけ残った構造が得られる。この方法を用いれば、開口ごとにボールを機械的に並べるのに比べると、配置時間が大幅に短縮される。
濡れ性制御膜を光素子の開口周辺に設け、次に濡れ性制御膜と濡れ性が悪い熱可塑性の透明膜を形成し、熱可塑性の透明膜を加熱することで、濡れ性制御膜と透明膜の濡れ性の悪さから、表面張力により透明膜がボール状に変形するので、光素子の開口に密着したボールを容易に製造できる。例えば、ウェハー上にアレー状に並んだ光素子の開口に、一括してボールを形成できるので、ボールの製造コストを下げられる。
光結合装置の光素子の開口周辺に濡れ性制御膜を設ける。濡れ性制御膜の成膜には、印刷やフォトリソグラフィーを用いればよい。次に開口部及び周辺にフォトリソグラフィー又は印刷又はインクジェット方式で前記濡れ性制御膜と濡れ性が悪い透明膜を形成する。
ここで加熱して透明膜を軟化させると、濡れ性制御膜と透明膜は濡れ性が悪いことから、透明膜が軟化すると表面張力によりボール状に変形する。接触している部分は開口のみに限定されるので、光素子の開口に密着したボールを容易に製造できる。例えば、ウェハー上にアレイ状に並んだ光素子の開口に、一括してボールを形成でき、ボールの製造コストを下げられる。
図17は第2の実施の形態の光結合装置を応用した第7の実施の形態を示す概略図である。本実施の形態の光結合装置Aは、実施例2の構造を、VCSEL6と45度研磨面18を有する導波路19との結合へ応用した例である。
光ファイバ1の代わりに45度の研磨面18をもつ導波路19の側面を光入出力開口とする。GaAs基板7に設けられたVCSEL6の光出力端に接着パッド5を設け、光を導波するコア19aと光を反射するクラッド19bからなる導波路端を45度研磨した側面にも接着パッド4を設け、透明性の樹脂ボール13を介してVCSEL6と導波路19を接着する。
ボール周辺は、樹脂ボール13より屈折率の小さい遮光性接着剤11で封止して完全に遮光を行う。VCSEL6から発した光は、伝播光aまたは伝播光bの経路で導波路19側面に設けられた接着パッド4位置に入射し、45度研磨面で反射してコア19aに入射する。
図18は本発明の第1の実施の形態の構造をチップ間光伝送装置へ応用した光結合装置の第8の実施の形態を示す概略図である。LSIチップ同士を厚み方向に三次元集積し、さらにプリント基板へと実装している。
電気配線は、半田バンプを用いて電極パッドを接続する方式を用い、チップ間の光接続用には、第1LSIチップ20に設けられたPDと第2LSIチップ21に設けられたVCSEL6の光接続は、耐熱性の樹脂ボール13で光結合により行う。
ボール接続で光接続する構造にすることで、半田バンプと電極の接続工程とボールと光素子の接続工程を同時に行えるので、実装工程が簡略化される。また実装精度もボールによる光接続は半田バンプと同程度であるため、精度の意味でもバンプ工程と互換性があると言える。
図19は本発明の第1の実施の形態の構造をチップ間光伝送装置へ応用した第8の実施の形態の変形例を示す概略図である。プリント基板7には45度ミラーを両端に持つ導波路19を埋め込んでおく。
チップ間の電気接続は、第8の実施の形態と同様に半田バンプで電極パッドを接続する。第1のLSIチップ20に設けられたVCSEL6から放射された光は、樹脂ボール13を用いた光結合で導波路19に入射し、さらにボール結合で第2のLSIチップ21に設けられた貫通穴へ透明樹脂を充填した貫通導波路へ導波される。
さらにこの貫通導波路から、再度ボール結合で第3のLSIチップ22に設けられたPDへ結合される。ボールを用いた光結合を用いることで、隣接チップ間の光伝送だけでなく、導波路を介して離れたチップとの光伝送も簡便に行うことができる。
本発明による光結合装置の第1の実施の形態の光ファイバを示す概略図である。 本発明による光結合装置の第1の実施の形態の基板を示す概略図である。 本発明による光結合装置の第1の実施の形態のガラスボールを示す概略図である。 図1、図2および図3の光ファイバ、基板およびガラスボールを組み立てた状態で示す本発明による光結合装置の第1の実施の形態の概略図である。 本発明による光結合装置の第2の実施の形態を組み立てられた状態で示す概略図である。 本発明による光結合装置の第3の実施の形態を組み立てられた状態で示す概略図である。 本発明による光結合装置の第4の実施の形態を組み立てられた状態で示す概略図である。 本発明による光結合装置の第5の実施の形態を作成する第1の段階を示す概略図である。 本発明による光結合装置の第5の実施の形態を作成する第2の段階を示す概略図である。 本発明による光結合装置の第5の実施の形態を作成する第3の段階を示す概略図である。 本発明による光結合装置の第5の実施の形態を作成する第4の段階を示す概略図である。 図8ないし図11の段階を経て完成した本発明による光結合装置の第5の実施の形態を示す概略図である。 本発明による光結合装置の第6の実施の形態を作成する第1の段階を示す概略図である。 本発明による光結合装置の第6の実施の形態を作成する第2の段階を示す概略図である。 本発明による光結合装置の第6の実施の形態を作成する第3の段階を示す概略図である。 図13ないし図15の段階を経て完成した本発明による光結合装置の第6の実施の形態を示す概略図である。 第2の実施の形態の光結合装置を応用した第7の実施の形態を示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態の構造をチップ間光伝送装置へ応用した光結合装置の第8の実施の形態を示す概略図である。 本発明の第1の実施の形態の構造をチップ間光伝送装置へ応用した第8の実施の形態の変形例を示す概略図である。
符号の説明
A 光結合装置
1 光ファイバ(光素子)
4 接着パッド
5 接着パッド
6 垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL)(光素子)
8 ガラスボール
9 開口
10 開口
11 遮光性接着剤
13 樹脂ボール

Claims (7)

  1. 光を入出力する開口を有する2つの光素子の開口の間に弾性及び接着性を有する光透過性のボールを設け、夫々の前記開口を前記ボールと接着させることにより前記開口同士を光結合させることを特徴とする光結合装置。
  2. 光を入出力する開口を有する2つの光素子の開口の間に弾性及び熱可塑性を有する光透過性のボールを設け、夫々の前記開口を前記ボールと固着させることにより前記開口同士を光結合させることを特徴とする光結合装置。
  3. 前記ボールがボール中心から外縁に向かう半径方向に対して屈折率が減少することを特徴とする請求項1又は2記載の光結合装置。
  4. 前記ボールは、ボール中心を占めるコアと、ボール外縁を占めるシェルとの2重構造を採り、シェルの屈折率がコアの屈折率より低いことを特徴とする請求項3記載の光結合装置。
  5. 光素子の開口周辺に濡れ性制御膜を設け、開口部に設けられたボールと前記濡れ性制御膜との濡れ性を悪くしたことを特徴とする請求項1又は2記載の光結合装置。
  6. 前記濡れ性制御膜が疎水性樹脂からなり、前記ボールが親水性でかつ接着性の樹脂からなることを特徴とする請求項5記載の光結合装置。
  7. 前記ボールの接触により光結合した前記光素子の前記開口と前記ボールの接触部の周辺を、ボールより屈折率の小さい接着性の遮光部材で被ったことを特徴とする請求項1又は2記載の光結合装置。
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